JPH0220236B2 - - Google Patents

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JPH0220236B2
JPH0220236B2 JP59172395A JP17239584A JPH0220236B2 JP H0220236 B2 JPH0220236 B2 JP H0220236B2 JP 59172395 A JP59172395 A JP 59172395A JP 17239584 A JP17239584 A JP 17239584A JP H0220236 B2 JPH0220236 B2 JP H0220236B2
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JP
Japan
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plasmid
pag1
medium
solution
bacteria
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JP59172395A
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Hirohiko Takeda
Mikio Fujii
Yukihiro Nakajo
Sadao Itsushiki
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0220236B2 publication Critical patent/JPH0220236B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
    • C12N15/63Introduction of foreign genetic material using vectors; Vectors; Use of hosts therefor; Regulation of expression
    • C12N15/74Vectors or expression systems specially adapted for prokaryotic hosts other than E. coli, e.g. Lactobacillus, Micromonospora
    • C12N15/77Vectors or expression systems specially adapted for prokaryotic hosts other than E. coli, e.g. Lactobacillus, Micromonospora for Corynebacterium; for Brevibacterium

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Description

【発明の詳細な説明】
3−1 産業上の利用分野 この発明は、グルタミン酸生産性コリネ型細菌
より分離された新規プラスミドpAG1およびその
誘導体、該プラスミドを製造する方法並びに該プ
ラスミドを含有する微生物に関する。グルタミン
酸生産性コリネ型細菌は、大量にL−グルタミン
酸を生産することが知られており、またその変異
株は、L−リジン等のアミノ酸、イノシン酸等の
プリンヌクレオチドを生産することが知られてい
る。 3−2 従来の技術 グルタミン酸生産性コリネ型細菌は、産業上極
めて有用な菌種であり、他の産業上有用な微生物
と同様に、DNA組換え技術による育種、改良が
試みられている。一方、このDNA組換え技術に
よる育種、改良をおこなうためにはこの菌種を宿
主とするに適したベクターの取得が必須であり、
プラスミドやフアージの検索がおこなわれてい
る。 現在までに、プラスミドpCG1(特開昭57−
134500)、プラスミドpCG2(特開昭58−35197)、
プラスミドpCG4(特開昭57−183799)、プラスミ
ドpAM330・プラスミドpAM286(特開昭58−
67699)、プラスミドpHM1519(特開昭58−77895)
等のグルタミン酸生産性コリネ型細菌のプラスミ
ドが知られているが、大部分のプラスミドは適切
な選択マーカーを有しておらず実用性に欠けてい
る。選択マーカーとして有用な薬剤耐性遺伝子を
有するプラスミドは、プラスミドpCG4およびそ
の誘導体のみである。尚、プラスミドpCG4は、
ストレプトマイシンおよびスペクチノマイシンに
対する耐性遺伝子を担つている。 3−3 発明が解決しようとする問題点 遺伝子工学技術が先づ大腸菌を宿主として確立
された背景には、長年蓄積された大腸菌の遺伝学
的知見と多くの有用なベクタープラスミドの開発
とがある。有用なベクタープラスミドの条件とし
ては、細胞中で多数のコピーとして存在する複製
特性を有していてプラスミドの分離が容易である
こと、また分子量が小さく種々の制限酵素による
切断部位が1個所であつてプラスミドの複製能を
欠損させることなくDNA断片をクローン化する
ことが容易であること、が重要である。更にプラ
スミド上に2種以上の薬剤耐性遺伝子が存在し、
それぞれ選択マーカーとして使用でき、各薬剤耐
性遺伝子内にプラスミド中唯一の制限酵素切断点
をそれぞれ有していることもベクタープラスミド
として具備すべき条件である。なぜならば、制限
酵素切断部位へDNA断片を組み込むとその薬剤
耐性遺伝子が切断され薬剤感受性となることを利
用して、一方の薬剤耐性でプラスミド保持菌を選
択した後他方の薬剤について感受性であることを
調べることにより、容易に組換えプラスミド保持
菌を識別できるからである。以上の様な条件を備
えた代表的な大腸菌ベクタープラスミドとして
は、プラスミドpBR322、プラスミドpBR325等
がある。 ところが、グルタミン酸生産性コリネ型細菌に
おいては、ストレプトマイシンおよびスペクチノ
マイシンに対する耐性遺伝子しか発見されておら
ず、遺伝子操作に際し上記の様な挿入不活化を利
用した組換えプラスミド検出法を実施できるベク
ターを、開発することができなかつた。その開発
を行うためには、グルタミン酸生産性コリネ型細
菌由来のストレプトマイシン及びスペクチノマイ
シン以外の第2の薬剤耐性遺伝子の発見及びその
遺伝子を担つているプラスミドの単離が待たれて
いた。 3−4 問題を解決するための手段および作用 本発明者らは、グルタミン酸生産性コリネ型細
菌のより良いDNA組換え技術を確立するために、
この菌種のベクタープラスミドとなり得るプラス
ミドの検索をおこなつてきた。その結果、ベクタ
ープラスミドとして用いるのに適した、またはベ
クタープラスミドとして加工するのに適した前記
以外の薬剤耐性遺伝子を有したプラスミドpAG1
を、コリネバクテリウム・メラセコラ
(Corynebacterium melassecola)22243(微工研
条寄第560号)から得ることができ、本発明を完
成した。 プラスミドpAG1は、約20キロベースの分子量
があり、頻用される制限酵素数種に対して後記す
るごとき限定された切断部位を有し、更にその
DNA上にテトラサイクリンに対する耐性遺伝子
を有する。 プラスミドpAG1は、新たに土壤から単離した
菌株22243から得られた。22243株の菌学的性質
は、下記のとおりである。 (1) 顕微鏡による所見 通常0.5−1.0×0.8−2.0ミクロンの桿菌で大
小不同のものを含む。スナツピングデイビジヨ
ンによるV字配列を示し、多形性を示す。グラ
ム陽性、非運動性で、胞子をつくらない。 (2) 培養による所見 ブイヨン寒天平板上の集落は、辺縁のはつき
りした正円形で、不透明で光沢がある。色は黄
色を帯びた乳白色である。寒天斜面上では接種
線に沿つて線状に旺盛な生育を示し、臭気や培
地の着色はない。寒天穿刺培養では、最上部で
旺盛な生育を示す。液体ブイヨン培地では均質
に濁り、表面にリングを形成する。 (3) 生理的性質 a 温度:25℃〜35℃で生育する。 b PH:PH6−PH9で生育可能である。 c 耐熱性:10%スキムミルク中、55℃前後で
15分程度の耐熱性を有する。 d 好気性である。 e ゼラチンを液化しない。 f リトマスミルクを変化させない。 g インドールを生産しない。 h フオーゲス・プロスカウエル試験(Voges
−Proskauer test):陰性。 i メチルレツド試験:陽性。 j 硫化水素は生成しない。 k 硝酸塩を還元する。 l クエン酸を利用しない。 m デンプンを液化しない。 n ウレアーゼ生成:陽性。 o カタラーゼの生成:陽性。 p 各種炭水化物からの酸の生成 グルコース、フラクトース、シユークロー
ス、マルトース、マンノースより酸を生成す
るが、マンニトール、キシロース、アラビノ
ース、ラフイノース、ラクトースからは酸を
生成しない。 q ビオチンを要求する。 r ビオチン制限培地で、または高濃度ビオチ
ン含有培地では界面活性剤の添加により、培
地中にL−グルタミン酸を著量蓄積する。 上記の菌学的性質を有する22243株についてそ
の分類学上の位置を、バージーズ・マニユアル・
オブ・デターミネイテイブ・バクテリオロジー第
8版(Bergey′s Manual of Deteminative
Bacteriology Eighth Edition)および特許第
576690号の特許を参照し更にコリネバクテリウ
ム・メラセコラ ATCC 17965
(Corynebacterium melassecola ATCC 17965)
をタイプカルチヤーとして比較検討した結果、
22243株はコリネバクテリウム・メラセコラ
(Corynebacterium melassecola)に極めてよく
一致していた。それ故、22243株をコリネバクテ
リウム・メラセコラ(Corynebacterium
melassecola)と同定した。 コリネバクテリウム・メラセコラ 22243
(Corynebacterium melassecola)22243は、上
記の如く菌学的性質においては、コリネバクテリ
ウム・メラセコラ(Corynebacterium
melassecola)とよく一致するが、テトラサイク
リン耐性プラスミドpAGを保持することが顕著
な特徴である。テトラサイクリン耐性遺伝子がプ
ラスミドpAG1上に存在することは、後記の実験
1、実験2で確認されている。 尚、コリネバクテリウム・メラセコラ 22243
(Corynebacterium melassecola 22243)は微生
物工業技術研究所に微工研条寄第560号として寄
託されている。 プラスミドpAG1は、菌体のリゾチウム・SDS
処理、同溶菌液のフエノール・クロロホルム処
理、同処理液のエタノール沈澱処理、同沈澱物質
のエチジウムプロマイドを含む塩化セシウム平衡
密度勾配遠心により、容易に分離精製できる。
(T.Maniatis、E.F.Fritsch、J.Sanbrook:
Molecular Cloning A Laboratory Manual、
Cold Spring Harbor Laboratory、Cold
Spring Harbor N.Y.1982) プラスミドpAG1の特徴 (1) プラスミドpAG1は、分子量約20キロベース
のデオキシリボ核酸(DNA)である。 (2) プラスミドpAG1は、下記制限酵素に対し、
次の切断感受性を有する。 酵素* 切断部位数 EcoRl 8 Hind 5 Pstl 5 BamHl 2 Xbal 1 *:制限酵素の名称は、次の菌種から得られ
る制限酵素の略称である。 EcoRl:エシエリヒア・コリ RY13
(Escherichia coli RY13) Hind:ヘモフイラス・インフルエンザ
Rd(Haemophilus influenzae Rd) Pstl:プロビデンシア・スチユアーテイー
164(Providencia stuartii 164) BamHl:バチルス・アミロリクエフアシエ
ンス H(Bacillus amyloliquefaciens H) Xbal:キサントモナス・バドリ
(Xanthomonas badrii) 制限酵素による切断部位は、過剰の制限酵素存
在下でプラスミドpAG1を完全消化し、それ等の
消化物を1%アガロース電気泳動および4%ポリ
アクリルアミドゲル電気泳動にかけ分離可能な断
片の数から決定される。分子量はアガロースゲル
の場合には、大腸菌のラムダフアージ(λ
phage)のDNAをHindで消化して得られる分
子量既知の断片(分子量の大きい順に23130、
9419、6557 4371、2322、2028、564、125 塩基
対の大きさを有する。)の同一アガロースゲル上
での泳動距離で描かれる標準線に基づき、またポ
リアクリルアミドゲルの場合には大腸菌のフア
イ・エツクス174フアージ(φX 174 phage)の
DNAをHae(ヘモフイラス・エジイプテイウ
ス(Haemophilus aegyptius)より得られる制
限酵素〕で消化して得られる分子量既知の断片
(分子量の大きい順に1353、1078、872、603、
310、281、271、234、94、118、72 塩基対の大
きさを有する。)の同一ポリアクリルアミドゲル
上での泳動距離で描かれる標準線に基づき、消化
プラスミドpAG1の断片の分子量を算出する。複
数の断片を生じる場合には、それぞれの分子量を
加算して求める。 プラスミドpAG1に対する前記制限酵素の相対
的な切断部位は、複数の制限酵素で完全消化し、
生じたDNA断片をアガロースゲル電気泳動およ
びポリアクリルアミドゲル電気泳動で解析するこ
とにより求めることができる。こうして得られた
プラスミドpAG1の制限酵素地図を第1図に示
す。 プラスミドpAG1の自律複製とテトラサイクリ
ン耐性発現とを可能ならしめる機能は、一般のプ
ラスミドと同様にプラスミドpAG1の一部に担わ
れている。従つて、プラスミドpAG1の一部の領
域を欠失したり、あるいは別のDNA断片を挿入
付加したようなプラスミド誘導体も同様な機能を
有する。それ故これらの有用性はプラスミド
pAG1だけでなく、それより修飾して得られる
DNAにも備わつている。 3−5 実施例 (1) コリネバクテリウム・メラセコラ
(Corynebacterium melassecola)22243(微工
研条寄第560号)菌体からのプラスミドpAG1
の単離 コリネバクテリウム・メラセコラ
(Corynebacterium melassecola)22243(微工
研条寄第560号)を半合成培地〔(NH42SO4
10g、尿素3g、K2HPO4 1g、NaCl 50mg、
MgSO4・7H2O400mg、MnSO44−6H2O 2mg、
FeSO44−6H2O 2mg、グルコース 20g、ビ
オチン50μg、サイアミン塩酸塩 200μg、酵
母エキス 1g を純水に溶かして1として
PH7.2に調整した培地〕で、32℃、1晩振盪培
養を行い、その種培養8mlを200mlの前記半合
成培地に植菌して、32℃で5時間振盪培養し
た。 培養液から菌体を集菌し、リゾチウム液〔グ
ルコース 50mM、EDTA 10mM、トリス
(ヒドロキシメチル)アミノメタン 25mM、
リゾチウム 10mg/ml、PH8.0〕10mlに懸濁し
42℃で1時間反応させた。本反応液にアルカリ
SDS(Sodium Dodecylsulfate)液(NaOH
0.2N、SDS1%)20mlを添加撹拌の後、氷中に
5分間置いた。次に、本反応液に氷冷した酢酸
カリウム溶液(5M酢酸カリウム溶液60ml、酢
酸11.5ml、純水28.5mlの混合液)15mlを添加撹
拌の後氷中に10分間置いた。溶菌物全量を遠心
管に移し、4℃、5分間、12000rpm(13000g)
の遠心分離にかけ上澄液を回収した。これを等
量のフエノール・クロロホルム液(1:1)で
抽出して水層を回収した。これに2倍量のエタ
ノールを添加撹拌して5分間室温に置き、20
℃、10分間10000rpm(11000g)の遠心分離に
よりペレツトを回収した。このペレツトを70%
エタノール水溶液で洗浄の後減圧乾燥して、ふ
たたびTE緩衝液〔トリス(ヒドロキシメチル)
アミノメタン10mM、EDTA 1mM PH7.5〕
20mlで溶解した。この液に10mg/mlエチジウム
ブロマイド溶液1.2mlと塩化セシウム23.6gを
加えて静かに溶解し、40000rpm(100000g)、
15℃で48時間遠心分離した。プラスミドpAG1
は、紫外線照射により遠心チユーブ中で二本の
バンドの下方として見いだされ、このバンドを
遠心チユーブの側面から注射器で抜きとること
によりプラスミドpAG1を単離した。ついでこ
の分画液を等容量のイソプロピルアルコールで
4回抽出してエチジウムブロマイドを除去し、
その後にTE緩衝液に対して透析してDNA濃度
50μg/mlのプラスミドpAG1の透析液1mlを
得た。 (2) プラスミドpAG1の制限酵素地図と分子量 前記(1)で調製したプラスミドpAG1の透析液
10μg(プラスミドpAG1 DNA 0.5μg)に
各々10単位の制限酵素(EcoRl、Hind、
Pstl、BamHlはニツポンジーン社製、Xbalは
ベゼスダリサーチ・ラボラトリー社製)1種又
は2種以上の組合せを各々の制限酵素制限酵素
適正緩衝液20μ中にて37℃で2時間にて反応
させた。消化した試料は1%アガロースゲル電
気泳動または4%ポリアクリルアミドゲル電気
泳動に供し、巾1cm当り5Vの一定電圧で4時
間泳動をおこなつた。泳動の終つたゲルを1μ
g/mlエチジウムブロマイド溶液に浸漬して30
分間染色した後紫外線をゲルに照射して生成断
片数を判定し、各断片の泳動距離から各々の分
子量を算出し、それらを加算してプラスミド
pAG1の分子量を求めた。同時に、それらの結
果に基づき、プラスミドpAG1分子中の各制限
酵素切断部位を決定した。各DNA断片の分子
量決定には、約0.5Kb以上の分子量については
1%アガロースゲル電気泳動を用い、約0.1Kb
から約0.5Kbまでの分子量については4%ポリ
アクリルアミドゲル電気泳動を用いた。尚、分
子量は同一アガロースゲル上で同時に泳動した
ラムダフアージDNAのHind消化断片の既知
分子量、または同一ポリアクリルアミドゲル上
で同時に泳動したフアイ・エツクス174フアー
ジDNAのHae消化断片の既知分子量に基い
て算出した。 結果を第1表に示す。消化断片の大きさと複
数の制限酵素による消化断片の解析から決定さ
れたプラスミドpAG1の制限酵素地図を第1図
に示す。
【表】 3−6 発明の効果 本プラスミドDNAによる形質転換の成立は、
テトラサイクリン耐性形質転換株の出現で判定す
ることができ極めて便利である。尚、プラスミド
DNAによる形質転換は、通常枯草菌等で用いら
れているプロトプラストによる形質転換法を用い
て実施することができる。 また、グルタミン酸生産性コリネ型細菌におい
てストレプトマイシンおよびスペクチノマイシン
に対する耐性遺伝子以外にもテトラサイクリンに
対する耐性遺伝子を発見できたことにより、グル
タミン酸生産性コリネ型細菌の有用なベクタープ
ラスミドの開発が可能となつた。これは、本菌種
の遺伝子操作を発展させる上で画期的なことであ
る。 プラスミドpAG1にテトラサイクリン耐性遺伝
子が存在することは、プラスミドpAG1を保持し
たコリネバクテリウム・メラセコラ
(Corynebacterium melassecola)22243(微工研
条寄560号)からプラスミドpAG1のキユアリン
グによつて得られた菌株が、テトラサイクリン感
受性であることと、その菌株にプラスミドpAG1
を移入するとテトラサイクリン耐性となることと
により証明できる。これらのことについては、そ
れぞれ以下の実験1、実験2で詳しく述べる。 実験1:コリネバクテリウム・メラセコラ
(Corynebacterium melassecola)22243(微工
研条寄第560号)からのプラスミドpAG1のキ
ユアリング。 コリネバクテリウム・メラセコラ
(Corynebacterium melassecola)22243(微工
研条寄第560号)をLG培地(トリプトン10g、
酵母エキス5g、NaCl5g、グルコース2gを
純水に溶かして1として、PH7.2に調整した
培地)5mlに1白金耳植菌し、37℃で一晩振盪
培養した。 培養液を無菌水で希釈してLG寒天培地(LG
培地に1.5%寒天を添加した培地)に塗布、32
℃で2日培養した。生じたコロニー100個を取
り、テトラサイクリン10μg/mlを含むLG寒天
培地に釣菌した。32℃で2日培養してテトラサ
イクリン感受性株を選択した。得られた2株の
テトラサイクリン感受性株について前記と同様
な方法でプラスミドを単離してプラスミド
pAG1の存在を調べた。その結果、得られた2
株のテトラサイクリン感受性株はどちらもプラ
スミドを保有していなかつた。 実験2:コリネバクテリウム・メラセコラ
(Corynebacterium melassecola)22243(微工
研条寄560号)プラスミドキユアード株のプラ
スミドpAG1によるテトラサイクリン耐性への
形質転換 コリネバクテリウム・メラセコラ
(Corynebacterium melassecola)22243(微工
研条寄560号)より実験して得られたプラスミ
ドキユアード株を前記半合成培地で32℃、12時
間振盪培養し、その培養液0.5mlを同様の半合
成培地50mlに植菌して32℃で振盪培養した。日
立分光光度計(228型)で660nmにおける吸光
度(OD)を測定し、ODが0.2になつた時点で
培養液にペニシリンGを0.3単位/mlの濃度に
なるように添加した。これを更に32℃で1.5時
間培養を続けた。 培養液から菌体を集菌し、R培地〔グルコー
ス5g、カザミノ酸10g、酵母エキス10g、
K2HPO40.35g、KH2PO40.15g、シユークロ
ース137g、N−トリス(ハイドロキシメチル)
メチル−2−アミノスルホン酸(TES:N−
Tris(hydroxymethyl)methyl−2−
aminoethanesulfonic acid)5.73g、
MgCl20.95g、CaCl21.11gを純水に溶かして
1として、NaOHでPH7.2に調整した培地〕
5mlに懸濁した。この一部を取りR培地で希釈
し、LG寒天培地に塗布して32℃で2日培養し、
リゾチウム処理供試正常菌数(7.6×108ml-1
を求めた。 菌懸濁液4.5mlに3mg/ml濃度のリゾチウム
を含有するR培地(ミリポアフイルターで除菌
する。)0.5mlを添加して35℃で5時間静置反応
させた。 プロトプラスト化した細胞を7000rpm(4500
g)、5℃、7分間遠心分離して回収し、R培
地5mlに懸濁した。同様の操作を更にもう一度
おこなつた後R培地5mlに再懸濁して、プロト
プラスト菌液とした。この一部を無菌水で希釈
してLG寒天培地に塗布し、また別の一部をR
培地で希釈して再生培地〔重層寒天培地を用い
る。下層寒天培地にはR培地にポリビニルピロ
リドン(PVP:Polyvinyl pyrrolidone)40
g/、寒天15g/を添加する。上層寒天培
地にはPVP40g/、寒天6g/を添加す
る。菌懸濁液を溶けた上層寒天培地3mlと混合
して下層寒天培地上に重層する。〕に植菌して
32℃で培養し、各々低張条件(LG寒天培地)、
高張条件(再生培地)でのコロニー形成可能菌
数を求めた。低張条件での生成コロニー数は培
地2日目に測定し、高張条件での生成コロニー
数は4日目に測定した。(いずれも更に培養し
ても数の増加は認められなかつた。)その結果、
リゾチウム処理供試正常菌数当りの低張条件で
のコロニー形成菌数は1.3×10-5、再生菌数は
2.4×10-1であつた。 形質転換には上記プロトプラスト菌液を用い
た。プラスミドpAG1液50μ(1.25μgDNA含
有)と2倍濃度TSMC液(TSMC液はTES25
mM、シユークロース0.4M、MgCl210mM、
CaCl230mMを含み、NaOHでPH7.2に調整す
る。)50μとの混合液を上記プロトプラスト
菌液0.5mlに添加混合した。その後更にPEG液
〔TSMC液にポリエチレングリコール6000
(Polyethylene glycol 6000)を40%濃度に溶
解する。〕1.5mlを添加してゆるやかに混和し、
2分間静置した。その後R−PVP液(R培地
にPVP 40g/を添加する。)5mlを添加し
て、4000rpm(1800g)で10分間遠心分離にか
けて上澄液を除去した。同様の遠心洗浄操作を
更にもう一度おこなつた後、沈降したプロトプ
ラストを0.5mlのR−PVP液にゆるやかに懸濁
した。3時間、30℃に保つた後R−PVP液で
希釈し、一定量をテトラサイクリン10μg/ml
濃度を含む前記再生培地に植菌した。同時にコ
ロニー形成可能菌数を知るために前記再生培地
にもその高釈液を植菌した。32℃で4日間培養
して出現コロニー数を測定した。尚、対照とし
てプラスミドpAG1無添加系も併行試験した。 その結果リゾチウム処理供試正常菌数当りの
形質転換操作実施後のコロニー形成可能菌数は
1.8×10-2、テトラサイクリン耐性菌数は3.2×
10-4であつた。また添加プラスミド1μg当り
105個のテトラサイクリン耐性コロニーが出現
した。一方、プラスミドpAG1無添加では、テ
トラサイクリン耐性コロニーの出現は認められ
なかつた。更に得られたテトラサイクリン耐性
株の中から12株について実施例1の方法でプラ
スミドの単離と解析を行つた結果、12株全てが
プラスミドpAG1を保有していた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明のプラスミドpAG1の制限酵
素地図である。プラスミドの分子量は、キロベー
ス(Kb)で表示してある。図中記号は、発明の
詳細な説明中に記した制限酵素であり、プラスミ
ド上のその位置は、その制限酵素切断部位を示
す。その横に付記した数字は、制限酵素Xbal切
断部位を基準にしたプラスミド上での位置をキロ
ベースで表示したものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 約20キロベースの分子量を有し、かつ下図に
    示した制限酵素地図により特徴づけられるプラス
    ミドpAG1。 2 プラスミドpAG1を含有するコリネバクテリ
    ウム・メラセコラ(Corynebacterium
    melassecola)に属する細菌。
JP59172395A 1984-08-21 1984-08-21 プラスミドpAG/ Granted JPS6152290A (ja)

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