JPH0144491Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この考案はICテスタに用いるIC用マガジン搬
送装置に関する。

「従来技術」 従来よりICテスタにおいては第３図に示すIC
用マガジン１にIC２を方向付けして収納し、こ
のIC用マガジン１をICテスタのIC受給レールと
結合させマガジン１から被試験ICをICテスタに
供給することが行われている。

IC用マガジン１はマガジンストツカに収納さ
れ、マガジンストツカからマガジン１を１本ずつ
取り出してICテスタのIC受給レールと結合する
位置まで自動搬送機構によつて運ばれる。

「考案が解決しようとする問題点」 マガジンストツカにおいてマガジンは縦方向に
積み重ねられてストツクされている。自動搬送装
置は先ず積み重ねられているマガジンの最下段の
マガジンを１本取り出し、そのマガジンをその長
手方向と直交する方向に移送してICテスタの受
給レールとの結合位置に搬送する。

このように従来はマガジンストツカからマガジ
ンを１本ずつ取り出し、その取り出したマガジン
を１本ずつ搬送している。

ところでマガジン１を１本ずつ取り出す構造と
した場合マガジン１を取り出す速度に限界が有る
ためICテスタへのICの供給量が制限される。つ
まりICテスタにおける処理量を増加させようと
した場合、ICの供給量によつて処理量の上限が
決まつてしまうことになる。ICテスタにおける
処理量は年々大容量化が要求されている。このた
め測定部を複数設け、一度に８〜10個程度のIC
を試験できるようにして、処理量を増加させるこ
とが考えられているが処理量の増加に対し被試験
ICの供給量が追い付かないのが現状である。

「問題点を解決するための手段」 この考案ではマガジン１を積み重ねて形成した
列を複数列設け、この複数列にわたつて配列した
マガジン１の列から各１本ずつマガジンを取り出
すことにより一度に複数本のマガジンをそれぞれ
分離した状態で取り出すことができるように構成
し、この分離した状態で取り出した複数のマガジ
ンを間欠送り機構によつて１ピツチずつ横送りす
ることによりICテスタにほぼ連続的にマガジン
を供給することができる構造としたものである。

「実施例」 つまり第１図及び第２図にこの考案の一実施例
を示す。図中１１はマガジンストツカを示す。こ
の考案においてはマガジン１を積み重ねて形成し
たマガジンの列を複数列設けるものである。この
例では１１Ａ〜１１Ｈの８列設けた場合を示す。
この積み重ねられた各マガジン列１１Ａ〜１１Ｈ
は第２図に示すマガジン係止具１２によつて支持
されているものとする。なお、マガジンストツカ
１１の構造はここでは省略して示している。

各マガジン列１１Ａ〜１１Ｈの下側にリフト機
構１３を設ける。リフト機構１３はマガジン１の
長手方向の両端近くに設けた一対の駆動源１３Ａ
と、この駆動源１３Ａによつて上下に動かされる
支持棒１３Ｂとによつて構成される。駆動源１３
Ａは例えばエアプランジヤを用いることができ、
エアプランジヤの可動ロツドの先端に支持棒１３
Ｂを取り付ける。支持棒１３Ｂはマガジン列１１
Ａ〜１１Ｈの全てに差し渡る長さを有し、駆動源
１３Ａによつて支持棒１３Ｂが第２図に点線で示
す位置まで上昇すると全てのマガジン列１１Ａ〜
１１Ｈがリフト機構１３によつて持ち支えられ
る。

マガジン列１１Ａ〜１１Ｈがリフト機構１３に
よつて持ち支えられている状態でマガジン係止具
１２を例えばエアプランジヤのような駆動源によ
つてマガジン１との係合から外し、その状態でリ
フト機構１３はマガジン１の１本分の厚み相当量
だけ下降しその位置で停止する。リフト機構１３
が停止した状態でマガジン係止具１２を再びマガ
ジン１に係合させる。よつてこのときマガジン係
止具１２は下から２番目のマガジン１に係合し、
２番目以上のマガジン１を支える状態となる。

マガジン係止具１２がマガジン１に係合した状
態に戻るとリフト機構１３は再び下降しマガジン
１をマガジンガイド１４上に乗せる。第１図にそ
の状態を示している。このようにこの考案では一
度に複数本のマガジン１を分離した状態で取り出
す構造とした点を第１の特徴とするものである。

この考案の第２の特徴とする構造はこのように
して取り出したマガジン１を１本ピツチ分ずつ横
送りする間欠送り機構１５を設けた点である。

間欠送り機構１５はマガジンガイド１４上に配
列されたマガジン１を支える棒体１５Ａと、この
棒体１５Ａの上辺に沿つて形成した突起１５Ｂ
と、棒体１５Ａを上方に移動させる第１駆動源１
５Ｃと、第１駆動源１５Ｃが棒体１５Ａを上方に
持ち上げている状態で棒体１５Ａをマガジン１の
長手方向と直交する方向に移動させる第２駆動源
１５Ｄとによつて構成することができる。

つまり第１駆動源１５Ｃが棒体１５Ａを上方に
移動させ、マガジンガイド１４上に配列されたマ
ガジン１をマガジンガイド１４からわずかに持ち
上げた状態にし、その状態で棒体１５Ａを第２駆
動源１５Ｄによつてマガジン１の配列の１ピツチ
分だけ横方向に移動させる。このとき棒体１５Ａ
の上辺には突起１５Ｂを形成したからマガジン１
は分離した状態がくずれることなく横方向に送ら
れる。棒体１５Ａはマガジン１の配列ピツチの１
ピツチ分だけこの例では左方向に移動し、その状
態において第１駆動源１５Ｃは棒体１５Ａを下降
させる。このとき最左端のマガジン１はマガジン
ガイド１４の左端に置かれ、次回の動作で棒体１
５Ａの端部で押されて他の搬送手段１６に乗せら
れる。この他の搬送手段１６はマガジン１が乗せ
られるとマガジン１の閉塞端側が上となるように
斜めに傾き、マガジン１の開放端をICテスタの
IC受給レールに結合させる搬送動作を行う。

棒体１５Ａは第２駆動源１５Ｄによつて右方に
戻され、再び第１駆動源１５Ｃの動作により棒体
１５Ａ上にマガジン１を乗せ左方向に１ピツチ移
動させる。このようにしてマガジン１を順次移動
させるから搬送手段１６に乗せたマガジンが空に
なり、搬送手段１６が元の位置に戻ると直ちに次
のマガジンを搬送手段１６上に送ることができ
る。

「考案の効果」 上述したようにこの考案よれば一度に例えば８
本のマガジンをマガジンガイド１４上に降し、こ
の８本のマガジンを順次横方向に間欠送りする構
造としたから搬送手段１６は次のマガジンをマガ
ジン列から降して来る時間を待つことなく直ちに
次のマガジンを受け取ることができる。従つてマ
ガジンストツカ１１からICテスタへのマガジン
の供給速度を従来より大幅に高速化することがで
き、ICテスタの処理量を引き上げることができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す正面図、第
２図は第１図の側面図、第３図はIC用マガジン
の構造を説明するための斜視図である。 １：マガジン、２：IC、１１：マガジンスト
ツカ、１１Ａ〜１１Ｂ：マガジン列、１２：マガ
ジン係止具、１３：リフト機構、１４：マガジン
ガイド、１５：間欠送り機構、１５Ａ：棒体、１
５Ｂ：突起、１５Ｃ：第１駆動源、１５Ｄ：第２
駆動源、１６：他の搬送手段。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 リフト機構１３と、マガジンガイド１４と、間
   欠送り機構１５とより成るIC用マガジン搬送装
   置であつて、 前記マガジンガイド１４は、IC用マガジン１
   をその長手方向と直交する所定の方向に案内する
   ものであり、 前記リフト機構１３は、IC用マガジン１を積
   み重ねたマガジン列を所定のピツチで複数列収容
   したマガジンストツカ１１より、各列の最下段の
   IC用マガジン１を同時に選択して移送し、前記
   マガジンガイド１４上に前記所定のピツチで同時
   に載置するものであり、 前記間欠送り機構１５は、前記マガジンガイド
   １４上の複数のIC用マガジン１を前記所定の方
   向に、前記所定のピツチ間隙だけ同時に移送し、
   かつその１ピツチ移送動作を間欠的に繰返し行う
   ものである、 IC用マガジン搬送装置。