JPH02245048A - 塗料用組成物および塗装物品 - Google Patents

塗料用組成物および塗装物品

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JPH02245048A
JPH02245048A JP6390189A JP6390189A JPH02245048A JP H02245048 A JPH02245048 A JP H02245048A JP 6390189 A JP6390189 A JP 6390189A JP 6390189 A JP6390189 A JP 6390189A JP H02245048 A JPH02245048 A JP H02245048A
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敬志 高柳
Takeshi Moriwaki
健 森脇
Nobuyuki Miyazaki
宮崎 信幸
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、塗料用組成物および塗装物品に関するもので
ある。
[従来の技術] 含フッ素重合体を主成分とする塗料用組成物は、アクリ
ル樹脂などを使った一般の塗料用組成物に比較して、耐
久性が格段に優れることが知られている。しかしながら
、含フッ素重合体を主成分とする塗料用組成物は、溶剤
に溶解し難いなど、作業性に問題があった。これらの問
照点を解決した含フッ素共重合体は既に提案されている
。(特開昭53−96088号など)。これらの含フッ
素共重合体を使用した塗料用組成物も知られている。(
特開昭55−25318号、特開昭56−21686な
ど)。
これらの含フッ素共重合体を使用する塗料用組成物は、
ポリイソシアナートまたは、メラミン系硬化剤が使用さ
れている。
ポリイソシアナートを用いた場合には、常温硬化型塗料
とすることができるが、該塗料は二液性となり、使用時
に二液を混合せねばならないという不都合があった。ま
た、メラミン系を用いた場合には、前述の不都合は解消
されるが、高温の焼付は作業が必要となり、塗装現場な
どで塗装できないという問題があった。従来使用されて
いた硬化剤は、含フッ素共重合体に比較して、耐熱性が
劣るため、硬化物は含フッ素共重合体の耐熱性が十分に
発揮されないということがあった。
更に、従来の含フッ素共重合体を主成分とする塗料用組
成物は、ガラス、ステンレスなどの無機系基材に対し、
良好な密着性を得るために、あらかじめ基材表面にブラ
イマー処理をすることを要していた。
また、こういった欠点を解消するため同組成の含フッ素
共重合体とシリルイソシアネ−1・なる硬化剤を混合し
てなる被覆組成物が提案されている。しかしこの化合物
は、上述の問題点を解消するのに飛躍的な効果があった
しかしながら、反応が完結すると脱炭酸、脱アンモニア
の反応により塗膜の収縮がおきたり硬度が経時的に上が
ってくるということがしばしばあった。
[発明の解決しようとする問題点] 本発明は、従来技術の有していた前述の欠点を解決する
ものである。−液、二液のいずれの型でも使用でき、−
液性で使用しても焼付の必要なく硬化塗膜を得ることが
でき、かつ、ガラスあるいはステンレスの如き無機質基
材に対し、ブライマー処理を施すことなく、優れた密着
性を与え、かつ、優れた耐候性を与える塗料用組成物を
提供することを目的とするものである。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、前述の問題点を解決すべ(なされたものであ
り、フルオロオレフィン単位に基づくフッ素含有量10
重量%以上で且つ溶剤に可溶な、硬化反応性部位を有す
る含フッ素共重合体、および−層成R4−pSi(ON
R’R2)p(R,R’、R2は1価の有機基、pは0
〜3の整数)で表わされる多官能性有機ケイ素化合物を
含有することを特徴とする塗料用組成物を提供するもの
である。
本発明においては、フルオロオレフィン単位に基づくフ
ッ素原子を10重量%以上含有し、特定の有機ケイ素化
合物及び通常使用される塗料用溶剤と良好な相溶性又は
溶解性を有する含フッ素共重合体を使用することが重要
である。フッ素含有量が余りに小さすぎる場合には、耐
候性塗料のベースとしての利点が減少すると共に、組成
物の施工性の改善効果が乏しくなるばかりでなく、硬化
塗膜の特性の面からも好ましくない。また、フッ素原子
を10重量%以上含有する含フッ素重合体であっても、
ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン
−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロ
エチレン−パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共
重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、テトラフル
オロエチレン−エチレン共重合体などの如く各種溶剤に
不溶性のものでは、特定の有機ケイ素化合物と相溶する
ことが難しく、分子鎖の絡まり合いや、網目構造の形成
が行なわれ難いので適用できない。通常は、本発明にお
ける特定の含フッ素共重合体のフッ素含有量は、10〜
70重量%、好ましくは15〜50重量%程重量範囲か
ら選定され得る。
本発明における含フッ素共重合体としては、組成物施工
工程における操作の簡便性、硬化塗膜の機械的特性等の
面から付加重合体系のものが好ましく採用可能であり、
また、特定の有機ケイ素化合物との反応性等の面から、
ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基、酸アミド
基、エステル基、不飽和結合、活性水素、ハロゲン、メ
ルカプト基、シラノール基、アルコキシシリル基等の官
能基を含有するものが採用される。特にヒドロキシル基
、エポキシ基、カルボキシル基、アミノ基、酸アミド基
、または活性水素を含有するものが好ましい。
本発明において、好適な付加重合体の典型例としては、
ポリビニリデンフルオリド、テトラフルオロエチレン−
プロピレン共重合体、ビニリデンフルオリドーヘキサフ
ルオロブロビレンーテトラフルオロエヂレン共重合体、
さらにはテトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロ
エチレンあるいはヘキサフルオロプロピレンのごときフ
ルオロオレフィンと、ビニルエーテル、ビニルエステル
、アリルエーテル、アリルエステル、アクリロイル化合
物あるいはメタアクリロイル化合物のごときエチレン性
不飽和化合物との共重合体等が挙げられるが、高フッ素
含有量で溶剤可溶な付加重合体という点でフルオロオレ
フィン−ビニルエーテル系共重合体、フルオロオレフィ
ン−ビニルエーテル系共重合体が好ましく採用可能であ
る。
本発明において好適に使用可能なフルオロオレフィン−
エチレン性不飽和化合物系共重合体としては、フルオロ
オレフィンおよびエチレン性不飽和化合物に基づく単位
をそれぞれ30〜70%および70〜30モル%含有し
、未硬化状態でテトラヒドロフラン中で30℃で測定さ
れる固有粘度が0.05〜2.0dl/g程度のものが
例示される。
好ましいフルオロオレフィン成分としては、テトラフル
オロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、トリフル
オロエチレン、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロ
ピレン、ペンタフルオロプロピレンなとの炭素数2〜4
程度のフルオロオレフィンが採用され、特に、テトラフ
ルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ヘキサ
フルオロプロピレンが好ましい。かがるフルオロオレフ
ィンは、単独または二種以上が共重合していてもよい。
また、好ましいエチレン性不飽和化合物としては、フル
オロオレフィンとの共重合性が優れることから、ビニル
エーテル、ビニルエステル、アリルエーテル、アリルエ
ステルが採用される。中でも、炭素数2〜15程度の直
鎖状、分岐状もしくは脂環状のアルキル基を含有するア
ルキルビニルエーテル、アルキルビニルエステル、アル
キルアリルエーテル、アルキルアリルエステルが好まし
い。これらのエチレン性不飽和化合物は、炭素に結合し
た水素の一部又は全部がフッ素に置換されたものであっ
てもよい。また、エチレン性不飽和単量体は、単独また
は二種以上が共重合していてもよい。
本発明における含フッ素共重合体は、前述のごとき硬化
反応性部位を有する。かかる硬化反応性部位は次に示す
方法などにより導入可能である。ヒドロキシアルキルビ
ニルエーテル、ヒドロキシアルキルアリルエーテル、グ
リシジルビニルエーテル、グリシジルアリルエーテル、
アミノアルキルビニルエーテル、アミノアルキルアリラ
ニーチル、カルボキシアルキルアリルエーテル、アクリ
ル酸、メタアクリル酸、ビニルシラン誘導体のごとき硬
化反応性部位含有エチレン性不飽和化合物を共重合せし
める方法、重合後加水分解可能なエステル結合を有する
エチレン性不飽和化合物を共重合せしめた後、加水分解
させてヒドロキシル基またはカルボキシル基を形成せし
める方法、ヒドロキシル基含有含フッ素共重合体に無水
コハク酸などの多価塩基酸無水物を反応させてカルボキ
シル基を形成する。ヒドロキシル基含有フッ素共重合体
にイソシアネートアルキルアクリレートを反応させて不
飽和結合を形成するなどの高分子反応により硬化反応性
部位を導入する方法などが例示される。
上記特定の含フッ素共重合体中の硬化反応性部位の含有
割合は、適宜変更可能であるが、あまりに少なすぎると
、架橋反応が充分進行せず、架橋密度があがり難いので
、強靭な塗膜が得られ難くなり、また、余りに多すぎる
と、架橋密度が大きくなりすぎ、得られる塗膜は脆くな
ってしまうし、硬化反応に伴なう収縮応力も大きくなる
ので、基材に対する密着力が小さくなる。したがって、
通常は、硬化反応性部位含有単位の含有量として、0.
5〜40モル%程度、好ましくは1〜30モル%程度の
範囲から選定され得る。また、硬化反応性部位がヒドロ
キシル基の場合には、含フッ素共重合体の水酸基価が2
〜200程度、好ましくは5〜150程度の範囲となる
ように、硬化反応性部位の含有割合を選定しても良い。
かかる含フッ素共重合体は、所定割合の単量体混合物に
重合媒体の存在下または非存在下に重合開始剤あるいは
電離性放射線等の重合開始源を作用せしめて共重合反応
を行わしめることによって製造可能である。
本発明における多官能性有機ケイ素化合物としては、一
般にシリルオキシメートと呼ばれている化合物が採用さ
れる。かかる有機ケイ素化合物は1分子中に少なくとも
1つのケイ素に直接結合したオキシメート基を有してい
ることが必須である。このオキシメート基は、本発明に
いう官能性基の1つである。かかる基の他に前記硬化反
応性部位と反応し得る官能性基または、加水分解などに
より前記硬化反応性部位と反応し得る官能性基に転換す
る基を有していてもよい。かかる官能性基としてはケイ
素に直接結合した加水分解可能な基たとえば、アルコキ
シ基などが挙げられる。多官能性有機ケイ素化合物は、
上記オキシメート基を含めて少なくとも2個の官能性基
を有していることが必要である。即ち、少なくとも2個
のオキシメート基を有している場合、他の官能性基はな
くてもよく、1個のオキシメート基を有している場合、
他の官能性基を少なくとも1個有する。かかる多官能性
有機ケイ素化合物としては一数式R4−pSi (ON
R’R2)pで表わされる化合物が好ましく採用される
。pは1〜4の整数であり、RR2は1価の有機基であ
り、Rは複数存在する場エエ 合(pが1あるいは2の場合)複数のRは異なっていて
もよい。Rはアルコキシ基などの加水分解可能な基であ
るか、それ以外の有機基を表わす。pが1の場合、3個
のRの内掛なくとも1つは加水分解可能な基である必要
がある。Rが加水分解可能な基である場合、それはアル
コキシ基が好ましいが、これに限られずアシルオキシ基
などの他の加水分解可能な基であってもよい。アルコキ
シ基としては、炭素数4以下のアルコキシ基、特にメト
キシ基あるいはエトキシ基が好ましい。Rが加水分解可
能な基でない場合、それはケイ素原子に結合する炭素原
子を有する有機基、例えばアルキル基、アルケニル基、
シクロアルキル基、アリール基、アワールアルキル基等
が好ましい。好ましくは、炭素数18以下のアルキル基
あるいはアルケニル基、または置換基を有していてもよ
いフェニル基やベンジル基が採用される。最も好ましく
は、炭素数4以下のアルキル基またはフェル基が採用さ
れる。具体的には、たとえばシリルテトラメチルエチル
ケトオキシメート: 5i(ONCHIC,H8)4゜
メチルシリルトリメチルエチルケトオキシメート: C
HsSi(ONCH3(:zl(s)3.ブチルシリル
トリメデルエチルケトオキシメート:C−HaSl(O
NCH3CiHs)3゜オクチルシリルトリメデルエチ
ルケトオキシメート: CHzSi(ONCHzC2H
s)n、メトキシシリルトリメチルエチルケトオキシメ
ート: CHsSi(ONCH。
CJs)s、エトキシシリルトリメチルエチルケトオキ
シメート: CJaOSi((ONCHsCJs)3.
フェニルシリルトリメチルエチルケトオキシメートメチ
ルエチルケトオキシメート: CH,=CH3i(ON
CH。
C2Hs)a、ジメチルシリルジメチルエチルケトオキ
シメート: (CHs)2Si(ONCHsCJa)2
.メチルフェニルシリルジイメチルエチルケトオキシメ
ーれる。
かかる多官能性有機ケイ素化合物としては、pが2以上
すなわちケイ素原子に直接結合したオキシメート基を2
個以上有するものが反応性が優れるため好ましく採用さ
れる。また、多官能性有機ケイ素化合物としてpが4す
なわちケイ素原子に直接結合したオキシメート基を4個
有するものは、硬化時間が極めて短いため、塗装方法に
よっては、極めて作業性が悪くなることがある。硬化速
度および塗装作業性の面から、pが3、すなわちケイ素
原子に直接結合したオキシメート基を3個有する化合物
のみの使用または、pが2〜4である。すなわち、ケイ
素原子に直接結合したオキシメート基を2〜4個有する
化合物の混合物を使用することが好ましい。
また、これら多官能性有機ケイ素化合物のオキシメート
基が適当な有機基によりプロ・ツクされた化合物も、耐
熱性、基材との密着性は優れるが、塗膜形成時に焼付作
業を必要とするため好ましいとはいえない。即ち、上記
オキシメート基としては、ブロックされていないフリー
のオキシメート基が好ましい。
本発明において、多官能性有機ケイ素化合物は単独また
は二種以上の併用であってもよ(、また部分縮合された
ものを使用してもよい。
本発明の組成物において、前記硬化反応性部位を有する
含フッ素共重合体に対して多官能性有機ケイ素化合物は
過剰当量配合される。すなわち、N個の硬化反応性部位
を有する含フッ素共重合体1モルに対し、n個の官能性
基を有する多官能性有機ケイ素化合物がN/nモルを越
える量配合される。好ましくはn′個のオキシメート基
を有する多官能性有機ケイ素化合物がN/n ′モルを
越える量配合される。しかし、オキシメート基は硬化反
応性部位と容易に反応するので、配合量がN/n ’モ
ルに近づくほど含フッ素共重合体の架橋が進行し、高粘
度の生成物が生成するとともに最終的な塗料組成物の硬
化の際に必要な反応性基が少な(なる。従って、より好
ましい多官能性有機ケイ素化合物の配置5 含量の下限はN/(n−1,)モルであり、特にN/ 
(n−1)モルが好ましい。多官能性有機ケイ素化合物
をNモル配合した場合、含フッ素共重合体の硬化反応性
部位1個当たり平均1分子の多官能性有機ケイ素化合物
が反応し、その部分に(n−1)個の官能性基が残る。
更に、Nモル以上の多量の多官能性有機ケイ素化合物を
配合するとその過剰分は未反応として残る。この未反応
分は、少ないことが好ましいが、塗料の硬化の際水分な
どが硬化剤と反応して硬化するので未反応分の存在は特
に不都合というわけではない。好ましくは、多官能性有
機ケイ素化合物の配合量は約10モル%過剰量程度以下
が採用される。また、通常の含フッ素共重合体と多官能
性有機ケイ素化合物を使用した場合、前者に対する後者
の配合量は重量比で1/100〜too/1程度が好ま
しい。特に好ましくは、5/100〜40/100(す
なわち、含フッ素共重合体100重量部当り多官能性有
機ケイ素化合物5〜40重量部)であることが基材に対
する密着性、耐候性の面から望ましい。
硬化反応性部位を有する含フッ素共重合体に多官能性有
機ケイ素化合物を配合した場合、オキシメート基の高い
反応性により単なる混合によってもオキシメート基が硬
化反応性部位に反応する。加熱することあるいは触媒を
使用することなどによって、オキシメート基の硬化反応
性部位への反応をより積極的に行ってもよい。
反応生成物は、多官能性有機ケイ素化合物に由来する官
能性基(オキシメート基や加水分解可能な基)を有する
。従って、この官能性基は新たな硬化反応性部位となる
。この硬化反応性部位は水と反応し得る。
本発明の塗料組成物は空気中の水分により硬化すること
ができる。このようなタイプの塗料はいわゆる一液硬化
型の塗料である。また、水辺外の硬化剤、たとえばポリ
オールやポリアミンなどを使用して硬化させることもで
きる。特に、本発明の組成物は、上記のような一液硬化
型の塗料用として使用されるものであることが好ましい
。また、−液硬化型の塗料用とする場合、塗料組成物の
粘度などの変化が少ないように、含フッ素共重合体と多
官能性有機ケイ素化合物はあらかじめ十分に反応させて
おくことが好ましいが、N個の硬化反応性部位を有する
含フッ素共重合体1モル当りNモル以上の多官能性有機
ケイ素化合物を配合した場合には、単に混合するだけで
あってもゲル化をおこすことはない。また、アルミニウ
ムアルコキサイド、リン酸アルコキサイド等の触媒を含
むことも可能である。
本発明の組成物は溶剤を含有していることが塗装作業の
容易性などの理由から好ましい。かかる溶剤としては、
種々の溶剤が使用可能であり、キシレン、トルエンのご
とき芳香族炭化水素類、酢酸ブチルのごときエステル類
、メチルイソブチルケトンのごときケトン類、ジエチル
セロソルブのごときグリコールジエーテル類などに加え
て、市販の各種シンナーも採用可能であり、これらを種
々の割合で混合して使用することも可能である。かかる
有機溶剤は被塗物の状態、蒸発速度、作業環境などを勘
案して適宜選定することが望ましい。
本発明の塗料用組成物の調合に際しては、ボールミル、
ペイントシェーカー、サンドミル、ジェットミツ、三本
ロール、ニーダ−などの通常の塗料化に用いられる種々
の機器を用いることができる。この際、顔料、分散安定
剤、粘度調節剤、レベリング剤、ゲル化防止剤、紫外線
吸収剤、合成樹脂またはその前駆体などを添加すること
もできる。また、調合に際しては、湿気など、水分の存
在を極力避けるようにすることが好ましい。水分の存在
下に調合するとゲル化が進行し、塗料としての使用が難
しくなることがある。
本発明の塗料用組成物は、常温乾燥で用いても硬化速度
が速(、短時間で塗膜となるが、さらに短時間で溶剤除
去および硬化を行なわしめるため、加熱乾燥を用いても
よい。
また、本発明の塗料用組成物は、ガラス、金属などの無
機基材に限られず、有機基材にも適用することができ、
耐候性の優れた塗装物品を提供することができる。
[作用] 本発明の組成物の硬化機構は、必ずしも明確ではないが
、硬化剤が、空気中の水分の作用により、加水分解など
の反応を起し、架橋が進行すると考えられる。従って、
本発明の組成物は−液硬化性が保たれると考えられる。
また本発明の組成物により得られる硬化体は、架橋構造
が安定な構造であるため耐熱性、耐候性が極めて優れて
いると考えられる。また、かかる架橋構造は、ガラス、
ホーローなどSiOを主成分とする基材に対し、親和性
が高いため、基材との密着性が高(なると考えられる。
さらに、本発明の組成物の硬化機構は、ガラスの表面あ
るいは金属表面の酸化層に存在する一〇H基と化学的に
結合するものであるため、ガラス、金属などの基材に対
し、極めて優れた密着性が得られるものと考えられる。
[実施例] 以下に実施例および比較例を挙げて本発明を具体的に説
明するが、かかる実施例により本発明は何ら限定される
ものでない。
なお、以下の実施例及び比較例において行われた試験は
、次の通り行った。
[耐熱試験] 試験片を180℃で8時間加熱した。加熱後のイエロー
インデックスをスガ試験機社製3Mカラーコンピュータ
ーにて測定し、加熱前との差をΔYとした。
[密着性試験I] 試験片を20時間煮沸後、塗膜にカッターナイフでゴバ
ン目状の切りすじ(1mm四方×100個)を入れた後
、セロテープを強く押しつけた。その後、セロテープを
引き剥し、塗膜の残ったますめの数Xを数え、X/10
0とした。
[密着性試験■] 試験片の塗膜にカッターナイフでゴバン目状の切りすじ
(1mm四方×100個)を入れた後、セロテープを強
く押しつけた。その後、セロテープを引き剥し、塗膜の
残ったますめの数Xを数え、X/1.00とした。
[耐溶剤試験コ 試験片の塗膜上をキシレンを含んだガーゼで強くこすり
、塗膜の状態を観察した。塗膜が溶解を起すまで繰り返
し、その回数を数えた。本試験は200回迄行ない、ま
だ塗膜の溶解が認められないときは〉200とした。
[貯蔵安定性] 含フッ素共重合体、硬化剤、溶剤および場合によっては
硬化触媒からなる混合物を密封状態で室温で放置し、か
かる混合物が硬化するまでの時間を測った。
[耐候性試験] サンシャインウェザ−オーメーター4000時間照射後
の光沢保持率(%)を測定した。
実施例1 クロロトリフルオロエチレン/シクロヘキシルビニルエ
ーテル/エチルビニルエーテル/ヒドロキシブチルビニ
ルエーテルに基づく単位がそれぞれ52.5/ 19.
5/ 26゜3/1]、、7(重量%)で含有されてお
り、テトラヒドロフラン中30℃で測定される固有粘度
が0.20d1./gである含フッ素共重合体100重
量部、 CHiSl(ONCI(3(:Js)−をメヂ
ルシリルトリメヂルエチルケトオキシメート27重量部
をトルエン250部に混合した。かかる混合物を厚さ2
.5mmのガラス板上へフィルムアプリケータにより乾
燥膜厚25Ltとなるよう塗布し、室温で1日間放置し
、硬化させ、試験片を得た。該試験片を用いて前述の各
試験を行なった結果を表1に示した。
比較例1〜3 表1に示した硬化剤、その量及び硬化条件で行なう以外
は実施例1と同様にして試験片を得た。その試験片を用
いた試験結果を表1に示した。
実施例2 硬化剤をSi (ONC)IiCJ5)4を22部とし
、含フッ素共重合体成分としてヒドロキシブチルビニル
エーテルに代えてカルボキシエチルビニルエーテル(共
重合体組成は、実施例1で用いた含フッ素共重合体にお
ける組成と、モル比が同一になるよう調整した)とした
以外は実施例1と同様にして試験片を得た。その試験片
を用いた試験結果を表1に示した。
実施例3 硬化剤をCH30Si (ONCHzCJs) 3を2
8部とし、含フッ素共重合体成分として、ヒドロキシブ
チルビニルエーテルに代えてアミノエチルビニルエーテ
ル(共重合体組成は、実施例1の含フッ素共重合体のモ
ル比と同等)とした以外は実施例1と同様にして試験片
を得た。その試験片を用いた試験結果を表1に示した。
実施例4 含フッ素共重合体のモル比と同等)とした以外は実施例
1と同様にして試験片を得た。その試験片を用いた試験
結果を表1に示した。
実施例5 硬化剤をCH30SI (ON(:t(3cJs) a
を27部とし、含フッ素共重合体成分として、ヒドロキ
シブチルビニルエーテルに代えてトリメトキシビニルシ
ラン(共重合体組成は、実施例1の含フッ素共重合体の
モル比と同等)とした以外は実施例1と同様にして試験
片を得た。その試験片を用いた試験結果を表1に示した
とし、含フッ素共重合体成分として、ヒドロキシブチル
ビニルエーテルに代えてエチルビニルシランジオール(
共重合体組成は、実施例1の[発明の効果] 本発明の組成物は、−液で硬化し、かつ高温での焼付作
業を必須としないため、塗装作業を極めて容易にすると
いう効果を有する。また、ガラスや金属などの基材に極
めて優れた密着性を示し、かつ、耐候性が十分であり耐
熱性が極めて優れているという効果を有する。更には、
硬化時間が短時間であるという効果も有する。
また、本発明の塗装物品は、塗膜と物品間の剥離もなく
、長期にわたって光沢が保持されるものである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)フルオロオレフィン単位に基づくフッ素含有量1
    0重量%以上で且つ溶剤に可溶な、硬化反応性部位を有
    する含フッ素共重合体、および一般式R_4_−_pS
    i(ONR^1R^2)_p(R、R^1、R^2は1
    価の有機基、pは0〜3の整数)で表わされる多官能性
    有機ケイ素化合物を含有することを特徴とする塗料用組
    成物。
  2. (2)含フッ素共重合体が、フルオロオレフィン及び、
    ビニルエーテルを共重合して含み、テトラヒドロフラン
    中30℃で測定される固有粘度0.05〜2dl/gで
    ある溶剤に可溶な含フッ素共重合体である特許請求の範
    囲第1項記載の組成物。
  3. (3)硬化反応性部位が活性水素含有基またはアルコキ
    シシリル基である特許請求の範囲第1項記載の組成物。
  4. (4)フルオロオレフィン単位に基づくフッ素含有量1
    0重量%以上で且つ溶剤に可溶な、硬化反応性部位を有
    する含フッ素共重合体、および一般式R_4_−_pS
    i(ONR^1R^2)_p(R、R^1、R^2は1
    価の有機基、pは0〜3の整数)で表わされる多官能性
    有機ケイ素化合物を含有する塗料用組成物の硬化した塗
    膜を有することを特徴とする塗装物品。
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