JPH0119658Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は脱穀機における排塵処理装置に関す
る。

すなわち、扱室より排出される排塵物等を揺動
選別体により処理胴室に送つて処理胴により処理
しながら排塵できるようにし、とくに、揺動選別
体側より処理胴の処理歯により送り込まれる排塵
物を、処理胴室内を回流する排塵物により阻害し
ないようにして確実良好かつスムーズに取込むこ
とができるようにし、送塵が停滞したり詰まつた
りしないで排塵物の選別および処理を良好に行な
うことができて脱穀性を向上させることができ、
簡単な構造にして好適に実施できるよう提供する
ものである。

次に、図面に示す実施例について説明する。

第１図はコンバインに搭載する脱穀機の側断面
図を示し、扱胴軸５により回転させる扱胴１０を
内装した扱室１の下部がわの前後部には供給口１
１と排藁口１２をそれぞれ装設し、扱室１の下方
側にはクリンプ網１３を張設するとともに、排藁
口１２に接近する端部には下向きの送塵口１４を
装設し、排藁口１２の外方から後方上部に向け斜
設した４番樋板１５の上方には排藁チエン１６を
架設し、扱室１の外側方のフイードチエーン１７
から受継ぐ排藁を排藁チエン１６により機体後方
に搬出できるよう装設して従来形構造同様に構成
する。

前記４番樋板１５の下方には処理胴室３を装設
するが、該処理胴室３の下部には受網１８を張設
し、処理胴室３の前部には前記送塵口１４の側に
開放する前部開口４を形成するとともに、後部は
後方下部に排塵口１９を延設して横断流フアン形
の吸引排塵機２を内装したフアンケース２０側に
連通するように装設し、処理胴室３内には扱胴軸
５とその軸心が直交して外周面に多数の処理歯７
を配備した処理胴６を軸架し、処理歯７が前部開
口４にのぞんで下回りに回転するように回転自在
にして構成する。

また、前記前部開口４内の上部側から各処理歯
７間にそれぞれがのぞむようにして間隔をおき並
設した多数のばね片８を垂設するが各ばね片８の
上部は処理胴室３の上面側となる４番樋板１５の
下面にそれぞれ止着し各ばね片８の間から処理歯
７が前方に突出するようにするとともに、ばね片
８の下端部を処理胴６の軸６ａよりも大きく下方
に延出し処理胴６の外周面側に弾圧附勢されるよ
うにして取付け構成する。

前記扱室１の下方から後方に向けては、フイー
ドパン２１、チヤフシーブ２２、グレンシーブ２
３等を装備する揺動選別体Ａを延設し、チヤフシ
ーブ２２の後方となる揺動選別体Ａの終端部から
処理胴室３の前部開口４の下部側に向けて篩線２
４群を延設し、揺動選別体Ａの下方側には圧風フ
アン２５および１番らせんコンベア２６を配設
し、前記篩線２４および受網１８の下方には２番
らせんコンベア２７を配設し受網１８の下方側が
吸引排塵機２側に連通するように装設して構成す
る。

しかして、脱穀作業時には、クリンプ網１３よ
り漏下する被選別物と、送塵口１４より落出する
排塵物等はチヤフシーブ２２により選別されて、
グレンシーブ２３より漏下する穀粒は風選されて
１番らせんコンベア２６に落入し、チヤフシーブ
２２より送り出される排塵物等は篩線２４により
揺動選別されて２番物は下方の２番らせんコンベ
ア２７に落入し、篩線２４上から矢印イで示すよ
うに送り出される排塵物等は、矢印ロで示すよう
に回転する処理胴ロの処理歯７により処理胴室３
内に取込まれ、そのまま処理胴室３内で掻き回さ
れて処理され、受網１８より漏下する穀粒等は吸
引排塵機２よりの吸引風により選別されながら２
番らせんコンベア２７に落入し、処理胴室３の後
方に排出される排塵物はそのまま吸引排塵機２に
吸引されて機外に排出されることになる。

その場合、前部開口４側に回動してくる各処理
歯７はばね片８，８の間から前方に突出して、篩
線２４上の排塵物を取込むことになるとともに、
処理胴室３内を処理歯７により回流される排塵物
は矢印ハで示すように各ばね片８の内側にそつて
受網１８がわに回流することになるので、処理胴
室３内を回流する排塵物が篩線２４上から送り込
まれる排塵物に対し邪魔することがなく、しか
も、突出する処理歯７により積極的に取込みが行
われることになる。

このように本考案は、扱室１の下方から排塵側
へ延出する揺動選別体Ａの終端側後方には、後部
を吸引排塵機２側に連通した処理胴室３の前部開
口４を接近させて連通連設し、該処理胴室３内に
は扱胴軸５に対して直交する軸心の処理胴６を回
転自在に軸架し、前記前部開口４内の上部側から
処理胴６の処理歯７の間にのぞませて多数のばね
片８を垂設し、かつ、該ばね片８の下端部を前記
処理胴６の軸６ａよりも大きく下方に延出して構
成したから、扱室１より排出される排塵物等を揺
動選別体Ａにより処理胴室３に送り出して処理胴
６により良好に処理しながら吸引排塵機２により
排塵することができ、とくに処理胴室３内を回流
する排塵物をばね片８により案内して揺動選別体
Ａ側よりの排塵物の送り込みを阻害しないように
するとともにばね片８の間から突出する処理歯７
により積極的に取り込みを行なうことができ、送
塵が停滞したり詰まつたりしないで排塵物の選別
および処理を良好に行なわせることができて脱穀
性能を向上させることができ、簡単な構造にして
好適に実施できる特長を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は脱穀機
の側断面図、第２図は一部を破断したその一部の
平面図を示す。 １……扱室、Ａ……揺動選別体、２……吸引排
塵機、３……処理胴室、４……前部開口、５……
扱胴軸、６……処理胴、７……処理歯、８……ば
ね片、６ａ……軸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 扱室１の下方から排塵側へ延出する揺動選別体
   Ａの終端側後方には、後部を吸引排塵機２側に連
   通した処理胴室３の前部開口４を接近させて連通
   連設し、該処理胴室３内には扱胴軸５に対して直
   交する軸心の処理胴６を回転自在に軸架し、前記
   前部開口４内の上部側から処理胴６の処理歯７の
   間にのぞませて多数のばね片８を垂設し、かつ、
   該ばね片８の下端部を前記処理胴６の軸６ａより
   も大きく下方に延出して構成したことを特徴とす
   る脱穀機における排塵処理装置。