JPH0113352B2 - - Google Patents

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JPH0113352B2
JPH0113352B2 JP9930283A JP9930283A JPH0113352B2 JP H0113352 B2 JPH0113352 B2 JP H0113352B2 JP 9930283 A JP9930283 A JP 9930283A JP 9930283 A JP9930283 A JP 9930283A JP H0113352 B2 JPH0113352 B2 JP H0113352B2
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JP
Japan
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acid
seaweed
solution
pressure
fermentation
Prior art date
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Expired
Application number
JP9930283A
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English (en)
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JPS59224683A (ja
Inventor
Naoki Takahashi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daiichi Seimo Co Ltd
Original Assignee
Daiichi Seimo Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は優れた風味を有する海藻酒の製法に関
する。 本発明者は先に海藻の酸加水分解物を用いるこ
とにより、風味及びこくのある海藻酒が得られる
ことを見出した(特公昭60−28270号公報)。しか
しこの方法は高濃度の酸溶液中で加水分解を行う
ため、中和時に生成する塩により、塩味及びいや
味を生ずるという欠点があつた。本発明者はこの
欠点を改良するため、さらに研究を重ねた結果、
酸加水分解を加圧下で行うと、酸の使用量を少な
くすることが可能となり、中和によつて生成する
塩の量が減少して味覚に影響を与えないことを見
出した。 本発明は、海藻を0.1〜2%の酸溶液中で100〜
150℃の温度で0.5Kg/cm2以上の加圧下に加水分解
し、これを糖類及び微量栄養素を含有する培養液
に添加し、酵母を加えて発酵を行うことを特徴と
する、海藻酒の製法である。 本発明を実施するに際しては、海藻を酸溶液中
で加圧下に加熱して加水分解する。海藻として
は、例えば海苔、こんぶ、わかめ、もずく等が用
いられる。酸としては無機酸例えば塩酸、硫酸
等、有機酸例えばクエン酸、リンゴ酸、酒石酸等
が用いられる。塩酸とクエン酸の混合酸溶液を用
いることが好ましい。塩酸とクエン酸の混合酸溶
液を用いることが好ましい。酸溶液の濃度は0.1
〜2%、好ましくは0.5〜1.0%で、酸溶液の使用
量は、海藻1部に対して3〜20部である。加水分
解は0.5Kg/cm2以上、好ましくは1.2〜3Kg/cm2
(いずれもゲージ圧)の加圧下に行われる。加圧
の上限は特に制限はないが、経済上及び装置上の
理由から5Kg/cm2程度までが有利である。加熱温
度は100〜150℃、好ましくは105〜130℃である。
加圧下に加熱する方法としては、密閉式の容器内
で加熱することにより圧力を上昇させる方法、加
熱蒸気を加圧導入する方法、容器内の気体圧力を
上昇させたのち加熱する方法等の通常の加圧加熱
法が用いられる。加水分解は通常5〜10時間で終
了する。反応終了後、加水分解液のPHを中性付近
に調整したのち過し、この液を用いることが
好ましい。 次いで糖類及び微量栄養素を含む培養液に前記
の海藻の加水分解物を添加し、酵母を加えて発酵
を行う。 糖類としては、例えばぶどう糖、果糖、麦芽
糖、糖みつ、はちみつ等のほか、米、大麦、らい
麦、とうもろこし、甘藷等を麹菌、アミロ菌等で
糖化したもの、あるいは果実、果汁等が用いられ
る。微量栄養素としては、例えば微量金属、ビタ
ミン等の発酵促進物質が用いられ、酵母として
は、アルコール発酵に通常用いられる酵母、例え
ばサツカロミセス属の酵母の利用が好ましい。 加水分解物の添加量は、原料の海藻の乾重量に
換算して、培養液の0.1〜10重量%、特に0.5〜5
重量%が好ましい。培養液はPHを2〜8好ましく
は3.5〜5.0に調整する。発酵温度は5〜40℃特に
15〜25℃が好ましい。糖類の資化率を高めるた
め。数回に分けて糖類を加えることが好ましい。 発酵終了後、発酵液を過し、この液に50〜
75℃の温度で10〜30分間程度火入れを行つたの
ち、1〜6カ月度熟成させることが好ましい。こ
れにより風味及びこくのある醸造酒が得られる。
また発酵液を蒸留することにより蒸留酒を製造す
ることもできる。 本発明方法により得られる海藻酒は、海藻中の
ミネラル、アミノ酸、ビタミン等が発酵助成剤と
して働き、これにより独特の風味及びこくを生
じ、アルカリ度及び栄誉価の高いものとなる。ま
た加圧下に加水分解を行うことにより、低濃度の
酸溶液を使用できるため、中和時の塩類生成量を
大幅に減少でき、これにより海藻酒の風味が著し
く改善される。 試験例 1 乾海苔20gに塩酸100mlを加え、これを常圧又
は加圧下で加熱して加水分解した。次いで分解液
を過し、液中の還元糖及び全窒素を調べた。
その結果を第1表に示す。 この成績から、温度及び圧力が高くなると還元
糖のピークを示す酸濃度が低くなり、また全窒素
は常圧、103℃、4%塩酸では2.92%であるのに
対し、2Kg/cm2、115℃、0.8%塩酸では2.97%を
示すようになり、加圧により分解効率がよくなる
ことが知られる。
【表】
【表】 試験例 2 乾海苔20gに対し、第2表に示す組成の酸溶液
100mlを加え、1.3Kg/cm2の加圧下で125℃に加熱
して10時間加水分解した。次いで分解液を過
し、液中の環元糖及び全窒素を調べた。その結
果を第2表に示す。
【表】 塩酸を一部クエン酸におき換えると、全窒素は
減るが還元糖を増すことができる。しかしあまり
クエン酸量を増すと、分解効率が悪くなる。他の
有機酸例えばリンゴ酸、酒石酸等を用いても同様
の結果が得られる。無機酸の割合及び総酸濃度を
変えることにより分解液の内容が変化し、最終製
品の味を調整することができる。また有機酸の塩
類は、無機酸の中和による塩に起因する味のいや
み、苦み、塩味等をおさえ、ミネラル類をキレー
トしておくことができるので有利である。 実施例 1 乾海苔20gに0.8%塩酸100mlを加え、オートク
レーブ中で2Kg/cm2の加圧下で115℃に加熱して
8時間加水分解を行つた。冷却後、炭酸ナトリウ
ム3.9gで中和したのち過すると、液約100ml
が得られる。この加水分解液20mlを取り、これ
にグルコース20g、燐酸−カリウム0.2g、硫酸
マグネシウム0.2g、アスパラギン酸0.2g、ビタ
ミンB1、B6、H及びパントテン酸カルシウム各
0.5mgを加え、水で全量100mlとした。これに酒母
(サツカロミセス・セレビシア・サケ)を加え、
25℃で発酵を行つた。10日目及び20日目に5gず
つグルコースを追加し、40日で発酵を終了した。
発酵液を過し、火入れを行い2カ月間貯蔵熟成
させると、海苔の風味を有する醸造酒が得られ
た。 さらに第3表に示す反応条件で処理して得られ
た加水分解物を用い、同様の方法で醸造酒を製造
した。
【表】 実施例1に記載の醸造酒各100mlを単蒸留して、
かすかに海苔の風味を有する蒸留酒が得られた。 実施例 2 実施例1の塩酸100mlの代わりに第4表に示す
組成の酸水溶液100mlを用いて加水分解を行い
(圧力2Kg/cm2、温度115℃、分解時間8時間)、
その他は同様にすると、同様に好ましい醸造酒が
得られた。
【表】
【表】 実施例 3 もずく乾物10gに0.6%塩酸100mlを加え、オー
トクレーブ中で2Kg/cm2の加圧下で115℃に加熱
して、8時間加水分解を行つた。冷却後、PHを7
に調整して別すると、加水分解液が得られ
た。 この液20ml、グルコース20g、燐酸−カリウ
ム0.2g、硫酸マグネシウム0.2g、アスパラギン
酸0.2g、ビタミンB1、B6、H及びパントテン酸
カルシウム各0.5mgに、水を加えて全量100mlの培
地を製造した。この培地に酒母を加え、25℃で発
酵を行い、10日目及び20日目にグルコース各5g
を追加して発酵を続け、40日で発酵を終了した。
次いで発酵液を過し、火入れ後、2カ月間常温
で貯蔵し熟成させると、ほのかにもずくの風味を
有する醸造酒が得られた。 比較例 乾海苔20gに3%塩酸100mlを加え、還流冷却
器を付した容器中で103℃に加熱し、常圧下で8
時間加水分解を行つた。この加水分解液を用
い、実施例1と同様に操作して醸造酒を製造し
た。また3%塩酸の代わりに塩酸2.5%及びくえ
ん酸1.0%を含む酸溶液を用いて加水分解を行い、
この加水分解液を添加して同様に醸造酒を製造し
た。 実施例1〜3及び比較例の海藻酒を分析したと
ころ、PH4.1〜4.3、比重0.996〜0.998、アルコー
ル度13〜14度でほとんど差がみられなかつた。し
かし風味の面では実施例のように低酸濃度で分解
を行つたものは、いや味及び塩味がおさえられて
良好であつた。特に塩酸に対してクエン酸を20〜
40%使用したものはもつとも風味がよかつた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 海藻を0.1〜2%の酸溶液中で100〜150℃の
    温度で0.5Kg/cm2以上の加圧下に加水分解し、こ
    れを糖類及び微量栄養素を含有する培養液に添加
    し、酵母を加えて発酵を行うことを特徴とする、
    海藻酒の製法。
JP58099302A 1983-06-06 1983-06-06 海藻酒の製法 Granted JPS59224683A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP58099302A JPS59224683A (ja) 1983-06-06 1983-06-06 海藻酒の製法

Applications Claiming Priority (1)

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JP58099302A JPS59224683A (ja) 1983-06-06 1983-06-06 海藻酒の製法

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Publication Number Publication Date
JPS59224683A JPS59224683A (ja) 1984-12-17
JPH0113352B2 true JPH0113352B2 (ja) 1989-03-06

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ID=14243829

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60105484A (ja) * 1983-11-11 1985-06-10 Iki Syuzo Kk 海藻酒類の製造方法
JPS61108365A (ja) * 1984-10-31 1986-05-27 Oki Syuzo Kk 海藻酒類の製造方法
KR101039381B1 (ko) * 2009-03-17 2011-06-08 최무순 스피루리나(Spirulina)를 이용한 술 및 그의 제조방법

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JPS59224683A (ja) 1984-12-17

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