JP2016178896A - ビール様発酵アルコール飲料 - Google Patents

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昭 平良
Akira Taira
昭 平良
剛 宮城
Takeshi Miyagi
剛 宮城
敬一郎 大城
Keiichiro Oshiro
敬一郎 大城
和樹 虎石
Kazuki Toraishi
和樹 虎石
鈴木 淳史
Junji Suzuki
淳史 鈴木
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Abstract

【課題】本発明は、すっきりとして軽快で飲みやすく、香味の良好なビール様発酵アルコール飲料を提供する。
【解決手段】重量平均分子量10,000未満の大豆ペプチドを原料とし、リナロール含有量が5〜10ppbであることを特徴とする、ビール様発酵アルコール飲料;さらに、大豆食物繊維を原料とする、前記記載のビール様発酵アルコール飲料;重量平均分子量10,000未満の大豆ペプチドを含有する発酵原料液に、酵母を接種して発酵させる発酵工程を経て製造される、前記いずれかのビール様発酵アルコール飲料。
【選択図】なし

Description

本発明は、すっきりとして軽快で飲みやすく、かつ香味の良好なビール様発酵アルコール飲料に関する。
ビールや発泡酒等のビール様発酵アルコール飲料は、広く親しまれている嗜好性飲料であり、主にホップに由来する特有の苦味と爽快感を有する。近年、主に若者のアルコール離れにより、くせが少なく、より飲みやすいビール様発酵アルコール飲料が好まれている。特に、夏の暑い季節や比較的気温の高い亜熱帯や熱帯では、すっきりとして軽快なビール様発酵アルコール飲料が好まれている。ホップの使用量を抑えることにより、より苦味が少なく、くせの少ないビール様発酵アルコール飲料が得られるが、ビールに特有の香味も少なくなり、香味に劣るという問題がある。
一方で、近年の健康志向の高まりに伴い、ビール様発酵アルコール飲料においても、低カロリー、低糖質のものが求められている。糖質の含有量は、これらを含む麦芽やホップ等の原料の使用量を少なくすることにより下げることができる。しかし、泡タンパク質は、主に麦芽に由来するため、麦芽の使用量を低下させると、泡品質が低下するという問題がある。
麦芽やホップの使用量の少ないビール様発酵アルコール飲料における香味や泡品質を改善するために、例えば、大豆タンパクの分解物(大豆ペプチド)を原料とする方法がある。例えば、特許文献1には、特定の大きさの大豆タンパクの分解物を用いて、製造上の問題を引き起こすことなく、香味、泡持ちがすぐれたビール様発酵アルコール飲料を製造する方法が開示されている。また、特許文献2には、食品用起泡及び起泡安定剤の有効成分である大豆食物繊維(水溶性大豆多糖類)を原料とすることにより、ビール様発酵アルコール飲料の泡持ちが改善できることが記載されている。
特許第4275170号公報 特許第5157913号公報
本発明は、すっきりとして軽快で飲みやすく、香味の良好なビール様発酵アルコール飲料を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、原料として香気成分含量の多いアロマホップを用い、アロマホップの使用量を調節して最終飲料中のリナロール含有量を5〜10ppbとすることにより、すっきりとして飲みやすいが、ビールらしい香味も充分であるビール様発酵アルコール飲料になることを見出し、本発明を完成させた。
本発明に係るビール様発酵アルコール飲料は、下記[1]〜[7]である。
[1] 重量平均分子量10,000未満の大豆ペプチドを原料とし、リナロール含有量が5〜10ppbであることを特徴とする、ビール様発酵アルコール飲料。
[2] さらに、大豆食物繊維を原料とする、前記[1]のビール様発酵アルコール飲料。
[3] ヘルスブルッカー種ホップを原料とする、前記[1]又は[2]のビール様発酵アルコール飲料。
[4] 重量平均分子量10,000未満の大豆ペプチドを含有する発酵原料液に、酵母を接種して発酵させる発酵工程を経て製造される、前記[1]〜[3]のいずれかのビール様発酵アルコール飲料。
[5] 前記発酵原料液の
前記発酵原料液の透過散乱光方式濁度計により測定した濁度が120NTU以下である、前記[4]のビール様発酵アルコール飲料。
[6] さらに、難消化性デキストリンを原料とする、前記[1]〜[5]のいずれかのビール様発酵アルコール飲料。
[7] 糖質の含有量が0.5g/100mL未満である、前記[1]〜[6]のいずれかのビール様発酵アルコール飲料。
本発明により、重量平均分子量10,000未満の大豆ペプチドを原料とし、リナロール含有量を比較的多くすることにより、すっきりとして軽快で飲みやすく、かつ香味の良好なビール様発酵アルコール飲料が提供される。
本発明に係るビール様発酵アルコール飲料は、重量平均分子量10,000未満の大豆ペプチドを原料とし、リナロール含有量が5〜10ppbであることを特徴とする。ここで、ビール様発酵アルコール飲料とは、酵母による発酵工程を経て製造される発泡性アルコール飲料であって、ビールらしい風味を有する飲料を意味する。
リナロールは、主にホップの毬花に含有されているテルペン類であり、花のような香りを有し、ビールらしさを達成するために特に重要な香気成分である。本発明に係るビール様発酵アルコール飲料は、比較的リナロール含有量が多いため、より軽快ですっきりとしており、飲みやすい。なお、飲料中のリナロール含有量は、GC−MS(Gas Chromatography−Mass Spectrometry)法により測定できる。
本発明に係るビール様発酵アルコール飲料においては、原料として用いるホップの品種や量等を調節することによって、飲料中のリナロール含有量を所望の範囲内に調整することができる。飲料中のリナロール含有量は、原料としてリナロール香料を外添することによっても調整可能であるが、ホップ原料を用い、ホップ原料に由来するリナロールによって飲料中のリナロール含有量を5〜10ppbの範囲にまで調整することが好ましい。ホップにはリナロール以外にも様々な香気成分が含まれており、それらが飲料に含まれることによって、よりビールらしい香味を達成できる。
飲料中に充分なリナロールを含有させるためには、原料とするホップは、リナロール含有量が比較的高いアロマホップを用いることが好ましく、ヘルスブルッカー種ホップを用いることがより好ましい。原料とするアロマホップの使用量は、飲料中のリナロール含有量が5〜10ppbとなるために充分な量であればよい。
本発明に係るビール様発酵アルコール飲料は、原料として、重量平均分子量10,000未満の大豆ペプチドを用いて製造される。大豆ペプチドは、栄養価が高く、かつ消化吸収にも優れていることに加えて、ビール様発酵アルコール飲料の泡持ちを改善することができる。特に、重量平均分子量10,000未満の大豆ペプチドを発酵前の発酵原料液に含有させることにより、香味も改善することができる。原料とする大豆ペプチドの重量平均分子量は、2,000〜8,000の範囲内であることが好ましく、2,000〜6,000の範囲内であることがより好ましく、3,000〜6,000の範囲内であることがさらに好ましい。
本発明に係るビール様発酵アルコール飲料は、原料としてさらに、大豆食物繊維(大豆由来の水溶性食物繊維)を含有することが好ましい。大豆食物繊維により、ビール様発酵アルコール飲料の泡持ちをより改善することができ、マイルドで持続性のあるクリーミーな泡を有するビール様発酵アルコール飲料が得られる。泡持ち改善効果を有する物質としては、サポニンやエンドウタンパクなども知られているが、他の起泡に比べて、大豆食物繊維はビールらしい呈味との相性がよい。大豆食物繊維を用いることにより、コクを高め、ビールらしい美味しさも改善できる。原料として麦芽の使用量が少ないビール様発酵アルコール飲料は、コクが少なく、味が平坦になりやすいが、本発明に係るビール様発酵アルコール飲料が、麦芽使用量が低い場合でも、大豆食物繊維を用いることにより、コクが高まり、香味がより改善される。特に、大豆食物繊維を酵母に摂取する前の発酵原料液に煮沸処理前に混合させることにより、メイラード反応によりよりビールらしい色味も改善できる。
原料として用いられる大豆食物繊維としては、香味改善効果の点から、大豆又は大豆処理物からの加熱抽出を、大豆タンパクの等電点よりも低いpHで、好ましくはpH2.4〜4.0で、より好ましくはpH3.0〜3.5で、100℃以上でなされたものが好ましい。大豆食物繊維の原料となる大豆又は大豆処理物としては、多糖類を豊富に含む点から、豆腐や分離大豆タンパク質の製造過程で副生するオカラが好ましい。加熱抽出された大豆食物繊維は、固液分離処理により固形分を除去した後、必要に応じて中和・脱塩処理をした後、精製処理を施してもよい。固液分離処理は、濾過処理や遠心分離処理等の常法により行うことができる。
本発明に係るビール様発酵アルコール飲料は、原料としてさらに、大豆食物繊維以外の水溶性食物繊維を1種又は2種以上含有していてもよい。水溶性食物繊維は、整腸効果、血糖値や血中コレステロール濃度の低下効果等を有する機能性食物材料である。充分量の水溶性食物繊維を含有させることにより、本発明に係るビール様発酵アルコール飲料は、おいしさだけではなく、機能的な付加価値を有することになり、消費者の健康志向にも対応することができる。水溶性食物繊維としては、一般的に飲食品に配合されている難消化性デキストリン、分岐マルトデキストリン、イヌリン、ポリデキストロース、ペクチン、グルコマンナン、及びアルギン酸ナトリウム等が挙げられる。
本発明に係るビール様発酵アルコール飲料は、その他のビール様発酵アルコール飲料と同様に、カラメル色素、酵母エキス、甘味料、酸味料、スピリッツ、原料アルコール等を原料として用いることができる。
甘味料としては、砂糖等の糖類であってもよいが、より低糖質化及び低カロリー化のため、高感度甘味料を用いることが好ましい。高感度甘味料としては、アセスルファムカリウム、スクラロース、アスパルテーム、ネオテーム、サッカリンナトリウム等が挙げられる。本発明に係るビール様発酵アルコール飲料は、1種又は2種以上の高感度甘味料を原料としてもよい。
酸味料としては、乳酸、クエン酸、リン酸、リンゴ酸、コハク酸、酢酸、アスコルビン酸、酒石酸、フィチン酸、グルコン酸等の有機酸及びその塩を用いることができる。本発明に係るビール様発酵アルコール飲料は、1種又は2種以上の酸味料を原料としてもよい。
スピリッツとしては、ジン、ウオッカ、ラム、テキーラ等が挙げられる。本発明に係るビール様発酵アルコール飲料の原料としては、香味の点から、麦類を原料として製造されたスピリッツが好ましく、大麦スピリッツが特に好ましい。本発明に係るビール様発酵アルコール飲料は、1種又は2種以上のスピリッツを原料としてもよい。
本発明に係るビール様発酵アルコール飲料は、重量平均分子量10,000未満の大豆ペプチドを原料とし、最終飲料中のリナロール含有量が5〜10ppbとなるようにアロマホップを原料とする以外は、一般的なビールや発泡酒等のビール様発酵アルコール飲料と同様にして製造することができる。
本発明に係るビール様発酵アルコール飲料の製造方法としては、例えば、発酵原料を糖化して発酵原料液を調製する仕込工程と、発酵原料液に酵母を接種して発酵させる発酵工程と、得られた発酵液をさらに熟成(後発酵)させる貯酒工程と、熟成させて得たビール様発酵アルコール飲料を濾過処理し、酵母等の不溶物を除去し、清澄なビール様発酵アルコール飲料を得る濾過工程と、により製造できる。
発酵原料としては、麦芽、米、トウモロコシ、こうりゃん、バレイショ、麦(小麦、大麦)、澱粉、糖類等の澱粉質原料が挙げられる。麦芽等の穀物類は、糖化しやすいよう予め粉砕物としたものを用いることが好ましい。糖類としては、液糖、グラニュー糖、廃糖蜜、黒糖等が挙げられる。
仕込工程では、まず、発酵原料と温水を仕込槽内で混合して液化し、マイシェを造る。当該マイシェの液温を段階的に昇温させ、酵素反応により糖化を行う。発酵原料として麦芽を使用する場合には、糖化には麦芽由来の酵素が用いられるが、さらに、グルカン類、タンパク質、澱粉質の各分解酵素を添加してもよい。グルカン類の分解酵素としてはβ−グルカナーゼなどを、タンパク質分解酵素としては各種中性プロテアーゼを、澱粉質の分解酵素としてはα−アミラーゼ、β−アミラーゼ等を用いることが好ましい。
糖化反応は、2段階で行ってもよい。例えば、発酵原料の一部を仕込釜に入れて温水を加えて混合し、マイシェを製造する。通常、この段階における糖化反応は、開始時の液温を50℃程度とし、徐々に昇温して所定温度(通常は65〜68℃)として行う。その後、その温度を所定時間(通常は10分間程度)保持し、その後、さらに昇温して、段階的に所定の温度(通常は90〜100℃)まで上げ、この温度で保持する(通常は20分間程度)。
一方、仕込槽に残りの発酵原料と温水を加えて混合し、所定温度(通常は35〜50℃)で、所定時間(通常は、20〜90分間)保持してマイシェを製造する。製造されたマイシェを仕込槽に加える形で合一する。次に、仕込槽中において、所定温度(通常は60〜68℃)で、所定時間(通常は30〜90分間)保持して、麦芽の酵素作用による糖化を行う。
糖化終了後、得られた濾過前の糖化液を濾過槽により濾過し、清澄な糖化液を調製する。次いで、この清澄な糖化液を煮沸釜に移し、ホップを加えて煮沸することにより、リナロールを含有する発酵原料液を調製する。煮沸した発酵原料液は、ワールプールに入れて、生じたタンパク質等の粕を除去する。
清澄な糖化液へのホップの添加は、煮沸開始前に行ってもよく、煮沸中に行ってもよい。ホップ添加後の煮沸時間が長すぎる場合には、リナロールをはじめとする香気成分が損なわれやすい。そこで、アロマホップは、煮沸開始後に添加することが好ましく、煮沸終了の直前に添加することがより好ましい。
ビールらしい苦味を達成するために、本発明に係るビール様発酵アルコール飲料においては、アロマホップに加えて、α酸含量の高いビターホップも原料として用いることが好ましい。ビターホップを原料とする場合には、イソα酸等の苦味成分を発酵原料液に充分量抽出させるため、ビターホップは煮沸処理前の発酵原料液に添加することが好ましい。
本発明に係るビール様発酵アルコール飲料においては、仕込工程で得られる発酵原料の透過散乱光方式濁度計により測定した濁度が120NTU以下であることが好ましい。ホップに由来するポリフェノールは、渋味が強く、ポリフェノール含有量の高いビール様発酵アルコール飲料は、後味が悪くなる傾向にある。ポリフェノールは粕に付着しやすいため、発酵原料液の濁度を低減させることにより、ポリフェノールも粕と共に除される結果、リナロール含有量が5ppb以上となるほど充分な量のホップを用いた場合でも、渋味が少なく、すっきりとして飲みやすいビール様発酵アルコール飲料が得られる。また、遊離脂肪酸類も粕に付着しやすいため、発酵原料液の濁度を低減させることにより、遊離脂肪酸類の含有量が低く、酸化耐久性がより高いビール様発酵アルコール飲料が得られる。
濾過後の清澄な発酵原料液は、プレートクーラーにより、麦汁を適切な発酵温度(通常は8〜10℃)に冷却する。
次いで、発酵工程として、冷却した発酵原料液を発酵タンクに投入し、酵母を接種させて発酵させる。発酵において使用する酵母も、通常のビール製造に用いられる酵母を使用することができ、下面発酵酵母を用いることが好ましい。なお、この段階で、さらに酵母の栄養源となる有機窒素源を添加することもできる。
発酵工程により得られた発酵液は、貯酒タンク中で十数日間熟成(後発酵)させた後(貯酒工程)、珪藻土濾過等の濾過処理を行うことにより、酵母等の不溶物を除去し、清澄なビール様発酵アルコール飲料が得られる。
原料とする大豆ペプチドや大豆食物繊維、大豆食物繊維以外の食物繊維、色素、甘味料、酸味料、酵母エキス等は、仕込工程から貯酒工程までのどの時点で添加してもよいが、香味改善効果が高いことから、酵母摂取前に添加することが好ましく、煮沸処理前又は煮沸処理中の糖化液に添加することが好ましい。スピリッツ又は原料用アルコールを原料とする場合には、これらのアルコール類は、発酵工程後、貯酒工程までの時点で添加することが好ましい。
本発明に係るビール様発酵アルコール飲料は、EBC(European Brewery Convention:欧州醸造協会)法によるNIBEM値が100秒以上であることが好ましく、130秒以上であることがより好ましく、145秒以上であることがさらに好ましく、150秒以上であることがよりさらに好ましい。NIBEM値は、ビール様発酵アルコール飲料の泡持ちを示す指標値であり、所定の容器に注いだ際に形成された泡の高さが所定量減少するまでの時間(秒)である。
本発明に係るビール様発酵アルコール飲料の糖質含有量は、2.0g/100mL以下であることが好ましく、1.5g/100mL以下であることがより好ましく、1.0g/100mL以下であることがさらに好ましく、0.5g/100mL未満であることがよりさらに好ましい。なお、本発明及び本願明細書において、糖質とは、食品の栄養表示基準(平成15年厚生労働省告示第176号)に基づく糖質をいう。飲料中の糖質は、常法により定量できる。
本発明に係るビール様発酵アルコール飲料のカロリーは、30kcal/100mL以下であることが好ましく、25kcal/100mL未満であることがより好ましい。
次に実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
まず、主原料である麦芽として麦芽330gを仕込槽に入れ、温水6Lを加えた。次に、これを50℃に保温し、徐々に昇温しマイシェを造った。80℃になった時点で昇温を停止し、糖化液とした。このとき、澱粉質を効率よく分解するため、乳酸を添加してpHを、5.6に調整した。次に、糖化の終了後、得られた濾過前の麦汁を、麦汁濾過槽で濾過して、麦芽粕と麦汁に分離し、濾過液として透明な麦汁を得た。得られた透明な麦汁を煮沸釜に移し、ビターホップ5gを加えるとともに、カラメル色素10g、大豆ペプチド20g、糖類2000g、大豆食物繊維20g、酵母エキス20g、難消化性デキストリン500g、及び甘味料1gを添加し、煮沸した。また、煮沸終了直前にヘルスブルッカー種ホップ5gを添加した。
次いで、煮沸した麦汁をワールプールに入れて、生じたタンパク質等の粕を除去し、清澄な麦汁を得た。プレートクーラーにより、当該麦汁を8℃に冷却して発酵タンクに移し、一部を濁度測定用サンプルとしてサンプリングした後、酵母を接種して発酵及び貯酒を約1ヶ月間行った。最後に、酵母を濾過した後、必要に応じて炭酸ガスを注入することにより、目的のビール様発酵アルコール飲料を得た。
濁度測定用サンプル(酵母を接種させる前の清澄な麦汁)の濁度を、透過散乱光方式濁度計2100AN(HACH社製)の透過光・前方散乱光・後方散乱光・90°散乱光の複合モードを用いて測定したところ、110.2NTUであった。
得られたビール様発酵アルコール飲料のリナロール含有量を下記の条件でGC−MS法により測定したところ、6.5ppbであった。
ガスクロマトグラフ質量分析装置:GCMS−QP2010(島津製作所製)
オートサンプラー:AOC5000(島津製作所製)
GCキャピラリーカラム:Agilent J&W DB−WAX(Agilent Technologies社製)
また、得られたビール様発酵アルコール飲料について、さらに調べたところ、アルコール3.2%(V/V)、色度6.5EBC、全窒素78mg/L、炭酸ガス0.540g/100g、真正エキス2.2%(W/W)、pH3.6、苦味価9BU、NIBEM値155秒、熱量20キロカロリー/100mL、食物繊維1.8%(W/W)であった。なお、食物繊維量は酵素−HPLC法により、その他はBCOJ分析法(改訂第4版)に準拠した方法により測定した。

Claims (7)

  1. 重量平均分子量10,000未満の大豆ペプチドを原料とし、リナロール含有量が5〜10ppbであることを特徴とする、ビール様発酵アルコール飲料。
  2. さらに、大豆食物繊維を原料とする、請求項1に記載のビール様発酵アルコール飲料。
  3. ヘルスブルッカー種ホップを原料とする、請求項1又は2に記載のビール様発酵アルコール飲料。
  4. 重量平均分子量10,000未満の大豆ペプチドを含有する発酵原料液に、酵母を接種して発酵させる発酵工程を経て製造される、請求項1〜3のいずれか一項に記載のビール様発酵アルコール飲料。
  5. 前記発酵原料液の透過散乱光方式濁度計により測定した濁度が120NTU以下である、請求項4に記載のビール様発酵アルコール飲料。
  6. さらに、難消化性デキストリンを原料とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載のビール様発酵アルコール飲料。
  7. 糖質の含有量が0.5g/100mL未満である、請求項1〜6のいずれか一項に記載のビール様発酵アルコール飲料。
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