JPH0221713Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 本考案は、空気調和機の室内ユニツト据付構造
に係り、特に、室内ユニツトの下方側据付部を容
易かつ良好に取付けることができるようにした空
気調和機の室内ユニツト据付構造に関する。

〔考案の技術的背景とその問題点〕

一般に、第５図に示すように、空気調和機の室
内ユニツト１は、取付壁２に固定された据付板３
に取付けられる。室内ユニツト１の背面側の上下
位置には、上方側引掛部４および下方側引掛部５
が設けられ、これら両引掛部４，５を上記据付板
３に設けられた上方側係合片６および下方側係合
片７にそれぞれ引掛けて据付けるようにしてい
る。

この場合、下方側の引掛作業状態は、視覚的確
認を行うことができないため多少の作業誤作があ
つても取付ることができるようにこの下方側嵌合
部分に所定のクリアランスが設けられることが一
般に行われている。しかし、このようにすると、
室内ユニツト１の背面側下端部分に配置される補
助配管８およびドレンホース９等の配管類により
室内ユニツト１の下方側が持ち上げられて斜めに
取付けられてしまい、さらに、下方側から上記配
管類８，９が見えてしまうという欠点があつた。

これを解決するため第６図に示すように、室内
ユニツト１の下端部が持ち上らないようねじ１１
によつて固定してしまうことも考えられたが、ね
じ穴の位置調整が難しく、ねじ止めに時間を要す
るとともに、ねじ１１が下方側から見えて外観上
好しくないという問題があつた。

〔考案の目的〕

そこで本考案は、このような従来の空気調和機
の室内ユニツト据付構造の欠点を解消し、極めて
能率的に据付作業を行うことができ、しかも良好
な外観を得ることができるようにした空気調和機
の室内ユニツト据付構造を提供することを目的と
する。

〔考案の概要〕

上記目的を達成するため本考案は、取付壁に支
持される据付板の上下位置に設けられた係合片に
室内ユニツトの上下引掛部をそれぞれ嵌合して固
定するようにした空気調和機の室内ユニツト据付
構造において；室内ユニツトの背面側下端部分に
配設される配管類を下方側から覆うように上記室
内ユニツトの下方側引掛部を本体側から延出して
設けるとともに、上記下方側引掛部およびこの下
方側引掛部に嵌合する据付板の下方側係合片の少
なくとも一方に両者を弾性的に嵌合して係止せし
める爪部を設け、下方側引掛部の爪部を覆うよう
にカバー片を設けてなることを特徴とするもので
ある。

〔考案の実施例〕

以下、本考案の実施例を図面に基いて詳細に説
明する。

第１図に示すように、据付壁２０に据付板２１
が多数の固定ねじ２２により固定されている。こ
の据付板２１は、特に第２図に示すように、上端
部に２つの上方側係合片２３，２３を備えるとと
もに、下端部に板長手方向に延びる下方側係合片
２４を備えている。上記下方側係合片２４は断面
かぎ形状をなし、斜め下方に向つて延びる先端部
分がまず下方側に折曲され、つづいて取付壁２０
側に延びるよう折曲形成されている。

一方、室内ユニツト２５の背面側には、上記据
付板２１の両係合片２３および２４に嵌合する、
上方側引掛部２６および下方側引掛部２７が設け
られている。下方側引掛部２７は、室内ユニツト
２５の最下端部から取付壁２０に向つて延び室内
ユニツト２５の背面下方側に配置された補助配管
２８やドレンホース２９等の配管類を下方側から
覆うようになつている。また、この下方側引掛部
２７の先端部分には、上記据付板２１の下方側係
合片２４と凹凸嵌合する嵌合部３０が設けられて
いる。この嵌合部３０は、上記据付板２１の下方
側係合片２４を受け入れる凹部を有するととも
に、この凹部の内方に爪部３１が突出形成されて
いる。そして、この爪部３１は、上記下方側係合
片２４の先端部に係合するようになつており、こ
れによつて下方側係合片２４と嵌合部３０とが弾
性的に嵌合し、係合される。また、下方側引掛部
２７には爪部３１を覆うようにカバー片４０が設
けられている。

このような構成に基いて室内ユニツト２５を取
付けるには、まず、室内ユニツト２５の上方側引
掛部２６を据付板２１の上方側係合片２３に引掛
け、室内ユニツト２５の上部を保持する。つぎ
に、室内ユニツト２５の下部を取付壁２０側に押
し込み、下方側引掛部２７の嵌合部３０を据付板
２１の下方側係合片２４に嵌合させる。この場
合、両者の嵌合は弾性的にワンタツチで行われ、
爪部３１が一旦係合すれば完全な固定状態が得ら
れる。また、従来のように室内ユニツトを一旦持
ち上げるような作業は不要となる。

第３図に示す実施例は、室内ユニツト２５の下
方側引掛部３７を室内ユニツト２５の本体とは別
個の部材で形成しておくようにしたものである。
すなわち、第４図に示すように、下方側引掛部３
７は、室内ユニツト２５側に装着するための差込
突起部３７ａを複数備え、この差込突起部３７ａ
を室内ユニツト２５の本体側に設けられた受孔に
嵌着することにより保持するようにしている。他
の部分については上記実施例と全く同様の構成を
有している。

このようにすることによつて、下方側引掛部３
７の成形を容易に行うことができるという利点を
得ることができる。

〔考案の効果〕

以上述べたように、本考案による空気調和機の
室内ユニツト据付構造は、室内ユニツトの下方側
引掛部を該室内ユニツトの背面下方に設けられた
配管類を覆うように設けるとともに、この下方側
引掛部をワンタツチで装着しうるように該下方側
引掛部および据付板の係合片の少くとも一方に両
者を弾性的に嵌合せしめる爪部を設け、さらにこ
の爪部を覆うようにカバー片を設けたことによ
り、下方側引掛部が配管類の影響を受けることな
く、据付作業を極めて容易に能率的に行うことが
できるとともに、下方側据付部が完全に固定され
ているか否かを確認することができ、しかも配管
類を完全に隠すように取付けることができるた
め、据付後の外観を非常に良好にすることができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例における空気調和機
の室内ユニツト据付構造を表した縦断面図、第２
図は据付板の斜視図、第３図は本考案の他の実施
例を表した部分拡大縦断面図、第４図は第３図に
表した実施例の下方側引掛部材を示す斜視図、第
５図および第６図は従来の室内ユニツト据付構造
を表す縦断面図である。 ２１……据付板、２３，２４……係合片、２５
……室内ユニツト、２６，２７，３７……引掛
部、３１……爪部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 取付壁に支持される据付板の上下位置に設け
   られた係合片に室内ユニツトの上下引掛部をそ
   れぞれ嵌合して固定するようにした空気調和機
   の室内ユニツト据付構造において；室内ユニツ
   トの背面側下端部分に配設される配管類を下方
   側から覆うように上記室内ユニツトの下方側引
   掛部を本体側から延出して設けるとともに、上
   記下方側引掛部およびこの下方側引掛部に嵌合
   する据付板の下方側係合片の少なくとも一方に
   両者を弾性的に嵌合して係止せしめる爪部を設
   け、下方側引掛部の爪部を覆うようにカバー片
   を設けてなることを特徴とする空気調和機の据
   付構造。 ２ 室内ユニツトの下方側引掛部は、室内ユニツ
   トの本体とは別個に形成された部材からなるこ
   とを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項
   記載の空気調和機の室内ユニツト据付構造。