JPH0246517B2 - Makiageuinchinososasochi - Google Patents

Makiageuinchinososasochi

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JPH0246517B2
JPH0246517B2 JP10793483A JP10793483A JPH0246517B2 JP H0246517 B2 JPH0246517 B2 JP H0246517B2 JP 10793483 A JP10793483 A JP 10793483A JP 10793483 A JP10793483 A JP 10793483A JP H0246517 B2 JPH0246517 B2 JP H0246517B2
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switching valve
clutch
valve
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hoisting winch
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Shoichi Sekino
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は共通の油圧モータにより駆動される主
巻上ウインチと補巻上ウインチを操作する巻上ウ
インチの操作装置に関する。
1つの油圧モータで複数の巻上ウインチを駆動
する場合には、各巻上ウインチにクラツチを設
け、使用する巻上ウインチのクラツチを作動させ
ることにより油圧モータの駆動力を当該巻上ウイ
ンチに伝達してこれを駆動する構成となつてい
る。このような巻上ウインチの操作装置を第1図
により説明する。
第1図は従来の巻上ウインチ操作装置の油圧回
路図である。図で、1はエンジン等の原動機、2
は原動機1により駆動される主油圧ポンプ、3は
同じく原動機1により駆動される補助油圧ポン
プ、4は主油圧ポンプ1からの圧油により駆動さ
れる油圧モータ、5は主油圧ポンプ2と油圧モー
タ4の間に介在して油圧モータ4の駆動を制御す
る主回路切換弁である。6は減速装置7を介して
油圧モータ4により駆動されるドラム軸、8はド
ラム軸6に設置された主巻ドラム、9は同じくド
ラム軸6に設置された補巻ドラム、10は主巻ド
ラム8をドラム軸6に結合してドラム軸6の回転
を主巻ドラム8に伝達する主巻クラツチ、11は
補巻ドラム9をドラム軸6に結合してドラム軸6
の回転を補巻ドラム9に伝達する補巻クラツチで
ある。主巻クラツチ10および補巻クラツチ11
は圧油を供給されることにより作動して主巻ドラ
ム8又は補巻ドラム9をドラム軸6に結合する。
12は主巻ドラム8を操作する第1パイロツト
弁、13は補巻ドラム9を操作する第2パイロツ
ト弁である。
14は第1パイロツト弁12および第2パイロ
ツト弁13と主回路切換弁5との間に介在し、第
1パイロツト弁12、第2パイロツト弁13の操
作により発生する補助油圧ポンプ3のパイロツト
圧を主回路切換弁5の一方側(図では右側)に伝
達する第1の切換弁であり、このパイロツト圧に
より主回路切換弁5はイ側位置に切換えられ、油
圧モータ4は所定の一方向に回転する。15は第
1パイロツト弁12および第2パイロツト弁13
と方向切換弁5の間に介在し、第1パイロツト弁
12、第2パイロツト弁13の操作により発生す
る補助油圧ポンプ3のパイロツト圧を主回路切換
弁5の他方側(図では左側)に伝達する第2の切
換弁であり、このパイロツト圧により主回路切換
弁5はロ側位置に切換えられ、油圧モータ4は他
方向に回転する。16は第1パイロツト弁12の
操作により切換えられる第3の切換弁であり、図
示の中立位置では主巻クラツチ10をタンクに接
続して主巻クラツチ10を不作動状態とし、イ側
位置又はロ側位置に切換えられると主巻クラツチ
10を補助油圧ポンプ3に接続して主巻クラツチ
10を作動状態とする。17は第2パイロツト弁
13の操作により切換えられる第4の切換弁であ
り、図示の中立位置では補巻クラツチ11をタン
クに接続して補巻クラツチ11を不作動状態と
し、イ側位置又はロ側位置に切換えられると補巻
クラツチ11を補助油圧ポンプ3に接続して補巻
クラツチ11を作動状態とする。なお、18はカ
ウンタバランス弁である。
次に、この操作装置の動作を説明する。
まず、主巻ドラム8による巻上作業を行なう場
合には、第1パイロツト弁12を図で右側に操作
する。そうすると、第1パイロツト弁12の2次
側にはパイロツト圧が生じて第1の切換弁14は
イ側位置に、又、第3の切換弁16はロ側位置に
切換えられる。第1の切換弁14が切換えられる
と、主回路切換弁15はイ側位置に切換えられ、
油圧モータ4は一方向に回転する。この回転は減
速装置7を介してドラム軸6に伝達され、ドラム
軸6を巻上方向に回転する。一方、第3の切換弁
16が切換えられると主巻クラツチ10には補助
油圧ポンプ3が供給されてクラツチ作動の状態と
なり、主巻クラツチ10はドラム軸6に結合され
て巻上方向に回転し、巻上作業が行なわれる。第
1パイロツト弁12を図示の中立位置に戻すと、
第1の切換弁14、第3の切換弁16および主回
路切換弁5が中立位置に戻り、油圧モータ4が停
止するとともに、主巻クラツチ10が第3の切換
弁16を介してタンクに接続され、主巻クラツチ
10が不作動状態となつて主巻ドラム10とドラ
ム軸6との結合が解除される。主巻ドラムの巻下
作業は、第1パイロツト弁12を反対方向(図で
左側)に操作することにより同様にして行なわれ
る。
補巻ドラム9による巻上作業を行なう場合に
は、第2パイロツト弁13を右側に操作し、第1
の切換弁14をイ側位置に、主回路切換弁5をイ
側位置に、又、第4の切換弁17をロ側位置に切
換える。これにより油圧モータ4が駆動され、ド
ラム軸6が巻上方向に回転するとともに、補巻ク
ラツチ11が作動状態となり、補巻ドラム9がド
ラム軸6に結合されて巻上方向に回転し、巻上作
業が行なわれる。第2パイロツト弁13を中立位
置に戻すと、油圧モータ4が停止するとともに補
巻クラツチ11が第4の切換弁17を介してタン
クに接続され、補巻クラツチ11が不作動状態と
なつて補巻ドラム9とドラム軸6との結合が解除
される。補巻ドラム9の巻下作業は、第2パイロ
ツト弁13を反対方向(図で左側)に操作するこ
とにより同様にして行なわれる。
次に、主巻ドラム8と補巻ドラム9による同時
巻上作業を行なう場合には、第1パイロツト弁1
2と第2パイロツト弁13を同時に右側に操作す
る。このとき、第1の切換弁14は第1パイロツ
ト弁12と第2パイロツト弁13の2次側に発生
するパイロツト圧のうち大きい方の圧力によりイ
側位置又はロ側位置に切換えられる。又、両パイ
ロツト圧が等しい場合には第1の切換弁14は中
立位置に保持され両パイロツト弁12,13の圧
油が合流して主回路切換弁5に供給される。いず
れの場合でも、パイロツト圧は主回路切換弁5に
伝達され、これをイ側位置に切換え、油圧モータ
4を駆動し、ドラム軸6を巻上方向に回転せしめ
る。さらに、第3の切換弁16および第4の切換
弁17が切換えられるので、主巻クラツチ10と
補巻クラツチ11が作動状態となり、主巻ドラム
8および補巻ドラム9は巻上方向に回転し、同時
巻上作業が行なわれる。第1パイロツト弁12お
よび第2パイロツト弁13を中立位置に戻すと、
油圧モータ4は停止し、主巻クラツチ10および
補巻クラツチ11は不作動状態となり、主巻ドラ
ム8と補巻ドラム9はドラム軸6との結合を解除
される。同時巻下作業は第1パイロツト弁12と
第2パイロツト弁13を同時に反対方向に操作す
ることにより行なわれる。
ところで、上記のような従来装置にあつては、
主巻クラツチ10および補巻クラツチ11が、圧
油を供給されているとき作動状態になるポジテイ
ブクラツチであるため、操作回路の配管が破損す
るとクラツチに供給されている圧油が破損個所か
ら排出され、クラツチは不作動状態となり、吊荷
が落下してしまい、極めて危険であり、かつ、吊
荷の破損は免れない。又、何等かの原因で原動機
1が異常停止すると、第1パイロツト弁12、第
2パイロツト弁13の2次側圧力が無くなるた
め、第3の切換弁16、第4の切換弁17が中立
位置に戻り、クラツチが不作動状態となり、吊荷
が落下する事態を生じる。このような欠点を避け
るため、従来、主巻クラツチおよび補巻クラツチ
にネガテイブクラツチを使用する操作装置が用い
られていた。
第2図はネガテイブクラツチを用いた従来の巻
上ウインチ操作装置の油圧回路図である。図で、
第1図に示す部分と同一部分には同一符号が付し
てある。19は主巻ドラム8とドラム軸6との接
離を行なう主巻クラツチ、20は補巻ドラムとド
ラム軸6との接離を行なう補巻クラツチである。
主巻クラツチ19と補巻クラツチ20は、第1図
に示すクラツチ10,11と異なり、常時、ばね
19a,20aにより各ドラム8,9とドラム軸
6とを結合し、圧油が供給されることによりこの
結合を解除するように構成されている。そして、
第1図に示す回路とは逆に、主巻クラツチ19は
第4の切換弁17の出力ポートに、又、補助クラ
ツチ20は第3の切換弁16の出力ポートに接続
されている。
このような構成において、第1パイロツト弁1
2を操作すると、ドラム軸6が回転するとともに
第3の切換弁16が切換えられ、補助クラツチ2
0がばね20aに抗してドラム軸6との結合を解
除し、主巻ドラム8が回動せしめられる。同様
に、第2パイロツト弁13を操作すると主巻クラ
ツチ19が不作動状態となり、補巻ドラム9が回
動せしめられる。
このように、主巻クラツチ19と補巻クラツチ
20には、ネガテイブクラツチが採用されている
ので、前述のような配管の破損、原動機1の異常
停止等による吊荷の落下は防ぐことができる。し
かしながら、第1パイロツト弁12、第2パイロ
ツト弁13の中立時には、主巻クラツチ19、補
巻クラツチ20は作動状態となつているので、ウ
インチ操作において常用されるフリーホールする
操作が不可能となる欠点が生じる。
本発明は、これらの事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、配管破損等の事故による吊
荷の落下を防止することができ、しかも、フリー
ホールの操作も行なうことができる巻上ウインチ
の操作装置を提供するにある。
この目的を達成するため、本発明は、巻上ウイ
ンチにネガテイブブレーキ装置とネガテイブクラ
ツチとを設け、油圧モータを制御する主回路切換
弁の切換を行なう操作弁の操作に応じて切換えら
れることにより前記ネガテイブブレーキ装置のブ
レーキシリンダに圧油を供給し又はブレーキシリ
ンダから圧油を排除する第1の切換弁と、同じく
操作弁の操作に応じて切換えられることにより前
記ネガテイブクラツチのクラツチシリンダに圧油
を供給し又はクラツチシリンダから圧油を排除す
る第2の切換弁と、前記操作弁を操作してない時
に他の巻上ウインチの操作弁の操作に応じて切換
えられることにより駆動されない巻上ウインチの
クラツチを解除する第3の切換弁と、前記各切換
弁に対する圧油の供給および排出を制御する任意
切換可能の第4の切換弁とを設けたことを特徴と
する。
以下、本発明を図示の実施例に基づいて説明す
る。
第3図は本発明の一実施例に係る巻上ウインチ
の操作装置の油圧回路図である。図で、第1図に
示す部分と同一部分には同一符号が付してある。
Aは主巻ドラム8を操作する操作装置側、Bは補
巻ドラム9を操作する操作装置側を示し、同一構
成部分には同一符号にA,Bが付されている。以
下、同一構成部分については操作装置A側につい
てのみ説明し、操作装置B側についての説明は省
略する。21Aは主巻ドラム8に制動力を加える
ブレーキ、22Aはブレーキ21Aの一端と結合
するリンク、23Aはリンク22Aを回動自在に
支持する支点、24Aおよび25Aはリンク22
Aに設けられたピンである。26Aはフートペダ
ル、27Aはフートペダル26Aに連結されたロ
ツド、28Aはロツド27Aの先端に形成されて
ピン24Aと係合する長孔部である。フートペダ
ル26Aの踏み込みによりリンク22Aが回動し
てブレーキ21Aが主巻ドラム8に制動力を与え
る。29Aは自動ブレーキ機構であり、固定部に
揺動自在に固定されたブレーキシリンダ30A、
ピストン31A、ピストン31Aに固定されたロ
ツド32A、ロツド32Aの先端に形成されてピ
ン25Aと係合する長孔部33Aおよびロツド3
2Aを常時右方向に付勢するばね34Aにより構
成されている。この自動ブレーキ機構29Aは常
時ばね34Aによつてブレーキ21Aを作動状態
にしているが、ブレーキシリンダ30Aに圧油が
供給されると、ピストン31Aがばね34Aに抗
して左方に移動し、リンク22Aを回動してブレ
ーキ21Aの作動状態を解除する。
35Aはクラツチ機構であり、クラツチシリン
ダ36A、クラツチシリンダ36Aのピストンを
押圧しているばね37Aおよびクラツチ38Aに
より構成されている。このクラツチ機構36Aは
ドラム軸6と一体となつて回転し、常時はばね3
5Aによりピストンを押圧し、ピストンロツドを
右行させてクラツチ38Aを拡開し、クラツチ3
8Aと主巻ドラム8とを圧接することによりドラ
ム軸6と主巻ドラム8とを結合させている。この
クラツチ機構の作動状態において、クラツチシリ
ンダ36Aに圧油を供給すると、ピストンはばね
37Aに抗して左行し、クラツチ38Aを縮めて
ドラム軸6と主巻ドラム8との結合、即ち、クラ
ツチ機構の作動状態を解除する。
40Aは主巻ドラム8を操作レバー40ALに
より操作する操作弁であり、油圧モータ4を駆動
させてドラム軸6を回転させるとともに、自動ブ
レーキ機構29Aおよびクラツチ機構35Aを制
御する。41Aは油圧操作式の3ポート2位置切
換弁で構成される第1の切換弁であり、その2次
側ポートはブレーキシリンダ30Aに接続され、
1次側ポートの一方は補助油圧ポンプ3に、又、
1次側ポートの他方は後述する第4の切換弁44
Aの2次側ポートに接続されている。さらに、そ
の操作室は後述するシヤトル弁45Aに接続され
ている。42Aは油圧操作式の3ポート2位置切
換弁で構成される第2の切換弁であり、その2次
側ポートはクラツチシリンダ36Aに接続され、
1次側ポートの一方は後述する第3の切換弁43
Aの2次側ポートに、又、1次側ポートの他方は
タンクに接続されている。さらに、その操作室は
後述するシヤトル弁45Aに接続されている。4
3Aは油圧操作式の3ポート2位置切換弁で構成
される第3の切換弁であり、その2次側ポートは
第2の切換弁42Aの1次側ポートに、又、その
1次側ポートの一方は後述する第4の切換弁44
Aの2次側ポートに、1次側ポートの他方は補助
油圧ポンプ3に接続されている。さらに、その操
作室は補巻ドラム操作装置B側のシヤトル弁45
Bに接続されている。44Aは手動操作式の3ポ
ート2位置切換弁で構成される第4の切換弁であ
り、その2次側ポートは第3の切換弁43Aの1
次側ポートに、又、その1次側ポートの一方は補
助油圧ポンプ3に、1次側ポートの他方はタンク
に接続されている。
45Aは操作弁40Aが操作されたとき、高圧
側を選択するシヤトル弁であり、操作弁40Aが
いずれの側へ操作されても、補助油圧ポンプ3の
油圧が第1の切換弁41A、第2の切換弁42
A、操作装置B側の第3の切換弁43Bのそれぞ
れの操作室へ伝達される。46,47は操作弁4
0A,40Bの右側どうしおよび左側どうしを接
続し、その高圧側を選択するシヤトル弁であり、
操作弁40A,40Bの一方が右側に操作される
と補助油圧ポンプ3の油圧により主回路切換弁5
が右側位置に切換えられ、操作弁40A,40B
の一方が左側に操作されると主回路切換弁5が左
側位置に切換えられる。
次に本実施例の動作を説明する。
まず、両巻上ウインチとも操作しない場合、操
作弁40A,40Bは中立位置、第4の切換弁4
4A,44Bは左側位置とされる。そうすると、
各切換弁41A,41B,42A,42B,43
A,43B,44A,44Bは図示位置のままで
あるから、ブレーキシリンダ30A,30Bは第
1の切換弁41A,41B、第4の切換弁44
A,44Bを介してタンクに接続され自動ブレー
キ29A,29Bは作動状態(ブレーキオンの状
態)になる。又、クラツチシリンダ36A,36
Bは第2の切換弁42A,42B、第3の切換弁
43A,43B、第4の切換弁44A,44Bを
介てタンクに接続されるので、クラツチ38A,
38Bは作動状態(クラツチオンの状態)にな
る。したがつて、フートブレーキ26A,26B
をオフにしても自動ブレーキがかかつた状態が維
持され、クラツチもオン状態になつているので、
たとえ吊荷が吊られている状態であつても吊荷が
落下することはなく安全である。
主巻ドラム8による巻上げを行なう場合、図示
の状態から操作弁40Aのみを右側へ操作する。
そうすると、補助油圧ポンプ3の油圧は操作弁4
0A、シヤトル弁46を介して主回路切換弁5の
右側操作室に伝達され、主回路切換弁5を右側位
置に切換える。このため、主油圧ポンプ2の圧油
は油圧モータ4に供給されてこれを駆動し、減速
装置7を介してドラム軸6を巻上方向に回転す
る。一方、補助油圧ポンプ3の油圧は、操作弁4
0A、シヤトル弁45Aを介して第1の切換弁4
1A、第2の切換弁42A、第3の切換弁43B
へ伝達され、これら各切換弁を左側位置に切換え
る。これにより、ブレーキシリンダ30Aは第1
の切換弁41Aを介して補助油圧ポンプ3に接続
され、自動ブレーキ機構29Aはオフ状態とな
り、又、クラツチシリンダ36Aは第2の切換弁
42Aを介してタンクに接続され、クラツチ38
Aはオン状態となる。したがつて、主巻ドラム8
は巻上方向に回転して巻上げを行なう。これに対
して、ブレーキシリンダ30Bは第1の切換弁4
1B、第4の切換弁44Bを介してタンクに接続
され、自動ブレーキ機構29Bはオン状態を維持
し、又、クラツチシリンダ36Bは第2の切換弁
42B、第3の切換弁43B(左側位置に切換え
られている。)を介して補助油圧ポンプ3に接続
され、クラツチ38Bはオフ状態となる。このよ
うに、操作弁40の巻上方向の操作のみで主巻ド
ラム8のブレーキオフおよびクラツチオンを行な
つて主巻ドラム8による巻上げを行なうことがで
きる。又、同一ドラム軸6上にある補巻ドラム9
はブレーキオンのままクラツチはオフとなり、主
巻ドラム8の操作中補巻ドラム9が作動すること
はない。さらに、この巻上げ操作中、配管が破損
し又は原動機が停止して補助油圧ポンプ3の圧油
が供給されなくなる等の事故が生じると、クラツ
チシリンダ36A、ブレーキシリンダ30Aに対
る圧油は供給されない状態になるので、ブレーキ
オン、クラツチオンとなり、吊荷の落下は防止さ
れる。
このように、操作弁40Aが右側に操作されて
主巻ドラム8が巻上を行なつている状態におい
て、さらに操作弁40Bを右側(巻上方向)に操
作すると、補助油圧ポンプ3の圧油は操作弁40
B、シヤトル弁45Bを介して第1の切換弁41
B、第2の切換弁42Bおよび第3の切換弁43
Aを左側位置に切換える。第1の切換弁41Bが
左側位置に切換えられるとブレーキシリンダ30
Bは補助油圧ポンプ3に接続されて自動ブレーキ
機構29Bはオフ状態となり、又、第2の切換弁
42Bが左側位置に切換えられるとクラツチシリ
ンダ36Bはタンクに接続されてクラツチオン状
態となる。なお、切換弁43Aが左側位置に切換
えられても第2の切換弁42Aはすでに左側位置
に切換えられているので、クラツチ38Aはクラ
ツチオンの状態を持続する。かくして、補巻ドラ
ム9のブレーキオフ、クラツチオンが行なわれ、
補巻ドラム9は巻上動作を行なう。即ち、主巻ド
ラム8と補巻ドラム9の同時作業を行なうことが
できる。
主巻ドラム8による巻下げ(動力降下)を行な
う場合、今度は操作弁40Aを左側に操作する。
そうすると、補助油圧ポンプ3の油圧は操作弁4
0A、シヤトル弁47を介して主回路切換弁5に
伝達され、これを左側位置に切換えて油圧モータ
を逆方向に駆動し、ドラム軸6を巻下げ方向に回
転する。一方、各切換弁の切換状態は前述の巻上
げの場合と同じであるので、主巻ドラム8の自動
ブレーキ機構29Aはオフ状態、クラツチ38A
はオン状態、補巻ドラム9の自動ブレーキ機構2
9Bはオン状態、クラツチ38Bはオフ状態とな
り、巻上げの場合と同一状態で巻下げを行なうこ
とができる。したがつて、一方の操作弁の操作に
より両ドラムが同時に駆動されることはなく、
又、吊荷の落下も防止することができる。さら
に、この場合、フートペダルによる制動は自由に
行なうことができる。
補巻ドラム9による巻上げ、巻下げを行なう場
合も、操作弁40Bを右側又は左側に操作するこ
とにより、主巻ドラム8による動作と同様にして
作業を実行することができる。
主巻ドラム8の吊荷をフリーホール(自由落
下)する場合、第4の切換弁44Aを操作レバー
44ALにより右側位置に切換える。この場合、
操作弁40のAは当然中立位置となつている。そ
うすると、第1の切換弁41A、第2の切換弁4
2Aは右位置となり、ブレーキシリンダ30Aは
第1の切換弁41A、第4の切換弁44Aを介し
て補助油圧ポンプ3に接続され、自動ブレーキ機
構29Aはオフ状態になる。又、クラツチシリン
ダ36Aは第2の切換弁42A、第3の切換弁4
3A、第4の切換弁44Aを介して補助油圧ポン
プ3に接続され、クラツチ38Aはオフ状態にな
る。なお、操作弁40Bが操作されていると第3
の切換弁43Aは左側位置に切換えられるが、左
側位置に切換えられていてもクラツチ38Aは補
助油圧ポンプ3に接続されてクラツチ38Aはオ
フ状態になる。この結果、主巻ドラム8は何等の
拘束をも受けず、フートペダル26Aを踏むこと
によりブレーキオン、放すことによりブレーキオ
フとなり、クラツチ機構としてネガテイブクラツ
チを用いていても、吊荷のフリーホールを行なう
ことができる。
補巻ドラム9の吊荷をフリーホールする場合
も、第4の切換弁44Bを操作レバー44BLに
より右側位置に切換えることにより、主巻ドラム
8の場合と同様にして行なうことができる。
なお、主巻ドラム8による巻上げ、巻下げの動
作は、第4の切換弁44Aが右側位置に切換えら
れていても支障なく行なうことができる。即ち、
巻上げ又は巻下げのため操作弁40Aが操作され
ると、第1の切換弁41A、第2の切換弁42
A、操作装置B側の第3の切換弁43Bが切換え
られ、ブレーキシリンダ30Aは第1の切換弁4
1Aを介して補助油圧ポンプ3に接続され、又、
クラツチシリンダ36Aは第2の切換弁42を介
してタンクに接続される。したがつて、この場合
には第4の切換弁44Aの切換位置の如何に拘ら
ず、ブレーキオフ、クラツチオンの状態となつて
巻上げ、巻下げの動作が可能となる。又、第3の
切換弁43Bの切換えにより、補巻ドラム9のク
ラツチ38Bはオフとなり、主巻ドラム8との動
作の場合はない。補巻ドラム9の巻上げ、巻下げ
動作の場合において、第4の切換弁44Bが切換
えられているときについても同様である。
一方、これを第4の切換弁44A,44Bを主
体としてみると、この切換弁44A,44Bを左
位置としたときは自動ブレーキ機構29A,29
Bを使用することができ、逆に右位置に切換えた
ときは自動ブレーキ機構29A,29Bを使用す
ることはできず、フートペダル26Aによるブレ
ーキのみの操作態様となる。
このように、本実施例では、共通のドラム軸上
に2つの巻上ウインチを設け、各巻上ウインチに
それぞれネガテイブブレーキとネガテイブクラツ
チを備え、これらネガテイブブレーキ、ネガテイ
ブクラツチをそれぞれの巻上ウインチに属する操
作弁、3つの油圧操作式切換弁および1つの手動
操作式切換弁により制御するようにしたので、配
管の破損、原動機の異常停止等による吊荷落下を
防止することができ、かつ、フリーホールの操作
も行なうことができる。又、一方の巻上ウインチ
の動作を他方の巻上ウインチの動作と競合するこ
となく実施することができる。さらに、前記手動
操作式切換弁を切換えるだけで自動ブレーキの使
用とフートペダルによるブレーキの使用とを容易
に選択することができ、運転者の好む操作方法を
採用することができる。さらに又、操作弁の操作
のみで油圧モータの制御とクラツチ操作が可能と
なり、操作ミスを防止することができる。又、自
動ブレーキを使用することにより、油圧モータ内
の油漏れによる吊荷の降下を防止することができ
る。
第4図は本発明の他の実施例に係る巻上ウイン
チ操作装置の油圧回路の一部の回路図である。図
で、第3図に示す部分と同一部分には同一符号が
付してある。48は手動操作式3ポート2位置切
換弁で構成される第4の切換弁であり、その1次
側ポートの一方は補助油圧ポンプ3に、又、1次
側ポートの他方はタンクに接続されている。さら
に、その2次側ポートは第1の切換弁41A,4
B、第3の切換弁43A,43Bの1次側ポート
の一方に接続されている。48Lはこの第4の切
換弁48を切換え操作する操作レバーである。さ
きの実施例においては、操作装置Aと操作装置B
側のそれぞれに第4の切換弁44A,44Bを設
けたが、本実施例においては、これら切換弁44
A,44Bを1つの切換弁48で置き換える構成
としたものである。そして、その動作について
は、さきの実施例のものと異なるところはない。
又、その効果はさきの実施例のものの効果と同じ
効果を奏するうえに、切換弁の数を減少して操作
装置を簡略化することができるという効果も有す
る。
第5図は本発明のさらに他の実施例に係る巻上
操作装置の油圧回路の一部の回路図である。図
で、41A,43Aは第3図に示す第1、第3の
切換弁である。本実施例においては、第3図に示
す第2の切換弁42Aに代えて第2の切換弁42
A′を、又、第4の切換弁44Aに代えて第4の
切換弁44A′を用いる。第2の切換弁42A′は
両側にパイロツト室を有する切換弁、第4の切換
弁44A′は3位置を有する切換弁である。なお、
図では操作装置A側についてのみ示したが、操作
装置B側についても同じであるので、その構成の
図示および説明は省略する。
第4の切換弁44A′が中立位置にあると、補
助油圧ポンプ3の圧油は第1の切換弁41Aを介
してブレーキシリンダ30Aに供給されるととも
に、第3の切換弁43A、第2の切換弁42
A′を介してクラツチシリンダ36Aに供給され、
さらに、第2の切換弁42A′の右側パイロツト
室へも供給されてこれを右側位置に維持する。こ
の場合、クラツチオフ、ブレーキオフの状態にあ
るので、操作弁40を中立位置としたときフリー
ホールが可能である。しかしながら、巻上げ操作
を行なうべく、操作弁40Aを右側に操作した場
合、第2の切換弁42A′の左側のパイロツト室
に補助油圧ポンプ3の圧油が供給されても、その
右側のパイロツト室にはすでに同圧の圧油が供給
されているので、第2の切換弁42A′は切換え
られず、クラツチオフの状態がそのまま維持され
ることになる。
一般に巻上ウインチを用いる作業では、吊荷を
巻上げる場合には安全を考慮して自動ブレーキ操
作を使用する状態で行ない、高所に吊荷を据付け
た後は空フツクとなるのでフリーホール操作に切
換えて作業速度をあげるような作業がしばしば行
なわれる。ところで、第3図に示す装置において
これを行なう場合、吊荷の巻上時には第4の切換
弁44Aを左側位置として自動ブレーキが働くよ
うにし、フリーホール操作時にこの第4の切換弁
44Aを右側位置としてフリーホールを行なうよ
うになつている。しかし、この操作が頻繁に行な
われる場合、誤つて切換弁44Aを右側位置とし
たままで巻上操作を行なつてしまう場合を生じる
おそれがある。この場合、操作弁40Aを中立位
置に戻すと吊荷が落下する危険がある。ところ
が、本実施例においては、第4の切換弁44
A′がフリーホールを可能とする中立位置にある
とき、前述のようにクラツチオフの状態が維持さ
れるので、吊荷の巻上操作が可能となり、吊荷落
下の危険は生じ得ない。そして、第4の切換弁4
4A′を左側位置に切換えると、第2の切換弁4
2A′の右側パイロツト室はタンクに接続される
ので、ばね力のみにより右側位置に保持され、左
側パイロツト室へ補助油圧ポンプ3の油圧を供給
することにより切換可能となり、第3図に示す第
4の切換弁44Aが左側位置にある場合と全く同
じ状態となつて自動ブレーキ使用を可能とするも
のである。このようにして、第4の切換弁44
A′を図の左側位置と中立位置とに選択的に切換
えることにより、例えば通常のクレーン作業等を
危険なく実行することができる。一方、クラムシ
エルを落下(フリーホール)させて浚渫作業を行
なうバケツト作業時の場合には、巻上げとフリー
ホールを繰返し行なうので、第4の切換弁44
A′を図の右側位置に切換えれば、第3図に示す
第4の切換弁44Aを右側位置に切換えた状態と
同一となり、上記バケツト作業等を第4の切換弁
44A′を右側位置に切換えたままで行なうこと
ができる。
このように、本実施例では、第4の切換弁をフ
リーホール操作に切換えたとき第2の切換弁が切
換えられないようにしたので、第3図に示す実施
例と同じ効果を奏するとともに、さらに、誤操作
による吊荷落下の危険を未然に防止することがで
きる。
なお、上記各実施例においては、第4の切換弁
として手動操作式のものを示したが、必ずしも手
動操作式のものに限ることはなく、ソレノイド式
や油圧式のものを用いてもよい。又、1つの油圧
モータで2個の巻上ウインチを操作する場合を例
示したが、2つに限ることはなく、2つ以上の巻
上ウインチの操作にも適用できる。
以上述べたように、本発明では、複数の巻上ウ
インチを1つの油圧モータで駆動するようにし、
各巻上ウインチにそれぞれネガテイブブレーキと
ネガテイブクラツチを備え、これらネガテイブブ
レーキ、ネガテイブクラツチを、それぞれの巻上
ウインチに属する操作弁、3つの切換弁、これら
切換弁に接続される任意操作の切換弁により制御
するようにしたので、配管の破損、原動機の異常
停止等による吊荷落下を防止することができ、か
つ、フリーホールの操作も行なうことができる。
又、一方の巻上ウインチの動作を他方の巻上ウイ
ンチの動作と競合することなく実施することがで
きる。さらに、自動ブレーキ機構と任意ブレーキ
機構とを容易に選択でき、運転者の好む操作方法
を採用することができる。さらに又、操作弁の操
作のみで油圧モータの制御とクラツチ操作が可能
となり、操作ミスを防止することができる。又、
自動ブレーキを使用することにより、油圧モータ
内の油漏れによる吊荷の降下を防止することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来の巻上ウインチ操作装置の油圧回
路図、第2図はネガテイブクラツチを用いた従来
の巻上ウインチ操作装置の油圧回路図、第3図は
本発明の一実施例に係る巻上ウインチ操作装置の
油圧回路図、第4図および第5図は本発明の他の
実施例に係る巻上ウインチ操作装置の一部の油圧
回路図である。 4……油圧モータ、5……主回路切換弁、6…
…ドラム軸、8……主巻ドラム、9……補巻ドラ
ム、21A,21B……ブレーキ、26A,26
B……フートペダル、29A,29B……自動ブ
レーキ機構、30A,30B……ブレーキシリン
ダ、35A,35B……クラツチ機構、36A,
36B……クラツチシリンダ、38A,38B…
…クラツチ、40A,40B……操作弁、41
A,41B……第1の切換弁、42A,42B,
42A′……第2の切換弁、43A,43B……
第3の切換弁、44A,44B,44A′……第
4の切換弁。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 油圧モータと、この油圧モータで駆動される
    複数の巻上ウインチと、前記油圧モータを制御す
    る主回路切換弁と、この主回路切換弁の切換を行
    なう操作弁とを備えた巻上ウインチの操作装置に
    おいて、前記巻上ウインチのブレーキ装置と、こ
    のブレーキ装置を操作する任意ブレーキ機構およ
    び自動ブレーキ機構と、圧油の供給により前記自
    動ブレーキ機構のブレーキを解除するブレーキシ
    リンダと、前記巻上ウインチのクラツチと、圧油
    の供給により前記クラツチを解除するクラツチシ
    リンダと、前記操作弁の操作に応じて切換えられ
    るとともに前記ブレーキシリンダへの圧油の供給
    および排出を行なう第1の切換弁と、前記操作弁
    の操作に応じて切換えられるとともに前記クラツ
    チシリンダへの圧油の供給および排出を行なう第
    2の切換弁と、前記操作弁を操作していない時に
    他の巻上ウインチの操作弁の操作により切換えら
    れて駆動されない巻上ウインチのクラツチを解除
    する第3の切換弁と、前記各切換弁に対する圧油
    の供給および排出を制御する任意操作可能の第4
    の切換弁とを設けたことを特徴とする巻上ウイン
    チの操作装置。 2 特許請求の範囲第1項において、前記第4の
    切換弁は、各巻上ウインチ毎に設けられているこ
    とを特徴とする巻上ウインチの操作装置。 3 特許請求の範囲第1項において、前記第4の
    切換弁は、各巻上ウインチに共通に設けられてい
    ることを特徴とする巻上ウインチの操作装置。 4 特許請求の範囲第1項において、前記第4の
    切換弁は、その出力ポートが前記第1の切換弁の
    入力ポートおよび前記第3の切換弁を介して前記
    第2の切換弁の入力ポートに接続されていること
    を特徴とする巻上ウインチの操作装置。 5 特許請求の範囲第1項において、前記第4の
    切換弁は、フリーホール操作位置に切換えられた
    とき前記第2の切換弁を前記クラツチシリンダへ
    の圧油を供給する位置に保持する手段を備えてい
    ることを特徴とする巻上ウインチの操作装置。
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