JPH0125163Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、屋根を備えた二段駐車装置に関す
る。近時、二段駐車装置として、昇降台の周縁近
傍に支柱を設け、該昇降台を支柱に沿つて昇降さ
せるようにしたものが用いられており、かかる二
段駐車装置に付設する屋根は該二段駐車装置全体
をトンネル状に覆う構成、あるいは、屋根を支柱
の上端に固定的に設けたものがあるが、前者で
は、二段駐車装置自体の他に余分のスペースを必
要とし、後者では、下段のみに自動車を駐車した
時は屋根は著しく上方に離隔して設けられること
となり屋根の効果が半減する。

前記の問題を解消するため、昇降台と一体に上
下動する骨部材の上端に屋根を固着した構成のも
のが開発されている。かかる屋根は、下端にある
昇降台に自動車を乗り入れ、乗り出しする際に乗
員の移動が容易にでるように昇降台から屋根まで
の高さを設定しているため、昇降台が上段にある
ときは屋根の位置が不必要に高く、雨除け効果の
点でも外観上の安定感の点でも良好とはいえなか
つた。

本考案は、上記の問題点を解消することを目的
とするものであつて、複数の支柱に設けた案内路
を摺動する昇降台を駆動装置によつて昇降させる
二段駐車装置において、前記案内路と平行に各支
柱に設けたガイド溝内を摺動する支持ブラケツト
に下端を支持された門型骨部材の上端に屋根部材
を取り付けるとともに、前記ガイド溝の下部で昇
降台の最下降位置よりも上方に位置して、下降時
に前記門型骨部材の下端を支持する支持ブラケツ
トの下端面に当接するストツパを前記、支柱に設
け、前記昇降台の上昇時に門型骨部材の下端を支
持する支持ブラケツトの下端面を押し上げる支持
面を昇降台の側端部に設けたことを特徴とする屋
根を備えた二段駐車装置である。

以下、本考案の一実施例について図面により詳
細に説明する。

まず、本考案における二段駐車装置について説
明する。

第１図、第２図において、１は自動車Ｃを載置
する昇降台、２は該昇降台１の左、右側端の近傍
にそれぞれ所定間隔で立設した支柱２ａ，２a′，
２ａ，２a′の上端を上枠２ｂで結合した門形の支
持枠である。

第３図において、前記昇降台１の左、右側端面
には支柱２ａに対応してプレート１ａを固着す
る。該プレート１ａには外方に直角に突出させて
ローラブラケツト１ｃ、ホイールブラケツト１ｄ
を設ける。ローラブラケツト１ｃにはその上、下
端の両面にローラ１ｅ，１ｅ，１ｅ，１ｅを軸着
し、ホイールブラケツト１ｄには溝付ホイール１
ｆを軸着する。

また、前記溝付ホイール１ｆは、その左右一対
ごとにワイヤロープ３を掛け渡して吊り下げら
れ、該ワイヤロープ３は、支柱２ａ，２a′の上端
内部および上枠２ｂ内部に配設した溝付ホイール
およびシリンダー等を含む駆動装置（図示せず）
によつて吊り上げ、吊り降ろされ、これによつて
昇降台１は上昇・下降する。前記ローラ１ｅ，１
ｅ……は支柱２ａの内部に形成した垂直の案内路
２ｄに案内されて転動し、又、溝付ホイール１ｆ
とワイヤロープ３は案内路２ｃの空間内を移動す
る。次に、本考案の特徴である屋根の構成につい
て説明する。第１図、第４図、第５図に示すよう
に、支柱２ａ，２a′，２ａ，２a′には前後方向
（第１図、第２図で矢印Ｆの方向を前側、矢印Ｒ
の方向を右側とする）での外向きの面に、ガイド
溝４ａを形成したｃ字状断面のレール４を開口部
を内方に向けて固着する。該ガイド溝４ａは前記
案内路２ｄに平行となつている。

５は、金属パイプ材により形成した門型の骨部
材であり、その両端部には、の字状断面により
所定長さに形成した支持ブラケツト５ｃを該骨部
材５を覆うように固着する。

第１図、第４図に示すように、骨部材５，５′
は一対を前後所定間隔で対峙させるとともに該骨
部材５，５′の上端に屋根部材７の裏面を固着す
る。骨部材５の前記支持ブラケツト５ｃの上、下
端には第３図、第５図に示すように、該ブラケツ
ト５ｃに固着したピン５ｆ，５ｆの突出部にロー
ラ５ｅ，５ｅを軸着する。かかる構成の、前、後
の骨部材５と５′はローラ５ｅ，５ｅ，５ｅ，５
ｅ……をそれぞれ前、後の支柱２ａ，２ａおよび
２a′，２a′にけたレール４，４，４，４……のガ
イド溝４ａ，４ａ，４ａ，４ａ……に案内され転
動可能に挿嵌して、骨部材５，５′は上下に移動
可能能となつており、前記支持ブラケツト５ｃの
下端面５c′は、支柱２ａ，２a′に固着したストツ
パー６，６……に当接して、支柱２ａ，２a′の下
端よりも上方で停止するようになつている。

前記したプレート１ａの上端には、第３図、第
４図に示すように、外側に折曲したフランジ１
a′により支持ブラケツト５ｃの下端面５c′を押し
上げる支持面を設け、昇降台１の昇降に伴い、該
フランジ１a′は骨部材５の支持ブラケツト５ｃの
下端面５c′に当接して、該昇降台１と共に骨部材
５は昇降するようになつている。

第４図において、昇降台１が最下降位置にある
ときは骨部材５の下端面５c′は、プレート１ａの
フランジ１a′よりも距離Ａだけ隔てた上方で前述
のストツパ６により停止している。

本考案は以上のように構成されており、第１
図、第２図において、昇降台１が最下降位置にあ
るとき昇降台１の上面から屋根部材７までの高さ
Ｂは、自動車Ｃへ乗員が容易に乗降できるように
設定されている。

昇降台１が上昇を開始して距離Ａだけ上昇した
時点でプレート１ａのフランジ１a′は支持ブラケ
ツト５ｃの下端面５c′に当接して支持ブラケツト
５ｃを押し上げ、その後は昇降台１と一体的に骨
部材５，５′は上昇し上端で昇降台１が停止する
とともに骨部材５，５′も停止する。このとき、
昇降台１の上面から屋根部材７までの位置はほぼ
自動車ｃの上面の高さとなる。このように、昇降
台１が上端にあるときは屋根部材７は比較的低い
位置となつて雨よけ効果が向上し、外観上も安定
感がよい。

次に、昇降台１を下降させれば、一体的に骨部
材５，５′が下降し、まず骨部材５，５′の下端面
５c′がストツパ６に係合して停止し、さらに昇降
台１が下降して、プレート１ａのフランジ１a′が
支持ブラケツト５ｃの下端面５c′から距離Ａだけ
離れた状態で昇降台１は最下降位置に停止する。

なお、本実施例では昇降台１のプレート１ａの
支持面（フランジ１a′）に骨部材５，５′の下端
を支持する支持ブラケツト５ｃの下端面５c′が当
接するものを示したが、これに限らず、昇降台１
自体又はこれと一体に設けた他の部品を、骨部材
５，５′自体又はこれに一体に設けた他の部品に
当接するものであればよい。

以上のように、本考案の屋根を備えた二段駐車
装置は、昇降台が最下降位置から上昇開始して所
定距離上昇した時点で屋根部材の骨部材の下端に
昇降台が係合して、昇降台と一体に骨部材が上昇
するように構成して、昇降台が最上昇位置にあと
きは屋根の高さを必要最小限の高さにしたことか
ら、雨よけ、日よけ効果は向上し、外観上も安定
感が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す全体側面図、
第２図は全体平面図、第３図は昇降台の摺動構成
の詳細を示す斜視図、第４図は第１図の矢印に
沿う拡大背面図、第５図は骨部材の摺動構成の詳
細を示す断面図である。 １……昇降台、１ａ……プレート、１a′……フ
ランジ、１ｃ……ローラブラケツト、１ｅ……ロ
ーラ、２ａ，２a′……支柱、２ｄ……案内路、４
……レール、４ａ……ガイド溝、５……門型骨部
材、５ｃ……支持ブラケツト、５c′……下端面、
６……ストツパ、７……屋根部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数の支柱に設けた案内路を摺動する、昇降台
   を駆動装置によつて昇降させる二段駐車装置にお
   いて、前記案内路と平行に各支柱に設けたガイド
   溝内を摺動する支持ブラケツトに下端を支持され
   た門型骨部材の上端に屋根部材を取り付けるとと
   もに、前記ガイド溝の下部で昇降台の最下降位置
   よりも上方に位置して下降時に前記支持ブラケツ
   トの下端面に当接するストツパを前記支柱に設
   け、前記昇降台の上昇時に前記支持ブラケツトの
   下端面を押し上げる支持面を昇降台の側端部に設
   けたことを特徴とする屋根を備えた二段駐車装
   置。