JP2727630B2 - 塗料用組成物および塗装物品 - Google Patents

塗料用組成物および塗装物品

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、塗料用組成物および塗装物品に関するもの
である。
[従来の技術] 含フッ素重合体を主成分とする塗料用組成物は、アク
リル樹脂などを使った一般の塗料用組成物に比較して、
耐久性が格段に優れることが知られている。しかしなが
ら、含フッ素重合体を主成分とする塗料用組成物は、溶
剤に溶解し難いなど、作業性に問題があった。これらの
問題点を解決した含フッ素共重合体は既に提案されてい
る。(特開昭53−96088号など)。これらの含フッ素共
重合体を使用した塗料用組成物も知られている。(特開
昭55−25318号、特開昭56−21686など)。
これらの含フッ素共重合体を使用する塗料用組成物
は、ポリイソシアナートまたは、メラミン系硬化剤が使
用されている。
ポリイソシアナートを用いた場合には、常温硬化型塗
料とすることができるが、該塗料は二液性となり、使用
時に二液を混合せねばならないという不都合があった。
また、メラミン系を用いた場合には、前述の不都合は解
消されるが、高温の焼付け作業が必要となり、塗装現場
などで塗装できないという問題があった。従来使用され
ていた硬化剤は、含フッ素共重合体に比較して、耐熱性
が劣るため、硬化物は含フッ素共重合体の耐熱性が十分
に発揮されないということがあった。
更に、従来の含フッ素共重合体を主成分とする塗料用
組成物は、ガラス、ステンレスなどの無機系基材に対
し、良好な密着性を得るために、あらかじめ基材表面に
プライマー処理をすることを要していた。
また、こう言った欠点を解消するための同組成の含フ
ッ素共重合体とシリルイソシアネートなる硬化剤を混合
してなる被覆組成物が提案されている。上述の問題点を
解消するのに飛躍的な効果があった。
しかしながら、反応が完結すると脱炭酸、脱アンモニ
アの反応により塗膜の収縮がおきたり、硬度が経時的に
変化し硬くなるということがしばしばあった。
[発明の解決しようとする問題点] 本発明は、従来技術の有していた前述の欠点を解決す
るものである。一液、二液のいずれの型でも使用でき、
一液性で使用しても焼付の必要なく硬化塗膜を得ること
ができ、かつ、ガラスあるいはステンレスの如き無機質
基材に対し、プライマー処理を施すことなく、優れた密
着性を与え、かつ、優れた耐候性を与える塗料用組成物
を提供することを目的とするものである。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、前述の問題点を解決すべくなされたもので
あり、特定の多官能性有機ケイ素化合物の少なくとも1
種と、フルオロオレフィン単位に基づくフッ素含有量10
重量%以上であり、溶剤に可溶であり、かつ硬化性反応
部位を有する含フッ素共重合体とを含有することを特徴
とする塗料用組成物を提供するものである。
本発明においては、フルオロオレフィン単位に基づく
フッ素原子を10重量%以上含有し、特定の有機ケイ素化
合物及び通常使用される塗料用溶剤と良好な相溶性又は
溶解性を有する含フッ素共重合体を使用することが重要
である。フッ素含有量が余りに小さすぎる場合には、耐
候性塗料のベースとしての利点が減少すると共に、組成
物の施工性の改善効果が乏しくなるばかりでなく、硬化
塗膜の特性の面からも好ましくない。また、フッ素原子
を10重量%以上含有する含フッ素重合体であっても、ポ
リテトラフルオロエチレン,テトラフルオロエチレン−
ヘキサフルオロプロピレン共重合体,テトラフルオロエ
チレン−パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重
合体,ポリクロロトリフルオロエチレン,テトラフルオ
ロエチレン−エチレン共重合体などの如く各種溶剤に不
溶性のものでは、特定の有機ケイ素化合物と相溶するこ
とが難しく、分子鎖の絡まり合いや、網目構造の形成が
行なわれ難いので適用できない。通常は、本発明におけ
る特定の含フッ素共重合体のフッ素含有量は、10〜70重
量%、好ましくは15〜50重量%程度の範囲から選定され
得る。
本発明における含フッ素共重合体としては、組成物施
工工程における操作の簡便性、硬化塗膜の機械的特性等
の面から付加重合体系のものが好ましく採用可能であ
り、また、特定の有機ケイ素化合物との反応性等の面か
ら、ヒドロキシル基,エポキシ基,カルボキシル基,ア
ミノ基、酸アミド基,メルカプト基、シラノール基など
の活性水素含有基またはアルコキシシリル基からなる官
能基(以下、硬化反応性部位という)を含有するものが
採用される。特にヒドロキシル基、エポキシ基、カルボ
キシル基、アミノ基または酸アミド基を含有するものが
好ましい。
本発明において、好適な付加重合体の典型例として
は、ポリビニリデンフルオリド,テトラフルオロエチレ
ン−プロピレン共重合体,ビニリデンフルオリド−ヘキ
サフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン共重合
体、さらにはテトラフルオロエチレン、クロロトリフル
オロエチレンあるいはヘキサフルオロプロピレンのごと
きフルオロオレフインと、ビニルエーテル、ビニルエス
テル、アリルエーテル、アリルエステル、アクリロイル
化合物あるいはメタアクリロイル化合物のごときエチレ
ン性不飽和化合物との共重合体等が挙げられるが、高フ
ッ素含有量で溶剤可溶な付加重合体という点でフルオロ
オレフィン−ビニルエーテル系共重合体が好ましく採用
可能である。
本発明において好適に使用可能なフルオロオレフィン
−エチレン性不飽和化合物系共重合体としては、フルオ
ロオレフィンおよびエチレン性不飽和化合物に基づく単
位をそれぞれ30〜70モル%および70〜30モル%含有し、
未硬化状態でテトラヒドロフラン中で30℃で測定される
固有粘度が0.05〜2.0dl/g程度のものが例示される。好
ましいフルオロオレフィン成分としては、テトラフルオ
ロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、トリフルオ
ロエチレン、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピ
レン、ペンタフルオロプロピレンなどの炭素数2〜4程
度のフルオロオレフィンが採用され、特に、テトラフル
オロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ヘキサフ
ルオロプロピレンが好ましい。かかるフルオロオレフィ
ンは、単独で用いても二種以上を併用してもよい。ま
た、好ましいエチレン性不飽和化合物としては、フルオ
ロオレフィンとの共重合性が優れることから、ビニルエ
ーテル、ビニルエステル、アリルエーテル、アリルエス
テルが採用される。中でも、炭素数2〜15程度の直鎖
状、分岐状もしくは脂環状のアルキル基を含有するアル
キルビニルエーテル、アルキルアリルエーテルが好まし
い。これらのエチレン性不飽和化合物は、炭素に結合し
た水素の一部又は全部がフッ素に置換されたものであっ
てもよい。また、エチレン性不飽和単量体は、単独で用
いても二種以上を併用してもよい。
本発明における含フッ素共重合体は、前述のごとき硬
化反応性部位を有する。かかる硬化反応性部位は次に示
す方法などにより導入可能である。ヒドロキシアルキル
ビニルエーテル、ヒドロキシアルキルアリルエーテル、
グリシジルビニルエーテル、グリシジルアリルエーテ
ル、アミノアルキルビニルエーテル、アミノアルキルア
リルエーテル、カルボキシアルキルアリルエーテル、ア
クリル酸、メタアクリル酸、ビニルシラン誘導体のごと
き硬化反応性部位含有エチレン性不飽和化合物を共重合
せしめる方法、重合後加水分解可能なエステル結合を有
するエチレン性不飽和化合物を共重合せしめた後、加水
分解させてヒドロキシル基またはカルボキシル基を形成
せしめる方法、ヒドロキシル基含有含フッ素共重合体に
無水コハク酸などの多価塩基酸無水物を反応させてカル
ボキシル基を形成する方法、ヒドロキシル基含有フッ素
共重合体にイソシアネートアルキルアクリレートを反応
させて不飽和結合を形成するなどの高分子反応により硬
化反応性部位を導入する方法などが例示される。
上記特定の含フッ素共重合体中の硬化反応性部位の含
有割合は、適宜変更可能であるが、あまりに少なすぎる
と、架橋反応が充分進行せず、架橋密度があがり難いの
で、強靭な塗膜が得られ難くなり、また、余りに多すぎ
ると、架橋密度が大きくなりすぎ、得られる塗膜は脆く
なってしまうし、硬化反応に伴なう収縮応力も大きくな
るので、基材に対する密着力が小さくなる。したがっ
て、通常は、硬化反応性部位含有単位の含有量として、
0.5〜40モル%程度、好ましくは1〜30モル%程度の範
囲から選定され得る。また、硬化反応性部位がヒドロキ
シル基の場合には、含フッ素共重合体の水酸基価が2〜
200程度、好ましくは5〜150程度の範囲となるように、
硬化反応性部位の含有割合を選定しても良い。
かかる含フッ素共重合体は、所定割合の単量体混合物
に重合媒体の存在下または非存在下に重合開始剤あるい
は電離性放射線等の重合開始源を作用せしめて共重合反
応を行わしめることによって製造可能である。
本発明における多官能性有機ケイ素化合物としては、
一般にシラザンと呼ばれている化合物が採用される。か
かる有機ケイ素化合物は1分子中にケイ素に直接結合し
た少なくとも2個のイミド基を有していることが必須で
ある。このイミド基は、本発明にいう官能性基の1つで
ある。かかる基の他に前記硬化反応性部位と反応し得る
官能性基または、加水分解などにより前記硬化反応性部
位と反応し得る官能性基に転換する基を有していてもよ
い。かかる官能性基としてはケイ素に直接結合した加水
分解可能な基たとえば、アルコキシ基などが挙げられ
る。多官能性有機ケイ素化合物は、上記イミド基を含め
て少なくとも2個の官能性基を有していることが必要で
ある。即ち、少なくとも2個のイミド基を有し、他の官
能性基は有しても有さなくともよい。かかる多官能性有
機ケイ素化合物としては一般式[(R12SiNH]、R2
[(R32SiNH]qR4(R1,R2,R3,R4はそれぞれ1価の有
機基であり、pは2〜10の整数、qは2〜10の整数であ
る。)を用いる。具体的には例えば、ジメチルシラザン
環状化合物、ポリジエチルシラザン、ポリジメチルシラ
ザンなどが例示される。
かかる多官能性有機ケイ素化合物は、pが2以上すな
わちケイ素原子に直接結合したイミド基を2個以上有す
るものであり、反応性が優れるため採用される。また、
多官能性有機ケイ素化合物としてpが4すなわちケイ素
原子に直接結合したイミド基を4個有するものは、硬化
時間が極めて短いため、塗装方法によっては、極めて作
業性が悪くなることがある。硬化速度および塗装作業性
の面から、pが3、すなわちケイ素原子に直接結結合し
たイミド基を3個有する化合物のみの使用または、pが
2〜4である、すなわち、ケイ素原子に直接結合したイ
ミド基を2〜4個有する化合物の混合物を使用すること
が好ましい。
本発明において、多官能性有機ケイ素化合物は単独ま
たは二種以上の併用であってもよく、また部分縮合され
たものを使用してもよい。
本発明の組成物において、前記硬化反応性部位を有す
る含フッ素共重合体に対して多官能性有機ケイ素化合物
は過剰当量配合される。すなわち、N個の硬化反応性部
位を有する含フッ素共重合体1モルに対し、n個の官能
性基を有する多官能性有機ケイ素化合物がN/nモルを越
える量配合される。好ましくはn′個のイミド基を有す
る多官能性有機ケイ素化合物がN/n′モルを越える量配
合される。しかし、イミド基は硬化反応性部位と容易に
反応するので、配合量がN/n′モルに近づくほど含フッ
素共重合体の架橋が進行し、高粘度の生成物が生成する
とともに最終的な塗料用組成物の硬化の際に必要な反応
性基が少なくなる。従って、より好ましい多官能性有機
ケイ素化合物の配合量の下限はN/(n−1)モルであ
り、特にN/(n′−1)モルが好ましい。多官能性有機
ケイ素化合物をNモル配合した場合、含フッ素共重合体
の硬化反応性部位1個当たり平均1分子の多官能性有機
ケイ素化合物が反応し、その部分に(n−1)個の官能
性基が残る。更に、Nモル以上の多量の多官能性有機ケ
イ素化合物を配合するとその過剰分は未反応として残
る。この未反応分は、少ないことが好ましいが、塗料の
硬化の際水分などが硬化剤と反応して硬化するので未反
応分の存在は特に不都合というわけではない。好ましく
は、多官能性有機ケイ素化合物の配合量は約10モル%過
剰量程度以下が採用される。また、通常の含フッ素共重
合体と多官能性有機ケイ素化合物を使用した場合、前者
に対する後者の配合量は重量比で1/100〜100/1程度が好
ましい。特に好ましくは、5/100〜40/100(すなわち、
含フッ素共重合体100重量部当り多官能性有機ケイ素化
合物5〜40重量部)であることが基材に対する密着性、
耐候性の面から望ましい。
硬化反応性部位を有する含フッ素共重合体に多官能性
有機ケイ素化合物を配合した場合、イミド基の高い反応
性により単なる混合によってもイミド基が硬化反応性部
位に反応する。加熱することあるいは触媒を使用するこ
となどによって、イミド基の硬化反応性部位への反応を
より積極的に行ってもよい。反応生成物は、多官能性有
機ケイ素化合物に由来する官能性基(イミド基や加水分
解可能な基)を有する。従って、この官能性基は新たな
硬化反応性部位となる。この硬化反応性部位は水と反応
し得る。
本発明の塗料用組成物は空気中の水分により硬化する
ことができる。このようなタイプの塗料はいわゆる一液
硬化型の塗料である。また、水以外の硬化剤、たとえば
ポリオールやポリアミンなどを使用して硬化させること
もできる。特に、本発明の組成物は、上記のような一液
硬化型の塗料用として使用されるものであることが好ま
しい。また、一液硬化型の塗料用とする場合、塗料用組
成物の粘度などの変化が少ないように、含フッ素共重合
体と多官能性有機ケイ素化合物はあらかじめ十分に反応
させておくことが好ましいが、N個の硬化反応性部位を
有する含フッ素共重合体1モル当りNモル以上の多官能
性有機ケイ素化合物を配合した場合には、単に混合する
だけであってもゲル化をおこすことはない。また、アル
ミニウムアルコキサイドなどの触媒を含むことも可能で
ある。
本発明の組成物は溶剤を含有していることが塗装作業
の容易性などの理由から好ましい。かかる溶剤として
は、種々の溶剤が使用可能であり、キシレン、トルエン
のごとき芳香族炭化水素類、酢酸ブチルのごときエステ
ル類、メチルイソブチルケトンのごときケトン類、ジエ
チルセロソルブのごときグリコールジエーテル類などに
加えて、市販の各種シンナーも採用可能であり、これら
を種々の割合で混合して使用することも可能である。か
かる有機溶剤は被塗物の状態、蒸発速度、作業環境など
を勘案して適宜選定することが望ましい。
本発明の塗料用組成物の調合に際しては、ボールミ
ル、ペイントシェーカー、サンドミル、ジェットミル、
三本ロール、ニーダーなどの通常の塗料化に用いられる
種々の機器を用いることができる。この際、顔料、分散
安定剤、粘度調節剤、レベリング剤、ゲル化防止剤、紫
外線、吸収剤、合成樹脂またはその前駆体などを添加す
ることもできる。また、調合に際しては、湿気など、水
分の存在を極力避けるようにすることが好ましい。水分
の存在下に調合するとゲル化が進行し、塗料としての使
用が難しくなることがある。
本発明の塗料用組成物は、常温乾燥で用いても硬化速
度が速く、短時間で塗膜となるが、さらに短時間で溶剤
除去および硬化を行なわしめるため、加熱乾燥を用いて
もよい。
また、本発明の塗料用組成物は、ガラス、金属などの
無機基材に限られず、有機基材にも適用することがで
き、耐候性の優れた塗装物品を提供することができる。
また、Si−CH3の作用で撥水撥油効果を発現すること
もわかった。
[作用] 本発明の組成物の硬化機構は、必ずしも明確ではない
が、硬化剤が、空気中の水分の作用により、加水分解な
どの反応を起し、架橋が進行すると考えられる。従っ
て、本発明の組成物は一液硬化性が保たれると考えられ
る。また本発明の組成物により得られる硬化体は、架橋
構造が安定な構造であるため耐熱性、耐候性が極めて優
れていると考えられる。また、かかる架橋構造は、ガラ
ス,ホーローなどSiOが主成分とする基材に対し、親和
性が高いため、基材との密着性が高くなると考えられ
る。さらに、本発明の組成物の硬化機構は、ガラスの表
面あるいは金属表面の酸化層に存在する−OH基と化学的
に結合するものであるため、ガラス、金属などの基材に
対し、極めて優れた密着性が得られるものと考えられ
る。
[実施例] 以下に実施例および比較例を挙げて本発明を具体的に
説明するが、かかる実施例により本発明は何ら限定され
るものでない。
なお、以下の実施例及び比較例例において行われた試
験は、次の通り行った。
[耐熱試験] 試験片を180℃で8時間加熱した。加熱後のイエロー
インデックスをスガ試験機社製3Mカラーコンピューター
にて測定し、加熱前との差をΔYとした。
[密着性試験I] 試験片を20時間煮沸後、塗膜にカッターナイフでゴバ
ン目状の切りすじ(1mm四方×100個)を入れた後、セロ
テープを強く押しつけた。その後、セロテープを引き剥
し、塗膜の残ったますめの数Xを数え、X/100とした。
[耐溶剤試験] 試験片の塗膜上をキシレンで含んだガーゼで強くこす
り、塗膜の状態を観察した。塗膜が溶解を起すまで繰り
返し、その回数を数えた。本試験は200回迄行ない。ま
た塗膜の溶解が認められないときは>200とした。
[貯蔵安定性] 含フッ素共重合体、硬化剤、溶剤および場合によって
は硬化触媒からなる混合物を密封状態で室温で放置し、
かかる混合物が硬化するまでの時間を測った。
[耐候性試験] サンシャインウエザーオーメーター4000時間照射後の
光沢保持率(%)を測定した。
実施例1 クロロトリフルオロエチレン/シクロヘキシルビニル
エーテル/エチルビニルエーテル/ヒドロキシブチルビ
ニルエーテルに基づく単位がそれぞれ52.5/19.5/26.3/1
1.7(重量部)で含有されており、テトラヒドロフラン
中30℃で測定される固有粘度が0.20dl/gである含フッ素
共重合体100重量部,硬化剤としてジメチルシラザン環
状体([CH32SiNH])24重量部をトルエン250部に
混合した。かかる混合物を厚さ2.5mmのガラス板上へフ
ィルムアプリケータにより乾燥膜厚25μとなるよう塗布
し、室温で1日間放置し、硬化させ、試験片を得た。
該試験片を用いて前述の各試験を行なった結果を表1
に示した。
比較例1〜3 表1に示した硬化剤、その量及び硬化条件で行なう以
外は実施例1と同様にして試験片を得た。その試験片を
用いた試験結果を表1に示した。
実施例2 含フッ素共重合体成分としてヒドロキシブチルビニル
エーテルに代えてカルボキシエチルビニルエーテル(共
重合体組成は、実施例1で用いた含フッ素共重合体にお
ける組成と、モル比が同一になるよう調整した)とした
以外は実施例1と同様にして試験片を得た。その試験片
を用いた試験結果を表1に示した。
実施例3 含フッ素共重合体成分として、ヒドロキシブチルビニ
ルエーテルに代えてアミノエチルビニルエーテル(共重
合体組成は、実施例1の含フッ素共重合体のモル比と同
等)とした以外は実施例1と同様にして試験片を得た。
その試験片を用いた試験結果を表1に示した。
実施例4 含フッ素共重合体成分として、ヒドロキシブチルビニ
ルエーテルに代えてエチルビニルシランジオール(共重
合体組成は、実施例1の含フッ素共重合体のモル比と同
等)とした以外は実施例1と同様にして試験片を得た。
その試験片を用いた試験結果を表1に示した。
実施例5 硬化剤にC2H5[(C2H52SiNH]4C2H5を30部とし、含
フッ素共重合体成分として、ヒドロキシブチルビニルエ
ーテルに代えてトリメトキシビニルシラン(共重合体組
成は、実施例1の含フッ素共重合体のモル比異と同等)
とした以外は実施例1と同様にして試験片を得た。その
試験片を用いた試験結果を表1に示した。
[発明の効果] 本発明の組成物は、一液で硬化し、かつ高温での焼付
作業を必須としないため、塗装作業を極めて容易にする
という効果を有する。また、ガラスや金属などの基材に
極めて優れた密着性を示し、かつ、耐候性が十分であり
耐熱性が極めて優れているという効果を有する。更に
は、硬化時間が短時間であるという効果も有する。
また、本発明の塗装物品は、塗膜と物品間の剥離もな
く、長期にわたって光沢が保持されるものである。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式[(R12SiNH](環状化合物)
    またはR2[(R32SiNH]qR4(pは2〜10の整数であ
    り、qは2〜10の整数であり、R1、R2、R3、R4はそれぞ
    れ1価の有機基である)で表わされる多官能性有機ケイ
    素化合物の少なくとも1種と、フルオロオレフィン単位
    に基づくフッ素含有量10重量%以上であり、溶剤に可溶
    であり、かつ活性水素含有基またはアルコキシシリル基
    を有する含フッ素共重合体とを含有することを特徴とす
    る塗料用組成物。
  2. 【請求項2】含フッ素共重合体が、フルオロオレフィン
    およびビニルエーテルを共重合して得られる含フッ素共
    重合体であって、テトラヒドロフラン中30℃で測定され
    る固有粘度が0.05〜2dl/gである含フッ素共重合体であ
    る請求項1記載の塗料用組成物。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の塗料用組成物の硬
    化した塗膜を有する塗装物品。
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