JPH0240286Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はガバナ付内燃機関におけるオートアイ
ドル装置に関する。

この種の内燃機関において、常時はガバナアー
ムを回動操作することにより実負荷運転を行い、
運転中に無負荷になつたときはガバナアームを操
作することなく気化器のスロツトル弁を電磁ソレ
ノイドで自動的にアイドル状態に戻すようにした
いわゆるオートアイドル装置を備えたものは知ら
れている。

ところが従来の例えば実開昭57−49533号公報
に開示のものは、スロツトル弁の回動軸にスロツ
トルアームとは別のアームを設けて常時はそのア
ームを介してスロツトルアームを回動し、無負荷
時はそのスロツトルアームの傍に設けた電磁ソレ
ノイドでスロツトルアームのみを回動させてスロ
ツトル弁を閉じる構成である。従つて気化器の周
囲に部品が集中して繁雑になる不具合がある。

本考案は上記の点に鑑みて提案されたもので、
上記のオートアイドル装置を気化器から離れたガ
バナアームとガバナロツドとの連結部に設けたこ
とを特徴とする。

以下、図に示す実施例として負荷に発電機を接
続した発動発電機のオートアイドル装置について
具体的に説明すると、１は負荷の設定状態である
発電機出力周波数（50Hz← →60Hz）を切り替え
る周知の機関制御用調速レバーで、その一端はガ
バナアーム２にガバナスプリング３を介して連結
し、他端を手又は調節ビス等で直接回動操作す
る。

上記ガバナアーム２は図示されないガバナ機構
に連動するガバナシヤフト４に一体的に固着さ
れ、そのシヤフト４を中心に回動可能である。ガ
バナアーム２の上記ガバナスプリング３と反対側
の端部にアイドルアーム５を軸６で回動可能に取
付ける。ただしアイドルアーム５を上記ガバナシ
ヤフト４に取付けることもある。７は上記軸６に
巻掛けたアイドルスプリングで、一端７ａをガバ
ナアーム２の折曲部２ａに係止し、他端７ｂはア
イドルアーム５の折曲部５ａに圧接させることに
よつてアイドルアーム５の側面５１をガバナアー
ム２の折曲部２ａに当接させてアイドルアーム２
を通常ガバナアーム２の延長上に保持する。

またガバナアーム２は上記アイドルアーム５を
介してガバナロツド８に連結する。そのガバナロ
ツド８の一端８ａはアイドルアーム５の先端部に
設けた孔５ｂに係合し、ガバナロツド８の他端８
ｂを気化器９のスロツトルアーム１０に連結す
る。そのスロツトルアーム１０はスロツトル弁
（図に省略）の回動軸１１に一体的に固着されて
おり、図示されないストツパで、アイドリング状
態でのスロツトル開度を自在に調整できるように
構成されている。

１２はガバナアーム２の傍にアイドルアーム５
に近接させて設けた電磁ソレノイドで、そのソレ
ノイド１２のプランジヤ１３とアイドルアーム５
とをレバー４で連動させる。その連動レバー１４
は図の場合はプランジヤ１３とアイドルアーム５
との間に設けた軸１５にコイルばねを回動可能に
巻掛けたもので、その一端１４ａをプランジヤ１
３の先端二又部１３ａ，１３ａ間に挿通してピン
１３ｂで係止し、他端１４ｂはアイドルアーム５
の前記折曲部５ａに対向させる。

また、調速レバー１が第１図鎖線位置にあると
きは発電機出力周波数が80Hz（２極の発電機では
定格3000rpm）、実線位置にあるときは60Hz
（3600rpm）であり、この調速レバー１の切替え
はレバー１を第１図鎖線位置から実線位置に回動
すると、ガバナスプリング３を介してガバナアー
ム２がガバナシヤフト４を中心に第１図で反時計
方向に回動する。そのときアイドルアーム５はア
イドルスプリング７によつてガバナアーム２の折
曲部２ａに当接したままガバナアーム２に随動
し、ガバナロツド８を介してスロツトルアーム１
０を反時計方向に回動してスロツトル弁の開度を
増す。そして実負荷（定格等の）運転時において
は、例えば発電機の負荷が大きくなるに従つて機
関の回転が低下して図に省略したガバナ機構によ
つてガバナシヤフト４が図で反時計方向に回動付
勢され、その回動力と前記ガバナスプリング３に
よる回動力とがつり合う位置までガバナアーム２
及びアイドルアーム５が回動してスロツトル弁を
開放して機関の運転がなされる。

また、実負荷運転中に何らかの理由で負荷がな
くなつた場合、例えば発電機が無負荷運転となつ
た場合、それを図に省略したセンサ等が感知して
ソレノイド１２を励磁する。するとプランジヤ１
３が吸引され、ピン１３ｂで連動レバー１４の一
端１４ａが軸１５を中心に第２図鎖線位置から実
線位置に引寄せられる。それと同時に、連動レバ
ー１４の他端１４ｂがアイドルアーム５の折曲部
５ａをアイドルスプリング７に抗して押し動かし
てアイドルアーム５を第２図実線位置に回動す
る。するとガバナロツド８を介してスロツトルア
ーム１０がストツパで規制される同図実線位置ま
で回動してスロツトル弁が自動的にアイドル状態
に房されるものである。

この場合、ガバナアーム２をガバナスプリング
３に抗して動かすことなく、アイドルアーム５を
ガバナスプリング３よりもばね力の弱いアイドル
スプリングに抗して動かすだけでスロツトル弁を
アイドリング位置まで閉じることができるので、
電磁ソレノイド１２の容量は小さくてよい。

本考案は上記のように、実負荷運転中に無負荷
になつたときスロツトル弁をアイドル状態に戻す
ためのアイドルアーム５をガバナアーム２とガバ
ナロツド８との間に設けると共に、そのアイドル
アーム５の回動操作用電磁ソレノイド１２をガバ
ナアーム２の傍に設けたから、前記従来のように
気化器９の周囲に多数の部品が集中するのが防止
される。又設計の自由度が増すとともに、気化器
の調整作業も容易になる効果がある。

なお、本実施例のように連動レバー１４をスプ
リングで構成し、アイドルアーム５を外側から当
接回動させるようにすることにより、通常のガバ
ナ運転時には連動レバー１４およびソレノイド１
２は無接触になり、かつスプリングの弾性によ
り、当接時の衝撃吸収および組立時のバラツキを
吸収することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案オートアイドル装置の平面図、
第２図はその作動状態の一部の平面図である。 １は調速レバー、２はガバナアーム、３はガバ
ナスプリング、４はガバナシヤフト、５はアイド
ルアーム、７はアイドルスプリング、８はガバナ
ロツド、９は気化器、１０はスロツトルアーム、
１２は電磁ソレノイド、１３はプランジヤ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ガバナアームを回動操作することにより運転を
   行い、運転中に無負荷になつたときはガバナアー
   ムを操作することなく気化器のスロツトル弁を電
   磁ソレノイドで自動的にアイドル状態に戻すよう
   にしたガバナ付内燃機関のオートアイドル装置に
   おいて、ガバナスプリングでスロツトル全開方向
   へ回動付勢されたガバナアームと、スロツトルを
   開閉操作するガバナロツドとをアイドルアームを
   介して連結し、そのアイドルアームをアイドルス
   プリングによつてガバナアームに随動させてガバ
   ナロツドをスロツトル全開方向へ付勢し、機関の
   無負荷運転時に作動するソレノイドをガバナアー
   ムの傍に設け、そのソレノイドでアイドルアーム
   をアイドルスプリングに抗して移動させることに
   よりガバナロツドを介してスロツトル弁をアイド
   ル状態に戻すように構成したガバナ付内燃機関の
   オートアイドル装置。