JPH0127955B2

JPH0127955B2 -

Info

Publication number: JPH0127955B2
Application number: JP57183893A
Authority: JP
Inventors: Hideaki Yoshimatsu
Original assignee: Kobe Steel Ltd
Current assignee: Kobe Steel Ltd
Priority date: 1982-10-19
Filing date: 1982-10-19
Publication date: 1989-05-31
Also published as: JPS5974898A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は、操作性および作業性を改善した油圧
駆動ウインチの制御回路に関するものである。

油圧駆動ウインチには、油圧モータの駆動力を
ウインチドラムに伝達するクラツチと、ウインチ
ドラムを制動するブレーキとが設けられており、
該ブレーキにはポジテイブブレーキを用いたもの
が一般的である。しかし、ポジテイブブレーキだ
けでは誤動作によつて吊荷が落下するおそれがあ
る。そこで最近、安全性を向上するために、ポジ
テイブブレーキとネガテイブブレーキを併用し、
自由降下時にクラツチとネガテイブブレーキをオ
フした状態でポジテイブブレーキにより制動し、
巻上、巻下運転時にはクラツチをオン、ポジテイ
ブブレーキをオフした状態で、巻上レバーの切換
えに連動してネガテイブブレーキをオフさせて巻
上、巻下運転を行い、巻上レバーを中立に戻すと
同時にネガテイブブレーキを自動的にオンして制
動するようにした制御回路が開発されている。し
かしながら、この制御回路では、とくに巻上、巻
下の微速運転時においてネガテイブブレーキをオ
フにするタイミングと油圧モータが回転を始める
タイミングとの調節が難しく、微妙なインチング
制御が困難であるという問題がある。

本発明は、このような問題を解決するためにな
されたもので、その目的は、簡単な操作で、クラ
ツチとネガテイブブレーキをオフにした自由降下
と、クラツチをオンにした状態で巻上レバー中立
時にネガテイブブレーキをオンして吊荷を自動停
止させた状態から巻上レバー切換えに連動してネ
ガテイブブレーキをオフして巻上、巻下運転を行
う安全性を考慮した通常の巻上、巻下運転と、巻
上レバー中立時にネガテイブブレーキをオフした
状態から巻上レバーの切換えにより巻上、巻下運
転を行うことによつて微妙なインチング制御を容
易にした巻上、巻下運転とを自由に選択できる油
圧駆動ウインチの制御回路を提供することにあ
る。

本発明は、第１圧油源からの圧油を油圧モータ
に導く巻方向切換弁と、油圧モータと巻方向切換
弁との間に設けられたカウンタバランス弁と、油
圧モータの回転をウインチドラムに伝達するクラ
ツチと、ウインチドラムに対してブレーキオンす
る方向に付勢され圧油の流入よりブレーキオフさ
れるネガテイブブレーキと、第２圧油源からの圧
油をクラツチとネガテイブブレーキとに導く作業
切換弁と、油圧モータの駆動圧力が所定圧力以上
になつたときに切換えられるパイロツト切換弁と
を有し、作業切換弁は、クラツチ内の作動油をタ
ンクに導いてクラツチオフさせると共に第２圧油
源からの圧油をネガテイブブレーキ装置に導いて
ブレーキオフする自由降下位置と、第２油圧源か
らの圧油をクラツチおよびネガテイブブレーキに
導いてクラツチオンおよびブレーキオフする中立
位置と、第２圧油源からの圧油をクラツチに導い
てクラツチオンすると共にパイロツト切換弁が中
立位置にあるときはネガテイブブレーキ内の圧油
をタンクに導いてブレーキオンしかつパイロツト
切換弁が切換えられたときに第２圧油源からの圧
油をネガテイブブレーキに導いてブレーキオフす
る主作業位置とに切換自在に構成してなることを
特徴とするものである。

この構成により、作業切換弁が中立位置であつ
て、巻方向切換弁が中立の時は、クラツチがオ
ン、ネガテイブブレーキがオフで、吊荷がカウン
タバランス弁等により保持され、この状態から巻
方向切換弁を巻上、巻下位置に切換えることによ
り、巻方向切換弁の切換えに連動してモータの駆
動圧力が次第に高くなつて微妙な巻上、巻下運転
が行われ、インチング制御が行われる。また、作
業切換弁を主作業位置に切換えると、クラツチが
オンされるとともに、巻方向切換弁が中立位置
で、ネガテイブブレーキがオンされて吊荷が自動
停止され、巻方向切換弁を切換えてモータの駆動
圧力が所定圧力以上になると、パイロツト切換弁
が切換えられてネガテイブブレーキがオフされ、
したがつて、中立停止状態から通常の巻上、巻下
運転が安全に行われる。さらに、作業切換弁を自
由降下位置に切換えると、クラツチおよびネガテ
イブブレーキがいずれもオフされて自由降下が行
われることになる。

以下、本発明の実施例を図によつて説明する。

１は主油圧ポンプで、その吐出回路２には巻方
向切換弁３を介して油圧モータ６の両側回路４，
７とタンク９への戻り回路８が切換自在に接続さ
れている。５はカウンタバランス弁、１０は主リ
リーフ弁を示す。前記巻方向切換弁３は、巻上レ
バー３′により中立位置３ｂから巻上位置３ａと
巻下位置３ｃに切換えられる。

油圧モータ６の出力軸には減速装置１１を介し
てドラム軸１２が連結され、該ドラム軸１２にウ
インチドラム１３が回転自在に嵌挿されている。
１４はクラツチで、クラツチ回路１５より給排さ
れる圧油によつてオン、オフ制御され、前記ドラ
ム軸１２の回転をウインチドラム１３に対して伝
達解除する。１６はネガテイブブレーキで、通常
はスプリングによりオン状態であるが、ブレーキ
回路１７より供給される圧油によつてオフされ、
ウインチドラム１３を制動する。１８はポジテイ
ブブレーキで、ブレーキペダル１９の操作により
マスターシリンダ２０を経て給排される圧油によ
つてオン、オフ制御され、ウインチドラム１３を
制動する。

２０は補助油圧ポンプで、その吐出回路２１に
作業切換弁２３とパイロツト切換弁２４を介して
前記クラツチ回路１５とブレーキ回路１７および
タンク９への戻り回路２５が切換自在に接続され
ている。作業切換弁２３は補助レバー２３′によ
り中立位置２３ｂから自由降下位置２３ａと主作
業位置２３ｃとに切換えられ、パイロツト切換弁
２４は前記油圧モータ６の両側回路４，７からパ
イロツト回路２６，２７により導かれるパイロツ
ト圧油によつて中立位置２４ｂから左右の位置２
４ａ，２４ｃに切換えられる。ただし、パイロツ
ト切換弁２４の左右の位置２４ａ，２４ｃのスプ
ール形状は同一である。

図中、２８はチエツク弁、２９はアキユムレー
タ、３０はアンロード弁、３１，３２，３３はパ
イロツト切換弁２４に対する給排用回路を示す。

次に、上記回路の作動について説明する。

自由降下巻上レバー３′を中立にして巻方向切換弁３
を中立位置３ｂに保持した状態で、補助レバー
２３′により作業切換弁２３を自由降下位置２
３ａに切換える。これにより、補助油圧ポンプ
２０からの圧油が矢印A₁方向に導かれてネガ
テイブブレーキ１６に流入し、同ブレーキ１６
がオフされると共に、クラツチ１４内の圧油が
矢印A₂方向に導かれてタンク９に開放され、
同クラツチ１４がオフされ、以つて、ウインチ
ドラム１３がドラム軸１２に対して自由とな
り、吊荷の自由降下が行われる。このとき、ブ
レーキペダル１９の操作によりマスターシリン
ダ２０を介してポジテイブブレーキ１８をオ
ン、オフ制御し、自由降下の制御が行われる。
なお、この自由降下時には、巻方向切換弁３が
中立位置３ｂにあるので、主油圧ポンプ１から
の圧油は矢印A₃方向に導かれてタンク９に戻
され、かつ、油圧モータ６の両側回路４，７は
タンク９に連通されており、油圧モータ６は停
止している。

通常の巻上、巻下運転まず、補助レバー２３′により作業切換弁２
３を主作業位置２３ｃに切換えると、補助油圧
ポンプ２０からの圧油が矢印B₁方向に導れて
クラツチ１４に流入し、クラツチ１４がオンさ
れる。このとき、パイロツト切換弁２４は当初
中立位置２４ｂにあるので、ネガテイブブレー
キ１６内の圧油が矢印B₂方向に導かれてタン
ク９に流出し、同ブレーキ１６がオンされてい
る。

次に、巻上レバー３′により巻方向切換弁３
をたとえば巻上位置３ａに切換えると、主油圧
ポンプ１からの圧油が矢印B₃方向に導かれて
油圧モータ６に流入し、同モータ６が巻上方向
に回転しようとする。しかしこの場合、当初は
前記ネガテイブブレーキ１６によりウインチド
ラム１３が停止されているので、油圧モータ６
も停止し、このため、油圧モータ６の吸入側の
圧力が次第に上昇し、その圧力が回路２６によ
り矢印B₄方向に導かれ、該圧力が所定圧力以
上になると、パイロツト切換弁２４が右位置２
４ｃに切換えられる。これに伴つて、前記補助
油圧ポンプ２０からの圧油が矢印B₅方向に導
かれてネガテイブブレーキ１６に流入し、同ブ
レーキ１６がオフされる。なお、前記クラツチ
１４は引続いてオンされたままである。これに
より、前記油圧モータ１１が回転し、その回転
力がウインチドラム１３に伝達され、同ドラム
１３が巻上方向に回転し、吊荷の巻上運転が行
われる。

然る後、巻上レバー３′により巻方向切換弁
３を中立位置３ｂに戻すと、主油圧ポンプ１か
ら油圧モータ６への圧油の供給が停止され、油
圧モータ６が停止すると共に、回路２６にパイ
ロツト圧油が導かれなくなり、パイロツト切換
弁２４が中立位置２４ｂに復帰され、このため
運転当初と同様にネガテイブブレーキ１６内の
圧油が矢印B₂方向に導かれてタンク９に流出
し、同ブレーキ１６がオンされ、ウインチドラ
ム１３が停止され、吊荷が保持される。

次に、巻上レバー３′により巻方向切換弁３
を巻下位置３ｃに切換えると、主ポンプ１から
の圧油が矢印B₆方向に導かれて油圧モータ６
に流入し、同モータ６が巻下方向に回転しよう
とする。この場合も前記巻上時と同様の作用で
当初はネガテイブブレーキ１６によりウインチ
ドラム１３および油圧モータ６が停止されてい
るため、油圧モータ６の吸込側の圧力が上昇
し、その圧力が矢印B₇，B₈方向に導かれ、そ
の圧力が所定圧力以上になると、カウンタバラ
ンス弁７が開かれると共に、パイロツト切換弁
２４が左位置２４ａに切換えられる。この左位
置２４ａは前記右位置２４ｂと同一スプール形
状であるから、以下、前記巻上運転時と同様に
補助油圧ポンプ２０からの圧油が矢印B₅方向
に導かれてネガテイブブレーキ１６がオフさ
れ、以つて、油圧モータ１１が巻下方向に回転
し、ウインチドラム１３が巻下方向に回転さ
れ、吊荷の動力巻下運転が行われる。

すなわち、通常の巻上、巻下運転時には、作
業切換弁２３を主作業位置２３ｃに切換えてお
くことにより、クラツチ１４が自動的にオンさ
れ、以下、巻方向切換弁３を巻上位置３ａまた
は巻下位置３ｂに切換えれば、パイロツト切換
弁２４が右位置２４ｃまたは左位置２４ａに切
換えられてネガテイブブレーキ１６が自動的に
オフされ、油圧モータ６、ウインチドラム１３
が回転して吊荷の巻上、巻下運転が行われ、巻
方向切換弁３を中立位置３ｂに戻せば、パイロ
ツト切換弁２４が中立位置２４ｂに戻されてネ
ガテイブブレーキ１６が自動的にオンされ、ウ
インチドラム１３つまり吊荷が自動的に停止さ
れ、巻上レバー３′の操作だけでいわゆる中立
自動ブレーキ方式で安全性に富む巻上、巻下運
転が行われる。

しかし、このような中立自動ブレーキ方式で
は、ネガテイブブレーキ１６をオフするタイミ
ングと油圧モータ６が回転し始めるタイミング
とがずれる場合があり、運転初期に吊荷が僅少
降下したり揺れが生じたりする場合があり、吊
荷を数mm乃至数cmだけ巻上、巻下する場合等の
微妙なインチング制御は困難である。そこで、
微妙なインチング制御を必要とする場合は次の
ような運転を行う。

巻上、巻下のインチング制御補助レバー２３′により作業切換弁２３を中
立位置２３ｂにすると、補助油圧ポンプ２０か
らの圧油が矢印C₁，C₂方向に導かれてクラツ
チ１４およびネガテイブブレーキ１６に流入
し、クラツチ１４がオンされるとともに、ネガ
テイブブレーキ１６がオフされる。このとき、
ネガテイブブレーキ１６がオフされるため、ウ
インチドラム１３が負荷により巻下方向に回転
しようとするが、クラツチ１４がオンされ、か
つ、カウンタバランス弁５により油圧モータ６
が停止されるので、該ドラム１３は停止され、
吊荷が落下するおそれはない。ただし、油圧モ
ータ６はリークにより徐々に巻下方向に回転
し、吊荷が徐々に降下するおそれはある。その
ため、この作業時にはブレーキペダル１９を踏
んでポジテイブブレーキ１８をオンしてウイン
チドラム１３を完全に停止させた状態で運転開
始する。

而して、巻上レバー３′により巻方向切換弁
３を巻上位置３ａまたは巻下位置３ｂに切換え
ると、主油圧ポンプ１からの圧油が矢印C₃ま
たはC₄方向に導かれ、油圧モータ６が巻上ま
たは巻下方向に回転し、その回転が減速装置１
１、ドラム軸１２、クラツチ１４を経てウイン
チドラム１３に伝達され、同ドラム１３が巻上
方向または巻下方向に回転し、吊荷の巻上、巻
下運転が行われる。このとき、ネガテイブブレ
ーキ１６が予めオフされているので、前記の
作業時のようなタイミングのずれ等の問題はな
く、操縦者が吊荷を見ながら、巻上レバー３′
を徐々に切換えて油圧モータ６を徐々に回転加
速させ、かつ、ブレーキペダル１９を徐々に戻
してポジテイブブレーキ１８を徐々にオフする
ことにより、ウインチドラム１３を徐々に回転
させ、吊荷を徐々に巻上、巻下げすることがで
きる。そして、吊荷を所定位置まで巻上または
巻下げた後、前記ペダル１９を踏んでポジテイ
ブブレーキ１８をオンし、巻上レバー６を中立
に戻して油圧モータ６を停止させることによ
り、ウインチドラム１３が直ちに停止され、吊
荷が所定の位置に正確に停止され、以つて、微
妙なインチング制御が容易に行われる。

ところで、上記実施例では、油圧モータ６の
両側回路からパイロツト圧油を取出してパイロ
ツト切換弁２４を切換えるようにしているが、
巻方向切換弁３をパイロツト式とし、リモコン
弁を用いてその二次圧力により巻方向切換弁３
とパイロツト切換弁２４を切換えるようにして
もよい。

以上説明したように、本発明によれば、作業切
換弁の切換えによつて、フリーフオールと、中立
自動ブレーキ方式の安全性に富む通常の巻上、巻
下運転と、中立ブレーキオフから巻上、巻下げを
開始するインチング制御が容易な巻上、巻下運転
とを自由に選択でき、作業性を大巾に向上でき
る。また、レバー操作だけで上記運転の選択を容
易にでき、かつ、上記巻上、巻下運転時には、一
本の巻上レバーのみを操作するだけでよく、操作
も非常に簡単である。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の実施例を示す油圧回路図である。１……主油圧ポンプ、３……巻方向切換弁、
３′……巻上レバー、５……カウンタバランス弁、
６……油圧モータ、１３……ウインチドラム、１
４……クラツチ、１６……ネガテイブブレーキ、
１８……ポジテイブブレーキ、２０……補助油圧
ポンプ、２３……作業切換弁、２３′……補助レ
バー、２４……パイロツト切換弁。

Claims

【特許請求の範囲】

１第１圧油源からの圧油を油圧モータに導く巻
方向切換弁と、油圧モータと巻方向切換弁との間
に設けられたカウンタバランス弁と、油圧モータ
の回転をウインチドラムに伝達するクラツチと、
ウインチドラムに対してブレーキオンする方向に
付勢され圧油の流入よりブレーキオフされるネガ
テイブブレーキと、第２圧油源からの圧油をクラ
ツチとネガテイブブレーキとに導く作業切換弁
と、油圧モータの駆動圧力が所定圧力以上になつ
たときに切換えられるパイロツト切換弁とを有
し、作業切換弁は、クラツチ内の圧油をタンクに
導いてクラツチオフさせると共に第２圧油源から
の圧油をネガテイブブレーキ装置に導いてブレー
キオフする自由降下位置と、第２油圧源からの圧
油をクラツチおよびネガテイブブレーキに導いて
クラツチオンおよびブレーキオフする中立位置
と、第２圧油源からの圧油をクラツチに導いてク
ラツチオンすると共にパイロツト切換弁が中立位
置にあるときはネガテイブブレーキ内の圧油をタ
ンクに導いてブレーキオンしかつパイロツト切換
弁が切換えられたときに第２圧油源からの圧油を
ネガテイブブレーキに導いてブレーキオフする主
作業位置とに切換自在に構成してなることを特徴
とする油圧駆動ウインチの制御回路。