JP2800189B2 - 蛍光ランプ - Google Patents

蛍光ランプ

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JP2800189B2
JP2800189B2 JP18828188A JP18828188A JP2800189B2 JP 2800189 B2 JP2800189 B2 JP 2800189B2 JP 18828188 A JP18828188 A JP 18828188A JP 18828188 A JP18828188 A JP 18828188A JP 2800189 B2 JP2800189 B2 JP 2800189B2
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【発明の詳細な説明】 [発明の技術分野] 本発明は、破壊された場合に飛散しない蛍光ランプに
関する。
[発明の技術的背景とその問題点] 従来、飛散防止のためガラス管球面にポリ塩化ビニ
ル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ−ε−
カプロラクタム、ポリヘキサメチレンアジバミド、ポリ
カーボネート、ポリメチルメタクリレートなどの合成樹
脂からなる熱収縮性チューブラーフィルムを被覆する方
法が提案されている。
しかしながら、上記したような公知の方法による場
合、樹脂が耐候性が乏しいため、蛍光物質の直近で強い
強度の紫外線を受けると劣化が進みフィルムの強度が低
下し、飛散防止効果が低下するという欠点があった。ま
た上記樹脂にかわりフッ素樹脂を用いた例もあるが(特
開昭61−110959号公報)これは樹脂とガラス管面での接
着が乏しく、飛散防止の効果は少なかった。また上記樹
脂にて飛散防止効果を確保するのには、フィルムの厚み
を大きくする必要があり、ガラス−フィルム間の空気層
も皆無にすることが困難なために透過光量が低下すると
ともに、さらにガラス管球への密着性、寿命、透明性、
耐熱性、耐候性等の性能面で不充分なものであり、また
取扱い上も満足できるものではなかった。
[発明の目的] 本発明者らはこのような従来の難点を解消すべく鋭意
研究を進めたところ、特定のシリル化合物を含む溶剤可
溶性の含フッ素重合体組成物を用いて蛍光ランプのガラ
ス管球壁面に被覆層を形成することにより、上述した従
来の欠点のない蛍光ランプが得られることを見出した。
本発明はこのような知見に基づいてなされたもので、
紫外線の放射がほとんどなく、ガラス管球への密着性、
寿命、透明性、耐熱性、耐候性等の性能に優れ、飛散防
止の効果が大であり、しかも製造容易な蛍光ランプを提
供すること目的とする。
[問題点を解決するための手段] すなわち、本発明の蛍光ランプはガラス管球外壁面に
フルオロオレフィン単位に基づくフッ素含有量10重量%
以上で且つ溶剤に可溶な、硬化反応性部位を有する含フ
ッ素共重合体、およびケイ素原子に直接結合したイソシ
アナート基を含有する多官能性有機ケイ素化合物を含有
する塗料用組成物による被覆層を設けてなることを特徴
とする蛍光ランプである。
本発明においては、フルオロオレフィン単位に基づく
フッ素原子を10重量%以上含有し、特定の有機ケイ素化
合物及び通常使用される塗料用溶剤と良好な相溶性又は
溶解性を有する含フッ素共重合体を使用することが重要
である。フッ素含有量が余りに小さすぎる場合には、耐
候性塗料のベースとしての利点が減少すると共に、組成
物の施工性の改善効果が乏しくなるばかりでなく、硬化
塗膜の特性の面からも好ましくない。また、フッ素原子
を10重量%以上含有する含フッ素重合体であっても、ポ
リテトラフルオロエチレン,テトラフルオロエチレン−
ヘキサフルオロプロピレン共重合体,テトラフルオロエ
チレン−パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重
合体,ポリクロロトリフルオロエチレン,テトラフルオ
ロエチレン−エチレン共重合体などの如く各種溶剤に不
溶性のものでは、特定の有機ケイ素化合物と相溶するこ
とが難しく、分子鎖の絡まり合いや、網目構造の形成が
行なわれ難いので適用できない。通常は、本発明におけ
る特定の含フッ素共重合体のフッ素含有量は、10〜70重
量%、好ましくは15〜50重量%程度の範囲から選定され
得る。
本発明における含フッ素共重合体としては、組成物施
工工程における操作の簡便性、硬化塗膜の機械的特性等
の面から付加重合体系のものが好ましく採用可能であ
り、また、特定の有機ケイ素化合物との反応性等の面か
ら、ヒドロキシル基,エポキシ基,カルボキシル基,ア
ミノ基,酸アミド基,エステル基,不飽和結合,活性水
素,ハロゲン,メルカプト基,シラノール基、アルコキ
シシリル基等の官能基を含有するものが採用される。特
にヒドロキシル基、エポキシ基、カルボキシル基、アミ
ノ基、酸アミド基、不飽和結合、活性水素、またはハロ
ゲンを含有するものが好ましい。
本発明において、好適な付加重合体の典型例として
は、ポリビニリデンフルオリド,テトラフルオロエチレ
ン−プロピレン共重合体,ビニリデンフルオリド−ヘキ
サフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン共重合
体、さらにはテトラフルオロエチレン、クロロトリフル
オロエチレンまたはヘキサフルオロプロピレンのごとき
フルオロオレフインと、ビニルエーテル、ビニルエステ
ル、アリルエーテル、アリルエステル、アクリロイル化
合物あるいはメタアクリロイル化合物のごときエチレン
性不飽和化合物との共重合体等が挙げられるが、高フッ
素含有量で溶剤可溶な付加重合体という点でフルオロオ
レフィン−ビニルエーテル系共重合体が好ましく採用可
能である。
本発明において好適に使用可能なフルオロオレフィン
−エチレン性不飽和化合物系共重合体としては、フルオ
ロオレフィンおよびエチレン性不飽和化合物に基づく単
位をそれぞれ30〜70%および70〜30モル%含有し、未硬
化状態でテトラヒドロフラン中で30℃で測定される固有
粘度が0.01〜4.0dl/g、より好ましくは0.05〜2.0dl/g程
度のものが例示される。好ましいフルオロオレフィン成
分としては、テトラフルオロエチレン、クロロトリフル
オロエチレン、トリフルオロエチレン、フッ化ビニリデ
ン、ヘキサフルオロプロピレン、ペンタフルオロプロピ
レンなどの炭素数2〜4程度のフルオロオレフィンが採
用され、特に、テトラフルオロエチレン、クロロトリフ
ルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレンが好まし
い。かかるフルオロオレフィンは、単独または二種以上
が共重合していてもよい。また、好ましいエチレン性不
飽和化合物としては、フルオロオレフィンとの共重合性
が優れることから、ビニルエーテル、ビニルエステル、
アリルエーテル、アリルエステルが採用される。中で
も、炭素数2〜15程度の直鎖状、分岐状もしくは脂環状
のアルキル基を含有するアルキルビニルエーテル、アル
キルビニルエステル、アルキルアリルエーテル、アルキ
ルアリルエステルが好ましい。これらのエチレン性不飽
和化合物は、炭素に結合した水素の一部又は全部がフッ
素に置換されたものであってもよい。また、エチレン性
不飽和単量体は、単独または二種以上が共重合していて
もよい。
本発明における含フッ素共重合体は、前述のごとき硬
化反応性部位を有する。かかる硬化反応性部位は次に示
す方法などにより導入可能である。ヒドロキシアルキル
ビニルエーテル、ヒドロキシアルキルアリルエーテル、
グリシジルビニルエーテル、グリシジルアリルエーテ
ル、アミノアルキルビニルエーテル、アミノアルキルア
リルエーテル、カルボキシアルキルアリルエーテル、ア
クリル酸、メタアクリル酸、ビニルシラン誘導体のごと
き硬化反応性部位含有エチレン性不飽和化合物を共重合
せしめる方法、重合後加水分解可能なエステル結合を有
するエチレン性不飽和化合物を共重合せしめた後、加水
分解させてヒロドキシル基またはカルボキシル基を形成
せしめる方法、ヒドロキシル基含有含フッ素共重合体に
無水コハク酸などの多価塩基酸無水物を反応させてカル
ボキシル基を形成する方法、ヒロドキシル基含有フッ素
共重合体にイソシアナートアルキルアクリレートを反応
させて不飽和結合を形成するなどの高分子反応により硬
化反応性部位を導入する方法などが例示される。
上記特定の含フッ素共重合体中の硬化反応性部位の含
有割合は、適宜変更可能であるが、あまりに少なすぎる
と、架橋反応が充分進行せず、架橋密度があがり難いの
で、強靭な塗膜が得られ難くなり、また、余りに多すぎ
ると、架橋密度が大きくなりすぎ、得られる塗膜は脆く
なってしまうし、硬化反応に伴なう収縮応力も大きくな
るので、基材に対する密着力が小さくなる。したがっ
て、通常は、硬化反応性部位含有単位の含有量として、
0.5〜40モル%程度、好ましくは1〜30モル%程度の範
囲から選定され得る。また、硬化反応性部位がヒドロキ
シル基の場合には、含フッ素共重合体の水酸基価が2〜
200mgKOH/g、好ましくは5〜150mgKOH/g程度の範囲とな
るように、硬化反応性部位の含有割合を選定しても良
い。
かかる含フッ素共重合体は、所定割合の単量体混合物
に重合媒体の存在下または非存在下に重合開始剤あるい
は電離性放射線等の重合開始源を作用せしめて共重合反
応を行わしめることによって製造可能である。
本発明における多官能性有機ケイ素化合物としては、
一般にシリルイソシアナートと呼ばれている化合物が採
用される。かかる有機ケイ素化合物は1分子中に少なく
とも1つのケイ素に直接結合したイソシアナート基を有
していることが必須である。このイソシアナート基は、
本発明にいう官能性基の1つである。かかる基の他に前
記硬化反応性部位と反応し得る官能性基または、加水分
解などにより前記硬化反応性部位と反応し得る官能性基
に転換する基を有していてもよい。かかる官能性基とし
てはケイ素に直接結合した加水分解可能な基たとえば、
アルコキシ基などが挙げられる。多官能性有機ケイ素化
合物は、下記イソシアナート基を含めて少なくとも2個
の官能性基を有していることが必要である。即ち、少な
くとも2個のイソシアナート基を有している場合、他の
官能性基はなくてもよく、1個のイソシアナート基を有
している場合、他の官能性基を少なくとも1個有する。
かかる多官能性有機ケイ素化合物としては一般式R4-pSi
(−N=C=O)で表わされる化合物が好ましく採用
される。pは1〜4の整数であり、Rは複数存在する場
合(pが1あるいは2の場合)複数のRは異なっていて
もよい。Rはアルコキシ基などの加水分解可能な基であ
るか、それ以外の有機基を表わす。pが1の場合、3個
のRの内少なくとも1つは加水分解可能な基である必要
がある。Rが加水分解可能な基である場合、それはアル
コキシ基が好ましいが、これに限られずアシルオキシ基
などの他の加水分解可能な基であってもよい。アルコキ
シ基としては、炭素数4以下のアルコキシ基、特にメト
キシ基あるいはエトキシ基が好ましい。Rが加水分解可
能な基でない場合、それはケイ素原子に結合する炭素原
子を有する有機基、例えばアルキル基、アルケニル基、
シクロアルキル基、アリール基、アリールアルキル基等
が好ましい。好ましくは、炭素数18以下のアルキル基あ
るいはアルケニル基、または置換基を有していてもよい
フェニル基やベンジル基が採用される。最も好ましく
は、炭素数4以下のアルキル基またはフェニル基が採用
される。具体的には、たとえばシリルテトライソシアナ
ート:Si(N=C=O)4,メチルシリルトリイソシアナ
ート:CH3Si(N=C=O)3,ブチルシリルトリイソシア
ナート:C4H9Si(N=C=O)3,オクチルシリルトリイ
ソシアナート:C8H17Si(N=C=O)3,メトキシシリル
トリイソシアナート:CH3OSi(N=C=O)3,エトキシ
シリルトリイソシアナート:C2H5OSi(N=C=O)3,フ
ェニルシリルトリイソシアナート: ビニルシリルトリイソシアナート:CH2=CHSi(N=C=
O)3,ジメチルシリルジイソシアナート:(CH32Si
(N=C=O)2,メチルフェニルシリルジイソシアナー
ト: ジメトキシシリルイジイソシアナート:(CH3O)2Si
(N=C=O)2,ジブトキシシリルジイソシアナート:
(C4H9O)2Si(N=C=O)などが例示される。
かかる多官能性有機ケイ素化合物としては、pが2以
上すなわちケイ素原子に直接結合したイソシアナート基
を2個以上有するものが反応性が優れるため好ましく採
用される。また、多官能性有機ケイ素化合物としてpが
4すなわちケイ素原子に直接結合したイソシアナート基
を4個有するものは、硬化時間が極めて短いため、塗装
方法によっては、極めて作業性が悪くなることがある。
硬化速度および塗装作業性の面から、pが3、すなわち
ケイ素原子に直接結合したイソシアナート基を3個有す
る化合物のみの使用または、pが2〜4である、すなわ
ち、ケイ素原子に直接結合したイソシアナート基を2〜
4個有する化合物の混合物を使用することが好ましい。
また、これら多官能性有機ケイ素化合物のイソシアナ
ート基が適当な有機基によりブロックされた化合物も、
耐熱性、基材との密着性は優れるが、塗膜形成時に焼付
作業を必要とするため好ましいとはいえない。即ち、上
記イソシアナート基としては、ブロックされていないフ
リーのイソシアナート基が好ましい。
本発明において、多官能性有機ケイ素化合物は単独ま
たは二種以上の併用であってもよく、また部分縮合され
たものを使用してもよい。
本発明の組成物において、前記硬化反応性部位を有す
る含フッ素共重合体に対して多官能性有機ケイ素化合物
は過剰当量配合される。すなわち、N個の硬化反応性部
位を有する含フッ素共重合体1モルに対し、n個の官能
性基を有する多官能性有機ケイ素化合物がN/nモルを越
える量配合される。好ましくはn′個のイソシアナート
基を有する多官能性有機ケイ素化合物がN/n′モルを越
える量配合される。しかし、イソシアナート基は硬化反
応性部位と容易に反応するので、配合量がN/n′モルに
近づくほど含フッ素共重合体の架橋が進行し、高粘度の
生成物が生成するとともに最終的な塗料組成物の硬化の
際に必要な反応性基が少なくなる。従って、より好まし
い多官能性有機ケイ素化合物の配合量の下限はN/(n−
1)モルであり、特にN/(n′−1)モルが好ましい。
多官能性有機ケイ素化合物をNモル配合した場合、含フ
ッ素共重合体の硬化反応性部位1個当たり平均1分子の
多官能性有機ケイ素化合物が反応し、その部分に(n−
1)個の官能性基が残る。更に、Nモル以上の多量の多
官能性有機ケイ素化合物を配合するとその過剰分は未反
応として残る。この未反応分は、少ないことが好ましい
が、塗料の硬化の際水分などが硬化剤と反応して硬化す
るので未反応分の存在は特に不都合というわけではな
い。好ましくは、多官能性有機ケイ素化合物の配合量は
約10モル%過剰量程度以上が採用される。また、通常の
含フッ素共重合体と多官能性有機ケイ素化合物を使用し
た場合、前者に対する後者の配合量は重量比で1/100〜1
00/1程度が好ましい。特に好ましくは、5/100〜40/100
(すなわち、含フッ素共重合体100重量部当り多官能性
有機ケイ素化合物5〜40重量部)であることが基材に対
する密着性、耐候性の面から望ましい。
硬化反応性部位を有する含フッ素共重合体に多官能性
有機ケイ素化合物を配合した場合、イソシアナート基の
高い反応性により単なる混合によってもイソシアナート
基が硬化反応性部位に反応する。加熱することあるいは
触媒を使用することなどによって、イソシアナート基の
硬化反応部位への反応をより積極的に行ってもよい。反
応生成物は、多官能性有機ケイ素化合物に由来する官能
性基(イソシアナート基や加水分解可能な基)を有す
る。従って、この官能性基は新たな硬化反応性部位とな
る。この硬化反応性部位は水と反応し得る。例えば、2
個のイソシアナート基が水と反応してウレア結合を生じ
る。加水分解可能な基は水と反応してシラノール基とな
り、2個のシラノール基が反応してシロキサン結合を生
じる。従って、本発明の塗料組成物は空気中の水分によ
り硬化することができる。このようなタイプの塗料はい
わゆる一液硬化型の塗料である。また、水以外の硬化
剤、たとえばポリオールやポリアミンなどを使用して硬
化させることもできる。特に、本発明の組成物は、上記
のような一液硬化型の塗料用として使用されるものであ
ることが好ましい。また、一液硬化型の塗料用とする場
合、塗料組成物の粘度などの変化が少ないように、含フ
ッ素共重合体と多官能性有機ケイ素化合物はあらかじめ
十分に反応させておくことが好ましいが、N個の硬化反
応性部位を有する含フッ素共重合体1モル当りNモル以
上の多官能性有機ケイ素化合物を配合した場合には、単
に混合するだけであってもゲル化をおこすことはない。
なお、多官能性有機ケイ素化合物がブロック化イソシア
ナート基を有する場合これを含フッ素共重合体にあらか
じめ反応させておく必要はなく、単なる混合物であって
もよい。
本発明の組成物は溶剤を含有していることが塗装作業
の容易性などの理由から好ましい。かかる溶剤として
は、種々の溶剤が使用可能であり、キシレン、トルエン
のごとき芳香族炭化水素類、酢酸ブチルのごときエステ
ル類、メチルイソブチルケトンのごときケトン類、ジエ
チルセロソルブのごときグリコールジエーテル類などに
加えて、市販の各種シンナーも採用可能であり、これら
の種々の割合で混合して使用することも可能である。か
かる有機溶剤は被塗物の状態、蒸発速度、作業環境など
を勘案して適宜選定することが望ましい。
本発明の塗料用組成物の調合に際しては、ボールミ
ル、ペイントシェーカー、サンドミル、ジェットミル、
三本ロール、ニーダーなどの通常の塗料化に用いられる
種々の機器を用いることができる。この際、分散安定
剤、粘度調節剤、レベリング剤、ゲル化防止剤、紫外線
吸収剤、合成樹脂またはその前駆体などを添加すること
もできる。紫外線吸収剤の添加量は、本発明における含
フッ素重合体100重量部当たり、0.5〜30重量部である。
また、調合に際しては、湿気など、水分の存在を極力避
けるようにすることが好ましい。水分の存在下に調合す
るとゲル化が進行し、塗料としての使用が難しくなるこ
とがある。
本発明の塗料用組成物は、常温乾燥で用いても硬化速
度が速く、短時間で塗膜となるが、さらに短時間で溶剤
除去および硬化を行なわしめるため、加熱乾燥を用いて
もよい。
本発明において、上記組成物の被覆層は破断伸度が40
%以上のものが、特に飛散防止効果に優れているため好
ましく採用される。破断伸度は、非接着性基材上に被
覆、硬化させた後、剥離したフィルムによりJIS K7113
の規定に準拠した方法で測定することができる。
本発明において、ガラス管球の表面に形成する被覆層
の厚さは5〜220μm、特に10〜60μmの範囲が適して
いる。被覆層の厚さが上記範囲より厚いと透明性が不充
分となり、また逆に薄い場合には相対的に褪色防止効果
が低下し、かつピンホール等の欠陥が発生し易くなると
ともに破損時のガラス片の飛散防止効果が失われるので
上記範囲とすることが望ましい。
このような被覆組成物は、蛍光ランプのガラス管球外
壁面に塗布され、必要に応じて被覆層の硬化処理が施さ
れて透明な被膜が形成される。
[作用] 本発明における組成物の硬化機構は、必ずしも明確で
はないが、硬化剤が、空気中の水分の作用により、加水
分解などの反応を起し、架橋が進行すると考えられる。
また本発明における組成物により得られる硬化体は、
架橋構造が安定な構造であるため耐熱性、耐候性が極め
て優れていると考えられる。また、かかる架橋構造は、
ガラスに対し、親和性が高いため、基材との密着性が高
くなると考えられる。さらに、本発明の組成物の硬化機
構は、ガラスの表面の酸化層に存在する−OH基と化学的
に結合するものであるため、ガラス基材に対し、極めて
優れた密着性が得られ、飛散を防止すると考えられる。
[実施例] 以下に実施例および比較例を挙げて本発明を具体的に
説明するが、かかる実施例により本発明は何ら限定させ
るものでない。
実施例1 クロロトリフルオロエチレン/シクロヘキシルビニル
エーテル/エチルビニルエーテル/ヒドロキシブチルビ
ニルエーテルに基づく単位がそれぞれ52.5/19.5/16.3/1
1.7(重量%)で含有されており、テトラヒドロフラン
中30℃で測定される固有粘度が0.20dl/gである含フッ素
共重合体100重量部,硬化剤としてメチルシリルトリイ
ソシアナート15重量部をトルエン250部に混合した。か
かる混合物を厚さ2.5mmのガラス管上へロールコーター
により乾燥膜厚25μmとなるように塗布し、室温で1日
間放置し、硬化させ、試験サンプルを得た。該試験サン
プルを用いて前述の各試験を行なった結果を表1に示し
た。
比較例1〜2 表1に示した硬化剤、その量及び硬化条件で行なう以
外は実施例1と同様にして試験サンプルを得た。その試
験サンプルを用いた試験結果を表1に示した。
実施例2 含フッ素共重合体成分としてヒドロキシブチルビニル
エーテルに代えてカルボキシエチルビニルエーテル(共
重合体組成は、実施例1で用いた含フッ素共重合体にお
ける組成と、モル比が同一になるように調整した)とし
た以外は実施例1と同様にして試験サンプルを得た。そ
の試験サンプルを用いた試験結果を表1に示した。
実施例3 含フッ素共重合体成分として、ヒドロキシブチルビニ
ルエーテルに代えてグリシジルビニルエーテル(共重合
体組成は、実施例1の含フッ素共重合体のモル比と同
等)とした以外は実施例1と同様にして試験サンプルを
得た。その試験サンプルを用いた試験結果を表1に示し
た。
実施例4 含フッ素共重合体成分として、ヒロドキシブチルビニ
ルエーテルに代えてアミノエチルビニルエーテル(共重
合体組成は、実施例1の含フッ素共重合体のモル比と同
等)とし、乾燥膜厚を50μmとした以外は実施例1と同
様にして試験サンプルを得た。その試験サンプルを用い
た試験結果を表1に示した。
実施例5 含フッ素共重合体成分として、ヒドロキシブチルビニ
ルエーテルに代えてエチルビニルシランジオール(共重
合体組成は、実施例1の含フッ素共重合体のモル比と同
等)とした以外は実施例1と同様にして試験サンプルを
得た。その試験サンプルを用いた試験結果を表1に示し
た。
実施例6 含フッ素共重合体成分として、ヒドロキシブチルビニ
ルエーテルに代えてトリメトキシビニルシラン(共重合
体組成は、実施例1の含フッ素共重合体のモル比と同
等)とし、さらに2−ヒドロキシ−4−n−オクロキシ
ベンゾフェノンを10重量部配合した以外は実施例1と同
様にして試験サンプルを得た。その試験サンプルを用い
た試験結果を表1に示した。
実施例7 実施例1においてシクロヘキシルビニルエーテルを用
いずにそれと同量のエチルビニルエーテルを追加して用
いた以外は実施例1と同様にして試験サンプルを得た。
その試験サンプルを用いた試験結果を表1に示した。
飛散防止効果は塗装蛍光ランプを3mの高さからコンク
リート床に落とし、ガラス破片が蛍光燈の中心から2m以
上飛散したものを×、2m未満のものを○、ほとんど飛散
距離のないものを◎とした。
[発明の効果] 本発明により飛散防止の効果の優れた蛍光管ができ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−110959(JP,A) 特開 昭62−149764(JP,A) 特開 昭62−298594(JP,A) 特開 平2−29449(JP,A) 特許2507411(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01J 61/35 H01J 61/50 C09D 175/04 C08L 75/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラス管球外壁面にフルオロオレフィン単
    位に基づくフッ素含有量10重量%以上で且つ溶剤に可溶
    な、硬化反応性部位を有する含フッ素共重合体、および
    ケイ素原子に直接結合したイソシアナート基を含有する
    多官能性有機ケイ素化合物を含有する塗料用組成物によ
    る被覆層を設けてなることを特徴とする蛍光ランプ。
  2. 【請求項2】溶剤可溶性の含フッ素重合体が、ヒドロキ
    シル基、エポキシ基、カルボキシル基、アミノ基、酸ア
    ミド基、エステル基、不飽和結合、活性水素およびハロ
    ゲンから選ばれる少なくとも1種の硬化部位を有する請
    求項1の蛍光ランプ。
  3. 【請求項3】塗料用組成物は、さらに紫外線吸収剤が含
    フッ素重合体100重量部当たり、0.5〜30重量部含有され
    ているものである請求項1または2の蛍光ランプ。
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