JPH0230376Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は自動車用カーテン・シートベルト係合
装置に関するものである。

（従来の技術） 従来キヤブオーバ・トラツクのような長距離輸
送用トラツクの車室内には仮眠用のベツドが設け
られているのが通例であり、同ベツド空間と運転
席および助手席側空間とを仕切るようにカーテン
が車巾方向に移動できるように設けられている。
そして、カーテン側にカーテン止めが、また車室
内壁にはカーテン用ハンガーがそれぞれ設けら
れ、カーテンを使用しない場合には、カーテンを
一カ所にまとめて畳み、畳まれたカーテンの上記
カーテン止めをカーテン用ハンガーに係合させる
ことによつて、カーテンを一定位置に保持させて
いた。また、運転席又は助手席には腰まわりを保
持する安全シートベルトがもうけられ、同ベルト
を使用しないときには、同ベルトが乗員にじやま
にならないように、車室内壁に上記カーテン用ハ
ンガーとは別にもうけたシートベルトタング用ハ
ンガーにシートベルトのタング部を係合させてい
た。このように従来装置では、カーテン用のカー
テンハンガーとシートベルトのタング用ハンガー
とを互いに別体構造物として車室内壁に取付けて
いた。

（考案が解決しようとする問題点） このような従来構造の場合、車室内空間の見栄
えが悪く、またそれぞれのハンガーを取付けるた
めの取付作業がそれだけ手間どつていた不具合が
あつた。

（問題点を解決するための手段） 本考案は、上記不具合を解消することを目的と
して考案されたものであり、畳まれたカーテンを
係合させるカーテン用ハンガーと不使用時のシー
トベルトを係合させるシートベルトのタング用ハ
ンガーとを基部表面に設けると共に、上記基部背
面には車室内壁の一の孔部に挿入係止される第１
係合部と、車室内壁の他の孔部に挿入係止され、
自由辺部を上記一の孔部と他の孔部とを結ぶ線方
向にたわみ変形可能とした釣り針形状の第２係合
部とを設け、さらに上記第２係合部には、上記自
由辺部のたわみ変形時に生じる弾性力により同第
２係合部を上記他の孔部に係合保持せしめる抜け
止め用の複数の係止部を形成したことを特徴とす
る自動車用カーテン・シートベルト係合装置を要
旨とするものである。

（考案の作用効果） 本考案の構成によれば、カーテン用ハンガーに
シートベルトのタングを係合させるためのタング
用ハンガーを一体的に形成したため、車室内壁へ
のカーテン・シートベルト係合装置の取付作業が
簡単化され、車室内スペースも拡大されて有効利
用でき、さらにはシートベルトタング用ハンガー
もカーテン用ハンガーも一個所に集約されて、見
栄えが向上するだけでなく、第２係合部の自由辺
部のたわみ変形によつて、車室内壁への取付け取
外し作業が簡単になり、また、車室内壁の孔部間
の寸法誤差を吸収して取付できるとともに、車室
内壁の厚みの変化に対応してがたなく取付けるこ
とができる等の作用効果を奏する。

（実施例） 以下、本考案の実施例を第１図、第２図に基づ
いて説明する。符号１はカーテン・シートベルト
係合装置で、２はカーテン用ハンガー部、３はシ
ートベルト４のタング５を係合させるように形成
したタング用ハンガー部である。そして上記両ハ
ンガー部２，３はそれぞれ基部６から車室内側へ
突設するように同基部６と共に一体形成される。
基部６背面には第１係合部である位置決め係合部
１１および第２係合部である抜け止め係合部１０
が形成され、両係合部１０，１１には抜け止め用
の第１係止部１２と第２係止部１３とを有し、し
かも抜け止め係合部１０は釣り針形状に形成さ
れ、その第１，第２両係止部１２，１３を形成し
た自由辺部１４は上下方向にたわみ変形できるよ
うになつている。１５は基部６から上方に伸びた
押圧辺部である。

なお、上記実施例では、第２係合部１０の釣り
針形状は、その自由辺部１４を上記湾曲して形成
したが、同自由辺部１４を逆に下方に湾曲したも
のでもよい。

（実施例の作用効果） 上記構成を有するため、カーテン・シートベル
ト係合装置１を第２図イに示すように１枚構造の
内壁９に取付けるには内壁９に予め形成した取付
用の孔部１６，１７にそれぞれ両係合部１０，１
１を位置合わせし、しかる後に係合装置１を矢印
Ａ方向に押圧する。すると、抜け止め係合部１０
の第１係止部１２と押圧辺部１５との間および位
置決め係合部１１の第１係止部１２の基部６下端
部との間にそれぞれ内壁９が挟持されて、装置１
が内壁９に取付られる。また、第２図ロに示すよ
うに内壁９が内板９′と外板９″とで形成れれて所
定厚さＷを有する場合には、内板９′に第１係止
部１２が、外板９″に第２係止部１３がそれぞれ
係合することとなつて、取付られるものである。
さらに上記イ，ロに示す状態に取付られたカーテ
ン・シートベルト係合装置１を内壁９から取外す
には、同装置１を、位置決め係合部１１が取付用
の孔部１６の上縁に当接するまで矢印Ｂ方向に持
ち上げ、抜け止め係合部１０の自由辺部１４をた
わみ変形させる。その状態で位置決め係合部１１
を取付用の孔部１６から外すことによつて簡易に
行なわれる。

したがつて、本実施例では、カーテン用ハンガ
ー部２とタング用ハンガー部３とを一体成形した
ため、カーテンに設けた図示されないカーテン止
めはハンガー部２に、またシートベルト４のタン
グ５はタング用ハンガー部３にそれぞれ係合させ
ることができると共に、車室内の見栄えが向上す
る作用効果を有する。

さらには、抜け止め係合部１０の自由辺部１４
の各孔部１６，１７を結ぶ線方向へのたわみ変形
によつて、内壁９への取付け取外し作業が簡単に
なり、また、内壁９の孔部１６，１７間の寸法誤
差を吸収して取付できるとともに、内壁９の厚み
の変化に対応してがたなく取付けることができる
等の作用効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す正面図、第２
図は側面図である。 １；カーテン・シートベルト係合装置、２；カ
ーテン用ハンガー部、３；タング用ハンガー部、
５；タング、６；基部、１０；抜け止め係合部、
１１；位置決め係合部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 畳まれたカーテンを係合させるカーテン用ハン
   ガーと不使用時のシートベルトを係合させるシー
   トベルトのタング用ハンガーとを基部表面に設け
   ると共に、上記基部背面には車室内壁の一の孔部
   に挿入係止される第１係合部と、車室内壁の他の
   孔部に挿入係止され、自由辺部を上記一の孔部と
   他の孔部とを結ぶ線方向にたわみ変形可能とした
   釣り針形状の第２係合部とを設け、さらに上記第
   ２係合部には、上記自由辺部のたわみ変形時に生
   じる弾性力により同第２係合部を上記他の孔部に
   係合保持せしめる抜け止め用の複数の係止部を形
   成したことを特徴とする自動車用カーテン・シー
   トベルト係合装置。