JPH0144039Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は、１番らせんコンベアの上方側で扱室
の下方から排塵側にかけ揺動選別体を延設して構
成する脱穀機における排塵物の処理装置に関する
ものである。

(ロ) 従来の技術 上記のように構成するところの脱穀機は、従来
例えば、実開昭56−150342号公報或は同開昭57−
155035号公報等によつて公開されて知られてい
る。

しかし、これら従来の構成によると、処理胴室
内に軸架する処理胴の周面にはスパイラーが植設
されてなく、また植設されているものであつても
そのスパイラーは始端側に植設されて処理歯とそ
の植設する周面を分けている。

そして処理胴室の内周面にはリード板が装設さ
れてないものもあれば、装設されたものでも処理
胴室の始端側に取付けられているものである。

それ故に、処理胴・処理歯・スパイラー・リー
ド板等による揺動選別体からの排塵物の処理作用
が充分に行なわれないのである。

(ハ) 考案が解解決しようとする課題 このように従来のものは、上記のように構成さ
れて排塵物の処理作用が充分に行なわれないとい
う問題点があるから、本考案にあつては、この排
塵物を処理胴室内で処理胴により充分アクシヤル
処理を行なうようにし、排塵物中から穀粒の回収
を確実良好にして３番飛散を防止し、排塵物の処
理性能を一段と向上させ得るものを提供するを目
的として考案したものである。

(ニ) 課題を解決するための手段 そこで、本考案は、前記の目的を達成させるた
めに、 １番らせんコンベアの上方側で扱室の下方から
排塵物にかけ揺動選別体を延設して構成する脱穀
機において、前記揺動選別体の終端側に接近して
該揺動選別体からの排塵物が落ち込む処理胴室を
揺動選別体の横幅と同様幅にして横設するととも
に、該処理胴室内には全外周面に処理歯とこの処
理歯間を通るスパイラーを植設して扱胴軸に直交
する軸方向の処理胴を揺動選別体がわを上回りに
して軸架し、かつ処理歯の高さをスパイラーより
も高くし、処理胴室の処理胴の下回りがわ内周面
には処理胴がアクシヤル処理をなすリード板を装
設し、該処理胴室の終端側には跳出し羽根を内装
する排塵胴を連通連設して構成したのである。

(ホ) 作用 このように構成すると、揺動選別体の終端から
送出される排塵物は回転する処理胴にのつかつて
処理胴室に取り込まれ、その取り込まれた排塵物
はリード板により直ちに終端側に向けて送りをか
けられ処理歯とスパイラーによる処理作用を受け
るようになり、このようなリード板による送り作
用と処理歯・スパイラーの処理作用が繰り返され
終端側に移行しつつ処理され、この処理されたも
のは排塵胴から機外に排出されるようになる。

(ヘ) 実施例 以下、本考案による排塵処理装置を実施例図に
よつて説明する。

第１図はコンバインに搭載する脱穀機の側断面
図を示し、扱胴軸４により扱胴８を軸架した扱室
２の下部がわの前後部には供給口９および排藁口
１０を装設し、扱室２の下部にクリンプ網１１を
張設するとともに終端側には下向きの送塵口１２
を開口し、扱室２の下方から排塵側に向けては、
フイードパン１３、チヤフシーブ１４、グレンシ
ーブ１５を具備する揺動選別体Ａを延設し、揺動
選別体Ａの始端側下方に圧風フアン１６を装設
し、圧風フアン１６の後方側で前記グレンシーブ
１５の下方には１番らせんコンベア１を軸装した
１番物樋１７を横設してある。

前記揺動選別体Ａの終端側、すなわち前記チヤ
フシーブ１４の終端部に上方開放側を接近させ揺
動選別体Ａの横軸と同様幅の処理胴室３を揺動選
別体Ａからの排塵物が落ち込むような位置関係に
して横設し、該処理胴室３内には扱胴軸４に対し
て直交する軸方向にして全外周面に処理歯１８を
植設した処理胴５を軸架するとともに、該処理胴
５をそのチヤフシーブ１４がわを上回り方向に回
転させ、チヤフシーブ１４の終端側下方から処理
胴室３の下方にかけてコンケーブ１９を張設し、
処理胴室３の上方開放側に連通するようにその上
方側に設けたフアンケース２０内には横断流フア
ンである吸引排塵機２１を軸架し、フアンケース
２０の後方側下部に排塵口２２を延設して構成す
る。

また、前記処理胴５の全外周面には処理歯１８
の間を通るスパイラー２３を巻着するとともに、
前記処理歯１８の高さをこのスパイラー２３より
も高く形成し、処理胴室３の処理胴５の下回りが
わ内周面には処理胴５の軸方向に傾斜するリード
板６を並べて固設し、処理胴室３の終端側に連通
連設した排塵胴７内には処理胴５の端部に連設し
た跳出し羽根２６を内装し、排塵胴７の後方側に
排塵筒２７を延設して構成する。

前記コンケーブ１９の下方に倒ハ字状に斜設し
た流穀板２８，２９の下部には２番らせんコンベ
ア３０を軸装した２番物樋３１を横設し、前記排
藁口１０の外方に斜設した４番樋３２の上方側に
は排藁搬送チエン３３を架設してある。

したがつて、扱室２内で脱穀されてクリンプ網
１１より漏下するものと送塵口１２から落下する
ものはチヤフシーブ１４により篩選別されながら
送出され、チヤフシーブ１４を漏下してさらにグ
レンシーブ１５により選別された穀粒は風選され
て１番物樋１７に落入する。

また、チヤフシーブ１４の終端から矢印イで示
すように送出される排塵物は、矢印ロ方向に回転
する処理胴５にのつかつて処理胴室３内に取り込
まれ、その取り込まれた排塵物はリード板６によ
り直ちに終端側に向けて送りをかけられ処理歯１
８とスパイラー２３による処理作用を受けるよう
になり、このような送りと処理が繰り返されなが
ら終端側に移行するのである。

そして、この処理の間に２番物はコンケーブ１
９を漏下し２番物樋３１に落入するようになり、
処理胴５の上方側では軽く小なる塵埃が吸引排塵
機２１に点線ハで示すように吸引されて機外に排
出されるのである。

ところで、この種の脱穀機では、扱胴８の回転
に伴なつて送塵口１２より落下するものはニの揺
動選別体Ａの一側方に多くなり、そのために、処
理胴室３の始端側に片寄つて多く取り込まれるよ
うになるが、リード板６による送り作用とスパイ
ラー２３の送りによつて排塵物は矢印ホで示すよ
うに移行させられながら処理胴室３内で処理胴
５・処理歯１８・スパイラー２３・リード板６に
よりアクシヤル処理されることになつて２番物を
充分に落下させ、この落下したあとの排塵物のみ
が排塵胴７内に送り込まれ跳出し羽根２６によつ
て機外に排塵されるようになる。

(ト) 考案の効果 本考案は、以上詳述したように、１番らせんコ
ンベアの上方側で扱室の下方から排塵側にかけ揺
動選別体を延設して構成する脱穀機において、前
記揺動選別体の終端側に接近して該揺動選別体か
らの排塵物が落ち込む処理胴室を揺動選別体の横
幅と同様幅にして横設するとともに、該処理胴室
内には全外周面に処理歯とこの処理歯間を通るス
パイラーを植設して扱胴軸に直交する軸方向の処
理胴を揺動選別体がわを上回りにして軸架し、か
つ処理歯の高さをスパイラーよりも高くし、処理
胴室の処理胴の下回りがわ内周面には処理胴がア
クシヤル処理をなすリード板を装設し、該処理胴
室の終端側には跳出し羽根を内装する排塵胴を連
通連設して構成したものであるから、揺動選別体
の終端から送出される排塵物は回転する処理胴に
のつかつて処理胴室に取り込まれ、その取り込ま
れた排塵物は、処理胴の下回りがわ内周面に設け
たリード板により直ちに終端側に向けて送りをか
けられ、処理胴の全外周面に植設する処理歯とス
パイラーおよびこのスパイラーよりも高さを高く
してある処理歯の処理作用を受けるようになり、
このようなリード板による送り作用と処理歯・ス
パイラーの処理作用が繰り返されるので処理胴室
内で充分なアクシヤル処理が行なえ排塵物中から
穀粒の回収を確実良好なものにして３番物の飛散
を防止し、処理性能を一段と向上させ得るものを
提供できるに至つたのである。

【図面の簡単な説明】

図面は、本考案の実施態様を例示せるものにし
て、その、第１図は脱穀機の側断面図、第２図は
その一部の平面図である。 １……１番らせんコンベア、２……扱室、Ａ…
…揺動選別体、３……処理胴室、１８……処理
歯、２３……スパイラー、４……扱胴軸、５……
処理胴、６……リード板、２６……跳出し羽根、
７……排塵胴。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. １番らせんコンベア１の上方側で扱室２の下方
   から排塵側にかけ揺動選別体Ａを延設して構成す
   る脱穀機において、前記揺動選別体Ａの終端側に
   接近して該揺動選別体Ａからの排塵物が落ち込む
   処理胴室３を揺動選別体Ａの横幅と同様幅にして
   横設するとともに、該処理胴室３内には全外周面
   に処理歯１８とこの処理歯１８間を通るスパイラ
   ー２３を植設して扱胴軸４に直交する軸方向の処
   理胴５を揺動選別体Ａがわを上回りにして軸架
   し、かつ処理歯１８の高さをスパイラー２３より
   も高くし、処理胴室３の処理胴５の下回りがわ内
   周面には処理胴５がアクシヤル処理をなすリード
   板６を装設し、該処理胴室３の終端側には跳出し
   羽根２６を内装する排塵胴７を連通連設して構成
   したことを特徴とする脱穀機における排塵処理装
   置。