JPH01286827A - 電気回路用積層板の製造法 - Google Patents

電気回路用積層板の製造法

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JPH01286827A
JPH01286827A JP63116532A JP11653288A JPH01286827A JP H01286827 A JPH01286827 A JP H01286827A JP 63116532 A JP63116532 A JP 63116532A JP 11653288 A JP11653288 A JP 11653288A JP H01286827 A JPH01286827 A JP H01286827A
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JP63116532A
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English (en)
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Yukio Toyoda
幸雄 豊田
Takeshi Onoda
小野田 武士
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Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
Showa Highpolymer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は電気回路用積層板の製造法に係り、特に特殊な
側鎖二重結合型樹脂を用いた積層板の効率的な生産方式
に関するものである。
[従来の技術] 近年、電子工業の発達に伴い、種々の樹脂が電気回路用
積層板に用いられるようになって来た。
すなわち、一般的にはフェノール樹脂、エポキシ樹脂が
多用されており、高密度高多層印刷配線板用途にはポリ
イミド樹脂が用いられている。
一方、近年、高周波特性を重んする用途向けに1.2ポ
リブタジエンからなる側鎖二重結合型樹脂を用いた回路
用積層板が実用化されるに至った。
この1.2ポリブタジエンを主要成分とする側鎖二重結
合型樹脂を電気回路用積層板に用いるとその高周波特性
は優れる反面、成形性においては必ずしも優れたものと
は言えない状況である。
すなわち、1.2ポリブタジエン類はいずれも粘稠な液
状であるので含浸性を良くするためにはトルエン等の溶
媒で希釈し粘度を下げる必要がある。
このため、−旦樹脂を基材に含浸させた後溶媒を蒸発さ
せてプリプレグとした後、積層硬化するのが通例である
更に硬化速度が遅いため積層硬化して優れた電気回路用
積層板を得るためには150℃以上の温度とlokg/
cd以上の高圧と云うように苛酷な条件を用いる必要が
あった。
これらの1,2ポリブタジエンの抱える成形性の悪さは
結果として電気回路用積層板の製造コスト低減に問題を
残しているのである。
一方、1,2ポリブタジエンを主要成分とする側鎖二重
結合型樹脂以外の側鎖二重結合型樹脂の利用については
、例えば特公昭5g −24443にこの樹脂の電気用
途への利用の可能性を示唆する記述が見られるが、電気
回路用積層板への利用に関する開示はされていない。
他方、ラジカル硬化型の代表的樹脂である不飽和ポリエ
ステル樹脂については、これを用いた紙基材銅張積層板
が開発され実用化が始った状況である。この不飽和ポリ
エステル樹脂は安価であり、これを用いた銅張積層板の
特長とする所は耐トラッキング性、高周波特性等の電気
特性に優れる事であるが、我々の研究によれば、これら
不飽和ポリエステル樹脂硬化物は一般に耐アルカリ性が
弱い。この事は最近、特に重要さが増している化学銅メ
ツキによる回路形成の上で大きな問題を残しているのが
実情である。
[発明が解決しようとする課題] 従って本発明は、1.2ポリブタジエン、不飽和ポリエ
ステル樹脂等のごとく高周波特性に勝れる一方、基材へ
の含浸、硬化性等加工性が良いことに加え、前記耐アル
カリ性が高いラジカル硬化型の含浸用樹脂組成物を見出
し、その加工法を確立することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明者等は上記課題を解決しうる含浸用樹脂組成物の
探索とこれを用いる電気回路用積層板への加工法につい
て鋭意研究をした結果、特殊な側鎖二重結合型樹脂を架
橋用ビニルモノマーと併用し、基材への含浸、積層後の
硬化を空気遮断状態下で行うことにより達成しうろこと
を見出し、本発明を完成した。すなわち、本発明の要旨
は第1に、ラジカル硬化型樹脂と架橋用ビニルモノマー
とを主成分とする含浸樹脂液組成物を基材に含浸させて
後その複数枚または更に最外層の1に金属箔を合わせて
含浸積層体とした後硬化させる電気回路用積層板の製造
法において、ラジカル硬化型樹脂として側鎖二重結合型
樹脂を用い、かつ少なくとも含浸樹脂液組成物の含浸基
材の表面は空気遮断状態にして硬化させる電気回路用積
層板の製造法にあり、第2に、空気透過性がなく、硬化
後剥離可能なフィルムを含浸基材表面に重ねて空気遮断
状態とする前記の電気回路用積層板の製造法にある。
以下、本発明の内容を詳説する。
本発明にいう側鎖二重結合型樹脂とは主鎖と側鎖とから
構成される重合体であって、主鎖は官能基を有するビニ
ルモノマー単位を含む幹ポリマーであり、側鎖は該主鎖
の官能基を介して構成されてなるラジカル反応可能な炭
素−炭素二重結合を有する枝であり、該枝の二重結合は
架橋用ビニルモノマーにより架橋される。
本発明にいう側鎖二重結合型樹脂の主鎖を構成するとニ
ルモノマー単位とは官能基を有するビニルモノマー単位
を必須単位とし、これに必要に応じ官能基を持たないビ
ニルモノマー単位を含ませたものであり、これらが重合
して主鎖が構成される。
上記必須単位を構成するモノマーとしてはアクリル酸、
メタクリル酸、無水マレイン酸、マレイン酸モノエステ
ル、等の官能基としてカルボキシル基を有するビニル単
量体、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレ
ート等の官能基としてグリシジル基を有するビニル単量
体その他アリルアルコール、2−ヒドロキシエチルメタ
クリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−
ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシプ
ロピルアクリレート、N−メチロールアクリルアミド等
の官能基としてヒドロキシ基を有するビニル単量体等が
代表的であり、特にアクリル酸およびメタクリル酸が最
も好ましく用いられる。
本発明における官能基を有するビニルモノマー単位とは
主鎖を、重合により形成する場合に活性な官能基として
存在させる場合のほか、後述の側鎖を予め該モノマーの
官能基と反応させておいて重合させて結合する場合の区
別なく側鎖を主鎖に形成せしめる役目をした官能基残基
がある形のビニルモノマー単位を指す。
官能基を有しないとニルモノマーとしては、スチレン、
α−メチルスチレン、クロロスチレン、ビニルトルエン
、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、アクリロ
ニトリル、エチレン、プロピレン、ブタジェン、(メタ
)アクリル酸エステル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル、マレイン酸ジエステル、メチルビニルベンゼン等が
挙げられる。
これらビニルモノマー単位から構成される主鎖の重量平
均分子量は5000ないし400,000であり、好適
には10.000ないし200.000である。この値
は、側鎖の種類に対応させて適宜選択される。この分子
量は電気回路用積層板としての物性とか、含浸性に影響
し、5000未満では硬化後の積層板の機械的物性が不
十分となり、逆に400.000を超えると基材(紙等
)への樹脂含浸性が劣り、いずれも好ましくない。主鎖
中の官能基を有するモノマー111位の量は側鎖の密度
に関係し、側鎖間の硬化反応性に影響するので適宜の比
率が選ばれるが、主鎖1000g中側鎖密度は0.1〜
2モルが好ましく、より好適には0.4〜1.5モルで
ある。
本発明にいう側鎖とは末端または中間に>C−Cくなる
二重結合を有するもので、前記主鎖にその官能基を介し
て技を構成しているものを指すが代表的なものとしては
、 (以下余白) e−J              。
等が一般式として例示できる。
(I)式中R1〜R3は水素またはメチル基であり、n
はO〜5の整数を示し、 (II)式中R4は水素また
はメチル基であり、L およびL2は一〇−または−N
H−を示し、X およびX2はCないしC16の炭化水
素基またはエーテル結合素原子は1級または2級炭素で
あり、BはC2oまでの脂肪族、脂環族または芳香族炭
化水素基である。
(III)式中R5は水素またはメチル基である。
なお、本発明に係る側鎖二重結合型樹脂の側鎖はこれら
に限られるものではなく、側鎖間に架橋ビニルモノマー
によりラジカル反応により架橋を形成し得るものであれ
ば適用しうる。
次に本発明に用いられる側鎖二重結合型樹脂の製造例に
ついて説明する。
主鎖に前記一般式(I)で表わされる側鎖を有する含浸
用樹脂の硬化性プレポリマーの製造方法は概略的に示す
と次のようである。
(1)最初に所望量の(メタ)アクリル酸(官能基を有
する成分)と、その(メタ)アクリロイル基に対し過剰
当量比のエポキシ樹脂とを必要な反応触媒、例えば第3
級アミン、アミン塩、第4級アンモニウム塩、金属塩を
用い反応させて1分子中に(メタ)アクリロイル基とエ
ポキシ基を含有する不飽和基含有エポキシ樹脂(A)を
生成させる。
(11)次いで必要な種類と量のビニルモノマー(官能
基を持たない成分)を加えた後、アゾビスイソブチロニ
トリルのような開始剤の存在下で不飽和基含有エポキシ
樹脂(A)の(メタ)アクリロイル基ととニルモノマー
とをラジカル重合させることにより側鎖にエポキシ基を
有するプレポリマー含有反応混合物が得られる。
(iii )更に、必要量の(メタ)アクリル酸を加え
、(11〉の反応混合物中に残存するエポキシ基とカル
ボキシル基の反応を行わせることにより、目的とする側
鎖末端にビニル性不飽和基を有する硬化性プレポリマー
を得ることができる。
上記エポキシ樹脂の代表例としては、ビスフェノールA
とエビクロロヒドリンとから合成されるフェニルグリシ
ジルエーテル型の同族体がある。
その化学構造式は例えば次のような一般式(IV)で示
される。
R2(IV) 式中、R1,R2は水素またはメチル基であり、nはO
〜5の整数である。
なおnは0〜3の場合が好適である。
不飽和基含有エポキシ樹脂を合成する際の(メタ)アク
リル酸とエポキシ樹脂の比率は、(メタ)アクリル酸1
モルに対して(すなわちカルボキシル基1当量に対して
)、1分子中に2個以上のグリシジルエーテル型エポキ
シ基を有するエポキシ樹脂を1モル以上用いることが必
要である。
更に別法として、官能基を有しないビニルモノマーと(
メタ)アクリル酸とを共重合させて主鎖とし、次いで前
記不飽和基含有エポキシ樹脂(A)中のエポキシ基を主
鎖の官能基であるカルボキシル基とエステル化反応させ
て側鎖末端に(メタ)アクリロイル基の不飽和基を有す
る硬化性プレポリマーを得ることもできる。
主鎖に前記一般式(n)で表わされる側鎖を有する含浸
用樹脂の硬化性プレポリマーの製造方法としては、次の
ものが挙げられる。
(1)ヒドロキシル基を含む(メタ)アクリルモノマー
を一成分とし、前述の官能基を有しないとニルモノマー
と共重合させて、官能基としてヒドロキシル基を有する
主鎖を合成する。
(il)別途(メタ)アクリロイル基を有する不飽和基
含有モノアルコールとジイソシアナートを1.2:1(
モル比)で反応させて、反応生成物1分子中に遊離のイ
ソシアナート基と(メタ)アクリロイル基とを共有する
不飽和基含有イソシアナートを合成する。
(iii)上記(1)および(II)により得られたヒ
ドロキシル基を有する主鎖と、不飽和基含有イソシアナ
ートとを、架橋用ビニルモノマーあるいは溶剤溶液中で
反応させる。
溶剤を用いた場合は任意の公知の方法で溶剤を除き、プ
レポリマー溶液とすることが必要である。
ヒドロキシル基を有するモノマーとしては、前記の(メ
タ)アクリルモノマーである2−ヒドロキシエチルアク
リレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−
ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロ
ピルメタクリレート等の他メチロールアクリルアミドが
代表的である。
この工程(1)の重合は、溶液重合が便利であり、その
まま次の工程に進むことができるが、パール重合、塊状
重合により得られたポリマーをモノマーに溶解し、次の
反応に供することも実用的である。
ジイソシアナートの種類としては、市販されている代表
的なものとして、2.4−トリレンジイソシアナート、
2.4−トリレンジイソシアナート(80重量%)と2
.8−)リレンジイソシアナート(20ffiffi%
)との混合イソシアナート、ジフェニルメタンジイソシ
アナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、■、5−
ナフチレンジイソシアナート、イソホロンジイソシアナ
ート、キシリレンジイソシアナート、水素化ジフェニル
メタンジイソシアナート、水素化キシリレンジイソシア
ナートが挙げられる。
反応は、インシアナートを溶剤または架橋用ビニルモノ
マーに溶解しておき、不飽和基含有アルコールを滴下す
ることにより行われる。
溶剤を用いた場合は、普通溶剤を架橋用とニルモノマー
に置き換えなければならないが、それには沸点差(溶剤
がより低沸点)を利用して分留することにより行われる
。架橋用ビニルモノマー溶液の場合はそのまま利用し得
る。
主鎖に前記一般式(III)で表わされる側鎖を有する
含浸用樹脂の硬化性プレポリマーの製造方法としでは下
記の方法が挙げられる。
(1)前述の官能基を有しないビニルモノマーとグリシ
ジル(メタ)アクリレートを共重合させ次の工程でこの
共重合体樹脂中に含をされるエポキシ基と実質的に等モ
ルの(メタ)アクリル酸を添加してエポキシ基とカルボ
キシル基との反応を行わせる。
(11)更に別法として、前述の官能基を有しないビニ
ルモノマーと(メタ)アクリル酸とを共重合させ次の工
程でこの共重合体樹脂中に含有されるカルボキシル基と
実質的に等モルのグリシジル(メタ)アクリレートを加
えて、カルボキシル基とエポキシ基の反応を行わせる。
例えば、一般式(V) 〔式中、R6は水素またはメチル基を表わし、X3はフ
ェニル基、アルキルフェニル基、あるいはハロゲン化フ
ェニル基を表わす〕で示されるスチレン系モノマーを前
記官能基を有しないビニルモノマーとして用いることに
より一般式(Vl)の硬化性プレポリマーを得ることが
できる。
OH0 (Vl) 式中R6およびX3は前述と同義であり、R7およびR
8は水素またはメチル基を表わし、mtおよびnlは正
の整数を表わす。
前記製造方法(1)および(11)の第1工程である共
重合は溶液重合、バール重合等によって行うこともでき
るが、溶液重合の場合にはそのまま次の工程の反応に用
いられる。パール重合の場合には、生成共重合体は溶剤
または架橋用とニルモノマーに溶解してから次の工程の
反応に用いることになる。
スチレン系モノマーとグリシジルモノマーとの共重合、
あるいはスチレン系モノマーとメタクリル酸またはアク
リル酸との共重合に際しては既知のラジカル重合触媒、
例えば有機過酸化物、アゾ化合物等を用い、かつ適当な
重合温度を選定することにより容易に実施可能である。
本発明においては上記共重合の工程において重合率が必
ずしも100%である必要はなく、例えば80%で止め
て、残留モノマーを含んだまま次の工程へと進めること
ができるのも本発明に用いる側鎖二重結合型樹脂の利点
の一つである。
すなわち、次の工程において未反応モノマーとしてのグ
リシジルモノマーと(メタ)アクリル酸との反応により
、あるいは未反応上ツマ−である(メタ)アクリル酸と
グリシジル(メタ)アクリレートとの反応により、一般
式(■) 〔式中、RおよびRloは水素またはメチル基を表わす
〕にて示されるジアクリロイル構造またはジメタアクリ
ロイル構造を有するジビニル化合物等損うことはない。
更にスチレン系モノマーの残存もまた、本発明において
は後述の如く同等支障ないことは自明である。
次に、第2工程の反応に際しては上記の残存スチレン系
モノマーのポリマー化および共重合体樹脂間の架橋反応
を防止するために適当な重合禁止剤、例えばハイドロキ
ノン等を併用するのが好ましい。
この第2工程の反応に際して含有されるカルボキシル基
またはエポキシ基1当量に対して添加・反応せしめるエ
ポキシ基またはカルボキシル基は0.9〜1.1当量、
好適には0.95〜1.05当量である。
本発明にいう側鎖二重結合型樹脂とともに用いられる架
橋ビニルモノマーとしてはラジカル反応性で架橋に用い
られる公知のビニルモノマーはいずれも使用可能である
が、これらの中にはスチレン、α−メチルスチレン、p
−メチルスチレン、p−クロルスチレン、p−ビニルス
チレンのような置換スチレン類ニアクリル酸メチル、ア
クリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−
エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エ
チル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ラウリル、メ
タクリル酸ベンジル等の各種の(メタ)アクリル酸エス
テル:エチレングリコールジアクリレート、エチレング
リコールジメタアクリレート、1,4−ブタンジオール
ジアクリレート、L、4−ブタンジオールジメタアクリ
レート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ト
リメチロールプロパントリメタアクリレート等のビニル
多官能(メタ)アクリル酸エステル類:ポリウレタン(
メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレー
ト等のビニル多官能オリゴエステル類等が包含される。
また、マレイン酸ジブチル、マレイン酸ジオクチル、フ
ェニルマレイミド類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル
、ジビニルベンゼンおよびその誘導体、シクロペンタジ
ェン、ブタジェン等のジエン系化合物、ジビニルエステ
ル化合物、ジビニルウレタン化合物等も用いることがで
きる。
特に架橋用ビニルモノマーとして上述の14i官能モノ
マーと多官能モノマーを混合して用いると耐熱性がより
向上するので好ましい。なお、前述の多官能モノマーは
前述の単官能モノマーと共重合し得る化合物でなくては
ならず、均一な共重合物をつくるものが特に好ましい。
単官能モノマーに対する多官能モノマーの比率は好まし
くは5〜50重量%、より好ましくは10〜40重量%
である。
本発明にいう含浸液中における側鎖二重結合型樹脂の含
有量は通常10〜60重量%であり、架橋用ビニルモノ
マーは90重量%まで含有させることができる。該樹脂
が10重量%未満の場合は含浸液の粘度が低くなり過ぎ
、成形性か悪くなったり、架橋密度が下り、電気回路用
積層板の打ち抜き性、耐熱性、耐溶剤性が低下する傾向
がある。また、60重量%を超えると粘度が上昇しすぎ
含浸性が低下する傾向がある。
電気回路用積層板に対して、難燃性が要求される場合が
あり、ヘキサブロモベンゼンのごとき添加型難燃剤の他
、架橋用ビニルモノマーとは別に反応型のハロゲン含有
難燃性ビニルモノマーを加えることは難燃性の要求の他
、樹脂物性の点て特に好ましい。
好ましく用いられるハロゲン含有難燃性モノマーとして
は炭素数1〜18の臭素もしくは塩素を含む脂肪族もし
くは脂環式飽和炭化水素基を有する多価アルコールと飽
和多塩基酸とのエステル化物にモノグリシジルメタクリ
レートもしくはモノグリシジルアクリレートを付加反応
せしめてなるハロゲン含有難燃性モノマー(1)、一般
式(■)。
(IX)で表わされる臭素含有難燃性モノマー(2)。
(3)が挙げられる。
なお、一般式中、R1□、R1□、R13は水素または
メチル基を表わす。
難燃性モノマー(1)の合成に用いられる多価アルコー
ルとしては脂肪族もしくは脂環式の炭素数1〜12のア
ルコールが好ましく、入手が容易なものとしてはジブロ
ムネオペンチルグリコールを挙げることができるが、こ
れに限定されるものではない。
また、難燃性モノマー(2) 、  (3)はジブロム
ネオペンチルグリコールと(メタ)アクリル酸とのエス
テル化反応により合成することができる。これら難燃性
モノマーは電気回路用積層板の難燃化の要請にしたがっ
て種類および添加割合が選定されるが、含浸液中に5〜
70重量%の範囲で添加されることが好ましい。5重量
%未満の場合は難燃性の向上が期待できず、逆に70重
量%を超えると難燃性以外の物性が却って低下し好まし
くない。
紙を基材として積層板を作製する場合、臭素換算ハロゲ
ン分が含浸液中に約10%以上の場合にUL−94−V
−0の規格に合格する。なお、S b 20 aを併用
すると一層効果的である。
脂肪族もしくは脂環式臭素化合物は公知のように熱的に
充分安定なものではなく、エポキシ化合物等の安定剤と
の併用が耐熱性向上の点で効果があることが知られてい
る。一方、臭素に対して塩素が約1/2の難燃性を与え
るということがいわれており、発明者らは更に安定な塩
素化合物を樹脂組成物に導入することを試みたところ、
一般式(X)にて示される塩素含有難燃性モノマー(4
)が有効であることを見い出した。
〔式中、R14は水素またはメチル基であり、n2は1
〜IOの整数を表わす。〕 この難燃性モノマー(4)はアクリル酸またはメタアク
リル酸の存在下に三弗化ホウ素エーテル錯体触媒を用い
て、エピクロルヒドリンを開環重合させる等の手段によ
り合成することができる。この合成反応上n2は10を
超えない方が好ましい。
また、難燃性効果の値は、臭素を1としたとき0.45
〜0.50の値で、一般にいわれる指標に一致する。
特にこの難燃性モノマー(4)は、前述の難燃性モノマ
ー(2)およびまたは(3)を併用することが好ましく
、含浸液中、それらの合計で5〜70重量%の範囲で添
加されることが好ましい。5重量%未満および70重量
%を超える場合は前記難燃性モノマー(1)〜(3)の
場合同様好ましくない。
これら難燃性モノマー(1) 、 (2) 、 (3)
 、 (4)を使用する利点は、反応性であるため硬化
樹脂から移行しないこと、および含浸液の粘度調節が容
品なことであり、一般式(1)、  (II)、  (
I[I)で示される側鎖を有するポリマーの分子量の設
定、および主鎖に使用するビニルモノマーの種類の選択
が容易になることである。
また、塩素含有難燃性モノマー(4)の別の効果として
ポリエーテル誘導体であるため、硬化樹脂に柔軟性を付
与する効果も認められ、これにより耐衝撃性を向上する
こともできることである。
更に耐衝撃性を改良する目的で架橋用ビニルモノマーと
して一般式(xl)で表わされる可撓性付与モノマーを
硬化性組成物に加えてもよい。
C0O−R18−0+COCH2CH2CH2CH2C
H2O九、R17(XI) 一〇r。
またはCの炭化水素基、n3は1〜15の正1−噂 の整数を意味する。〕 この様な可撓性付与モノマーは代表的には、(メタ)ア
クリル酸と、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイ
ド、またはテトラヒドロフランとを反応させた後、ε−
カプロラクトンを付加反応せしめて得られる。
具体的には、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートの
ε−カプロラクトン付加物、ヒドロキシプロピル(メタ
)アクリレートのε−カプロラクトン付加物等が挙げら
れる。
可撓性付与上ツマ−の使用量は、架橋用ビニルモノマー
総量中0.1〜40重量%の範囲である。
0.1重量%未満では耐衝撃性改良の効果が少なく、4
0重量%を超えると剛性低下が著しくなる。
本発明に係る側鎖二重結合型樹脂組成物は汎用の有機過
酸化物を用いて硬化させることができる。
また、有機過酸化物と共に、または単独で光に感応する
硬化触媒や放射線電子線に感応する硬化触媒等の公知の
硬化触媒も利用できる。
更に上記ラジカル硬化可能な樹脂液は必要に応じて添加
型の可塑剤、難燃剤、充填剤(例えば三酸化アンチモン
、水酸化アルミニウム等の粒子)、安定剤、潤滑剤、無
機顔料、補強材、着色剤、離型剤、硬化剤、硬化促進剤
等の各種添加剤を含有させることができる。
本発明に係るラジカル硬化可能な組成物は、公知方法に
従って電気回路用積層板の製造に使用することができる
。すなわち、シート状の基材に本発明の硬化性組成物を
含浸し、含浸した基材を複数枚積層しく例えば2〜20
枚)、無圧または加圧下に加熱し硬化成型することによ
って電気回路用積層板を得ることができる。
本発明でいう基材は、従来の積層体に用いられている基
材と同じものが使用でき、例えばガラス繊維布、ガラス
不織布等のガラス繊維系のもの、クラフト紙、リンター
紙等のセルロース系繊維を主体とした紙、石綿布等の無
機質繊維系のシート状または帯状物を指す。シート状基
材として紙を用いる場合、含浸性や品質上の観点から、
風乾時の密度(かさ比重)が0.3〜0.7g/ccで
あるようなセルロース繊維を主体とした紙例えばクラフ
ト紙が好ましい。
これら基材は、含浸液で含浸させる前にあらかじめメチ
ロールメラミン、メチロールフェノール、メチロールグ
アナミン、N−メチロール化合物等の処理剤を用い含浸
乾燥処理を施すことにより耐水性が向上しまた、吸湿性
が少なくなることにより電気特性の向上が図れるので好
ましい。
特にN−メチロール化合物の変性物(A成分)20〜8
0重量%およびN−メチロール化合物の未変性物(B成
分)80〜20重量%とからなる処理剤で含浸乾燥処理
することにより、電気特性と耐衝撃性のバランスのとれ
た積層板を得ることができるので好ましい。
このA成分とB成分とからなる処理剤のN−メチロール
化合物としてはメラミンホルムアルデヒド樹脂、アセト
グアナミン、ベンゾグアナミン等のグアナミンホルムア
ルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、エチレン尿
素ホルムアルデヒド樹脂、ジヒドロキシエチレン尿素ホ
ルムアルデヒド樹脂等の環状尿素樹脂等がある。これら
のメチロール化に用いられるホルムアルデヒドのモル比
としてはメラミンの場合2〜6モル、好ましくは2〜3
モル、尿素の場合2〜4モル、好ましくは2〜3モルで
ある。
N−メチロール化合物を変性するための変性剤としては
メチロール基と反応性を有する水酸基、エポキシ基、ア
ミノ基、カルボキシル基のうち一種以上と、同時に前記
側鎖二重結合型樹脂と反応性を有する不飽和基を含む化
合物が用いられる。
これらの化合物には2−ヒドロキシルエチルアクリレー
ト、2−ヒドロキシルエチルメタクリレート、アクリル
グリシジルエーテル、グリシジルメタクリレート、エチ
レングリコールモノアリルエーテル、ポリエチレングリ
コールモノメタクリレート、ポリプロピレングリコール
モノメタクリレート、グリセリンジアリルエーテル、エ
チレングリコールの(メタ)アクリル酸およびオキシ酸
エステル例えば、 等がある。これらの変性剤はN−メチロール化合物に対
して6〜15モル添加、pH2〜7、温度50〜80℃
、反応時間30分ないし4時間処理して変性物を得る。
反応終了後、過剰の変性剤を減圧蒸留により除去し、メ
タノールおよび水にて有効成分60重量%程度に調整す
る。
N−メチロール化合物の未変性物であるB成分はメチロ
ール化に用いられるホルムアルデヒドのモル比がメラミ
ンの場合2〜6モル、好ましくは2〜3モル、尿素の場
合2〜4モル、好ましくは2〜3モルでメチロール化さ
れ、メチル変性を行わないものが用いられる。
この紙基材処理剤はA成分、B成分共40〜70重量%
の固形分のものが使用され、その割合は固形分基準でA
成分20〜80重量%、B成分80〜20重量%を併用
し紙基材を含浸処理するものである。
本発明の積層板は金属箔を張合せ金属箔張積層板として
も用いられる。
張合せ用金属箔としては印刷回路板の用途を目的とした
電解銅箔があり、これを用いることが耐蝕性、エツチン
グ性、接着性の観点より好ましいが、他に電解鉄箔、ア
ルミニウム箔も用いられる。
金属箔は厚み10〜100μのものが通例使用される。
また、金属箔の接着面は接着性を向上する目的で粗面化
処理されていることがより好ましい。
金属箔と樹脂含浸基材との接着を効果的に達成するため
には、接着剤を用いることが好ましく、接着剤としては
、硬化過程で、不必要な反応副生成物を発生しない、液
状もしくは半流動体、すなわち粘度にして好ましくは5
000ボイズ以下であるような接着剤が好適である。か
かる観点から、例えばエポキシ−アクリレート系接着剤
、エポキシ樹脂系接着剤、ポリイソシアネート系接着剤
、もしくはこれらの各種変性接着剤が好適である。エポ
キシ系接着剤としては、ビスフェノールA型エポキシ樹
脂とポリアミド樹脂やアミン類の如き硬化剤からなる混
合物等が好適である。かかる接着剤の導入により金属箔
の接着強度に優れ、かつハンダ耐熱性や電気絶縁特性に
優れた金属箔張積層体を製造できる。
接着剤は金属箔に塗布した状態で使用する場合、塗布後
、60〜150℃で2〜7分間熱処理し、半硬化状態ま
で予備硬化させても良い。接着剤の塗膜の厚みは10〜
100μs程度でよく、特に20〜pμsが好適である
また、本発明の硬化性樹脂液に更に(メタ)アクリル酸
を加えることにより、積層板の金属箔との接着性、特に
銅箔との接着性が向上されるので好ましい。これにより
、印刷回路用の銅箔積層板のスルーホールの周辺に設け
られるランドが使用中に外周部から剥離していく、いわ
ゆる“ランド浮き″の現象のない電気回路用積層板を得
ることができる。(メタ)アクリル酸の添加量は、硬化
性樹脂液100重量部に対して通常0.5〜20重量部
、好ましくは3〜15重量部である。
なお、(メタ)アクリル酸を添加した組成物は銅箔との
接触部分にのみ用いて、積層板の他の部分には(メタ)
アクリル酸を用いない硬化性プレポリマーと架橋用ビニ
ルモノマーとからなる組成物を用いてもよい。
本発明の電気回路用積層板の厚みは基材の種類、硬化性
組成物の組成、積層板の用途等により異なるが通常0.
5〜3.0mmが好適である。
以下、本発明を実施例によって詳しく述べるが、本発明
の要旨を逸脱しない限り、これらの実施例のみに限定さ
れるものではない。
なお、この明細書を通して、温度は全て℃であり、部お
よび%は特記しない限り重量基準である。
また、実施例において用いられた硬化性プレポリマー、
ハロゲン含有難燃性モノマーおよび比較例に用いた不飽
和ポリエステル樹脂は下記に示す。
硬化性プレポリマー [1 撹拌機、ガス導入管付き温度計、還流コンデンサー、滴
下ロートを具備したセパラブルフラスコ(3000ml
)にメタクリル酸(3Qg、 0.41モル)、メチル
エチルケトン(400g) 、スチレンモノマー(80
0g、  7.7モル)、アゾビスイソブチロニトリル
(5,0g) 、ドデシルメルカプタン(12g)を仕
込み、窒素雰囲気下で75〜80℃で10時間重合を行
った。ハイドロキノン(0,5g)を添加して重合を禁
止した。スチレンモノマーの重合率は76%、メタクリ
ル酸の重合率は93%であり、重二平均分子量約5万の
スチレン−メタクリル酸共重合体を含有するポリマー含
有液が得られた。
また上記と同じ構成の別の反応装置に「エピコート82
7J  (エポキシ樹脂の商品名、油化シェル社製) 
(360g、  1モル)、メタクリル酸(138g。
L、Sモル)、ベンジルジメチルアミン(1,2g)、
バラベンゾキノン(0,12g)を仕込み、120℃で
窒素雰囲気下で3時間反応させた。反応後の酸価は殆ん
どゼロとなり、不飽和基含有エポキシ樹脂を含むビニル
化試剤が得られた。先に調製したポリマー含有液を全部
ビニル化試剤に加えて、トリフェニルホスフィン(5s
r)、バラベンゾキノン(0,10g)を添加して加熱
し、沸点110℃においてメチルエチルケトン溶媒を留
出させ、同温度で5時間反応させた。
反応後には、不飽和基含有エポキシ樹脂は反応前の約1
5%になった。スチレンモノマー(1000g)を間欠
的に添加しながら、30〜50mmHgで加熱蒸発を続
けた。留出液から検出されるメチルエチルケトンが0.
1%以下となったとき操作を終了した。
かくして得られた硬化性プレポリマーを含む樹脂液は前
記(1)式で示される側鎖を有する側鎖二重結合型樹脂
を含有し不揮発分52重量%より成る粘度6.2ポイズ
(25℃)の黄褐色液であった。
硬化性プレポリマー 1−2 撹拌機、ガス導入管付き温度計、還流コンデンサー、滴
下ロートを具備したセパラブルフラスコ(5000ml
 )にメタクリル酸(35g、 0.41モル)、アク
リル酸エチル(600g、6モル)、メチルエチルケト
ン(600g) 、ドデシルメルカプタン(6g)を仕
込み窒素雰囲気下で75℃に加熱した。
内温か80℃以下になるようにアゾビスイソブチロニト
リル(5g)を50m1のメチルエチルケトンに溶解し
たものを滴下ロートから加えた。75〜80℃で8時間
反応させた。この後温度を180℃まで上昇させてメチ
ルエチルケトンと極く少量の未反応アクリル酸エチルを
留去した。得られたポリマーは631gで、重量平均分
子量7万のものであった。
また上記と同じ構成の別の反応装置(2000ml)に
「エピコート827」(エポキシ樹脂の商品名、油化シ
ェル社製) (360g、  1モル)、メタクリル酸
(1311g 、 1.6モル)、ベンジルジメチルア
ミン(1,2g)、バラベンゾキノン(0,12sr)
を仕込み、120℃窒素雰囲気下で3時間反応させた。
反応液の酸価は殆んどゼロとなり、不飽和基含有エポキ
シ樹脂を含むビニル化試剤が得られた。
このビニル化試剤にスチレンモノマー(iooog)を
添加・溶解して、これを先に調製したポリマー入りフラ
スコに加えた。さらにトリフェニルホスフィン(5g)
とバラベンゾキノン(0,l0sr)を添加して加熱し
、 120℃で4時間反応させた。
反応後には不飽和基含有エポキシ樹脂は反応前の約13
%になった。
かくして得られた硬化性プレポリマーを含む樹脂液は前
記(I)式で示した側鎖を有する側鎖二重結合型樹脂を
含有し不揮発分53重量%から成る粘度8.9ポイズ(
25℃)の黄褐色液であった。
硬化性プレポリマー 11−1 分子量約4万でスチレンと2−ヒドロキシエチルメタク
リレートから構成され主鎖(重量比率82%)および2
−ヒドロキシプロピルメタクリレートとトリレンジイソ
シアネートから成る側鎖(重量比率8%)から成る成分
を主成分とする硬化性プレポリマー(前記(n)式で示
された側鎖を有する側鎖二重結合型樹脂を含む)(残部
は未反応並びに副反応成分) 〔一般式(n)におけるRはメチル基、X は−CH−
CH2−。
撹拌機、冷却管、滴下ロート、温度計を具備したセパラ
ブルフラスコ(5000ml )にアクリル酸(72g
、1モル)、アクリル酸エチル(800g、  8モル
)、アクリロニトリル(53g、1モル)、メチルエチ
ルケトン(700g)、ドデシルメルカプタン(log
)を仕込み、窒素雰囲気下で75℃に加熱した。
アゾビスイソブチロニトリル(5g)をメチルエチルケ
トン(50g)に溶解しておき、この液を約1時間かけ
て滴下ロートより滴下し、反応器内温度を75〜80℃
に保ちつつ添加した。触媒の添加終了後、同温度で8時
間反応を続けた。
次いで反応器内を180℃まで加熱して、少量の未反応
モノマーと共にメチルエチルケトンを留去した。
反応器(フラスコ)に得られたポリマーは920gであ
った。このポリマーの重量平均分子量は4万であった。
この反応器内にグリシジルメタクリレート(142g+
  1モル)、およびスチレン(looosr)を仕込
み、バラベンゾキノン(0,2g) 、トリフェニルホ
スフィン(4g)を添加した後、110℃で5時間反応
させた。グリシジルメタクリレートは約8896エステ
ル化反応した。得られたラジカル硬化性プレポリマーを
含む樹脂液は前記(m)式で示された側鎖を有する側鎖
不飽和二重結合型樹脂を含有し不揮発分53%の黄褐色
液で粘度7.1ポイズ(25℃)であった。
硬化性プレポリマー m−2 撹拌機、温度計、還流冷却器、ガス導入管、滴下ロート
を備えたセパラブルフラスコ(loooml)にスチレ
ン(300g)、グリシジルメタクリレート(45,4
g) 、過酸化ベンゾイル(3,5g) 、n−ドデシ
ルメルカプタン<3.5g>を仕込んだ。窒素吹込み条
件下115℃2時間かけてスチレン(133g)、グリ
シジルメタクリレート(45,4g) 、過酸化ベンゾ
イル(1,8g) 、n−ドデシルメルカプタン(1,
8g)の混合物を滴下し、さらに115℃1.5時間反
応させた。その結果、スチレンの反応率は48%、グリ
シジルメタクリレートの反応率は76%であり、無色透
明の共重合体溶液を得た。
この溶液にアクリル酸(49,0g) 、ハイドロキノ
ン(0,5g)を添加し、100℃4時間反応させたと
ころ、アクリル酸の反応率は90%であり前記(m)式
で示された側鎖二重結合型樹脂を含み淡黄色透明の樹脂
溶液を得た。
硬化性プレポリマー m−3 撹拌機、ガス導入管付温度計、還流冷却器、滴下ロート
を具備したセパラブルフラスコ(10100O)に溶剤
としてメチルエチルケトン(199g)を入れ、次いで
スチレン(52,0g、 0.5モル)、グリシジルメ
タクリレート(14,2g、 0.1モル)、ベンゾイ
ルペルオキシド(0,52g) 、ドデシルメルカプタ
ン(0,52g)を仕込み、85〜90℃、窒素吹込み
下で5時間反応させたところ、スチレンの重合率は62
%、グリシジルメタクリレートの重合率は73%であっ
た。ロータリーエバポレータで溶媒、未反応モノマーを
除去して白色重合体を得た。
前記したと同じ装置に上記共重合体の全量を45%スチ
レン溶液としたものを入れ、次いでメタクリル酸(8,
4sr)、ハイドロキノン(0,04sr)を仕込み、
100℃で5時間反応させたところ、メタクリル酸の反
応率は94%であった。
この樹脂液は前記(I[[)式で示した側鎖を有する側
鎖二重結合型樹脂を含み淡黄色で、25℃粘度5.6ボ
イズであった。
上記樹脂液100部に対して「バーキュア5AJ(商品
名1日本油脂社製、過酸化物触媒、1部)、ナフテン酸
コバルト(6%Co、(1,5部)を添加して常温ゲル
化試験を行ったところ、ゲル化時間13分、最短硬化時
間15.3分、最高発熱温度149℃であった。
また硬化樹脂は次の物性を有し、透明性に優れたもので
あった。
引張り強さ    6.5kg/mj fm j! 強す12.8kg/llll8曲げ弾性係
数     314kg/mJ熱変形温度    12
0℃ 硬化性プレポリマー lll−4 硬化性プレポリマーm−2の製造に用いたと同じ装置を
用いて、溶剤としてメチルエチルケトン(199g)を
入れ、次いでスチレン(52,0g、 0.5モル)、
メタクリル酸(17,2g 、0.2モル)、ベンゾイ
ルペルオキシド(0,52sr) 、ドデシルメルカプ
タン(0,52g)を仕込み、105〜110℃、窒素
吹込み条件下で4時間反応させたところ、スチレンの重
合率は65%、メタアクリル酸の重合率は68%であっ
た。このものに更にスチレンを添加し、ロータリーエバ
ポレータでメチルエチルケトンのみを除去して、共重合
体樹脂組成物(共重合体含有ff145%)を得た。
前述と同じ装置に上記の共重合体樹脂組成物を入れ、次
いでグリシジルメタクリレート(28,4g。
0.2モル)、ハイドロキノン(0,05g)を仕込み
、 110〜120℃で3時間反応させたところ、グリ
シジルメタクリレートの反応率は88%であった。
この結果、前記(m)式で示された側鎖を有する側鎖二
重結合型樹脂を主成分とする溶液を傅た。
難燃性モノマー(a) 滴下ロート、撹拌機を具備したセパラブルフラスコ(1
000ml)中にジブロムネオペンチルグリコール38
0g (147モル)を仕込み、110℃にて融解させ
た後、無水フタル酸185g (1,25モル)および
パラトルエンスルホン酸1.0gを添加した。
20〜b た。その結果、生成物の酸価は40となった。次にスチ
レンモノマー140f、グリシジルメタクリレート54
g (0,38モル)、ハイドロキノン0.12g。
トリエチルアミン1.2gを添加後、80℃で4時間反
応させた。その結果、グリシジルメタクリレートの反応
率は95%であり、酸価9の難燃性モノマー溶液が得ら
れた。
難燃性モノマー(b) 撹拌機を具備したセパラブルフラスコ(500ml)で
、ジブロムネオペンチルグリコール(262p:。
1モル)、アクリル酸(108g、 1.5モル)、硫
酸2.6gおよびバラベンゾキノン0.05gを95℃
に加熱撹拌し、約2ONρ/時の速度で空気を流した。
エステル化によって生じる水分は少量のアクリル酸を伴
なって空気流と共に排出した。6時間後に炭酸バリウム
6gを含む水スラリーを加え水分の留出がなくなるまで
操作し、ジブロム−ネオペンチルグリコールのアクリル
酸エステル混合物を得た。
難燃性モノマー(c) 撹拌機を具備したセパラブルフラスコ(looOml)
にアクリル酸(72g、  1モル)、BF3 ・エー
テル触媒3gを仕込んでおき、滴下ロートからエピクロ
ルヒドリン(463g、5モル)を滴下しつつ、反応温
度50℃以下に保ちつつ反応を行わしめた。
6時間で反応が終了したので、アンモニア水で中和し、
分液口斗で水相を分離してから、無水硫酸ソーダを加え
て脱水した。
過剰の硫酸ソーダと水和硫酸ソーダはン濾過によって取
り除いた。
30℃の炉液を1cmの深さのもとで、lmmHgに減
圧し揮発分を取除いた。
本発明で行われる、少なくとも含浸樹脂組成物の含浸基
材の表面を空気遮断下に行う方法とは、例えば、窒素や
アルゴン等の不活性ガス雰囲気下で硬化を進める方法、
上記含浸基材からなる積層体の加圧成形硬化の際常時、
加圧プレートで上下からはさみ込むことにより空気を遮
断する方法や更には空気を通さないフィルム状のものを
全面(金属箔が片面にある場合は、その面は本目的のた
めには不要である。もっとも該金属箔が汚れないように
被覆してもよいことはもちろんである)に被覆する方法
をいう。
このように、積層体の表面の保護、製造装置の樹脂によ
る汚れ防止等の機能をも考えたフィルム状空気遮断体が
より好適に用いられる。
本発明で用いられる空気遮断用のフィルム(シートも含
む)とは含浸された樹脂液が空気から遮断された状態で
硬化反応が進められるようにするものであって、この目
的からすると、既に述べた金属箔張積層板の製造時に用
いられる金属箔は十分に空気遮断体としての機能を果す
。本発明のフィルム状空気遮断体に該当するものとして
はポリエステル、セロファン、ポリプロピレン、テフロ
ン、ポリアミドイミド等のフィルム状物が挙げられる。
ところで近時、プリント基板の形成法として化学メツキ
によるアディティブ法と云われる方法が注目されている
。このアディティブ法での化学銅メツキでは通常pH1
2<らいの強アルカリ性のメツキ液を用いて行われるが
、本発明において使用する側鎖二重結合型樹脂は、これ
ら強アルカリのメツキ液に対して極めて良好な耐性を示
した。
これに比し不飽和ポリエステル樹脂は耐アルカリ性が非
常に弱く、この樹脂をアルカリ性の化学銅メツキに適用
することの困難さ、とりわけpH12〜12.5、浴温
70℃〜90℃で行われるアディティブ法への適用の困
難さを示唆している。
本発明に使用する側鎖二重結合型樹脂の耐アルカリ性の
強さは、この樹脂の主鎖は炭素−炭素のシグマ結合のみ
から構成されていることによるものと考えている。これ
に比し一方の不飽和ポリエステル樹脂は樹脂の主鎖がエ
ステル結合により構成されており、この結合がアルカリ
により容易に加水分解を受けるため耐アルカリ性が弱い
ものと考えている。
[作  用コ 本発明において用いられる側鎖二重結合型樹脂はその分
子構造の違いにより嫌気性の程度の差があり嫌気性の大
なるものからの順序は前記(I)。
(n)および(III)式で示す側鎖の一般式を用いて
示せば (I)> (m)> (n) である。この差が何によるのか不明であるが前記したフ
ィルム状空気遮断体によりこの嫌気性は解消され、例え
ば(I)の側鎖を有する分子構造のものにあっては同じ
硬度に達するに要する硬化時間はフィルム状空気遮断体
を用いることにより[実 施 例コ 坪量135g/rr?のクラフト紙(10ca+ X 
10cm)を「ニカレヂンS−305J(商品名1日本
カーバイド社製、メチロールメラミン)水溶液に浸して
ローラで絞り、 120℃で30分乾燥した。
得られた紙基材中に11.4重量%出±tたゴ展着した
。この紙を平皿中に入れた表1に示す組成の含浸用樹脂
配合液に浮かべて、液を含浸させた。
樹脂配合液を含んだ紙6枚を重ね合せセロハン袋に入れ
、これを2枚の鉄板にはさんだ。
この状態で120℃の空気オーブンに入れ、120℃で
20分硬化させた。
得られた積層板は1.59mm厚であった。該積層板詐 の耐アルカリ性、電気性質等の特性値を表2にハ 示す。
比較例 樹脂配合液を含んだ紙を6枚重ね合せそのまま鉄板の上
に載置した外は実施例と同一の条件で硬化を試みたが、
鉄板に接している側の樹脂は硬化したが、空気に接して
いる積層板上側部は20分後も粘着性を有し硬化不十分
であった。このものは60分間後も指触で軟化状態を呈
した。
(以下余白) [効  果] 本発明により、高周波特性に勝れ、耐アルカリ性にも優
れる電気用積層板が効率よく生産され、このものを用い
ることによりアディティブ法による高周波特性に優れた
プリント基板の製造も容易になる効果は大である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ラジカル硬化型樹脂と架橋用ビニルモノマーとを
    主成分とする含浸樹脂液組成物を基材に含浸させて後そ
    の複数枚または更に最外層の1に金属箔を合わせて含浸
    積層体とした後硬化させる電気回路用積層板の製造法に
    おいてラジカル硬化型樹脂として側鎖二重結合型樹脂を
    用い、かつ少なくとも含浸樹脂液組成物の含浸基材の表
    面は空気遮断状態にして硬化させることを特徴とする電
    気回路用積層板の製造法。
  2. (2)空気透過性がなく、硬化後剥離可能なフィルムを
    含浸基材表面に重ねて空気遮断状態とすることを特徴と
    する請求項1記載の電気回路用積層板の製造法。
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