JPH0229144B2 - Pitsutoshikinidanjidoshachushasochi - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は自動車を安全に二段に駐車することの
できる駐車装置に関する。

立体自動車駐車装置は従来から駐車スペースを
節約するため各種開発されているが、多くのもの
は構造が複雑で製造費用のかさむもの、下段に駐
車中の自動車を移動しなければ上段の自動車の出
し入れができないもの等であり、簡単な構造で安
価に製造でき、下段の自動車を移動せずに上段を
利用でき、安全である立体自動車駐車装置は常に
求められている。

本発明のピツト式二段自動車駐車装置はこのよ
うな従来の問題点を解決したもので、構造が簡単
で、堅牢で、安全で、製造費用が安く、下段に駐
車中の自動車を移動せずに上段が利用できる立体
自動車駐車装置を得ることを目的とする。

本発明の装置は地面下にピツトを設け、下段パ
レツトがピツト内を昇降するようにしたもので、
したがつて雨水がピツト内に流入しないようにと
くに考虜されている。

本明細書を通じて前後とは、自動車の出入口の
位置する方向を前、その反対を後といい、横は前
後方向に対して水平直角方向をいい、片側、両側
等の側は横方向の側をいう。

本発明のピツト式二段自動車駐車装置を図につ
いて以下に説明する。両側１対の前後に延びるベ
ースプレート１の上に２本のガイドレール２がベ
ースプレートの前後に垂直に立てられ固定され
る。前後のガイドレールは高さの途中で前後に水
平に延びる支持枠３の両端と連結して補強され
る。ガイドレールは断面がＨ字型を形成する。ガ
イドレールの上端は前後に延びる通路プレート４
と結合する。

ベースプレート１は、地面下に設けたピツト５
の底面上に設置する。ピツトには排水装置（図示
せず）を設け、万一雨水等がピツト内に流入して
も、これを排水する機能を与えることが望まし
い。

一方、上段パレツト６と、下段パレツト８とは
下段パレツト上に自動車７を収容できるだけ十分
な間隔をとり、互いに平行に、かつ水平に保つよ
うに、片側に少なくとも前後２本設けた垂直な縦
枠９に連結される。

上段パレツト６の両側はやゝ高く前後に延びる
へり１０を形成し、へり１０の内側は斜面１１を
形成する。縦枠９の上端は前記上段パレツトのへ
り１０の裏面に固定され、下段パレツト８は両側
で縦枠９の下端付近に固定される。

縦枠９の下端に外側方にやゝ突出するように車
輪１２が取り付けられ、車輪１２はガイドレール
２のＨ字型の断面によつて形成される凹部に丁度
はまり、その中を上下に移動することができる。
車輪１２はつば付車輪であることが望ましく、こ
れによつてガイドレール内を移動するときのがた
つきを減少ないし防止することができる。

縦枠９のうち対角線上に位置する片側１本ずつ
の縦枠に油圧シリンダ１３を取り付け、その下端
はベースプレート上に固定し、その上方先端を上
段パレツトに連結し、油圧シリンダを伸縮させて
上段パレツトおよび下段パレツトを互いに平行の
まゝ、水平に保ちながら昇降させることができ
る。

油圧シリンダが対角線上に位置しているため、
下段パレツトを上昇させてその上に自動車を駐車
した際の自動車のドアの開閉のための十分なスペ
ースを得ることができる。前記の位置に取り付け
た油圧シリンダは、ガイドレール、車輪、縦枠な
どと共同して上下段のパレツトを全体にバランス
よく安定して昇降させることができる。

油圧シリンダはピツト内に設置した油圧リフト
装置１４と油圧管を経て連結している。

最下降位置で上段パレツトは地面とほゞ同一平
面にあり、最上昇位置で下段パレツトは地面と
ほゞ同一平面にあり、それぞれ自動車の出入を容
易にすることができる。また、上述の位置関係か
らピツトの適当な深さを決定することができる。

上段パレツトの前後端は、ピツトの前後壁より
それぞれ前後に若干長く延びており、上段パレツ
トの両側のへり１０の外側縁は通路プレート４の
隣接する側の上に部分的に重なるように側方に延
びている。通路プレート４の両側は第５図に示す
ように上方に曲げられ樋状を形成しており、また
その前後端はピツトの前後壁よりそれぞれ前後に
若干長く延びている。上記の構造によつて雨水は
ピツト外へ排除されピツト内に流入することがな
い。

下段パレツト８の前端とピツトの前壁とのすき
間は最小に保たれ、これによつて自動車の出入を
容易にする。下段パレツトの後端はピツトの後壁
より手前で終り、ピツト内に設けた油圧リフト装
置、排水装置等との接触が避けられる。さらに下
段パレツトの後端部は斜め上方に曲げられ車止め
１５となつていて自動車が入庫するときのオーバ
ーランを防止する。

上段パレツトのへりの内側は第５図に示すよう
に斜面１１を形成しているが、これにより自動車
のタイヤが万一端によりすぎた場合にも外側へは
ずれないように誘導する働きをする。下段パレツ
トも同様の構造にすることが望ましい。上段パレ
ツトおよび下段パレツトの前端部はやゝ傾斜して
いて自動車の出入を容易にする。

別の実施例では上記の実施例の装置を横方向に
並列的に所望の台数を連結したものが得られる。
この場合、各装置間のガイドレールと通路プレー
トは１個でそれぞれ横方向に隣接する装置のガイ
ドレールと通路プレートを兼ねることができる。
とくに、本発明のガイドレールは断面Ｈ字型であ
り、第４図に示すように、車輪１２をうける凹部
を背中合わせに２つもつているので、それぞれの
凹部が隣接する装置の車輪をうけるようになつて
いるので、この実施例のように多数の装置を並列
的に連結するのに極めて好都合である。

【図面の簡単な説明】

第１図は最下降位置と最上昇位置にある本発明
のピツト式二段自動車駐車装置を２台並列的に連
続した場合の正面図、第２図は同装置の最下降位
置での側面図、第３図は同装置の最上昇位置での
側面図、第４図は一方は上段パレツトを外した状
態で示してある平面図、第５図は上段パレツトと
通路プレートとの隣接するあたりの部分断面図で
ある。 １……ベースプレート、２……ガイドレール、
４……通路プレート、５……ピツト、６……上段
パレツト、８……下段パレツト、９……縦枠、１
２……車輪。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 上段パレツトと、 下段パレツトと、 前記上段パレツトと下段パレツトとを下段パレ
   ツト上に自動車を収容できるだけ十分な間隔をと
   り、互いに平行に、かつ水平に保つように連結す
   る片側に少なくとも２本前後に設けそれぞれ下端
   に車輪を取り付けた垂直な縦枠と、 両側１対の前後に延びるベースプレートと、各
   ベースプレート上に前後に少なくとも２本の垂直
   に立てたガイドレールと、 前記縦枠のうち、対角線上にある片側１本ずつ
   の縦枠に取り付けた油圧シリンダと、 前記ガイドレールの上端に取り付けた前後に延
   びる通路プレートとを含み、 前記ベースプレートは地面下に設けたピツトの
   底面上に設置し、 前記縦枠の下端に取り付けた車輪は前記ガイド
   レール内を上下に移動し、前記油圧シリンダの伸
   縮によつて前記上段パレツトと下段パレツトとを
   水平に昇降し、最下降位置で上段パレツトは地面
   とほゞ同一平面にあり、最上昇位置で下段パレツ
   トは地面とほゞ同一平面にあり、 上段パレツトの前後端はピツトの前後端よりそ
   れぞれ前後に若干長く延びており、 下段パレツトの前端とピットの前壁とのすき間
   は最小に保たれ、下段パレツトの後端はピツトの
   後壁の手前で終り、 上段パレツトの両側はやゝ高く前後に延びるへ
   りを持ち、前記へりの外側縁は前記通路プレート
   上に部分的に重なつている、 ピツト式二段自動車駐車装置。 ２ 上段パレツトは縦枠の上端と、下段パレツト
   は縦枠の下端付近と連結し固定されている特許請
   求の範囲第１項記載のピツト式二段自動車駐車装
   置。 ３ 下段パレツトの後端は車止めを持つ特許請求
   の範囲第１項記載のピツト式二段自動車駐車装
   置。 ４ ガイドレールは断面Ｈ字型である特許請求の
   範囲第１項記載のピツト式二段自動車駐車装置。 ５ 車輪はつば付車輪である特許請求の範囲第１
   項記載のピツト式二段自動車駐車装置。 ６ へりの内側は斜面を形成する特許請求の範囲
   第１項記載のピツト式二段自動車駐車装置。 ７ 通路プレートの両側は上方に曲げられ樋状を
   形成する特許請求の範囲第１項記載のピツト式二
   段自動車駐車装置。 ８ 通路プレートの前後端はピツトの前後端より
   それぞれ前後に若干長く延びている特許請求の範
   囲第１項記載のピツト式二段自動車駐車装置。