JPS6239941Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は逆止フツクを有する係止ピンにブー
ツの下端部をかぶせた係止ピンを枠体の囲壁と係
止片との間に係止する点に特徴を有する自動車用
縫製ブーツの取付構造に係るものである。

従来の自動車用縫製ブーツの取付構造は第６図
に図示したようにコンソール本体２１のシフトレ
バー用開口の内縁部２１′に４角形枠の合成樹脂
製枠体２２を設け、この枠体２２の下側に挾持溝
２３を設けるとともに隅部の４か所に止着穴２４
を設ける。４角形の合成樹脂製ホルダー２５は縁
部上側に挾持壁２６を設けるとともに隅部の４か
所に止着ピン２７を設ける。更に縫製ブーツ２８
の下端部に接着しやすい材質の別体２９の上端部
を高周波溶着３０し、別体２９の片側に両面接着
テープ３１を接着して縫製ブーツ２８の下端部を
断面逆Ｕ字形に屈曲する。この縫製ブーツ２８の
逆Ｕ字形屈曲部を枠体２２の挾持溝２３に入れて
ホルダー２５の挾持壁２６を枠体２２の挾持溝２
３に圧入するとともにホルダー２５の止着ピン２
７を枠体２２の止着穴２４に嵌め込んで、縫製ブ
ーツ２８の下端部を枠体２２の挾持溝２３とホル
ダー２５の挾持壁２６とで挾持するとともに両面
接着テープ３１でホルダー２５の挾持壁２６と縫
製ブーツ２８に溶着した別体２９とを接着して縫
製ブーツ２８を枠体２２に取付けた構造である
が、この従来の自動車用縫製ブーツの取付構造で
は自動車の車種によりコンソール本体の巾などの
寸法が相違するためにホルダー２５を他車種の自
動車にも共通して使用することができず、ホルダ
ーを車種別に造るための成形型はそれぞれの車種
に合わせて造らなければならないので例えば車種
が20種類ある場合にはホルダーの成形型を20種類
造らねばならず、多大の成形型代がかかるという
欠点があるし、また縫製ブーツ２８の下端部に別
体２９を高周波溶着したり、両面接着テープ３１
で接着したりなどするので手間と時間が多くかか
るために取付けコストが高くなるという欠点があ
る。

この考案は従来の自動車用縫製ブーツの取付構
造が有するこれらの欠点を解消して異なる車種で
も共通して係止ピンで縫製ブーツを取付けられる
ことやコストを低減することなどを目的としたも
のである。

次にこの考案の自動車用縫製ブーツの取付構造
をそれぞれの実施例について説明する。

実施例 １ 第１図から第４図に図示したように係止用ピン
１は先端部を先細形にして逆止フツク２を係止用
ピン１の両側に設ける。枠体３は４角形枠で、そ
の内縁部は垂直囲壁４によつて構成され、その裏
側所定個所には、アンダーカツト５が形成され、
枠体の上側を構成する水平フランジの裏側より、
前記アンダーカツト５に対向させ、かつこれと所
定の間隔をおいて係止部７を有する係止片６を一
体に形成する。

自動車用縫製ブーツ８の下端部を係止ピン１に
かぶせ、この係止ピン１を枠体３の垂直壁４と係
止片６との間に圧入して係止ピン１の両側に設け
た逆止フツク２を枠体３のアンダーカツト５と係
止片６の係止部７とに係止してブーツ８を枠体３
に取付けた自動車用縫製ブーツの取付構造であ
る。

このブーツ８を取付けた枠体３はコンソール本
体９のシフトレバー用開口の内縁部に取付けて使
用する。

この実施例１の自動車用縫製ブーツの取付構造
は縫製ブーツ８の下端部を係止ピン１にかぶせ、
この係止ピン１を圧入するだけで縫製ブーツ８を
かぶせた係止ピン１を枠体３の垂直壁４と係止片
６とで挾持し、かつ係止ピン１の逆止フツク２が
枠体３のアンダーカツト５と係止片６の係止部７
とに係止ピン１が抜けないようにしつかりと係止
して縫製ブーツ８の下端部を枠体３に取付けるこ
とができるから、あまり手間と時間をかけずに取
付けコストを低減することができるし、また異な
る車種にも共通してこの係止ピン１を用いること
ができる。

実施例 ２ 第５図に図示したように係止ピン１１は片側の
先端部を先細形にして逆止フツク１２を係止ピン
１１の片側に設ける。枠体１３は４角形枠で、そ
の内縁部は垂直囲壁１４によつて構成され、その
囲壁１４と対向する所定箇所には、枠体の上側を
構成する水平フランジの裏側より、該囲壁１４と
所定の間隔をおいて、係止部１７を有する係止片
１６を一体に形成する。

自動車用縫製ブーツ１８の下端部を係止ピン１
１にかぶせ、この係止ピン１１を枠体１３の垂直
壁１４と係止片１６との間に圧入して係止ピン１
１の片側に設けた逆止フツク１２を係止片１６の
係止部１７に係止してブーツ１８を枠体１３に取
付けた自動車用縫製ブーツの取付構造である。

この実施例２の自動車用縫製ブーツの取付構造
は縫製ブーツ１８の下端部を係止ピン１１にかぶ
せ、この係止ピン１１を圧入するだけで縫製ブー
ツ１８をかぶせた係止ピン１１を枠体１３の垂直
壁１４と係止片１６とで挾持し、かつ係止ピン１
１の逆止フツク１２が係止片１６の係止部１７に
係止ピン１１が抜けないようにしつかりと係止し
て縫製ブーツ１８の下端部を枠体１３に取付ける
ことができるから、あまり手間と時間をかけずに
取付けコストを低減することができるし、また異
なる車種にも共通して係止ピンで縫製ブーツを取
付けることができる。

なお、この実施例２の自動車用縫製ブーツの取
付構造では係止ピン１１の逆止フツク１２を係止
するものとして係止片１６に係止部１７を設けた
ものについて説明したが、係止片１６の係止部１
７に変えて、実施例１のもののように枠体にアン
ダーカツトを設けてこの枠体のアンダーカツトに
係止ピンの逆止フツクを係止してもよい。

この考案の自動車用縫製ブーツの取付構造は逆
止フツクを有する係止ピンに自動車用縫製ブーツ
の下端部をかぶせ、この係止ピンを枠体の壁と係
止片との間に圧入して係止ピンの逆止フツクを枠
体のアンダーカツト、係止片の係止部のうちの少
なくとも１方に係止する構成にしたから、縫製ブ
ーツを被覆した係止ピンを枠体の壁と係止片とで
強固に挾持することができるし、かつ係止ピンの
逆止フツクが枠体のアンダーカツト、係止片の係
止部のうちの少なくとも１方に抜けないようにし
つかりと係止することができる。

更にこの考案の自動車用縫製ブーツの取付構造
は前記のとおりの構成にしたから、異なる車種に
も共通して係止ピンで縫製ブーツを取付けること
ができるし、またあまり手間と時間をかけずに取
付けられるので取付けコストを低減することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図はブーツを装着したコンソールボツクス
の斜視図、第２図は１実施例の拡大縦断面図、第
３図は枠体の底面斜視図、第４図は第３図のＡ−
Ａ断面拡大図、第５図は別の実施例の拡大縦断面
図、第６図は従来品の拡大縦断面図である。 １と１１は係止ピン、２と１２は逆止フツク、
３と１３は枠体、４と１４は垂直壁、５はアンダ
ーカツト、６と１６は係止片、７と１７は係止
部、８と１８は縫製ブーツ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 自動車用コンソールボツクスのシフトレバー用
   開口周縁に嵌め込む枠体の内側を構成する囲壁
   と、該枠体の上側を構成するフランジの裏側に突
   設した係止部との間にブーツ端部をかぶせた係止
   ピンを圧入し、該係止ピンの先端に設けた逆止フ
   ツクが、該係止部に設けた切欠部と該切欠部に対
   向する位置の該囲壁に設けたアンダーカツト部と
   のうちの少なくとも一方に係止するようにした自
   動車用ブーツの取付構造。