JPH01118599A - 新規な粘度指数向上剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は新規な粘度指数向上剤に関する。さらに詳しく
は、高濃度の有効成分を有するが、低粘度であるオレフ
ィン・コポリマー、ポリ（メタ）アクリレート系混合粘
度指数向上剤である。

［従来の技術］ オレフィン・コポリマー系の粘度指数向上剤とポリ（メ
タ）アクリレート系粘度指数向上剤を組み合わせて一液
化した粘度指数向上剤は、少量で高い増粘効果を有し、
また低温での流動点降下能を発揮するため、これらの高
濃度均一混合物が望まれているが、十分満足なものが得
られていない。

単にオレフィン・コポリマーとポリ（メタ）アクリレー
トを混合しただけではお互いに相溶性が良くないため、
′通常、粘度指数向上剤として上布されているポリマー
濃度（３０〜１０％）では、相分離を起こし、実使用に
耐えない。これを改良する考案も種々なされており、例
えば、特開昭５５−１１２９８では、連続相として存在
するポリ（メタ）アクリレート、分散相として存在する
オレフィン・コポリマー、相安定化剤としてのオレフィ
ン・コポリマーの（メタ）アクリレートによるグラフト
共重合体とポリ（メタ）アクリレートが存在することに
よりオレフィン・コポリマーに対してほとんど良好でな
い溶剤として作用するキャリア媒体からなり、このキャ
リア媒体は、ジブチルフタレート等のポリ（メタ）アク
リレート成分には良溶剤として作用し、かつオレフィン
・コポリマーには貧溶剤であるエステル系溶剤を鉱物油
と併用して一液化を試みているが、性能はまだ十分では
ない。

本方法によって得られた粘度指数向上剤は、確かにお互
いに相溶性の悪いポリ（メタ）アクリレートとオレフィ
ン・コポリマーの一液化は可能となるが、粘度はまだ十
分に低下したものとは言えず、ポリマー濃度４０％程度
が実使用上、限界である。特開昭５５−１１２９８とは
異なる出願人にて考案されたものとして特開昭６１−１
８１５２８があり、本考案はオレフィン・コポリマー中
で（メタ）アクリレートを重合させ、オレフィン・コポ
リマーとポリ（メタ）アクリレートの分散・安定化剤を
作る点では同じであるが、このようにして作られたオレ
フィン・コポリマーのグラフト共重合体鉱物油にさらに
別に作られたオレフィン・コポリマーとポリ（メタ）ア
クリレートを混合するものであり、本方法においては、
オレフィン・コポリマー、ポリ（メタ）アクリレート、
オレフィン・コポリマーの（メタ）アクリレート・グラ
フト共重合体の全ポリマー成分当りのオレフィン・コポ
リマー成分は２０％が限界であり、このため、増粘効果
の高いオレフィン・コポリマー成分が少ないために、結
局高添加量にしなければ、要求される粘度レベルのもの
ができないとの欠点を有している。

［発明が解決しようとする問題点コ 本発明者らは、オレフィン・コポリマーとポリ（メタ）
アクリレートの両者を相分離することなく、かつ非常に
低粘度化した高濃度の粘度指数向上剤につき鋭意検討し
た結果、本発明に至った。

詳しくは、オレフィン・コポリマーとポリ（メタ）アク
リレートの両者にほとんど良好でない溶剤として作用す
るもののうち、ある種の界面活性を有する化合物を用い
ると、驚くことに、予測に反してオレフィン・コポリマ
ーとポリ（メタ）アクリレートの非常に低粘度の高濃度
混合物が得られることを見い出し本発明に至った。すな
わち、本発明は下記４成分を必須成分としてなる新規な
粘度指数向上剤である。

第１成分：オレフィン・コポリマー 第２成分：オレフィン・コポリマーの（メタ）アクリレ
ート（グラフト）共重合体 第３成分：ポリ（メタ）アクリレート 第４成分：第１成分、第３成分に対してほとんど良好で
ない溶剤として作用し、 かつ第２成分の相安定化剤としての 界面活性とあいまって、第１成分と 第３成分の可溶化、相安定化剤とし て働く界面活性剤。

本発明の第１成分として用いられるオレフィンコポリマ
ーとは、−ｉにエチレン、プロピレン、ブチレン、イソ
ブチレン、イソプレン、ブタジェン等のオレフィン共重
合体であり、またこれらオレフィン類とスチレン、シク
ロペンタジェン、ジシクロペンタジェン、エチリデン、
ノルボルネン等との共重合体も使用できる。−船釣には
、エチレン・プロピレン共重合体やスチレン・イソプレ
ン共重合体が入手しやすく好ましい。

また、粘度指数向上効果以外にも高温下で発生するワニ
ス、スラッジ等を分散させるため清浄分散性を付与・す
る目的で窒素原子を含有させたものも使用することがで
きる。このようなものを製造する方法の例としては、オ
レフィン・コポリマーに（無水）マレイン酸等の酸成分
を共重合、またはグラフト付加し、さらに（ポリ）アミ
ン類でアミド化、イミド化したものが挙げられる。さら
にはオレフィン・コポリマーを酸化しくポリ）アミン類
と反応させたもの、オレフィン・コポリマーを酸化した
後、ホルムアルデヒドと（ポリ）アミン類でマンニッヒ
縮合させたもの、オレフィン類と含窒素モノマー（Ｎ−
ビニルピロリドン、Ｎ−ビニルチオピロリドン、ジアル
キルアミノエチルメタクリレート等）と共重合したもの
など、種々のものが挙げられる。これらオレフィン・コ
ポリマーの分子量Ｍｗは、３〜２０万のものが増粘効果
、粘度指数の観点より好ましい。なお、本分子量は、リ
ニアーポリエチレンを検量線に用い、高温ＧＰＣにより
求められるものである。

本発明の第２成分として用いられるオレフィン・コポリ
マーの（メタ）アクリレート（グラフト）共重合体とは
、ラジカル重合によってオレフィン・コポリマーに（メ
タ）アクリレート類（ここで（メタ）アクリレートとは
、アクリレートおよびメタクリレートの両者を示す、以
下、同じ）をグラフト共重合したものやオレフィン類と
（メタ）アクリレートとのランダム共重合体、アニオン
重合によって得られるブロック共重合体である。オレフ
ィン・コポリマーに（メタ）アクリレート類をグラフト
共重合するには、アゾ系、過酸化物系のラジカル触媒の
存在下、オレフィン・コポリマー中で（メタ）アクリレ
ート類を重合させることにより容易に得られる（例えば
、特公昭６２−６６００、西独特許公告公報第１２３５
４９１号等）。この場合には、オレフィン・コポリマー
、グラフト共重合体、ポリ（メタ）アクリレートの３者
が一度に得られ、製造上好ましい。オレフィン・コポリ
マー、ポリ（メタ）アクリレートを相分離することなく
保つためには、グラフト共重合体は、全ポリマーに対し
５重量％以上必要である。本方法にて用いられるポリ（
メタ）アクリレート等を得るためのモノマーとしては、
通常（メタ）アクリレート系粘度指数向上剤を製造する
場合に用いられるモノマー類であり、それは通常以下の
３者の配合物が用いられる。

（ａ）　　アルコール中の直鎖または分岐を有する炭素
原子が８〜３０を有するアルコール類とアクリル酸、メ
タクリル酸とのエステルの１種または２種以上。

（ｂ）　　アルコール中の直鎖まなは分岐を有する炭素
原子が１〜４のアルコール類とアクリル酸、メタクリル
酸とのエステルの１種または２種以上。

（Ｃ）　　アルコール中の直鎖または分岐を有する、ま
たは／およびシクロアルキル基を有するアルキル基の炭
素原子が５〜７の（メタ）アクリレート類（シクロヘキ
シルメタアクリレート、ヘキシルメタアクリレート等）
、ビニル基含有芳香族化合物（スチレン、ビニルトルエ
ン等）、不飽和ジカルボン酸エステル類（エステル基の
直鎖または分岐を有する炭素原子が１〜３０のマレイン
酸エステル、フマル酸エステル類等）、窒素原子含有不
飽和化合物類（ジアルキルアミノエチル（メタ）アクリ
レート、モルホリノアルキル（メタ）アクリレート、ビ
ニルピロリドン、ビニルチオピロリドン、（メタ）アク
リロニトリル、（メタ）アクリルアミド、Ｎ−ビニルピ
ロリジノン、Ｎビニルイミダゾール等）の１種または２
種以上。

通常、これら（ａ）、（ｂ）、（ｃ）の３成分の割合は
、（ａ）成分５０〜１００重量％、（ｂ）成分０〜５０
重量％、（Ｃ）成分０〜５０重量％であり、好ましくは
、（ａ）成分６０〜９９重量％、（ｂ）成分１〜３０重
景％重量ｃ）成分１〜３０重景％重量る。なお、本方法
にて使用される重合触媒として好ましいのは、効率的に
グラフト化物が得られやすい過酸化物系触媒であり、ジ
ターシャリ−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキ
サイド、ジラウロイルパーオキサイド、ジベンゾイルパ
ーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ク
メンヒドロパーオキサイドの触媒や、２．５−ジメチル
−２，５−ビス（２−エチルヘキサノイルパーオキシ）
ヘキサン、２．５−ジメチル−２，５−ビス（メチルベ
ンゾイルパーオキシ）ベキサン、ジ−ｔ−ブチルパーオ
キシへキサヒドロテレフタレート、１．１−ジ−ｔ−ブ
チルパーオキシシクロヘキサン、４．４−ジーｔ−プチ
ルパーオキシバレリックアシッドーｎ−ブチルエステル
等の分解後の触媒の１分子中に２個以上のラジカルを生
じるものなどが挙げられる。

本発明の第３成分として用いられるポリ（メタ）アクリ
レートとしては、前記（ａ）、（ｂ）、（ｃ）成分およ
び前記（ａ）、（ｂ）、（Ｃ）成分の割合よりなる重合
体である。例えば、特公昭３５−１７３２１、特公昭３
６−２０３１、特公昭４８−１２０２、特公昭４８−１
０８４、特公昭４７−３３０４５、特公昭５９−１１６
３８等に記載の重合体が使用できる。第３成分の分子量
Ｍｗは、５万〜５０万の範囲にあるものが増粘効果、粘
度指数の点より好ましく、特にポリメタクリレートが好
ましい（分子量は、ポリスチレン検量線によるＧＰＣに
よる）。

本発明の第４成分として用いられるオレフィンコポリマ
ーとポリ（メタ）アクリレートの両者に良好でない（貧
）溶剤として作用し、かつ第２成分とあいまって界面活
性剤として働くものとしては、例えば、各種のアルキレ
ンオキシド付加物の１種または２種以上の混合物が挙げ
られる。各種アルキレンオキシド付加物類の例としては
、１官能または多官能性の水酸基または活性水素含有ア
ミノ基、アミド基を有する化合物や活性水素含有複素環
化合物等に炭素数２〜４のアルキレン基を有するオキシ
ド類（エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレ
ンオキシド）をランダムまたはブロック付加させた化合
物が挙げられる。より好ましくは、水酸基、アミノ基、
アミド基のみを有する化合物のアルキレンオキシド付加
物であり、アルキレンオキシドの付加によりエステル基
を生じるカルボキシル基を有する化合物（例えば、クエ
ン酸、グルコン酸のようなしドロカルボン酸類等）は、
第３成分のポリ（メタ）アクリレートを良く溶解するの
で好ましくない。１官能性の水酸基を有する化合物の例
としては、飽和または不飽和のアルコール類（通常、炭
素数３０以下であり、メタノール、エタノール、プロパ
ツール、ブタノール、ヘキサノール、オクタツール、デ
カノール、ステアリルアルコール、ミリスチルアルコー
ル、オレイルアルコール等）や、シクロアルキル基を有
するアルコール類（シクロヘキサノール、ジメチルシク
ロヘキサノール等）、アルキルアリール基を有する化合
物（アルキルフェノール類等でアルキル基の炭素数は通
常１８以下であり、フェノール、オクチルフェノール、
ノニルフェノール、ドデセニルフェノール等）が挙げら
れる。多官能性の水酸基を有する化合物の例としては、
（ポリ）エチレングリコール、（ポリ）プロピレングリ
コール、（ポリ）グリセリン、トリメチロールプロパン
、ペンタエリスリトール、ソルビトール、蔗糖等のポリ
アルコールおよびそのポリマーおよびヒドロキノン、カ
テコール、フロログリシンなどの多価フェノール等が挙
げられる。また活性水素含有アミノ基、アミド基を有す
る化合物の例としては、アンモニアや飽和、不飽和の第
１級または第２級（ポリ）アミン類（通常、炭素数３０
以下であり、これらの例としては、メチルアミン、ジメ
チルアミン、エチルアミン、ブチルアミン、シクロヘキ
シルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、ステア
リルアミン、オレイルアミン、ミリスチルアミン、ココ
ナツトアミン、エチレンジアミン、テトラエチレンペン
タミン等）や飽和、不飽和の第１級または第２級アミド
類（通常、炭素数３０以下であり、これらの例としては
、酢酸アミド、プロピオン酸アミド、オクチル酸アミド
、オレイン酸アミド、ステアリルアミド、プロピオン酸
モノメチルアミド等）が挙げられる。活性水素含有複素
環化合物の例としては、モルホリン等が挙げられる。ア
ルキレンオキシドの付加モル数は、付加される活性水素
含有化合物の種類、アルキレンオキシドの種類、オレフ
ィン・コポリマーの種類やポリ（メタ）アクリレートの
種類、分子量によっても異なるが、通常、１〜５０モル
、好ましくは１〜３５モルである。

この付加モル数が大きくなると、オレフィン・コポリマ
ー、ポリ（メタ）アクリレートの両者に対する貧溶剤と
しての機能は高まるが、界面活性剤としての機能が低下
し、好ましくない。これら各種のアルキレンオキシド付
加物のうち好ましいのは、一般式（Ｉ）Ｒ−０（ＡＯヤ
Ｈ （式中、Ｒは水素または炭素原子８以下のアルキル基、
シクロアルキル基、ｎは１〜３５の数、Ａは炭素数２〜
３のアルキレン基）で示される化合物である。特に好ま
しいのは、式（Ｉ）中のＲがアルキル基の場合である。

本発明の第４成分である界面活性剤は、オレフィン・コ
ポリマーもポリ（メタ）アクリレートも両者ともにほと
んど良好でない溶剤として作用する必要があるが、その
溶解度（２０℃の時）の限界はオレフィン・コポリマー
に対しては３０重量％以下、ポリ（メタ）アクリレート
に対しては３０重量％以下のものである。ここにおいて
溶解度とは、オレフィン・コポリマーやポリ（メタ）ア
クリレートをそれぞれ単独に溶解させた場合、均一透明
な状態を与えることを言い、白濁したり、相分離したり
する場合には溶解しなかったものとする。たとえば、ポ
リ（メタ）アクリレートの溶解度５重量％以下とは、ア
ルキレンオキシド付加物９５重量％とポリ（メタ）アク
リレート５重量％を配合した場合、２０℃においては白
濁したり相分離を起こしたりする場合をいう、好ましく
は、オレフィン・コポリマー、ポリ（メタ）アクリレー
トの両者に対する溶解度が各々１５重量％以下、特に好
ましくは、各々５重量％以下の場合である。これら第４
成分のうち代表的なものについて、オレフィン・コポリ
マー、ポリ（メタ）アクリレートの溶解度を調べると、
表−Ａの結果が得られた。

ＯＣＰは、後述の例１に使用したオレフィン・コポリマ
ーの略、ＰＭＡは後述例１に使用したモノマー組成を用
い、その分子量（Ｍ　ｗ　）を例１にて作られたＰＭＡ
成分の分子量（７，４万）と同じになるように別途作っ
たポリメタクリレートの略。

本発明の第４成分は、オレフィン・コポリマーに対して
もポリメタクリレートに対しても良くない溶剤であるこ
とが判る。

本発明の粘度指数向上剤は、前記第１〜４成分を必須と
してなるものであるが、このうち、第１〜３成分中のオ
レフィン・コポリマー成分とポリ（メタ）アクリレート
成分の割合は通常１０／９０〜９５１５　（重量比）の
範囲内にあり、好ましくは、２０／８０〜９０／１０の
範囲内にある時に良好な粘度指数向上能、流動点降下能
を与える（本割合にはグラフト重合体中のオレフィン・
コポリマー成分、ポリ（メタ）アクリレート成分も含む
）。また、本発明の粘度指数向上剤は、第１〜４成分に
通常、第５成分として鉱物油を加えるが、この場合、第
１〜３成分のポリマー分と第４〜５成分である界面活性
剤と鉱物油部分との割合は、第１〜３成分３０〜６０重
量％に対し第４〜５成分１０〜４０重量％であり、また
第４成分と第５成分の割合は、第４成分５〜５０重量％
に対し第５成分９５〜５０重量％である。また第１〜３
成分に対する第４成分の割合は、第１〜３成分３０〜６
０重量部に対し第４成分２〜３５重量部であり、好まし
くは、第１〜３成分３０〜６０重量部に対し５〜２０重
量部である。

上記のように、本発明においては、通常、第５成分とし
て鉱物油を加え、代表的な比率の例としては、第４成分
が１２％、第５成分が４８％、オレフィン・コポリマー
１６％、ポリ（メタ）アクリレートが２４％であるが、
その折の第４成分と第５成分の合計量（６０％）に対す
るオレフィン・コポリマー（１６％）、ポリ（メタ）ア
クリレート量（２４％）の各々の溶解度を調べて表−Ｂ
の結果を得た。

本発明の第４成分は、鉱物油中に溶解されたオレフィン
・コポリマー中でポリ（メタ）アクリレートを重合した
後、室温〜重合温度（通常８０〜１３０℃）の温度範囲
内で加え撹拌混合してもよく、また、第４成分の一部（
通常は全第４成分量の半量以下）を重合前に鉱物油等に
加え、そのオレフィン・コポリマー中で（メタ）アクリ
レートを重合した後、残りの第４成分を加え撹拌混合し
ても良い。さらには、混合に当ってはホモミキサー等の
機械的シュア−を大きく得られる撹拌機を使用しても良
い。

本発明の粘度指数向上剤には、必要に応じて他の任意成
分を加えることができる。これらの例としては清浄分散
剤（スルホネート系やフェネート系のアルカリ土類金属
過塩基性塩、アルケニルコハク酸イミドやアルキルフェ
ノールとポリアミン、ホルムアルデヒドによるマンニッ
ヒ縮金物等）、抗酸化剤（ジンクジチオフォスフェート
、ジンクジチオカーバメート、フェノール系やアミン系
の抗酸化剤等）、フリクションモディファイヤー（ジチ
オフォスフェートモリブデン錯体等）、極圧剤（イオウ
−リン系のもの等）がある。

本発明においては、オレフィン・コポリマー、ポリ（メ
タ）アクリレートの両者にほとんど良好でない溶剤とし
て作用し、かつ第２成分の相安定化剤としての機能とあ
いまって第１成分と第３成分の可溶化・相安定化剤とし
て働く界面活性剤を用いることを特徴としている。表−
Ａより明らかなように、本発明の第４成分は、オレフィ
ン・コポリマーとポリ（メタ）アクリレートの両者に対
して貧溶剤となっており、・従来公知のエステル系溶剤
は、オレフィン・コポリマーに対して貧溶剤として働き
、ポリ（メタ）アクリレートに対しては良溶剤として働
くものであり、この点、本発明は従来公知のものとは根
本的に異なる。また、表−Ｂより明らかなように、従来
公知技術（エステル系溶剤を使用）は、鉱物油を併用し
た場合、オレフィン・コポリマーとポリ（メタ）アクリ
レートの両者に良溶剤となっている。この従来公知技術
は、オレフィン・コポリマー、ポリ（メタ）アクリレー
ト、オレフィン・コポリマーの（メタ）アクリレート・
グラフト共重合体、エステル系溶剤、鉱物油の５成分で
組み立てると、オレフィン・コポリマー成分がエマルシ
ョン化して析出することから勘案して、特開昭５５−１
１２９８に記載されているように、キャリア媒体中（エ
ステル系溶剤十鉱物油）にポリメタクリレートが存在す
ることによりはじめて、キャリア媒体はオレフィン・コ
ポリマーに対して貧溶剤として働いていることになる。

これに対し、本発明は、ポリ（メタ）アクリレートが存
在しなくても、オレフィン・コポリマーに対して貧溶剤
として働いており、この点においても、従来公知技術と
は全く異なるものである。

このように、本発明は、オレフィン・コポリマー、ポリ
（メタ）アクリレートの両者にほとんど良好でない溶剤
として作用し、かつオレフィン・コポリマーのポリ（メ
タ）アクリレート（グラフト）共重合体の相安定化剤の
機能とあいまってオレフィン・コポリマーとポリ（メタ
）アクリレートの可溶化・相安定化剤としての界面活性
剤を用いるものである。本発明の第４成分は、オレフィ
ン・コポリマー、ポリ（メタ）アクリレートの両者に対
して貧溶剤として働くとの特徴、かつ界面活性剤として
の特徴より、従来公知技術より低粘度で、かつ安定なオ
レフィン・コポリマーとポリ（メタ）アクリレートの混
合された粘度指数向上剤が得られる。また、当然のこと
ながら、オレフィン・コポリマーの量も全ポリマーに対
し２０％以上の含量で安定な粘度指数向上剤が得られる
。

以下、実施例により説明するが、本発明はこれに限定さ
れるものではない。

（実施例１） 耐圧性ガラス反応容器に鉱物油（１００ニユートラル油
＞４０重量部（以下、部と記す。）、エチレン／プロピ
レン＝５０１５０比でＭｗ８万のオレフィン・コポリマ
ー３０部、０１２〜１８のアルキル基を有するメタクリ
レート４０部、メチルメタクリレート４部、ビニルピロ
リドン２部を加え、反応器内部を窒素置換した後、１２
０〜１５０℃で加圧下、撹拌し均一に溶解する。溶解後
、ジ、ターシャリ−ブチルシバ−オキシイソフタレート
０．６部、１，１−ビス（ターシャリ−パーオキシ）３
，３．５−）リメチルシクロヘキサン０，４部、鉱物油
３６部の混合液を１１０〜１１５°Ｃにて１時間にわた
り連続的に投入しつつ重合させる。触媒投入後、さらに
同温度にて３時間保ち、重合を完結させる。結果、得ら
れた重合物溶液は、オレフィン・コポリマー／ポリ（メ
タ）アクリレート比＝４０／６０、ポリメタクリレート
成分の分子量（Ｍｗ）７．４万で、ポリマー濃度４８％
の非常に粘稠物となった。なお、ポリメタクリレート成
分の分子量は、ポリスチレンを検量線として用いたＧＰ
Ｃによる結果である。

本重合物１００部に対し、鉱物油６部、本発明の各種第
４成分１４部を加え、室温にて混合した後、粘度を測定
して表−１の結果を得た。また、表−１に比較のための
各種エステル類の結果もあわせて記載する（鉱物油、エ
ステル類の量は、実施例に同じ）。

表−１ なお、ジエチレングリコールジプロピオネートを加えた
ものは、１力月後に分離し、経時的に安定な粘度指数向
上剤は得られなかった。

（実施例２） 実施例１で得られたもののうち、代表的なものについて
顕微鏡にて粒子径を測定し、表−２の結果を得た。

表−２ 表−２により、本発明の第４成分を加えたものは粒子径
が非常に小さく、外観も半透明のものである。一方、従
来公知のジブチルフタレートを加えたものは粒子径２〜
４０μと大きく、また外観も白濁したものである。

これから、本発明の第４成分は、オレフィン・コポリマ
ーのメタクリレートグラフト重合体の相安定化効果とあ
いまって、オレフィン、コポリマー、ポリメタアクリレ
ートの可溶化剤として働いている界面活性を有するもの
であることが判る。

［発明の効果］ 表−１より明らかなように、本発明の第４成分はオレフ
ィン・コポリマー、ポリ（メタ）アクリレートの両者に
対して良好でない貧溶剤であることより、本発明の第４
成分の使用により高濃度オレフィン・コポリマー、ポリ
（メタ）アクリレート系粘度指数向上剤の粘度を大幅に
下げていることが判る。これに対して分子内にエステル
基を含むものはオレフィン・コポリマーに対しては溶解
度が低いが、ポリ（メタ）アクリレートに対しては良溶
剤となっており、これが原因で粘度が高くなっており、
作業性の非常に悪いことが判る。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、以下の４成分を必須成分としてなることを特徴とす
   る粘度指数向上剤。 第１成分：オレフィン・コポリマー 第２成分：オレフィン・コポリマーの（メタ）アクリレ
   ート（グラフト）共重合体 第３成分：ポリ（メタ）アクリレート 第４成分：第１成分、第３成分に対してほとんど良好で
   ない溶剤として作用し、 かつ第２成分の相安定化剤としての界面活性とあいまっ
   て、第１成分と第３成分の可溶化、相安定化剤として働
   く界面活性剤。 ２、第４成分が、水、アンモニアおよび水酸基、アミノ
   基ならびにアミド基から選ばれる活性水素含有基化合物
   のアルキレンオキシド付加物であることを特徴とする第
   １項に記載の粘度指数向上剤。 ３、第４成分が、水、水酸基を有する化合物のアルキレ
   ンオキシド付加物であることを特徴とする第１〜２項の
   いずれかに記載の粘度指数向上剤。 ４、第４成分が、一般式（ I ）で示される化合物であ
   ることを特徴とする第１〜３項のいずれかに記載の粘度
   指数向上剤。 式（ I ）▲数式、化学式、表等があります▼ （式中、Ｒは水素または炭素原子８以下のアルキル基ま
   たはシクロアルキル基、ｎは１〜３５の数、Ａは炭素数
   ２〜３のアルキレン基を示す、）５、第１〜３成分中の
   オレフィン・コポリマー成分とポリ（メタ）アクリレー
   ト成分の比率がオレフィン・コポリマー成分２０〜９０
   重量％、ポリ（メタ）アクリレート成分８０〜１０重量
   ％よりなることを特徴とする第１〜４項のいずれかに記
   載の粘度指数向上剤。 ６、オレフィン・コポリマーの分子量がＭｗ３〜２０万
   、ポリ（メタ）アクリレートの分子量がＭｗ５〜５０万
   の範囲内にあることを特徴とする第１〜５項のいずれか
   に記載の粘度指数向上剤。 ７、第４成分が、オレフィン・コポリマーに対して溶解
   度（２０℃において）１５重量％以下で、かつポリ（メ
   タ）アクリレートに対しても溶解度（２０℃において）
   １５重量％以下のものであることを特徴とする第１〜６
   項のいずれかに記載の粘度指数向上剤。 ８、第４成分が、オレフィン・コポリマーに対して溶解
   度（２０℃において）５重量％以下で、かつポリ（メタ
   ）アクリレートに対しても溶解度（２０℃において）５
   重量％以下のものであることを特徴とする第１〜７項の
   いずれかに記載の粘度指数向上剤。