JP2014015584A - 粘度指数向上剤組成物および潤滑油組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】粘度指数向上効果が高い粘度指数向上剤組成物を提供する。
【解決手段】炭素数が16〜36の分岐アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル(a)を必須構成単量体としてなる(共)重合体(A)及びα−オレフィン(共)重合体(P)を含有してなる粘度指数向上剤組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、粘度指数向上剤組成物及び粘度指数向上剤組成物を含有してなる潤滑油組成物に関する。
自動車等に使用される潤滑油や作動油等は、一般的に高温になるほど粘度が低下するが、省燃費性の観点から常温から高温までの広範囲にわたり、粘度ができるだけ変化しないことが求められる。そこで潤滑油に粘度指数向上剤を添加して粘度の温度依存性を改善する方法が広く行われている。そのような粘度指数向上剤としては、メタクリル酸エステル共重合体(特許文献−1〜3)及びオレフィン共重合体(特許文献−4)等が知られている。
しかしながら、上記の粘度指数向上剤は、粘度指数向上効果が未だ十分ではない。
特許第2732187号公報 特許第2754343号公報 特開2004−307551号公報 特開2005−200454号公報
本発明の目的は、粘度指数向上効果が高い粘度指数向上剤組成物を提供することである。
本発明者等は、鋭意検討した結果、本発明に至った。すなわち本発明は、炭素数が16〜36の分岐アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル(a)を必須構成単量体としてなる(共)重合体(A)及びα−オレフィン(共)重合体(P)を含有してなる粘度指数向上剤組成物;前記粘度指数向上剤組成物及び基油を含有してなる潤滑油組成物;である。
本発明の粘度指数向上剤組成物を含有してなる潤滑油組成物は、粘度指数向上効果が高いという効果を奏する。
本発明における(共)重合体(A)は、炭素数が16〜36の分岐アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル(a)を必須構成単量体とする。なお、「(共)重合」は、重合又は共重合を意味し、「(メタ)アクリル」とは、アクリル及び/又はメタクリルを意味する。
(a)を構成する炭素数が16〜36の分岐アルキル基としては、以下の基が挙げられる。
(1)炭素数14〜16のポリメチレン基を有する基:
1−アルキル(炭素数1〜18)−ヘキサデシル基(1−オクチルヘキサデシル基等)、2−アルキル(炭素数1〜16)−オクタデシル基(2−エチルオクタデシル基、2−テトラデシルオクタデシル基及び2−ヘキサデシルオクタデシル基等)及び2−アルキル(炭素数1〜16)−エイコシル基(2−ヘキサデシルイコシル基等);
(2)炭素数12〜13のポリメチレン基を有する基:
1−アルキル(炭素数2〜20)−テトラデシル基(1−ヘキシルテトラデシル基、1−デシルテトラデシル基及び1−ウンデシルトリデシル基等)及び2−アルキル(炭素数1〜18)−ヘキサデシル基(2−エチルヘキサデシル基及び2−ドデシルヘキサデシル基等);
(3)炭素数9〜11のポリメチレン基を有する基:
1−アルキル(炭素数4〜22)−ドデシル基(1−オクチルドデシル基等)、2−アルキル(炭素数4〜22)−ドデシル基(2−ヘキシルドデシル基及び2−オクチルドデシル基等)及び2−アルキル(炭素数2〜20)−テトラデシル基(2−ヘキシルテトラデシル基及び2−デシルテトラデシル基等);
(4)炭素数5〜8のポリメチレン基を有する基:
1−アルキル(炭素数6〜24)−デシル基(1−ヘキシルデシル基等)、2−アルキル(炭素数6〜24)−デシル基(2−オクチルデシル基等)及び2,4−ジアルキル(炭素数3〜23)−デシル基(2,4−ジブチル−デシル基等);
(5)炭素数1〜4のポリメチレン基を有する基:
2−(3−メチルヘキシル)−7−メチル−デシル基及び2−(1,4,4−トリメチルブチル)−5,7,7−トリメチル−オクチル基等;
(6)その他の分岐アルキル基:
プロピレンオリゴマー(6〜11量体)、エチレン/プロピレンオリゴマー(モル比16/1〜1/11)、イソブテンオリゴマー(4〜8量体)及び炭素数5〜17のα−オレフィンオリゴマー(2〜6量体)等に対応するオキソアルコールのアルキル残基。2−イソオクチルイソドデシル基{「ファインオキソコール2000」[日産化学工業(株)製]の水酸基を除いた残基}、2−イソウンデシルイソペンタデシル基{「ファインオキソコール2600」[日産化学工業(株)製]の水酸基を除いた残基}。
前記(1)〜(6)のうち好ましいのは、(3)及び(4)であり、更に好ましいのは2−直鎖アルキル(炭素数8〜10)−直鎖アルキル(炭素数12〜14)基である。
(a)の具体例としては、(メタ)アクリル酸1−ヘキシルデシル、(メタ)アクリル酸2−オクチルドデシル、(メタ)アクリル酸2−デシルテトラデシル、(メタ)アクリル酸1−オクチルドデシル、(メタ)アクリル酸2−ヘキシルドデシル、(メタ)アクリル酸2−ヘキシルテトラデシル、(メタ)アクリル酸1−ヘキシルテトラデシル、(メタ)アクリル酸1−デシルテトラデシル、(メタ)アクリル酸1−ウンデシルトリデシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキサデシル及び(メタ)アクリル酸2−ドデシルヘキサデシル及びメタクリル酸2−ヘキサデシルイコシル等が挙げられる。
(A)は、単量体(a)に加え、炭素数1〜4のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(b)を構成単量体とする共重合体であることが、粘度指数向上効果の観点から好ましい。
(b)の具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル及び(メタ)アクリル酸−t−ブチル等が挙げられる。(b)のうち、粘度指数向上効果の観点から好ましいのは、(メタ)アクリル酸メチルである。
(A)は、単量体(a)に加え、炭素数5〜15のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(c)を構成単量体とする共重合体であることが、粘度指数向上効果の観点から好ましい。
(c)の具体例としては、(メタ)アクリル酸n−ペンチル、(メタ)アクリル酸イソペンチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸イソヘキシル、(メタ)アクリル酸n−ヘプチル、(メタ)アクリル酸イソへプチル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸n−デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸n−ドデシル、(メタ)アクリル酸イソドデシル、(メタ)アクリル酸n−テトラデシル、(メタ)アクリル酸イソテトラデシル、(メタ)アクリル酸2−メチルテトラデシル、(メタ)アクリル酸n−ペンタデシル及び(メタ)アクリル酸イソペンタデシル等が挙げられる。
(c)のうち、粘度指数向上効果の観点から好ましいのは、炭素数7〜15の直鎖又は分岐アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルであり、更に好ましいのは炭素数10〜15の直鎖又は分岐アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル、特に好ましいのは炭素数12〜15の直鎖アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルである。
(A)は、単量体(a)に加え、炭素数16〜24の直鎖アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(d)を構成単量体とする共重合体であることが、粘度指数向上効果の観点から好ましい。
(d)の具体例としては、(メタ)アクリル酸n−ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸n−オクタデシル、(メタ)アクリル酸n−ノナデシル、(メタ)アクリル酸n−イコシル、(メタ)アクリル酸n−ドコシル及び(メタ)アクリル酸n−テトラコシル等が挙げられる。これらのうち、粘度指数向上効果の観点から好ましいのは、炭素数16〜20の直鎖アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルであり、更に好ましいのは(メタ)アクリル酸n−オクタデシルである。
(A)は、単量体(a)〜(d)に加え、以下の単量体(e)〜(l)を構成単量体としてもよい。
窒素原子含有ビニル単量体(e)
アミド基含有ビニル単量体(e1):
(メタ)アクリルアミド、モノアルキルアミノ(メタ)アクリルアミド[窒素原子に炭素数1〜4のアルキル基が1つ結合したもの;例えばN−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド及びN−n−又はイソブチル(メタ)アクリルアミド等]、モノアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド[窒素原子に炭素数1〜4のアルキル基が1つ結合したアミノアルキル基(炭素数2〜6)を有するもの;例えばN−メチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N−エチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピルアミノ−n−ブチル(メタ)アクリルアミド及びN−n−又はイソブチルアミノ−n−ブチル(メタ)アクリルアミド等]、ジアルキルアミノ(メタ)アクリルアミド[窒素原子に炭素数1〜4のアルキル基が2つ結合したもの;例えばN,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジイソプロピル(メタ)アクリルアミド及びN,N−ジ−n−ブチル(メタ)アクリルアミド等]、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド[窒素原子に炭素数1〜4のアルキル基が2つ結合したアミノアルキル基(炭素数2〜6)を有するもの;例えばN,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド及びN,N−ジ−n−ブチルアミノブチル(メタ)アクリルアミド等]、N−ビニルカルボン酸アミド[N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニル−n−又はイソプロピオニルアミド及びN−ビニルヒドロキシアセトアミド等]等のアミド基のみに窒素原子を有するものが挙げられる。
ニトロ基含有単量体(e2):
4−ニトロスチレン等が挙げられる。
1〜3級アミノ基含有ビニル単量体(e3):
1級アミノ基含有ビニル単量体{炭素数3〜6のアルケニルアミン[(メタ)アリルアミン及びクロチルアミン等]、アミノアルキル(炭素数2〜6)(メタ)アクリレート[アミノエチル(メタ)アクリレート等]};2級アミノ基含有ビニル単量体{モノアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート[窒素原子に炭素数1〜6のアルキル基が1つ結合したアミノアルキル基(炭素数2〜6)を有するもの;例えばt−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート及びメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等]、炭素数6〜12のジアルケニルアミン[ジ(メタ)アリルアミン等]};3級アミノ基含有ビニル単量体{ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート[窒素原子に炭素数1〜6のアルキル基が2つ結合したアミノアルキル基(炭素数2〜6)を有するもの;例えばジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート及びジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等]、窒素原子を有する脂環式(メタ)アクリレート[モルホリノエチル(メタ)アクリレート等]、芳香族ビニル系単量体[N,N−ジメチルアミノスチレン、4−ビニルピリジン、2−ビニルピリジン、N−ビニルピロール、N−ビニルピロリドン及びN−ビニルチオピロリドン等]}、及びこれらの塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩又は低級アルキル(炭素数1〜8)モノカルボン酸(酢酸及びプロピオン酸等)塩等が挙げられる。なお、「(メタ)アリル」は、アリル又はメタリルを意味し、「(メタ)アクリレート」は、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
脂肪族炭化水素系ビニル単量体(f);
鎖状脂肪族炭化水素系ビニル単量体(f1):
炭素数2〜20のアルケン(エチレン、プロピレン、ブテン、イソブチレン、ペンテン、ヘプテン、ジイソブチレン、オクテン、ドデセン及びオクタデセン等)及び炭素数4〜12のアルカジエン(ブタジエン、イソプレン、1,4−ペンタジエン、1,6−ヘプタジエン及び1,7−オクタジエン等)等が挙げられる。
環状脂肪族炭化水素系ビニル単量体(f2):
シクロヘキセン、(ジ)シクロペンタジエン、ピネン、リモネン、ビニルシクロヘキセン及びエチリデンビシクロヘプテン等が挙げられる。
芳香族炭化水素系ビニル単量体(g);
スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−ジメチルスチレン、4−エチルスチレン、4−イソプロピルスチレン、4−ブチルスチレン、4−フェニルスチレン、4−シクロヘキシルスチレン、4−ベンジルスチレン、4−クロチルベンゼン及び2−ビニルナフタレン等が挙げられる。
ビニルエステル、ビニルエーテル、ビニルケトン類(h);
炭素数2〜12の飽和脂肪酸のビニルエステル(酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル及びオクタン酸ビニル等)、炭素数1〜12のアルキル、アリール又はアルコキシアルキルビニルエーテル(メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル、ビニル−2−メトキシエチルエーテル及びビニル−2−ブトキシエチルエーテル等)及び炭素数1〜8のアルキル又はアリールビニルケトン(メチルビニルケトン、エチルビニルケトン及びフェニルビニルケトン等)等が挙げられる。
エポキシ基含有ビニル単量体(i);
グリシジル(メタ)アクリレート及びグリシジル(メタ)アリルエーテル等が挙げられる。
ハロゲン元素含有ビニル単量体(j);
塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン、塩化(メタ)アリル及びハロゲン化スチレン(ジクロロスチレン等)等が挙げられる。
不飽和ポリカルボン酸のエステル(k);
不飽和ポリカルボン酸のアルキル、シクロアルキル又はアラルキルエステル[不飽和ジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸及びイタコン酸等)の炭素数1〜8のアルキルジエステル(ジメチルマレエート、ジメチルフマレート、ジエチルマレエート及びジオクチルマレエート)]等が挙げられる。
ヒドロキシル基含有ビニル単量体(l);
ヒドロキシル基含有芳香族ビニル単量体(p−ヒドロキシスチレン等)、ヒドロキシアルキル(炭素数2〜6)(メタ)アクリレート[2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、及び2−又は3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等]、モノ−又はジ−ヒドロキシアルキル(炭素数1〜4)置換(メタ)アクリルアミド[N,N−ジヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ−2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリルアミド等]、ビニルアルコール、炭素数3〜12のアルケノール[(メタ)アリルアルコール、クロチルアルコール、イソクロチルアルコール、1−オクテノール及び1−ウンデセノール等]、炭素数4〜12のアルケンジオール[1−ブテン−3−オール、2−ブテン−1−オール及び2−ブテン−1,4−ジオール等]、ヒドロキシアルキル(炭素数1〜6)アルケニル(炭素数3〜10)エーテル(2−ヒドロキシエチルプロペニルエーテル等)、多価(3〜8価)アルコール(グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ソルビタン、ジグリセリン、糖類及び蔗糖等)のアルケニル(炭素数3〜10)エーテル又は(メタ)アクリレート[蔗糖(メタ)アリルエーテル等]等;
ポリオキシアルキレングリコール(アルキレン基の炭素数2〜4、重合度2〜50)、ポリオキシアルキレンポリオール[上記3〜8価のアルコールのポリオキシアルキレンエーテル(アルキレン基の炭素数2〜4、重合度2〜100)]、ポリオキシアルキレングリコール又はポリオキシアルキレンポリオールのアルキル(炭素数1〜4)エーテルのモノ(メタ)アクリレート[ポリエチレングリコール[数平均分子量(以下Mnと略記する)100〜300]モノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(Mn130〜500)モノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(Mn110〜310)(メタ)アクリレート、ラウリルアルコールエチレンオキシド付加物(2〜30モル)(メタ)アクリレート及びモノ(メタ)アクリル酸ポリオキシエチレン(Mn150〜230)ソルビタン等]等が挙げられる。
(A)を構成する(a)の割合は、粘度指数向上効果の観点から、(A)の重量に基づいて、好ましくは1〜90重量%であり、更に好ましくは5〜50重量%である。
(A)を構成する(b)の割合は、粘度指数向上効果の観点から、(A)の重量に基づいて、好ましくは0〜50重量%であり、更に好ましくは10〜40重量%である。
(A)を構成する(c)の割合は、粘度指数向上効果の観点から、(A)の重量に基づいて、好ましくは0〜90重量%であり、更に好ましくは10〜50重量%である。
(A)を構成する(d)の割合は、粘度指数向上効果の観点から、(A)の重量に基づいて、好ましくは0〜50重量%であり、更に好ましくは5〜30重量%である。
(A)を構成する(e)〜(l)の割合は、粘度指数向上効果の観点から、(A)の重量に基づいて、それぞれ独立に好ましくは0〜10重量%であり、更に好ましくは1〜7重量%である。
本発明における(A)は、油溶性であることが好ましい。ここで油溶性とは、25℃の鉱物油100重量部(「YUBASE2」SKコーポレーション製)に、少なくとも0.5重量部の(A)が透明に溶解することを意味する。
(A)の重量平均分子量(以下Mwと略記する)は、好ましくは5,000〜1,500,000である。Mwが5,000以上であれば粘度指数向上効果が向上し、1,500,000以下であればせん断安定性が良好となる。更に(A)のMwの好ましい範囲は、潤滑油組成物の用途によっても異なり、下記の表1に記載の範囲である。(A)のMwは、重合時の温度、単量体濃度(溶媒濃度)、触媒量又は連鎖移動剤量等の重合条件を調整することにより調整可能である。
Figure 2014015584
* :オートマチックトランスミッション油
** :ベルト−コンティニュアスリーバリュアブルトランスミッション油
*** :マニュアルトランスミッション油
なお、(A)と後述する(共)重合体(B)のMw、及び後述するα−オレフィン(共)重合体(P)のMnとMwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより、以下の条件で測定することができる。
<Mwの測定条件>
装置 :「HLC−802A」[東ソー(株)製]
カラム :「TSK gel GMH6」2本
測定温度 :40℃
試料溶液 :0.5重量%のテトラヒドロフラン溶液
溶液注入量:200μl
検出装置 :屈折率検出器
標準 :ポリスチレン
(A)の溶解性パラメーター(以下、SP値と略記する)は、7.3〜9.5(cal/cm1/2であり、粘度指数向上効果及び低温粘度の観点から、好ましくは9.0〜9.4(cal/cm1/2、更に好ましくは9.1〜9.3(cal/cm1/2である。
なお、本発明におけるSP値は、Fedors法(Polymer Engineering and Science,Feburuary,1974,Vol.14、No.2 P.147〜154)に記載の方法で算出される値である。
(A)のSP値は、(A)を構成する単量体それぞれのSP値を前記の方法で算出し、それぞれの単量体のSP値を、構成単量体単位のモル分率に基づいて平均した値である。
(A)のSP値は、使用する単量体のSP値、モル分率を適宜調整することにより7.3〜9.5(cal/cm1/2にすることができる。
(A)の結晶化温度は、低温粘度の観点から好ましくは−20℃以下であり、更に好ましくは−40℃以下、特に好ましくは−50℃以下である。
なお、(A)の結晶化温度は、示差走査熱量計「UNIX(登録商標)DSC7」(PERKIN−ELMER社製)を使用し、(A)5mgを試料とし、10℃/分の等温速度で100℃から−60℃まで冷却したときに観測される結晶化温度である。
(A)のHLBは、抗乳化性の観点から好ましくは0.5〜7.0であり、更に好ましくは1.0〜6.5、特に好ましくは1.5〜6.0である。
本発明におけるHLBは、小田法のHLBであり、有機化合物の有機性と無機性の概念(「界面活性剤入門」藤本武彦著、三洋化成工業株式会社、2007年発行、P.212−213)に基づいて定義されるものである。
(A)は、公知の製造方法によって得ることができ、具体的には前記単量体を溶剤中で重合触媒存在下に溶液重合することにより得る方法が挙げられる。
溶剤としては、トルエン、キシレン、炭素数9〜10のアルキルベンゼン、メチルエチルケトン及び鉱物油等が挙げられる。
ラジカル重合開始剤としては、公知のアゾ系開始剤(アゾビスイソブチロニトリル及びアゾビスバレロニトリル等)、過酸化物系開始剤(ベンゾイルパーオキサイド、クミルパーオキサイド及びラウリルパーオキサイド等)、及びレドックス系開始剤(ベンゾイルパーオキサイドと第三アミンの混合物等)が挙げられる。更に必要により、公知の連鎖移動剤(炭素数2〜20のアルキルメルカプタン等)を使用することもできる。
重合温度は、好ましくは25〜140℃であり、更に好ましくは50〜120℃である。また、上記の溶液重合の他に、塊状重合、乳化重合又は懸濁重合により(A)を得ることができる。
(A)の重合形態としては、ランダム付加重合体又は交互共重合体のいずれでもよく、また、グラフト共重合体又はブロック共重合体のいずれでもよい。
本発明の粘度指数向上剤組成物は、(A)と、(A)以外のアルキル(メタ)アクリル酸エステル系(共)重合体(B)を併用してもよい。
(B)としては、(A)以外のアルキル(メタ)アクリル酸エステル系重合体であれば特に限定しないが、炭素数1〜36の直鎖アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル等が挙げられる。
(B)の具体例としては、メタクリル酸n−オクタデシル/メタクリル酸n−ドデシル(モル比10〜30/90〜70)共重合体、メタクリル酸n−テトラデシル/メタクリル酸n−ドデシル(モル比10〜30/90〜70)共重合体、メタクリル酸n−ヘキサデシル/メタクリル酸n−ドデシル/メタクリル酸メチル(モル比20〜40/55〜75/0〜10)共重合体及びアクリル酸n−ドデシル/メタクリル酸n−ドデシル(モル比10〜40/90〜60)共重合体等が挙げられ、これらは単独でも2種以上を併用してもよい。
(B)は、(A)と同様の方法で製造することができる。
(B)のMwは、粘度指数向上効果及びせん断安定性の観点から、好ましくは10,000〜500,000であり、更に好ましくは15,000〜400,000である。
(A)と(B)を併用する場合の(B)の使用量は、(A)の重量に基づいて、低温粘度の観点から好ましくは0〜30重量%であり、更に好ましくは0.01〜20重量%、特に好ましくは0.01〜10重量%である。
本発明におけるα−オレフィン(共)重合体(P)としては、エチレンと炭素数3〜30のα−オレフィン(p)の1種又は2種以上を構成単量体とする(共)重合体が挙げられる。
炭素数3〜30のα−オレフィン(p)としては、炭素数3〜30の直鎖α−オレフィン及び炭素数4〜30の分岐α−オレフィンが挙げられる。
炭素数3〜30の直鎖α−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−イコセン、1−テトラコセン及び1−トリアコセン等が挙げられる。
炭素数4〜30の分岐α−オレフィンとしては、4−メチル−1−ペンテン、8−メチル−1−ノネン、7−メチル−1−デセン、6−メチル−1−ウンデセン及び6,8−ジメチル−1−デセン等が挙げられる。
(p)のうち、粘度指数向上効果の観点から好ましいのは、エチレン及び炭素数3〜5のα−オレフィンであり、更に好ましいのはエチレン及び炭素数3〜4の直鎖状α−オレフィンであり、特に好ましいのはエチレンである。
本発明における(P)が、エチレンと炭素数3〜30のα−オレフィン(p)のうち、2種以上を構成単量体とする場合、構成単量体の組み合わせとして好ましいのは、エチレンと炭素数3〜5のα−オレフィンの併用である。
(P)が、エチレンと炭素数3〜5のα−オレフィンを構成単量体とする場合の(P)中のエチレンの含有率は、好ましくは30〜90重量%であり、更に好ましくは40〜80重量%である。
(P)は、エチレンと炭素数3〜30のα−オレフィン(p)に加え、以下の脂肪族ジエン(q)を構成単量体としてもよい。
脂肪族ジエン(q)としては、鎖状脂肪族ジエン(q1)及び環状脂肪族ジエン(q2)等が挙げられる。
鎖状脂肪族ジエン(q1)としては、鎖状直鎖脂肪族ジエン(q11)及び鎖状分岐脂肪族ジエン(q12)等が挙げられる。
鎖状直鎖脂肪族ジエン(q11)としては、1,4−ヘキサジエン及び1,6−オクタジエン等が挙げられる。
鎖状分岐脂肪族ジエン(q12)としては、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、3,7−ジメチル−1,6−オクタジエン、3,7−ジメチル−1,7−オクタジエン及びジヒドロミセンとジヒドロオシネンとの混合異性体等が挙げられる。
環状脂肪族ジエン(q2)としては、単環環状脂肪族ジエン(q21)及び多環環状脂肪族ジエン(q22)等が挙げられる。
単環環状脂肪族ジエン(q21)としては、1,4−シクロヘキサジエン、1,5−シクロオクタジエン及び1,5−シクロドデカジエン等が挙げられる。
多環環状脂肪族ジエン(q22)としては、テトラヒドロインデン、メチルテトラヒドロインデン、ジシクロペンタジエン、ビシクロ−(2,2,1)−ヘプタ−2,5−ジエン、シクロアルキリデンノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−プロピレン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、5−(4−シクロペンテニル)−2−ノルボルネン、5−シクロヘキシリデン−2−ノルボルネン等が挙げられる。
(P)が(q)を構成単量体とする場合の、(P)中の(q)の含有率は、好ましくは0〜80重量%であり、更に好ましくは5〜50重量%である。
(P)のMnは、好ましくは100,000〜500,000であり、更に好ましくは100,000〜200,000である。
(P)の分子量分布(Mw/Mn)は、好ましくは1.1〜3.0であり、更に好ましくは1.2〜2.0である。
本発明の粘度指数向上剤組成物は、更に、100℃における動粘度が1〜20mm/sである希釈剤(J)を含有することが粘度指数向上効果の観点から好ましい。
(J)としては、脂肪族系溶剤[炭素数6〜18の脂肪族炭化水素(ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、オクタン、デカリン及び灯油等)]、芳香族系溶剤{例えば炭素数7〜15の芳香族系溶剤[トルエン、キシレン、エチルベンゼン、芳香族系混合溶剤(トリメチルベンゼン及びエチルトルエン等の混合物)及び炭素数10〜11の芳香族系混合溶剤等]等}、鉱物油(例えば溶剤精製油、パラフィン油、イソパラフィンを含有する高粘度指数油、イソパラフィンの水素化分解による高粘度指数油及びナフテン油)並びに合成潤滑油[エステル系合成潤滑油等]等が挙げられる。これらのうち、粘度指数向上剤の溶解性の観点から好ましいのは鉱物油及び合成潤滑油であり、更に好ましいのは鉱物油である。(J)は単独でも2種以上を併用してもよい。
本発明の粘度指数向上剤組成物における(A)の含有率は、ハンドリング性の観点から粘度指数向上剤組成物の重量に基づき、好ましくは10〜99重量%であり、更に好ましくは20〜98重量%、特に好ましくは35〜95重量%である。
本発明の粘度指数向上剤組成物における(P)の含有率は、ハンドリング性の観点から粘度指数向上剤組成物の重量に基づき、好ましくは1〜90重量%であり、更に好ましくは2〜80重量%、特に好ましくは5〜65重量%である。
本発明の粘度指数向上剤組成物における(J)の含有率は、ハンドリング性の観点から粘度指数向上剤組成物の重量に基づき、好ましくは0〜200重量%であり、更に好ましくは0.01〜180重量%、特に好ましくは1〜150重量%である。
本発明の粘度指数向上剤組成物における(A)と(P)の重量比[(A):(P)]は
、好ましくは99:1〜10:90であり、更に好ましくは90:10〜60:40である。
本発明の粘度指数向上剤組成物を製造する方法は特に限定されないが、例えば、(A)と(P)、必要に応じて(B)、(J)を、撹拌混合装置及び温度調節機能を備えた混合槽に投入順序に制限なく投入し、(A)の粘度が高い場合は、必要により50〜80℃に加温して均一に混合する方法が挙げられる。
撹拌混合装置としては、攪拌羽根(羽根形状:カイ型及び三段パドル等)付き混合槽、ナウタミキサー(登録商標)、リボンミキサー、コニカルブレンダー、モルタルミキサー、ヘンシエルミキサー(登録商標)、バッチ混練機{バンバリー[Farrel(株)製]及びニーダー等}、連続混練機{FCM[Farrel(株)製]、LCM[(株)神戸製鋼所製]及びCIM[(株)日本製鋼所製]等}、単軸押出機及び二軸押出機等が挙げられる。
本発明の潤滑油組成物は、本発明の粘度指数向上剤組成物と潤滑油基油(K)を含有してなる。
潤滑油基油(K)は、具体的には鉱物油(溶剤精製油、パラフィン油、イソパラフィンを含有する高粘度指数油、イソパラフィンの水素化分解による高粘度指数油及びナフテン油等)、合成潤滑油[炭化水素系合成潤滑油(ポリα−オレフィン系合成潤滑油等)及びエステル系合成潤滑油等]及びこれらの混合物が挙げられる。これらのうち好ましいのは鉱物油である。
(K)の100℃における動粘度は、好ましくは1〜18mm2/sであり、更に好ましくは2〜15mm2/sである。動粘度が1mm2/s以上であれば、液漏れや焼き付きが起こりにくく、18mm2/s以下であれば粘性抵抗低減により省燃費につながる。
(K)の粘度指数は、好ましくは60〜180であり、更に好ましくは100〜175、特に好ましくは105〜170である。このような(K)と本発明の粘度指数向上剤組成物を含有してなる潤滑油組成物は、粘度指数が更に高くなり省燃費性が良好となる。
なお、(K)の100℃における動粘度及び粘度指数は、JIS−K2283の方法で測定することができる。
(K)の流動点(JIS−K2269−1993年)は、好ましくは−5℃以下であり、更に好ましくは−10℃〜−70℃である。(K)の流動点がこの範囲内であるとワックスの析出量が少なく、潤滑油組成物の低温粘度が低くなる。
本発明の潤滑油組成物は、ギヤ油(デファレンシャル油及び工業用ギヤ油等)、MTF、変速機油[ATF及びベルト−CVTF等]、トラクション油(トロイダル−CVTF等)、ショックアブソーバー油、パワーステアリング油、作動油(建設機械用作動油及び工業用作動油等)及びエンジン油等に好適に用いられる。これらのうち好ましいのは、ギヤ油、MTF、変速機油、トラクション油及びエンジン油であり、更に好ましいのはデファレンシャル油、MTF、ATF、ベルト−CVTF及びエンジン油であり、特に好ましいのはMTF、ATF、ベルト−CVTF及びエンジン油である。
潤滑油組成物中の粘度指数向上剤組成物の好ましい含有率は、潤滑油組成物の用途により異なり、下記の表2の範囲である。
Figure 2014015584
本発明における潤滑油組成物は、各種添加剤を含有してもよい。添加剤としては、以下のものが挙げられる。添加剤は2種以上を併用してもよい。
(1)清浄剤:
塩基性、過塩基性又は中性の金属塩[スルフォネート(石油スルフォネート、アルキル
ベンゼンスルフォネート及びアルキルナフタレンスルフォネート等)の過塩基性又はアルカリ土類金属塩等]、サリシレート類、フェネート類、ナフテネート類、カーボネート類、フォスフォネート類及びこれらの混合物;
(2)分散剤:
コハク酸イミド類(ビス−又はモノ−ポリブテニルコハク酸イミド類)、マンニッヒ縮
合物及びボレート類等;
(3)酸化防止剤:
ヒンダードフェノール類及び芳香族2級アミン類等;
(4)油性向上剤:
長鎖脂肪酸及びそれらのエステル(オレイン酸及びオレイン酸エステル等)、長鎖アミ
ン及び長鎖脂肪酸アミド(オレイルアミン及びオレイン酸アミド等)等;
(5)摩擦摩耗調整剤:
モリブデン系及び亜鉛系化合物(モリブデンジチオフォスフェート、モリブデンジチオ
カーバメート及びジンクジアルキルジチオフォスフェート等)等;
(6)極圧剤:
硫黄系化合物(モノ−又はジ−スルフィド、スルフォキシド及び硫黄フォスファイド化
合物)、フォスファイド化合物及び塩素系化合物(塩素化パラフィン等)等;
(7)消泡剤:
シリコン油、金属石けん、脂肪酸エステル及びフォスフェート化合物等;
(8)抗乳化剤:
第4級アンモニウム塩(テトラアルキルアンモニウム塩等)、硫酸化油及びフォスフェ
ート(ポリオキシエチレン含有非イオン性界面活性剤のフォスフェート等)等;
(9)腐食防止剤:
窒素原子含有化合物(ベンゾトリアゾール及び1,3,4−チオジアゾリル−2,5−
ビスジアルキルジチオカーバメート等)等。
添加剤(1)〜(9)は、潤滑油組成物の重量に基づいて、以下の表3に記載の量を使
用することができる。
Figure 2014015584
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
<製造例1>[共重合体(A1)の製造]
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計、滴下ロート、窒素吹き込み管及び減圧装置を備えた反応容器に、セバシン酸ジオクチル12重量部を投入し、別のガラス製ビーカーに、表4に記載の単量体混合物100重量部、希釈剤(J)「YUBASE4」(100℃動粘度:4.2mm2/s、40℃動粘度:19.3mm2/s、粘度指数:125、SKコーポレーション製)400重量部、ラジカル重合開始剤としての2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)0.18重量部、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.04重量部及びセバシン酸ジオクチル85重量部を投入し、20℃で撹拌、混合して単量体溶液を調製し、滴下ロートに投入した。反応容器の気相部を窒素置換した後、密閉下、系内温度を70〜85℃に保ちながら、2時間かけて単量体溶液を滴下し、滴下終了後同温で2時間熟成した後、減圧下(0.001MPa)120℃で3時間かけて低沸点物質を留去して共重合体(A1)を得た。
<製造例2〜6>[共重合体(A2)〜(A4)、(H1)〜(H2)の製造]
製造例1において、表4に記載の単量体に変更した以外は製造例1と同様にして、共重合体(A2)〜(A4)、(H1)〜(H2)を得た。
共重合体(A1)〜(A4)、(H1)〜(H2)のMwは、GPCにより、上記の測定条件で測定した。測定結果を表4に示す。
Figure 2014015584
表4に記載の単量体(a)〜(d)の組成は、以下に記載した通りである。
(a−1):メタクリル酸1−ヘキシルデシル
(a−2):メタクリル酸2−デシルテトラデシル
(a−3):メタクリル酸2−ヘキサデシルエイコシル
(b−1):メタクリル酸メチル
(c−1):メタクリル酸n−ドデシル
(d−1):メタクリル酸n−イコシル
<実施例1〜6、比較例1〜3>[粘度指数向上剤組成物の作製]
撹拌装置、加熱冷却装置及び温度計を備えた反応容器に、表5に記載した部数の共重合体(A)、(H)、α−オレフィン(共)重合体(P)「Esprene SPO V0132」[Mw=13万、住友化学(株)製]、希釈剤(J)「YUBASE4」(100℃動粘度:4.2mm2/s、40℃動粘度:19.3mm2/s、粘度指数:125、SKコーポレーション製)を投入し、60〜70℃で1時間撹拌して粘度指数向上剤組成物(X−1)〜(X−6)、(X’−1)〜(X’−3)を作製した。
Figure 2014015584
<実施例7〜12、比較例4〜6>[潤滑油組成物の作製]
撹拌装置を備えたステンレス製容器に、実施例1〜6及び比較例1〜3で得られた粘度指数向上剤組成物(X−1)〜(X−6)、(X’−1)〜(X’−3)と基油「YUBASE4」を、得られる潤滑油組成物の100℃の動粘度が8.0(mm2/s)になるように混合溶解して潤滑油組成物(Y−1)〜(Y−6)、(Y’−1)〜(Y’−3)を作製した。これらの潤滑油組成物について、以下の方法で100℃動粘度、粘度指数を測定した。結果を表6に示す。
<潤滑油組成物の100℃動粘度及び粘度指数の測定方法>
JIS−K2283の方法で測定した。
Figure 2014015584
表6の結果から明らかなように、本発明の粘度指数向上剤組成物を含有してなる潤滑油組成物(実施例7〜12)は、比較例4〜6の潤滑油組成物と比較して、粘度指数向上効果が高い。
本発明の粘度指数向上剤組成物を含有してなる潤滑油組成物は、駆動系潤滑油(マニュアルトランスミッション油、デファレンシャルギヤ油、オートマチックトランスミッション油及びベルト−CVTF等)、作動油(機械の作動油、パワーステアリング油及びショックアブソーバー油等)、エンジン油(ガソリン用及びディーゼル用等)及びトラクション油として好適である。

Claims (13)

  1. 炭素数が16〜36の分岐アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル(a)を必須構成単量体としてなる(共)重合体(A)及びα−オレフィン(共)重合体(P)を含有してなる粘度指数向上剤組成物。
  2. 更に、100℃における動粘度が1〜20mm/sである希釈剤(J)を含有してなる請求項1に記載の粘度指数向上剤組成物。
  3. 前記(A)が、(A)の構成単量体として更に炭素数1〜4のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(b)を含有してなる共重合体である請求項1又は2に記載の粘度指数向上剤組成物。
  4. 前記(A)が、(A)の構成単量体として、更に炭素数5〜15のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル(c)を含有してなる共重合体である請求項1〜3のいずれかに記載の粘度指数向上剤組成物。
  5. 前記(A)が、(A)の構成単量体として、更に炭素数16〜24の直鎖アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル(d)を含有してなる共重合体である請求項1〜4のいずれかに記載の粘度指数向上剤組成物。
  6. (A)の結晶化温度が−20℃以下である請求項1〜5のいずれかに記載の粘度指数向上剤組成物。
  7. 前記(P)を構成するα−オレフィンが、エチレンと炭素数3〜5のα−オレフィンであり、(P)中のエチレンの含有率が、30〜90重量%である請求項1〜6のいずれかに記載の粘度指数向上剤組成物。
  8. (P)の重量平均分子量が100,000〜500,000である請求項1〜7のいずれかに記載の粘度指数向上剤組成物。
  9. 前記(P)の分子量分布が1.1〜3.0である請求項1〜8のいずれかに記載の粘度指数向上剤組成物。
  10. 前記(A)と前記(P)の重量比[(A):(P)]が99:1〜10:90である請
    求項1〜9のいずれかに記載の粘度指数向上剤組成物。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の粘度指数向上剤組成物と潤滑油基油(K)とを含有してなる潤滑油組成物。
  12. 更に、清浄剤、分散剤、酸化防止剤、油性向上剤、摩擦摩耗調整剤、極圧剤、消泡剤、
    抗乳化剤及び腐食防止剤からなる群から選ばれる少なくとも1種の添加剤を含有してなる請求項11に記載の潤滑剤組成物。
  13. ギヤー油用、変速機油用、トラクション油用、作動油用又はエンジン油用である請求項
    11又は12に記載の潤滑油組成物。
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