JPH0139403Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、乗用車のバツテリ支持構造、より詳
細には、特にフロントドライブ型の乗用車でサイ
ドメンバ間にエンジンを横向きに配置していてト
ランスミツシヨンケースとサイドメンバ間の隙間
が小さいエンジンルーム内におけるバツテリ支持
構造に関するものである。

従来、サイドメンバ間にエンジンを横向きに配
置する場合、第１図に示すように、エンジン１の
トランスミツシヨンケース２の後端部とサイドメ
ンバ３との間隙Ｇは小さく、普通バツテリ４はト
ランスミツシヨンケース２の上方に配置すること
が多いが、サイドメンバ３からブラケツトＢを介
してバツテリ４を支持することは困難であり、支
持することができたとしても強度的に不十分なお
それがある。また、狭い空間でバツテリ支持構造
を取り付けることは熟練と労力を必要とした。

そこで、本考案は上記した従来技術の問題を解
消して、取り付け容易でかつ堅牢なバツテリ支持
構造を提供することを目的とする。

この目的を達成するために、本考案はシヨツク
アブゾーバリンフオースメントに縦長の第１ブラ
ケツトを溶接し、この第１ブラケツトに第２ブラ
ケツトを、次いで第２ブラケツトの下端にバツテ
リを載置するバツテリ受け板を取り付けるように
したことを特徴としている。

すなわち、シヨツクアブゾーバリンフオースメ
ントの周囲には十分強度を有する縦長ブラケツト
が溶着させる空間があり、この縦長ブラケツトに
第２ブラケツトを取り付けることは比較的容易で
あり、かつ取り付けねじの位置を選択する自由度
があるので違つた車種に広く適用することができ
るものである。

以下、図示の実施例につき詳細に説明する。

第２図において、符号５はクロスメンバを示し
クロスメンバ５はサイドメンバ３に緩衝材を介し
て連結されると共に、図示しないサスペンシヨン
アームを枢着するようになつている。ホイールハ
ウスインナ６の略中央部には、シヨツクアブゾー
バリンフオースメント７が溶接されていて、図示
しないシヨツクアブゾーバを覆うようになつてい
る。

リンフオースメント７の室内側面適宜な位置
に、縦方向に沿つて第１ブラケツト１０が溶接さ
れている。第１ブラケツト１０は、第３図によく
示すように、両端が互いに離間する向きに延びる
変形Ｕ字形断面を有する板材からなり、縦方向に
長く延びて左右両側においてリンフオースメント
７に溶着させられている。室内に対向する取り付
け面１１は滑らかな平面に形成され、適宜な位置
に穴１２，１２が穿設され、この穴１２，１２に
対応してナツト１３，１３が取り付け面１１の裏
側に溶着されている。

第２ブラケツト１４は、直方形の上方室内側の
一角が斜めに截断された形状の主板１５と、主板
１５の各辺がそれぞれ折り曲げられてなる側板と
で構成され一方向に開口する箱体を形成してい
る。垂直方向に延びる側板１６は第１ブラケツト
取り付け面１１に接触させられ、穴１２，１２に
対応して側板１６にも穴１７，１７が穿設されて
いる。ボルト１８，１８を穴１７，１７に挿通し
ナツト１３，１３に螺着させることによつて、第
２ブラケツト１４は第１ブラケツト１１に固定さ
れる、このとき、第２取り付け面たる主板１５は
第１取り付け面１１に対して直交するようになつ
ている。第２ブラケツト１４の底部側板１９はバ
ツテリ受け板２０の幅と略同じ長さを有してい
る。底部側板１９の下面には適宜な大きさの板２
１が溶着されていて、バツテリ受け板２０を支持
するようになつている。主板１５の略中央部には
軽量化のために切欠き部２２が穿設され、下部に
は穴２３，２３が配置され、これらの穴２３，２
３に対応して裏側（図中右側）にナツト２４，２
４が溶着されている。

バツテリ受け板２０は上方開口の箱体を形成し
ていて、内法はバツテリ（図示しない）が収納可
能の大きさになつている。この場合、第２ブラケ
ツト１４に対向する側板２７はバツテリの幅に略
等しい幅を有していて穴２８，２８を穿設させら
れている。底板２５には、軽量化のための切欠き
部２６，２６が穿設されている。ボルト２９（１
個のみ示す）を穴２８，２８に挿通しナツト２
４，２４に螺着させることによつてバツテリ受け
板２０は第２ブラケツト１４に確実に固定され
る。このときバツテリ受け板２０の主体たる底板
２５は略水平面上に延在することになる。バツテ
リ支持構造を上記のように第１ブラケツトをリン
フオースメントに溶着させておいて、これに固定
するバツテリ支持部材を第２ブラケツトとバツテ
リ受け板との区分したから、狭い空間でも作業を
容易にすることができ、取り付けの自由度が高
い。また第１ブラケツトに溶接されたリンフオー
スメントは補強効果を有し、リンフオースメント
板厚を厚くする必要がない。

第４図に本考案の別の実施例を示す。この場合 第１ブラケツト３０は、第４図によく示すよう
に、室内に対向する取り付け面３１を円弧状凹部
に形成させられている。そして、取り付け面３１
の上下２個所に穴３５，３５が穿設され、裏面に
は図示しないナツトが溶接されている。

第２ブラケツト３２は、主板３３の輪郭が直線
と曲線とで形成され、前記取り付け面３１に接触
する側板３４を取り付け面３１の円弧状凹部とは
補形的な突出部に形成させられている。また側板
３４には第１ブラケツト３０の穴３５，３５に対
応して穴３６，３６が穿設されている。この場合
の利点は、取り付け面が円弧状に形成されている
ので、ボルトの挿入角度が斜め上又は斜め下にな
り、挟い空間における取り付けの自由度が更に増
して、固定作業が容易になることである。

以上の説明で明らかなように、本考案は第１ブ
ラケツトをシヨツクアブゾーバリンフオースメン
トに溶着させ、この第１ブラケツトに第２ブラケ
ツトおよびバツテリ受け板を順に固定するように
したから、取り付けが容易かつ堅牢にバツテリを
支持することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はフロントドライブ車におけるバツテリ
配置を説明するための図、第２図は本考案の実施
例の第１ブラケツトを説明するための斜視図、第
３図は同実施例を示す分解斜視図、第４図は本考
案の別の実施例を示す分解斜視図である。 ７……リンフオースメント、１０，３０……第
１ブラケツト、１１，３１……第１取り付け面、
１４，３２……第２ブラケツト、１５，３３……
第２取り付け面、２０……バツテリ受け板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. フロントホイールのシヨツクアブゾーバを覆う
   リンフオースメントに溶接されていて、略縦方向
   に延びる第１取り付け面が形成される第１ブラケ
   ツトと、前記第１取り付け面に取り付けられてい
   て、同第１取り付け面に略直交する向きに第２取
   り付け面が形成される第２ブラケツトと、前記第
   ２取り付け面に取り付けられていて略水平面上に
   延在するバツテリ受け板とを備えたバツテリ支持
   構造。