JPH0218539Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 本考案は、ICチツプ試験用ソケツトの改良に
関するものである。

従来技術 ICチツプの実装は、例えば第３図に示した如
く、ICチツプ１のモールド部２の側面より突出
したコの字形屈曲状態のリード３の先端部をプリ
ント回路基板４の回路部分５上に半田付けするこ
とにより行われている。ところが、ICチツプ１
の種々の性能試験は、第４図に示した如く、IC
チツプ１のリード３の先端部を図示しない試験用
ソケツトのコンタクトピン６に圧接して行うよう
になつていたため、リード３の先端部の表面部に
傷が付いたりゴミが付着したりし易く、更には該
表面部に種々のゴミが埋め込まれてしまうことが
あつた。そして、このような小型のICチツプ１
のリード３の先端部に付着したゴミは該先端から
取り除くことは困難であり、ましてや眼で発見で
きないため、性能試験では良品として判定され出
されてしまうことがあつた。その結果、実際にプ
リント回路基板４の回路部分５上に半田付けして
装着する時に半田の付きが悪かつたり、半田が付
いてもしばらくすると外れてしまうといつた不良
が発生し、実装して使用した時に機器が作動しな
くなつてしまうという問題があつた。又、不良箇
所を調べるといつても、小型のICチツプ１から
は多くのリード３が出て種々の回路部分５上に付
設されているため、不良箇所の発見に多くの時間
を要するという問題があり、又このような問題の
発生を前もつて防ぐために組立工程前に精密な検
査工程を導入することは極めて面倒でコストアツ
プにつながるという問題があつた。

目 的 本考案は、上記問題点に鑑み、ICチツプのリ
ードのプリント回路基板の回路部分への半田付け
の不良を発生させることなくICチツプの性能試
験が行えるようにしたICチツプ試験用ソケツト
を提供せんとするものである。

概 要 本考案によるICチツプ試験用ソケツトは、コ
ンタクトピンを内側に湾曲せしめてバネ性を付与
すると共に、コンタクトピンの先端部をICチツ
プ装填時ICチツプにより押し下げられる内側腕
部と該内側腕部が押し下げされたICチツプのリ
ードの側面に圧接する外側腕部とに分岐せしめ
て、ICチツプのリードの実装時に半田付けされ
る部分即ち先端部以外の部分にコンタクトピンが
接触するようにしたものである。

実施例 以下、第１図及び第２図に示した一実施例に基
づき上記従来例と同一の部材には同一符号を付し
て本考案を詳細に説明すれば、１０は概略箱状の
ソケツト本体、１１はソケツト本体１０の内底部
に貫通固定された複数対のコンタクトピン（作図
の都合上一対しか示していない）であつて、コン
タクトピン１１は内側に湾曲めしめられてバネ性
が付与されていると共に、コンタクトピン１１の
先端部は試験時ICチツプ１のモールド部２の下
端縁により押し下げられる内側腕部１１ａと該内
側腕部１１ａが押し下げられた時ICチツプ１の
リード３の側面に先端突部１１b′が圧接する外側
腕部１１ｂとに分岐せしめられている。１２は
ICチツプを押圧しつつソケツト本体１０に固定
される蓋である。尚、本考案の場合、ICチツプ
１はリード３の先端部が上方を向いた状態でソケ
ツト本体１０内に挿入されるようになつている。
従つて、コンタクトピン１１の外側腕部１１ｂの
先端突部１１b′が接触するリード３の側面は、リ
ード３の実装時に半田付けされる部分以外の部分
である。

本考案によるICチツプ試験用ソケツトは上述
の如く構成されているから、第１図に示した如く
コンタクトピン１１，１１の内側腕部１１ａ，１
１ａ上にICチツプ１を載せ、更にICチツプ１の
上に蓋１２を載せた状態で蓋１２を押し下げて行
くと、コンタクトピン１１，１１が内側へより湾
曲変形し、これにより外側腕部１１ｂ，１１ｂが
内側へ移動してその先端突部１１b′，１１b′がリ
ード３，３の側面に圧接する。そして、蓋１２が
ソケツト本体１０に固定されて上記圧接状態が保
持され、ICチツプ１の種々の性能試験が行われ
る。そして、蓋１２のソケツト本体１０に対する
固定を解除してやれば、コンタクトピン１１のバ
ネ性によつて、ICチツプ１は自動的に第１図の
位置迄上昇することになるから、ICチツプの装
脱が容易になる。

考案の効果 上述の如く、本考案によるICチツプ試験用ソ
ケツトによれば、ICチツプ１のリード３の実装
時に半田付けされる部分即ち先端部以外の部分に
コンタクトピン１１が接触するようになつている
ので、該先端部に傷が付いたりゴミが付着したり
することが無い。従つて、リード３のプリント回
路基板の回路部分への半田付けの不良を発生させ
ることなくICチツプ１の性能試験が行われる。
なお、本案ソケツトによれば、本体上の所定位置
にICチツプを載置した状態では該チツプは浮き
上がつた状態に保持されるから、この種従来構造
のソケツトに較べてICチツプの装脱が容易であ
ると云う利点もある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるICチツプ試験用ソケツ
トの一実施例にICチツプを挿入した状態を示す
断面図、第２図は上記実施例の蓋によりICチツ
プを押し下げて装填した状態を示す断面図、第３
図はICチツプの実装状態を示す断面図、第４図
は従来の試験状態を示す断面図である。 １……ICチツプ、２……モールド部、３……
リード、１０……ソケツト本体、１１……コンタ
クトピン、１１ａ……内側腕部、１１ｂ……外側
腕部、１２……蓋。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. コンタクトピンを具備したICチツプ試験用ソ
   ケツトにおいて、コンタクトピンを内側に湾曲せ
   しめてバネ性を付与すると共に、コンタクトピン
   の先端部を、ICチツプ装填時ICチツプにより押
   し下げられる内側腕部と、該内側腕部が押し下げ
   られた時ICチツプのリードの実装時に半田付け
   される部分以外の部分である側面に圧接される外
   側腕部と、に分岐せしめたことを特徴とするIC
   チツプ試験用ソケツト。