JPH0139917B2 - - Google Patents

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JPH0139917B2
JPH0139917B2 JP59014848A JP1484884A JPH0139917B2 JP H0139917 B2 JPH0139917 B2 JP H0139917B2 JP 59014848 A JP59014848 A JP 59014848A JP 1484884 A JP1484884 A JP 1484884A JP H0139917 B2 JPH0139917 B2 JP H0139917B2
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dye
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ring
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Noryoshi Nanba
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TDK Corp
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/26Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 技術分野 本発明は、光記録媒体、特にヒートモードの光
記録媒体の記録方法に関する。 先行技術 光記録媒体は、媒体と書き込みないし読み出し
ヘツドが非接触であるので、記録媒体が摩耗劣化
しないという特徴をもち、このため、種々の光記
録媒体の開発研究が行われている。 このような光記録媒体のうち、暗室による現像
処理が不要である等の点で、ヒートモード光記録
媒体の開発が活発になつている。 このヒートモードの光記録媒体は、記録光を熱
として利用する光記録媒体であり、その1例とし
て、レーザー等の記録光で媒体の一部を融解、除
去等して、ピツトと称される小穴を形成して書き
込みを行い、このピツトにより情報を記録し、こ
のピツトを読み出し光で検出して読み出しを行う
ピツト形成タイプのものがある。 このようなピツト形成タイプの媒体、特にその
うち、装置を小型化できる半導体レーザーを光源
とするものにおいては、これまで、Teを主体と
する材料を記録層とするものが大半をしめてい
る。 しかし、近年、Te系材料が有害であること、
そしてより高感度化する必要があること、より製
造コストを安価にする必要があることから、Te
系にかえ、色素を主とした有機材料系の記録層を
用いる媒体についての提案や報告が増加してい
る。 例えば、He―Neレーザー用としては、スクワ
リリウム色素〔特開昭56−46221号 V.B.Jipson
and C.R.Jones、J.Vac.Sci.Technol.、18(1)105
(1981)〕や、金属フタロシアニン色素(特開昭57
−82094号、同57−82095号)などを用いるものが
ある。 また、金属フタロシアニン色素を半導体レーザ
ー用として使用した例(特開昭56−86795号)も
ある。 これらは、いずれも色素を蒸着により記録層薄
膜としたものであり、媒体製造上、Te系と大差
はない。 しかし、色素蒸着膜のレーザーに対する反射率
は一般に小さく、反射光量のピツトによる変化
(減少)によつて読み出し信号をうる。現在行わ
れている通常の方式では、大きなS/N比をうる
ことができない。 また、記録層を担持した透明基体を、記録層が
対向するようにして一体化した、いわゆるエアー
サンドイツチ構造の媒体とし、基体をとおして書
き込みおよび読み出しを行うと、書き込み感度を
下げずに記録層の保護ができ、かつ記録密度も大
きくなる点で有利であるが、このような記録再生
方式も、色素蒸着膜では不可能である。 これは、通常の透明樹脂製基体では、屈折率が
ある程度の値をもち(ポリメチルメタクリレート
で1.5)、また、表面反射率がある程度大きく(同
4%)、記録層の基体をとおしての反射率が、例
えばポリメチルメタクリレートでは60%程度以下
になるため、低い反射率しか示さない記録層では
検出できないからである。 色素蒸着膜からなる記録層の、読み出しのS/
N比を向上させるためには、通常、基体と記録層
との間に、Al等の蒸着反射膜を介在させている。 この場合、蒸着反射膜は、反射率を上げてS/
N比を向上させるためのものであり、ピツト形成
により反射膜が露出して反射率が増大したり、あ
るいは場合によつては、反射膜を除去して反射率
を減少させるものであるが、当然のことながら、
基体をとおしての記録再生はできない。 同様に、特開昭55−161690号には、IR―132色
素(コダツク社製)とポロ酢酸ビニルとからなる
記録層、また、特開昭57−74845号には、1,
1′―ジエチル―2,2′―トリカルボシアニンイオ
ダイドとニトロセルロースとからなる記録層、さ
らにはK.Y.Law、et al.、Appl.Phys.Lett.39(9)
718(1981)には、3,3′―ジエチル―12―アセチ
ルチアテトラカルボシアニンとポリ酢酸ビニルと
からなる記録層など、色素と樹脂とからなる記録
層を塗布法によつて設置した媒体が開示されてい
る。 しかし、これらの場合にも、基体と記録層との
間に反射膜を必要としており、基体裏面側からの
記録再生ができない点で、色素蒸着膜の場合と同
様の欠点をもつ。 このように、基体をとおしての記録再生が可能
であり、Te系材料からなる記録層をもつ媒体と
の互換性を有する、有機材料系の記録層をもつ媒
体を実現するには、有機材料自身が大きな反射率
を示す必要がある。 しかし、従来、反射層を積層せずに、有機材料
の単層にて高い反射率を示す例はきわめて少な
い。 わずかに、バナジルフタロシアニンの蒸着膜が
高反射率を示す旨が報告(P.Kivits、et al.、
Appl.Phys.Part A 26(2)101(1981)、特開昭55
−97033号〕されているが、おそらく昇華温度が
高いためであろうと思われるが、書き込み感度が
低い。 また、チアゾール系やキノリン系等のシアニン
色素やメロシアニン色素が報告〔山本他、第27回
応用物理学会予稿集 1p−P−9(1980)〕さ
れており、これにもとづく提案が特開昭58−
112790号になされているが、これら色素は、特に
塗膜として設層したときに、溶剤に対する溶解度
が小さく、また結晶化しやすく、さらには読み出
し光に対してきわめて不安定でただちに脱色して
しまい、実用に供しえない。 このような実状に鑑み、本発明者らは、先に、
溶剤に対する溶解度が高く、結晶化も少なく、か
つ熱的に安定であつて、塗膜の反射率が高いイン
ドレニン系のシアニン色素を単層膜として用いる
旨を提案している(特願昭57−134397号、同57−
134170号)。 また、インドレニン系、あるいはチアゾール
系、キノリン系、セレナゾール系等の他のシアニ
ン色素においても、長鎖アルキル基を分子中に導
入して、溶解性の改善と結晶化の防子がはかられ
ることを提案している(特願昭57−182589号、同
57−177776号等)。 さらに、光安定性をまし、特に読み出し光によ
る脱色(再生劣化)を防止するために、シアニン
色素にクエンチヤーを添加する旨の提案を行つて
いる(特願昭57−166832号、同57−168048号等)。 さらに、スチリル系、インドリル系、ピリリウ
ム、チアピリリウム、セレナピリリウムないしテ
ルロピリリウム系、ポリメチン系等の色素にクエ
ンチヤーを添加して、再生劣化が減少する旨の提
案も行つている(特願昭58−181367号、同58−
181368号、同58−181369号、同58−183454号、同
58−183455号、同58−183456号〕。 ところで、これら色素等は、通常ClC4 -等のア
ニオンと結合している。また、通常の遷移金属キ
レート化合物クエンチヤーは、アンモニウムイオ
ン等のカチオンと結合している。 このため、これら不要な対アニオンおよび対カ
チオンが記録層中に存在し、加水分解によつて
酸、アルカリ等を生じやすく、耐湿性の点で問題
がある。 また、不要な部分だけ分子量が大きくなり、単
位重量当りの吸光度および反射率が小さくなるた
め、高感度化の点で不利となる。 発明の目的 本発明は、このような実状に鑑みなされたもの
であつて、その主たる目的は、再生劣化がきわめ
て少なく、耐湿性が良好な色素を含む記録層を有
する光記録媒体を提供することにある。 このような目的は、下記の本発明によつて達成
される。 すなわち本発明は、色素カチオンD+とクエン
チヤーアニオンQ-との結合体D+・Q-(ただし、
D+はシアニン色素以外の色素のカチオンである)
を含む記録層を基体上に形成してなることを特徴
とする光記録媒体である。 発明の具体的構成 以下、本発明の具体的構成について詳細に説明
する。 本発明の光記録媒体の記録層は、色素カチオン
とクエンチヤーアニオンとの結合体を含む。 この場合、色素カチオンとクエンチヤーアニオ
ンとのイオン価数については制限はなく、種々の
組合せが可能であるが、通常は、両者は1価であ
る。 すなわち、色素カチオンをD+、クエンチヤー
アニオンをQ-とすると、通常、結合体は、 D+・Q- のものである。 ただし、D+はシアニン色素以外の色素のチオ
ンである。 本発明におけるイオン結合体を構成する色素の
カチオンには特に制限はなく、種々のものを用い
ることができる。 ただ、このような各種色素のカチオンとして、
記録層中に含有させたとき、書き込み感度が高
く、読み出しのS/N比が高いものは、正電荷を
もつヘテロ原子を含むヘテロ環を有する色素のカ
チオンか、あるいは正電荷をもつメチン鎖を有す
る色素のカチオンである。 このような場合、正電荷をもつヘテロ原子を含
むヘテロ環を有する色素のカチオンとしては、特
に下記一般式〔〕〜〔〕で示されるものが好
ましい。 一般式〔〕 上記一般式〔〕において、 Zは、縮合ベンゼン環またはナフタレン環を形
成するのに必要な原子群を表わし、 R11は、置換または非置換のアルキル基、アリ
ール基またはアルケニル基を表わし、 R12は、置換または非置換のアリール基を表
し、 L1およびL2は、それぞれ、置換または非置換
のメチン基を表わし、 l1は、1または2であり、 Y1は、含窒素ヘテロ環を形成するのに必要な
原子群を表わし、 mは、0または1であり、 R14は、置換または非置換のアルキル基、アリ
ール基またはアルケニル基を表わす。 上記一般式〔〕において、両端の含窒素環の
H原子に結合するR11およびR14は、互いに同一
でも異なつていてもよく、それぞれ、置換または
非置換のアルキル基、アリール基またはアルケニ
ル基を表わす。 この場合、これらの基の炭素原子数には特に制
限はない。また、アルキル基としては、鎖状であ
つても環状であつてもよい。 そして、これらの基が置換体である場合、置換
基としては、スルホ基、カルボキシ基、ヒドロキ
シ基、アルキルカルボニルオキシ基、アルキルオ
キシカルボニル基、アルキルアミド基、アルキル
スルホンアミド基、アルキルオキシ基、アルキル
アミノ基、アルキルカルバモイル基、アルキルス
ルフアモイル基、アリールカルボニルオキシ基、
アリールオキシカルボニル基、アリールアミド
基、アリールスルホンアミド基、アリールオキシ
基、アリールアミノ基、アリールカルバモイル
基、アリールスルフアモイル基、ハロゲン原子
等、あるいはこれらの1つ以上が他を置換したも
のなどがある。 また、一般式〔〕の左端のインドール環また
はベンズインドール環の2位に結合するR12は、
置換または非置換のアリール基(特にフエニル
基)である。 この場合、置換基としては、ハロゲン原子、ア
ルキル基、アリール基、アルコキシ基等が挙げら
れる。 一方、Zは、縮合ベンゼン環またはナフタレン
環を形成するのに必要な原子群を表わし、これに
よりメチン鎖の左端には、インドールまたはベン
ズインドール環(α―またはβ―のいずれの異性
体でもよい)が結合するものである。 そして、これら環中の所定の位置には、さらに
他の置換基が結合していてもよい。 このような置換基としては、ハロゲン原子、ア
ルキル基、アリール基、複素環残基、アルコキシ
基、アリーロキシ基、アルキルチオ基、アリール
チオ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボ
ニル基、アルキルオキシカルボニル基、アリーロ
キシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ
基、アリールカルボニルオキシ基、アルキルアミ
ド基、アリールアミド基、アルキルカルバモイル
基、アリールカルバモイル基、アルキルアミノ
基、アリールアミノ基、カルボン酸基、スルホン
酸基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニ
ル基、アルキルスルホンアミド基、アリールスル
ホンアミド基、アルキルスルフアモイル基、アリ
ールスルフアモイル基、シアノ基、ニトロ基、ヒ
ドロキシ基等、 あるいはこれらの1種以上がこれらのうちの他
の基をさらに置換したものなど、種々の置換基で
あつてよい。 さらに、メチン鎖の右端には、Y1によつて完
成される含窒素ヘテロ環が結合する。ただし、メ
チン鎖とN原子とは、m=0にてメチン鎖に結合
する炭素原子のとなりに位置するか、m=1に
て、ヘテロ環中、メチン鎖に結合する炭素原子と
ジメチンを介して位置する。 このような場合、Y1を含む右端の環としては、
シアニン色素における公知の種々の含窒素ヘテロ
環いずれであつてもよい。 例えば、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、
ナフトチアゾール環(αおよびβ)、チアジアゾ
ール環、オキサゾール環、ベンズオキサゾール
環、ナフトオキサゾール環、セレナゾール環、ベ
ンズセレナゾール環、ナフトセレナゾール環、キ
ノリン環、ピリミジン環、キノキサリン環、キナ
ゾリン環、フタラジン環、キノリン環、ベンズイ
ミダゾール環、インドール環(特に、3,3―ジ
アルキル―2―インドレニル等)、ナフチリジン
環、チアゾロピリジン環、チアゾロキノリン環、
オキサゾロキノリン環、ピロロピリジン環等であ
る。 そして、これら環には、上記左端のインドール
環またはベンズインドール環と同様の置換基が結
合してもよい。 さらに、L1およびL2は、置換基を有してもよ
いメチル基であるが、通常はCHである。 また、これらで形成されるメチン鎖は、その途
中に環を含んでいてもよい。 また、l1は、1または2である。 次に、上記一般式〔〕で示される色素カチオ
ンの具体例を挙げる。 なお、下記において、Φは左端のZを含む環で
あり、このうちiがインドール環、biがベンゾイ
ンドール環を表わす。 また、Ψは、Yを含む環である。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 これら色素の酸アニオン、例えば、Cl-、Br-
I-、ClO4 -
【式】
〔Φ〕
〔Φ〕 〔Φ〕 〔Φ〕 上記一般式〔〕において、R21は、置換また
は非置換のアルキル基(例えばメチ、エチル、ブ
チル、オクチルなど)、アリール基(例えばフエ
ニルなど)、またはアルケニル基(例えばアリル、
メタアリルなど)である。 R21の炭素原子数には特に制限はない。 また、これらが置換されたものである場合、置
換基としては、アルキルカルボニルオキシ基、ア
ルキルアミド基、アルキルスルホンアミド基、ア
ルコキシカルボニル基、アルキルアミノ基、アル
キルカルバモイル基、アルキルスルフアモイル
基、アリールカルボニルオキシ基、アリールアミ
ド基、アリールスルホンアミド基、アリーロキシ
カルボニル基、アリールアミノ基、アリールカル
バモイル基、アリールスルフアモイル基、水酸
基、カルボキシ基、スルホン酸基、ハロゲン原子
等いずれであつてもよい。 さらに、式〔Φ〕〜〔Φ〕において、その
3位には、2つの置換基R23、R24が結合するこ
とが好ましい。この場合、3位に結合する2つの
置換R23、R24としては、アルキル基またはアリ
ール基であることが好ましい。そして、これらの
うちでは、炭素原子数1または2、特に1の非置
換アルキル基であることが好ましい。 また、これら環中の所定の位置には、さらに他
の置換基R25が結合していてもよい。 このような置換基としては、ハロゲン原子、ア
ルキル基、アリール基、複素環残基、アルコキシ
基、アリーロキシ基、アルキルチオ基、アリール
チオ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボ
ニル基、アルキルオキシカルボニル基、アリーロ
キシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ
基、アリールカルボニルオキシ基、アルキルアミ
ド基、アリールアミド基、アルキルカルバモイル
基、アリールカルバモイル基、アルキルアミノ
基、アリールアミノ基、カルボン酸基、スルホン
酸基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニ
ル基、アルキルスルホンアミド基、アリールスル
ホンアミド基、アルキルスルフアモイル基、アリ
ールスルフアモイル基、シアノ基、ニトロ基、ヒ
ドロキシ基等、種々の置換基であつてよい。 そして、これらの置換基の数(p、q、r)
は、通常、0または1〜4程度とされる。 なお、p、q、rが2以上であるとき、複数の
R25は、互いに異なるものであつてよい。 L1、L2は、前記と同じく、置換されていても
よいメチン基であるが、通常はCHである。 そして、これらで形成されるメチン鎖は、その
途中に環を含んでいてもよい。 l2は、1、2または3のいずれであつてもよ
い。 R22は、1価の基を表わし、k=0、1、2、
3、4または5である。この場合、k≧2のとき
は、複数のR22は互いに同一でも異なるものであ
つてもよい。 なお、kは1以上、特に1または2であり、そ
のうちの1つはp―位に結合し、また他の1つは
m―位に結合し、p―位に結合するR22は、置換
または非置換のジアルキルアミノ基またはアルキ
ルオキシ基であると好適である。この場合の置換
体の置換基としては、スルホン酸基、シアノ基、
ハロゲン原子、カルボン酸基などがある。 次に、一般式〔〕で示される色素カチオンの
具体例を挙げる。
【表】 このような色素カチオンの酸アニオンとの結合
体は、l=1または2の場合、特公昭31−5920
号、米国特許第1845404号、同第3652283号、同第
3384487号、特公昭57−46056号等に従い合成され
る。 また、l=2および3の場合は、J.Chemical
Society、1266(1961)、Berichte、94、838
(1961)、Bulletin of the Chemical Society of
Japan、43、1586(1970)に準じて、メチン鎖を
延長し、α,β―不飽和アルデヒドとした後、上
記方法に従い合成される。 一般式〔〕 上記一般式〔〕において、 R31およびR32は、それぞれ、アルキル基、ア
リール基、または付加インドリジン基もしくはイ
ンドリジニウム基、もしくはこれらの組み合せを
有するポリスチリル基を表わす。 R33は、インドリジノン核と共に有機発色団を
構成する、特開昭58−17164号に記載されている
ような1価の基を表わす。 R34は、水素、アルキル基、シアノ基、アシル
基、カルボアルコキシ基、アミノカルボニル基、
アシルオキシ基またはハロゲンを表わす。 R35は、水素、ハロゲンまたはアルキル基を表
わす。 このような色素カチオンの酸アニオンとの結合
体は、特開昭58−17164号の記載に従い容易に合
成される。 以下に、これら色素カチオンの代表例を挙げ
る。 なお、以下において、φはフエニル基を表わ
す。
【表】
〔ここに、A2は、水素原子、アルキル基(メチル、エチルなど)、アルコキシ基(メトキシ、エトキシなど)、アリール基(フエニル、ナフチルなど)、置換もしくは非置換のアミノ基(ジメチルアミノなど)、ジアルキルアミノアリール基(ジメチルアミノフエニルなど)、単環または多環のヘテロ環残基(オキサゾリル、9―ジユロリジル、チアゾリル、セレナゾリル、イミダゾリル、ピリリウミル、チアピリリウミル、セレナピリリウム、テルロピリリウム、ピリジニル、フラニル、チオフエニル、セレノフエニル、テルロフエニル、オキサインドラジニル、ベンゾキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾセレナゾリル、ベンゾピリリウミル、ベンゾチアピリリウミル、ベンゾセレナピリリウミル、ベンゾテルロピリリウミルなど)を表わし、 R′およびR″は、前記に同じであり、 nは0〜2の整数である。〕
さらに、R42およびR44は、同一でも異なつて
いてもよく、それぞれ水素原子;または前記
R41、R43、R45におけるときと同様に置換され
るか、あるいは非置換のアルキル基もしくはアリ
ール基を表わす。 このような場合、R42とR43、あるいはR44と
R45は、互いに結合して、炭素原子約5〜20程度
の単環ないし多環の縮合炭素環を形成してもよ
い。 縮合炭素環としては、特に、置換ないし非置換
のベンゼン環が好適である。 さらにXは、O、S、SeまたはTeであり、そ
れぞれの原子に応じ、ピリリウム系、チアピリリ
ウム系、セレナピリリウム系またはテルロピリリ
ウム系の色素となるものである。 このような色素の酸アニオン結合体は、特開昭
58−32876号およびJ.Org.Chem.47 27 5235〜
5239(1982)等に従い合成される。 次に、上記一般式〔〕で示される色素の具体
例を挙げる。 なお、下記においてphは、フエニル基を表わ
す。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 さらに、正電荷を有するメチン鎖を有する色素
カチオンとしては、下記一般式〔〕で示される
ものが好ましい。 一般式〔〕 上記一般式〔〕において、 R51は、水素原子、アルコキシ基または置換も
しくは非置換のアミノ基を表わし、 A、BおよびCは、それぞれ置換または非置換
のフエニル基またはアルキル基を表わすが、 A、BおよびCのうちの少なくとも1つは
【式】である。 L1およびL2は、置換または非置換のメチン基
を表わし、 nは1または2である。 上記一般式〔〕において、R51は、水素原
子、アルコキシ基、置換または非置換のアミノ基
を表わす。 この場合、アルコキシ基としては、メトキシ、
エトキシ等の低級アルコキシ基が好適である。 また、アミノ基としては、非置換体、モノ置換
体であつてもよいが、ジ置換体であることが好ま
しい。そして、特に、メチル、エチル、置換(ハ
ロゲン等)もしくは非置換のベンジル基を有する
ジ置換アミノ基が好ましい。 これらのうち、R51としては、アミノ基である
ことが好ましい。 さらに、L1およびL2は、前記に同じく、置換
または非置換のメチン基を表わすが、これらで形
成されるメチン鎖中には、炭素環が形成されてい
てもよい。 一方、A、BおよびCは、それぞれ、置換また
は非置換のフエニル基またはアルキル基を表わ
す。 アルキル基としては、メチル、エチルが好適で
ある。 また、フエニル基としては、上記
【式】の他、非置換フエニル基やハ ロゲン等で置換されたフエニル基であつてよい。 ただし、A、BおよびCのうちの1〜3個は、
【式】でなければならない。 さらに、nは1または2である。 次に、上記一般式〔〕で示されるポリメチン
色素カチオンの具体例を挙げる。 このような色素カチオンの酸アニオンとの結合
体は、J.Am.Chem.Soc.80 3772〜3777(1958)
や、Helu.Chim.Acta24 369E、特開昭56−8149
号、同58−181690号等に従い合成される。 これら各色素カチオンは、通常、単量体の形を
とるが、必要に応じ、重合体の形であつてもよ
い。 この場合、重合体は、色素カチオンの2分子以
上を有するものであつて、これら色素カチオンの
縮合物であつてもよい。 例えば、―OH、―COOH、―SO3H等の官能
基の1種以上を、1個または2個以上有する上記
色素カチオンの単独ないし共縮合物、 あるいはこれらと、ジアルコール、ジカルボン
酸ないしその塩化物、ジアミン、ジないしトリイ
ソシアナート、ジエポキシ化合物、酸無水物、ジ
ヒドラジド、ジイミノカルボナート等の共縮合成
分や他の色素との共縮合物がある。 あるいは、上記の官能基を有する色素カチオン
を単独で、あるいはスペーサー成分や他の色素と
ともに、金属系架橋剤で架橋したものであつても
よい。 この場合、金属系架橋剤としては、 チタン、ジルコン、アルミニウム等のアルコキ
シド、 チタン、ジルコン、アルミニウム等のキレート
(例えば、β―ジケトン、ケトエステル、ヒドロ
キシカルボン酸ないしそのエステル、ケトアルコ
ール、アミノアルコール、エノール性活性水素化
合物等を配位子とするもの)、 チタン、ジルコン、アルミニウム等のシアレー
トなどがある。 さらには、―OH基、―OCOR基、および―
COOR基(ここに、Rは、置換ないし非置換のア
ルキル基ないしアリール基である)のうちの少な
くとも1つを有する色素カチオンの1種または2
種以上、あるいはこれと、他のスペーサー成分な
いし他の色素とをエステル交換反応によつて、―
COO―基によつて結合したもものも使用可能で
ある。 この場合、エステル交換反応は、チタン、ジル
コン、アルミニウム等のアルコキシドを触媒とす
ることが好ましい。 加えて、上記の色素カチオンは、樹脂と結合し
たものであつてもよい。 このような場合には、所定の基を有する樹脂を
用い、上記の重合体の場合に準じ、樹脂の側鎖
に、縮合反応やエステル交換反応によつたり、架
橋によつたりして、必要に応じスペーサー成分等
を介し、色素カチオンを連結する。 他方、結合体を構成するクエンチヤーアニオン
としては、種々のクエンチヤーのアニオン体を用
いることができるが、特に、再生劣化が減少する
こと、そして色素結合樹脂との相溶性が良好であ
ることなどから、遷移金属キレート化合物のアニ
オンであることが好ましい。この場合、中心金属
としては、Ni、Co、Cu、Mn、Pd、Pt等が好ま
しく、特に、下記の化合物が好適である。 1) 下記式で示されるビスフエニルジチオール
ここに、R1ないしR4は、水素またはメチル
基、エチル基などのアルキル基、Clなどのハロ
ゲン原子、あるいはジメチルアミノ基、ジエチ
ルアミノ基などのアミノ基を表わし、 Mは、Ni、Co、Cu、Pd、Pt等の遷移金属原
子を表わす。 また、Mの上下には、さらに他の配位子が結
合していてもよい。 このようなものとしては下記のものがある。
【表】
【表】 2) 下記式で示されるビスジチオ―α―ジケト
ン系
【式】 ここに、R5ないしR8は、置換ないし非置換
のアルキル基またはアリール基を表わし、 Mは、Ni、Co、Cu、Pd、Pt等の遷移金属原
子を表わす。 なお、以下の記載において、phは、フエニ
ル基、φは、1,4―フエニレン基、φ′は、
1,2―フエニレン基、benzは、環上にてと
なりあう基が互いに結合して縮合ベンゼン環を
形成することを表わすものである。
【表】 3 下記式で示されるもの ここに、Mは、遷移金属原子を表わし、 Q1は、 を表わす。 Q-3−1 Ni Q12 Q-3−2 Ni Q12 Q-3−3 Co Q12 Q-3−4 Cu Q12 Q-3−5 Pd Q12 4) 下記式で示されるもの ここに、 Mは遷移金原子を表わし、 AはS、
【式】または
【式】を表 わし、 R11およびR12は、それぞれCN、COR13
COOR14、CONR15、R16またはSO2R17を表わ
し、 R13ないしR17は、それぞれ水素原子または
置換もしくは非置換のアルキル基もしくはアリ
ール基を表わし、 Q2は、5員または6員環を形成するのに必
要な原子群を表わす。
【表】 \
CN
5) 下記式で示されるもの ここに、Mは遷移金属原子を表わす。 Q-5−1 Ni この他、特願昭58−127075号に記載したも
の。 6) 下記式で示されるチオカテコールキレート
ここに、Mは、Ni、Co、Cu、Pd、Pt等の遷
移金属原子を表わす。 また、ベンゼン環は置換基を有していてもよ
い。 Q-6−1 Ni 7) 下記式で示されるもの ここに、R18は、1価の基を表わし、 lは、0〜6であり、 Mは、遷移金属原子を表わす。 R18 Q-7−1 Ni H 0 Q-7−2 Ni CH3 1 8) 下記式で示されるチオビスフエノレートキ
レート系
【式】 ここに、Mは前記と同じであり、R65および
R66は、アルキル基を表わす。 R65、R66 Q-8−1 t−C8H17 Ni Q-8−2 t−C8H17 Co なお、上記のクエンチヤーアニオンの中では、
上記1)のフエニルビスジチオール系のものが最
も好ましい。これは、読み出し光による再生劣化
がより一層少なくなり、耐光性がきわめて高くな
るからである。 次に、本発明で用いる結合体の具体例を挙げ
る。
【表】
【表】 このような本発明における結合体は、例えば以
下のようにして製造される。 まず、アニオンと結合したカチオン型の色素を
用意する。 この場合のアニオン(An-)としては、I-
Br-、ClO4 -、BF4 -
【式】
【式】等であればよい。 このような色素は、公知のものであり、前記し
たような常法に従い合成される。 他方、カチオンと結合したアニオン型のクエン
チヤーを用意する。 この場合のカチオン(Cat+)としては、特に
N+(CH34、N+(C4H94等のテトラアルキルアン
モニウムが好適である。 なお、これらクエンチヤーは公知のものであ
り、常法に従い合成される。この場合、特に前記
1)のものは、特願昭57−166832号、特願昭58−
163080号等に従い合成される。 次いで、これら色素とクエンチヤーの等モル
を、極性有機溶媒に溶解する。 用いる極性有機溶媒としては、N,N―ジメチ
ルホルムアミド等が好適である。 また、その濃度は、0.01モル/l程度とすれば
よい。 この後、これに水系溶媒、特に水を加え、複分
解を生起させ、沈澱をうる。加える水の量は、10
倍以上の大過剰とすればよい。 なお、反応温度は、室温〜90℃程度がよい。 次いで、両液相を分離し、濾過乾燥を行い、必
要に応じてこれを2〜3回繰り返したのち、
DMF−エタノール等で再結晶を行えば、本発明
の結合体がえられる。 なお、以上の方法の他、クエンチヤーカチオン
の中間体である中性のものを、塩化メチレン等に
溶解し、これに色素を等モル添加し濃縮し、再結
晶を行つてもよい。 または、特願昭57−166832号に従つて空気を吹
き込みながら、ニツケルを酸化しアニオン型とし
て塩を形成してもよい。 次に、本発明の結合体の合成例を挙げる。 合成例 1 (D13の合成) D+I21のパークロレート(0.5ミリモル、0.31
g)およびビス(3,4,6―トリクロロ―1,
2―ジチオフエノレート)ニツケル()テトラ
―n―ブチルアンモニウム〔三井東圧社製 PA
−1006 Q-1−8のテトラブチルアンモニウム塩〕
(0.5ミリモル、0.39g)を、N,N′―ジメチルホ
ルムアミド20mlに溶解し、70℃に3時間保つた
後、冷水中に注ぎ、沈澱を濾過、水洗いして減圧
乾燥してD1を0.50gを得た。(収率94℃%) これを再びDMF10mlに加熱溶解し、熱エタノ
ール―水(1:2)30mlを加えて放置し、再結晶
させた。 原子吸光法により含有Niを定量し、次の結果
をえた。 Ni含有率(%) 計算値 5.48 測定値 5.31 色素安定剤1:1 混合物としての計算値 4.15 合成例 2 (D26の合成) D+10のパークロレート(0.5ミリモル、0.31
g)およびPA−1006(Q-1−8のテトラブチルア
ンモニウム塩0.5ミリモル、0.39g)を合成例1
と同様に複分解して、光安定化色素D2を得た。 収量 0.51g(収率 96%) DMF−エタノールから再結晶させた。 Ni含有率(%) 計算値 5.48 測定値 5.35 混合物としての計算値 4.15 合成例 3 (D36の合成) D+26のトリフルオロアセチルスルホネート
(0.5ミリモル、0.37g)およびQ-1−12のテトラ
ブチルアンモニウム塩(0.5ミリモル、0.34g)
〔帝国化学産業社製 NIR C−2〕を合成例1
と同様に用いて、光安定化色素D3を得た。 収率 96% Ni含有率(%) 計算値 5.75 測定値 5.82 合成例 4 (D39の合成) D+5のパークロレート(0.5ミリモル、0.37
g)およびQ-1−12のテトラブチルアンモニウム
塩〔帝国化学産業社製NIR C−2〕(0.5ミリモ
ル、0.34g)を合成例1と同様に用いて、光安定
化色素D4 0.49gを得た。 収率 93% Ni含有率(%) 計算値 5.56 測定値 5.48 合成例 5 (D47の合成) D+71のパークロレート(0.5ミリモル、0.30
g)およびQ-1−3のテトラブチルアンモニウム
塩〔三井東圧社製 PA−1005〕を合成例1と同
様に用いて、光安定化色素 D5 0.44gを得た。 収率 90% Ni含有率(%) 計算値 6.04 測定値 5.93 合成例 6 (D50の合成) D+V1のパークロレート(0.5ミリモル、0.27
g)およびQ-1−12のテトラブチルアンモニウム
塩(0.5ミリモル、0.34g)を合成例1と同様に
用いて、光安定化色素D6 0.46gを得た。 収率 96% Ni含有率(%) 計算値 6.06 測定値 5.91 合成例 7 (D57の合成) D+29のパークロレート(0.5ミリモル、0.38
g)およびQ-1−8のテトラブチルアンモニウム
塩(0.5ミリモル、0.39g)を合成例1と同様に
用いて、光安定化色素D7 0.55gを得た。 収率 92% Ni含有率(%) 計算値 4.89 測定値 4.77 このような結合体は、本発明の効果をそこなわ
ない範囲で、他の色素と組み合わせて記録層を形
成してもよい。 記録層中には、必要に応じ、樹脂が含まれてい
てもよい。 用いる樹脂としては、自己酸化性、解重合性な
いし熱可塑性樹脂が好適である。 これらのうち、特に好適に用いることができる
熱可塑性樹脂には、以下のようなものがある。 ) ポリオレフイン ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ4―メ
チルペンテン−1など。 ) ポリオレフイン共重合体 例えば、エチレン―酢酸ビニル共重合体、エ
チレン―アクリル酸エステル共重合体、エチレ
ン―アクリル酸共重合体、エチレン―プロピレ
ン共重合体、エチレン―ブテン―1共重合体、
エチレン―無水マレイン酸共重合体、エチレン
プロピレンターポリマー(EPT)など。 この場合、コモノマーの重合比は任意のもの
とすることができる。 ) 塩化ビニル共重合体 例えば、酢酸ビニル―塩化ビニル共重合体、
塩化ビニル―塩化ビニリデン共重合体、塩化ビ
ニル―無水マレイン酸共重合体、アクリル酸エ
ステルないしメタアクリル酸エステルと塩化ビ
ニルとの共重合体、アクリロニトリル―塩化ビ
ニル共重合体、塩化ビニルエーテル共重合体、
エチレンないしプロピレン―塩化ビニル共重合
体、エチレン―酢酸ビニル共重合体に塩化ビニ
ルをグラフト重合したものなど。 この場合、共重合比は任意のものとすること
ができる。 ) 塩化ビニリデン共重合体 塩化ビニリデン―塩化ビニル共重合体、塩化
ビニリデン―塩化ビニル―アクリロニトリル共
重合体、塩化ビニリデン―ブタジエン―ハロゲ
ン化ビニル共重合体など。 この場合、共重合比は、任意のものとするこ
とができる。 ) ポリスチレン ) スチレン共重合体 例えば、スチレン―アクリロニトリル共重合
体(AS樹脂)、スチレン―アクリロニトリル―
ブタジエン共重合体(ABS樹脂)、スチレン―
無水マレイン酸共重合体(SMA樹脂)、スチレ
ン―アクリル酸エステル―アクリルアミド共重
合体、スチレン―ブタジエン共重合体
(SBR)、スチレン―塩化ビニリデン共重合体、
スチレン―メチルメタアクリレート共重合体な
ど。 この場合、共重合比は任意のものとすること
ができる。 ) スチレン型重合体 例えば、α―メチルスチレン、p―メチルス
チレン、2,5―ジクロルスチレン、α,β―
ビニルナフタレン、α―ビニルピリジン、アセ
ナフテン、ビニルアントラセンなど、あるいは
これらの共重合体、例えば、α―メチルスチレ
ンとメタクリル酸エステルとの共重合体。 ) クマロン―インデン樹脂 クマロン―インデン―スチレンの共重合体。 ) テルペン樹脂ないしピコライト 例えば、α―ピネンから得られるリモネンの
重合体であるテルペン樹脂や、β―ピネンから
得られるピコライト。 ) アクリル樹脂 特に下記式で示される原子団を含むものが好
ましい。 式 上記式において、R10は、水素原子またはア
ルキル基を表わし、R20は、置換または非置換
のアルキル基を表わす。この場合、上記式にお
いて、R10は、水素原子または炭素原子数1〜
4の低級アルキル基、特に水素原子またはメチ
ル基であることが好ましい。また、R20は、置
換、非置換いずれのアルキル基であつてもよい
が、アルキル基の炭素原子数は1〜8であるこ
とが好ましく、また、R20が置換アルキル基で
あるときには、アルキル基を置換する置換基
は、水酸基、ハロゲン原子またはアミノ基(特
に、ジアルキルアミノ基)であることが好まし
い。 このような上記式で示される原子団は、他の
くりかえし原子団とともに、共重合体を形成し
て各種アクリル樹脂を構成してもよいが、通常
は、上記式で示される原子団の1種または2種
以上をくりかえし単位とする単独重合体または
共重合体を形成してアクリル樹脂を構成するこ
とになる。 ) ポリアクリロニトリル ) アクリロニトリル共重合体 例えば、アクリロニトリル―酢酸ビニル共重
合体、アクリロニトリル―塩化ビニル共重合
体、アクリロニトリル―スチレン共重合体、ア
クリロニトリル―塩化ビニリデン共重合体、ア
クリロニトリル―ビニルピリジン共重合体、ア
クリロニトリル―メタクリル酸メチル共重合
体、アクリロニトリル―ブタジエン共重合体、
アクリロニトリル―アクリル酸ブチル共重合体
など。 この場合、共重合比は任意のものとすること
ができる。 ) ダイアセトンアクリルアミドポリマーア
クリロニトリルにアセトンを作用させたダイア
セトンアクリルアミドポリマー。 ) ポリ酢酸ビニル ) 酢酸ビニル共重合体 例えば、アクリル酸エステル、ビニルエーテ
ル、エチレン、塩化ビニル等との共重合体な
ど。 共重合比は任意のものであつてよい。 ) ポリビニルエーテル 例えば、ポリビニルメチルエーテル、ポリビ
ニルエチルエーテル、ポリビニルブチルエーテ
ルなど。 ) ポリアミド この場合、ポリアミドとしては、ナイロン
6、ナイロン6―6、ナイロン6―10、ナイロ
ン6―12、ナイロン9、ナイロン11、ナイロン
12、ナイロン13等の通常のホモナイロンの他、
ナイロン6/6―6/6―10、ナイロン6/6
―6/12、ナイロン6/6―6/11等の重合体
や、場合によつては変性ナイロンであつてもよ
い。 ) ポリエステル 例えば、シユウ酸、コハク酸、マレイン酸、
アジピン酸、セバステン酸等の脂肪族二塩基
酸、あるいはイソフタル酸、テレフタル酸など
の芳香族二塩基酸などの各種二塩基酸と、エチ
レングリコール、テトラメチレングリコール、
ヘキサメチレングリコール等のグリコール類と
の縮合物や、共縮合物が好適である。 そして、これらのうちでは、特に脂肪族二塩
基酸とグリコール類との縮合物や、グリコール
類と脂肪族二塩基酸との共縮合物は、特に好適
である。 さらに、例えば、無水フタル酸とグリセリン
との縮合物であるグリプタル樹脂を、脂肪酸、
天然樹脂等でエステル化変性した変性グリプタ
ル樹脂等も好適に使用される。 ) ポリビニルアセタール系樹脂 ポリビニルアルコールを、アセタール化して
得られるポリビニルホルマール、ポリビニルア
セタール系樹脂はいずれも好適に使用される。 この場合、ポリビニルアセタール系樹脂のア
セタール化度は任意のものとすることができ
る。 ) ポリウレタン樹脂 ウレタン結合をもつ熱可塑性ポリウレタン樹
脂。 特に、グリコール類とジイソシアナート類と
の縮合によつて得られるポリウレタン樹脂、と
りわけ、アルキレングリコールとアルキレンジ
イソシアナートとの縮合によつて得られるポリ
ウレタン樹脂が好適である。 ) ポリエーテル スチレンホルマリン樹脂、環状アセタールの
開環重合物、ポリエチレンオキサイドおよびグ
リコール、ポリプロピレンオキサイドおよびグ
リコール、プロピレンオキサイド―エチレンオ
キサイド共重合体、ポリフエニレンオキサイド
など。 ) セルロース誘導体 例えば、ニトロセルロース、アセチルセルロ
ース、エチルセルロース、アセチルブチルセル
ロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロ
キシプロピルセルロース、メチルセルロース、
エチルヒドロキシエチルセルロースなど、セル
ロースの各種エステル、エーテルないしこれら
の混合体。 ) ポリカーボネート 例えば、ポリジオキシジフエニルメタンカー
ボネート、ジオキシジフエニルプロパンカーボ
ネート等の各種ポリカーボネート。 ) アイオノマー メタクリル酸、アクリル酸などのNa、Li、
Zn、Mg塩など。 ) ケトン樹脂 例えば、シクロヘキサノンやアセトフエノン
等の環状ケトンとホルムアルデヒドとの縮合
物。 ) キシレン樹脂 例えば、m―キシレンまたはメシチレンとホ
ルマリンとの縮合物、あるいはその変性体。 ) 石油樹脂 C5系、C9系、C5―C9共重合系、ジシクロペ
ンタジエン系、あるいは、これらの共重合体な
いし変性体など。 ) 上記)〜)の2種以上のブレ
ンド体、またはその他の熱可塑性樹脂とのブレ
ンド体。 なお、樹脂の分子量等は、種々のものであつて
よい。 このような樹脂と、前記の色素とは、通常、重
量比で1対0.1〜100の広範な量比にて設層され
る。 なお、このような記録層中には、別途他のクエ
ンチヤー、例えば特願昭58−181368号等に記載し
たものが含有されてもよい。 このような記録層を設層するには、一般に常法
に従い塗設すればよい。 そして、記録層の厚さは、通常、0.03〜10μm
程度とされる。 なお、このような記録層には、この他、他の色
素や、他のポリマーないしオリゴマー、各種可塑
剤、界面活性剤、帯電防止剤、滑剤、難燃剤、安
定剤、分散剤、酸化防止剤、そして架橋剤等が含
有されていてもよい。 このような記録層を設層するには、基体上に、
所定の溶媒を用いて塗布、乾燥すればよい。 なお、塗布に用いる溶媒としては、例えばメチ
ルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シク
ロヘキサノン等のケトン系、酢酸ブチル、酢酸エ
チル、カルビトールアセテート、ブチルカルビト
ールアセテート等のエステル系、メチルセロソル
ブ、エチルセロソルブ等のエーテル系、ないしト
ルエン、キシレン等の芳香族系、ジクロロエタン
等のハロゲン化アルキル系、アルコール系などを
用いればよい。 このような記録層を設置する基体の材質として
は、書き込み光および読み出し光に対し実質的に
透明なものであれば、特に制限はなく、各種樹
脂、ガラス等いずれであつてもよい。 また、その形状は使用用途に応じ、テープ、ド
ラム、ベルト等いずれであつてもよい。 なお、基体は、通常、トラツキング用の溝を有
する。 また、基体用の樹脂材質としては、ポリメチル
メタクリレート、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、
ポリカーボネート樹脂、ポリサルフオン樹脂、ポ
リエーテルサルフオン、メチルペンテンポリマー
等の、みぞ付きないしみぞなし基体が好適であ
る。 これらの基体には、耐溶剤性、ぬれ性、表面張
力、熱伝導度等を改善するために、基体上に下地
層を形成することが好ましい。下地層の材質とし
ては、Si、Ti、Al、Zr、In、Ni、Ta等の有機錯
化合物や有機多官能性化合物を塗布、加熱乾燥し
て形成された酸化物であることが好ましい。 この他、各種感光性樹脂等下地層としてを用い
ることもできる。 また、記録層上には、必要に応じ、各種最上層
保護層、ハーフミラー層などを設けることもでき
る。ただし、記録層は単層膜とし、反射層を記録
層の上または下に積層しないことが好ましい。 本発明の媒体は、このような基体の一面上に上
記の記録層を有するものであつてもよく、その両
面に記録層を有するものであつてもよい。 また、基体の一面上に記録層を塗設したものを
2つ用い、それらを記録層が向かいあうようにし
て、所定の間隙をもつて対向させ、それを密閉し
たりして、ホコリやキズがつかないようにするこ
ともできる。 発明の具体的作用 本発明の媒体は、走行ないし回転下において記
録光をパルス状に照射する。このとき記録層中の
色素の発熱により、色素が融解し、ピツトが形成
される。 このように形成されたピツトは、やはり媒体の
走行ないし回転下、読み出し光の反射光ないし透
過光、特に反射光を検出することにより読み出さ
れる。 この場合、記録および読み出しは、基体側から
基体をとおして行う。 そして、一旦記録層に形成したピツトを光ない
し熱で消去し、再書き込みを行うこともできる。 なお、記録ないし読み出し光としては、半導体
レーザー、He―Neレーザー、Arレーザー、He
―Cdレーザー等を用いることができる。 発明の具体的効果 本発明によれば、読み出し光による再生劣化が
きわめて小さくなる。 そして、耐光性も向上し、明室保存による特性
劣化が少ない。 そして、消去および再書き込みを行うようなと
きにも特性の劣化が少ない。さらには、保存性を
向上する。 この場合、本発明では、色素カチオンとクエン
チヤーアニオンとがイオン結合しているので、色
素とクエンチヤーとを混合して用いるときと比較
して、これらの効果はより一層大きいものとな
る。 また、反射層を積層しなくても、基体をとおし
て書き込みと読み出しを良好に行うことができ
る。 そして、溶解性が良好で、結晶化も少ない。 発明の具体的実施例 以下、本発明の具体的実施例を示し、本発明を
さらに詳細に説明する。 実施例 1 下記表1に示される色素Dを用い、表1に示さ
れる割合にて所定の溶媒中に溶解し、チタンキレ
ート化合物〔T−50(ニツソー製)〕を塗布、加水
分解して下地層(0.01μ)を設けた直径30cmのア
クリルデイスク基板上に、0.06μmの厚さに塗布
設層して、各種媒体をえた。 この場合、表1において、NCは、窒素含量
11.5〜12.2%、JIS K 6703にもとづく粘度80秒
のニトロセルロースであり、その含有量は10wt
%である。 これとは別に比較のため、D+I21のパークロレ
ート(DI21)、およびQ-1−8のテトラブチルア
ンモニウム塩(Q18)を混合して含む媒体を作成
した。 なお、用いた色素は上記にて例示したNo.のもの
を用いた。 このようにして作製した各媒体を、900rpmに
て回転させながら、半導体レーザー(830nm)ま
たはHe―Neレーザーを用いて、基板裏面側から
書き込みを行つた。この場合、集光部出力は
10mW、周波数は2MHzである。 次いで、半導体レーザー(830nm、集光部出力
は1mW)または、He―Neレーザーを読み出し
光とし、基板をとおしての反射光を検出してヒユ
ーレツトパツカード社製のスペクトラムアナライ
ザーにて、バンド巾30KHzでC/N比を測定し
た。 また、1mWのレーザー読み出し光を1μsec巾、
3KHzのパルスとして、静止状態で5分間照射し
た後および40℃、88%RHにて1500時間保存した
後の、基体裏面側からの反射率の変化(%)を測
定した。 これらの結果を表1に示す。
【表】 表1の結果から、本発明の効果があきらかであ
る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 色素カチオンD+とクエンチヤーアニオンQ-
    との結合体D+・Q-(ただし、D+はシアニン色素
    以外の色素のカチオンである)を含む記録層を基
    体上に形成してなることを特徴とする光記録媒
    体。 2 色素カチオンが、正電荷をもつヘテロ原子を
    含むヘテロ環を有する色素のカチオン、または正
    電荷をもつメチン鎖を有する色素のカチオンであ
    る特許請求の範囲第1項に記載の光記録媒体。 3 クエンチヤーアニオンが、遷移金属のキレー
    ト化物のアニオンである特許請求の範囲第1項ま
    たは第2項に記載の光記録媒体。 4 記録層が、樹脂を含む特許請求の範囲第1項
    ないし第3項のいずれかに記載の光記録媒体。 5 色素カチオンが、単量体であるか、重合体で
    あるか、樹脂に結合したものであるかのいずれか
    である特許請求の範囲第1項ないし第4項のいず
    れかに記載の光記録媒体。 6 基体が、記録層担持面に下地層を有する特許
    請求の範囲第1項ないし第5項のいずれかに記載
    の光記録媒体。 7 結合体に加え、色素が含有されている特許請
    求の範囲第1項ないし第6項のいずれかに記載の
    光記録媒体。 8 基体側から書き込み・読み出しを行う特許請
    求の範囲第1項ないし第7項のいずれかに記載の
    光記録媒体。 9 記録層に反射層が積層されていない特許請求
    の範囲第1項ないし第8項のいずれかに記載の光
    記録媒体。
JP59014848A 1984-01-30 1984-01-30 光記録媒体 Granted JPS60159087A (ja)

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