JPH0111869Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、仮設足場枠組に対して足場板を取
付ける固定金具に関するものである。

各種建築作業に用いる足場板は、仮設足場枠組
の横桟間に架設して使用するものであるが、歩行
や作業の安全性を向上させるため、足場枠組に対
して足場板を固定化するのが好ましい。

従来、足場枠組に対して足場板を固定化するに
は、足場枠組の横桟と足場板とを針金で結束する
ようにしていたため、固定及び取外しのための作
業に手数がかかるだけでなく、足場板の表面に針
金が露出し、歩行時の安全性にも問題がある。

この考案は、上記のような点にかんがみてなさ
れたものであり、足場板の固定が強固に行なえ、
着脱操作が容易で歩行時の安全性を向上させるこ
とができる足場板固定金具を提供するのが目的で
ある。

この考案の構成は、両側にフツクを備えた二又
金具に締付螺軸を取付け、締付螺軸の先端にパイ
プ受座を回動自在に装着し、足場板の下面におい
て足場枠組の横桟と足場板との結合を行なえるよ
うにしたものである。

以下、この考案の添付図面の実施例に基づいて
説明する。

先ず足場板１は第１図に示すように、天壁２の
両側に側壁３と、この側壁３の下縁に下壁４を設
けた二枚の足場板単体５，５を並べて結合し、両
端部にキヤツプ６を嵌着した鋼製足場板を示して
おり、天壁２にはスリツプ止め７が施され、下壁
４の側縁に立上り壁８が設けられている。

次に、足場板１を仮設足場枠組における鋼管製
の横桟９に対して結合する固定金具１０は、二又
金具１１と、この二又金具１１に取付けた締付螺
軸１２と、螺軸１２の先端に枢止したパイプ受座
１３とで構成されている。

上記二又金具１１は、基板１４の両側端部にフ
ツク１５，１５を立設して上向きコ字状に形成さ
れ、両フツク１５，１５は共に一方向に向くと共
に、第２図に示すように、足場板１の下壁４に対
して先端下縁が載り、立上り壁８と掛合する形状
になつている。

前記締付螺軸１２は、二又金具１１における基
板１４に設けた雌ねじ１６に螺合し、下端に設け
たハンドル１７で回動操作すると、両フツク１５
と１５間をフツクに平行して進退動することにな
る。

前記パイプ受座１３は、横桟９に外接するよう
に両端広がりに形成され、その中央凹入部が螺軸
１２の上端に回動自在に枢止され、横桟９への圧
接状態で螺軸１２の回動操作に支障を与えないよ
うになつている。

なお、二又金具１１は図示の場合帯状金属板を
上向きコ字状に折曲げた例を示したが、例えばｕ
字状に折曲げたり円軸材を折曲げて形成してもよ
い。

この考案の固定金具は上記のような構成であ
り、横桟９に対して足場板１を固定するには、横
桟９に対して二又金具１１を外嵌挿し、この横桟
９で支持された足場板１の下壁４に対してフツク
１５，１５の上端を掛止する。

次に、締付螺軸１２をねじ込み方向に回動操作
し、パイプ受座１３を第３図のように横桟９の下
部に圧接した状態で締付ければ、図示のように横
桟９に対して足場板１は完全に固定化される。

また、足場板１を取外す場合は、上記固定時と
は逆に、締付螺軸１２を緩めることによつて行な
える。

以上のように、この考案によると、両側に足場
板への掛合フツクを設けた二又金具に締付螺軸を
取付け、この螺軸の先端にパイプ受座を回動自在
に取付けたので、仮設足場枠組の横桟に対する足
場板の固定が足場板の下部において行なえ、足場
板上面への突出物が全くないので、歩行や作業の
安全性を向上させることができる。

また、フツクと締付螺軸により、横桟と足場板
を挾持して固定するようにしたので、両者の固定
が強固に行なえると同時に、螺軸の回動操作のみ
で着脱が行なえ作業能率の向上を図ることができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る固定金具の使用状態を
示す一部切欠斜視図、第２図は同上の縦断正面
図、第３図は同縦断側面図である。 １は足場板、１０は固定金具、１１は二又金
具、１２は締付螺軸、１３はパイプ受座、１５は
フツク。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 両側に足場板への掛合フツクを設けて形成した
   二又金具のフツク間の位置に、締付螺軸を両フツ
   ク間に平行して進退動自在となるように取付け、
   この締付螺軸の先端にパイプ受座を回動自在に取
   付けた足場板固定金具。