JPH0335002Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［技術分野］ 本考案は外壁本体の外面側と外装材との間に通
気隙間を形成するように外装材を取り付け片施工
した外壁の通気構造に関するものである。

［背景技術］ 近年、外壁本体の外面側と外装材との間に通気
隙間を設けて施工し、外壁の通気を行うことがよ
く行なわれている。従来、例えば第５図、第６図
に示すように外壁本体１の外面側に縦胴縁ａを取
り付け、この縦胴縁ａに取り付け金具２′を取り
付け、外装材３の雌実４と雄実５との嵌合部を取
り付け金具２′に取り付けている。この取り付け
金具は断面略逆Ｕ字状の雄実嵌合部６と雄実嵌合
部６より連出した雌実係合片７とにより構成され
るている。この取り付け金具２′の雄実嵌合部６
を外装材３の上端の雄実５に嵌合し、この状態で
雄実嵌合部６の外面側から釘のような固着具ｂを
縦胴縁ａに打入して縦胴縁ａに取り付け金具２′
を取り付け、雄実５に雄実嵌合部６を介して上の
外装材３の下端の雌実４を嵌合し、雌実４の係合
溝８に雌実係合片７を係合している。かかる従来
例にあつては縦胴縁ａにより外壁本体１と外装材
３との間に通気隙間Ｓが構成されるが、通気隙間
Ｓを形成するためには縦胴縁ａのような部材を要
すると共に縦胴縁ａの取り付けを要して部材的に
無駄であると共に施工に手間を要するという欠点
があつた。

［考案の目的］ 本考案は叙述の点に鑑みてなされたものであつ
て、本考案の目的とするところは取り付け金具の
スペーサ片にて外装材と外壁本体との間に通気隙
間を確保できて無駄な部材を要しないと共に施工
の簡略化が図れる外壁の通気構造を提供するにあ
る。

［考案の開示］ 本考案外壁の通気構造は、外壁本体１の外面側
に通気隙間Ｓを介して上下に複数枚の外装材３を
配置すると共に上下の外装材３を雌実４と雄実５
との嵌合にて連結した外壁の通気構造において、
上下方向を向く取り付け片９と、外面側に突出す
るスペーサ片１０と、スペーサ片１０の先端から
外方に連出した雄実嵌合部６と、雄実嵌合部６か
ら連出した雌実係合片７とにより取り付け金具２
を形成し、取り付け片９を外壁本体１の外面側に
固着具１１にて固着し、雄実嵌合部６を雄実５に
嵌合すると共に雌実３の係合溝８に雌実係合片７
を係合したものであつて、上述のように構成する
ことにより従来例の欠点を解決したものである。
つまり取り付け金具２のスペーサ片１０にて外装
材３と外壁本体１との間に通気隙間Ｓを確保でき
て従来のように縦胴縁のような無駄な部材を要せ
ず、しかも施工に手間を要しないようになつたも
のである。

以下本考案を実施例により詳述する。

外壁本体１は複数本の間柱１２を間隔を隔てて
立設し、間柱１２間に断熱材１３を充填して形成
されている。外壁本体１の外面側に通気性防水シ
ート１４を張つてある。取り付け金具２は第３図
に示すように上下方向に向く取り付け片９と、取
り付け片９の下端より水平に連出したスペーサ片
１０と、スペーサ片１０の先端より連出した断面
略逆Ｕ字状の雄実嵌合部６と、雄実嵌合部６の側
片の適所を切り起こして上方にく字状に連出した
雌実係合片７とにより形成してある。外装材３は
窯業系材料にて形成され、上端に雄実５を設けて
あり、下端に雄実５に嵌合し得る雌実４を形成し
てある。雌実４の奥部には上方に向けて係合溝８
を凹設してある。しかして外装材３を取り付け片
施工するにあたつては次のように行う。外壁本体
１の外面側に外装材３を配置し、第１図に示すよ
うに外装材３の上端の雄実５に取り付け金具２の
雄実嵌合部６を嵌合し、取り付け片９を外壁本体
１の間柱１１の外面側に配置し、釘のような固着
具１１にて固着する。そして雄実嵌合部６の外面
側から釘のような固着具１５を雄実嵌合部６の上
部に挿通し、固着具１５を外壁本体１の間柱１２
に打入する。次いで第２図に示すように上方に位
置する外装材３の雌実４を雄実５に雄実嵌合部６
を介して嵌合し、係合溝８に雌実係合片７を係合
する。このようにして下から順に上に向かつて順
次外装材３を取り付けて行く。こようにして外装
材３が取り付け施工され、外装材３と外壁本体１
との間にスペーサ片１０にて通気隙間Ｓが形成さ
れ、通気隙間Ｓを外気が流通する。なお外装材３
を取り付けるとき固着具１５も用いて施工すると
内装工事で内側から振動を与えてもがたつきが発
生しない。

また第４図ａ，ｂは叙述の他の実施例を示す。
本実施例の場合第４図ａに示すように打ち抜き折
曲加工して取り付け片９と、スペーサ片１０と雌
実嵌合部６と雌実係合片７とを有する取り付け金
具２を形成してあり、上記実施例と同様に第４図
ｂに示すように外装材３が取り付けられる。

［考案の効果］ 本考案は叙述のように取り付け金具のスペーサ
片にて外装材と外壁本体との間に通気隙間が形成
されるので、従来のように縦胴縁のような無駄な
部材を要せず施工できるものであり、しかも取り
付け金具だけで取り付けることができるので施工
も簡単にできるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の外装材取り付け途
中の斜視図、第２図は同上の外装材を取り付けた
状態の断面図、第３図は同上の取り付け金具の斜
視図、第４図ａは同上の他の実施例の取り付け金
具の斜視図、第４図ｂは第４図ａの取り付け金具
で施工した状態の断面図、第５図は従来例の断面
図、第６図は従来例の一部省略斜視図であつて、
１は外壁本体、２は取り付け金具、３は外装材、
４は雌実、５は雄実、６は雄実嵌合部、７は雌実
係合片、８は係合溝、９は取り付け片、１０はス
ペーサ片、１１は固着具である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外壁本体の外面側に通気隙間を介して上下に複
   数枚の外装材を配置すると共に上下の外装材を雌
   実と雄実との嵌合にて連結した外壁の通気構造に
   おいて、上下方向を向く取り付け片と、外面側に
   突出するスペーサ片と、スペーサ片の先端から外
   方に連出した雄実嵌合部と、雄実嵌合部から連出
   した雌実係合片とにより取り付け金具を形成し、
   取り付け片を外壁本体の外面側に固着具にて固着
   し、雄実嵌合部を雄実に嵌合すると共に雌実の係
   合溝に雌実係合片を係合して成る外壁の通気構
   造。