JPH02282184A - 円形エスカレータ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野　］ この発明は、円形エスカレータ−の構造に関する。特に
、平面上の固定した中心点に関して一定の半径により規
定される湾曲した搬送路を有する円形エスカレータ−に
関する。

［従来の技術及び発明が解決しようとする課題１入口乗
降部から出口乗降部間の搬送路を湾曲させたエスカレー
タとして、いわゆる円形エスカレータが公知である。こ
のような円形エスカレータの構造に関しては、従来から
２種類のタイプが提案されていた。第１のタイプは、平
面上の異なる中心点に対して異なる曲率半径からなる円
弧により規定される搬送行程を有している。また、第２
のタイプは、平面上の固定された中心点に対して一定の
半径からなる円弧により規定される搬送行程を有してい
る。

上記した第１のタイプのエスカレータに関しては、１９
７３年７月の日本国特許公報第４８−２５５５９号、１
９８５年６４１３日のドイツ特許公報第３，４１１，８
４５号、１９８７年５月５日に特許権が付与された米国
特許第４，６６２゜５０２号及び１９８８年５月２４日
に特許権が付与された米国特許第４，７４６，０００号
等に開示されたものがある。

また、上記した第２のタイプのエスカレータに関しては
、１９０１年１０月２２日の米国特許第６８５．０１９
号、１９０３年３月２４日の米国特許第７２３，３２５
号、１９０３年５月１２日の米国特許第７２７，７２０
号、１９０５年２月７日の米国特許第７８２．００９号
、１９１０年８月１６日の米国特許第９６７．７１０号
、１９５４年！１月２３日の米国特許第２，６９５．０
９４号、１９５８年２月１８日の米国特許第２゜８２３
．７８５号、１９７５年４月２２日の米国特許第３，８
７８，９３１号、１９８８年２月２３日の米国特許第４
，７２６，４６０号、１９８８年３月１５日の米国特許
第４，７３０，７１７号、１９８８年４月２６日の米国
特許第４．７９３．８７０号、１９２８年６月２２日の
英国特許第２９２，６４１号及び日本国特許公開公報第
５８−２２００７７等に開示されたものがある。

１９８３年１２月２１日の日本国特許公開公報第５８−
２２００７７号には、平面上において、中心点を固定し
た一定の半径から規定される円形搬送路を有するエスカ
レータが開示されている。

このエスカレータにおいては、踏面が水平乗降口から一
定の傾斜角を有する昇降路を移動する時に、乗降口に隣
接する傾斜角が変化する曲部において踏面の内側側部が
加減速することにより踏面が適切に位置決めされるよう
に構成されている。そして、隣接する踏段の踏段軸を連
結するとともに軌道を横断するローラから構成される回
動点において連結されるリンクを回動させることにより
、踏面の内側の側縁部が異なる動きをするようになって
いる。また、踏段軸の内側端部には、リンクローラの軌
道から垂直に離間して別の軌道上を移動するローラが設
けられている。そして、内側の踏段軸ローラ軌道とその
下側に位置するリンクローラ軌道との上下間隔を変える
ことにより、搬送路の曲部における踏段の内側側縁部の
位置が変化するように構成されている。なお、リンクは
エスカレータの一定傾斜区間においては長（延び、水平
乗降口及び反転部においては短くなるように構成されて
いる。踏段は、踏段相互の位置関係が一定に保たれる一
定傾斜区間においてのみ、踏段軸に連結するチェーンが
駆動して踏段相互が係合するように構成されている。こ
の駆動チェーンは、曲部、乗降部及び反転部においては
踏段軸に接触しないように構成されている。そして、踏
段の内側側縁部の位置を変えるためには、連結リンクを
エスカレータの水平部及び反転部において短くする必要
があり、また、各々離間した二つの軸ローラ及びリンク
ローラ軌道を使用する場合にも、駆動室及び踏面反転ス
プロケットを上下に配列する必要がある。

発明者チャーレス　デイ、スイーバーガー（Ｃｈａｒｌ
ｅｓ　Ｄ、　Ｓｅｅｂｅｒｇｅｒ）の１８９９年１月１
７日に付与された米国特許第６１７，７７８号、１８９
９年１月１７日に付与された米国特許第６１７゜７７９
号、１９１１年２月１４日に付与された米国特許第９８
４．４９５号、１９１１年２月２１日に付与された米国
特許第９８４，８５８号及び１９１１年８月８日に付与
された米国特許第９９９．８８５号には円形エスカレー
タが開示されている。米国特許第６１７，７７９号は、
異なる半径から規定される搬送路を有する円形エスカレ
ータの踏段チェーンの長さを長くしたり、または、短く
したりする必要性を説明している。この踏段チェーンは
、相互にねと止め連結したリンクにより構成されており
、ピニオン機構によりリンクが回転して連結部を緩めた
り、または、締め付けたりすることにより必要に応じて
チェーンの長さを変えるように構成されている。米国特
許第９８４゜４９５号には、一定半径及び固定中心点か
らなる搬送路を有する円形エスカレータが開示されてい
る。このエスカレータは、相互に隣接する踏段軸の端部
を一定の長さを有するリンクにより連結する必要のない
構成となっている。連続する軸間はシーサース（はさみ
）接合となっており、湾曲した水平区間から一定傾斜区
間を踏段が移動する時にこの接合部が調整される。なお
、この調整方法に関しては、明細書第３頁第１１９行目
から第４頁第２８行目に記載されている。米国特許第９
９９．８８５号には、踏段の内外側部を相互に連結した
構成のエスカレータが開示されている。この外側側部は
一定長さで連結されており、内側側部は調整リンクによ
りその連結長さが可変となっている。

したがって、この発明は、エスカレータの踏段駆動チェ
ーン及び水平投影面において固定した中心点に関して一
定の半径から規定される円形エスカレータの搬送軌道構
造を提供することを目的とする。

また、この発明は、踏段が水平乗降口から一定傾斜区間
、または、一定傾斜区間から水平乗降口へ移動する時に
、踏段相互が所定角度回動する構成を提供することを目
的とする。

また、この発明は、水平投影面において、踏段外側側縁
部の角速度を変化させることにより、踏段を回動させる
構成を提供することを目的とする。

また、この発明は、エスカレータの踏段が乗降口及び中
間一定傾斜区間を隣接する踏段軸間距離を変えて移動し
た時に、外側踏段チェーンの有効長さを変化させる構成
を提供することを目的とする。

さらに、この発明は、踏段チェーンを所定量屈曲させる
ことにより踏段チェーンの有効長さを変化させる構成を
提供することを目的とする。

し　課題を解決するための手段　］ 上上記層を解決するためにこの発明によれば、水平投影
面上の固定中心点に関して一定の半径により規定される
円弧状の搬送路を有し、この搬送路は入口及び出口水平
乗降部と一定傾斜部と前記入口及び出口水平乗降部と前
記一定傾斜部間において傾斜角が変化する入口及び出口
曲部とから構成される円形エスカレータであって、前記
搬送路上を移動する複数の踏段と、ｎｑ記搬送路にした
がって前記踏段を案内する搬送レールと、隣接する踏段
を相互に連結し、前記搬送レールに沿って前記踏段を搬
送するチェーンと、から構成される円形エスカレータが
提供される。このエスカレータの前記チェーンは、相互
に隣接する踏段間において第■リンク及び第２リンクを
有している。そして、この第１リンクは踏段の踏面に関
して所定の角度関係で前記踏段に固定され、第２リンク
は前記第１リンクに対して回動可能に連結されている。

したがって、このような構成により、前記一定傾斜部と
入口及び出口曲部において隣接する踏段間の相対的な動
きにしたがい萌記第１リンクと第２リンク間の連結部が
屈曲して隣接する踏段の外側間隔が内側間隔に対して相
対的に変動し、踏段の搬送軌跡が前記円弧状の搬送路に
したがうようになる。

［作用］ 上記した課題を解決する手段は以下のように作用する。

複数の踏段が水平投影面上に固定された中心点に関して
一定の半径により規定される円弧状の搬送路を移動中に
おいて、傾斜角が随時変化する入口及び出口曲部及び一
定傾斜区間を通る時に、第１リンク部が踏段の踏面に対
して所定の角度関係を維持するために、相互に隣接する
踏段が階段状となる際にリンク間の連結部が屈曲し、チ
ェーンの有効長さが変化する。これにより各踏段間の位
置関係がエスカレータの一定の円弧状の搬送路にしたが
うようになる。

［実施例］ 以下、この発明に係る実施例の概略を説明する。

この発明に係る実施例は、水平投影面において固定され
た中心点に関して一定半径から規定される円形、すなわ
ち螺旋状のエスカレータに使用される踏段を搬送する踏
段チェーン及び搬送軌道の構成に関するものである。こ
の構成は、円形エスカレータにおいて、踏段が人口水平
乗降口からこの水平乗降口と一定傾斜区間とを結ぶ傾斜
角度が変化する入口曲部（以下、人口乗降口に隣接する
部分を入口曲部、出口乗降口に隣接する部分を出口曲部
という）を通り一定傾斜区間を踏段が移動する時に、踏
面を水平に保つために踏段を相互に回動させる構成に着
目したものである。この回動運動は、踏段の内側側部が
人口曲部及び一定傾斜区間を移動する時に、踏段の外側
側部を内側側部と異なる角速度で移動させることにより
行なわれる。出口曲部においては、踏段の内側及び外側
側部の動きが逆になり、踏段は互いに最初の位置関係へ
復帰する。したがって、踏段の速度及び角度位置は、搬
送路上の位置に応じて変化することとなる。踏段を相互
に固定することなく踏段を回動させるためには、変形円
錐形状の踏段を持ち上げるリフト機構が必要となる。な
お、このリフト機構はエスカレータ搬送路の曲率半径及
び踏段の大きさ等により決定される。

踏段の移動速度を変化させて踏段を回動させるためには
、外側踏段チェーンの各リンクの長さを実質的に変える
ことなくこの踏段チェーンの有効長さを変えることによ
り行うことができる。したがって、踏段チェーンの実際
の長さを変えることなく、有効長さのみを変化させるよ
うに構成する。

すなわち、この踏段チェーンを踏段のローラ軸に連結す
るとともに、相互に回動自在に連結した複数のリンクか
ら構成する。以下に詳細に説明するように、各チェーン
リンクの回動接合部はチェーンローラを支持しており、
踏段ローラ軸は、踏段の下に設けられた軌道上を移動す
る回転ローラを一般的な方法で支持している。この発明
に係るエスカレータいおいては、踏段ローラが転勤する
外側軌道は単一構成となっており、エスカレータの昇降
路の一定傾斜区間、曲部及び乗降口においては、踏段軸
ローラを有して移動するチェーンローラのすべてが転勤
する共通の軌道となっている。

エスカレータ昇降路の一定傾斜区間においては、外側踏
段チェーンを第１の有効長さまで短くし、隣接する踏段
軸間の距離を第１の所定間隔とする。

一方、エスカレータ昇降路の水平移動区間及び反転部に
おいては、チェーンの有効長さは増加する。

したがって、踏段軸間の距離は、乗降口及び反転部にお
いて大きくなる。

外側踏段チェーンの有効長さは、外側踏段チェーンのリ
ンクの一つを各外側踏段軸に固定することにより、曲部
及び一定傾斜区間において短くすることができる。踏段
軸リンクと次に隣接する踏段軸をと相互に連結する残り
のチェーンリンクはすべてフレキシブルに結合されてい
る。したがって、これらリンク間の接合は相互に回動可
能であり、固定された踏段軸リンクに対しても回動可能
となっている。固定リンクと可動リンクとを組み合わせ
て外側踏段チェーンを構成したために、定傾斜区間にお
いて固定踏段軸リンクに接続した各中間リンクの端部は
外側軌道より上方に持ち上げられて屈曲するようになる
。なお、これらの屈曲は水平乗降口内で直線的になるよ
うに構成されている。固定踏段軸リンクがすべての踏段
面に対して平行にした場合には、外側踏段チェーンは、
乗降口を通り抜けるにつれて、側方から見て直線的に配
列されるようになる。したがって、通常の反転スプロケ
ットにより外側踏段チェーンを反転することができる。

なお、入口乗降口と一定傾斜区間との間の入口曲部にお
いては、外側踏段チェーンの有効長さが短くなり、一定
傾斜区間と出口乗降口間の出口曲部においては長くなる
ように構成されている。

以下、添付図面に基づいてこの発明の詳細な説明する。

第１図は、一方の水平乗降口において連続する踏段ｌＯ
及び１２を上から見下ろした場合の踏面を示している。

この踏段１０及び１２は、点１１４．５及び８で規定さ
れる一定半径ＲＳＩの内側曲部と、点２．３．６及び７
で規定される一定半径ＲＳ２の外側曲部を有している。

なお、この半径ＲＳＩ及びＲＳ２の中心点は同一中心点
Ｃとなっている。内側踏段チェーンは各踏段１０及び１
２を移動させるピッチ長さＢｌを有するとともに、外側
踏段チェーンは各踏段１０及び１２を移動させるピッチ
長さＢ２を有している。

第２図は、内側及び外側踏段チェーンの有効長さＢｌ及
びＢ２を一定にした場合のエスカレータダの中間一定傾
斜区間におけ、る踏段１０及び１２の位置関係を示して
いる。第２図に示す点線は、踏段１２の乗降口における
位置を示しており、実線は一定傾斜区間での位置を示し
ている。踏段１０及び１２がエスカレータの傾斜区間に
位置しており、踏段１２がＬ方に位置しているとした場
合、踏段１２は上方に回動して踏段！０上に位置するた
めに、点６は距離Ｓ２だけ移動し、点５は距離Ｓ１だけ
移動することになる。したがって、踏段１２のこのよう
な動きにより踏段ＩＯ及び１２の内側曲部の見掛は半径
がＲ’Ｓ２と小さくなり、踏段ｌＯ及び１２の外側曲部
の見掛は半径もＲ。

Ｓ２と小さくなる。なお、この内半径Ｒ’ＳＩ及びＲ’
Ｓ２の中心点は、中心点Ｃより一定距離離れた中心点Ｃ
′となっている。

上記した踏段ｌＯ及び１２の動きにより昇降路半径が小
さくならないようにして昇降路半径を一定に保つために
は、一定傾斜区間を移動している時に踏段１２を踏段ｌ
Ｏ上にさらに回動移動させる必要がある。すなわち、一
定の半径を維持するためには、第３図の実線で示す位置
まで移動させる必要がある。なお、第３図に示す点線は
第２図における踏段Ｉ２の位置を示している。この所望
する適切な位置関係を得るためには、踏段１２の外側を
さらに距離ΔＳ２だけ回動させて、踏段１２の角部６．
７及び８を６°７°及び８°で示す点に各々移動させる
必要がある。踏段１２の角部５は回動支点と見なすこと
ができるために、この位置は実質的に変える必要はない
。なお、上述した半径は実質的に踏段チェーンの半径で
あるが、以下の記載においては踏段の移動を説明するた
めに、この半径を踏段の内側及び外側曲部の軌道半径と
する。

上述したように、一定の曲率半径を有するエスカレータ
を構成するためには、角部ｌと角部５間の距離を一定に
維持するとともに、角部２と角部６間の距離を短くする
必要がある。すなわち、角部５を支点として踏段Ｉ２を
回動移動させることにより所望する位置関係を得ること
ができる。このことは、人口曲部において外側踏段チェ
ーンを短くすることにより行うことができる。なお、踏
段の適切な位置関係は第３図に示す通りである。

次に、外側踏段チェーンを短くするために必要な関係式
を示す。

Ｓｌ　＝　Ｂｌ（１−ｃｏｓαｓｌ）　　−−−−−（
１）Ｓ２　＝　８２（１−ｃｏｓαｓ２）　　−−−−
−（２）Ｓ’２　＝　（Ｒｓ２／Ｒ５１）ＸＳＩ　　−
−−−−（３）Δ５２＝Ｓ’２−３２　　　−−−−（
４）Ｂ’２　＝　（Ｂ２ｃｏｓαｓ２−ΔＳ２）／ｃｏ
ｓ　ａ　Ｂ２ここで、Ｒｓｌは、踏段内側軌道の投映半
径Ｒｓ２は、踏段外側軌道の投映半径 Ｂｌは、踏段内側チェーンのピッチ長さＢ２は、踏段外
側チェーンのピッチ長さＢ’２は、エスカレータ昇降路
の曲部及び傾斜区間における外側チェーンのピッチ長さ
αｓ１は、踏段内側軌道の傾角 αｓ２は、踏段外側軌道の傾角 Ｓｌは、踏段内側の突出円弧長さ Ｓｌは、踏段外側の突出円弧長さ Ｓ’２は、一定半径で踏段を旋回させる場合に要する踏
段外側の突出円弧長さ ΔＳ２は、一定半径で踏段を旋回させる場合に要する踏
段外側の突出円弧長さの増加分である。

次に、第４及び第５図に示す踏段位置と速度の関係式を
示す。

ｖｌ・踏段内側端部の接線速度 Ｖ２　＝踏段外側端部の接線速度 Ｗ・角速度 Ｒｓｌ・踏段内側軌道の投映半径 Ｒｓ２　＝踏段外側軌道の投映半径 αｓｌ・踏段内側軌道の傾角 αｓ２・踏段外側軌道の傾角 Ｂ１・踏段内側チェーンのピッチ長さ Ｂ２　＝踏段外側チェーンのピッチ長さΔＳ２・一定半
径で踏段を旋回させる場合に要する踏段外側の突出円弧
長さの増加分 ΔＶ・平面上における踏段外側から引いた速度増分 また、第４図に示す水平部に関しては、次の関係式が成
り立つ。

Ｖｌ　：ｆＸＲｓｌ Ｖ２　：ｆＸＲｓ２ Ｖｌ／Ｙ２　：Ｒｓｌ／Ｒｓ２　ニ一定＝ＫＲ＋；ｌ／
Ｒｓ２　＝Ｂｌ／Ｂ２ 曲部及び第５図に示す傾斜区間に関しては、次の関係式
が成り立つ。

Ｖ１ｃｏｓａｓｓ／’１２ｃｏｓａｓ２　＝　Ｒｓｌ、
／’Ｒｓ２　＝にＢｌｃｏｓαｓｌ／Ｂ２ｃｏｓαｓ２
　＝　Ｒｓｌ／Ｒｓ２　＝　Ｋ踏段の外側端部の移動速
度を変えて、外側の軸距離を変えるために、次の関係式
が適用される。

Ｖｌｃｏｓ　ａ　ｓｌ／（Ｖ２ｃｏｓ　ａ　ｓ２−ΔＶ
）　；Ｒｓｌ／Ｒ５２＝　Ｂｌｃｏｓａ　ｓｌ／（Ｂ２
ｃｏｓαｓ２−ΔＳ２）したがって、ΔＶ　＝　Ｖ２ｃ
ｏｓαｓ２−　Ｒｓ２／Ｒ５１（Ｖｌｃｏｓαｓｌ）と
なる。

第６図から第１θ図は、上述した外側踏段チェーンの有
効長さ及び踏段ＩＯ及び１２の外側端部の速度を効果的
に変化させるように構成した外側踏段チェーン及び外側
レール（軌道）を示す。第６図は、エスカレータの一定
傾斜区間における踏段チェーンを示す。図示する踏段チ
ェーンは、連続する踏段チェーンの一部分のみを示して
おり、相互に隣接する踏段軸！４及び１６を連結してい
る。なお、踏段軸Ｉ４は踏段ＩＯに取り付けられており
、踏段軸■６は踏段１２に取り付けられている。この踏
段軸１４及び１６は、レール２２に沿って回転するロー
ラ！８及び２０を各々回転支持している。図示する踏段
チェーンは、踏段軸１４と１６とを連結するとともに一
対の中間チェーンローラ３４及び３６の回転軸３０及び
３２を接続する３つのリンク２４．２６及び２８から構
成されている。この中間チェーンローラ軸３０及び３２
は、さらに、チェーンリンク２６の両端部において回動
自在に取り付けられている。

リンク部２８は踏段軸１６に取り付けられて、踏段Ｉ２
に固定されている。一方、リンク部２４は踏段軸１４に
回転自在に取り付けられており、踏段軸１４はリンク部
２４に対し独立して回転するようになっている。また、
ローラ１８及び２０も、踏段軸１４及び１６に対して回
転自在に取り付けられている。リンク＄２８を踏段軸Ｉ
６に対して動かないように固着すると、踏段１２がエス
カレータの搬送路に沿って移動している場合でも、踏段
Ｉ２の踏面Ｉ３に対してリンク部２８は平行関係を維持
するようになる。したがって、エスカレータ搬送路の一
定傾斜区間においては、リンク部２８はレール２２のチ
ェーンローラ３６を第６図及び第７図に示すように持ち
上げるように作用する一方、ローラ！８及び３４はレー
ル２２に接して回転移動する。したがって、リンク部２
６及び２８は直線的にならず、チェーンローラ３６にお
いて外側踏段チェーンは屈曲するようになる。

したがって、エスカレータ昇降路の一定傾斜区間におい
ては、踏段軸１４及び１６は比較的接近することになる
。このように、外側踏段チェーンの有効長さを短くする
ことにより、踏段は適切に配列されて水平状態を維持す
るとともに搬送軌道に追従するようになる。なお、ロー
ラ３６は入口反転部において徐々に持ち上げられるよう
に構成されている。第８図は水平乗降口を示しており、
この水平乗降口においては、リンク部２４．２６及び２
８はすべて直線的に整列し、踏段面１１及び１３に対し
て平行になっており、ローラＩ８．２０１３４及び３６
はすべてレール２２上に位置している。したがって、入
口乗降口から出口乗降路へ昇降する場合には、踏段チェ
ーンは入口反転部において短くなり、一定傾斜区間にお
いてこれを維持し、出口反転部において元の有効長さに
戻るようになる。この踏段軸間の距離を短くしたりまた
は長くしたりすることにより、踏段位置を適切にし、傾
斜区間搬送路の中心点が平面上において固定されたもの
となる。

なお、リンク部２６及び２８の長さは、上記したΔＳ値
に応じて設定される。

第９図に示すように、リンク部２４．２６及び２８は水
平乗降口においてすべてが直線的に整列して、エスカレ
ータの人口乗降部及び出口乗降部において折り返しスプ
ロケット５３を介して反転する。このスプロケット５３
は従動軸５５に取り付けられており、エスカレータの乗
降端部の一方に配置されている。したがって、この発明
に係るエスカレータの構造は、乗客搬送路の下側に踏段
の帰路を設けである従来のエスカレータの構造とするこ
とができる。このスプロケット５３は、図示するように
半円形の凹部を形成しており、従動踏段チェーンのロー
ラＩ８．２０．３４及び３６とかみ合うように構成され
ている。また、二つの反転スプロケットがエスカレータ
の各端部に設けられており、一方は駆動スプロケット、
他方は単にチェーンを案内するアイドラスプロケットと
なっている。

この発明に係る踏段チェーン及びレール構造により、エ
スカレータの昇降路は中心点を固定した一定の半径によ
り規定される。したがって、エスカレータの踏段間及び
踏段とスカート間のギャップの制御が改善されるように
なる。また、移動手摺り、軌道及びスカートの構造をさ
らに単純にすることができるために、取り付けも精度よ
く行うことができるようになる。さらに、この発明の特
徴である踏段を回動させることにより、上述したような
従来のエスカレータにおける踏段の複雑な連結構造を単
純化することができる。踏段の動きはエスカレータの全
昇降路において完全に制御され、特に、エスカレータの
曲線角度、傾斜角度及び昇降距離を適切にすることがで
きる。

なお、上述したように、チェーンの有効長さの調整は踏
段の外側チェーンで行うことが好ましい。

［発明の効果　］ この発明の特有の効果としては、上述したように、踏段
が搬送路の傾斜区間を移動中に互いに隣接する踏段間を
連結するチェーンに屈曲部を形成する構成としたことに
より、たとえば、外側チェーンの長さが内側チェーンの
長さに対して変化し、踏段が水平投映面上に固定した中
心点に関して一定の半径により規定される円弧上を移動
することができる。さらに、従来の円形エスカレータに
比較して構成も単純になる。

【図面の簡単な説明】 第１図は、エスカレータの水平乗降部における踏段を示
す平面図である。 第２図は、内側及び外側踏段チェーンを一定有効長さに
維持した場合における、一定傾斜区間での踏段の回動動
作を説明する平面図である。 第３図は、内側踏段チェーンの有効長さを一定に保ち、
外側踏段チェーンの有効長さを短くした場合の一定傾斜
区間で回動した踏段位置を示す平面図である。 第４図及び第５図は、乗降部及び傾斜区間における踏段
位置と速度関係を示す概略説明図である。 第６図は、この発明に係る踏段チェーンとレール構造を
示す斜視図である。 第７図は、昇降路の一定傾斜区間において有効長さを短
くした踏段チェーンの構造を示す側面図である。 第８図は、昇降路の水平乗降部における踏段チェ−ン及
びレール構造を示す側面図である。 第９図は、第６図に示す踏段チェーンの反転スプロケッ
トを示す立面図である。 シＦｉ（Ｇ−８

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. （１）水平投影面上の固定中心点に関して一定の半径に
   より規定される円弧状の搬送路を有し、この搬送路は入
   口及び出口水平乗降部と一定傾斜部と前記入口及び出口
   水平乗降部と前記一定傾斜部間において傾斜角が変化す
   る入口及び出口曲部とから構成される円形エスカレータ
   であって、前記搬送路上を移動する複数の踏段と、 前記搬送路にしたがって前記踏段を案内する搬送レール
   と、 隣接する踏段を相互に連結し、前記搬送レールに沿って
   前記踏段を搬送するチェーンと、から構成され、 前記チェーンは相互に隣接する踏段間において第１リン
   ク及び第２リンクを有し、この第１リンクを踏段の踏面
   に関して所定の角度関係を有して前記踏段に固定すると
   ともに、第２リンクを前記第１リンクに対して回動可能
   に連結することにより、前記一定傾斜部と入口及び出口
   曲部において隣接する踏段間の相対的な動きにしたがい
   前記第１リンクと第２リンク間の連結部を層曲させ、隣
   接する踏段の外側間隔を内側間隔に対して相対的に変え
   ることにより踏段の搬送軌跡が前記円弧状の搬送路にし
   たがうようにすることを特徴とする円形エスカレータ。
2. （２）前記チェーンは、リンク間の連結部において前記
   搬送レール上を移動するローラを有しており、前記踏段
   が前記一定傾斜部、入口及び出口曲部を移動中に前記第
   １及び第２リンク間の連結部に設けられたローラが前記
   搬送レール上から離間して屈曲部を形成することにより
   前記チェーンの有効長さを変化させることを特徴とする
   請求項第１項に記載の円形エスカレータ。
3. （３）前記第１リンクは、前記踏段の踏面と平行関係に
   あることを特徴とする請求項第２項に記載の円形エスカ
   レータ。
4. （４）前記ローラは、前記入口及び出口水平乗降部にお
   いて、前記搬送レールに対して接触していることを特徴
   とする請求項第３項に記載の円形エスカレータ。
5. （５）前記第１及び第２リンクは、前記入口及び出口乗
   降部において、前記踏段の踏面に対して平行関係にある
   ことを特徴とする請求項第１項記載の円形エスカレータ
   。