JPS6139823Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は窓枠枠取付装置に関するものである。

例えば車輌用の窓枠の取付けは従来内嵌め式、
外嵌め式及び内・外嵌め式の３つに分類され、
各々特徴を有している。その中で外嵌め式は、窓
用開口部の室外側周縁が窓枠本体の室外側フラン
ジ部分で隠蔽されるため車輌外板に切り込み形成
される開口部の切口が多少粗雑であつても何ら不
都合がなく従つて開口部の形成が甚だ簡単でいわ
ゆる切りつばなしでよい等の利点を有する反面、
窓枠本体の取付けにあたつて室外側よりビスを使
用することから車輌外板にビス穴を明ける必要が
あり、そのため外観的に不体裁となるばかりでな
くこのビス穴を通じて雨水が侵入し易くなつて腐
蝕の原因となる等の欠点があつた。

本考案は、上記のような従来のいわゆる外嵌め
式による窓枠取付装置のもつ利点は失なうことな
くその欠点を解消しうる窓枠取付装置を提供する
ことを目的としており、以下本考案の実施例を図
面に基いて説明する。

第１図は室外（車外）より見た車輌の窓Ａの正
面図を示し、その縦断面図及び横断面図をそれぞ
れ拡大して第２図及び第３図に示しており、これ
らの図において１は窓Ａの窓枠本体で、車輌外板
２より開口された窓用開口部３に室外側から検鈍
式（上げ落し式）に嵌装されている。この窓枠本
体１は上下の横枠４，５と左右の竪枠６，６とを
矩形枠状に組設してなるもので、上下の横枠４，
５及び左右の竪枠６，６には、当該窓枠本体１の
室外側周縁に開口部３より径大な室外側周枠鍔を
形成すべく、それぞれの枠の室外側側縁に上下の
室外側横枠鍔７，８及び左右の室外側竪枠鍔９，
９が突設され、そして上部の室外側横枠鍔７及び
左右の室外外側竪枠鍔９，９には化粧縁１０，１
１，１１が下部の室外側横枠鍔８と面一になるよ
うに取着され、またこの下部室外側横枠鍔８の裏
側には支持片１２を有する当て板１３が取着され
ている。一方、上下の横枠４，５の室内側側縁に
は、窓用開口部３を形成している上下の窓取付枠
１４，１５のそれぞれの内側壁部１４ａ，１５ａ
と室内側から対面するような上下の室内側横枠鍔
１６，１７が突設され、また左右の竪枠６，６に
は、窓用開口部３を形成している左右の窓取付枠
１８，１８のそれぞれの内側壁部１８ａ，１８ａ
と室外側から対面するような左右の室内側竪枠鍔
１９，１９が突設されており、更に第２図で明ら
かなように上下の室内側横枠鍔１６，１７には室
外側に向かつて凹んだ凹陥部１６ａ，１７ａがそ
れぞれ適当間隔で複数箇所に設けられ、各凹陥部
１６ａ，１７ａにビス２０が螺入され、このビス
２０の先端が窓取付枠１４，１５の内側壁部１４
ａ，１５ａに押接されるようになる。また第３図
に示すように左右の各室内側竪枠鍔１９に対して
は窓取付枠１８の内側壁部１８ａより挿通された
ビス２０が螺入されるようになつている。尚、図
中２１，２２は窓枠本体１に予め昇降可能に装備
された上部窓障子及び下部窓障子である。

次に上記のような構成を有する窓枠の取付方法
を説明すると、先ず第４図に示すように窓枠本体
１を車外より窓用開口部３に検鈍式に嵌め込む、
即ち窓開口部３内において一旦持ち上げてから落
し込む。この状態において窓枠本体１の室外側周
枠鍔（上下の室外側横枠鍔７及び左右の室外側竪
枠鍔９，９）は窓用開口部３の室外側周縁（車輌
外板２の開口部周縁）に接当され、且つ上下横枠
４，５の室内側横枠鍔１６，１７は上下窓取付枠
１４，１５の内側壁部１４ａ，１５ａに対し室内
側から所要間隔をおいて対面しまた左右壁枠６，
６の室内側竪枠鍔１９，１９は左右窓取付枠１
８，１８の内側壁部１８ａ，１８ａに対し室外側
から所要間隔をおいて対面しており、更に当て板
１３の支持片１２が下部窓取付枠１５上に載設さ
れた座板２３に支持されている。次いで、上下横
枠４，５の室内側横枠鍔１６，１７の数箇所に螺
入されているビス２０をねじ込んでこのビス２０
の先端を窓取付枠１４，１５の内側壁部１４ａ，
１５ａに押し付けると共に、左右竪枠６，６の室
内側竪枠鍔１９，１９に貫通させてある各ビス２
０を窓取付枠１８の内側壁部１８ａ，１８ａに対
し更には該取付枠１８に取着された骨材２４に対
し螺入し、そうすることにより窓枠本体１を室内
側方向に引き寄せて該窓枠本体１の室外側周枠鍔
を窓用開口部３の室外側周縁に強力に押接せし
め、こうして窓枠本体１を窓用開口部３に取付け
固定する。その後、窓枠本体１の室外側周枠鍔と
窓用開口部３の室外側周縁（車輌外板２の開口部
周縁）との重合部分にシール２５を施す。尚、上
下横枠４，５の室内側横枠鍔１６，１７とこれが
対面する内側壁部１４ａ，１５ａとの間にはビス
２０のねじ込みによる締付け後に楔効果を有する
パツキン２６を挿入するとよい。

上述した実施例（第２図及び第３図）では窓枠
本体１における上部の室外側横枠鍔７及び左右の
室外側竪枠鍔９，９にこれらと別体の化粧板１
０，１１，１１を取着し、また下部の室外側横枠
鍔８裏面に支持片１２を有する当て板１３を別体
的に取着しているが、第５図及び第６図に例示す
る別実施例のように、上記の化粧板や当て板をそ
れぞれの枠鍔と予め一体に形成したものを用いる
こともできる。すなわち、第５図、第６図におい
て１０７及び１０９は化粧板と一体に形成された
ような上部室外側横枠鍔及び室外側竪枠鍔１０８
は当て板１３と一体に形成されたような下部室外
側横枠鍔であり、また１１２は下横枠５のほぼ中
央から一体に垂下連設された支持片を示してい
る。

以上説明したように本考案の窓枠取付装置は、
窓枠本体の室外側周縁に窓用開口部より径大な室
外側周枠鍔を突設して該周枠鍔を窓用開口部周縁
外壁に接当せしめる一方、窓枠本体を構成する上
下横枠の室内側側縁に窓用開口部の上下内側壁部
に対面する上下の室内側横枠鍔を突設し且つ窓枠
本体の左右竪枠の室内側側縁に窓用開口部の左右
の内側壁部に対面する左右の室内側竪枠鍔を突設
して、上下の室内側横枠鍔を該横枠鍔に螺入した
ビスを介して窓用開口部の上下内側壁部に押接せ
しめると共に、左右の室内側竪枠鍔を窓用開口部
の左右の内側壁部に両者間に螺入したビスを介し
て引張係合せしめてなるものであるから、窓枠本
体の取付けにあたつて室外側に露呈する窓枠本体
の室外側部分にビスを使用する必要がなく従つて
またビス孔を明ける必要がないので、外観上の体
裁を損うことがないばかりでなく、雨水の侵入す
るおそれがなくて窓の内部腐蝕を防止できそれに
よつて耐用性の向上を期することができる。ま
た、窓枠本体が各室内側枠鍔と窓用開口部の内側
壁部との間に介設したビスのねじ込み作用によつ
て常に室内側方向に引き寄せられそれによつて窓
枠本体の室外側周枠鍔が窓用開口部周縁外壁に対
し圧接状態で固定されるようになつているので、
窓枠本体を窓用開口部に対し強固に取付け固定で
きると共に窓枠本体と該開口部との間に取付け寸
法誤差があつてもそれを吸収することができる。
更に窓枠本体の左右の竪枠についてはその室内側
竪枠鍔に窓用開口部の内側壁部からのビスがねじ
込まれるようになつているので、窓枠本体はその
自重や振動等によりずり落ちて取付位置が狂うこ
とがなく、常に所定の取付位置に保持することが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例による車外から見た
車輌用窓の正面図、第２図は第１図の−線拡
大詳細断面図、第３図は第１図の−線拡大詳
細断面図、第４図は窓枠取付方法を示す概略説明
図、第５図は他の実施例による第２図と同様な断
面図、第６図は同実施例による第３図と同様な断
面図である。 １……窓枠本体、３……窓用開口部、４，５…
…上下の横枠、６，６……左右の竪枠、１６，１
７……上下の室内側横枠鍔、１９，１９……左右
の室内側竪枠鍔、２０……ビス。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 窓用開口部に室外側より検鈍式に嵌装可能な窓
   枠本体の室外側周縁に窓用開口部より径大な室外
   側周枠鍔を突設して該周枠鍔を窓用開口部周縁外
   壁に接当せしめる一方、窓枠本体を構成する上下
   横枠の室内側側縁に、窓用開口部の上下内側壁部
   に対面する上下の室内側横枠鍔を夫々突設し、且
   つ窓枠本体の左右竪枠の室内側側縁に窓用開口部
   の左右の内側壁部に対面する左右の室内側竪枠鍔
   を夫々突設して、上下の室内側横枠鍔を該横枠鍔
   に螺入したビスを介して窓用開口部の上下内側壁
   部に押接せしめると共に、左右の室内側竪枠鍔を
   窓用開口部の左右の内側壁部に両者間に螺入した
   ビスを介して引張係合せしめてなることを特徴と
   する窓枠取付装置。