JPH0135034Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、可撓管を備えた圧力流体供給ホース
に関するものである。

〈従来技術〉 一般に、ポンプ装置の吐出流体を動力舵取装置
に供給するための圧力流体供給ホースは、可撓性
ゴムホース内に可撓管を挿入し、圧力脈動を吸収
するようになつている。

従来、前記可撓性ゴムホースの内部に可撓管を
固定する場合、第４図に示すように外周を凹凸に
機械加工した支持リング１に可撓管２を挿通し、
支持リング１の両端部１ａ，１ｂをかしめて可撓
管２を固定した後、支持リング１をゴムホース３
内に挿入して固定リング４をかしめ、支持リング
１をゴムホース３の内周に固定している。

〈考案が解決しようとする問題点〉 しかしながら、従来の圧力流体供給ホースで
は、支持リングの外周に凹凸を機械加工しなけれ
ばならないためコストアツプとなるばかりでな
く、支持リングとゴムホースとの締結部が凹凸に
なつているのでゴムホースの局部応力による亀裂
発生につながる恐れがある。

〈問題点を解決するための手段〉 本考案は上記した従来の問題点を解消するため
になされたもので、支持リングを両端部に球面状
のビード部を塑性加工したパイプ材にて構成し、
この支持リングの中央部をかしめて可撓管を支持
リングに固定するようにしたものである。

〈実施例〉 以下本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。第１図において１０は本考案の圧力流体供給
ホースである。この圧力流体供給ホース１０は膨
張収縮可能な可撓性ゴムホース１１を備え、この
可撓性ゴムホース１１は接続金具１２，１３を介
してポンプ装置および動力舵取装置に接続して使
用される。可撓性ゴムホース１１には第２図にも
示すようにその中央内周に支持リング１５と、可
撓管１６をが挿嵌されている。この可撓管１６は
帯状の板材を螺旋状に巻いた筒状をなし、その両
端は前記接続金具１２，１３の内端部近傍まで延
在しており、可撓管１６の外周に形成される隙間
での圧力の伝播および支持リング１５の両端面で
の反射作用により、支持リング１５両側において
脈動吸収の作用が発生する。

前記支持リング１５は第３図に示すようにパイ
プ材からなり、その両端部に幅Ｃの球面状ビード
部１５ａ，１５ｂが塑性加工されており、この支
持リング１５に可撓管１６が挿通されて支持リン
グ１５の中央部をかしめて可撓管１６を支持リン
グ１５に固定している。この場合支持リング１５
のかしめ部１５ｃはなめらかな円弧に形成され
る。可撓管１６を固定した支持リング１５は前記
ゴムホース１１内に挿入され、固定リング１４を
かしめることによつてゴムホース１１の内周に支
持リング１５が固定される。この場合ゴムホース
１１は第２図に示すように、支持リング１５の両
端部のビード部（凸部）１５ａ，１５ｂおよび中
央部のかしめ部（凹部）１５ｃに密着するように
締結されるため、支持リング１５の抜けに対する
信頼性が高められ、しかもビード部１５ａ，１５
ｂおよびかしめ部１５ｃはなめらかな曲面で成形
されているため、ゴムホース１１の局部応力が小
さくなり、亀裂の発生が防止されるようになる。

〈考案の効果〉 以上述べたように本考案は、支持リングを両端
部に球面状のビード部を塑性加工したパイプ材に
て構成したことにより、軽量、かつ安価にでき、
しかも支持リングとゴムホースとの締結部におけ
る局部応力を小さくできるとともに、抜けに対す
る信頼性を高め得る等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す圧力流体供給ホ
ースの全体図、第２図は第１図の要部拡大断面
図、第３図は支持リングの断面図、第４図は従来
例を示す要部断面図である。 １１……可撓性ゴムホース、１４……固定リン
グ、１５……支持リング、１６……可撓管。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 可撓性ゴムホースの外部に挿通される固定リン
   グならびに内部に挿通される支持リングを有し、
   この支持リングをかしめて可撓管を支持リングに
   固定し、前記固定リングをかしめて支持リングを
   可撓性ゴムホースの内周に固定した圧力流体供給
   ホースにおいて、前記支持リングは両端部に球面
   状のビード部を塑性加工したパイプ材からなり、
   この支持リングの中央部をかしめて前記可撓管を
   固定するようにしてなる圧力流体供給ホース。