JPH02135255A - 低光沢熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

低光沢熱可塑性樹脂組成物

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JPH02135255A
JPH02135255A JP63289183A JP28918388A JPH02135255A JP H02135255 A JPH02135255 A JP H02135255A JP 63289183 A JP63289183 A JP 63289183A JP 28918388 A JP28918388 A JP 28918388A JP H02135255 A JPH02135255 A JP H02135255A
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琢哉 小川
Kazuhisa Yano
一久 矢野
Masatoshi Iwamoto
正聡 岩元
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、優れた艶消し性と表面外観を有し、耐熱性に
も優れる熱可塑性樹脂組成物に関するものであり、これ
は自動車内装部品、家庭用電気機器の外装部品として好
適である。
[従来の技術] 熱可塑性樹脂は、軽量性、成形加工性、電気絶縁性等の
特徴を持つことから近年需要は急速に高まっており、金
属代替分野への用途も大幅に拡大している。
一方、自動車内装部品、家庭用電気機器部品などの分野
においては、視覚が眩惑されるなどの安全との問題や、
落着き感を持たせるなどの目的で成形品表面の光沢を抑
えたものに対する需要が高まっている。
一般的な艶消し方法としては、金型表面にシボ加工を施
す方法、成形品表面に液状艶消し剤を塗布する方法、無
機充填剤を樹脂に混合する方法(特公昭49−4458
2号公報)、ゴム質重合体を重合後に添加する方法(特
公昭48−24034号公報、特開昭54−14225
9号公報および特公昭62−59725号公報)、ゴム
変性熱可塑性樹脂を添加する方法(特開昭56−133
353号公報、特開昭59−89346号公報、特開昭
60−18536号公報、特開昭60−202143号
公報および特開昭62−101616号公報)、架橋性
モノマーを用いて三次元化した樹脂成分を添加する方法
(特開昭63−63740号公報)などが公知である。
[発明が解決しようとする課題] 金型面の改良による方法では、高価な金型製作費、補償
管理の問題がある上、十分な艶消し効果は達成されない
。また塗装による方法では、塗装工程にコストがかかり
、さらに溶剤による樹脂表面劣化等の恐れがある。無機
充填剤の混合では、樹脂の機械的性質、特に衝撃強度を
大きく低下させる難点があり、また成形品の外観が悪い
欠点がある。
またゴム質重合体を添加する方法では、耐熱性や剛性の
低下を招き、さらに艶が均一に消えないこと(艶むら)
の原因となる。
ゴム変性熱可塑性樹脂の添加による方法では、艶消し程
度が成形条件により変動するなどの問題がある。
さらに、架橋性モノマーを用いて3次元化した樹脂成分
を添加する方法では、組成物の流動性が悪化したり、成
形品表面の外観が悪化するなどの問題がある。
本発明は成形品表面の光沢が低下しており、しかも優れ
た外観を有する低光沢熱可塑性樹脂組成物の提供を課題
とする。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた
結果、本発明に到達した。
すなわち本発明は、 (A)   (a)ゴム質重合体5〜80重量部の存在
下、(b)芳香族ビニル系単量体、シアン化ビニル系単
量体および不飽和カルボン酸アルキルエステル系単量体
からなる群より選択された一種以上のビニル系単量体、
または単量体混合物95〜20重量部をグラフト重合し
てなるグラフト共重合体1〜97重量部、 (B)  芳香族ビニル系単量体、シアン化ビニル系単
量体、分子内にカルボキシル基を有する単量体、および
必要に応じて他の共重合可能なビニル系単量体を加えた
単量体混合物を重合して得られ、重量体中のカルボキシ
ル基を有する単量体残基の含有量が0.1〜10重量2
6である共重合体1〜98重量部、 (C) 芳香族ビニル系単量体、シアン化ビニル系単量
体、分子内にエポキシ基を有する単量体、および必要に
応じて他の共重合可能なビニル系単量体を加えた単量体
混合物を重合して得られ、重合体中のエポキシ基を有す
る単量体残基の含有量が0.01〜2重量96である共
重合体1〜98重量部、 (D)  芳香族ビニル系重合体、シアン化ビニル系単
量体、マレイミド系単量体、および必要に応じて他の共
重合可能なビニル系単量体を加えた単量体混合物を重合
してなる共重合体0〜90重量部、 からなる組成物であって、(A)〜(D)の合計量が1
00重量部であり、該組成物中における分子内にカルボ
キシル基を有する単量体残基が0゜3重量%未満である
ことを特徴とする低光沢熱可塑性樹脂組成物を提供する
ものである。
本発明で用いられる(A)グラフト共重合体の構成成分
である(a)ゴム質重合体としては、ガラス転移温度が
0℃以下のものが好適であり、具体的にはポリブタジェ
ン、ポリスチレン−ブタジェン、ポリアクリロニトリル
−ブタジェンなどのジエン系ゴム、ポリイソプレン、ポ
リクロロプレン、ポリアクリル酸ブチルなどのアクリル
系ゴムおよびエチレン−プロピレン−ジエンモノマ三元
共重合体などのゴム質重合体を使用できる。特にブタジ
ェンまたはブタジェン共重合体が好ましい。
(b)芳香族ビニル系単量体としては、スチレン、α−
メチルスチレン、ビニルトルエン、0エチルスチレン、
o−p−ジクロロスチレンなどが挙げられるが、特にス
チレンが好ましく、これらは一種または二種以上を用い
ることができる。
シアン化ビニル系単量体としては、アクリロニトリル、
メタクリロニトリル、エタクリロニトリルなどが挙げら
れるが、特にアクリロニトリルが好ましい。
また、不飽和カルボン酸アルキルエステル系単量体とし
ては、炭素数1〜10のアルキル基を持つアクリル酸エ
ステルおよび/またはメタクリル酸エステルが好適であ
り、一種または二種以上用いることができる。アクリル
酸エステルとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エ
チル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル
、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリ
ル酸シクロヘキシル、アクリル酸クロロメチル、アクリ
ル酸2−クロロエチルなどが挙げられるが、特にアクリ
ル酸メチルが好ましい。
また、メタクリル酸エステルとしては、メタクリル酸メ
チル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル
、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、
メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、
メタクリル酸クロロメチル、メタクリル酸2−クロロエ
チルなどが挙げられるが、特にメタクリル酸メチル、メ
タクリル酸エチルが好ましい。
また、グラフト共重合体(A)は、(a)ゴム質重合体
5〜80重量部、好ましくは7〜75重量部、より好ま
しくは10〜70重量部に単量体混合物95〜20重量
部、好ましくは93〜25重量部、より好ましくは90
〜30重量部を公知の重合法、例えば、ゴム質重合体ラ
テックスの存在下に前記した割合の単量体混合物と重合
開始剤を連続的に供給して乳化グラフト重合する方法な
どによって得ることができる。
グラフト共重合体における(a)ゴム質重合体の割合が
5重量部未満では得られる樹脂の耐衝撃性か劣り、80
重量部を越える場合はゴム質重合体が分散不良となり、
成形品の外観を損なうため実用的でない。
また、(b)単量体混合物中の芳香族ビニル系単量体、
シアン化ビニル系単量体および不飽和カルボン酸アルキ
ルエステル系単量体の比率には特に制限はないが、芳香
族ビニル系単量体40〜90重量%、シアン化ビニル系
単量体および/または不飽和カルボン酸アルキルエステ
ル系単量体60〜10重量%であることが好ましい。
共重合体(B)を構成する芳香族ビニル系単量体、シア
ン化ビニル系単量体は、グラフト共重合体(A)におい
て使用可能な芳香族ビニル系単量体、シアン化ビニル系
単量体と同様のものが使用できる。
分子内にカルボキシル基を有する単量体(C)としては
、ラジカル重合可能なビニル基とカルボキシル基の両者
を共有する化合物であり、具体例としてはアクリル酸、
メタクリル酸、エタクリル酸、クロトン酸などのモノカ
ルボン酸類、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などの
ジカルボン酸類を挙げることができる。このなかではア
クリル酸、メタクリル酸を好ましく使用でき、これらは
単独ないし二種以上を組合せて使用することもできる。
必要に応じて加える他の共重合可能なビニル系単量体と
しては、グラフト共重合体(A)において使用可能な不
飽和カルボン酸アルキルエステル系単量体、アクリルア
ミド、メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、
N、N−ジメチルアクリルアミドなどの(メタ)アクリ
ルアミド系単量体、無水マレイン酸、無水イタコン酸な
どのジカルボン酸無水物、酢酸ビニル、プロピオン酸ビ
ニル、酪酸ビニルなどのカルボン酸ビニルエステル単量
体を挙げることができる。
共重合体(B)樹脂中の芳香族ビニル系単量体の共重合
量は40〜90重量%が好ましく、45〜85市量%が
より好ましい。シアン化ビニル系単量体の共重合量は6
0〜10重量%が好ましく、55〜15重量%がより好
ましい。
また、分子内にカルボキシル基を有する単量体の共重合
量は0.1〜10重量%が好ましく、0゜2〜8重量%
がより好ましい。
芳香族ビニル系単量体の割合が40重量%未満の場合は
成形加工性が悪く、90重量%を越える場合は得られる
樹脂の耐衝撃性および耐薬品性が低下するため好ましく
ない。
また、シアン化ビニル系単量体の割合が10重量%未満
では、得られる樹脂の耐衝撃性が劣り好ましくない。ま
た、60重量%を越える場合は、共重合体の熱安定性が
著しく低下し、色調の悪い成形品となるため好ましくな
い。
さらに、分子内にカルボキシル基を有する単量体の割合
が0.1重量%未満の場合には表面光沢の低下が不十分
であり、10重量%を越えると成形品表面の外観悪化が
著しく好ましくない。
さらに、本発明の樹脂組成物中における分子内にカルボ
キシル基を有する単量体残基の量は、0.01重量%以
上0.3重量%未満が好ましく、0.03重量%以上0
.3重量%未満がより好ましい。この範囲をはずれた場
合は、光沢度低下と表面外観を同時に満足することはで
きず好ましくない。
共重合体(C)を構成する芳香族ビニル系単量体、シア
ン化ビニル系単量体、必要に応じて加える他の共重合可
能なビニル系単量体は、共重合体(B)において使用可
能な芳香族ビニル系単量体、シアン化ビニル系単量体、
他の共重合可能なビニル系単量体と同様のものが使用で
きる。
分子内にエポキシ基を有する単量体としては、ラジカル
重合可能なビニル基とエポキシ基の両者を共有する化合
物であり、具体例としてはアクリル酸グリシジル、メタ
クリル酸グリシジル、エタクリル酸グリシジル、イタコ
ン酸グリシジルなどの不飽和有機酸のグリシジルエステ
ル類、アリルグリシジルエーテルなどのグリシジルエー
テル類および2−メチルグリンジルメタクリレートなど
の上記の誘導体類が挙げられ、なかでもアクリル酸グリ
シジル、メタクリル酸グリシジルが好ましく使用できる
。また、これらは単独ないし二種以上を組合せて使用す
ることもできる。
共重合体(C)樹脂中の芳香族ビニル系単量体の共重合
量は40〜90重量%が好ましく、45〜85重量%が
より好ましい。シアン化ビニル系単量体の共重合量は6
0〜10重量%が好ましく、55〜15重量%がより好
ましい。
また、分子内にエポキシ基を有する単量体の共重合量は
0.01〜2市量%が好ましく、0.03〜1重量%が
特に好ましい。
共重合体(C)樹脂中の芳香族ビニル系単量体およびシ
アン化ビニル系単量体の共重合量が、上記範囲を外れた
場合には耐衝撃性などの機械的性質が不十分であったり
、熱安定性が不十分であったりして実用的でない。
分子内にエポキシ基を有する単量体の共重合量が060
1重合%未満の場合には、この単量体の共重合による光
沢低下効果が現れない。また2重量%を越える場合には
、成形品の表面外観悪化が起こるため好ましくない。
さらに、本発明の樹脂組成物中における分子内にエポキ
シ基を有する単量体残基Q量は10−3〜0.1重量%
が好ましく、3×10−3〜0.1重量%がより好まし
い。この範囲をはずれた場合には、光沢度低下度と表面
外観を同時に満足することはできず好ましくない。
共重合体(B)、(C)の製造方法に関しては特に制限
はなく、塊状重合、溶液重合、塊状−51法濁重合、懸
濁重合、乳化重合など通常公知の方法が用いられる。共
重合成分の仕込み方法に関しても特に制限はなく、初期
に一括仕込みをしてもよく、また、共重合体の組成分布
の生成を防止するために仕込み単量体の一部または全部
を連続仕込み、または分割仕込みしながら重合してもよ
い。
共重合体(D)を構成する芳香族ビニル系単量体、シア
ン化ビニル系単量体、および必要に応じて加える他の共
重合可能なビニル系単量体としては、前記共重合体(B
)において使用可能な芳香族ビニル系単量体、シアン化
ビニル系単量体、および必要に応じて加える他の共重合
可能なビニル系単量体と同様のものが使用できる。
マレイミド系単量体としては、マレイミド、Nメチルマ
レイミド、N−エチルマレイミド、Nイソプロピルマレ
イミド、N−t−ブチルマレイミド、N−フェニルマレ
イミド、N−m−メチルフェニルマレイミド、N−〇−
メチルフェニルマレイミド、N−p−メチルフェニルマ
レイミド、N−シクロへキシルマレイミド、N−o−ヒ
ドロキシフェニルマレイミド、N−m−ヒドロキシフェ
ニルマレイミド、N−p−ヒドロキシフェニルマレイミ
ド、N−o−メトキシフェニルマレイミド、N−m−メ
トキシフェニルマレイミド、N−p−メトキシフェニル
マレイミド、N−o−クロロフェニルマレイミド、N−
m−クロロフェニルマレイミド、N−p−クロロフェニ
ルマレイミド、N−ナフチルマレイミドなどを挙げるこ
とができる。
これらのなかでも特にN−フェニルマレイミド、N−シ
クロへキシルマレイミド、N−t−ブチルマレイミド、
N−イソプロピルマレイミドおよびN−m−メチルフェ
ニルマレイミドが好ましい。
これらを一種で、または二種以上組合せて用いることが
できる。
共重合体(D)樹脂中の芳香族ビニル系単量体およびシ
アン化ビニル系単量体の共重合量に関しては特に制限は
ないが、芳香族ビニル系単量体30〜90重量%、シア
ン化ビニル系単量体60〜80重量%が好ましい。また
、マレイミド系単量体の共重合量は2〜60重量%が好
ましく、5〜55重量%が特に好ましい。
芳香族ビニル系単量体、シアン化ビニル系単量体および
マレイミド系単量体の共重合量が、上記範囲をはずれた
場合には耐衝撃性などの機械的性質が不十分であったり
、熱安定性が不十分であったりして実用的でない。
共重合体(D)の製造方法に関しては特に制限はなく、
溶液重合、塊状−懸濁重合、懸濁重合、乳化重合など、
通常公知の方法を用いることができる。共重合成分の仕
込み方法に関してはも特に制限はなく、初期に一括仕込
みをしてもよく、また共重合体の組成分布の生成を防止
するために仕込み、単量体の一部または全部を連続仕込
み、あるいは分割仕込みしながら重合してもよい。
本発明の樹脂組成物は、(A)〜(D)の合計量100
重量部に対して(A)グラフト共重合1〜97重量部、
好ましくは2〜90重量部、さらに好ましくは5〜90
重量部と、(B)共重合体1〜98重量部、好ましくは
3〜50重量部、さらに好ましくは5〜30重量部、お
よび(C)共重合体1〜98重量部、好ましくは3〜5
0重量部、さらに好ましくは5〜30重量部、および(
D)共重合体0〜90重量部、好ましくは0〜70重量
部、さらに好ましくは1〜65重量部から構成される。
ここで(A)の割合が1重量部未満では成形品の耐衝撃
性が低く、一方97重量部を越えると十分な低光沢樹脂
が得られない。(B)または(C)の割合が1重量部未
満では十分な低光沢樹脂が得られず、一方30重量部を
越えると成形加工性が悪く、成形品の外観を損ねる。
さらに、(D)を配合することで耐熱性が向上するが、
90重量部を越えると成形加工性が悪く、耐衝撃性に劣
るため好ましくない。
また、本発明の樹脂組成物中におけるゴム質重合体は1
〜40重量%が適当であり、2〜35重量%が特に好ま
しい。上記範囲をはずれる場合には、耐衝撃性、剛性、
熱安定性のバランスに優れた組成物を得ることが困難な
ため好ましくない。
本発明の樹脂組成物の製造方法に関しては特に制限はな
く、例えば、グラフト共重合体(A)、共重合体(B)
、共重合体(C)、共重合体(D)をペレット粉末、細
片状態などで高速撹拌機などを用いて均一混合した後、
十分な混練能力のある一軸または多軸の押出機で溶融混
練する方法など、種々の方法を採用することができる。
またグラフト共重合体(A)と共重合体(B)、グラフ
ト共重合体(A)と共重合体(B)および共重合体(D
)などのように、4成分のうち2成分あるいは3成分を
予め予備混練しておき、後に所定の配合比に調節して混
練する方法も可能である。
本発明の樹脂組成物は、他の熱可塑性重合体、例えば、
スチレン/アクリルニトリル共重合体、α−メチルスチ
レン/アクリロニトリル共重合体、α−メチルスチレン
/スチレン/アクリロニトリル共重合体、スチレン/メ
タクリル酸メチル/アクリロニトリル共重合体、スチレ
ン/アクリルアミド共重合体、ポリメタクリル酸メチル
などを混合することによって、溶融流動性、耐熱性およ
び耐衝撃性のバランスを一層向上させることも可能であ
る。
例えば、グラフト共重合体中(A)中のゴム質重合体濃
度の高い場合には、スチレン/アクリロニトリル/メタ
クリル酸メチル共重合体などの上記共重合体の一種以上
を添加する方法などが一般的である。
また、目的に応じて顔料や染料、ガラス繊維、金属繊維
、金属フレーク、炭素繊維などの補強剤や充填剤、熱安
定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、滑剤、可
塑剤、帯電防止剤および難燃剤などを添加することもで
きる。
[実 施 例〕 本発明をさらに具体的に説明するために以下、実施例お
よび比較例を挙げて説明するが、これら実施例は本発明
を限定するものではない。ここでは、特にことわりのな
い限り「部」は千景部、「%」は重量%を表わす。なお
、最終的に得られた樹脂組成物は、射出成形法によって
成形された後、下記の試験法により諸物性を測定した。
アイゾツト衝撃強度:ASTM  D−25部1聾イン
チ ノツチ付 23°C(kg a cm/ cm)熱
変形温度:ASTM  D−648 212インチ 18.6kg/cJ荷重(°C)表面光
沢:スガ試験機■製 デジタル変角光沢針UGV−5D
を用い、入射角 60度での成形品鏡面の表面反射 光の測定を行った。
表面外観:成形品を目視で評価した。
◎:非常に良好 ○:良好 X:悪い(表面粗変人、艶の分布大など)参考例1(グ
ラフト共重合体(A)の製造)A−1:ポリブタジェン
ラテックス(ゴム粒子径0.25μ、ゲル含率80%)
35部(固形分換′!J)の存在下でスチレン70%、
アクリロニトリル30%からなる単量体混合物65部を
乳化重合した。得られたグラフト共重合体は硫酸で凝固
し、苛性ソーダで中和、洗浄、ろ過、乾燥してパウダー
状のグラフト共重合体(A−1)を調製した。
A−2:A−1で用いたポリブタジェンラテックス35
部(固形分換算)の存在下でスチレン65%、アクリロ
ニトリル30%、メチルメタクリレ−1・5%からなる
単量体混合物65部を乳化重合し、A−1と同様の処理
を行い、パウダー状のグラフト共重合体(A−2)を調
製した。
参考例2(共重合体(B)の製造) B−1:スチレン71%、アクリロニトリル24%、メ
タクリル酸5%を懸濁重合し、ビーズ状の共重合体(B
−1)を調製した。
B−2:スチレン68%、アクリロニトリル24%、ア
クリル酸4%、メタクリル酸メチル4%を懸濁重合し、
ビーズ状の共重合体(B−2)を調製した。
B−3=スチレン74%、アクリロニトリル25%、メ
タクリル酸1%を懸濁重合し、ビーズ状の共重合体(B
 −3)を調製した。
B−4=スチレン74%、アクリロニトリル25.9%
、メタクリル酸0.1%を懸濁重合し、ビーズ状の共重
合体(B−4)を調製した。
参考例3(共重合体(C)の製造) C−1:スチレン76%、アクリロニトリル23%、グ
リシジルアクリレート1%を懸濁重合し、ビーズ状の共
重合体(C−1)を調製した。
C−2:スチレン69%、アクリロニトリル30.5%
、グリシジルメタクリレート0.5%を懸濁重合し、ビ
ーズ状の共重合体(C−2)を調製した。
C−3=スチレン68%、アクリロニトリル26.7%
、グリシジルメタクリレート0.396、メチルメタク
リレート5%を懸濁重合し、ビーズ状の共重合体(C−
3)を調製した。
C−4:スチレン75%、アクリロニトリル25%を懸
局重合し、ビーズ状の共重合体(C−4)を調製した。
C−5:スチレン70%、アクリロニトリル25%、グ
リシジルアクリレート5%を懸濁重合し、ビーズ状の共
重合体(C−5)を調製した。
参考例4(共重合体(D)の製造) D−1:スチレン50%、アクリロニトリル20%、N
−フェニルマレイミド30%を懸濁重合し、共重合体(
D−1)を調製した。
D−2=スチレン30%、α−メチルスチレン20%、
アクリロニトリル20%、N−シクロへキシルマレイミ
ド30%を懸濁重合し、共重合体(D−2)を調製した
D−3=スチレン40%、α−メチルスチレン10%、
アクリロニトリル20%、N−フェニルマレイミド30
%を懸濁重合し、共重合体(D−3)を調製した。
D−4=スチレン40%、アクリロニトリル15%、N
−フェニルマレイミド35%、メチルメタクリレート1
0%を懸濁重合し、共重合体(D−4)を調製した。
実施例1〜13、比較例1〜6 前記参考例で調製したグラフト共重合体(A)、共重合
体(B)、共重合体(C)および共重合体(D)をそれ
ぞれ表−1に示した配合割合でヘンシェルミキサーで混
合し、次に40mm、ff押出機により押出温度270
℃で押出し、それぞれペレット化した後、各ペレットに
ついて成形温度2706C1金型温度80℃の条件で射
出成形に供し、各試験片を作製し、それについて物性の
評価を行った。これらの結果を表−1に示す。
以下余白 実施例および比較例より次のことが明らかである。
すなわち、本発明により得られた樹脂組成物は、いずれ
も成形品表面の光沢が均一に低下している。
それに対して、分子内にカルボキシル基を有する共重合
体(B)および分子内にエポキシ基を有する共重合体(
C)を含まないもの(比較例1)は、表面が高光沢とな
り好ましくない。
また、共重合体(B)および(C)のいすか−方を含む
ものでは、高光沢となるか(比較例2.3)、あるいは
光沢の低下が不十分である(比較例4)。さらに、共重
合体(C)中のエポキシ基をUする°単量体の多いもの
(比較例5)は表面光沢は低下するものの、外観不良と
なり満足する組成物は得ることはできない。
[発明の効果] 本発明により得られた熱可塑性樹脂組成物は、成形品の
機械的物性を損ねることなく、著しい表面低光沢化の向
上が見られ、自動車内装部品や家庭用電気機器の外装部
品などの成形材料として好適であり、この効果は、グラ
フト共重合体(A)、分子内にカルボキシル基を有する
共重合体(B)、分子内にエポキシ基を有する共重合体
(C)およびマレイミド系共重合体(D)を所定の割合
で混合することにより初めて発揮されるものである。
特許出願人  東 し 株 式 会 社手続補正書 明  細  書  中 (1)第16頁17〜18行 「60〜80重量%」を「10〜60重量%」と補正す
る。
事 件 の 表示 昭和63年 特許願 第289183号 2、発 明 の 名 称 低光沢熱可塑性樹脂組成物 代表取締役社長 則 田 勝 之 助 4、補正命令の日付 自 発 5 補正により増加する発明の数 6、補 正 の 対 象

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (A)(a)ゴム質重合体5〜80重量部の存在下、(
    b)芳香族ビニル系単量体、シアン化ビニル系単量体お
    よび不飽和カルボン酸アルキルエステル系単量体からな
    る群より選択された一種以上のビニル系単量体、または
    単量体混合物95〜20重量部をグラフト重合してなる
    グラフト共重合体1〜97重量部、 (B)芳香族ビニル系単量体、シアン化ビニル系単量体
    、分子内にカルボキシル基を有する単量体、および必要
    に応じて他の共重合可能なビニル系単量体を加えた単量
    体混合物を重合して得られ、重量体中のカルボキシル基
    を有する単量体残基の含有量が0.1〜10重量%であ
    る共重合体1〜98重量部、 (C)芳香族ビニル系単量体、シアン化ビニル系単量体
    、分子内にエポキシ基を有する単量体、および必要に応
    じて他の共重合可能なビニル系単量体を加えた単量体混
    合物を重合して得られ、重合体中のエポキシ基を有する
    単量体残基の含有量が0.01〜2重量%である共重合
    体1〜98重量部、および (D)芳香族ビニル系単量体、シアン化ビニル系単量体
    、マレイミド系単量体、および必要に応じて他の共重合
    可能なビニル系単量体を加えた単量体混合物を重合して
    なる共重合体0〜90重量部、 からなる組成物であって、(A)〜(D)の合計量が1
    00重量部であり、該組成物中における分子内にカルボ
    キシル基を有する単量体残基が0.3重量%未満である
    ことを特徴とする低光沢熱可塑性樹脂組成物。
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