JPH0231681B2 - Tetorakarubonsannoseizohoho - Google Patents
TetorakarubonsannoseizohohoInfo
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- JPH0231681B2 JPH0231681B2 JP6458583A JP6458583A JPH0231681B2 JP H0231681 B2 JPH0231681 B2 JP H0231681B2 JP 6458583 A JP6458583 A JP 6458583A JP 6458583 A JP6458583 A JP 6458583A JP H0231681 B2 JPH0231681 B2 JP H0231681B2
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Description
本発明は、テトラカルボン酸の製造方法に関
し、特にヒドロキシ−ジシクロペンタジエンから
テトラカルボン酸である2,3,5−トリカルボ
キシ−シクロペンチル酢酸(TCAと略称する)
を効率良く製造する方法に関するものである。 一般にテトラカルボン酸は、ポリアミドまたは
ポリイミドの原料として、またエポキシ樹脂の硬
化剤その他として有用であり、具体的にはピロメ
リツト酸等の芳香族テトラカルボン酸、ブタンテ
トラカルボン酸等の脂肪族テトラカルボン酸がよ
く知られており、また前記TCAは、次の構造式
で示される脂環族テトラカルボン酸である。 このTCAの製造方法としては、工業的に安価
に得られるジシクロペンタジエンをオゾン分解
し、更に過酸化水素により酸化する方法(英国特
許第872355号明細書またはJ.Org.Chem.第28巻、
10号、2537〜2541頁、1963年参照)、またはジシ
クロペンタジエンを水和して得られるヒドロキシ
−ジシクロペンタジエン(以下、H−DCPと略
称する)を硝酸酸化する方法(ドイツ特許第
1078120号明細書参照)が知られているが、前者
の場合はオゾン分解する際に爆発性の高いオゾニ
ドを生成するために工業的規模の生産では危険性
が大きく、また後者の場合は、酸化反応時に加え
るH−DCPの供給量を調整することによつて、
比較的容易に反応制御が行えるという反面、反応
時に多量の窒素酸化物(NOx)ガスが発生する
ために、その回収および処理が繁雑であるという
欠点があつた。 本発明者らは、H−DCDから硝酸酸化によつ
てTCAを製造する際に生成するNOxを低減する
ことを目的として、鋭意研究を重ねた結果、反応
系の酸素分圧を0.5Kg/cm2G以上に保ちながら反
応させることにより、発生するNOxガスの量を
著しく減少することができ、さらにそのために硝
酸の消費量をも著しく少なくできること、そのう
えに、生成TCAを晶析単離する際の収率が向上
することを見い出し、本発明に到達した。 本発明は、ヒドロキシ−ジシクロペンタジエン
を硝酸により酸化してテトラカルボン酸を製造す
る方法において、反応系の酸素分圧を0.5Kg/cm2
G以上に保つことを特徴とする。 本発明における使用原料であるH−DCPは、
通常、ジシクロペンタジエンと水とを硫酸、酸性
陽イオン交換樹脂等の触媒の存在下で反応させる
ことによつて得られる。 また酸化剤である硝酸は、通常30重量%以上、
好ましくは40〜90重量%の濃度のものが用いられ
る。 本発明における反応は、発熱反応であるため、
硝酸中にH−DCPを滴下し、除熱を行いながら
反応させるのが一般的である。反応温度は一般に
20〜80℃、特に40〜60℃の範囲が好ましい。反応
温度が高すぎると副生物を多量に生じるので好ま
しくなく、また低すぎると反応速度が遅く、酸化
に誘導期を生じる恐れがある。上記反応における
触媒としては、メタバナジン酸アンモニウム、五
酸化バナジウム、亜硝酸ソーダ、硝酸銅等の金属
塩が好ましく、これらはH−DCPに対し一般に
0.01モル%〜5モル%用いられるが、無触媒でも
可能である。 本発明においては、上記反応系の酸素分圧を
0.5Kg/cm2G以上に保持する。具体的には酸素源
である酸素または空気を酸化反応器供給して酸素
分圧が0.5Kg/cm2G以上になるように昇圧し、反
応を開始する。酸素分圧は0.5Kg/cm2G以上であ
れば高いほど好ましいが、安全性の面から50Kg/
cm2G以下とすることが好ましい。酸素分圧が0.5
Kg/cm2Gに達しないと、反応の際のNOxガス抑
制効果が充分に得られない。反応に際しては、一
定時間毎に生成するCOxガスおよびNOxガスを
抜き出し、その都度、酸素または空気を補給し、
酸素分圧を0.5Kg/cm2G以上に保持する。これら
の操作は自動的に行なうことができる。 上記のように酸素分圧を一定値以上に保つて反
応を行なうことにより、常圧(開放系)で反応を
行なう場合に比較して、発生するNOxガスが著
しく減少する。これは、次式(1)、(2)に示すように
発生したNOが酸化されて硝酸を再生成するから
である。このため、反応で消費する硝酸の量も減
少することができる。 2NO+O2→2NO2 (1) 3NO2+H2O→2HNO3+NO (2) 得られた反応液からTCAを回収する方法とし
ては、例えば反応液をそのまま、もしくは濃縮し
た後冷却し、晶析するTCAを得る方法があるが、
その際酸素分圧を一定値以上に保つて反応を行う
と、反応液中の硝酸濃度を高く保つことができ、
溶解度の点から晶析単離する際のTCAの収率を
向上させることができる。また、反応液から硝酸
を留去した後、メタノールによつてメチルエステ
ル化し、TCAのメチルエステルとして回収する
ことも可能である。 以下、本発明を実施例によつて更に具体的に説
明するが、本発明は、以下の実施例に制約される
ものではない。 実施例 1 2のステンレス(SUS316)製の反応器に70
重量%硝酸1400gおよびメタバナジン酸アンモニ
ウム0.28gを仕込み、50℃に昇温後、酸素を吹き
込んで5Kg/cm2Gまで昇圧した。次に反応器内に
H−DCPを100g/時で供給すると共に、反応液
を循環させ、該循環液を冷却しながら、反応器内
の温度を60℃に保つた。2時間H−DCPを供給
した後、さらに6時間反応で生成するガスが出な
くなるまで反応を続けた。その間に発生するガス
は定期的に抜き出し、その都度、酸素を吹き込ん
で5Kg/cm2Gまで昇圧した。 反応器から抜き出したガスを全量捕集し、分析
を行つた結果を第1表に示した(ただし、酸素の
分析値は除く)。なお、反応後の反応液中の硝酸
濃度は51重量%であつた。さらに反応液を800g
まで濃縮し、20℃で16時間静置して、晶析した
TCAを、メチルイソブチルケトンで洗浄し、乾
燥してTCAの白色粉末210gを得た。 実施例 2 酸素分圧を0.8Kg/cm2Gで反応を行う以外は、
実施例1と同様に反応を行なつた。その間、発生
したガスを全量捕集し、分析を行つた。結果を第
1表に示した。なお反応後の反応液中の硝酸濃度
は45重量%であつた。さらに反応液を800gまで
濃縮し、実施例1と同様に晶析精製を行つて
TCAの白色粉末195gを得た。 比較例 1 常圧近くの酸素分圧0.2Kg/cm2Gで反応を行な
う以外は、実施例1と同様に反応を行つた。その
間、発生したガスを全量捕集し、分析を行つた結
果を第1表に示した。なお、反応後の反応液中の
硝酸濃度は34重量%であつた。さらに反応液を
800gまで濃縮し、実施例1と同様に晶析、精製
を行つてTCAの白色粉末165gを得た。
し、特にヒドロキシ−ジシクロペンタジエンから
テトラカルボン酸である2,3,5−トリカルボ
キシ−シクロペンチル酢酸(TCAと略称する)
を効率良く製造する方法に関するものである。 一般にテトラカルボン酸は、ポリアミドまたは
ポリイミドの原料として、またエポキシ樹脂の硬
化剤その他として有用であり、具体的にはピロメ
リツト酸等の芳香族テトラカルボン酸、ブタンテ
トラカルボン酸等の脂肪族テトラカルボン酸がよ
く知られており、また前記TCAは、次の構造式
で示される脂環族テトラカルボン酸である。 このTCAの製造方法としては、工業的に安価
に得られるジシクロペンタジエンをオゾン分解
し、更に過酸化水素により酸化する方法(英国特
許第872355号明細書またはJ.Org.Chem.第28巻、
10号、2537〜2541頁、1963年参照)、またはジシ
クロペンタジエンを水和して得られるヒドロキシ
−ジシクロペンタジエン(以下、H−DCPと略
称する)を硝酸酸化する方法(ドイツ特許第
1078120号明細書参照)が知られているが、前者
の場合はオゾン分解する際に爆発性の高いオゾニ
ドを生成するために工業的規模の生産では危険性
が大きく、また後者の場合は、酸化反応時に加え
るH−DCPの供給量を調整することによつて、
比較的容易に反応制御が行えるという反面、反応
時に多量の窒素酸化物(NOx)ガスが発生する
ために、その回収および処理が繁雑であるという
欠点があつた。 本発明者らは、H−DCDから硝酸酸化によつ
てTCAを製造する際に生成するNOxを低減する
ことを目的として、鋭意研究を重ねた結果、反応
系の酸素分圧を0.5Kg/cm2G以上に保ちながら反
応させることにより、発生するNOxガスの量を
著しく減少することができ、さらにそのために硝
酸の消費量をも著しく少なくできること、そのう
えに、生成TCAを晶析単離する際の収率が向上
することを見い出し、本発明に到達した。 本発明は、ヒドロキシ−ジシクロペンタジエン
を硝酸により酸化してテトラカルボン酸を製造す
る方法において、反応系の酸素分圧を0.5Kg/cm2
G以上に保つことを特徴とする。 本発明における使用原料であるH−DCPは、
通常、ジシクロペンタジエンと水とを硫酸、酸性
陽イオン交換樹脂等の触媒の存在下で反応させる
ことによつて得られる。 また酸化剤である硝酸は、通常30重量%以上、
好ましくは40〜90重量%の濃度のものが用いられ
る。 本発明における反応は、発熱反応であるため、
硝酸中にH−DCPを滴下し、除熱を行いながら
反応させるのが一般的である。反応温度は一般に
20〜80℃、特に40〜60℃の範囲が好ましい。反応
温度が高すぎると副生物を多量に生じるので好ま
しくなく、また低すぎると反応速度が遅く、酸化
に誘導期を生じる恐れがある。上記反応における
触媒としては、メタバナジン酸アンモニウム、五
酸化バナジウム、亜硝酸ソーダ、硝酸銅等の金属
塩が好ましく、これらはH−DCPに対し一般に
0.01モル%〜5モル%用いられるが、無触媒でも
可能である。 本発明においては、上記反応系の酸素分圧を
0.5Kg/cm2G以上に保持する。具体的には酸素源
である酸素または空気を酸化反応器供給して酸素
分圧が0.5Kg/cm2G以上になるように昇圧し、反
応を開始する。酸素分圧は0.5Kg/cm2G以上であ
れば高いほど好ましいが、安全性の面から50Kg/
cm2G以下とすることが好ましい。酸素分圧が0.5
Kg/cm2Gに達しないと、反応の際のNOxガス抑
制効果が充分に得られない。反応に際しては、一
定時間毎に生成するCOxガスおよびNOxガスを
抜き出し、その都度、酸素または空気を補給し、
酸素分圧を0.5Kg/cm2G以上に保持する。これら
の操作は自動的に行なうことができる。 上記のように酸素分圧を一定値以上に保つて反
応を行なうことにより、常圧(開放系)で反応を
行なう場合に比較して、発生するNOxガスが著
しく減少する。これは、次式(1)、(2)に示すように
発生したNOが酸化されて硝酸を再生成するから
である。このため、反応で消費する硝酸の量も減
少することができる。 2NO+O2→2NO2 (1) 3NO2+H2O→2HNO3+NO (2) 得られた反応液からTCAを回収する方法とし
ては、例えば反応液をそのまま、もしくは濃縮し
た後冷却し、晶析するTCAを得る方法があるが、
その際酸素分圧を一定値以上に保つて反応を行う
と、反応液中の硝酸濃度を高く保つことができ、
溶解度の点から晶析単離する際のTCAの収率を
向上させることができる。また、反応液から硝酸
を留去した後、メタノールによつてメチルエステ
ル化し、TCAのメチルエステルとして回収する
ことも可能である。 以下、本発明を実施例によつて更に具体的に説
明するが、本発明は、以下の実施例に制約される
ものではない。 実施例 1 2のステンレス(SUS316)製の反応器に70
重量%硝酸1400gおよびメタバナジン酸アンモニ
ウム0.28gを仕込み、50℃に昇温後、酸素を吹き
込んで5Kg/cm2Gまで昇圧した。次に反応器内に
H−DCPを100g/時で供給すると共に、反応液
を循環させ、該循環液を冷却しながら、反応器内
の温度を60℃に保つた。2時間H−DCPを供給
した後、さらに6時間反応で生成するガスが出な
くなるまで反応を続けた。その間に発生するガス
は定期的に抜き出し、その都度、酸素を吹き込ん
で5Kg/cm2Gまで昇圧した。 反応器から抜き出したガスを全量捕集し、分析
を行つた結果を第1表に示した(ただし、酸素の
分析値は除く)。なお、反応後の反応液中の硝酸
濃度は51重量%であつた。さらに反応液を800g
まで濃縮し、20℃で16時間静置して、晶析した
TCAを、メチルイソブチルケトンで洗浄し、乾
燥してTCAの白色粉末210gを得た。 実施例 2 酸素分圧を0.8Kg/cm2Gで反応を行う以外は、
実施例1と同様に反応を行なつた。その間、発生
したガスを全量捕集し、分析を行つた。結果を第
1表に示した。なお反応後の反応液中の硝酸濃度
は45重量%であつた。さらに反応液を800gまで
濃縮し、実施例1と同様に晶析精製を行つて
TCAの白色粉末195gを得た。 比較例 1 常圧近くの酸素分圧0.2Kg/cm2Gで反応を行な
う以外は、実施例1と同様に反応を行つた。その
間、発生したガスを全量捕集し、分析を行つた結
果を第1表に示した。なお、反応後の反応液中の
硝酸濃度は34重量%であつた。さらに反応液を
800gまで濃縮し、実施例1と同様に晶析、精製
を行つてTCAの白色粉末165gを得た。
【表】
【表】
比を示す。
上記結果から明らかなように、本発明方法は、
従来法に較べて生成するNOx量が著しく少なく、
また反応後の硝酸濃度が高いため、硝酸の使用量
も少なく、更に晶析単離して得られるTCAの収
率が高いことがわかる。
上記結果から明らかなように、本発明方法は、
従来法に較べて生成するNOx量が著しく少なく、
また反応後の硝酸濃度が高いため、硝酸の使用量
も少なく、更に晶析単離して得られるTCAの収
率が高いことがわかる。
Claims (1)
- 1 ヒドロキシ−ジシクロペンタジエンを硝酸に
より酸化してテトラカルボン酸を製造する方法に
おいて、反応系の酸素分圧を0.5Kg/cm2G以上に
保つことを特徴とするテトラカルボン酸の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6458583A JPH0231681B2 (ja) | 1983-04-14 | 1983-04-14 | Tetorakarubonsannoseizohoho |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6458583A JPH0231681B2 (ja) | 1983-04-14 | 1983-04-14 | Tetorakarubonsannoseizohoho |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS59190945A JPS59190945A (ja) | 1984-10-29 |
JPH0231681B2 true JPH0231681B2 (ja) | 1990-07-16 |
Family
ID=13262465
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6458583A Expired - Lifetime JPH0231681B2 (ja) | 1983-04-14 | 1983-04-14 | Tetorakarubonsannoseizohoho |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0231681B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109369370A (zh) * | 2018-10-19 | 2019-02-22 | 江西扬帆新材料有限公司 | 2,3,5-三羧基环戊烷乙酸的制备方法 |
Families Citing this family (20)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100491307B1 (ko) | 2001-05-31 | 2005-05-24 | 캐논 가부시끼가이샤 | 곁사슬에 치환 혹은 무치환 (페닐메틸)설파닐구조를 지닌 유닛을 함유하는 신규의 폴리하이드록시알카노에이트 및 그의 제조방법 |
JP3754956B2 (ja) | 2002-02-15 | 2006-03-15 | キヤノン株式会社 | 側鎖にブロモ基を有するユニットを分子中に含む新規なポリヒドロキシアルカノエート共重合体及びその製造方法 |
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- 1983-04-14 JP JP6458583A patent/JPH0231681B2/ja not_active Expired - Lifetime
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