JPH0146380B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、手持ち式ラベラーに関するものであ
る。

従来の技術 先行技術について簡単に説明すると、米国特許
第4264396号（特開昭54−34800号公報として出願
公開されている）に、感熱印字手段を使用した手
持ち式ラベラーが開示されている。米国特許第
3957562号及び第4116747号には機械操作式ラベラ
ーが開示されている。又、西ドイツ特許第
2253565号公報には取つ手部分にバツテリが入つ
ている手持ち式ラベラーが開示されている。その
ほかにも、一行又は複数行の各種の感熱印字ヘツ
ドを使用した各種の定置式プリンタが知られてい
る。

発明が解決しようとする課題 本発明は、これらの電子制御印字を行なうこと
のできるラベラー、特に、米国特許第4264396号
（特開昭54−34800号と同じ）に示される手持ち式
ラベラーを改良することにある。

上記した手持ち式ラベラーは、手持ち用の取つ
手を有するハウジングと、このハウジングに設け
られていて、ラベルが支持帯条に剥離可能に接着
されている複合ウエブからなるラベル供給ロール
を保持するロール保持手段と、印字位置でラベル
に印字する印字手段とを有し、印字されたラベル
は剥離手段により支持帯条から剥離され、剥離手
段の近くに配置されているラベル貼付手段により
所要の物品に貼付される。このためにウエブ送り
手段が設けられ、印字されたラベルを剥離手段か
らラベル貼付手段により貼付される位置へ進め、
同時に別のラベルを印字位置へ進める。印字のた
めには、印字すべく選択したデータを入力するキ
ーボード等のデータ入力手段が設けられる。印字
手段が感熱式の印字ヘツドを有する。データ入力
手段には処理手段が結合されていて、データ入力
手段で入力され、その出力により、選択したデー
タに基づきラベルに印字を行なう。

この手持ち式ラベラーは印字を行なうに際して
印字すべき文字の選択がデータ入力手段としての
キーボードで行なうことができ、簡単に設定や変
更が修正ができる利点があり、また、印字機構が
簡単になり、従来の機械式印字機構に比べるとそ
の故障が減少し、またラベラー内部の構造が簡単
になる利点がある。

しかし、上記した手持ち式ラベラーにおいて、
印字すべきデータの入力が簡単であることによる
欠点があつた。たとえば、既に入力しているデー
タが所定のフオーマツト（たとえば価格）のもの
である場合には、価格をドル表示しようとすれ
ば、フオーマツトは先頭にドル記号（弗）を有
し、印字用スペースの下２桁の前にセントの桁の
始まりを示す小数点記号（．）を有するものとな
る。このようなドルフオーマツトを選択した状態
で、印字すべき価格である数字を入力するに際し
て、キーボードのドルキーを誤つて押すと、フオ
ーマツトの有するドル記号に続いてキー操作によ
るドル記号が重複して印字されることになる。ま
た、小数点記号のキーが誤つて押されたときも、
同様な二重印字を生じる。

従つて、本発明の目的は、上記した従来の手持
ち式ラベラーの欠点を解消し、フオーマツトまた
は字体に適合した出力で印字することのできる手
持ち式ラベラーを提供するにある。

課題を解決するための手段 かかる目的を達成するため、本発明による手持
ち式ラベラーは、前述の手持ち式ラベラーの構成
に加えて、処理手段には、該処理手段の記憶手段
に記憶された字体及び／またはフオーマツトの中
から識別情報によつて選択されたものの印字を印
字ヘツドが行うように制御する制御手段が設けら
れ、この制御手段は、前述の所定の字体及び／ま
たはフオーマツト以外のデータの印字を阻止する
ように作動することを特徴としている。処理手段
は通常のマイクロコンピユータにより構成できる
が、本発明においては、機能ブロツクとして、デ
ータ入力手段に対し印字データの入力前に、所望
の字体及び／またはフオーマツトの選択のため
の、所定の字体及び／またはフオーマツト用識別
情報の入力だけを受入れることを可能にする手段
と、一旦、字体及び／またはフオーマツトが選択
されると、データ入力手段に対し、該選択された
字体及び／またはフオーマツトに適合するように
限定された印字データの入力だけを可能にする手
段とを有するように構成されていて、上記機能を
達成する。

作 用 本発明は上述のように構成されているので、選
択により設定された字体及び／またはフオーマツ
トで印字出力が行なわれ、その際に、設定された
字体及び／またはフオーマツトに適合しない印字
データの入力が禁止され、これにより、極めて正
確な印字が行なわれるようになつた。

実施例 以下、本発明の実施例について図面を参照しな
がら説明する。この実施例において、第１図〜第
６図には印字作業もラベルのウエブの送りも電子
制御できる手持ち式ラベラーの機械的構造が示さ
れ、第７図〜第１１図には印字作業を電子制御す
るがウエブの送りは機械的制御で行なう手持ち式
ラベラーの機械的構造が示されている。

第１図は手持ち式ラベラー２０を示す。ラベラ
ー２０のハウジング２１は、ラベラーの両側面を
形成するハウジング部分２２，２３から成つてい
る。ハウジング２１はさらに図示のように回転可
能なロールから成るラベル貼付器２５と同じ軸に
旋回できるように取り付けられた可動ハウジング
部分２４を有している。さらに、ハウジング２１
は充電可能なバツテリの外形を有する取つ手２６
を有している。取つ手２６は第１図の想像線で示
すように着脱可能である。図示のように、貼付器
２５はハウジング２１の前部に配置されており、
ラベル・ロールＲはハウジング２１の後部に取り
付けられている。手で選択可能な多数のキー２８
を有するキー・ボード２７はハウジング２１の最
上部に置かれている。キー・ボード２７の隣りに
ある表示器２９は斜め後方に面している。詳しく
言えば、キー・ボード２７と表示器２９はハウジ
ング２１の可動部分２４の上に取り付けられてい
る。可動部分２４は、ハウジング部分２２，２３
にそれぞれ取り付けられた手動で動かすことがで
きるラツチ３１にラツチ歯３０（第２図）がはま
ることにより閉位置にラツチすることが可能であ
る。但し、可動部分２４を第２図の開位置まで旋
回させれるように、ラツチ３１は可動部分２４を
解放するため動かすことができる。

次に、キー・ボード２７の下側に配置されたプ
リント回路板３２が図示されている第２図につい
て説明する。回路板３２は第５図にも示す通り、
キー・ボード２７に隣接し、ほゞ平行である。横
に並んでいる適当な数の導体（図示せず）から成
る可撓性リボン・コネクタ３３がステツピング・
モータ３５（第３図）、印字ヘツド３６に配置さ
れた電気的に選択可能な複数の印字要素３６′、
及びスイツチ３４に連結されている。スイツチ・
ボタン３７は取つ手２６の使用者が人差し指で操
作する位置にある。ステツピング・モータ３５の
出力軸３８に平歯車３９が固定されており、平歯
車３９は比較的大きい歯車４０と噛み合つてお
り、歯車４０に比較的小さい歯車４１が固定され
ている。歯車４１は比較的大きい歯車４２に対す
るピニオンである。歯車４２に固定された駆動軸
４３は周囲に複数の間隔をおいた歯４５をもつ送
給ホイール４４を駆動する。歯４５は切り目Ｃで
支持ウエブＷを引つ掛け、支持ウエブＷとラベル
Ｌをラベル・ロールＲから引き出す。第５図に示
すように、ウエブＷは、ロールＲから引き出さ
れ、弾性部材４６を通過してブレーキ・ロール４
７とブレーキ面４８の間に達し、そこからロール
４９をまわつて印字要素３６′とプラテン５０の
間を径て、剥離器５１のまわりの鋭い曲りを通過
し、ここでウエブＷ上の先行するラベルが貼付器
２５に対して貼付される関係に置かれ、さらにロ
ール５２及びロール５３をまわつて歯付き送給ホ
イール４４に引つ掛けられて、５４のところから
装置の外へ出る。第４図について説明すると、印
字要素３６′とプラテン５０の間に支持ウエブＷ
がない場合には、５０″の個所でプラテン支持体
５８に接触しているフランジ又はロール５０′が
印字要素３６′とプラテン・ロール５０との接触
を防止するようになつていることに注目された
い。これにより、印字要素３６′を作動させた場
合に生じるプラテン５０と印字要素３６′の双方
の損傷は防止されよう。例えば、もしラベラー２
０が感熱印字ヘツド３６を備えていれば、印字要
素３６′がプラテン５０に焼き付いたり溶着して、
駄目になることはないであろう。

次に、第６図はハウジング２１に取り付けられ
たサブ・フレーム部分５５，５６の一部を示す。
両サブ・フレーム部分はプラテン組立体５７を取
り付けているほか、剥離器５１とローラ５２を取
り付けている。プラテン組立体５７は印字ヘツド
３６の支持体５８を有し、図示のように印字ヘツ
ド３６は多数の独立した印字要素３６′を有して
いる。印字要素３６′はそれぞれリボン・コネク
タ３３の導体の一つに連結されていて、独立に作
動させることができる。代りに、リボン・コネク
タ３３に必要な導体の数を減らすため、直並列変
換器（図示せず）を印字ヘツド３６の近くに取り
付け、印字要素３６′とリボン・コネクタ３３の
間に挿置してもよい。そのような直並列変換器の
使用は、印字ヘツドとして多数の印字要素を有す
る長い配列を使用する場合に特に有利である。ラ
ベルＬは感熱性を有し、加熱された印字要素３
６′に接触すると、加熱されたラベル区域は変色
する、例えば黒くなる、転向器５９は剥されたラ
ベルを貼付器２５に対し貼付する関係位置に案内
する。支持体５８はロール４９を回転できるよう
に取り付け、ロール４９のまわりを支持ウエブＷ
が通過する。複数の押えフインガー６１を有する
保持板６０はリボン・コネクタ３３をしつかり保
持する。ねじ６２は支持体５８にねじ込まれる。
保持板６３もリボン・コネクタ３３をしつかり保
持するためのものである。ねじ６４は支持体５８
にねじ込まれる。支持体５８の両側には突起６
５，６６が延びていて、それぞれの突起６５，６
６には、ピン６８のネジ部６７がねじ込まれてい
る。各ピン６８には肩６９となる拡大部分があ
る。ばね７０の一端はポケツト７１の中に入つて
いて、それぞれのサブフレーム部分５５，５６を
押している。ばね７０の他端は肩６９を押して支
持体５８とそれに支持された印字ヘツド３６を時
計方向に押し付けている。支持体５８は他にロー
ル４９を取り付けているピン７２に旋回できるよ
うに取り付けられている。ピン７２はそれぞれの
サブフレーム部分５５，５６の細長い孔７２′に
挿入されている。ばね７０は印字要素３６′を押
して第４図に示すように隣接するラベルＬに接触
させる。印字要素３６′はねじ付きピン６８の調
整に応じて選定した大きさの圧力をラベルＬに作
用させる。ピン７２はそれが挿入されている孔７
２′よりも小さい寸法であるため、プラテン５０
に対し支持体５８と印字ヘツド３６を斜めにする
ことができる。図示のように、印字要素３６′に
支持ウエブＷの移動方向に対し横一列に配列され
ている。もし、例えば印字要素３６′の行のどち
らかの端部がラベルＬを強く押し付けすぎるとき
はその端部に近いねじ付きピン６８を回わしてば
ね圧力を減らすことができる。離れた場所に配置
した調整手段により支持体５８を斜めにできる。
両ハウジング部分２２，２３には、突起６５，６
６がそれぞれ突き出る大きな切欠きすなわち孔７
５が設けられている。突起６５，６６は使用者が
容易に動かすことができるように十分長く延びて
いる。ラベラー２０に通すとき、支持ウエブＷは
第５図に示した径路に沿つて通される。支持ウエ
ブＷの先端が印字ヘツド３６とプラテン５０の間
を通す位置にきたとき、使用者は突起６５，６６
の上を押して第５図をみて支持体５８を時計方向
に旋回させ印字要素３６′をプラテン５０から離
す。このようにすればウエブＷの先端を押して印
字要素３６′とプラテン５０のすきまに通すこと
ができる。もし望むならば、印字ヘツド３６を所
定の位置に固定して、代りの構造（図示せず）に
よりプラテン５０のほうを印字ヘツド３６に対し
任意に近づけたり離したりすることができる。ラ
ベラーの通しが完了したら、突起６５，６６を離
せば、ばね７０が支持体５８と印字ヘツド３６を
第４図及び第５図に示す正常位置へ反時計方向に
動かす。

次に、第７図〜第１０図について説明する。ラ
ベラー２０Ａは以下の点を除きラベラー２０と同
じである。すなわち、ラベラー２０Ａは支持ウエ
ブＷを手の力で送る駆動機構を用いている。取つ
手７４には手動レバー・アクチユエータ７６を取
り付けるピボツト７５が付いている。レバー・ア
クチユエータ７６に付いている歯車部分７７は歯
車７８と噛み合つている。歯車７８に支持された
歯止め７９は送給ホイール４４に固定されたラチ
エツト・ホイール８０と協同作用をする。ラチエ
ツト・ホイール８０には歯止め７９と協同作用を
する複数の歯８１が付いている。取つ手７４内に
配置された流体装置８２は取つ手７４とレバー・
アクチユエータ７６とを押している。流体装置８
２は閉端部８４をもつ円筒形シリンダ８３と閉端
部８６をもつ円筒形ピストン８５を有している。
シリンダ８３とピストン８５には、取つ手７４と
レバー７６のそれぞれの軸受面８９，９０に接触
する一体構造の軸受８７，８８が付いている。離
脱しないように、シリンダ８３には内側フランジ
９１が付いており、ピストン８５には外側フラン
ジ９２が付いている。ピストン８５とシリンダ８
３との間には弾力性のあるＯリング９３がはめら
れていて、両者の間を気密にしている。シリンダ
８３とピストン８５とは組み合わされて室９４を
形成しており、室９４内に圧縮形駆動ばね９５が
入つていて、シリンダ８３とピストン８５のそれ
ぞれの端部８４，８６を押している。もし望むな
らば、別の実施例として駆動ばね９５を室の外に
置くこともできる。端部８４には制限オリフイス
９６が設けられており、端部８６には弁９８で開
閉される開口９７が設けられている。第１０図に
弁９８と端部８６の構造細部を示す。弁９８はフ
ラツパー形であつて、凹部１００内に固定された
固定部分９９と、可撓性の弾性部分１０１を有す
る。弁９８が入るように、開口９７にはテーパ付
き入口１０２が付いている。開口９７は制限オリ
フイス９６に比べてかなり大きい。ラベラー２０
Ａを操作するときには、使用者がレバー７６を締
め付けると、ピストン８５がシリンダ８３の中へ
押し込まれ駆動ばね９５が圧縮され、これにより
室９４内の空気はオリフイス９６と開口９７を通
つて外へ出る。空気は室９４から容易に逃げるこ
とができるので、流体装置８２は、実質上流体抵
抗を与えることはなく、実質的な抵抗のすべては
ばね９５によるものである。レバー７６を離す
と、ばね９５はレバー７６に作用し歯車から順次
ラチエツト・ホイール８０、送給ホイール４４を
ほゞ一定の速度で駆動する。レバー７６を離した
とき、弁９８が閉じるため室９４に入る空気は制
限オリフイス９５を通るものだけであることに注
目されたい。この結果、流体装置８２は制御され
たほゞ一定の速度でその縮んだ位置から伸びた位
置へ動く。この結果、送給ホイール４４はほゞ一
定の速度で駆動される。ラベルＬに対する印字
は、ラベルＬとそれぞれを運ぶ支持ウエブＷがラ
ベラー２８を通つて送られる間に行なわれる。送
給ホイール４４の角速度の変動に適合させるた
め、軸エンコーダ１０３が設置されている。軸エ
ンコーダ１０３は送給ホイール４４上の複数の標
識１０４と検出装置すなわちセンサ１０５とから
成つている。

ラベラー２０Ａは支持ウエブＷの送給をバツテ
リのエネルギーに依存していないから、バツテリ
は印字要素３６′に電力を供給するためだけに使
用され、比較的小形にすることができる。この発
明によれば、第１１図に示すようにバツテリ１０
７はラベル・ロールＲの中央孔１０６の中に置か
れている。バツテリ１０７はラベル・ロール孔１
０６の中にぴつたりはまつていることが好まし
い。図示のように、フレーム部分５５，５６はロ
ール取付け部材１０８を回転できるように取り付
けている。取付け部材１０８の中に適当に取り付
けられている電気接触子１０９はそれぞれのばね
１１０によつて押されバツテリ１０７の両側の端
子１１１，１１２に接触している。バツテリ１０
７の電流は接触子１０７から導線１１３、リボ
ン・コネクタ３３を経て回路板３２へ流れる。バ
ツテリ１０７がラベル・ロールＲの孔１０６にぴ
つたりはまる場合には、バツテリ１０７をラベ
ル・ロールＲの要にすることができる。

次に、第１２図はキー・ボード２７、表示器２
９、ステツピング・モータ３５、印字ヘツド３
６、引き金３７、及びキー・ボード２７と引き金
３７からの入力に応答して表示器２９、ステツピ
ング・モータ３５及び印字ヘツド３６を制御する
制御回路など、これまで説明したラベラーの多く
の機械的部分及び電子機械的部分の相互関係を示
す。第１２図に全体として参照符号２００で示し
た制御回路は、中央処理装置、読出し専用記憶装
置、及びランダム・アクセス記憶装置（第１２図
には図示してないが、後に説明する）を含むマイ
クロ・コンピユータ２０２から成つており、これ
らは協同してキー・ボード２７からデータを受け
入れるために必要な諸機能を果し、キー・ボード
２７から受けた指示に従つて表示器２９、ステツ
ピング・モータ３５、及び印字ヘツド３６を駆動
するために必要な計算を行なう。表示器２９を駆
動するマイクロ・コンピユータ２０２からの制御
信号は表示器ドライバ２０４に加えられ、そこで
マイクロ・コンピユータ２０２からのデータは表
示器２９の所定のセグメントを作動させるセグメ
ント駆動データへ変換するため処理される。モー
タドライバ２０６はマイクロ・コンピユータ２０
２からのステツプ・データに応答し、モータ３５
を回転させるためステツプ・データに応じて所定
の順序でステツピング・モータ３５の種々の巻線
に電流を流す働きをする。印字ヘツドドライバ２
０８は印字ヘツド３６の個々の要素に電力を供給
する。印字ヘツドドライバ２０８は単に各要素に
対して１個づつ、マイクロ・コンピユータ２０２
からの信号を増幅する複数の増幅器であつてもよ
いし、あるいは印字ヘツド３６の個々の要素を
各々駆動するためマイクロ・コンピユータからの
直列デジタル・データを並列データに変換する直
並列変換回路を含むものであつてもよい。直並列
変換回路を用いる場合、マイクロ・コンピユータ
２０２及び印字ヘツド３６を含む組立体との間に
必要なリード線の数を大幅に減らすために、印字
ヘツドドライバ２０８は印字ヘツド３６と同じ回
路板上に置くことが好ましい。この大幅な減少が
得られる理由は、印字ヘツド３６の各要素に対し
個別にリード線を接続しなければならないからで
ある。もし印字ヘツドドライバ２０８が増幅器の
みで成る場合、すなわちドライバ２０８を印字ヘ
ツド３６と同じ回路板の上に置かなかつたなら
ば、印字ヘツド回路板とマイクロ・コンピユータ
とを結ぶケーブルには各要素に対して１本のリー
ド線が必要となろう。印字ヘツドには数百の印字
要素を入れることができるから、そのようなケー
ブルを作ることは実際的ではない。これに対し、
印字ヘツドドライバ内に直並列変換回路を入れ、
かつ印字ヘツドドライバ２０８を印字ヘツド３６
と同じ回路板の上に置くことにより、リード線の
本数は所定の印字速度で要求されたデータを供給
するのに必要とされるだけのものになる。

スイツチ２１０は引き金３７によつて制御さ
れ、引き金３７が引かれるたびにステツピング・
モータ３５がウエブを送るように、マイクロ・コ
ンピユータ２０２にモータ３５を進めさせる。送
給停止スイツチ２１２は、例えばモータ３５によ
り駆動されるカム３５′により、あるいはウエブ
の切欠き等によつて制御することができるもので
あつて、マイクロ・コンピユータ２０２に連絡さ
れていて、ウエブが所定の量（一般にラベルの長
さすなわち幅）だけ進められるとウエブの前進を
停止させる働きをする。ラベラーの電源、例えば
制御回路に電力を供給する調整された電圧出力な
どに接続されているリセツト回路２１４は、キ
ー・ボード２７によりデータが入力される前にマ
イクロ・コンピユータ２０２内に余計なデータが
ないようにするため、電力が加えられるたびにマ
イクロ・コンピユータ２０２をリセツトする。

次に、動作について説明する。印字されるデー
タはキー・ボードを介して手動で、あるいは別の
コンピユータ又はデータ出力源例えばカセツト・
レコーダ（図示せず）などから自動的にマイク
ロ・コンピユータ２０２に入力される。入力され
るデータは数字又は英数字にすることができ、マ
イクロ・コンピユータ２０２に記憶させるプログ
ラムは複雑になるがいろいろな字体及び大きさの
ものにできる。例えば、データをキー・ボード２
７から入れるものとすれば、数字０〜９のほかド
ル記号、斜線、及び点を入れることができよう。
さらに、適当なプログラムを用いて、例えば、キ
ー・ボード２７のBKキーを押すことによりより
大きなあるいはブロツク文字へ字体を変更するこ
とが可能である。Ｓキーを押すことにより間隔を
あけることが可能であり、誤りの場合はＣキーを
押すことにより記憶装置をクリヤすることが可能
である。さらに、もしマイクロ・コンピユータ２
０２がキーの組合せを識別するようにプログラム
すれば、キーをいろいろな組合せで押すことによ
り、例えばデータを入れる前又は入れるときに
BKキーと＄キーとを同時に押すことにより異な
る字体を入れることが可能である。

入力されたデータの各行は、それが入れられる
際に表示器２９に表示される。もし二行のデータ
を入れるのであれば、二行目のデータを表示でき
るように一行目のデータの入力後表示器２９はク
リヤされる。表示器２９で確認しながら入力デー
タを正しく入れたならば、引き金３７を引きスイ
ツチ２１０を閉じることにより何枚のラベルでも
印字することができる。スイツチ２１０が閉じる
と、マイクロ・コンピユータ２０２はモータドラ
イバ２０６を介してステツピング・モータ３５を
作動させ、ラベルが完全に印字されたことを指示
するウエブ上の切欠きもしくは目印により、又は
モータ３５で駆動されるカム３５′等によりスイ
ツチ２１２が閉じるまでモータ３５を作動させ
る。スイツチ２１２が閉じるとモータ３５は停止
し、引き金３７を再び引くまで印字は行なわれな
い。

モータ３５がマイクロ・コンピユータ２０２に
より駆動されているそのときに、印字ヘツド３６
内の各印字要素には、印字ヘツドドライバ２０８
を介しマイクロ・コンピユータ２０２により、入
力データを所定の字体で印字するのに必要な順序
でもつて電力が供給される。マイクロ・コンピユ
ータ２０２からのデータは並列形又は直列形で印
字ヘツドドライバ２０８へ加えられる。直列形が
好ましいが、その場合には、印字する１文字又は
複数の文字を形作つている配列の１行を形成する
ために電力を供給する必要のある行配列内の要素
を同時に作動させるため、印字ヘツドドライバは
入力データを並列形に変換する。

第１２図のマイクロ・コンピユータ２０２を第
１３図に詳しく示す。マイクロ・コンピユータ２
０２はいろいろ異なる形態をとることが可能であ
り、第１３図はその代表的な形態である。第１３
図の回路の場合、マイクロ・コンピユータ２０２
は中央処理装置（CPU）２２０を有しており、
この実施例において中央処理装置（CPU）２２
０は１２８バイトの容量をもつランダム・アクセ
ス・メモリ装置（RAM）のほか、周波数が水晶
発振子２２２と一対のコンデンサ２２４，２２６
とで制御される内部クロツクを含んでいる。この
実施例では、中央処理装置（CPU）２２０とし
てモトローラ・インコーポレーテツド
（Motorola Incorporated）が製造したMC6802
集積回路を使用しているけれども、他の製造者に
より製造された多くの類似の集積回路を使用する
ことができる。

中央処理装置２２０とともにリード・オンリ・
メモリ（ROM）２２８が使用されている。リー
ド・オンリ・メモリ２２８は、CPU２２０の動
作を制御するプログラム、フオーマツト（書式）
データ、誤り検査データ、ラベラーの正常な動作
を保証するために必要な諸データなど各種のデー
タを記憶する働きをする。中央処理装置２２０の
場合と同様、リード・オンリ・メモリ２２８とし
て使用することが可能ないろいろな回路を入手す
ることができるが、この実施例では、16000ビツ
トの情報のすなわち各々８ビツトから成る2000語
を記憶する容量をもつタイプ2716リード・オン
リ・メモリ（ROM）を使用している。ROMの
能力は、ラベラーに要求された機能の数及び要求
された字体とフオーマツト（書式）の数に応じて
必要なだけ増減することができる。第１３図のタ
イプ2716ROMは、モトローラ・インコーポレー
テツド（Motorola Incorporated）、テキサス・
インスツルメンツ（Texas lnstruments）その他
の製造者が製造している。

マイクロ・コンピユータ２０２はそのほかにプ
ログラム可能なタイマ・モジユール（PTM）２
３０を有している。PTM２３０はCPU２２０と
ともに動作し、各種のクロツク信号例えば感熱印
字要素を作動させる時間間隔を制御するクロツク
信号のほか、表示器ドライバ２０４の動作に必要
な32Hz信号（及び変換増幅器２３２からの32Hz変
換信号）など提供する。更に、３〜８ビツトデマ
ルチプレクサ２３４（これはいろいろな製造者か
ら入手できる74LS134デマルチプレクサでよい）
のほか、一対の周辺インタフエース・アダプタ
（PIA）２３６（PIA1）、２３８（PIA2）（これ
は、例えばいろいろな製造者から入手できるタイ
プMC6821周辺インタフエース・アダプタでよ
い）が使用されている。３〜８ビツトのデマルチ
プレクサ２３４の機能は、CPU２２０によるそ
の後の処理のため記憶装置２２８の小部分を選択
することであり、周辺インタフエース・アダプタ
２３６，２３８は例えばキー・ボード２７、送給
開始引き金３７、送給停止スイツチ２１２、印字
ヘツドドライバ２０８のほか表示器ドライバ２０
４などラベラーの各種周辺要素間のインタフエー
スを与える働きをする。

第１３図に示した略図において、いろいろな集
積回路に対する大部分の接続は、三種類の異なる
表示により、すなわち集積回路パツケージのピン
番号表示、集積回路製造者の記憶表示、及び各種
集積回路間の相互接続を定める相互接続表示によ
り表示してある。第１３図においてピン番号表示
は各集積回路に対するリード線の上方、各々の集
積回路を表わすブロツクの直ぐ外側の場所に示し
てある。代表的なピン表示は、デマルチプレクサ
２３４など比較的わずかな接続ですむ集積回路に
ついては１−１６であり、CPU２２０や周辺イ
ンタフエース・アダプタ２３６，２３８など多く
の接続を要する集積回路については１−４０に及
ぶ。製造者の記憶表示は各種の集積回路を表わす
ブロツクの内側、ピン番号の隣りに示してあり、
一般に遂行する各種の機能を識別するものであ
る。例えば、接頭文字Ａで始まる記憶表示はアド
レス・ビツトを示し、接頭文字Ｄで始まる記憶表
示はデータビツトを示す。最後の相互接続表示は
各種の集積回路を表わすブロツクの外側、ピン番
号の隣りに示してあり、これらの相互接続表示も
記憶表示形式であり、もし２つ又はそれ以上の異
なる集積回路から延びているリード線上に同一の
相互接続表示があれば、それらはこれらのリード
線が相互に接続されることを示す。具体的な例に
ついて、このきまりを使うと、CPU２２０に
ADOと表示されたリード線はROM２２８、
PIA1２３６、及びPIA2２３８にADOと表示さ
れたリード線に接続されるものである。

次にCPU２２０の動作について説明する。デ
ータはキー・ボード２７からPIA1２３６を介し
てCPU２２０に入力される。PIA1２３６は、
COL1〜COL4及びROW1〜ROW4と表示した端
子間の相互連結を感知して、データをれる際、そ
れに対応するキーの押しによりキー・ボード２７
のどのスイツチが閉じたかを決める。このように
して入力されたデータはDIA1２３６により表示
器ドライバ２０４を駆動するための出力端D1〜
D4の表示器データのほか、PIA1２３６の出力端
DB0〜DB7に現われるCPU２２０で使用可能な
データに変換される。又入つたデータはPTM２
３０のほかPIA2２３８に加えられる。PIA2２３
８は入つたデータ（CPU２２０により処理され
たあと）を受けとり、PIA2２３８の出力端
DOT1〜DOT7に対応する印字ヘツド３６の諸要
素を駆動する。PIA2２３８はそのほか、出力端
DIG1〜DIG6を介して表示器の６個のけたを順次
ストローブさせる。

更に、PIA1２３６は、引き金３７が押されス
イツチ２１０が閉じるたびにモータドライバ２０
６にモータ位相信号Ａ１，Ａ２及びB1、B2を順
次加えてモータドライバ２０６を駆動する。この
駆動信号は、ウエブ上の目印等により検出スイツ
チが閉じられるまで連続して発生する。

モータドライバ２０６は第１４図に詳しく示す
ように、ステツピング・モータ３５の第一の巻線
２４８を駆動する４個の繊幅器２４０，２４２，
２４４，２４６と、モータ３５の第二の巻線２５
８を駆動する４個の増幅器２５０，２５２，２５
４，２５６から成つている。モータドライバ２０
６はPIA1２３６からのA1、A2及びB1、B2信号
に応答して信号A1、A2又は信号B1、B2が存在
するかどうかによりいずれかの方向に巻線２４
８，２５８を励磁する動きをし、A1、A2、B1又
はB2に存在する信号がステツプするたびにモー
タ３５を１ステツプだけ進める。

第１３図に示した実施例の場合、PIA2２３８
からの出力DOT1〜DOT7の各々が印字ヘツド３
６の１個の印字要素を駆動する。このような装置
は、出力DOT1〜DOT7により駆動される７個の
要素の場合のように、個別に作動可能な印字要素
の数が比較的少なければ許容される。しかしなが
ら、もし印字ヘツドが相当な数の個別に選択可能
な印字要素をもつことを要求されれば、PIA2２
３８と印字ヘツド３６間を結ぶリード線の数は極
端に過度なものになろう。例えば、もし印字ヘツ
ド３６が256個の個別にアドレス可能な要素を有
するものとし、もし第１３図の装置を用いれば印
字ヘツド３６とPIA2２３８とを接続するのに256
本の個々のリード線が必要になろう。このため構
造は極めて必現実的なものになろう。以上のこと
から、この問題を回避するため、PIA2２３８は
厚膜基板２３９の上に配置した回路及び加熱要素
を駆動する第１５図の回路２３８′で置き換えら
れている。この厚膜基板はローム、コーポレーシ
ヨン（R.ohm Corporation）が製造した形式の
厚膜印字ヘツドにしてもよい。

第１５図に示した実施例の場合には、PIA２６
０は印字する文字を表わすデータをCPU２２０
からデータ線DB0〜DB7を介して受けとる。こ
のようにして入つたデータは、直列形に変換され
てPIA２６０の出力端にDATA INとして現われ
る。更に、共通信号COMM1、COMM2のほかス
トローブ信号STRSELA−STRSELDが発生する
が、次にこれらの機能を説明する。

DATA IN信号は直列データを記憶するシフ
ト・レジスタ２６２（基板２３９上にある）に加
えられる。COMM1及びCOMM2信号は感熱印字
ヘツド３６（同様に基板２３９上にある）の一つ
置きの印字要素に加えられる。STRSELA〜
STRSELD信号は４−16ビツトデマルチプレクサ
２６４に加えられる。このデマルチプレクサ２６
４はいろいろな製造者が製造したタイプ74154デ
マルチプレクサにしてもよい。

第１５図の実施例の場合、印字ヘツド３６も基
板２３９の上に置かれており、128個のドライバ
を介して128段のシフト・レジスタ（基板２３９
上にある）に接続された256個の個々の印字要素
を含んでいる。この実施例では、128個のドライ
バは128個のANDゲート（同様に基板２３９上に
ある）である。

256個の印字要素３６′は256個のダイオード２
７０（基板２３９上にある）によりCOMM1及び
COMM2で示した２本の共通線に連結されてい
る。すなわち、共通線COMM1及びCOMM2には
それぞれ128個のダイオード２７０が連結されて
いる。ANDゲート２６６はそれぞれ一対の隣接
する抵抗加熱印字要素に連結されており、隣接す
る印字要素のそれぞれの対の各要素はダイオード
２７０の一つを介して線COMM1と線COMM2に
別々に連結されている。この結果、適当なAND
ゲート２６６を介して対の両要素をアドレスし、
共通線の一つのCOMM1又はCOMM2に電流を流
してその対のどちらかの印字要素を作動させるか
を決めることにより、隣接する印字要素の各対の
どちらか一つを選択することができる。

２本の共通線COMM1、COMM2を使用した結
果、シフト・レジスタ２６２は256個でなく128
段、すなわち印字要素の数の半分の段で済む。共
通線COMM1が関係する128個の印字要素に対す
るデータは、最初にDATA IN線を介してシフ
ト・レジスタ２６２にロードされ、その時点でシ
フト・レジスタ２６２内に記憶されたデータにし
たがつて共通線COMM1が関係する128個の印字
要素に電流を流すため、共通線COMM1に電力が
供給される。続けて、共通線COMM2に連結され
た128個の印字要素に対するデータがDATA IN
線を介してシフト・レジスタ２６２にロードさ
れ、このときシフト・レジスタ２６２内に記憶さ
れたデータにしたがつて共通線COMM2が関係す
る印字要素に電流を流すため共通線COMM2に電
力が供給される。このように、二つの径路でシフ
ト・レジスタ２６２にデータをロードし、印字ヘ
ツド３６の256個の要素の半分に交互に電流を流
すことにより、シフト・レジスタ２６２の段数を
半分に減らすことができるのである。

以上の検討では、全てのANDゲート２６６は
連続して働くことができ、その結果、ANDゲー
ト２６６に加えられた他の入力には無関係にシフ
ト・レジスタ２６２の内容を移すものと仮定し
た。そのような装置は容易に実現可能であり、そ
れぞれのANDゲート２６６の二番目の入力を高
くすることによつて簡単に得ることができる。し
かしながら、ある事情の下では、特に手持ち式ラ
ベラーの場合などでは、印字ヘツド３６の駆動に
使うことができるバツテリ電力に制限がある。し
たがつて、総個数の半分もの多くの印字要素を一
時に駆動させることは、バツテリ電力の最高出力
部分を必要とするので望ましくない。このため、
この実施例ではANDゲート２６６はストローブ
信号STRSELA〜STRSELDの制御を受けて16個
のストローブSTR1〜STR16にストローブされ
る。この結果、一時に８個以上の印字要素が駆動
されることはなく、したがつて要求ピーク電力は
大幅に減少する。このように、第１５図の実施例
の場合、128個の印字要素に対するデータは、ま
ずシフト・レジスタ２６２に記憶され、そして
ANDゲート２６６は128個すべてがストローブさ
れるまで一度に８個、16個のストローブに順次ス
トローブされる。そのあと、二番目の128個の印
字要素に対するデータがシフト・レジスタ２６２
に記憶され、ANDゲート２６６は二番目のグル
ープの印字要素を駆動するため再び順次ストロー
ブされる。第１５図の実施例は16個のストローブ
のシーケンスを使用しているが、シーケンスでは
何個のストローブでも使用することができるもの
と理解されたい。もし多くのバツテリ又は他のピ
ーク電力を利用することが可能であれば、もつと
短かいシーケンスを使用して、各ストローブにお
いてたくさんの数のANDゲートを同時にストロ
ーブさせることができる。

図示実施例の場合、個々の印字要素３６′は支
持ウエブＷの移動方向に直角な方向に配置された
直線配列で並んでいるが、印字要素３６′はいろ
いろなパターンに並べることができるし、印字ヘ
ツド３６は実際の設計上の配慮及び用途に応じて
ウエブＷの移動方向に対し傾けることも可能であ
る。例えば、第１５ｂ図に示した形式の一行配列
は、フオーマツト（書式）について非常に柔軟性
があり、中央処理装置２２０とその関連回路及び
プログラミングの洗練さに応じてほとんどどのよ
うな文字又は記号でも印字することができる。も
し特殊な形式のわずかな文字のみが要求されれ
ば、印字する特殊な形式の文字に適合させるため
一行配列を傾けたりあるいはわん曲させることが
でき、これにより中央処理装置２２０とその関連
回路及びプログラミングの複雑さを減らすことが
できる。又、他の用途においては、複数行の印字
ヘツドやマトリツクスを使用すること、あるいは
共通線COMM1及びCOMM2に電力を供給する時
間間隔の間のウエブの移動を補償するためウエブ
Ｗの移動方向に印字要素３６′を交互にオフセツ
トさせることが望ましい場合があるかも知れな
い。もし印字要素に順次電力を供給するのであれ
ば、ウエブの移動を補償するため行を斜めにする
ことができる。

次に、表示器２９と表示器ドライバ２０４の詳
細を第１６図に示す。第１６図のように表示器２
９は、この実施例の場合、６個の独立したセグメ
ントの表示器から構成されており、セグメント表
示器は、例えば発光ダイオード表示器、液晶表示
器等でもよい。更に、数字のほかに英字が要求さ
れれば、追加セグメントを設けることができる。
小数点は表示器のけたの間に設けられている。

ドライバ２０４は、６個の変換器兼ドライバ２
７２，２７４，２７６，２７８，２８０，２８２
から構成されている。図示の実施例の場合、変換
器兼ドライバ２７２，２７４，２７６，２７８，
２８０，２８２としてRCAが製造したタイプ
4056変換器兼ドライバを使用しているが、単語を
定義する４ビツトのけたを７ビツトの語に変換し
て表示器の各セグメントを発生させることができ
る変換器兼ドライバであればどれでもよい。変換
器兼ドライバ２７２，２７４，２７６，２７８，
２８０，２８２はそれぞれPIA1２３６に連結さ
れていて、そこからけた定義データを受ける四つ
の入力端D1〜D4を有している。又変換器兼ドラ
イバ２７２，２７４，２７６，２７８，２８０，
２８２はそれれPIA2２３８の表示器ストローブ
出力端DIG1〜DIG6の１つに連結された入力端を
もつている。表示器のほか変換器兼ドライバ２７
２，２７４，２７６，２７８，２８０，２８２に
32Hzクロツク信号が加えられる。各変換器兼ドラ
イバ２７２，２７４，２７６，２７８，２８０，
２８２の七つの出力は、表示器の各けたの７個の
セグメントに連結されており、それぞれのけた
と、変換器兼ドライバ２７２，２７４，２７６，
２７８，２８０，２８２の出力端に符号ａ〜ｇで
示してある。

表示器の動作について説明する。けた定義デー
タは入力端D1〜D4を介して変換器兼ドライバ２
７２，２７４，２７６，２７８，２８０，２８２
のすべてに提供される。そのけたを定義するデー
タは入力端DIG1〜DIG6を介して変換器兼ドライ
バ２７２，２７４，２７６，２７８，２８０，２
８２に加えられるストローブ信号に同期させて順
次提供される。この結果、最初のけたを定義する
データが入力端D1〜D4に加えられたとき、スト
ローブDIG1は低くなり、変換器兼ドライバ２７
２に線D1〜D4上の最初のけたを定義するデータ
を読みとらせる。同様にして、二番目から六番目
までのけたを定義するデータが各ストローブ
DIG22〜DIG6を同期させて線D1〜D6上に提供さ
れ、それらがストローブされた時点で線D1〜D6
上のそれぞれのけたデータを変換器兼ドライバ２
７４，２７６，２７８，２８０，２８２に読みと
らせる。けたデータが変換器兼ドライバ２７２，
２７４，２７６，２７８，２８０，２８２によつ
て読みとられると、各けたのセグメントａ〜ｇの
適当ないくつかが発光して要求された表示を生じ
させる。

第１６図の表示器は価格情報を表示するように
設計されているため、五番目のけたに付いている
小数点を除きすべての小数点は発光を阻止するよ
う32Hzクロツク信号に連結されている。これに対
し、五番目のけたに付いている小数点は常時発光
するように位相はずれ32Hz信号に連結されてい
る。ただし、もし表示器のドルのけたとセントの
けたとの間に常時発光の小数点を望まないのであ
れば、周辺インタフエース・アダプタの一つを介
し、マイクロ・プロセツサにより各小数点の発光
を制御し、各小数点を選択的に発光させることが
できる。

次に、リセツト回路２１４の詳細を第１７図に
示す。第１７図の実施例の場合、電力が最初に回
路に加えられたあとリセツト・パルスを回路に提
供するためタイプ５５５タイマ回路２８４と増幅
器２８６が使用されている。第１７図のリセツト
回路はタイマーと増幅器を用いているが、CPU
２２２、PTM２３０、PIA1２３６及びPIA2２
３８に電力が加えられたあとリセツト・パルスを
提供することができるリセツト回路ならばどれを
使用してもよい。

次に、第１５図に略図で示した印字ヘツドとそ
のドライバ回路の実際の代表的なレイアウトを第
１８図に示す。第１８図のように、印字ヘツド３
６は基板２３９上に配置されており、印字ヘツド
ドライバ回路も同様に基板２３９上に配置された
１個又はそれ以上の集積回路２０８から構成され
ている。集積回路２０８と個々の印字要素との連
結は、蒸着その他ハイブリツド又は厚膜回路技術
で基板２３９上に付着させた複数の厚膜金属導体
２９２でなされている。導体２９２はANDゲー
ト２６６と印字ヘツド３６間の連結（第１５図）
に相当する。もし256個の要素をもつ印字ヘツド
と、線COMM1、COMM2のような２本の共通線
を使用すれば、独立した導体２９２の数は、130
本、すなわち個々の印字要素とANDゲート２６
６とを結ぶ128本に、共通線COMM1、COMM2
として働く２本を加えたものにまで減らすことが
できる。ドライバ回路２０８に対する入力は導体
２９２と同様な複数の導体２９４により供給する
ことができる。導体２９２はDATA IN信号のほ
か各ストローブで信号及び共通信号をドライバ回
路２０８に加える。コネクタ２９６は導体２９４
をリボン・コネクタ３３（第６図）へ電気的に連
結している。直並列変換器を使用する場合はマイ
クロ・プロセツサとそれぞれのアドレス可能な印
字要素とを直接連結する必要がないから、導体２
９４の数及びリボン・コネクタ３３内の導体の数
を大幅に減らすことができる。

第１８図の実施例においては、印字ヘツド３６
の個々の印字要素は一直線上に配置されている、
すなわちラベルを支持しているウエブ（第１８図
の点線）の進行方向に直角な方向に配置されてい
る。したがつて、印字ヘツド３６の長さを少なく
ともウエブの幅に等しくすればウエブのどの場所
にも印字することができるから、ウエブ内に納ま
るどの大きさの文字でも印字することが可能であ
る。更に、第１８図の構造を用いて、背景が暗く
文字が明るい（印字されない）あべこべのすなわ
ち陰画の文字を印字することも可能である。更
に、マイクロ・プロセツサを適当にプログラムす
ることにより、いろいろな字体、大きさのほかい
ろいろな向き、例えばウエブの進行方向に直角あ
るいは平行な向きの文字を印字することができ
る。斜めの文字を印字することも可能である。更
に、適当にプログラムすることにより、あるいは
グループ３６ａ，３６ｂのように間隔を置いた二
つの印字要素グループをもつ印字ヘツド（第１９
図）を使用することにより、ウエブの一定の部分
を空白部分として確保することができる。更に、
適当にプログラムすることによりあるいは間隔を
置いた２つの印字要素グループを使用することに
より２組の同一ラベルを２倍幅のウエブに同時に
印字することが可能である。これらのラベルはあ
とで切断あるいは穿孔ウエブを用いている場合は
ちぎることにより切り離すことができる。第２０
図はこの発明に係るラベラーで印字することがで
きるいろいろな形式の文字のいくつかを示すが、
筆記体や非標準形文字を含む英数字のほかデザイ
ン化された他の多くの文字も印字することができ
るものと理解されたい。

ここで、本発明と実施例との対応関係を明らか
にするため、第２７図の機能ブロツク図を参照す
る。第２７図は第１２図にほぼ対応するが、本発
明における処理手段に対応するマイクロコンピユ
ータ２０２をその機能に応じて複数のブロツクに
分けて表示してある。すなわち、マイクロコンピ
ユータ２０２は、複数の字体及び複数のフオーマ
ツトについてのメモリとしての記憶手段であるリ
ード・オンリ・、メモリ２２８と本発明の制御手
段を構成するCPU２２０を有し、処理手段であ
るマイクロコンピユータ２０２にはデータ入力手
段であるキーボード２７が電気的に接続されてい
る。また、処理手段であるマイクロコンピユータ
２０２の出力は、印字ヘツドのドライバ２０８を
介して印字装置の感熱ヘツドである印字ヘツド３
６を作動させる。

キーボード２７から制御手段であるCPU２２
０に字体及び／またはフオーマツトのための識別
情報が与えられる。CPU２２０は、機能的にみ
れば印字データの入力前に前記識別情報のみの入
力を可能にする手段２２０ａを有し、この識別情
報が入力されたとき、CPU２２０はリード・オ
ンリ・メモリ２２８から選択された字体及び／ま
たはフオーマツトのデータを読み出す。更に、
CPU２２０は、機能的にみて、字体及び／また
はフオーマツトが選択されたとき、データ入力手
段に対し、選択された字体及び／またはフオーマ
ツトに適合するように限定された印字データの入
力を可能にする手段２２０ｂを有する。

第２１図〜第２６図はデータの入力及び印字の
際、論理回路によつて行なわれる種々の論理順序
を示す。第２１図及び第２２図は新しいデータの
入力に先立つて、種々のタイマ、クロツク、レジ
スタ等をクリヤする開始ルーチンを示す。更に、
第２１図はキー・ボードその他を介して選択した
字体またはフオーマツトを識別させるデータを入
れることにより字体またはフオーマツトを選択す
る、一定の誤り検査を伴つた字体またはフオーマ
ツト選択プロセスを示す。このプロセスはマイク
ロコンピユータ２０２のリード・オンリ・メモリ
２２８とCPU２２０の手段２２０ａにより達成
される。

更に、プログラムは入つたデータが字体あるい
はフオーマツトのどちらを表わすかを決定し、フ
オーマツトが選択されたら入れることのできるデ
ータを制限する。例えば、もしドルフオーマツト
が選択されたならば、ドル記号が先行したドル数
字とセント数字の間に小数点をもつ数のみを入力
し、印字することができる。更に、第２１図に示
すように、この状態では、小数点キー（．）やス
ペースキー（SP）やスラツシユキー（／）やド
ルキー（弗）の作動が禁止され、他のキー作動が
可能（エネーブル）となる。このプロセスは、
CPU２２０の手段２２０ｂにより達成される。
もし制限のないフオーマツトを選択すれば、どの
形式のデータでも入力することができる。更に、
第２２図のブロツク「有効キーが入つたか」はい
ろいろな誤り検査論理、例えば一定の文字のみを
一定の場所に置くことを許す論理、けた検査論
理、及び検証のためデータを二回入力することを
要求する論理などを組み入れることができる。

第２３図は、第２５図の印字サブ・ルーチンと
ともに印字プロセスを示す。印字プロセスにおい
ては、ウエブを送るためにステツピング・モータ
がスタートし、選択した字体及びフオーマツト書
式）の文字が印字バツフアから引き出される。選
択した文字を形成する各列を定義するデータが順
次印字ヘツドに加えられ、ウエブが送られるにつ
れて選択した文字が縦に形成される。印字プロセ
スにおいて、印字する文字の大きさと、連なるよ
うに印字された文字又は個々の印跡がわかる文字
のどちらかが要求されたかに応じて、各印字要素
に電力を供給する時間の長さを調整することもで
きる。最初の文字の印字が完了すると、次の文字
（ウエブの幅に沿つて２個以上の文字を印字して
いるときは複数の文字）が印字バツフアから引き
出され、入力した文字のすべてが印字されるまで
プロセスが繰返される。

第２４図は、所定の数字又は英数字順序をもつ
一連のラベルを要求された場合に用いることがで
きる代表的な論理シーケンスすなわち順序を示
す。第２４図のように、始めに、キー・ボードは
最初のラベルを定義するデータのほか連続するラ
ベル間の増分を定義するデータ（及びことによる
と要求された増分の数又は最後のラベルを定義す
るデータ）を受け入れることができる。このほか
に、要求された各ラベルの数を定義するデータを
入力することができる。データが入力されたあと
印字スイツチを操作すれば、ルーチンが開始しラ
ベルが印字される。ラベルが印字されたあと、要
求されたある形式のラベルのすべてが印字された
かどうかをみるための判定が行なわれる。もし印
字されていなければ、すべてが印字されるまで印
字サブ・ルーチンが継続される。ある形式のラベ
ルのすべてが印字されると、印字バツフア内の数
又は文字が前もつて入力した増分（又は減分）だ
け増分（又は減分）される。そのあとルーチンは
印字スイツチを再び操作するまでは休止してお
り、操作されると増分された（又は減分された）
文字を含むラベルが要求された数だけ印字され
る。

第２６図はウエブ送り用ステツピング・モータ
の制御に用いる論理順序を示す。基本的には、論
理は、モータの回転を印字シーケンスが始まる速
度まで増速し、ウエブの切欠き等その他の手段に
よつて指示されたラベルの端に達するまでほゞ一
定の速度でモータを動作させ、ラベルの端を検知
したらモータを減速して停止させる。

上記の方法に照し、この発明について多くの修
正及び変更をなしうることは明らかである。した
がつて、特許請求の範囲内で、以上詳しく説明し
た以外の方法でこの発明を実施することができる
ものと理解されたい。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例に係る手持ち式ラ
ベラーの斜視図、第２図はハウジング内の構造を
示すラベラーの部分斜視図、第３図は歯付き送給
ホイールに対する駆動機構の部分分解斜視図、第
４図はプラテン・ローラに対する感熱印字要素の
関係を示す部分断面図、第５図はラベラーの一部
切除の部分側面図、第６図は印字ヘツド組立体と
それを取り付ける構造の分解斜視図、第７図は支
持ウエブのために手動駆動機構を使用しているこ
とを除いては第１図〜第６図の実施例と同じであ
るラベラーの部分想像斜視図、第８図は支持ウエ
ブの手動駆動機構を示す分解斜視図、第９図は手
動操作アクチユエータの動作速度とは無関係に
ほゞ一定の速度で送給ホイールを駆動する流体駆
動装置を示す断面図、第１０図は流体装置の一部
分を示す断面図、第１１図はラベル・ロールとそ
れを支持するバツテリをラベラーに取り付ける方
法を示す断面図、第１２図はこの発明に係るラベ
ラーの電子制御回路の機能ブロツク図、第１３図
ａ〜ｆはラベラーに使用したマイクロ・コンピユ
ータの略図、第１４図はこの発明とともに使用す
ることができるステツピング・モータドライバの
略図、第１５図ａ及びｂはこの発明の一実施例に
使用できる感熱印字ヘツドと制御回路の略図、第
１６図ａ及びｂはこの発明とともに使用できる可
視表示器と表示器ドライバの略図、第１７図はこ
の発明に使用したマイクロ・コンピユータのリセ
ツト回路の略図、第１８図及び第１９図はこの発
明とともに使用できる二つの異なる感熱印字ヘツ
ドを示す図、第２０図はこの発明に係るラベラー
で印字することができるいろいろな形式の文字を
示す図、及び第２１図〜第２６図はデータの入力
及びラベル印字動作において、マイクロ・コンピ
ユータが行なう動作の論理順序を記述した論理流
れ図である。第２７図は本発明の機能ブロツク図
である。図中、主要構成要素の参照符号は下記の
通りである。 Ｃ……切り目、Ｌ……ラベル、Ｒ……ロール、
Ｗ……ウエブ、２０……ラベラー、２１……ハウ
ジング、２２，２３……ハウジング部分、２４…
…可動ハウジング部分、２５……ラベル貼付器、
２６……取つ手、２７……キー・ボード、２８…
…キー、２９……可視表示器、３０……ラツチ
歯、３１……手動ラツチ、３２……プリント回路
板、３３……リボン・コネクタ、３４……スイツ
チ、３５……ステツピング・モータ、３５′……
カム、３６……印字ヘツド、３６′……印字要素、
３７……引き金、３８……出力軸、３９……平歯
車、４０……大きい歯車、４１……小さい歯車、
４２……大きい歯車、４３……駆動軸、４４……
送給ホイール、４５……歯、４６……弾力部材、
４７……ブレーキ・ロール、４８……ブレーキ
面、４９……ロール、５０……プラテン、５１…
…剥離器、５２……貼付器ロール、５０′……フ
ランジ（又はロール）、５３……ロール、５４…
…出口、５５，５６……サブ・フレーム部分、５
７……プラテン組立体、５８……プラテン支持
体、５９……転向器、６０……保持板、６１……
フインガー、６２……ねじ、６３……保持具、６
４……ねじ、６５，６６……突起、６７……ねじ
部、６８……ピン、６９……肩、７０……ばね、
７１……ポケツト、７２……ピン、７２′……孔、
７４……取つ手、７５……孔、ピボツト、７６…
…レバー・アクチユエータ、７７……歯車部分、
７８……歯車、７９……歯止め、８０……ラチエ
ツト・ホイール、８１……歯、８２……流体装
置、８３……円筒形シリンダ、８４……閉端部
分、８５……円筒形ピストン、８６……閉端部
分、８７，８８……軸受、８９，９０……軸受
面、９１……内側フランジ、９２……外側フラン
ジ、９３……Ｏリング、９４……室、９５……圧
縮ばね、９６……制限オリフイス、９７……開
口、９８……弁、９９……固定部分、１００……
凹部、１０１……可撓弾性部分、１０２……テー
パ付き入口、１０３……軸エンコーダ、１０４…
…標識、１０５……センサ、１０６……中央孔、
１０７……バツテリ、１０８……ロール取付き部
材、１０９……電気接触子、１１０……ばね、１
１１，１１２……端子、１１３……導体、２００
……制御回路、２０２……マイクロ・コンピユー
タ、２０４……表示器ドライバ、２０６……モー
タドライバ、２０８……印字ヘツド励振器、２１
０……スイツチ、２１２……送給停止スイツチ、
２１４……リセツト回路、２２０……中央処理装
置（CPU）、２２２……水晶振動子、２２４，２
２６……コンデンサ、２２８……リードオンリメ
モリ（ROM）、２３０……プログラム可能なタ
イマ・モジユール（PTM）、２３２……増幅器、
２３４……デマルチプレクサ、２３６，２３８…
…周辺インタフエース・アダプタ（PIA）、２３
９……基板、２４０，２４２，２４４，２４６…
…増幅器式ドライバ、２４８……モータの第一巻
線、２５０，２５２，２５４，２５６……増幅器
式ドライバ、２５８……モータの第二巻線、２６
０……PIA、２６２……シフト・レジスタ、２６
４……デマルチプレクサ、２６６……ANDゲー
ト、２７０……ダイオード、２７２，２７４，２
７６，２７８，２８０，２８２……変換器兼ドラ
イバ、２８４……タイマ回路、２８６……増幅
器、２９２……厚膜金属導体、２９４……導体、
２９６……コネクタ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 手持ち用の取つ手を有するハウジングと、前
   記ハウジングに設けられていて、ラベルが支持帯
   条に剥離可能に接着されている複合ウエブからな
   るラベル供給ロールを保持するロール保持手段
   と、感熱印字ヘツドを有し印字位置でラベルに印
   字する印字手段と、印字されたラベルを支持帯条
   から剥離する剥離手段と、前記剥離手段の近くに
   配置されているラベル貼付手段と、印字されたラ
   ベルを剥離手段で支持帯条から剥離させ、ラベル
   貼付手段により貼付される位置へ進め、且つ別の
   ラベルを印字位置へ進めるようにウエブを送る送
   り手段と、印字データを入力するデータ入力手段
   と、データ入力手段に結合されていて、該データ
   入力手段を介して入力された印字データを受入れ
   て電気的に処理するとともに、印字データに基づ
   いてラベルに印字するよう出力して前記感熱ヘツ
   ドを動作させる処理手段とから成り、前記処理手
   段には、該処理手段の記憶手段に記憶された字体
   及び／またはフオーマツトの中から識別情報によ
   つて選択された字体及び／またはフオーマツトの
   印字を前記印字ヘツドが行うように制御する制御
   手段が設けられ、この制御手段は、前記データ入
   力手段に対し、印字データの入力前に、所望の字
   体及び／またはフオーマツトの選択のための、所
   定の字体及び／またはフオーマツト用識別情報の
   入力だけを受入れることを可能にする手段と、一
   旦、字体及び／またはフオーマツトが選択される
   と、データ入力手段に対し、該選択された字体及
   び／またはフオーマツトに適合するように限定さ
   れた印字データの入力だけを可能にする手段とを
   有する手持ち式ラベラー。