JPH0113152Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は自動車を地下に格納する駐車装置の
地上面の天井板に関するものである。

従来、地下に自動車を格納する駐車装置におい
て、土地の利用効率を高めるため、地下に設置し
た駐車装置の上に積み重ねて自動車が格納できる
装置を設けて、地上面も自動車が駐車できるよう
にしているが、構造が複雑であり、また、地下を
深く掘り下げる必要があり、この為、設備費が高
くなるとともに、その駐車装置の地上面を通り抜
けることができず不便であつた。

本考案はこのような欠点を解消するために地下
に自動車を格納するためのパレツト台数とは関連
なく地上面に地下の駐車パレツトの台数より１台
少ない横行パレツトと、その横行パレツトの間隙
をふさぐ横行パレツトの台数より１台少ない横行
可能な天井板を設置した地下格納式駐車装置を提
供するものである。以下実施例を図によつて説明
すると、Ｐは地下に掘つたピツト、１は地下駐車
用パレツトにして、ピツトＰ内に長手方向に対し
て左右方向へ並べて設置し、それぞれ地上面へ昇
降する装置（図示略）を備えている。

２は横行可能の地上駐車用パレツトにして、地
下駐車用パレツト１の上段に地下駐車用パレツト
１の台数より１台少ない台数で、第３図ａの如く
左右両端に配置してある地上駐車用パレツト２を
ピツトＰの左右側面を封じられる位置にして、そ
の他の地上駐車用パレツト２は均等に配置してあ
る。

３は地上駐車用パレツト２の下面を横行可能な
天井板にして、第３図ａのように地上面とほぼ一
直線をなす様な位置でピツトＰを封じ、自動車の
通り抜けることのできる長さをもち地上駐車用パ
レツト２の台数より１台少ない台数で、互いに隣
接している地上駐車用パレツト２の間隙を封ずる
ことが出来る幅をもつている。４は左右両端に設
けられた可動天井板にして、ピツト内の左又は右
の端に位置する地下駐車用パレツト１が地上面へ
上昇したとき、地下駐車用パレツト１とピツトＰ
の上部壁面との間隙を封じる様に壁面に軸着され
ている。５は地上駐車用パレツト２を横行させる
ための横行レールで地上面に設けてあり、６は天
井板３を横行させるためのピツトＰの上部に設け
た天井板横行レールを示す。

７は操作スイツチ盤にして、スイツチ操作によ
り地下駐車用パレツト１の昇降、地上駐車用パレ
ツト２の横行、天井板３の横行を行わせるように
なつている。

この考案は以上のように構成されているので、 (1) 地上駐車用パレツト２に自動車を駐車させる
ためには、地上面の入口より所定のパレツトに
乗り込んで駐車する。

(2) 地上駐車用パレツト２の全部に自動車が駐車
していて、例えば、第３図ａのＡの位置に自動
車を格納する場合、操作スイツチ盤７の所定の
スイツチを操作すると、先ず、第３図ｂの如
く、地上駐車用パレツト２が全部右に横行し、
天井板３も右に横行して、Ａの地下駐車用パレ
ツト１が上昇できるよう昇降路を開く。次い
で、Ａの地下駐車用パレツト１が地上面まで上
昇する。上昇が終了すれば、天井板３は地下駐
車用パレツト１の方へ横行し地下駐車用パレツ
ト１と地上駐車用パレツト２との間隙を封じる
とともに、可動天井板４も回動してピツトＰの
上部壁面とＡの地下駐車用パレツト１との間隙
を封じて、人の通行が可能となり自動車を乗り
入れ駐車出来る状態となる。Ａの地下駐車用パ
レツト１に駐車が終了すれば、操作スイツチ盤
７の復帰スイツチを操作し、天井板３を右に横
行移動させ自動車を載置したＡの地下駐車用パ
レツト１をピツトＰ内に降下させるとともに、
さらに、地上駐車用パレツト２はピツトＰを封
じるように左へ移動し第３図ａの状態に戻り駐
車が完了する。

(3) 第３図ａのＢの位置に自動車を格納する場合
は、操作スイツチ盤７の所定のスイツチを操作
すると、第３図Ｃの如く、地上駐車用パレツト
２及び天井板３が左右に横行して、Ｂの地下駐
車用パレツト１が上昇できるように昇降路を開
き、次いで、Ｂの地下駐車用パレツト１が地上
面まで上昇し、上昇が終れば、天井板３はＢの
地下駐車用パレツト１の両側に接するまで左右
より横行して寄り、Ｂの地下駐車用パレツト１
の両側の間隙を封じて駐車可能の状態となる。
この地下駐車用パレツト１に駐車が終了すれば
操作スイツチ盤７の復帰スイツチを操作すれ
ば、上述の(2)の場合と全く同様にして始めの状
態に戻り駐車は完了する。

(4) 自動車がこの駐車場を通り抜ける場合は、希
望する通路に応じて、操作スイツチ盤の所定の
スイツチを操作すると、第４図ａまたはｂのよ
うに地上駐車用パレツト２が右又は左の方へ横
行して通路を開くとともに、天井板３も地上駐
車用パレツト２間の間隙を封じるように横行し
て、自動車の通路を形成する。

なお、上述の実施例は地下駐車用パレツト１が
１列に４台左右方向へ並べて配置した装置につい
て説明したが、地下駐車用パレツトの台数が５台
以上の場合も横行可能の地上駐車用パレツト２の
台数を地下駐車用パレツト１の台数より１台少な
く配置するとともに、天井板３も横行可能で地上
駐車用パレツト２の台数より１台少なく配置すれ
ば、上述と同様に地上、地下のいずれの位置にも
駐車させることができ、また、地上駐車用パレツ
ト２全部に自動車が駐車している場合でも、通路
を開いて通り抜けることができる。

さらに地下駐車用パレツト１を左右方向に１列
に並べて配置するだけでなく複数列配置しても、
上記と全く同様に地下及び地上への駐車、地上面
の通り抜けが可能である。

本考案は上述のように、ピツト内と地上面とを
昇降するのは地下駐車用パレツトだけで、昇降装
置が小さくてすみ地上面上の昇降用設備も不用で
あり、地下のピツトを深く掘る必要がないので設
備費が安くなり、また、駐車場内を人の通行及び
自動車が安全に通り抜けることができるので、極
めて便利である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案にかかる駐車装置の一部分の斜
視図。第２図は側面図。第３図ａ，ｂ，ｃはこの
駐車装置に自動車を格納する場合の説明図。第４
図ａ，ｂはこの駐車装置を自動車が通り抜ける場
合の説明図を示す。 主な部分の符号の説明、１……地下駐車用パレ
ツト、２……地上駐車用パレツト、３……天井
板、５……横行レール、６……天井板横行レー
ル、Ｐ……ピツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 地下のピツトＰに地上面まで昇降可能な複数台
   の地下駐車用パレツト１を左右方向へ並べて配置
   し、地下駐車用パレツト１の台数より１台少ない
   台数で地上面に設けた横行レール５上に地上駐車
   用パレツト２を横行可能に配置し、地上駐車用パ
   レツト２の下面を地上駐車用パレツト２の台数よ
   り１台少ない台数で地上面とほぼ一線上となる位
   置にして、地下駐車用パレツト２または地上面ま
   で上昇した地下駐車用パレツト１間の間隙を封じ
   るように、ピツトＰの上部に設けた天井板横行レ
   ール６上を横行可能に配置した天井板３を設けた
   ことを特徴とする地下格納式駐車装置。