JPH0219653A - 燃料噴射ポンプのプランジャ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ ［従来の技術］ 一般に、ディーゼルエンジンに装備する燃料噴射ポンプ
のプランジャでは、このプランジャがプランジャバレル
に形成した燃料圧室内を往復摺動することにより高圧の
燃料を吐出するようにしている。

この燃料の噴射開始および噴射終了を制御するために、
上記プランジャの頭部に縦溝およびこの縦溝に連通ずる
リードを形成しているものがある。

こうしたシランジャ部分の従来からの構成について、第
９図ないし第１４図にもとづき以下概説する。

第９図は燃料噴射ポンプｌの要部断面図で、プランジャ
２を組み込んだ燃料噴射ポンプ２の概略断面図、第１０
図はプランジャ２の斜視図である。このプランジャ２は
摺動本体部３と１頭部４と、ドライビングフェース部５
と、脚部６とを有している。

このプランジャ２は、第９図に示すように。

燃料噴射ポンプｌのプランジャバレル７内に摺動可能に
組み込むもので、上記脚部６をロアスプリングシート８
に固定し、このロアスプリングシート８とアッパスプリ
ングシート９との間にプランジャスプリング１０を介装
することによってプランジャ２を常時図中下方に付勢す
る。

上記ドライビングフェース部５は噴射量コントロールス
リーブ１１の下方端部に形成した保合溝１２にこれを係
合し、噴射量コントロールラック１３を駆動し噴射量コ
ントロールスリーブ１１を回動操作することによりプラ
ンジャバレル７に対してプランジャ２の回動方向相対位
置（より具体的には、後述する吸排孔１６とリード１８
との相対位置関係）を変化させることによって燃料の吐
出終了時、つまり燃料噴射量を制御するものである。

すなわち、プランジャバレル７とデリバリバルブ１４と
の間に形成した燃料圧室１５に臨んでプランジャバレル
７の側面に形成した燃料の吸排孔１６を開閉するように
、プランジャ２はプランジャバレル７内で上下に往復摺
動運動を行なう。

なお、プランジャ７の上動駆動力は駆動カム（図示路）
から受けるものである。第１１図の状態が燃料の噴射開
始状態を示し、第１２図は噴射終了状態を示す。

つまり、プランジャ２の頭部４にはその直径方向に一対
の縦溝１７を形成し、この縦溝１７それぞれに連通する
ようにたとえば一対の三角形状のり−ド１８を形成しで
ある（第１３図に示した頭部４の周面の展開図参照）、
そしてプランジャ２の頂部が吸排孔１６を閉鎖したとき
に燃料出口１９から燃料の送出が開始され、プランジャ
２がさらに−Ｌ昇して吸排孔１６とリード１８とが連通
したとき燃料圧室１５内の高圧燃料は縦溝１７゜リード
１８を通って吸排孔１６から排出されることとなる。

しかしながら第１４図に示すように、最近の高圧タイプ
では、標準のプランジャ２の縦溝１７およびリード１８
は、燃料の圧縮・送出時に高圧燃料からの反作用として
プランジャバレル７にかかる側圧のアンバランスに起因
するプランジャバレル７の変形よるプランジャ２の焼付
き防ｔトのために、プランジャ２の中心に対して対象と
なるようにそれぞれその一対を設けているが、こうした
機構では単にプランジャ２の表裏の圧力バランスを保つ
のみしか考慮していない。

つまり、リード１８を形成したプランジャ２の頭部４の
周面部分と吸排孔１６との相対位置関係により燃料の噴
射終了時期が決定され、リード１８の終端部から縦溝１
７に至る第１３図に斜線で示した不使用域Ｎは、燃料の
圧送作用にはプランジャ２が寄与していない周面部分で
ある。したがって、縦溝１７およびリード１８に充満す
る高圧燃料が内側からプランジャバレル７を拡大するよ
うに作用する方向（Ｘ方向）に対して直角方向（Ｙ方向
）にはほとんど側圧が作用せずプラジャパレル７を収縮
させるような力が作用し、燃料の圧送面には、プランジ
ャバレル７は第１４図に示す仮想線のように楕円状に変
形する圧力を受けることとなる。

さらに、プランジャ２の外径仕上げ研削時にプランジャ
２の部位によっては切削抵抗が変化するため、上記不使
用域Ｎはふくらみ、縦溝１７からリード１８切始め部は
へこむ傾向がある。

上述のような各種事情から燃料噴射ポンプｌの運転中に
これらの悪条件が重なると、第１４図中Ｙ軸方向でプラ
ンジャ２がプランジャバレル７の内壁に焼付く現象が発
生してしまうという問題がある。

［発明が解決しようとする課題１ 本発明は以上のような諸問題にかんがみなされたもので
、燃料噴射ポンプのプランジャバレル内に設けるプラン
ジャの燃料圧室内で往復摺動する頭部に形成した縦溝お
よびリードによる燃料圧力の不均一ないし切削抵抗の変
化を解消することにより、プランジャの焼付きを防ロニ
できるようにした燃料噴射ポンプのプランジャを提供す
ることを課題とする。

［課題を解決するための手段］ すなわち、本発明は、プランジャの頭部において縦溝お
よびリード部分に充満する高圧燃料からの圧力をプラン
ジャの周方向において均一化することができるように、
リードの終端部から縦溝に至る頭部の不使用域部分に、
縦溝に連通ずるように圧力バランス用の切込みを形成す
ることとした燃料噴射ポンプのプランジャである。

［作用］ 本発明による燃料噴射ポンプのプランジャによれば、縦
溝およびリードによる燃料の噴射タイミングに影響を及
ぼすことなく、上記圧力バランス用の切込みの部分にお
いても燃料による圧力がプランジャバレルの内壁に均一
におよぶこととなる。したがって、燃料圧送時において
も、プランジャの頭部の全周方向に高圧燃料の圧力が外
方に向ってかかることとなり、プランジャバレルの変形
を防止することが可能となる。さらには、プランジャの
仕上げ切削時にも切削抵抗の変化が減少するためプラン
ジャを真円に加工することが可能となり、この面からも
プランジャの焼付きを防止することが可能となる。

［実施例１ つぎに、本発明の第一の実施例を第１図ないし第３図に
もとづき説明する。ただし、第９図ないし第１４図と同
等の部分には同一符号を付し、その詳述は省略する。

第１図は本発明の上記第−の実施例によるプランジャ２
１の頭部２２の斜視図で、第２図は頭部２２の平面図、
第３図は頭部２２の周方向の展開図で、縦溝１７および
リード１８を平面的に示している。

この実施例においては、実際に燃料の送油開始および終
了にかかわる上記縦溝１７およびり−ド１８という周面
部分ではない前記不使用域Ｎにおいて、圧カフ九ランス
用の切込みとして三角形状の切込み２３を形成しである
。

この切込み２３の形成位置は、リード１８終端部から縦
溝１７に至る上記不使用域Ｎ内ではあるが、この切込み
２３が前記吸排孔１６に臨まない位置とするものである
。

したがって第２図に示すように、プランジャ２１とプラ
ンジャバレル７どの間において高圧燃料は縦溝１７、リ
ード１８および上記切込み２３に充満することとなり、
この高圧燃料によるプランジャバレル７の内壁への圧力
はプランジャ２１の周方向においてほぼ均一化すること
となるので（仮想線参照）、圧力バランスがプランジャ
２の全周でほぼ均等化されるため、プランジャバレル７
の楕円状ないしは不均一な変形は防止されることとなる
。さらに、プランジャ２１の仕上げ研削時においても切
削抵抗の変化が少なくなるため、真円に加工することが
できる。

つぎに、第４図は本発明の第二の実施例によるプランジ
ャ３１の頭部３２の斜視図で、第５図は同１頭部３２の
平面図、第６図は同、頭部３２の周方向の展開図である
。

このプランジャ３１においては、側圧を均一化する圧力
バランス用の切込みとして矩形状の切込み３３を形成し
たものであって、その作用等については上述の実施例の
ものと同等であるので、詳述は省略する。

なお１本発明においては、高圧燃料による側圧均一化用
の切込みとしてはプランジャの頂部表面に露出している
必要はなく、第７図および第８図に示すように、縦溝１
７に少なくとも連通しているものであれがよいものであ
る。すなわち、第７図は矩形状の９１込み４０を示し、
第８図は三角形状の切込み５０を示すものである。なお
、これらの作用等については上述の実施例のものと同等
であるので、詳述は省略する。

さらに１本発明においては、縦溝およびリードを対象位
置にそれぞれ一対設けた例により説明したが、単一の縦
溝およびリードをプランジャの頭部に設け、゛不使用域
に縦溝に連通ずるように圧力バランス用の切込みを形成
するようにすることも可能である。

また、上述のように圧力バランス用の切込みの形状や大
きさとともに、縦溝およびリードの形状ないしは大きさ
も任意に設計することができることなもちろんである。

［発明の効果］ 以上説明したごとく本発明によれば、プランジャの縦溝
に連通ずる側圧均一化用の切込みをプランジャの頭部に
形成したので、プランジャが往、復摺動するプランジャ
バレルの内壁の全周にわたり高圧燃料から均一な側圧が
かかることとなり。

かつまたプランジャの表面加工も真円に近く加工するこ
とが可能となるため、とくに高圧、高負荷運転時のプラ
ンジャの焼付きを的確に防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第一の実施例による燃料噴射ポンプの
プランジャ２１の頭部２２の斜視図、第２図は同プラン
ジャ２１の頭部２２の平面図、ｐＪＩＪ３図は同、頭部
２２の展開図、第４図は本発明の第二の実施例によるプ
ランジャ３１の頭部３２の斜視図、第５図は同１頭部３
２の平面図、第６図は同１頭部３２の展開図、第７図お
よび第８図は本発明の他の実施例によるプランジャの頭
部の展開図、第９図は従来のプランジャ２を組み込んだ
燃料噴射ポンプｌの概略断面図、第１０図は同プランジ
ャ２の斜視図、第１１図は同プランジャバレル７および
プランジャ２部分の噴射開始状態の一部切欠き斜視図、
第１２図は同、噴射終了状態の一部切欠き斜視図、第１
３図は同プランジャ２の頭部４の展開図、第１４図は同
プランジャ２の平面図である。 、燃料噴射ポンプ ０．プランジャ 、摺動本体部 ９６頭部 ０．ドライビングフェース部 ６０脚部 、プランジャバレル 、ロアスプリングシート ０．アッパスプリングシート 、ブランジャズプリング ０．噴射量コントロールスリーブ ０．係合溝 ５．噴射量コントロールラック 、デリバリパルプ ６燃料圧室 、吸排孔 、縦溝 、リード 、燃料出口 、プランジャ ２２　。 ２３　。 ３２　。 ３３　。 ４０　。 ５０　。 Ｎ　。 、プランジャ２１の頭部 、三角形状の切込み （圧力バランス用の切込み） 、プランジャ 、プランジャ３１の頭部 、矩形状の切込み （圧力バランス用の切込み） 、矩形状の切込み （圧力バランス用の切込み） 、三角形状の切込み （圧力バランス用の切込み） 、不使用域（リード１８の終端部 から縦溝１７に至る周面部分） 特許出願人　ヂーゼル機器株式会社

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 その頭部に、縦溝およびこの縦溝に連通するリードを有
   するとともに、燃料噴射ポンプのプランジャバレルに形
   成した燃料圧室内を往復動することにより、このプラン
   ジャバレルの吸排孔から燃料を吸い込み燃料出口から送
   出する燃料噴射ポンプのプランジャであって、 前記吸排孔との相対位置関係によって燃料の吐出終了時
   を規定する前記リードの終端部から前記縦溝に至る周面
   部分に、該縦溝に連通するように、圧力バランス用の切
   込みを形成したことを特徴とする燃料噴射ポンプのプラ
   ンジャ。