JPH023924Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、タイヤ・チエーンの、主として、内
側サイド締め具の結合装置に関するものである。

従来の技術 従来、車両のゴム・タイヤ用のタイヤ・チエー
ンにおいては、これをゴム・タイヤの外周上にそ
のゴム・タイヤの外側に面する内周辺を、この内
周辺からゴム・タイヤの外側面から突出するよう
に、内周辺に沿つて数箇所〜十数箇所に取り付け
られた締め付け用フツクに、弾性を有するサイド
締め具を順次通し、このサイド締め具の両端部に
あらかじめ形成してあつた環状部分をフツク状の
結合金具によつて相互に結合することにより、タ
イヤ・チエーンをゴム・タイヤに緊密に締め付け
ることが、普通に行なわれている。

すなわち、添付図面の第３図は、タイヤ・チエ
ーンをこのフツク状の結合金具によつて締め付け
た状態において示すものであるが、同図に示すよ
うに、サイド締め具、例えば、弾性を有するサイ
ド・ロープ１の各端部に形成された環状部分１₁，
１₂の内の一方１₂に、金属棒から形成されたフツ
ク状の結合金具２の１端部分に形成された環状部
分２₁が旋回自在に緩くはめられ、他端部に形成
された半環状のかぎ状部分２₂が、サイド・ロー
プの他方の環状部分１₁に引つ掛けられることに
より、タイヤ・チエーン（図示されていない）
が、ゴム・タイヤ（図示されていない）に緊密に
締め付けられるようになつている。しかしなが
ら、この締め付け状態から結合金具２を取り外す
時においては、タイヤ・ハウス内のタイヤの裏側
の狭い箇所内に両手を入れ、結合金具２と、サイ
ド・ロープの１端部の環状部分１₁との両方をつ
かむことによつて行われなければならないので、
作業が困難であり、手間が掛かつていた。

考案が解決しようとする問題点 本考案は、従来の車両用タイヤ・チエーンのゴ
ム・タイヤへの装着、特に、取り外しを容易とす
ることが可能である、そのためのサイド締め具の
結合装置を得ることを、その目的とするものであ
る。

問題点を解決するための手段 本考案は、この目的を達成するために、車両の
ゴム・タイヤの外周面に装着されたタイヤ・チエ
ーンを、そのゴム・タイヤの外側に面する内周辺
に沿つて突設された多数の締め付け用フツクに順
次通された弾性体から成るサイド締め具を弾性に
抗して引つ張り、その両端部を相互に連結するこ
とにより締め付けるようにするための結合装置に
おいて、結合装置が棒状の本体から形成されてい
る結合金具から成り立つており、本体をその１端
部の近くにおいて本体を含む平面内において環状
部分を形成するように巻回すると共にその端部を
ほぼ直線状に延長させて取り外し用バーを形成
し、また、本体の他端部は半環状に湾曲させて主
フツク部分を形成し、本体の環状部分はサイド締
め具の１端部に形成された環状部分に取り付け可
能であると共に取り外し用バーは、締め付け状態
にあるサイド締め具の１端部分とある角度αの初
期角度を形成するようにし、また、主フツク部分
は、サイド締め具の他端部分に取り付けられたフ
ツクと係合可能となつている結合装置を特徴とす
るものである。

実施例 以下、本考案をその１実施例を示す添付図面の
第１及び２図に基づいて説明する。

すなわち、本考案においては、第１図に示すよ
うに、従来の結合金具と同様に、例えば、直線状
の金属丸棒などから成る結合金具１０の本体１０
_１の１端部近くの部分を、本体１０₁を含む平面内
において湾曲させて環状部分１０₂を形成させる
と共にその端部をある長さ直線状に延長させて取
り外し用バー１１を形成しておき、一方、本体１
０₁の他端部は、環状部分１０₂と同一平面内にお
いて半環状に湾曲させ、主フツク部分１０₃を形
成しておき、なお、この場合、主フツク部分１０
_３の内径部の半径は、比較的に大きなものとして
おく。

また、このような構成を有する本考案による結
合金具１０は、第１図に示すように、車両のゴ
ム・タイヤの外周に装着されたタイヤ・チエーン
に、その内周面に沿つてゴム・タイヤの外側に面
する側から突出するように設けられた多数の締め
付け用フツクに順次通されるようにされたサイ
ド・ロープ１に、その１端部に形成された環状部
分１₁に、あらかじめ結合金具１０の本体１０₁の
環状部分１０₂を緩く係合させることによつて取
り付けておき、また、サイド・ロープ１の他端部
に形成された環状部分１₁には、環状のフツク１
２を緩く係合させることによつて、取り付けてお
くものとする。このように、ゴム・タイヤの外周
に装着されたタイヤ・チエーンをゴム・タイヤの
外周に締め付けるには、タイヤ・チエーンの内周
辺の締め付け用フツクに通されたサイド・ロープ
１の１端部分１₁に環状部分１０₂によつて取り付
けられた結合金具１０を、その本体１０₁の他端
部に形成された主フツク部分１０₃を、サイド・
ロープ１の他端部分に形成された環状部分１₁に
取り付けられたフツク１２に引つ掛けることによ
り、第１図に示すように、タイヤ・チエーンを締
め付けることができる。この場合、結合金具１０
の１端部に形成された直線状の取り外し用バー１
１は、サイド・ロープ１の１端部分１₁の直線状
部分と90゜よりも小さなある角度αの初期角度を
包囲するようにしておく。このような状態におい
て、サイド・ロープ１の両端部分１₁，１₂を結合
金具１０によつて連結することによつて締め付け
られているタイヤ・チエーンを、ゴム・タイヤか
ら取り外す場合には、第２図に示すように、結合
金具１０の取り外し用バー１１を、サイド・ロー
プ１の１端部分１₁の方向に環状部分１０₂を中心
として矢印Ｘの方向に旋回させると、その主フツ
ク部分１０₃は、サイド・ロープ１の１端部分１₂
を、２点鎖線１２₁〜１２₃によつて示すように、
順次引つ張りながら旋回し、結合金具１０の取り
外し用バー１１が、サイド・ロープ１の１端部分
１₁の直線部分にほぼ平行となると、その他端部
分１₂に取り付けられたリング１２は、サイド・
ロープ１の張力によつて結合金具１０の主フツク
部分１０₃の内周面から外れ、第２図に矢印Ｙに
よつて示すように、瞬間的に動き、実線１２によ
つて示すように、結合金具１０から解放されるこ
ととなる。

なお、結合金具１０の本体１０₁に形成された
取り外し用バー１１と、サイド・ロープ１の１端
部分１₁との間に形成される初期角度α並びに主
フツク部分１０₃の内径とは、このようなリング
１２の解放が円滑に行なわれるように、適当な数
値ないしは輪郭のものに、あらかじめ選択されて
いるものとする。

考案の効果 本考案は、上記のような構成及び作用を有して
いるので、ゴム・タイヤに締め付けられたタイ
ヤ・チエーンを容易に且つ極めて短時間内に、し
かも、片手によつて取り外すことができるという
優れた効果を有するタイヤ・チエーンのサイド締
め具の結合装置を提供するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の１実施例を、タイヤ・チエ
ーンの締め付け状態において示す正面図、第２図
は、その取り外し過程を説明する正面図、第３図
は、従来の結合金具の１例を締め付け状態におい
て示す正面図である。 １……サイド・ロープ、１０……結合金具、１
０₁……本体、１０₂……環状部分、１０₃……主
フツク部分、１１……取り外し用バー、１２……
リンク。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 車両のゴム・タイヤの外周面に装着されたタ
   イヤ・チエーンを、そのゴム・タイヤ外側に面
   する内周辺に沿つて突設された多数の締め付け
   用フツクに順次通された弾性体から成るサイド
   締め具１を弾性に抗して引つ張り、その両端部
   １₁，１₂を相互に連結することにより締め付け
   るようにするための結合装置において、結合装
   置が棒状の本体１０₁から形成されている結合
   金具１０から成り立つており、本体１０₁をそ
   の１端部の近くにおいて本体１０₁を含む平面
   内において環状部分１０₂を形成するように巻
   回すると共にその端部をほぼ直線状に延長させ
   てある長さの取り外し用バー１１を形成し、ま
   た、本体１０₁の他端部は半環状に湾曲させて
   主フツク部分１０₂を形成し、本体１０₁の環状
   部分１０₂はサイド締め具の１端部に形成され
   た環状部分１₁に取り付け可能であると共に取
   り外し用バー１１は、締め付け状態にあるサイ
   ド締め具１の１端部分１₁の直線状の部分とあ
   る角度αの初期角度を形成するようにし、ま
   た、主フツク部分１０₃は、サイド締め具１の
   他端部分１₂に取り付けられたフツク１２と掛
   合可能となつている結合装置。 ２ 結合金具１０の本体１０₁の取り外し用バー
   １１と、締め付け状態にあるサイド締め具１の
   １端部分１₁の直線状部分との間に形成される
   初期角度αと、本体１０₁の主フツク部分１０₃
   の内径及び輪郭とが、この初期角度αがほぼゼ
   ロとなつた時に、本体１０₁の主フツク部分１
   ０₃と、リンク１２との間の係合が解放される
   ようなものに選択されている実用新案登録請求
   の範囲第１項記載の結合装置。