JP5907893B2 - 粘度指数向上剤及び潤滑油組成物 - Google Patents
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Description
しかしながら、上記の粘度指数向上剤は、粘度指数向上効果が未だ十分ではなく、また、潤滑油組成物に添加した場合に潤滑油組成物の低温での粘度が上昇するという問題があった。
一般式(1)におけるmが2以上の場合のAは同一でも異なっていてもよく、(A1O)m部分はランダム結合でもブロック結合でもよい。
炭素数1〜13の直鎖アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−へキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル、n−ドデシル基及びn−トリデシル基が挙げられる。
炭素数3〜13の分岐アルキル基としては、イソプロピル基、1−メチル−n−プロピル基、イソブチル基、t−ブチル基、2−メチル−n−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、イソヘキシル基、1,2−ジメチル−n−ブチル基、1,2−ジメチル−n−ペンチル基、イソオクチル基、2−エチルヘキシル基、イソノニル基、3,5,5−トリメチルヘキシル基、2,4,6−トリメチルヘプチル基、2−メチル−n−ノニル基、イソデシル基、2−メチル−n−デシル基、2−エチル−n−ノニル基、イソウンデシル基、イソドデシル基及び2−エチル−n−デシル基等が挙げられる。
炭素数1〜12の直鎖アルキル基としては、一般式(2)におけるR2及びR3として例示した炭素数1〜13の直鎖アルキル基のうち、炭素数1〜12の直鎖アルキル基に相当するものが挙げられる。
炭素数3〜12の分岐アルキル基としては、一般式(2)におけるR2及びR3として例示した炭素数3〜13の分岐アルキル基のうち、炭素数3〜12の分岐アルキル基に相当するものが挙げられる。
炭素数1〜10の直鎖アルキル基としては、一般式(2)におけるR2及びR3として例示した炭素数1〜13の直鎖アルキル基のうち、炭素数1〜10の直鎖アルキル基に相当するものが挙げられる。
炭素数3〜10の分岐アルキル基としては、一般式(2)におけるR2及びR3として例示した炭素数3〜13の分岐アルキル基のうち、炭素数3〜10の分岐アルキル基に相当するものが挙げられる。
一般式(3)におけるR5〜R7の合計炭素数は2〜12であり、粘度指数向上効果の観点から、好ましくは3〜10であり、更に好ましくは5〜10である。
炭素数1〜10の直鎖アルキル基としては、一般式(2)におけるR2及びR3として例示した炭素数1〜13の直鎖アルキル基のうち、炭素数1〜10の直鎖アルキル基に相当するものが挙げられる。
炭素数3〜10の分岐アルキル基としては、一般式(2)におけるR2及びR3として例示した炭素数3〜13の分岐アルキル基のうち、炭素数3〜10の分岐アルキル基に相当するものが挙げられる。
炭素数1〜12の直鎖アルキル基としては、一般式(2)におけるR2及びR3として例示した炭素数1〜13の直鎖アルキル基のうち、炭素数1〜12の直鎖アルキル基に相当するものが挙げられる。
炭素数3〜12の分岐アルキル基としては、一般式(2)におけるR2及びR3として例示した炭素数3〜13の分岐アルキル基のうち、炭素数3〜12の分岐アルキル基に相当するものが挙げられる。
炭素数1〜11の直鎖アルキル基としては、一般式(2)におけるR2及びR3として例示した炭素数1〜13の直鎖アルキル基のうち、炭素数1〜11の直鎖アルキル基に相当するものが挙げられる。
炭素数3〜11の分岐アルキル基としては、一般式(2)におけるR2及びR3として例示した炭素数3〜13の分岐アルキル基のうち、炭素数3〜11の分岐アルキル基に相当するものが挙げられる。
なお、本発明におけるSP値は、Fedors法(Polymer Engineering and Science,Feburuary,1974,Vol.14、No.2 P.147〜154)に記載の方法で算出される値である。
(A)のSP値は、(A)を構成する単量体それぞれのSP値を前記の方法で算出し、それぞれの単量体のSP値を、構成単量体単位のモル分率に基づいて平均した値である。
(A)のSP値は、使用する単量体のSP値、モル分率を適宜調整することにより8.4〜9.7(cal/cm3)1/2にすることができる。
一般式(5)におけるnが2以上の場合のA2は同一でも異なっていてもよく、(A2O)n部分はランダム結合でもブロック結合でもよい。
炭素数16〜60の分岐アルキル基としては、イソヘキサデシル基、2−n−オクチル−n−ノニル基、2−n−ヘキシル−n−ウンデシル基、2−エチル−n−ペンタデシル基、2−(3’−メチル−n−ヘキシル)−7−メチル−n−ノニル基、イソオクタデシル基、1−n−ヘキシル−n−トリデシル基、2−エチル−n−ヘプタデシル基、2−n−オクチル−n−ウンデシル基、イソイコシル基、1−n−ウンデシル−n−ドデシル基、1−n−オクチル−n−ペンタデシル基、2−n−デシル−n−ドデシル基、2−n−デシル−n−トリデシル基、2−n−デシル−n−テトラデシル基、2−(1’,4’,4’−トリメチル−n−ペンチル)−5,7,7−トリメチル−n−オクチル基、2−ドデシル−n−ペンタデシル基、イソトリアコンチル基、2−n−テトラデシル−n−ヘプタデシル基、2−n−テトラデシル−n−オクタデシル基、2−n−ヘキサデシル−n−ヘプタデシル基、1−n−ヘプチル−n−トリアコンチル基、2−n−ヘプタデシル−n−イコシル基、1−n−オクタデシル−n−イコシル基、2−n−ヘキサデシル−n−ドコシル基、2−(1’,4’,4’−トリメチル−n−ペンチル)−5,7,7−トリメチル−n−トリアコンチル基、2−n−イコシル−n−ドコシル基、1−n−イコシル−n−テトラコシル基、2−エチル−4−n−ブチル−n−テトラコンチル基、2−n−テトラコシル−n−ヘキサコシル基、2−メチル−n−ペンタコンチル基、2−n−テトラデシル−n−テトラコンチル基、2−n−ドデシル−n−ヘキサテトラコンチル基、2−(3’−メチル−n−ヘキシル)−7−エチル−n−ペンタコンチル基、1−n−オクタコシル−n−トリアコンチル基、1−n−イコシル−n−テトラコンチル基、2−n−デシル−n−ペンタコンチル基及びオレフィン[例えばプロピレンオリゴマー(13〜20量体)、エチレン/プロピレンオリゴマー(18〜28量体、モル比16/1〜1/11)及びイソブテンオリゴマー(10〜15量体)等]から得られるオキソアルコールから水酸基を除いた残基等が挙げられる。
炭素数16〜60の分岐アルキル基のうち、粘度指数向上効果の観点から好ましいのは、炭素数16〜50の分岐アルキル基であり、更に好ましいのは炭素数16〜44の分岐アルキル基、特に好ましいのは炭素数20〜40の分岐アルキル基である。
(c)のうち好ましいのは、炭素数1〜3の直鎖アルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルであり、更に好ましいのは(メタ)アクリル酸メチル及び(メタ)アクリル酸エチルであり、特に好ましいのは(メタ)アクリル酸メチルである。
(d)のうち好ましいのは、炭素数12〜32の直鎖アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルであり、更に好ましいのは炭素数16〜30の直鎖アルキルを有する(メタ)アクリル酸エステル、特に好ましいのは炭素数18〜28の直鎖アルキルを有する(メタ)アクリル酸エステルである。
窒素原子含有ビニル単量体(e)としては、以下の単量体(e1)〜(e4)が挙げられる。
(メタ)アクリルアミド、モノアルキルアミノ(メタ)アクリルアミド[窒素原子に炭素数1〜4のアルキル基が1つ結合したもの;例えばN−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド及びN−n−又はイソブチル(メタ)アクリルアミド等]、モノアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド[窒素原子に炭素数1〜4のアルキル基が1つ結合したアミノアルキル基(炭素数2〜6)を有するもの;例えばN−メチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N−エチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピルアミノ−n−ブチル(メタ)アクリルアミド及びN−n−又はイソブチルアミノ−n−ブチル(メタ)アクリルアミド等]、ジアルキルアミノ(メタ)アクリルアミド[窒素原子に炭素数1〜4のアルキル基が2つ結合したもの;例えばN,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジイソプロピル(メタ)アクリルアミド及びN,N−ジ−n−ブチル(メタ)アクリルアミド等]、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド[窒素原子に炭素数1〜4のアルキル基が2つ結合したアミノアルキル基(炭素数2〜6)を有するもの;例えばN,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド及びN,N−ジ−n−ブチルアミノブチル(メタ)アクリルアミド等]、N−ビニルカルボン酸アミド[N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニル−n−又はイソプロピオニルアミド及びN−ビニルヒドロキシアセトアミド等]等のアミド基のみに窒素原子を有するものが挙げられる。なお、(メタ)アクリルアミドはアクリルアミド又はメタクリルアミドを意味する。
4−ニトロスチレン等が挙げられる。
1級アミノ基含有ビニル単量体{炭素数3〜6のアルケニルアミン[(メタ)アリルアミン及びクロチルアミン等]、アミノアルキル(炭素数2〜6)(メタ)アクリレート[アミノエチル(メタ)アクリレート等]};2級アミノ基含有ビニル単量体{モノアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート[窒素原子に炭素数1〜6のアルキル基が1つ結合したアミノアルキル基(炭素数2〜6)を有するもの;例えばt−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート及びメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等]、炭素数6〜12のジアルケニルアミン[ジ(メタ)アリルアミン等]};3級アミノ基含有ビニル単量体{ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート[窒素原子に炭素数1〜6のアルキル基が2つ結合したアミノアルキル基(炭素数2〜6)を有するもの;例えばジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート及びジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等]、窒素原子を有する脂環式(メタ)アクリレート[モルホリノエチル(メタ)アクリレート等]、芳香族ビニル系単量体[ジフェニルアミン(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノスチレン、4−ビニルピリジン、2−ビニルピリジン、N−ビニルピロール、N−ビニルピロリドン及びN−ビニルチオピロリドン等]}、及びこれらの塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩又は低級アルキル(炭素数1〜8)モノカルボン酸(酢酸及びプロピオン酸等)塩等が挙げられる。なお、(メタ)アリルはアリル又はメタリルを意味し、(メタ)アクリレートはアクリレート又はメタクリレートを意味する。
(メタ)アクリロニトリル等が挙げられる。
炭素数2〜20のアルケン(エチレン、プロピレン、ブテン、イソブチレン、ペンテン、ヘプテン、ジイソブチレン、オクテン、ドデセン及びオクタデセン等)及び炭素数4〜12のアルカジエン(ブタジエン、イソプレン、1,4−ペンタジエン、1,6−ヘプタジエン及び1,7−オクタジエン等)等が挙げられる。
シクロヘキセン、(ジ)シクロペンタジエン、ピネン、リモネン、インデン、ビニルシクロヘキセン及びエチリデンビシクロヘプテン等が挙げられる。
スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−ジメチルスチレン、4−エチルスチレン、4−イソプロピルスチレン、4−ブチルスチレン、4−フェニルスチレン、4−シクロヘキシルスチレン、4−ベンジルスチレン、4−クロチルベンゼン及び2−ビニルナフタレン等が挙げられる。
炭素数2〜12の飽和脂肪酸のビニルエステル(酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル及びオクタン酸ビニル等)、炭素数1〜12のアルキル、アリール又はアルコキシアルキルビニルエーテル(メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル、ビニル−2−メトキシエチルエーテル及びビニル−2−ブトキシエチルエーテル等)及び炭素数1〜8のアルキル又はアリールビニルケトン(メチルビニルケトン、エチルビニルケトン及びフェニルビニルケトン等)等が挙げられる。
グリシジル(メタ)アクリレート及びグリシジル(メタ)アリルエーテル等が挙げられる。
塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン、塩化(メタ)アリル及びハロゲン化スチレン(ジクロロスチレン等)等が挙げられる。
不飽和ポリカルボン酸のアルキル、シクロアルキル又はアラルキルエステル[不飽和ジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸及びイタコン酸等)の炭素数1〜8のアルキルジエステル(ジメチルマレエート、ジメチルフマレート、ジエチルマレエート及びジオクチルマレエート)]等が挙げられる。
ヒドロキシル基含有芳香族ビニル単量体(p−ヒドロキシスチレン等)、ヒドロキシアルキル(炭素数2〜6)(メタ)アクリレート[2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、及び2−又は3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等]、モノ−又はジ−ヒドロキシアルキル(炭素数1〜4)置換(メタ)アクリルアミド[N,N−ジヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ−2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリルアミド等]、ビニルアルコール、炭素数3〜12のアルケノール[(メタ)アリルアルコール、クロチルアルコール、イソクロチルアルコール、1−オクテノール及び1−ウンデセノール等]、炭素数4〜12のアルケンモノオール又はアルケンジオール[1−ブテン−3−オール、2−ブテン−1−オール及び2−ブテン−1,4−ジオール等]、ヒドロキシアルキル(炭素数1〜6)アルケニル(炭素数3〜10)エーテル(2−ヒドロキシエチルプロペニルエーテル等)、多価(3〜8価)アルコール(グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ソルビタン、ジグリセリン、糖類及び蔗糖等)のアルケニル(炭素数3〜10)エーテル又は(メタ)アクリレート[蔗糖(メタ)アリルエーテル等]等が挙げられる。
ポリオキシアルキレングリコール(アルキレン基の炭素数2〜4、重合度2〜50)、ポリオキシアルキレンポリオール[上記3〜8価のアルコールのポリオキシアルキレンエーテル(アルキレン基の炭素数2〜4、重合度2〜100)]、ポリオキシアルキレングリコール又はポリオキシアルキレンポリオールのアルキル(炭素数1〜4)エーテルのモノ(メタ)アクリレート[ポリエチレングリコール(数平均分子量100〜300)モノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(数平均分子量130〜500)モノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(数平均分子量110〜310)(メタ)アクリレート、ラウリルアルコールエチレンオキサイド付加物(2〜30モル)(メタ)アクリレート及びモノ(メタ)アクリル酸ポリオキシエチレン(数平均分子量150〜230)ソルビタン等]等が挙げられる。
(A)を構成する(b)の割合は、粘度指数向上効果及び潤滑油組成物の低温粘度の観点から、(A)の重量に基づいて、好ましくは0〜90重量%であり、更に好ましくは5〜70重量%、特に好ましくは20〜40重量%である。
(A)を構成する(c)の割合は、粘度指数向上効果及び潤滑油組成物の低温粘度の観点から、(A)の重量に基づいて、好ましくは0〜60重量%であり、更に好ましくは10〜60重量%、特に好ましくは20〜50重量%である。
(A)を構成する(d)の割合は、粘度指数向上効果及び潤滑油組成物の低温粘度の観点から、(A)の重量に基づいて、好ましくは0〜90重量%であり、更に好ましくは5〜70重量%、特に好ましくは20〜40重量%である。
(A)を構成する(e)の割合は、粘度指数向上効果及び潤滑油組成物の低温粘度の観点から、(A)の重量に基づいて、好ましくは0〜15重量%であり、更に好ましくは1〜12重量%、特に好ましくは2〜8重量%である。
(A)を構成する(f)〜(n)の割合は、粘度指数向上効果及び潤滑油組成物の低温粘度の観点から、(A)の重量に基づいて、好ましくは0〜10重量%であり、更に好ましくは1〜7重量%、特に好ましくは2〜5重量%である。
** :ベルト−コンティニュアスリーバリュアブルトランスミッション油
*** :マニュアルトランスミッション油
<Mwの測定条件>
装置 :「HLC−802A」[東ソー(株)製]
カラム :「TSK gel GMH6」[東ソー(株)製]2本
測定温度 :40℃
試料溶液 :0.5重量%のテトラヒドロフラン溶液
溶液注入量:200μl
検出装置 :屈折率検出器
基準物質 :標準ポリスチレン(TSKstandard
POLYSTYRENE)12点(分子量:500、1,050、2,800、5,970、9,100、18,100、37,900、96,400、190,000、355,000、1,090,000、2,890,000)[東ソー(株)製]
なお、(A)の結晶化温度は、示差走査熱量計「ユニックスDSC7」(PERKIN−ELMER社製)を使用し、粘度指数向上剤5mgを試料とし、10℃/分の等温速度で100℃から−60℃まで冷却したときに観測される結晶化温度である。
溶剤としては、トルエン、キシレン、炭素数9〜10のアルキルベンゼン、メチルエチルケトン及び鉱物油等が挙げられる。
重合触媒としては、アゾ系触媒(アゾビスイソブチロニトリル及びアゾビスバレロニトリル等)、過酸化物系触媒(ベンゾイルパーオキサイド、クミルパーオキサイド及びラウリルパーオキサイド等)及びレドックス系触媒(ベンゾイルパーオキサイドと3級アミンの混合物等)が挙げられる。更に必要により、公知の連鎖移動剤(炭素数2〜20のアルキルメルカプタン等)を使用することもできる。
重合温度は、好ましくは25〜140℃であり、更に好ましくは50〜120℃である。また、上記の溶液重合の他に、塊状重合、乳化重合又は懸濁重合により(A)を得ることができる。
(A)が共重合体である場合の重合形態としては、ランダム付加重合体又は交互共重合体のいずれでもよく、また、グラフト共重合体又はブロック共重合体のいずれでもよい。
(B)としては、(A)以外のアルキル(メタ)アクリル酸エステル(共)重合体であれば特に限定しないが、炭素数1〜15の直鎖アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(共)重合体等が挙げられる。
(B)の具体例としては、メタクリル酸n−オクタデシル/メタクリル酸n−ドデシル(モル比10〜30/90〜70)共重合体、メタクリル酸n−テトラデシル/メタクリル酸n−ドデシル(モル比10〜30/90〜70)共重合体、メタクリル酸n−ヘキサデシル/メタクリル酸n−ドデシル/メタクリル酸メチル(モル比20〜40/55〜75/0〜10)共重合体及びアクリル酸n−ドデシル/メタクリル酸n−ドデシル(モル比10〜40/90〜60)共重合体等が挙げられ、これらは単独でも2種以上を併用してもよい。
基油の粘度指数(JIS−K2283で測定したもの)は、粘度指数向上効果の観点から好ましくは90以上であり、更に好ましくは100以上である。
潤滑油組成物がエンジン油として使用される場合には、100℃の動粘度が4〜10mm2/sの基油に、(A)を2〜10重量%含有しているものが好ましい。
潤滑油組成物がギヤ油として使用される場合には、100℃の動粘度が2〜10mm2/sの基油に、(A)を3〜30重量%含有しているものが好ましい。
潤滑油組成物が自動変速機油(ATF及びbelt−CVTF等)として使用される場合には、100℃の動粘度が2〜6mm2/sの基油に、(A)を3〜25重量%含有しているものが好ましい。
潤滑油組成物がトラクション油として使用される場合には、100℃の動粘度が1〜5mm2/sの基油に、(A)を0.5〜10重量%含有しているものが好ましい。
(1)清浄剤:
塩基性、過塩基性又は中性の金属塩[スルフォネート(石油スルフォネート、アルキルベンゼンスルフォネート及びアルキルナフタレンスルフォネート等)の過塩基性又はアルカリ土類金属塩等]、サリシレート類、フェネート類、ナフテネート類、カーボネート類、フォスフォネート類及びこれらの混合物;
(2)分散剤:
コハク酸イミド類(ビス−又はモノ−ポリブテニルコハク酸イミド類)、マンニッヒ縮合物及びボレート類等;
(3)酸化防止剤:
ヒンダードフェノール類及び芳香族2級アミン類等;
(4)油性向上剤:
長鎖脂肪酸及びそれらのエステル(オレイン酸及びオレイン酸エステル等)、長鎖アミン及びそれらのアミド(オレイルアミン及びオレイルアミド等)等;
(5)摩擦摩耗調整剤:
モリブデン系及び亜鉛系化合物(モリブデンジチオフォスフェート、モリブデンジチオカーバメート及びジンクジアルキルジチオフォスフェート等)等;
(6)極圧剤:
硫黄系化合物(モノ又はジスルフィド、スルフォキシド及び硫黄フォスファイド化合物)、フォスファイド化合物及び塩素系化合物(塩素化パラフィン等)等;
(7)消泡剤:
シリコン油、金属石けん、脂肪酸エステル及びフォスフェート化合物等;
(8)抗乳化剤:
4級アンモニウム塩(テトラアルキルアンモニウム塩等)、硫酸化油及びフォスフェート(ポリオキシエチレン含有非イオン性界面活性剤のフォスフェート等)等;
(9)腐食防止剤:
窒素原子含有化合物(ベンゾトリアゾール及び1,3,4−チオジアゾリル−2,5−ビスジアルキルジチオカーバメート等)等。
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計及び窒素導入管を備えた反応容器に、トルエン20重量部、表2に記載の単量体配合物100重量部、表3に記載の重量部のドデシルメルカプタン(以下DMと略記する。)、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(以下AIVNと略記する。)、2,2−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(以下AIBNと略記する。)を投入し、窒素置換を行った後、密閉下、表3に記載の重合温度、重合時間で重合反応を行った。室温まで冷却後、メタノール200重量部を投入して得られた共重合体を析出させ、デカンテーションでメタノールを除去した。更にメタノール200重量部を投入して10分間撹拌後デカンテーションでメタノールを除去する工程を2回繰り返した後、100℃で4時間減圧(−0.097MPa)乾燥し、共重合体(A1)〜(A31)、(H1)〜(H12)からなる粘度指数向上剤(R1)〜(R31)、(S1)〜(S12)を得た。得られた共重合体(A1)〜(A31)、(H1)〜(H12)のSP値を上記の方法で計算し、Mw及び結晶化温度を上記の方法で測定した。結果を表3に示す。
(b−1):メタクリル酸2−n−デシル−n−テトラデシル
(b−2):メタクリル酸2−n−テトラデシル−n−オクタデシル
(c−1):メタクリル酸メチル
(d−1):メタクリル酸n−テトラデシル
(d−2):メタクリル酸n−ヘキサデシル
(d−3):メタクリル酸n−オクタデシル
(e−1):N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート
(e−2):N−ビニルピロリドン
(f−1):1−ドデセン
撹拌装置を備えたステンレス製容器に、基油(SP値:8.3、100℃の動粘度:4.2mm2/s、粘度指数:128)を投入し、得られる潤滑油組成物の100℃の動粘度が6.2±0.1(mm2/s)になるように、それぞれ粘度指数向上剤(R1)〜(R31)、(S1)〜(S12)を添加し、潤滑油組成物(X1)〜(X31)、(Y1)〜(Y12)を得た。
潤滑油組成物(X1)〜(X31)、(Y1)〜(Y12)の粘度指数、低温粘度を以下の方法で測定した。結果を表5に示す。
JIS−K2283の方法で測定した。
JPI−5S−26−85の方法で−40℃での粘度を測定した。
Claims (11)
- 下記一般式(1)で表される単量体(a)及び一般式(5)で表される単量体(b)を必須構成単量体とする溶解性パラメーターが8.4〜9.7の(共)重合体(A)を含有してなる粘度指数向上剤。
- 単量体(a)が、一般式(1)におけるYとして下記一般式(2)〜(4)のいずれかで表される基を有する単量体である請求項1記載の粘度指数向上剤。
- (A)の溶解性パラメーターと基油の溶解性パラメーターの差の絶対値が0.5〜1.2である請求項1又は2記載の粘度指数向上剤。
- (a)が(メタ)アクリル酸エステルである請求項1〜3のいずれかに記載の粘度指数向上剤。
- (A)が、(A)の構成単量体として更に炭素数1〜4の直鎖アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(c)及び/又は炭素数8〜36の直鎖アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(d)を含有してなる共重合体である請求項1〜4のいずれかに記載の粘度指数向上剤。
- (A)が、(A)の構成単量体として更に窒素原子含有ビニル単量体(e)を含有してなる共重合体である請求項1〜5のいずれかに記載の粘度指数向上剤。
- (A)の重量平均分子量が5,000〜1,000,000である請求項1〜6のいずれかに記載の粘度指数向上剤。
- (A)の結晶化温度が−30℃以下である請求項1〜7のいずれかに記載の粘度指数向上剤。
- 更に、(A)以外の(共)重合体(B)を、(A)の重量に基づいて0.01〜30重量%含有してなる請求項1〜8のいずれかに記載の粘度指数向上剤。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の粘度指数向上剤及び基油を含有してなる潤滑油組成物。
- 基油の100℃の動粘度が1〜15mm2/sであり、かつ基油の粘度指数が90以上である請求項10記載の潤滑油組成物。
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