JP2001165111A - 油圧駆動ウインチの制御装置 - Google Patents

油圧駆動ウインチの制御装置

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JP2001165111A
JP2001165111A JP34806899A JP34806899A JP2001165111A JP 2001165111 A JP2001165111 A JP 2001165111A JP 34806899 A JP34806899 A JP 34806899A JP 34806899 A JP34806899 A JP 34806899A JP 2001165111 A JP2001165111 A JP 2001165111A
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JP
Japan
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hydraulic
winch
switching valve
control device
pressure
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JP34806899A
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English (en)
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Takaharu Michida
隆治 道田
Takahiro Kobayashi
隆博 小林
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Kobelco Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Kobelco Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 重負荷巻き上げ時においてモータが巻下げ側
に回転することを確実に防止し、且つ油圧駆動ウインチ
を円滑に起動、停止させることのできる油圧駆動ウイン
チの制御装置を提供する。 【解決手段】 クラッチ9を介してウインチドラム10
を回転させる駆動モータ6と、圧油源からの圧油をその
駆動モータ10に導く巻方向切換弁3とを備えた油圧駆
動ウインチの制御装置において、巻方向切換弁3を巻上
げ操作した際に、駆動モータ6の駆動圧力が昇圧して巻
上げ方向に回転し始めるまで、駆動モータ6の巻下げ方
向の回転を制止する逆回転防止手段11,13,16を
設けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油圧駆動ウインチ
の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、クレーンに搭載される油圧ウイン
チには基本的にウインチ駆動モータの駆動力をウインチ
ドラムに伝達するクラッチ装置と、ウインチドラムの空
転を制動するブレーキ装置とが備えられ、クラッチ操作
及び制動操作を所定の組み合わせで実行することによ
り、巻上げ動作、巻下げ動作または停止動作を行なうよ
うになっている。
【0003】この種の油圧駆動ウインチの制御装置に
は、例えば特公昭63−35555号公報に示されるように、
クラッチ操作及び制動操作を1の作業切換弁のレバー操
作によって容易に行なえるようにしたものが知られてい
る。この制御装置では、ウインチの駆動、停止時におい
て、作業切換弁を切り換えることによりクラッチオンし
た後、駆動モータの駆動圧力が所定圧力になるまでブレ
ーキがオンされ、駆動圧力が所定圧力以上になって始め
てブレーキオフされる。従って、ウインチ巻上げ作業を
開始するときに駆動モータの逆回転を防止することがで
きる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の油圧駆動ウインチの制御装置では、所定圧力を
高めに設定すると、駆動モータの駆動圧力が高い時に始
めてブレーキオフされるため、軽い吊り荷を巻き上げる
場合には過剰な駆動モータ巻取り力が作用して吊り荷が
跳ね上がる等、駆動モータの巻上げが不安定になる。一
方、設定圧力を低めに設定すると、駆動モータの駆動圧
力が十分に昇圧されていない状態でブレーキオフされる
ことになり、重い吊り荷を巻き上げる場合においては吊
り荷の自重により駆動モータが巻き下げ側に逆回転して
しまう虞れがある。
【0005】本発明は以上のような従来の油圧駆動ウイ
ンチにおける課題を考慮してなされたものであり、巻き
上げ時においてブレーキを解除しても駆動モータが巻下
げ側に逆回転することを確実に防止し、且つ油圧駆動ウ
インチを円滑に起動、停止させることのできる油圧駆動
ウインチの制御装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の本発明は、ク
ラッチを介してウインチドラムを回転させる油圧モータ
と、圧油源からの圧油をその油圧モータに導く巻方向切
換弁とを備えた油圧駆動ウインチの制御装置において、
巻方向切換弁を巻上げ操作した際に、油圧モータの駆動
圧によってウインチドラムが巻上げ方向に回転するま
で、油圧モータの巻下げ方向の回転を制止する逆回転防
止手段を設けた油圧駆動ウインチの制御装置である。
【0007】請求項2の本発明は、請求項1の逆回転防
止手段が、油圧モータの回転軸に接続された爪車と、そ
の爪車に噛み合わされる歯止めと、その歯止めを爪車に
対して係脱させるとともに巻上げ操作時に離脱動作を遅
らせる歯止め移動手段とから構成される油圧駆動ウイン
チの制御装置である。
【0008】上記歯止め移動手段は、歯止めを爪車に向
けて進退させる油圧シリンダと、そのシリンダに制御圧
を供給するパイロット切換弁とから構成され、そのパイ
ロット切換弁は、巻上げ操作した際に油圧モータの圧油
入口側油路と圧油出口側油路の圧力差によって切り換わ
り、歯止めを後退させるように構成することが好まし
い。また、パイロット切換弁の制御ポートに供給する制
御圧を所定量絞ることにより歯止めの後退動作を遅らせ
ることができる。
【0009】請求項5の本発明は、請求項1の逆回転防
止手段が、油圧モータの回転軸に接続されたブレーキド
ラムと、そのブレーキドラムの巻下げ方向の回転に伴っ
てブレーキドラムに接触し制動を与えるブレーキ片と、
ブレーキドラムに対しブレーキ片を接触または接触解除
させるとともに巻上げ操作時にブレーキ片の接触解除動
作を遅らせるブレーキ片移動手段とから構成される油圧
駆動ウインチの制御装置である。
【0010】上記ブレーキ片移動手段は、ブレーキ片を
ブレーキドラムに向けて移動させる油圧シリンダと、そ
の油圧シリンダに制御圧を供給するパイロット切換弁と
から構成され、そのパイロット切換弁は、巻上げ操作し
た際に油圧モータの圧油入口側油路と圧油出口側油路の
圧力差によって切り換わり、ブレーキ片を接続解除させ
るように構成することが好ましい。また、パイロット切
換弁の制御ポートに供給する制御圧を所定量絞ることに
よりブレーキ片の接続解除動作を遅らせることができ
る。
【0011】請求項8の本発明は、請求項1の逆回転防
止手段が、巻上げ方向のみに回転できる回転筒体と、油
圧モータの回転軸に設けられその回転筒体に押し付けら
れる摩擦盤と、その摩擦盤を回転筒体に対し当接または
当接解除させるとともに巻上げ操作時に当接解除動作を
遅らせる摩擦盤移動手段とから構成される油圧駆動ウイ
ンチの制御装置である。
【0012】上記摩擦盤移動手段は、摩擦盤を移動させ
る油圧シリンダと、その油圧シリンダに制御圧を供給す
るパイロット切換弁とから構成され、そのパイロット切
換弁は、巻上げ操作した際に油圧モータの圧油入口側油
路と圧油出口側油路の圧力差によって切り換わり、摩擦
盤を当接解除させるように構成することが好ましい。ま
た、パイロット切換弁の制御ポートに供給する制御圧を
所定量絞ることにより摩擦盤の当接解除動作を遅らせる
ことができる。
【0013】請求項1の本発明に従えば、ウインチに高
負荷が加わっている状態で巻上げ操作を行なうべくブレ
ーキを解除すると逆回転防止手段が働き、油圧モータの
駆動圧によってウインチドラムが巻上げ方向に回転する
まで、油圧モータが巻下げ方向に回転(以下、単に逆回
転と呼ぶ)することを防止する。
【0014】請求項2の本発明に従えば、ウインチに高
負荷が加わっている状態で巻上げ操作を行なうと、爪車
から歯止めが離脱するが、歯止めの離脱が遅れて動作す
るため、油圧モータの駆動圧力が十分に昇圧するまで油
圧モータの逆回転を防止することができる。
【0015】請求項5の本発明に従えば、ウインチに高
負荷が加わっている状態で巻上げ操作を行なうと、ブレ
ーキドラムからブレーキ片が接触解除されるが、ブレー
キ片の離脱が遅れて動作するため、油圧モータの駆動圧
力が十分に昇圧するまでブレーキドラムはブレーキ片に
よって把持され、それにより油圧モータが逆回転するこ
とを防止することができる。
【0016】請求項8の本発明に従えば、ウインチに高
負荷が加わっている状態で巻上げ操作を行なうと、回転
体から摩擦盤が接触解除されるが、摩擦盤の離脱が遅れ
て動作するため、油圧モータの駆動圧力が十分に昇圧す
るまで油圧モータの回転軸は摩擦盤を介して回転体(巻
上げ方向にのみ回転可能)と一体であり、それにより油
圧モータが逆回転することを防止することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面に示した実施の形態に
基づいて本発明を詳細に説明する。
【0018】図1〜3は、本発明に係る第一の実施形態
を示したものであり、図1は非操作状態を示し、図2は
巻上げ操作状態を示し、図3は巻下げ操作状態を示して
いる。
【0019】図1において、油圧ポンプ1から吐出され
る圧油は油路2を介して巻方向切換弁3に供給され、巻
方向切換弁3から導出される一方の油路4はカウンタバ
ランス弁5を介してウインチ駆動モータ6に接続されて
いる。カウンタバランス弁5において、ウインチ駆動モ
ータ6が巻上げ側に回転するとき、圧油はカウンタバラ
ンス弁5のチェック弁5aを通り、一方、巻下げ側に回
転するときにはウインチ駆動モータ6から流出される圧
油はカウンタバランス弁5の設定圧に逆らいながら徐々
に弁出口から流出され、それによりウインチに吊り下げ
られた吊り荷の重力による自然落下を防止するようにな
っている。
【0020】なお、7は巻方向切換弁3から導出されウ
インチ駆動モータ6に接続されている他方の油路7であ
る。
【0021】ウインチ駆動モータ6の回転軸8にはクラ
ッチ装置9が設けられ、そのクラッチ装置9がオンされ
るとウインチ駆動モータ6とウインチドラム10が接続
され一体に回転するようになっている。上記回転軸8に
は爪車11が固定されており、その爪車11の爪間11
aに歯止めとしてのパウル12が差し込まれるようにな
っている。
【0022】パウル12はシリンダ13内に進退可能に
収納されており、伸長は圧縮コイルバネ13aの付勢力
によって、また格納はロッド側油室13bに圧油を導入
することによってそれぞれ行なわれる。なお、シリンダ
13はその後端部に設けられた回動支点13cによって
矢印A方向に扇動することができる。ただし、ストッパ
14によって矢印A方向と逆方向には移動が拘束されて
いる。
【0023】また、上記巻方向切換弁3は、中立位置ア
と巻上げ位置イ及び巻下げ位置ウをそれぞれ備え、図1
では中立位置アが選択され、油路7はタンクT1と連通
している。すなわち、タンク圧となっている。
【0024】油路2から分岐された分岐油路2aにはチ
ェック弁15を介してパイロット切換弁16が接続さ
れ、そのパイロット切換弁16から導出される制御圧は
油路17を介して上述したシリンダ13のロッド側油室
13bに導入されるようになっている。このパイロット
切換弁16は中立位置エ、巻上げ位置オ及び巻下げ位置
カをそれぞれ備えており、パイロットポート16aはパ
イロットラインP1を介して油路4に接続され、パイロ
ットポート16bはパイロットラインP2を介して油路
7に接続されている。従って、中立位置エではタンクT
2と連通しているが、油路4または油路7が昇圧すると
パイロット切換弁16がオ位置またはカ位置に切り換わ
り、パウル12を後退させるようになっている。
【0025】なお、分岐油路2aにはアキュムレータ1
9が備えられている。また、20は余剰圧油をタンクT
3に戻すリリーフ弁である。
【0026】次に、上記油圧制御回路の動作を図2及び
図3を参照しながら説明する。
【0027】(1)巻上げ操作 図2において、巻方向切換弁3が巻上げ位置イに切り換
えられると、油圧ポンプ1から吐出された圧油は油路2
→油路4を通じてウインチ駆動モータ6に供給される。
このとき、油路4内の圧力が昇圧されパイロット切換弁
16のパイロットポート16a側にパイロット圧が作用
する。それによりパイロット切換弁16はエ位置からオ
位置に切り換わり、分岐油路2aと油路17が連通す
る。
【0028】それにより、油圧ポンプ1から吐出された
圧油がシリンダ13のロッド側油室13bに導入されパ
ウル12が圧縮コイルバネ13aの付勢力に抗して後退
する。その結果、パウル12が爪車11から引き抜かれ
る。しかしながら、パイロットポート16aに作用する
制御圧は絞り18によって絞られているため、パイロッ
ト切換弁16の切換えタイミングは遅れることになる。
この切換え動作の遅延分だけパウル12は伸長している
からパウル12は爪車11に差し込まれた状態を維持す
ることになる。
【0029】従って、巻上げ開始時において、ブレーキ
装置を解除しても高負荷(吊り荷)の重力によってウイ
ンチ駆動モータ6が巻下げ方向に回転することを防止す
ることができる。
【0030】なお、切換え動作を遅延させる時間が長い
とパウル12が後退しない状態のまま爪車11が巻上げ
方向に回転しようとするが、シリンダ13は回動支点1
3cを介して矢印A方向に回転可能であるため、パウル
12は爪車11から離脱することができ、従って爪車1
1が巻上げ方向に回転することに支障がない。
【0031】(2)巻下げ操作 図3において、巻方向切換弁3が巻下げ位置ウに切り換
えられると、油圧ポンプ1から吐出された圧油は油路2
→油路7を通じてウインチ駆動モータ6に供給される。
このとき、油路7内の圧力が昇圧されパイロット切換弁
16のパイロットポート16b側にパイロット圧が作用
する。それによりパイロット切換弁16はエ位置からカ
位置に切り換わり、分岐油路2aと油路17が連通す
る。
【0032】この場合も上記巻上げ操作と同様にパウル
12が圧縮コイルバネ13aの付勢力に抗して後退す
る。それにより、パウル12が爪車11から引き抜か
れ、ウインチ駆動モータ6は巻下げ側に回転することが
できる。なお、パイロットラインP2に絞りは設けられ
ていないため、パウル12は巻下げ操作と略同時に爪車
11から引き抜かれる。
【0033】図4〜6は本発明の第二の実施形態を示し
たものであり、図4は非操作状態を示し、図5は巻上げ
操作状態を示し、図6は巻下げ操作状態を示している。
なお、以下の説明において、図1と同じ構成要素につい
ては同一符号を付してその説明を省略する。
【0034】図4において、ウインチ駆動モータ6の回
転軸8にはブレーキドラム21が固定されており、その
ブレーキドラム21の外周部分には3個のカム状ブレー
キ片22が等間隔で配置されている。カム状ブレーキ片
22は回動支点22aを支点として扇動するように構成
されており、先端部22bはリンク23を介してリング
24上のリンク連結部24aに連結されている。
【0035】リング24に設けられたロッド連結部24
bには、油圧シリンダ25のロッド25aが連結されて
おり、油圧シリンダ25はその後端部に設けられた回動
支点25bによってB方向に扇動することができるよう
になっている。また、ロッド25aは通常、圧縮コイル
バネ25cによって伸長されており、ロッド25aが伸
長されるとリング24が矢印C方向に回転してリンク2
3が起こされ、カム状ブレーキ片22の各先端部22b
がブレーキドラム21の外周面を押圧し、それによりブ
レーキドラム21の回転が制止される。
【0036】次に、上記油圧制御回路の動作を図5及び
図6を参照しながら説明する。
【0037】(1)巻上げ操作 図5において、巻方向切換弁3が巻上げ位置イに切り換
えられると、油圧ポンプ1から吐出された圧油は油路2
→油路4を通じてウインチ駆動モータ6に供給される。
このとき、油路4内の圧力が昇圧されパイロット切換弁
16のパイロットポート16a側にパイロット圧が作用
する。それによりパイロット切換弁16はエ位置からオ
位置に切り換わり、分岐油路2aと油路17が連通す
る。
【0038】それにより、油圧ポンプ1から吐出された
圧油がシリンダ13のロッド側油室に導入されロッド2
5aが圧縮コイルバネ25cの付勢力に抗して後退す
る。その結果、リング24が矢印D方向に回転する。リ
ング24の回転によってリンク23が伏され、カム状ブ
レーキ片22の各先端部22bがブレーキドラム21外
周面から離れる。しかしながら、パイロットポート16
aに作用する制御圧は、絞り18によって絞られている
ため、パイロット切換弁16の切換えタイミングを遅ら
せることができる。この切換え動作の遅延分だけカム状
ブレーキ片の先端部22bはブレーキドラム21を押圧
している。
【0039】従って、巻上げ開始時において、ブレーキ
装置を解除しても高負荷(吊り荷)の重力によってウイ
ンチ駆動モータ6が巻下げ方向に逆回転することを防止
することができる。しかも、吊荷の重さによってブレー
キドラム21が巻下げ側に回転しようとすると、カム状
ブレーキ片22がブレーキドラム21側に引き寄せられ
てブレーキドラム21外周面に接触し、巻下げ側に回転
しようとすればするほどその接触摩擦力が増加し、ウイ
ンチ駆動モータ6の逆回転を確実に防止することができ
る。
【0040】なお、カム状ブレーキ片22はブレーキド
ラム21が巻上げ側に回転する場合には、摩擦力が働か
ないため、ウインチ駆動モータ6が巻上げ側に回転する
ことについては支障がない。
【0041】(2)巻下げ操作 図6において、巻方向切換弁3が巻下げ位置ウに切り換
えられると、油圧ポンプ1から吐出された圧油は油路2
→油路7を通じてウインチ駆動モータ6に供給される。
このとき、油路7内の圧力が昇圧されパイロット切換弁
16のパイロットポート16b側にパイロット圧が作用
する。それによりパイロット切換弁16はエ位置からカ
位置に切り換わり、分岐油路2aと油路17が連通す
る。
【0042】この場合も上記巻上げ操作と同様にロッド
25aが圧縮コイルバネ25cの付勢力に抗して後退す
る。それにより、リング24が矢印D方向に回転する。
リング24の回転によってリンク23が伏され、カム状
ブレーキ片22の各先端部22bがブレーキドラム21
外周面から離れる。従って、ウインチ駆動モータ6は巻
下げ側に回転することができる。ただし、パイロットラ
インP2に絞りは設けられていないため、巻下げ操作と
略同時にカム状接触片22はブレーキドラム21から離
脱する。
【0043】上記カム状ブレーキ片22の押圧による摩
擦力でブレーキドラム21を制止する構成では、第一実
施形態に示したパウルを差し込むような構成と比べ、制
止または制止解除を行なう機構に遊びがないためにウイ
ンチ駆動モータ6をスムーズに起動または停止させるこ
とができるという利点がある。
【0044】図7〜9は本発明の第三の実施形態を示し
たものであり、図7は非操作状態を示し、図8は巻上げ
操作状態を示し、図9は巻下げ操作状態を示している。
【0045】図7において、ウインチ駆動モータ6の回
転軸8の一部はスプライン軸8aで構成されており、そ
のスプライン軸8aに摩擦盤30のボスが嵌合されてい
る。従って摩擦盤30はスプライン軸8a上を軸方向に
移動することはできるが、スプライン軸8aまわりに回
転できない構成となっている。
【0046】上記摩擦盤30は回転筒体としての筒状ケ
ース31内に収納されており、この筒状ケース31の一
方端部にラチェット機構32が備えられている。このラ
チェット機構32は、巻下げ側に回転しようとすると、
筒状ケース31側のつめ車部(図示しない)が固定部
(例えばフレーム)33の戻り止め(図示しない)に係
止され、それにより巻上げ側にのみ回転できるようにな
っている。
【0047】34は押圧プレートであり、摩擦盤30を
スプライン軸8a上で移動させ筒状ケース31の内壁3
1aに押圧するためのものである。押圧プレート34は
油圧シリンダ35のロッド35aを伸縮させることによ
り移動し、摩擦盤30を筒状ケース31と接続したりま
たは接続解除することができる。このシリンダ35はス
イベルジョイント36を介してパイロット切換弁16に
接続されている。
【0048】次に、上記油圧制御回路の動作を図8及び
図9を参照しながら説明する。
【0049】(1)巻上げ操作 図8において、巻方向切換弁3が巻上げ位置イに切り換
えられると、油圧ポンプ1から吐出された圧油は油路2
→油路4を通じてウインチ駆動モータ6に供給される。
このとき、油路4内の圧力が昇圧されパイロット切換弁
16のパイロットポート16a側にパイロット圧が作用
する。それによりパイロット切換弁16はエ位置からオ
位置に切り換わり、分岐油路2aと油路17が連通す
る。
【0050】それにより、油圧ポンプ1から吐出された
圧油がシリンダ35のロッド側油室に導入されロッド3
5a先端の押圧プレート34が圧縮コイルバネ35bの
付勢力に抗して後退する。それにより、摩擦盤30が筒
状ケース内壁31aから接続解除される。このとき、パ
イロットポート16aに作用する制御圧は、絞り18に
よって絞られているため、パイロット切換弁16の切換
えタイミングを遅らせることができる。この切換え動作
の遅延分だけ摩擦盤30は筒状ケース31と接続され一
体化されている。
【0051】従って、巻上げ開始時において、ブレーキ
装置を解除しても高負荷(吊り荷)の重力によってウイ
ンチ駆動モータ6が巻下げ方向に逆回転することを防止
することができる。
【0052】また、筒状ケース31はラチェット機構に
よって巻上げ方向には回転することができる。従って、
ウインチ駆動モータ6に圧油を供給する油路4内の圧力
が昇圧されウインチ駆動モータ6が巻上げ側に回転する
ことについては支障がない。
【0053】(2)巻下げ操作 図9において、巻方向切換弁3が巻下げ位置ウに切り換
えられると、油圧ポンプ1から吐出された圧油は油路2
→油路7を通じてウインチ駆動モータ6に供給される。
このとき、油路7が昇圧されパイロット切換弁16のパ
イロットポート16b側にパイロット圧が作用する。そ
れによりパイロット切換弁16はエ位置からカ位置に切
り換わり、分岐油路2aと油路17が連通する。
【0054】この場合も上記巻上げ操作と同様に摩擦盤
30が筒状ケース内壁31aから離脱する。従って、ウ
インチ駆動モータ6は巻下げ側に回転することができ
る。ただし、パイロットラインP2に絞りは設けられて
いないため、巻下げ操作と略同時に摩擦盤30は筒状ケ
ース31から離脱する。
【0055】上記構成では筒状ケース内に摩擦盤30、
押圧プレート34及びシリンダ35を収納したため、油
圧駆動ウインチの制御装置をコンパクトに構成すること
ができる。
【0056】なお、上記実施形態では摩擦盤30を回転
軸8に直接固定したが、これに限らず、例えばプランジ
ャモータのシリンダ等を介して間接的に固定することも
できる。また、摩擦力を高めることを目的として摩擦盤
30、シリンダ35を複数で構成することもできる。
【0057】また、パイロット切換弁16の切換え動作
を遅延させるにあたっては上記実施形態に示した絞り1
8に限らず、シーケンス弁等を用いて遅延させることも
できる。
【0058】また、本発明において歯止め移動手段、ブ
レーキ片移動手段及び摩擦盤移動手段は、上記実施形態
では油圧ポンプを動力源としてパウル等を作動させる構
成を示したが、これに限らず、電動モータを動力源とし
例えばラック&ピニオン機構を介してパウル等を作動さ
せるように構成することもできる。
【0059】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
請求項1の本発明によれば、ウインチに高負荷が加わっ
ている状態で巻上げ操作を行なう場合に、ブレーキを解
除しても逆回転防止手段が働き、負荷によって駆動モー
タが巻下げ側に逆回転することを防止することができ
る。
【0060】請求項2の本発明によれば、巻上げ操作を
行なうと、シリンダに制御圧が供給され爪車から歯止め
が離脱するが、歯止めの後退が遅れて動作するため、駆
動モータの駆動圧力が昇圧するまで駆動モータが巻下げ
側に回転することを防止することができる。
【0061】請求項5の本発明によれば、巻上げ操作を
行なうと、シリンダに制御圧が供給されブレーキドラム
からブレーキ片が離脱するが、ブレーキ片の離脱が遅れ
て動作するため、駆動モータの駆動圧力が昇圧するまで
ブレーキドラムはブレーキ片に把持され、それにより駆
動モータが巻下げ側に回転することを防止することがで
きる。
【0062】請求項8の本発明によれば、巻上げ操作を
行なうと、シリンダに制御圧が供給され巻上げ側にのみ
回転できる回転体から摩擦盤が離脱するが、摩擦盤の離
脱が遅れて動作するため、駆動モータの駆動圧力が昇圧
するまで駆動モータの回転軸は巻上げ方向にのみ回転で
きる回転体と一体であり、それにより駆動モータが巻下
げ側に回転することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る油圧駆動ウインチの制御装置の第
一実施形態を示す構成図である。
【図2】第一実施形態の巻上げ動作説明図である。
【図3】第一実施形態の巻下げ動作説明図である。
【図4】本発明に係る第二実施形態を示す構成図であ
る。
【図5】第二実施形態の巻上げ動作説明図である。
【図6】第二実施形態の巻下げ動作説明図である。
【図7】本発明に係る第三実施形態を示す構成図であ
る。
【図8】第三実施形態の巻上げ動作説明図である。
【図9】第三実施形態の巻下げ動作説明図である。
【符号の説明】
1 油圧ポンプ 2,4,7 油路 3 巻方切換弁 5 カウンタバランス弁 6 ウインチ駆動モータ 8 回転軸 9 クラッチ装置 10 ウインチドラム 11 爪車 12 パウル 13 シリンダ 16 パイロット切換弁 18 絞り

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クラッチを介してウインチドラムを回転
    させる油圧モータと、圧油源からの圧油をその油圧モー
    タに導く巻方向切換弁とを備えた油圧駆動ウインチの制
    御装置において、 前記巻方向切換弁を巻上げ操作した際に、前記油圧モー
    タの駆動圧によって前記ウインチドラムが巻上げ方向に
    回転するまで、前記油圧モータの巻下げ方向の回転を制
    止する逆回転防止手段を設けたことを特徴とする油圧駆
    動ウインチの制御装置。
  2. 【請求項2】 前記逆回転防止手段が、前記油圧モータ
    の回転軸に接続された爪車と、その爪車に噛み合わされ
    る歯止めと、その歯止めを前記爪車に対して係脱させる
    とともに巻上げ操作時に離脱動作を遅らせる歯止め移動
    手段とから構成される請求項1記載の油圧駆動ウインチ
    の制御装置。
  3. 【請求項3】 前記歯止め移動手段が、前記歯止めを前
    記爪車に向けて進退させる油圧シリンダと、そのシリン
    ダに制御圧を供給するパイロット切換弁とから構成さ
    れ、そのパイロット切換弁は、巻上げ操作した際に前記
    油圧モータの圧油入口側油路と圧油出口側油路の圧力差
    によって切り換わり、前記歯止めを後退させるように構
    成されている請求項2記載の油圧駆動ウインチの制御装
    置。
  4. 【請求項4】 前記パイロット切換弁の制御ポートに供
    給する制御圧を所定量絞ることにより前記歯止めの後退
    動作を遅らせる3記載の油圧駆動ウインチの制御装置。
  5. 【請求項5】 前記逆回転防止手段が、前記油圧モータ
    の回転軸に接続されたブレーキドラムと、そのブレーキ
    ドラムの巻下げ方向の回転に伴ってブレーキドラムに接
    触し制動を与えるブレーキ片と、前記ブレーキドラムに
    対し前記ブレーキ片を接触または接触解除させるととも
    に巻上げ操作時に前記ブレーキ片の接触解除動作を遅ら
    せるブレーキ片移動手段とから構成される請求項1記載
    の油圧駆動ウインチの制御装置。
  6. 【請求項6】 前記ブレーキ片移動手段が、前記ブレー
    キ片を前記ブレーキドラムに向けて移動させる油圧シリ
    ンダと、その油圧シリンダに制御圧を供給するパイロッ
    ト切換弁とから構成され、そのパイロット切換弁は、巻
    上げ操作した際に前記油圧モータの圧油入口側油路と圧
    油出口側油路の圧力差によって切り換わり、前記ブレー
    キ片を接続解除させるように構成されている請求項5記
    載の油圧駆動ウインチの制御装置。
  7. 【請求項7】 前記パイロット切換弁の制御ポートに供
    給する制御圧を所定量絞ることにより前記ブレーキ片の
    接続解除動作を遅らせる請求項6記載の油圧駆動ウイン
    チの制御装置。
  8. 【請求項8】 前記逆回転防止手段が、巻上げ方向のみ
    に回転できる回転筒体と、前記油圧モータの回転軸に設
    けられその回転筒体に押し付けられる摩擦盤と、その摩
    擦盤を前記回転筒体に対し当接または当接解除させると
    ともに巻上げ操作時に当接解除動作を遅らせる摩擦盤移
    動手段とから構成される請求項1記載の油圧駆動ウイン
    チの制御装置。
  9. 【請求項9】 前記摩擦盤移動手段が、前記摩擦盤を移
    動させる油圧シリンダと、その油圧シリンダに制御圧を
    供給するパイロット切換弁とから構成され、そのパイロ
    ット切換弁は、巻上げ操作した際に前記油圧モータの圧
    油入口側油路と圧油出口側油路の圧力差によって切り換
    わり、前記摩擦盤を当接解除させるように構成されてい
    る請求項8記載の油圧駆動ウインチの制御装置。
  10. 【請求項10】 前記パイロット切換弁の制御ポートに
    供給する制御圧を所定量絞ることにより前記摩擦盤の当
    接解除動作を遅らせる請求項9記載の油圧駆動ウインチ
    の制御装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007284170A (ja) * 2006-04-13 2007-11-01 Kobelco Cranes Co Ltd 作業機械の旋回ロック装置
EP3015608A4 (en) * 2013-06-28 2017-04-12 Volvo Construction Equipment AB Hydraulic pressure control device for construction machinery
EP3360839A1 (en) 2017-02-14 2018-08-15 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho (Kobe Steel, Ltd.) Winch control apparatus and crane
CN109809320A (zh) * 2019-03-27 2019-05-28 应小平 一种液压缓降自锁装置

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