JPH0120189Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の目的］ （産業上の利用分野） 本考案は、車両の後部客室に複数列のシートを
備える車両の回転式座席の改良に関する。

（従来の技術） この種の回転式座席としては従来、たとえば、
第１５図に示すようなものが知られている。すな
わち、キヤブオーバ型のワゴン車において、車体
１内に運転席２、セカンドシート３、サードシー
ト４の３列のシートが配列されており、前記セカ
ンドシート３の補助席５は折畳み式で、第１６図
に示すように折畳んで、乗降ステツプ６から、サ
ードシート４への乗降のための通路を形成してい
る。また、２人掛けのセカンドシート３は回転軸
７を中心として180度回転して前記サードシート
４と対座できるようになつている。

また、８はリヤゲートで、このリヤゲート８に
より車体１のリヤ面が開閉されるようになつてい
る。

（考案が解決しようとする課題） しかしながら、従来においては、上記サードシ
ート４を折畳み自在に構成していないため、サー
ドシート４或いはセカンドシート３からリヤゲー
ト８を利用して乗降することができないととも
に、ベニヤなどの長尺物の積載も困難なものとな
つていた。

また、サードシート４は固定的に設けられてい
たため、後向きにして着座できず、リヤゲート８
を開放しても、着座したままで、釣りや、スポー
ツ観戦などをを楽しむことができないという問題
があつた。

本考案は上記事情に着目してなされたもので、
その目的とするところは、セカンドシートあるい
はサードシートからリヤゲートを利用しての乗降
を可能とするとともに、長尺物の積載を可能と
し、かつ、サードシートに着座したままで釣りや
スポーツ観戦などを楽しむことができるようにし
た車両の回転式座席を提供しようとするものであ
る。

［考案の構成］ （課題を解決するための手段） 本考案は、上記問題点を解決するために、車両
の後部室にセカンドシートとサードシートを備え
てなるものにおいて、前記サードシートは３分割
され、その中央部の座席の両側部に折畳み可能に
補助席を設け、かつ、前記中央部の座席を回転自
在に支持したことを特徴とするものである。

（作用） サードシートを３分割して折畳み可能とするこ
とにより、リヤゲートからの乗降に際しサードシ
ートが邪魔になることなく、また、サードシート
の中央部の座席を回転自在に支持することによ
り、後向きで着座できるようにした。

（実施例） 以下、本考案を第１図乃至第１０図に示す一実
施例を参照して説明する。

なお、第１５図および第１６図で示した部分と
同一部分については同一番号を付してその説明を
省略する。

図中１１は車両１の後部室内の中央列に設けら
れた３人掛のセカンドシートで、２４は最後列に
設けられた３人掛のサードシートである。前記セ
カンドシート１１およびサードシート２４は同一
に構成されている。すなわち、前記セカンドシー
ト１１およびサードシート２４は第１の補助席１
２、中央席１３、および第２の補助席１４に３分
割されている。前記第１および第２の補助席１
２，１４は前記中央席１３の両側部にそれぞれ折
畳み可能に取付けられている。

前記中央席１３は第４図乃至第６図に示すよう
に、回転およびスライド自在にフロアー１５に取
付けられている。すなわち、図中１６はターンテ
ーブルで、このターンテーブル１６の上面部には
一対のガイドレール１７，１７が配設されてい
る。そして、前記ガイドレール１７，１７には受
け部材１８，１８を介して取付け板１９がスライ
ド自在に取付けられている。この取付け板１９の
中央部には前記中央席１３が取付けられ、その両
側部にはそれぞれ前記第１および第２の補助席１
２，１４が取付け金具２０，２１，２２およびス
プリング２３を介して折畳み可能に取付けられて
いる。

しかして、サードシート２４からリヤゲート８
を利用して乗降する場合には、まず、第１および
第２の補助席１２，１４を第２図に示すように、
それぞれ折畳む。これにより、第１および第２の
補助席１２，１４と車両１の内壁面に通路１ａが
形成され、この通路１ａを通つて、車両１の開放
されたリヤ面から乗降する。

また、長尺物を積載する場合には、第１０図ｂ
に示すように上記サードシート２４と同様に、セ
カンドシート１１の第１および第２の補助席１
２，１４を折畳む。これにより、セカンドおよび
サードの各シート１１，２４の第１および第２の
補助席１２，１４と車両１の内壁面との間に空間
が形成され、この空間に長尺物２５を通して積載
する。

また、サードシート２４を後向きにして着座す
る場合には、第２図に示したように、第１および
第２の補助席１２，１４を折畳んだのち、これを
第３図および第１０図ｉに示すように180度回転
させる。

なお、複数人で着座する場合には、第１０図ｃ
に示すように、第１および第２の補助席１２，１
４を側方へ回動して展開し、３人掛の分割座席と
して使用する。

上述したように、サードシート２４を３分割し
て折畳み可能とするから、リヤゲート８を利用し
ての乗降が可能となるとともに、長尺物２５の積
載も可能となる。

さらに、サードシート２４は回転自在であるか
ら、サードシート２４を後向きにしてリヤゲート
８に対向させることができ、リヤゲート８を開放
すればサードシート２４に着座したままで、釣り
や、スポーツ観戦を楽しむことができる。

また、第１および第２の補助席１２，１４を折
畳んで回転するため、第７図に示すように、座席
の回転半径ｒを小さくでき、第８図に示すように
座席幅を車内幅と同じように広げることがきると
ともに、第９図に示すように、フラツトの状態に
したときに車体１との間に隙間ができることもな
い。

なお、第１０図ａ乃至ｉは座席の各種バリエー
シヨンを示すものである。

また、第１１図乃至第１４図に示すようにシー
トを４列備えるような車両の場合に、従来、回転
座席を取付けられなかつたたとえば、タイヤハウ
ス３２，３２があるような場所にも座席３１を取
付けることが可能である。

また、第１４図に示すように座席３１が対面状
態でも矢印で示すように通路を十分に確保でき
る。この座席３１も上記中央列の座席１１および
後部列の座席２４と同様に構成さえている。

なお、本考案は上記一実施例に限られることな
く、その要旨の範囲内で種々変形実施可能なこと
は勿論である。

［考案の効果］ 以上説明したように、本考案によれば、サード
シートを３分割して折畳み可能するから、リヤゲ
ートを利用して乗降が可能となるとともに、長尺
物の積載も可能となる。

また、サードシートは回転自在であるから、サ
ードシートを後向きにしてリヤゲートに対向させ
ることができ、リヤゲートを開放すればサードシ
ートに着座したままで、釣りや、スポーツ観戦な
どを楽しめるという効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第１０図は本考案の一実施例を示す
もので、第１図は車両内を示す平面図、第図はそ
のサードシートの補助席を折畳んだ状態を示す平
面図、第３図は折畳んだサードシートをを回転さ
せて後向きにした状態を示す平面図、第４図はシ
ートの補助席を展開した状態を示す正面図、第５
図はその補助席を折畳んだ状態を示す正面図、第
６図はその回転機構を示す分解斜視図、第７図は
座席の回転半径を示す説明図、第８図はその補助
席を展開した状態を示す平面図、第９図は席をフ
ラツト状にした状態を示す平面図、第１０図ａ乃
至ｉは座席の各種バリエーシヨンを示す斜視図、
第１１図乃至第１４図は本考案の他の実施例を示
す平面図、第１５図および第１６図は従来例を示
す平面図である。 １……車両、１１……セカンドシート、１２，
１４……補助席、１３……中央席、２４……サー
ドシート。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車両の後部室にセカンドシートとサードシート
   を備えてなるものにおいて、前記サドシートは３
   分割され、その中央部の座席の両側部に折畳み可
   能に補助席を設け、かつ、前記中央部の座席を回
   転自在に支持したことを特徴とする車両の回転式
   座席。