JPH0766518B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH0766518B2
JPH0766518B2 JP26340085A JP26340085A JPH0766518B2 JP H0766518 B2 JPH0766518 B2 JP H0766518B2 JP 26340085 A JP26340085 A JP 26340085A JP 26340085 A JP26340085 A JP 26340085A JP H0766518 B2 JPH0766518 B2 JP H0766518B2
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vinyl chloride
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俊明 渋江
義隆 安福
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、磁気テープ、磁気ディスク等の磁気記録媒体
に関するものである。
(従来技術) 近年、磁気記録媒体、特に短波長記録を要求されるビデ
オ用磁気記録媒体においては、今まで以上に微粒子化、
高磁力化された磁性粉が使用される傾向が強くなってい
る。ところが磁性粉は、微粒子化や高磁力化するほど、
個々の粒子の凝集力が強まり、その結果、短波長記録の
高い再生出力や良好なS/N比を得るために必要な分散性
や表面平滑性が充分に満足されなくなる。また、かかる
記録媒体は、記録再生時に激しく磁気ヘッドに摺接する
ため、繰返し使用によって磁性塗膜が摩耗し、塗膜中に
含有される磁性粉が脱落しやすく磁気ヘッドの目詰りと
いった好ましくない結果を生じさせる。
また、結合剤に燐酸残基、スルホン酸残基、或いはカル
ボキシ基等の親水性官能基量を増大させる方法では(特
開昭59−5423号等)上記特性の向上が若干認められるが
総合的にみて未だ不満足なものがあり、特に微粒子磁性
粉に対して満足のいく分散性が得られていない。
従来から使用されている磁気記録媒体用の結合剤として
は、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹
脂、フェノキシ樹脂、繊維素系樹脂、塩化ビニル系樹脂
が挙げられる。ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂は
非磁性支持体、例えばポリエチレンテレフタレート樹脂
等の高分子支持体との接着性や耐摩耗性が良好である
が、分散性が他の樹脂に比べて劣る。またエポキシ系樹
脂、フェノキシ系樹脂は、親水性官能基−OH基の濃度が
高く、分散性への寄与はあるが溶媒溶解性や他の樹脂と
の相溶性の点で劣っており、また塗料粘度の増大等の欠
点を有している。繊維素系樹脂は分散性や他の樹脂との
相溶性は良好であるが磁性粉の結着性、耐摩耗性、溶媒
溶解性が劣り、また含有量を増すと表面処理時のカレン
ダー性で劣るため、充分満足な結果は得られていない。
塩化ビニル系樹脂では、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、塩化ビニル−プロピオン酸ビニル共重合体、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体等が常用
されるが、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール
共重合体は、ビニルアルコールの−OHが磁性粉の分散に
寄与すること及びOHの活性水素がイソシアナート化合物
と反応して架橋し良好な塗膜を形成することと、他の樹
脂との相溶性並びに溶媒溶解性が良好なことで特に広く
利用されている。しかしながら、熱湿下で樹脂中の塩化
ビニルの分解により塩酸が発生し、高温での経時で特に
メタル磁性粉の磁性特性を劣化させたり、架橋剤を添加
した場合の塗料のポットライフが短かくなるなどの欠点
もあった。
前記のように、塩化ビニル系の樹脂は親水基を導入する
ことによって分散性を従来の樹脂より向上した溶媒溶解
性良好な結合剤樹脂となりうるが、磁気記録媒体に使用
される基板、例えばポリエチレンテレフタレート(PE
T)基板との接着性はポリウレタンより劣る。
他方従来から公知のウレタン樹脂は、高分子量ポリオー
ルとジイソシアネートと鎖延長剤と(必要に応じて使用
する)架橋剤とから合成される。使用可能な公知の高分
子量ポリオールとしては、次の(1)〜(5)のものが
挙げられる。
(1)アジピン酸等の脂肪族多塩基酸のエステルを主成
分とする高分子量ポリオール。
(2)ポリカプロラクトンジオール。
(3)テレフタル酸、イソフタル酸の如き芳香族カルボ
ン酸のエステルを主成分とする高分子量ポリオール。
(4)ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコ
ール、ポリブチレングリコールの如きポリエーテルを主
成分とする高分子量ポリオール。
(5)ポリカーボネート型高分子量ポリオール。
しかしながら、上記した各高分子量ポリオールから誘導
されるポリウレタンはいずれも、次の如き欠点があり、
満足すべきものではなかった。
即ち、上記(1)の脂肪族ポリエステルポリオールから
誘導されるウレタン樹脂と、上記(2)のポリカプロラ
クトンジオールから誘導されるウレタン樹脂とは、耐熱
性、耐湿性が不充分である上に、疎水性支持体(特にポ
リエチレンテレフタレート基板)との接着性が充分では
ない。また、上記(5)のポリカーボネート型高分子量
ポリオールから誘導されるウレタン樹脂は、耐加水分解
性は比較的良好であるが、セグメントの自由度が大きい
ために熱的な耐久性が不充分である。また、上記(4)
のポリエーテル系高分子量ポリオールから誘導されるウ
レタン樹脂は、耐加水分解性は良好であるが、力学的物
性が満足できるものではなく、耐熱性が不充分であって
熱的物性が劣化し易い。更に、上記(3)の芳香族カル
ボン酸のエステルから誘導されるウレタン樹脂は、支持
体との接着性及び耐熱性、耐湿性は上記した他のウレタ
ン樹脂よりも優れているが、融点が高くてカレンダー性
が比較的悪く、溶媒溶解性が不充分であって析出が生じ
たり、他のウレタン樹脂との相溶性が悪く、作業性が悪
くなる。
そこで、分散性を改良した塩ビ系樹脂と相溶性がよく、
特にブレンドした樹脂が基板との接着性に優れ、樹脂の
物性が良好であり、一方に於て耐熱性、耐湿性、耐加水
分解性、耐久性等の向上した磁気記録媒用の結合剤樹脂
としてのポリウレタン樹脂への要望が高くなってきてい
る。
(発明の目的) 本発明の目的は、結着剤に懸濁分散されるフイラー類の
分散性、支持体に対する接着性及び溶媒溶解性に係る生
産性が良好で且つ化学的変質による性能劣化のない磁気
記録媒体の提供にある。
(発明の構成) 前記した本発明の目的は、非磁性支持体の一側面に磁性
層を設けてなる磁気記録媒体に於て、スルホン酸基及び
/またはスルホン酸塩残基及びエポキシ基を、夫々0.5
〜4wt%及び0.5〜3wt%含有する塩化ビニル系樹脂と、
芳香族炭化水素残基を含有するポリエーテル−ポリエス
テル−ポリオールから誘導されるウレタン樹脂を含有す
る層を有することを特徴とする磁気記録媒体によって達
成される。
尚本発明の磁気記録媒体は少くとも一層の磁性層を必須
構成層として有し、更に必要に応じて前記支持体の磁性
層を設けた一側面に対する裏面にバックコート層、それ
らの層に対する保護層或は接着を助けるための接着層等
の補助構成層を設けてもよい。
即ち、本発明による磁気記録媒体は、支持体上に磁性層
が設けられている磁気記録媒体において、前記支持体上
に設けられた所定の層が、スルホン酸基及び/又はスル
ホン酸塩残基、エポキシ基更に好ましくは水酸基をそれ
ぞれ0.5〜4wt%,0.5〜3wt%,0.1〜6wt%含有する好まし
くは重合度250〜500の下記一般式の塩化ビニル系樹脂
と、芳香族炭化水素残基を含有するポリエーテル−ポリ
エステル−ポリオールから誘導されるポリウレタン樹脂
を含有することを特徴とするものである。
また前記ポリウレタン樹脂と前記塩化ビニル系樹脂の重
量混合比は9/1〜2/8が好ましく、更にこれら結着剤はポ
リイソシアナートで硬化架橋することが好ましい。該ポ
リイソシアナートの使用量は結着剤に対して5〜50wt%
が適当である。
次に本発明を詳しく説明する。
本発明に於て特定した塩化ビニル系共重合体は下記一般
式によって表わされるものが好ましい。なお一般式の共
重合体を表す大括弧の中の小括弧でくゝられた繰返し単
位のブロック重合の順序は特定の順序であってもよいし
任意の順序であってもよい。
一般式〔I〕 式中、R1,R1′及びR2は水素原子または低級アルキル基
(例えばCH3,C2H5等)を表わす。またR1,R1′及びR2
は夫々の繰返し単位ブロックの中で同じでも異なってい
てもよい。
XはSO3Hまたは−SO3Mを含有する置換基−A−SO3Hまた
は−A−SO3M,X′は−OHを含有する置換基−A′−OHを
表わし、Yはエポキシ基を含有する置換基 を表わす。
こゝでMは水素原子またはLi,Na或いはK等のアルカリ
金属原子である。またA,A′及びBは−SO3Hまたは−SO3
M,−OH及びエポキシ基を夫々共重合体主鎖に連結する
連結基である。連結基としては下記のものが例示され
る。−OCH2 ,−COOCH2 −CONH,CH2,−CONHCH2但しR5及びR6は夫々水素原子または炭素数1〜15個のア
ルキル基、フェニル基を表わし、またR7は炭素数1〜15
個のアルキレン基を表わす。rは0〜20の整数を表わ
す。
次にZは共重合体の特性改善のために必要に応じ挿入さ
れる繰返し単位である。
即ち共重合体の溶媒溶解性、柔軟性、他の樹脂類との相
溶性、硬化架橋性を調節し、或いは分散性を更に高め、
或いは潤滑性を向上させる等の特性改善の目的のために
付加されるものである。
またZとしては、塩化ビニリデン、エチレン、ス
チレン、無水マレイン酸、マレイン酸、マレイン酸エス
テル等の本発明の化合物と共重合し得るような構成単位
は、いずれも使用できる。
前記一般式〔I〕に於て、kは200〜800、l及びl′は
0〜100(但しl,l′が共に0であることはない)、mは
1〜100及びnは0〜200の正数を表わす。
本発明に係る塩化ビニル系共重合体の重合度(n)
は、分散性の面から好ましくは250≦n≦500であり、
SO3Hまたは−SO3M、エポキシ基及び水酸基は該共重合体
中に少なくとも1つ存在することが必要で−SO3Hまたは
−SO3Mは0.5〜4wt%、エポキシ基は0.5〜3wt%であり、
好ましく含まれる水酸基は0.1〜6wt%である。また塩化
ビニル単位は95〜75wt%であることが好ましい。
前記一般式〔I〕にて表わされる共重合体に於て、その
共重合体が磁気記録媒体の結合剤として使用されて必要
な作用効果を発揮する場合、塩化ビニル繰返し単位は、
その媒体の強度に寄与しており、その塩化ビニル成分が
少なすぎると、媒体に必要な物性(機械強度)が得られ
ず、また多すぎると溶剤への溶解性が悪くなり、また樹
脂のガラス転移温度(Tg)も高くなる傾向を生じる。
またエポキシ基を含有する繰返し単位は、塩化ビニルの
熱安定性を向上させるとともにイソシアナート等の架橋
硬化剤とも反応し、結合剤を架橋することにより、さら
に高分子量とし、ポリウレタン等の他の結合剤樹脂との
結合に関与し、脱塩化水素を防止し、熱安定性、耐摩耗
性等の耐久性を高める。また結合剤樹脂のガラス転移温
度(Tg)や可塑化効果をその含有量により調節する効果
がある。このため特にビニルアルコール等の反応性水酸
基(−OH)とは互いに相補する関係にある。
また、スルホン酸基またはスルホン酸塩残基(−SO3M)
を有する繰返し単位は、分散性に寄与しており、その量
が少なすぎると効果は小さくなり、また、余り多すぎて
もそれ以上の分散性の向上に寄与しなくなり、また、か
えって耐湿性が悪くなって好ましくない。
また、好ましく含まれる水酸基を有する繰返し単位は分
散性、硬化架橋性、相溶性或は溶解性に寄与する。
また本発明の塩化ビニル系共重合体には上記繰返し単位
以外にZ成分としてさらに分散性向上を目的とし
て、カルボキシ基またはその金属置換基(−COOM;MはH
もしくはLi,Na,K等のアルカリ金属)等の親水性官能基
を有する繰返し単位が導入されてもよい。カルボキシ基
は磁性粉(酸化鉄、金属粉)に対する結合剤の保着性及
び分散性を向上させる。
更に樹脂の強度または溶媒溶解性または他の樹脂との相
溶性の向上または潤滑性の向上または柔軟性を向上させ
る効用を有する繰返し単位を導入してもよい。
次に前記一般式〔I〕で表わされる共重合体の具体的化
合物例を挙げるが、本発明は下記化合物例に限定されな
い。
次に本発明に係る塩化ビニル系共重合体の合成について
述べる。
本発明において、結合剤として使用される前記一般式で
表わされる共重合体は、前記一般式において、親水性基
SO3Mを有しない共重合体、例えば塩化ビニル−ビニルア
ルコール共重合体等OH基を含有する共重合体に前記親水
性基もしくは官能基を反応により付加して合成すること
もできる。
すなわち、QでSO3M或いはエポキシ基、Pでハロゲン原
子を表わし、R8で炭素数1〜20までの置換、未置換のア
ルキレン基またはフェニレン基を表わせば、P−R8−Q
は前記付加合成の付加要素として用いることができる。
これらのなかから特にClCH2 SO3Naと の場合をビニルアルコールが含有された共重合体に反応
させる場合を例によって示すと、 のようになり、また他の化合物を使用した場合にも同様
の反応によって、所定の共重合体を製造することができ
る。
しかしながら、上記共重合体と反応性化合物の反応で
は、高分子反応であるため、未反応の化合物の存在や副
生成物の除去の問題があり、反応率の調整も難しいとい
う問題点がある。また特に導入したエポキシ基が反応時
の塩酸と反応したり、もしくは合成時に環の開環反応が
起るという問題がある。そこで、これらの問題点を避け
るためにも、すべて共重合性のモノマーとして共重合さ
せる方法が有利である。すなわち、前記一般式で表わさ
れる繰返し単位が誘導される不飽和結合を有する反応性
モノマーを所定量オートクレーブ等の反応容器に注入
し、一般的な重合開始剤、例えばBPO(ベンゾイルパー
オキサイド)、AIBN(アゾビスイソブチロニトリル)等
のラジカル重合開始剤やレドックス重合開始剤、アニオ
ン重合開始剤、カチオン重合開始剤等の重合開始剤を使
用して重合できる。その後、乾燥、必要に応じて粉砕等
の処理工程を通って主として白色粉末として得られる。
前記エポキシ基を導入するための反応性モノマーの具体
例としては、グリシジルアクリレート、グリシジルメタ
クリレート、グリシジルビニルエーテル等が挙げられ、
これらは2種以上を同時に併用してもよい。またスルホ
ン酸もしくはその塩を導入するための反応性モノマーの
具体例としては、2−アクリルアミド−2−メチルプロ
パンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタクリルスルホ
ン酸、p−スチレンスルホン酸等の不飽和炭化水素スル
ホン酸およびこれらの塩が挙げられる。またメタクリル
酸スルホエチルエステル、メタクリル酸スルホプロピル
エステル等のアルカリ酸またはメタクリル酸のスルホア
ルキルエステル類およびこれらの塩等を挙げることがで
きる。これらも2種以上の併用を行ってもさしつかえな
い。
また、もし必要によってカルボン酸もしくはその塩の導
入(COOMの導入)する場合にはアクリル酸、メタクリル
酸、マレイン酸等やその塩類等が挙げられる。
また、油溶性ラジカル重合開始剤としては、以下のアゾ
系化合物または有機過酸化物を挙げることができる。例
えばアゾ系化合物として2,2′−アゾビスイソブチロニ
トリル、2,2′−アゾビス(2−メチル−バレロニトリ
ル)、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルブチロニトリ
ル)、2,2′−アゾビス(2−メチルカプロニトリ
ル)、2,2′−アゾビス(2,3,3−トリメチルブチロニト
リル)、2,2′−アゾビス(2,4,4−トリメチルバレロニ
トリル)、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニト
リル)、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチル−4−エトキ
シバレロニトリル)、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチル
−4−n−ブトキシバレロニトリル)等を用いることが
でき、また有機過酸化物としては、例えばアセチルパー
オキサイド、プロピオニルパーオキサイド、イソブチリ
ルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカ
ノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、3,
5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、ベンゾ
イルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカー
ボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボ
ネート等のジアシルバーオキサイド類;t−ブチルパーオ
キシイソブチレート、t−ブチルパーオキシピバレー
ト、t−ブチルパーオキシラウレート等のパーオキシエ
ステル類等を用いることができる。勿論上記油溶性ラジ
カル重合開始剤の2種以上を適宜組合せて使用すること
もできる。中でも取扱い上の安全性、性能の面からアゾ
化合物が好ましく、特に2,2′−アゾビスイソブチロニ
トリルまたは2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニ
トリル)が好ましい。なお、かかる開始剤の使用量とし
ては一義的に規定することは困難であるが、単量体重量
に対して概ね0.2〜2.0%の範囲内で用いられる。
また、重合系のpHについては、酸性が強過ぎると重合中
にエポキシ基の開環を惹起し、また、アルカリ性が強過
ぎると生成ポリマーの加水分解を惹起するためpH2〜
9、好ましくは2〜7の範囲内に設定することが必要で
ある。
なお、重合温度としては、開始剤の種類にもよるが、高
温になるほどエポキシ基の開環反応、或いは単量体の一
部が乳化されて乳化重合を起こしてラテックス状微細重
合体生成等の問題点を惹起するため概ね80℃以下、好ま
しくは40〜70℃の温度範囲が推奨される。
また、重合媒体としては、工業上水を用いることが望ま
しいが、水混和性有機溶媒を共存させたり、電解質塩類
を共存させることは何ら差し支えない。
次に具体的な合成例をあげる。
(比較化合物)(C) 重合反応容器に脱イオン水130部、メチルセルロース0.6
部、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸部分エステル
0.2部、トリクロルエチレン0.52部、を仕込み系内を減
圧脱気後、塩化ビニル87部、酢酸ビニル10部を仕込み、
58℃で攪拌する。その後、3,3,5−トリメチルヘキサノ
イルパーオキシド0.42部を入れ重合を開始すると同時
に、メタノール40部に溶解させた、2−アクリルアミド
−2−メチルプロパンスルホン酸3部を、8時間で全量
消費されるよう一定速度で連続的に仕込んだ。反応時間
12時間後、重合器の圧力が3kg/cm2になった時点で冷却
し、塩化ビニル共重合体を得た。
この重合体は分析の結果、塩化ビニル89.2%、酢酸ビニ
ル8.5%、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンス
ルホン酸2.3%重合度390の共重合体であった。
(本発明の化合物)(A) 重合反応容器に、比較化合物Cの酢酸ビニルにかえてグ
リシジルメチルメタクリレート20部と2−アクリルアミ
ド−2−メチルプロパンスルホン酸にかえて、2−アク
リルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸カリウム4
部を使用した以外は上記例に従って合成した。
得られた共重合体は、塩化ビニル88.2%、グリシジルメ
チルメタクリレート8.8%、2−アクリルアミド−2−
メチルプロパンスルホン酸カリウム2.8%、重合度370の
共重合体であった。一部エポキシ基の開環による水酸基
が生成していた。
(本発明の化合物)(B) 比較化合物Cの酢酸ビニルにかえて、グリシジルメチル
メタクリレート20部にかえた以外は上記例に従って合成
した。
得られた共重合体は、塩化ビニル89.0%、グリシジルメ
タクリレート8.7%、2−アクリルアミド−2−メチル
プロパンスルホン酸2.7%、重合度350の共重合体であっ
た。
前記分散性及び耐久性向上に改良を加えた塩化ビニル系
樹脂と組み合わせて、その分散性をあまり劣化されずに
基材との接着性に優れ、樹脂の物性が良好であり、耐熱
性、耐湿性、耐加水分解性、耐久性等の向上した磁気記
録媒体を与えるポリウレタン樹脂に関して以下に述べ
る。
本発明に於ては、支持体(特にポリエチレンテレフタレ
ート等の疎水性支持体)上の所定の層(特に磁性層)の
結合剤樹脂として使用されるウレタン樹脂が、ポリエー
テル成分とポリエステル成分との双方を有しかつ分子内
に芳香族炭化水素残基も有するポリオールから誘導され
たものであるから、それら各成分のもつ特長を夫々効果
的に発揮させ、かつそれら各成分の欠点を相互に補償す
ることができ、これによって上記した本発明の目的は充
分に達成されるのである。また、本発明に係るウレタン
樹脂において、芳香族ポリエステル成分は融点を高くす
る傾向があるが、これは、ポリエステル中の酸成分にア
ジピン酸エステル等の脂肪族エステルを一部共重合させ
たり、ポリエステルのアルコール成分に長鎖のポリエー
テルを使用して結晶性を低下させれば充分解消すること
ができ、これによってウレタン樹脂の熱的特性、溶解性
が良好となる。
本発明に係るウレタン樹脂を製造する方法を以上に説明
する。
使用可能なポリエーテルポリエステルポリオールは基本
的には次の(a)〜(c)の三成分から合成することが
できる。
(a)ポリテトラメチレングリコール(PTMEG)。
構造式:HO(CH2 H (但、n=1〜50、好ましくは4〜40の正数である。) (b)フェノール系水酸基にエチレンオキサイド、プロ
ピレンオキサイド等のオキサイドを付加してなる分子量
1000以下のジオール。
例えば、次の構造式のビスフェノールAのエチレンオキ
サイド付加体(BPA・EO) (但、m及びnは夫々1以上の正数であって、(m+
n)≦20である。) (c)芳香族多塩基酸。
例えば、 で表わされるテレフタル酸、オルトフタル酸、イソフタ
ル酸が挙げられる。
上記以外にも、次のポリオール、ジオール、多塩基酸も
使用可能である。
HOCH2CH2 OH HOCH2CH2CH2CH2OH(1,4−ブタンジオール)その他通常
のジオール類 ウレタン樹脂を合成する際、従来のグリコール類を使用
した場合には層の表面の平面性が充分であるとは言え
ず、特にビデオテープの性能、即ち画質、耐摩耗性(耐
久性)が満足できるものとはならない。しかも、従来の
グリコール類から誘導されたウレタン樹脂は、ポリエチ
レンテレフタレート等の基体との接着性が悪く、場合に
よっては支持体と磁性層との間に接着性を高めるために
中間層又は下引き層が必要となる。しかしながら、本発
明において、ウレタン樹脂を得る際、下記一般式で表わ
される第3級アミン系の多価アルコールを低分子量ジオ
ールとして使用すれば、分散性が向上して表面の平面性
が良好となり、また基体との接着性を向上させ、耐久性
に優れた磁気記録媒体が得られる。
一般式: (但、R1及びR2はアルキレン基、R3はアルキル基又はア
リール基である。特に接着力を向上させるにはR3がアリ
ール基であるのが望ましい。) こうした低分子量ジオールの具体例は次の如きものであ
る。
CH3CH2NCH2CH2OH) 次に、上記した各成分、例えば前記(a)、(b)、及
び(c)の各化合物を使用し、通常の合成法に従って芳
香族残基含有ポリエーテルポリエステルポリオールを得
る。このポリエーテルポリエステルポリオールの重量平
均分子量は500〜5000とするのがよく、600〜3000とする
のがより好ましい。得られた芳香族基含有ポリエーテル
ポリエステルポリオールの4種(A、B、C、D)は下
記表−1に示した。
こうして、重量平均分子量約2000のポリエーテルポリエ
ステルポリオールが得られる。
これらのポリオールから次に示す合成例1に従ってポリ
エーテルポリエステルポリウレタンを合成した。
(合成例3) 攪拌器及び還流冷却器を付けた反応器内のガスを窒素ガ
スで置換し、同反応器内にメチルエチルケトン300重量
部(以下、単に「部」と表わす。)を入れ、更に、 ポリエーテルポリエステルポリオール(A) 165.0部 ジフェニルメタンジイソシアネート 86.0部 ジブチルスズジラウレート 0.03部 を加え、80℃で2時間反応させた。この溶液にフェニル
ジエタノールアミン43.2部、メチルエチルケトン400部
を加え、80℃で更に1時間反応させた。得られた溶液に
1,3−ブタンジオール4.4部を加え、80℃で1時間反応さ
せた。
こうして得られた熱可塑性ポリウレタン溶液は、不揮発
分30.2wt%、粘度13100cps/25℃であり、またGPC(テト
ラヒドロフラン中)による分子量▲▼=7.1万、▲
▼=1.2万、▲▼/▲=5.7、軟化温度は85
℃であった。
この合成例3と同様にして、下記表−2に示す如く合成
例1〜8による種々のポリウレタンを合成した。
なお、上記において、使用可能なポリイソシアネート
は、ジフェニルメタンジイソシアネート以外にも、トリ
レンジイソシアネート(TDI)(2,4−TDI、2,6−TD
I)、2,4−トリレンジイソシアネートの二量体、キシリ
レンジイソシアネート(XDI)、メタキシリレンジイソ
シアネート(MXDI)、ナフチレン−1,5−ジイソシアネ
ート(NDI)、o−トリレンジイソシアネート(TODI)
およびこれらイソシアネートと、活性水素化合物との付
加体などがあり、その平均分子量としては100〜3,000の
範囲のものが好適である。使用可能な脂肪族ポリイソシ
アネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート
(HMDI)、リジンイソシアネート、トリメチルヘキサメ
チレンジイソシアネート(THDI)、イソホロンジイソシ
アネート(IPDI)、水素化ジフェニルメタンジイソシア
ネート(H12MDI)、およびこれらイソシアネートと活性
水素化合物の付加体などを挙げることができる。これら
の脂肪族イソシアネート及びこれらイソシアネートと活
性水素化合物の付加体などの中でも、好ましいのは重量
平均分子量100〜3,000の範囲のものである。
本発明に於ては従来の技術を活用して本発明の磁気テー
プの磁性層、バックコート層或はその他の構成層の形成
に流用することができる。
本発明の磁気テープの磁性層としては、磁性粉等をバイ
ンダーに分散、懸濁させ、更に分散、潤滑剤等を使用し
た分散型磁性層であってもよいし、蒸着法、スパッター
法、ベーパーデポジション法等によって形成された薄膜
型磁性層であってもよい。
磁性材料としては、例えばγ−Fe2O3、Co含有γ−Fe
2O3、Co被着γ−Fe2O3、Fe3O4、Co含有Fe3O4、Co被着Fe
3O4、Co含有磁性 等の酸化物磁性体、例えばFe、Ni、Co、Fe−Ni合金、Fe
−Co合金、Fe−Ni−P合金、Fe−Ni−Co合金、Fe−Mn−
Zn合金、Fe−Ni−Zn合金、Fe−Co−Ni−Cr合金、Fe−Co
−Ni−P合金、Co−Ni合金、Co−P合金、Co−Cr合金等
Fe、Ni、Coを主成分とするメタル磁性粉等各種の強磁性
体が挙げられる。これらの金属磁性体に対する添加物と
してはSi、Cu、Zn、Al、P、Mn、Cr等の元素又はこれら
の化合物が含まれていてもよい。またバリウムフェライ
ト等の六方晶系フェライト、窒化鉄も使用される。
本発明に用いられる結着剤としては、前記本発明に係る
結着剤の他に、繊維素系樹脂も含有せしめれば、磁性層
中の磁性粉の分散性が向上してその機械的強度が増大す
る。尚繊維素系樹脂が多すぎると層が硬くなりすぎる
が、これは上述の本発明に係るポリウレタンの含有によ
って防止できる。
使用可能な繊維素系樹脂には、セルロースエーテル、セ
ルロース無機酸エステル、セルロース有機酸エステル等
が使用できる。
またフェノキシ樹脂も使用することができる。フェノキ
シ樹脂は機械的強度が大きく、寸度安定性にすぐれ、耐
熱、耐水、耐薬品性がよく、接着性がよい等の長所を有
する。
これらの結合剤は互に長短相補い、更に相助けてテープ
物性に於て経時安定性を著しく高めることができる。
更に前記した結合剤の他、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹
脂、反応型樹脂、電子線照射硬化型樹脂との混合物が使
用されてもよい。
本発明の磁気テープの磁性層等構成層の耐久性を向上さ
せるために各種硬化剤を含有させることができ、例えば
イソシアネートを含有させることができる。
使用できる芳香族イソシアネートは、例えばトリレンジ
イソシアネート(TDI)等及びこれらイソシアネートと
活性水素化合物との付加体などがあり、平均分子量とし
ては100〜3,000の範囲のものが好適である。
また脂肪族イソシアネートとしては、ヘキサメチレンジ
イソシアネート(HMDI)等及びこれらイソシアネートと
活性水素化合物の付加体等が挙げられる。これらの脂肪
族イソシアネート及びこれらイソシアネートと活性水素
化合物の付加体などの中でも、好ましいのは分子量が10
0〜3,000の範囲のものである。脂肪族イソシアネートの
なかでも非脂環式のイソシアネート及びこれら化合物と
活性水素化合物の付加体が好ましい。
前記磁性層を形成するのに使用される磁性塗料には必要
に応じて前記外の分散剤、潤滑剤、帯電防止剤及び研磨
剤、マット剤等の添加剤を含有させてもよい。
本発明に使用される分散剤としては、アミン化合物、ア
ルキルサルフェート、脂肪酸アミド、高級アルコール、
ポリエチレンオキサイド、スルホコハク酸、スルホコハ
ク酸エステル、公知の界面活性剤等及びこれらの塩があ
る。これら分散剤は1種類のみで用いても、或は2種類
以上を併用してもよい。これらの分散剤は磁性粉100重
量部に対し1〜20重量部の範囲で添加される。これらの
分散剤は、あらかじめ磁性粉を前処理する為に用いても
よい。
また、潤滑剤としては、シリコーンオイル、グラファイ
ト、カーボンブラックグラフトポリマー、二硫化モリブ
デン、二硫化タングステン、ラウリン酸、ミリスチン
酸、炭素原子数12〜22の一塩基性脂肪酸と該脂肪酸の炭
素原子数と合計して炭素原子数が13〜40個の一価のアル
コールから成る脂肪酸エステル等も使用できる。これら
の潤滑剤は磁性粉100重量部に対して0.2〜20重量部の範
囲で添加される。
使用してもよい研磨剤としては、一般に使用される材料
で溶融アルミナ、炭化ケイ素、酸化クロム、コランダ
ム、人造コランダム、ダイヤモンド、人造ダイヤモン
ド、ザクロ石、エメリー(主成分:コランダムと磁鉄
鉱)等が使用される。これらの研磨剤は平均粒子径0.05
〜5μmの大きさのものが使用され、特に好ましくは0.
1〜2μmである。
これらの研磨剤は磁性粉100重量部に対して1〜20重量
部の範囲で添加される。
マット剤としては、有機質粉末或は無機質粉末を夫々に
或は混合して用いられる。
本発明に用いられる有機質粉末としては、アクリルスチ
レン系樹脂、ベンゾグアナミン系樹脂粉末、メラミン系
樹脂粉末、フタロシアニン系顔料が好ましいが、ポリオ
レフィン系樹脂粉末、ポリエステル系樹脂粉末、ポリア
ミド系樹脂粉末、ポリイミド系樹脂粉末、ポリフッ化エ
チレン樹脂粉末等も使用でき、無機質粉末としては酸化
珪素、酸化チタン、酸化アルミニウム、炭酸カルシウ
ム、硫酸バリウム、酸化亜鉛、酸化錫、酸化アルミニウ
ム、酸化クロム、酸化珪素、炭化カルシウム、α−Fe2O
3、タルク、カオリン、硫酸カルシウム、窒化硼素、弗
化亜鉛、二酸化モリブデンが挙げられる。
使用してもよい帯電防止剤としては、カーボンブラック
をはじめ、グラファイト、酸化スズ−酸化アンチモン系
化合物、酸化チタン−酸化スズ−酸化アンチモン系化合
物などの導電性粉末;サポニンなどの天然界面活性剤;
アルキレンオキサイド系、グリセリン系、グリシドール
系などのノニオン界面活性剤;高級アルキルアミン類、
第4級アンモニウム塩類、ピリジン、その他の複素環
類、ホスホニウムまたはスルホニウム類などのカチオン
界面活性剤;カルボン酸、スルホン酸、リン酸、硫酸エ
ステル基、リン酸エステル基等の酸性基を含むアニオン
界面活性剤;アミノ酸類、アミノスルホン酸類、アミノ
アルコールの硫酸またはリン酸エステル類等の両性活性
剤などがあげられる。
上記塗料に配合される溶媒或はこの塗料の塗布時の希釈
溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;メ
タノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等の
アルコール類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、
乳酸エチル、エチレングリコールセノアセテート等のエ
ステル類;グリコールジメチルエーテル、グリコールモ
ノエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等
のエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香
族炭化水素;メチレンクロライド、エチレンクロライ
ド、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロルベンゼン等の
ハロゲン化炭化水素等のものが使用できる。
また、支持体としては、ポリエチレンテレフタレート、
ポリエチレン−2,6−ナフタレート等のポリエステル
類、ポリプロピレン等のポリオレフィン類、セルロース
トリアセテート、セルロースダイアセテート等のセルロ
ース誘導体、ポリアミド、ポリカーボネートなどのプラ
スチックが挙げられるが、Cu、Al、Zn等の金属、ガラ
ス、BN、Siカーバイド、磁器、陶器等のセラミックなど
も使用できる。
これらの支持体の厚みはフィルム、シート状の場合は約
3〜100μm程度、好ましくは5〜50μmであり、ディ
スク、カード状の場合は30μm〜10mm程度であり、ドラ
ム状の場合は円筒状で用いられ、使用するレコーダに応
じてその型は決められる。
上記支持体と磁性層等の構成層の中間には接着性を向上
させる中間層を設けてもよい。
支持体上に上記磁性層を形成するための塗布方法として
は、エアードクターコート、ブレードコート、エアーナ
イフコート、スクィズコート、含浸コート、リバースロ
ールコート、トランスファーロールコート、グラビアコ
ート、キスコート、キャストコート、スプレイコート等
が利用できるがこれらに限らない。
(実施例) 本発明を実施例を用いて具体的に説明する。
実施例1〜7及び比較例(1)及び(2) 表−3に示す処方組成物をボールミルに仕込み分散させ
た後、この磁性塗料を1μmフィルターで濾過、多官能
イソシアネート5部を添加し、支持体上に乾燥厚み5μ
mに塗布、スーパカレンダーをかけ、1/2インチ幅にス
リットして実施例試料及び比較例試料を作成した。
上記の各例によるビデオテープについての次の測定を行
った。
クロマS/N: カラービデオノイズメーター「Shibasoku 925D/1」によ
り測定した。
ルミS/N: 同 上 RF出力: RF出力測定用VTRデッキを用いて4MHzでのRF出力を測定
し、100回再生後の、当初の出力に対して低下している
値を示した。(単位:dB)。
光沢度:分散終了後の磁性塗液をガラス板上にギャップ
厚30mμのアプリケーターで塗布、乾燥後、60°の反射
光沢度を光沢度計で測定した。
接着性:市販の接着テープを磁性層に接着し、さらにそ
のテープをはがし、磁性層の剥離状態を比較した。ま
た、磁気テープの磁性層と反対側の基板を強くこすり、
磁性層が基板からはがれる状態を比較した。
それぞれの例のビデオテープの性能を表−4に示した。
表−4から明らかな如く、本発明の試料は電磁変換特
性、物性共に良好であり、また走査耐久性もすぐれてい
る。
更に結合剤自身の特性をみるために樹脂の吸湿性と熱安
定性を測定するために樹脂粉末2gをとり、JIS K6723
(コンゴーレッド法)により試験紙が(赤−青)に変色
するまでの時間を測定した。
以上のデータからも、エポキシ基を含有させることによ
り熱的安定性が向上される。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性支持体の一側面に磁性層を設けてな
    る磁気記録媒体に於て、スルホン酸基及び/またはスル
    ホン酸塩残基及びエポキシ基を、夫々0.5〜4wt%及び0.
    5〜3wt%含有する塩化ビニル系樹脂と、芳香族炭化水素
    残基を含有するポリエーテル−ポリエステル−ポリオー
    ルから誘導されるウレタン樹脂を含有する層を有するこ
    とを特徴とする磁気記録媒体。
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