JPH0215443B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、例えば半導体のような塵埃を極端に
きらう荷をクリーンルーム内で搬送するのに採用
されるクリーンルーム内の荷搬送設備に関するも
のである。

従来例の構成とその問題点 上記のような荷搬送設備において、荷搬送装置
側で発生した塵埃がクリーンルーム内に漏出して
悪影響を及ぼすことに対しては種々な対策が取ら
れている。一方、ステーシヨンにおいては、移載
装置による自動作業により、あるいは作業員によ
る人手作業によつて、荷搬送装置に対する荷の積
み御しが行なわれる。その際に移載装置や作業員
から塵埃が発生し、これがクリーンルーム内での
荷搬送において最大の問題になつている。

発明の目的 本発明の目的とするところは、ステーシヨンで
発生した塵埃を、クリーンルームや荷に悪影響を
及ぼすことなく素早く床下に吸引除去し得、ステ
ーシヨン部の清浄度を確保し得るクリーンルーム
内の荷搬送設備を提供する点にある。

発明の構成 上記目的を達成するために本発明におけるクリ
ーンルーム内の荷搬送設備は、天井側からクリー
ンエアーを下吹きし、下降するエアーを床下に吸
引するクリーンルーム内に荷搬送装置を配設し、
この荷搬送装置の走行経路の適所に囲壁体により
ステーシヨン室を形成し、このステーシヨン室内
にクリーンエアーを供給するクリーンユニツトを
設けて構成している。

実施例と作用 以下に本発明の一実施例を第１図、第２図に基
づいて説明する。１はクリーンルームで、天井２
側からフイルター３を通してクリーンエアー４を
下吹きし、下降するエアーをメツシユ形式の床５
を通して該床下に吸引するように構成してある。
前記クリーンルーム１内の上部に荷搬送装置６が
配設される。すなわち７は台車で、下部に走行車
輪８を有し、また上部には連結部９を介して荷支
持部１０が取付けてある。１１は前記台車７を支
持案内するレールで、この台車７を制御しながら
自動走行させるための給電レール１２などを有す
る。前記台車７とレール１１とは箱形のダクト１
３内に配置してある。このダクト１３の天板には
走行経路の全長に亘るスリツト１４が形成され、
ここに左右から弾性シール材１５を設けてシール
式スリツト部に形成している。そしてこのシール
式スリツト部に前記連結部９が位置するように構
成してある。前記ダクト１３には吸引ダクト（図
示せず）が連通し、以つてダクト１３内で発生し
た塵埃を除去し得るように構成してある。このよ
うに構成した荷搬送装置６における走行経路の適
所に囲壁体１６によりステーシヨン室１７を形成
している。このステーシヨン室１７の上部は天板
１８により閉塞され、また下部は前記床５を介し
て床下に連通している。前記荷搬送装置６はステ
ーシヨン室１７を貫通し、そのために囲壁体１６
には開口１９が形成してある。前記ステーシヨン
室１７内において、前記荷搬送装置６の下方に保
管棚２０が配設してある。この保管棚２０は、枠
組本体２１と、横方向に多数並設された縦仕切板
２２と、上下方向に多数並列された横仕切板２３
と、前面を開放すべく少なくとも枠組本体２１の
後面に取付けた透明板などからなるカバー板２４
とからなり、両仕切板２２，２３によつて上下方
向ならびに横方向に夫々複数の区画収納空間２５
を形成する。各区画収納空間２５を形成する横仕
切板２３上には夫々受け皿２６が配設され、これ
ら受け皿２６によつて荷２７を支持する。ここで
荷２７は半導体などの収納可能なケースを示し、
その両側には被係止部２８が突設してある。前記
ステーシヨン室１７内において、荷搬送装置６の
一側外方から保管棚２０の前面前方に亘つて移載
装置２９が設けられる。すなわち床５側から枠体
３０が立設され、この枠体３０に一対のガイドロ
ツド３１が上下方向に配設してある。そして両ガ
イドロツド３１に案内される昇降枠３２が設けら
れ、その昇降は、枠体３０の上部に設けた駆動装
置３３に連動する無端回動体３４を介して行なわ
れる。前記昇降枠３２には横方向のガイドロツド
３５が取付けられ、このガイドロツド３５に案内
されて横方向移動自在な左右可動台３６が設けら
れる。この左右可動台３６上には前後進自在な前
後可動台３７が配設され、この前後可動台３７か
らは左右一対の保持腕３８が前方に向けて連設し
てある。これら保持腕３８は、相対向間で荷２７
の相対的な昇降移動を許し、また被係止部２８に
対しては下方から係合し得るように構成してあ
る。前記ステーシヨン室１７内の上部には、該ス
テーシヨン室１７内にクリーンエアー３９を供給
するクリーンユニツト４０を設けている。

次に上記実施例における作用について説明す
る。荷搬送装置６で搬送してきた荷２７を保管棚
２０に御ろすに、先ずクリーンルーム１内に走行
してきた台車７を、開口１９を通してステーシヨ
ン室１７内に移入させ、移載装置２９に対向させ
て停止させる。このとき移載装置２９において
は、第１図実線に示すように前後可動台３７と共
に保持腕３８が退入している。次いで昇降枠３２
を上昇させると共に左右可動台３６を左右動さ
せ、仮想線イで示すように保持腕３８を荷２７に
対向させる。そして前後可動台３７を前進させ、
仮想線ロで示すように被係止部２８の下方に保持
腕３６を位置させる。次いで昇降枠３２と共に保
持腕３８を上昇させ、被係止部２８を介して荷２
７を持ち上げる。そして前後可動台３７を後退さ
せて荷２７を左右可動台３６の上方に引き込んだ
後、昇降枠３２の下降と左右可動台３６の左右動
とによつて荷２７を空の区画収納空間２５に対向
させる。次いで前後可動台３７の前進によつて仮
想線ハに示すように荷２７を区画収納空間２５内
に挿入し、その後、昇降枠３２を下降して荷２７
を受け皿２６上に御すと共に、前後可動台３７を
後退して保持腕３８を抜出することにより、荷御
し作業を終了する。また上述とは逆の作動を行な
うことによつて、保管棚２０内の荷２７を台車７
の荷支持部１０に積込み得る。このような作業中
において、ステーシヨン室１７では上部のクリー
ンユニツト４０からクリーンエアー３９が下吹き
され、そして下降するエアーを床５から床下に吸
引している。これによりステーシヨン室１７内に
は上から下へのエアー流が発生し、したがつて移
載装置２９で発生した塵埃などはクリーンルーム
１や荷２７に悪影響を及ぼすことなく素早く床下
に吸引除去し得る。

第３図〜第５図は移載装置２９を使用した自動
ステーシヨンの別の実施例を示す。すなわち移載
装置２９は、昇降枠３２に左右方向駆動自在なコ
ンベヤ４１とコンベヤ駆動装置４２とを有し、前
記コンベヤ４１と荷支持部１０との間で荷２７の
受け渡しを可能としている。そして囲壁体１６の
適所に搬入出口４３が形成され、この搬入出口４
３に対向してステーシヨン室１７内に搬入出コン
ベヤ４４を配設すると共に、その駆動装置４５を
設けている。なお搬入出口４３には開閉扉を設け
てもよい。４６は上部ダクトを示す。

第６図〜第８図は移載装置２９を使用しない手
動ステーシヨンの別の実施例を示す。すなわちス
テーシヨン室１７内に上位作業床４７と下位作業
床４８を形成し、そして下位作業床４８に、搬入
出口４３に対向する保管棚２０を設置している。

発明の効果 上記構成の本発明によると、次のような効果を
期待できる。すなわち、ステーシヨン室ではクリ
ーンユニツトから下吹きされるクリーンエアーが
下降して床から床下に吸引されることになり、こ
れにより発生したエアー流によつて、ステーシヨ
ン室の移載装置や作業員から発生した塵埃などを
素早く床下に吸引除去でき、以つてクリーンルー
ムや荷に悪影響を及ぼすことを防止できる。また
必要箇所であるステーシヨン室のみ高清浄度（高
クリーン化）を保つことができ、低コスト、省エ
ネルギー化を可能にできる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は本発明の一実施例を示し、第
１図は縦断側面図、第２図は斜視図、第３図〜第
５図は移載装置を使用した別の実施例を示し、第
３図は縦断側面図、第４図は縦断正面図、第５図
は一部切欠き平面図、第６図〜第８図は移載装置
を使用しない別の実施例を示し、第６図は縦断正
面図、第７図は縦断正面図、第８図は一部切欠き
平面図である。 １…クリーンルーム、２…天井、３…フイルタ
ー、４…クリーンエアー、５…床、６…荷搬送装
置、７…台車、１０…荷支持部、１１…レール、
１３…箱形ダクト、１６…囲壁体、１７…ステー
シヨン室、２０…保管棚、２７…荷、２８…被係
止部、２９…移載装置、３９…クリーンエアー、
４０…クリーンユニツト、４７…上位作業床、４
８…下位作業床。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 天井側からクリーンエアーを下吹きし、下降
   するエアーを床下に吸引するクリーンルーム内に
   荷搬送装置を配設し、この荷搬送装置の走行経路
   の適所に囲壁体によりステーシヨン室を形成し、
   このステーシヨン室内にクリーンエアーを供給す
   るクリーンユニツトを設けたことを特徴とするク
   リーンルーム内の荷搬送設備。