JP2009007562A - 油膜厚向上剤および潤滑油組成物 - Google Patents

油膜厚向上剤および潤滑油組成物 Download PDF

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智 宇津井
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Abstract

【課題】 せん断安定性と粘度指数向上能に優れた油膜厚向上剤を提供する。
【解決手段】 炭素数1〜36のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(a)を必須構成単量体としてなり、下記(i)〜(iv)の全てを満たす共重合体(A)からなる油膜厚向上剤である。
(i)酸化鉄への吸着試験における吸着INDEXが1.5以上
(ii)Martinの式における分子間相互作用を表す係数Kmが1以上
(iii)単量体単位のモル分率に基づいて計算される平均側鎖長が11以下
(iv)重量平均分子量が3,000〜1,000,000
【選択図】なし

Description

本発明は、油膜厚向上剤および潤滑油組成物に関する。詳しくは、アルキル(メタ)アクリレートを必須単量体として重合してなる共重合体を含む油膜厚向上剤およびそれを含む潤滑油組成物に関する。
近年、地球環境保護の気運が高まり、自動車の省燃費性がより一層要求されてきている。そのために、潤滑油に求められる性能もより高度なもととなっている。特に潤滑油の低粘度化は粘性抵抗低減による省燃費化の有効な手段の一つである。潤滑油を低粘度化するには低粘度の基油を用いるのが有効な方法である。しかしながら、単純な低粘度化は耐金属疲労性を悪化させるため、低粘度の基油と高粘度の基油をブレンドすることにより、耐金属疲労性を改善させるという報告(特許文献1)があるが、さらなる改良が必要であった。
特開2003−113391号公報
基油粘度を下げると、油膜厚さが薄くなり、混合潤滑領域でのフリクションロス増大による省燃費性の悪化や耐金属疲労性の悪化に繋がる。よって、潤滑油の粘度を低く保ちつつ、混合潤滑領域での油膜厚を向上させる薬剤を得ることが課題であった。
本発明者らは、鋭意検討した結果、混合潤滑になりがちな転がり速度が比較的低速の0.01m/s付近で、油膜厚さを大幅に向上させ、耐金属疲労性に優れ、かつ粘度指数向上能およびせん断安定性にも優れた油膜厚向上剤を見いだし、本発明に到達した。すなわち本発明は、炭素数1〜36のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(a)を必須構成単量体としてなり、下記(i)〜(iv)の全てを満たす共重合体(A)からなる油膜厚向上剤並びに該油膜厚向上剤および基油を含有し、該基油の100℃での動粘度が2〜5mm2/sであり、潤滑油組成物の重量に基づいて共重合体(A)を1〜30重量%含むことを特徴とする潤滑油組成物である。
(i)酸化鉄への吸着試験における吸着INDEXが1.5以上
(ii)Martinの式における分子間相互作用を表す係数Kmが1以上
(iii)単量体単位のモル分率に基づいて計算される平均側鎖長が11以下
(iv)重量平均分子量が3,000〜1,000,000
本発明の油膜厚向上剤は、油膜厚向上能、耐金属疲労性、粘度指数向上能およびせん断安定性に優れている。
本発明における共重合体(A)の必須構成単量体であるC1-36(炭素数1〜36を表す場合C1-36と表し、以下において同様の表現を用いる)アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(a)としては、C1-4アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(a1)、C5-7アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(a2)、C8-17アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(a3)、直鎖C18-24アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(a4)、分岐C18-36アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(a5)および直鎖C25-36アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(a6)が挙げられる。
1-4アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(a1)としては、メチル、エチル、n−もしくはイソ−プロピル、またはn−、イソ−、sec−もしくはtert−ブチル(メタ)アクリレートが挙げられる。これらの内、油膜厚向上、耐金属疲労性および粘度指数向上の観点からメチルメタクリレートが好ましい。
5-7アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(a2)としては、n−、ネオ−またはイソ−ペンチルおよびn−またはイソ−ヘキシル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
8-17のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(a3)としては、直鎖C8-17アルキル(メタ)アクリレート(a31)および分岐C8-17アルキル(メタ)アクリレート(a32)が挙げられる。
(a31)としては、例えばn−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ドデシル、n−トリデシル、n−テトラデシル、n−ペンタデシル、n−ヘキサデシルまたはn−オクタデシル(メタ)アクリレートおよびチーグラーアルコールの(メタ)アクリレートが挙げられる。
(a32)としては、例えばイソオクチル、2−エチルヘキシル、イソノニル、イソデシル、イソドデシル、2−メチルウンデシル、イソトリデシル、2−メチルドデシル、イソテトラデシル、2−メチルトリデシル、イソペンタデシルまたは2−メチルテトラデシル(メタ)アクリレートが挙げられる。
(a3)としてはさらに、直鎖C8-17アルコールおよび分岐C8-17アルコールの混合物の(メタ)アクリレート(a33)が挙げられる。
(a33)としては、例えばオキソアルコールの(メタ)アクリレートが挙げられ、オキソアルコールとしては、「ネオドール23」および「ネオドール45」(シェル化学株式会社製)並びに「オキソコール1213」および「オキソコール1415」(日産化学株式会社製)などが挙げられる。
(a3)のうちで好ましいのは、粘度指数の観点から、C12-17(さらにC12-15)アルキル(メタ)アクリレート、特に直鎖C12-17(さらにC12-15)アルキル(メタ)アクリレートである。
直鎖C18-24アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(a4)としては、例えばn−オクタデシル(メタ)アクリレート、n−ノナデシル(メタ)アクリレート、n−エイコシル(メタ)アクリレート、n−ドコシル(メタ)アクリレートおよびn−テトラコシル(メタ)アクリレートが挙げられる。(a4)のうち、粘度指数向上の観点から好ましいのはn−オクタデシル(メタ)アクリレートである。
分岐C18-36アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(a5)のアルキル基としては、以下の基が挙げられる。なお、以下におけるポリメチレン基の炭素数には末端のメチル基の炭素原子も含まれる。
1)C15-16のポリメチレン基を有する基:
例えば、1−C2-18アルキル−ヘキサデシル基(例えば1−オクチルヘキサデシル基)および2−C1-16アルキル−オクタデシル基(例えば2−エチルオクタデシル、2−テトラデシルオクタデシルおよび2−ヘキサデシルオクタデシル基);
2)C13-14のポリメチレン基を有する基:
例えば、1−C4-20アルキル−テトラデシル基(例えば1−ヘキシルテトラデシル、1−デシルテトラデシル、1−ウンデシルトリデシル基)および2−C2-18アルキル−ヘキサデシル基(例えば2−エチルヘキサデシルおよび2−ドデシルヘキサデシル基);
3)C10-12のポリメチレン基を有する基:
例えば1−C6-22アルキル−ドデシル基(例えば1−オクチルドデシル基)、2−C6-22アルキル−ドデシル基(例えば2−ヘキシルドデシルおよび2−オクチルドデシル基)および2−C4-20アルキル−テトラデシル基(例えば2−ヘキシルテトラデシルおよび2−デシルテトラデシル基);
4)C6-9のポリメチレン基を有する基:
例えば、2−C8-24アルキル−デシル基(例えば2−オクチルデシル基)および2,4−ジC4-13アルキル−デシル基(例えば2,4−ジブチル−デシル基);
5)メチル基またはC2-5のポリメチレン基を有する基:
例えば、2−(3−メチルヘキシル)−7−メチル−デシルおよび2−(1,4,4−ト
リメチルブチル)−5,7,7−トリメチル−オクチル基;
6)分岐アルキル基の2個またはそれ以上の混合物:
例えば、プロピレンオリゴマー(6量体〜11量体)、エチレン/プロピレンオリゴマー(モル比16/1〜1/11)、イソブテンオリゴマー(5〜8量体)およびC5-17のα−オレフィンオリゴマー(2〜6量体)などに対応するオキソアルコールから水酸基を除いた残基。2−イソオクチルイソドデシル基(日産化学工業製「ファインオキソコール2000」の水酸基を除いた残基)、2−イソウンデシルイソペンタデシル基(日産化学工業製「ファインオキソコール2600」の水酸基を除いた残基)。
これら(a3)のアルキル基のうちで好ましいのは、2−直鎖C8-10アルキル−直鎖C12-14アルキル基である。
好ましい(a3)の具体例としては、2−オクチルドデシル(メタ)アクリレート、2−デシルテトラデシル(メタ)アクリレート、1−オクチルドデシル(メタ)アクリレート、2−ヘキシルドデシル(メタ)アクリレート、2−ヘキシルテトラデシル(メタ)アクリレート、1−ヘキシルテトラデシル(メタ)アクリレート、1−デシルテトラデシル(メタ)アクリレート、1−ウンデシルトリデシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキサデシル(メタ)アクリレートおよび2−ドデシルヘキサデシル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
これらのうちで好ましいのは、2−オクチルドデシル(メタ)アクリレートおよび2−デシルテトラデシル(メタ)アクリレート、特に好ましいのは、2−オクチルドデシルメタクリレートおよび2−デシルテトラデシルアクリレート、とりわけ好ましいのは2−デシルテトラデシルアクリレートである。
直鎖C25-36アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(a6)としては、トリアコンチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
(a)のうち、油膜向上効果、耐金属疲労性及び粘度指数向上効果の観点から、(a1)、(a3)、(a4)および(a5)が併用が好ましい。
共重合体(A)は必須構成単量体(a)以外に、その他の単量体(c)〜(k)からなる群から選ばれる1種以上の単量体から構成されていてもよい。
単量体(c)としては、水酸基含有単量体(c1)、アミド基含有単量体(c2)、カルボキシル基含有単量体(c3)、リン酸基含有単量体(c4)およびアミノ含有単量体(c5)が挙げられる。共重合体(A)は、構成単量体として、上記(c1)〜(c5)からなる群から選ばれる1種以上の単量体を含む共重合体であることが油膜向上と耐金属疲労性の観点から好ましい。
水酸基含有単量体(c1)としては以下の(c11)〜(c16)が挙げられる。
(c11)水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル:
(c111)一般式(1)で示される(メタ)アクリレート:
CH2=C(R1)−COO−(AO)r−H (1)
式中、R1は水素原子またはメチル基、AはC2-4のアルキレン基、rは1〜20(好ましくは1)の整数である。
(c111)としては、例えば2−ヒドロキシエチルメタクリレート(以下、HEMAと略記)、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートおよび2−ヒドロキシエトキシエチル(メタ)アクリレートなどのC2-4ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート。
(c112)3〜8個の水酸基を含有する多価アルコールの(メタ)アクリレート:
多価アルコールとしては、例えばC3-12のアルカンポリオール、その分子内もしくは分子間脱水物および糖類など(例えばグリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ソルビタン、ジグリセリン、蔗糖およびメチルグルコシド)が挙げられ、それらの(メタ)アクリレートとしてはグリセリンモノ−またはジ−(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンモノ−またはジ−(メタ)アクリレートおよび蔗糖(メタ)アクリレートなど。
(c12)C2-12のアルケノール:
ビニルアルコール(酢酸ビニル単位の加水分解により形成される)およびC3-12のアルケノール[(メタ)アリルアルコール、(イソ)プロペニルアルコール、クロチルアルコール、1−ブテン−3−オール、1−ブテン−4−オール、1−オクテノール、1−ウンデセノールおよび1−ドデセノールなど]。
(c13)C4-12のアルケンジオール:
2−ブテン−1,4−ジオールなど。
(c14)C3-12のアルケニル基を有する水酸基含有アルケニルエーテル:
例えばC1-6ヒドロキシアルキルC3-12アルケニルエーテル[例えば2−ヒドロキシエチルプロペニルエーテル並びに(c112)で挙げた多価アルコールのC3-12アルケニルエーテル{トリメチロールプロパンモノ−またはジ−(メタ)アリルエーテルおよび蔗糖(メタ)アリルエーテルなど}]。
(c15)水酸基含有芳香族単量体:
o−、m−またはp−ヒドロキシスチレンなど。
(c16)単量体(c11)〜(c15)の(ポリ)オキシアルキレンエーテル;
(c11)〜(c15)の水酸基のうちの少なくとも1個が−O−(AO)r−Hで置換された単量体[但し、Aおよびrは一般式(1)と同じ]。
(c1)のうちで好ましいのは(c11)、(c12)、(c14)、(c15)および(c16)、さらに好ましいのは(c111)、特に好ましいのはヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、最も好ましいのはヒドロキシエチルメタクリレートである。
アミド基含有単量体(c2)としては以下の(c21)および(c22)が挙げられる。
(c21)下記一般式(2)で示される(メタ)アクリルアミド類:
CH2=C(R2)−CO−N(R’)−R” (2)
式中、R2は水素原子またはメチル基、R’およびR”はそれぞれ独立に水素原子、C1-4のアルキル基およびC1-4のヒドロキシアルキル基から選ばれる基である。
(c2)の具体例としては以下の(c211)および(212)が挙げられる。
(c211)非置換およびアルキル置換アクリルアミド:
例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−モノ−C1-4アルキルおよびN,N−ジ−C1-4アルキル−置換(メタ)アクリルアミド[(ジ)メチル、(ジ)エチル、(
ジ)イソプロピル、(ジ)n−ブチルまたは(ジ)イソブチル(メタ)アクリルアミドなど]。
(c212)ヒドロキシアルキル置換アクリルアミド:
例えばN−モノ−C1-4ヒドロキシアルキルおよびN,N−ジ−C1-4ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド[N−ヒドロキシメチル、N,N−ジヒドロキシメチル、N,N−ジ−2−ヒドロキシエチルまたはN,N−ジ−4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリルアミドなど]。
(c22)N−ビニルカルボン酸アミド:
例えばアシル系N−ビニルカルボン酸アミド[N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルn−またはイソ−プロピオンアミドおよびN−ビニルヒドロキシアセトアミドなど]並びにN−ビニルラクタム[N−ビニルピロリドンなど]。
(c2)のうちで好ましいのは(c211)、特に(メタ)アクリルアミド、とりわけアクリルアミドである。
カルボキシル基含有単量体(c3)としては以下の(c31)〜(c33)が挙げられる。
(c31)不飽和モノカルボン酸[メタクリル酸、アクリル酸、(イソ)クロトン酸およびシンナミック酸など]。
(c32)不飽和ジカルボン酸[マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸およびメサコン酸など]。
(c33)不飽和ジカルボン酸のモノC1-8アルキルエステル[モノアルキルマレート、モノアルキルフマレートおよびモノアルキルイタコネートなど]。
リン酸基単量体(c4)としては、リン酸モノC2-12アルケニルエステル[リン酸ビニル、リン酸アリル、リン酸プロペニル、リン酸イソプロペニル、リン酸ブテニル、リン酸ペンテニル、リン酸オクテニル、リン酸デセニルおよびリン酸ドデセニルなど]、(メタ)アクリロイロキシC1-12アルキルリン酸エステル[(メタ)アクリロイロキシエチルホスフェートおよび(メタ)アクリロイロキシイソプロピルホスフェートなど]、ポリ(n=2〜20)オキシエチレンモノ(メタ)アクリレートエステルのリン酸エステル、リン酸ビニルモノC1-24アルキルエステル[リン酸ビニルモノメチルエステルおよびリン酸ビニルモノエチルエステルなど]、リン酸ビニルジC1-24アルキルエステル[リン酸ビニルジメチルエステルおよびリン酸ビニルジエチルエステルなど]、(メタ)アクリロイロキシC1-12アルキルリン酸エステルのC1-24アルキルエステル[(メタ)アクリロイロキシC1-12アルキルリン酸エステルのモノメチルエステルなど]などが挙げられる。
アミノ基含有単量体(c5)としては、少なくとも1個の1級、2級または3級アミノ基を含む以下の(c51)〜(c55)が挙げられる。
(c51)アミノ基含有脂肪族単量体:
(c511)一般式 D−NHD1で示されるモノ−またはジ−アルケニルアミン(但し、式中DはC2-10、好ましくはC3-6のアルケニル基、D1は水素原子またはD)[例えば(ジ)(メタ)アリルアミンおよび(イソ)クロチルアミン]。
(c512)アミノ基含有アクリル系単量体:
アミノ基含有(メタ)アクリレート[(モノ−C1-4アルキル)アミノC2-6アルキル(メタ)アクリレート{アミノエチル、アミノプロピル、メチルアミノエチル、エチルアミノエチル、ブチルアミノエチルまたはメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート}、ジ−C1-4アルキルアミノC2-6アルキル(メタ)アクリレート{ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートおよびジブチルアミノエチル(メタ)アクリレート}]並びにこれらの(メタ)アクリレートに対応するアミノ基含有(メタ)アクリルアミドなど。
(c52)アミノ基含有複素環式単量体:
アミノ基含有複素環式アクリル系単量体[モルホリノ−C2-4アルキル(メタ)アクリレート{モルホリノエチル(メタ)アクリレートなど}]、ビニル置換複素環式アミン[例えばビニルピリジン(4−または2−ビニルピリジンなど)]、N−ビニルピロールおよびN−ビニルピロリジンなど。
(c53)アミノ基含有芳香族単量体:
アミノスチレン類[アミノスチレンおよび(ジ)メチルアミノスチレンなど]。
(c54) (c51)〜(c53)の塩[塩酸塩、リン酸塩およびC1-8のカルボン酸塩];
(c55)ケチミン含有単量体(1級アミノ基単量体の前駆体):
一般式(3)で示される単量体が挙げられ、該単量体を使用した場合は、得られた共重合体をアルカリもしくは中性で加水分解することにより、1級アミノ基に変換することができる。式中、R3は水素原子またはメチル基、Qはカルボニル基またはC1-18アルキレン基、Zは−O−または−NH−、AはC2-4のアルキレン基、mは0〜30の整数であり、Qがカルボニル基のときはmは1もしくは2〜30の整数である。R4およびR5は、水素原子、C1-8のアルキル基、C7-12のアラルキル基もしくはアルキルアラルキル基またはR4とR5が相互に結合したC4-12のアルキレン基である。
Figure 2009007562
油膜厚向上と耐金属疲労性の観点から、(c5)のうちで好ましいのは(c55)である。
単量体(c)のうちで、油膜厚向上と耐金属疲労性の観点から好ましいのは(c1)、(c4)および(c5)、特に(c1)である。
単量体(d):C2-20の不飽和炭化水素;
(d1)不飽和脂肪族C2-20炭化水素[C2-20アルケン(エチレン、プロピレン、イソブテン、ブテン、ペンテン、ヘプテン、ジイソブチレン、オクテン、ドデセンおよびオクタデセン)、C4-12アルカジエン(ブタジエン、イソプレン、1,4−ペンタジエン、1,6−ヘプタジエンおよび1,7−オクタジエン)];
(d2)不飽和脂環式C5-20炭化水素[シクロアルケン(シクロヘキセンなど)、ジシクロアルカジエン(シクロペンタジエンおよびジシクロペンタジエンなど)、環式テルペン(ピネンおよびリモネンなど)、ビニル(ジ)シクロアルケン(ビニルシクロヘキセンなど)、エチリデン(ジ)シクロアルケン(エチリデンビシクロヘプテンおよびエチリデンノルボルネンなど)および芳香環含有シクロアルケン(インデンなど)];
(d3)不飽和芳香族炭化水素[スチレンおよびその誘導体、例えばC1-20ハイドロカルビル置換スチレン(α−メチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−ジメチルスチレン、4−エチルスチレン、4−イソプロピルスチレン、4−ブチルスチレン、4−フェニルスチレン、4−シクロヘキシルスチレン、4−ベンジルスチレンおよび4−クロチルベンゼンなど)およびC2-10アルケニルナフタレン(2−ビニルナフタレンなど)]。
単量体(e):ビニルケトン[C1-10アルキルまはたC6-8アリールビニルケトン(メチルビニルケトン、エチルビニルケトンおよびフェニルビニルケトンなど]。
単量体(f):エポキシ基含有不飽和単量体[エポキシ基含有アクリル系単量体{グリシジル(メタ)アクリレートなど}およびエポキシ基含有C2-10(好ましくはC3-6)アルケニルエーテル{グリシジル(メタ)アリルエーテルなど}]。
単量体(g):ハロゲン原子含有不飽和単量体[ビニルまたはビニリデンハロゲン化物(塩化ビニル、臭化ビニルおよび塩化ビニリデンなど)、C3-6アルケニルハロゲン化物{塩化(メタ)アリル}およびハロゲン置換スチレン{(ジ)クロロスチレン}など]。
単量体(h):アルキルアルケニルエーテル;
1-10アルキルC2-10アルケニルエーテル[アルキルビニルエーテル(メチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテルおよびエチルビニルエーテル)アルキル(メタ)アリルエーテル(メチルアリルエーテルおよびエチルアリルエーテル)およびアルキル(イソ)プロペニルエーテル(エチルプロペニルエーテルなど)など]。
単量体(i):アルケニルカルボキシレート;
2-10アルケニルC1-20カルボキシレート[酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ヘキサン酸ビニル、ヘプタン酸ビニル、2−エチルヘキサン酸ビニルおよびn−オクタン酸ビニルなど]。(i)のうちで好ましいのは酢酸ビニルおよびプロピオン酸ビニルである。
単量体(j):(c5)以外の窒素原子含有不飽和単量体;
(j1)第4級アンモニウム塩基含有単量体;
(c51)〜(c53)の4級化によって得られる第4級アンモニウム塩であって、4級化剤としてはC1-8アルキルハロゲン化物(メチルクロライドなど)、ベンジルハライド(塩化ベンジルなど)、ジC1-2アルキルサルフェート(ジメチルサルフェートおよびジエチルサルフェート)およびジC1-2アルキルカーボネート(ジメチルカーボネートなど)が使用できる。
(j2)ニトリルまたはニトロ基含有単量体[(メタ)アクリロニトリルおよびニトロスチレンなど]。
単量体(k):不飽和ジカルボン酸ジハイドロカルビルエステル;
不飽和ジカルボン酸(マレイン酸、フマル酸、イタコン酸およびシトラコン酸など)ジC1-40(好ましくはC1-20)ハイドロカルビル(アルキル、シクロアルキルおよびアラルキル)エステル(ジメチル、ジエチルおよびジオクチルマレート並びに対応するフマレートおよびイタコネートなど)。
共重合体(A)は、粘度指数および剪断安定性の観点から、構成単量体として(A)の重量に基づいて、(a1)を10〜60重量%、(a3)及び(a4)から選ばれる1種以上のアルキル(メタ)アクリレートを0〜90重量%並びに(a5)を0〜85重量%含む共重合体であることが好ましい。さらに好ましい共重合体は、構成単量体として、(A)の重量に基づいて、下記表1に示した重量%の単量体の単位を含有する。(以下において、%は特に限定しない限り重量%を表す)
Figure 2009007562
共重合体(A)は、油溶性である。ここでいう油溶性とは、25℃の鉱物油(「YUBASE2」SKコーポレーション製)100重量部に、少なくとも溶質0.5重量部が透明に溶解することをいう。共重合体(A)は、上記鉱物油に少なくとも2重量部溶解することが好ましく、少なくとも30重量部溶解することがさらに好ましい。
共重合体(A)の酸化鉄への吸着試験における下記数式(1)で定義される吸着INDEXは、通常1.5以上、好ましくは2以上、特に好ましくは2.5以上である。 共重合体(A)の吸着INDEXが1.5未満であると、油膜厚向上能と耐金属疲労性に乏しい。吸着INDEXとは酸化鉄への吸着性を表しており、共重合体(A)が高分子であることから、吸着前後の共重合体溶液の粘度変化によって金属表面に吸着された共重合体の量の尺度とすることができると考えられ、吸着INDEXが大きいほど金属表面近傍でのポリマー濃度が高くなり、局部的に粘度が上がるため、油膜厚が向上し、耐金属疲労性が向上すると考えられる。
Figure 2009007562
吸着試験前後の40℃での動粘度は、次の方法で測定したものである。
(1)基油(「ダイアナフレシアW−8」出光興産(株)製、100℃での動粘度:2.3mm2/s。40℃での動粘度:8.06mm2/s)180部に、共重合体20部を添加し、撹拌して溶解して評価油を調製する。
(2)評価油の40℃での動粘度(吸着試験前の40℃での動粘度)をJIS−K−2283の方法で測定する。
(3)評価油100部に酸化鉄(2価および3価の混合物)(アルドリッチ社製の試薬、粒径:5ミクロン以下)10部を加え、25℃で、2時間撹拌後、濾紙でろ過し、ろ液の40℃での動粘度(吸着試験後の40℃での動粘度)を測定する。
(4)上記計算式にて吸着INDEXを小数点以下1桁まで求める。
<計算例>
吸着試験前の40℃での動粘度=10.68mm2/s、
吸着試験後の40℃での動粘度=10.61mm2/s、
基油(「ダイアナフレシアW−8」出光興産(株)製の40℃での動粘度=8.06mm2/s;
Figure 2009007562
なお、吸着INDEXは、共重合体を構成する単量体(a1)および/または(c)の比率を増やすことにより上げることができ、比率を減らすことにより下げることができる。
共重合体(A)の下記数式(2)で示されるMartinの式における分子間相互作用を表す係数Kmは、油膜厚向上能と耐金属疲労性の観点から、通常1以上、好ましくは1.5、さらに好ましくは2以上である。
ln(ηsp/c)=ln[η]+Km[η]c (2)
式中、ηspは比粘度であり、(共重合体添加基油の粘度/基油の粘度)−1で表される。[η]は固有粘度であり、cは共重合体添加基油100cm3中の共重合体の含有量(g)である。従って、cを横軸にとり、ln(ηsp/c)を縦軸にプロットした場合の傾きと切片から、[η]とKmを求めることができる。
具体的には、基油「Spectrasyn4」(40℃での動粘度:18.55mm2/s、粘度指数:128、40℃での密度:0.8149g/cm3)に共重合体を2〜25%の間で添加した共重合体添加基油を数種作製し、動粘度および密度を測定することで粘度を算出し、上記方法によりKmを求めることができる。なお、測定温度は油膜厚測定温度と同じ40℃で行う。
数式(2)におけるKmが大きいほど、共重合体(A)が金属表面に吸着した際、表面近傍での粘度増加が大きいため、油膜厚向上能と耐金属疲労性に優れると考えられる。同様に[η]も粘度増加に寄与するが、これは平均分子量が支配因子であるため、潤滑油の用途に好ましい範囲(せん断安定性の制約)があるので、平均分子量が一定で、油膜厚さを上げるには、Kmを高くすることが効果的であると考えられる。なお、Kmは単量体(a1)の比率を増やすことにより上げることができ、比率を減らすことにより下げることができる。
共重合体(A)の単量体単位のモル分率に基づいて計算される平均側鎖長は、通常11以下、好ましくは10以下である。平均側鎖長が11より大きいと、立体的にバルキーになり、吸着効率が悪くなるため、油膜厚向上能と耐金属疲労性に乏しくなる。単量体単位の側鎖長は、単量体単位の水素原子と主鎖原子を除いて、主鎖から側鎖方向に数えて最も長い鎖の水素原子以外の原子の数の和である。
各単量体単位についての側鎖長を各単量体単位のモル分率に基づいて算術平均して平均側鎖長が計算できる。
例)2−デシルテトラデシルメタクリレート/メチルメタクリレート=40/60モル比の共重合体
2−デシルテトラデシルメタクリレート単位の側鎖長:16(左肩の数字参照)
Figure 2009007562
メタクリレート単位の側鎖長:3(左肩の数字参照)
Figure 2009007562
2−デシルテトラデシルメタクリレート単位の側鎖長:16
メチルメタクリレート単位の側鎖長:3
モル比=40:60
平均側鎖長=16×0.4+3×0.6=8.2
共重合体(A)の重量平均分子量は(以下Mwと略す)通常3,000〜1,000,000である。Mwが3,000未満では、粘度指数向上能に乏しい。1,000,000を越えると油膜厚向上能、耐金属疲労性及び剪断安定性に乏しくなる。なお、Mwは、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィーによって測定されるものであり、ポリスチレンに換算して求めたものである。
(A)のMwは、基油の種類および(A)の添加の目的によって異なるが、油膜厚向上能、耐金属疲労性、粘度指数向上能と剪断安定性の観点から、好ましくは下記表2に記載の範囲である。(A)のMwは、重合時の温度、単量体濃度(溶媒濃度)、触媒量および/またはその他の連鎖移動剤の量などにより調整できる。
Figure 2009007562
(A)は、公知の製造方法によって得ることができる。例えば前記の単量体を溶剤中で重合触媒存在下にラジカル重合することにより得られる。
溶剤としては、例えば、トルエン、キシレンまたはC9-10のアルキルベンゼンなどの芳香族溶剤、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサンおよびオクタンなどの脂肪族C6-18炭化水素、2−プロパノール、1−ブタノールまたは2−ブタノールなどのC3-8のアルコール系溶剤、メチルエチルケトンなどのケトン系溶剤並びに鉱物油が使用できる。これらの内で好ましいのは鉱物油である。
重合触媒としては、アゾ系触媒[例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(以下、ADVNと略記)およびジメチル2,2−アゾビスイソブチレート]、過酸化物系触媒[例えば、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシネオヘプタノエート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−アミルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、ジブチルパーオキシトリメチルアジペート、ベンゾイルパーオキシド、クミルパーオキシドおよびラウリルパーオキシド]が使用できる。さらに、必要により連鎖移動剤(例えば、C2-20のアルキルメルカプタン)を使用することもできる。連鎖移動剤の使用量は、全単量体の重量に基づいて好ましくは3%以下、さらに好ましくは2%以下である。
反応温度は、通常50〜140℃、好ましくは60〜120℃である。また、上記の溶液重合の他に、塊状重合、乳化重合または懸濁重合により得ることもできる。さらに、共重合体の重合様式としては、ランダム付加重合または交互共重合のいずれでもよく、また、グラフト共重合またはブロック共重合のいずれでもよい。
本発明の油膜厚向上剤は、共重合体(A)の他に、稀釈溶剤を含有していてもよい。
共重合体(A)のみでは粘稠であっても、稀釈溶剤を含有させることによって、基油に添加する際に容易に溶解できる点で好ましい。油膜厚向上剤が希釈溶剤を含む場合、稀釈溶剤の含有量は、油膜厚向上剤の重量に基づいて90%以下、好ましくは80%以下、さらに好ましくは10〜60%である。希釈溶剤の比率が高いほうが基油に容易に溶解する点で好ましいが、あまり多いのは経済的ではない。稀釈溶剤としては、前述の重合工程で使用できる溶剤をそのまま使用してもよく、新たに加えてもよい。
希釈溶剤としては、C6-18脂肪族炭化水素(ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、オクタン、デカリンおよび灯油など);C7-15芳香族溶剤[トルエン、キシレン、エチルベンゼン、C9の芳香族混合溶剤(トリメチルベンゼンおよびエチルトルエンなどの混合物)、C10-11芳香族混合溶剤など]、鉱物油[例えば、溶剤精製油、パラフィン油、イソパラフィンを含有する高粘度指数油、水素化分解による高粘度指数油およびナフテン油]並びに合成潤滑油[炭化水素系合成潤滑油(ポリαオレフィン系合成潤滑油など)およびエステル系合成潤滑油]などが挙げられ、これらのうち好ましいものは鉱物油である。
稀釈溶剤として好ましいのは120℃以上、さらに好ましくは130℃以上、特に好ましくは150℃以上、とりわけ好ましくは160℃以上の引火点を有する稀釈溶剤である。稀釈溶剤の引火点が120℃以上であると、稀釈溶剤を含む粘度指数向上剤を高温でも安全に取り扱うことができる。引火点が120℃以上の稀釈溶剤としては、SK Corporation製の「YUBASE 2」(引火点:160℃)、「YUBASE3」(引火点:194℃)および「YUBASE 4」(引火点:230℃)などが挙げられる。
本発明の潤滑油組成物は、上記の油膜厚向上剤と基油からなり、基油が2〜5mm2/sの100℃での動粘度を有し、潤滑油組成物の重量に基づいて共重合体(A)を0.1〜30%含む。
基油としては前述の鉱物油および合成潤滑油などが挙げられる。これらのうち好ましくは、イソパラフィンを含有する高粘度指数油、水素化分解による高粘度指数油、ポリαオレフィン系合成潤滑油およびエステル系合成潤滑油である。これらは単独でも2種以上を併用してもよい。
基油の100℃での動粘度は、潤滑油組成物の用途に応じて異なるが、好ましくは2〜4.5mm2/sである。基油の動粘度が2mm2/s以上であると油膜切れを生じて焼きつけを起こすことがなく。また5mm2/sを以下であると粘度指数の低下と粘性抵抗の増加を起こしにくい。また、基油の引火点は、通常160℃以上、好ましくは180℃以上、さらに好ましくは190℃以上、特に好ましくは200℃以上である。引火点が160℃未満の基油を使用すると、潤滑油組成物の引火点が低くなり、火災の危険性が高く、安全に使用できない。
また、基油の粘度指数は好ましくは80以上、さらに好ましくは100以上、特に好ま
しくは105〜180、とりわけ好ましくは120〜180である。このような基油を使用すると、粘度指数がさらに高くなり省燃費性がさらに良好となる。
また、基油の曇点(JIS K2269−1993年)は−5℃以下が好ましく、さらに好ましくは−60℃〜−15℃である。基油の曇点がこの範囲であるとワックスの析出量が少なく低温粘度が良好である。
潤滑油組成物の重量に基づく共重合体(A)の含有量は通常0.1〜30%であり、潤滑油組成物の用途に応じて表3に示した好ましい範囲がある。
Figure 2009007562
本発明の潤滑油組成物は、さらに一般式(4)〜(7)のいずれかで示される有機燐化合物(P)の1種以上を含有していてもよい。(P)を含有することにより耐摩耗性が更に向上する。
O=P(OR6a(OH)3-a (4)
式中、aは1〜3の整数;R6はC4-30のアルキル基、アルケニル基、アリール基またはアルキル置換アリール基であり、a個のR6は同一でも異なっていてもよい
。具体的にはモノアルキルホスフェート、ジアルキルホスフェート、トリアルキルホスフェートまたはこれらに相当するアリールエステルなどが挙げられる。
O=P(OR7b(OH)3-b・NHc8 3-c (5)
式中、bおよびcは各々1または2の整数;R7およびR8は各々C4-30のアルキル基、アルケニル基、アリール基またはアルキル置換アリール基であり、R7およびR8は同一でも相異なったものでもよい。例えばモノアルキルホスフェート、モノアリールホスフェート、ジアルキルホスフェート、ジアリールホスフェートなどと、モノアルキルアミンまたはジアルキルアミンとの塩が挙げられる。
P(OR9a(OH)3-a (6)
式中、aは1〜3の整数;R9は各々C4-30のアルキル基、アルケニル基、アリール基またはアルキル置換アリール基である。例えばモノアルキルホスファイト、ジアルキルホスファイト、トリアルキルホスファイトまたはこれらに相当するアリールホスファイトなどがある。
P(OR10b(OH)3-b・NHcR11 3-c (7)
式中、bおよびcは各々1または2の整数;R10およびR11は各々C4-30のアルキル基、アルケニル基、アリール基またはアルキル置換アリール基であり、R10およびR11は同一でも相異なったものでもよい。例えばモノアルキルホスファイト、モノアリールホスファイト、ジアルキルホスファイト、ジアリルアリールホスファイトなどと、モノアルキルアミンまたはジアルキルアミンとの塩が挙げられる。
一般式(4)〜(7)におけるR6〜R11で各々示される基の具体例としては、ブチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシルおよびオレイル基などのC4-30、好ましくはC4-20のアルキル基もしくはアルケニル基;フェニルなどのアリール基;並びに、トルイル基などのアルキル置換アリール基が挙げられる。有機燐化合物(P)として例示したもののうちで好ましいものは一般式(5)で示されるもののうちのアルキル基のC4-18のアルキルホスフェートである。
有機燐化合物(P)の含有量は、耐摩耗性観点から、潤滑油組成物の重量に基づいて、好ましくは0.01〜5%、さらに好ましくは0.1〜3%である。
本発明の潤滑油組成物は、さらに、前述の共重合体(A)以外のアルキル(メタ)アクリレート系共重合体(B)を含有してもよい。(B)は(a1)、(a3)、(a4)および(c)〜(m)からなる群から選ばれる2種以上からなる単量体を重合して得られた共重合体であり、平均側鎖長が11より大きい。
(B)のうち、好ましいのは(a1)と、(a3)または(a4)の共重合体[共重合モル比(a1)/{(a3)または(a4)}=0.01/99.99〜40/60]並びに(a3)および(a4)のうちの2種以上の共重合体であり、さらに好ましいのは(a3)および(a4)のうちの2種以上からなる共重合体である。特に好ましいのは、(a3)および(a4)のうちの2種以上単量体のアルキル基の平均炭素数(モル平均、以下、Cavと略記)が12.0以上13.0未満である共重合体(B1)並びに13.0〜15.0である共重合体(B2)であり、とりわけ好ましいのは(B1)および(B2)の構成単量体の分岐アルキル基が30モル%以下(特に10モル%以下)のものである。
(B1)と(B2)は単独で使用しても良いが、併用することが好ましい。(B1)と(B2)の具体例としては、n−ドデシルメタクリレート/n−オクタデシルメタクリレート(モル比60/40〜90/10、Cav=12.5〜14.0、平均側鎖長:14.5〜16)、n−ドデシルメタクリレート/n−ヘキサデシルメタクリレート(モル比50/50〜90/10、Cav=12.3〜13.8、平均側鎖長:14.3〜15.8)、n−ドデシルメタクリレート/n−テトラデシルメタクリレート(モル比30/70〜90/10、Cav=12.2〜13.4、平均側鎖長:14.2〜15.4)およびn−ドデシルアクリレート/n−ドデシルメタクリレート(モル比10/90〜40/60、Cav=12、平均側鎖長:14)の共重合体などが挙げられる。
(B)のMwは、低温粘度および流動点の観点から、好ましくは10,000〜500,000、さらに好ましくは15,000〜370,000である。
(B)の添加量は、低温粘度および流動点の観点から、潤滑油組成物の重量に基づいて、好ましくは0〜20%、さらに好ましくは0.1〜5%、特に好ましくは0.1〜1%である。また、(B)が(B1)と(B2)の併用の場合の重量比率は、通常1/99〜99/1、好ましくは20/80〜80/20、さらに好ましくは30/70〜70/30である。
(B)は上記の(A)と同様の方法で製造できる。
本発明の潤滑油組成物はさらに公知の添加剤を含有してもよい。添加剤としては、以下のものが使用できる。
分散剤(D):ポリアルケニルコハク酸イミド(ビス−またはモノ−ポリブテニルコハク酸イミド類など)、マンニッヒ縮合物およびボレート類;
清浄剤(E):塩基性、過塩基性または中性の金属塩[スルフォネート(石油スルフォネート、アルキルベンゼンスルフォネートおよびアルキルナフタレンスルフォネートなど)の過塩基性またはアルカリ土類金属塩]、サリシレート類、フェネート類、ナフテネート類、カーボネート類、フォスフォネート類およびこれらの混合物など;
酸化防止剤(F):ヒンダードフェノール類および芳香族2級アミン類など;
消泡剤(G):シリコン油、金属石けん、脂肪酸エステルおよびフォスフェート化合物など;
油性向上剤(H):長鎖脂肪酸およびそれらのエステル(オレイン酸およびオレイン酸エステルなど)、長鎖アミンおよびそれらのアミド(オレイルアミンおよびオレイルアミドなど);
摩擦摩耗調整剤(I):モリブデン系または亜鉛系化合物(モリブデンジチオフォスフェート、モリブデンジチオカーバメートおよびジンクジアルキルジチオフォスフェートなど);
極圧剤(J):硫黄系化合物(モノ−またはジ−スルフィド、スルフォキシドおよび硫黄フォスファイド化合物など)、フォスファイド化合物および塩素系化合物(塩素化パラフィンなど)など;
抗乳化剤(K):第4級アンモニウム塩(テトラアルキルアンモニウム塩など)、硫酸化油およびフォスフェート(ポリオキシエチレン含有非イオン性界面活性剤のフォスフェートなど)など;
腐食防止剤(L):窒素原子含有化合物(ベンゾトリアゾールおよび1,3,4−チオジアゾリル−2,5−ビスジアルキルジチオカーバメートなど)など。
これらの添加剤は、以下の表4記載の量(%、但し消泡剤はppm)を潤滑油組成物の重量に基づいて使用することができる。
Figure 2009007562
添加剤合計の添加量は潤滑油組成物の重量に基づいて、30%以下、好ましくは10〜20%である。
本発明の潤滑油組成物の100℃での動粘度は、潤滑油組成物の用途に応じて表5に示す好ましい範囲がある。潤滑油組成物の動粘度が下限以上であれば、漏れや焼き付きを起こしにくくなり、上限以下であれば、粘性抵抗が少なくなり、エネルギーロスを起こしにくい。本発明の潤滑油組成物は従来の潤滑油組成物に比べ、動粘度が低く、さらに低速での油膜厚さが厚いため、耐金属疲労性、省燃費性に優れる。
Figure 2009007562
本発明の潤滑油組成物は、デファレンシャル油および工業用ギヤ油などのギヤ油、マニュアルトランスミッション油(以下、MTFと略記)、オートマチックトランスミッション油(以下、ATFと略記)、ベルト−CVTF、トロイダル−CVT油およびデュアルクラッチトランスミッション(以下、DCTFと略記)などの変速機油、ショックアブソーバー油、パワーステアリング油、建設機械用作動油および工業用作動油などの作動油並びにエンジン油(ガソリン、ディーゼルおよびハイブリッド)などに好適に用いられる。これらのうち好ましいのはデファレンシャル油、MTF、ATF、ベルト−CVT油、DCTFおよびエンジン油である。
<実施例>
以下に実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、以下において部は重量部を表す。
(GPCによるMwの測定法)
装置 : 東洋曹達製 HLC−802A
カラム : TSK gel GMH6 2本
測定温度 : 40℃
試料溶液 : 0.5%のTHF溶液
溶液注入量 : 200μl
検出装置 : 屈折率検出器
標準 : ポリスチレン
(密度の測定方法)
JIS−K−2249の振動式の方法で行った。
(動粘度および粘度指数の試験方法)
JIS−K−2283の方法で行った。
(剪断安定性の試験方法)
CEC L45−45−A−99の方法に従い試験時間を20時間とした。
(油膜厚さの測定法)
図1に示すEHL試験機を用い、光干渉法により測定した。
鋼球:材質SUJ−2(AISI52100)、直径25.4mm、
表面粗さ:Ra:4nm
ディスク:硬質ガラスの表面にCrコーティングしたものでオプチカルフラットである。
周速:0.001−1.0m/sで測定し0.01m/sの油膜厚さを測定(純転がり状態)、試料油温度:40±0.5℃、荷重:15N(平均ヘルツ圧:0.24GPa)
(耐金属疲労試験方法)
シェル四球転がり試験(IP300)に従い、下記条件にて、疲労寿命(L10)を算出した。
回転数:1500rpm
荷重:550kg(平均ヘルツ圧:5.46GPa)
テストピース φ:12.7mm、材質:steel
サンプルフィード量:0.49g/min
温度:なりゆき(室温→80℃)
[製造例1]
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計、滴下ロートおよび窒素吹き込み管を備えた反応容器に、「SpectraSyn4」(ポリアルファオレフィン、Exxon Mobil chemical製)25部を仕込み、別のガラス製ビーカーに、表6に記載の単量体を合計100部並びにドデシルメルカプタン(DMと略記)およびラジカル重合開始剤としての2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル:ADVNと略記)を表6に記載の部数仕込み、20℃で撹拌、混合して単量体溶液を調製し滴下ロートに仕込んだ。反応容器の気相部の窒素置換を行った後に密閉下85℃で3時間かけて単量体溶液を滴下し、滴下終了から4時間、85℃で熟成した後、得られたポリマー溶液から130℃、3時間、減圧下で揮発性モノマーを除去し、「SpectraSyn4」を28.8部加え、さらに1時間撹拌して均一に溶解後、濃度65%の共重合体溶液(A−1)を得た。得られた重合体のMw、吸着INDEX、Kmおよび平均側鎖長を表6に示す。
[製造例2]
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計、滴下ロートおよび窒素吹き込み管を備えた反応容器に、イソプロパノールを25部を仕込み、別のガラス製ビーカーに、表6に記載の単量体を合計100部並びにDMおよびADVNを表6に記載の部数仕込み、20℃で撹拌、混合して単量体溶液を調製し滴下ロートに仕込んだ。反応容器の気相部の窒素置換を行った後にイソプロパノールの還流下(82〜88℃)で3時間かけて単量体溶液を滴下し、滴下終了から4時間、85℃で熟成した後、得られたポリマー溶液から130℃、3時間、減圧下でイソプロパノールを除去し、「YUBASE2」(鉱油、SKコーポレーション製)を53.8部加え、さらに1時間撹拌して均一に溶解後、濃度65%の共重合体溶液(A−2)を得た。得られた重合体のMw、吸着INDEX、Kmおよび平均側鎖長を表6に示す。
[比較製造例1および2]
製造例1と同様の反応容器に、「SpectraSyn4」25部を仕込み、別のガラス製ビーカーに、表6に記載の単量体を合計100部並びに連鎖移動剤としてのDMおよびラジカル重合開始剤としてのADVNを表6に記載の部数仕込み、20℃で撹拌、混合して単量体溶液を調製し、滴下ロートに仕込んだ。反応容器の気相部の窒素置換を行った後に密閉下85℃で4時間かけて単量体溶液を滴下し、滴下終了から2時間、85℃で熟成した後、得られたポリマー溶液から130℃、3時間、減圧下で揮発性モノマーを除去し、「SpectraSyn4」を28.8部加え、1時間撹拌して均一に溶解後、濃度65%の共重合体溶液(X−1)および(X−2)を得た。得られた重合体のMw、吸着INDEX、Kmおよび平均側鎖長を表6に示す。
[比較製造例3]
「SpectoraSyn4」を「YUBASE2」に変更する以外は、比較製造例1と同様に行い共重合体溶液(X−3)を得た。得られた重合体のMw、吸着INDEX、Kmおよび平均側鎖長を表6に示す。
Figure 2009007562
MMA:メチルメタクリレート
BMA:n−ブチルメタクリレート
nHM:n−ヘキサデシルメタクリレート
nDM:n−ドデシルメタクリレート
nOM:n−オクタデシルメタクリレート
DTM:2−デシルテトラデシルメタクリレート
HEMA:ヒドロキシエチルメタクリレート
[実施例1、比較例1および2]
撹拌混合装置の付いたステンレス製容器に、(A−1)、(X−1)または(X−2)を10重量部およびSpectraSyn4(100℃での動粘度:4.153mm2/s、40℃での動粘度:18.55mm2/s、粘度指数:128)を90部仕込み、混合溶解して実施例1、比較例1および2の潤滑油組成物を調製した。得られた潤滑油組成物の100℃での動粘度、40℃での動粘度、密度、粘度指数、せん断安定性、油膜厚さ(転がり速度=0.01m/s)の測定結果を表7に示す。
Figure 2009007562
[実施例2、3および比較例3]
撹拌混合装置の付いたステンレス製容器に、(A−1)、(A−2)または(X−3)を11重量部、「YUBASE3」(鉱油、SKコーポレーション製、100℃での動粘度:3.14mm2/s、40℃での動粘度:12.7mm2/s、粘度指数:108)を79部およびATF用パッケージを10部仕込み、混合溶解して実施例2、3および比較例3の潤滑油組成物を調製した。得られた潤滑油組成物の100℃での動粘度、40℃での動粘度、粘度指数、せん断安定性および疲労寿命(L10)の測定結果を表8に示す。
Figure 2009007562
本発明の潤滑油組成物は、デファレンシャル油および工業用ギヤ油などのギヤ油、MTF、ATF、ベルト−CVTF、トロイダル−CVT油およびDCTFなどの変速機油、ショックアブソーバー油、パワーステアリング油、建設機械用作動油および工業用作動油などの作動油並びにエンジン油(ガソリン、ディーゼルおよびハイブリッド)などに好適に用いることができる。
油膜厚さの測定に使用したEHL試験機(湘南工科大学、村木研究室のもの)
符号の説明
A:コンピュータ
B:コントロールボード
C:カンウターボード
D:ハロゲンライト
E:フォトマルチプライア
F:フィルター
G:ハーフミラー
H:油膜
I:ディスク
J:クロム層
K:荷重
L:ローラー
M:A.C.モーター

Claims (7)

  1. 炭素数1〜36のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(a)を必須構成単量体としてなり、下記(i)〜(iv)の全てを満たす共重合体(A)からなる油膜厚向上剤。
    (i)酸化鉄への吸着試験における吸着INDEXが1.5以上
    (ii)Martinの式における分子間相互作用を表す係数Kmが1以上
    (iii)単量体単位のモル分率に基づいて計算される平均側鎖長が11以下
    (iv)重量平均分子量が3,000〜1,000,000
  2. 前記共重合体(A)が、構成単量体として、(A)の重量に基づいて、炭素数1〜4のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(a1)を10〜60重量%、炭素数8〜17のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(a3)及び炭素数18〜24の直鎖アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(a4)から選ばれる1種以上のアルキル(メタ)アクリレートを0〜90重量%並びに炭素数18〜36の分岐アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(a5)を0〜85重量%含む共重合体である請求項1記載の油膜厚向上剤。
  3. 前記共重合体(A)が、構成単量体として、さらに水酸基含有単量体、アミド基含有単量体、カルボキシル基含有単量体、リン酸基含有単量体およびアミノ基含有単量体からなる群から選ばれる1種以上の単量体(c)を含む共重合体である請求項1または2記載の油膜厚向上剤。
  4. 前記共重合体(A)が油溶性である請求項1〜3いずれか記載の油膜厚向上剤。
  5. 請求項1〜4のいずれか記載の油膜厚向上剤および基油を含有し、前記基油の100℃での動粘度が2〜5mm2/sであり、潤滑油組成物の重量に基づいて前記共重合体(A)を1〜30重量%含むことを特徴とする潤滑油組成物。
  6. 100℃での動粘度が2〜10mm2/sかつ40℃の動粘度が13〜45mm2/sである請求項5記載の潤滑油組成物。
  7. さらに、下記一般式(4)〜(7)のいずれかで示される有機燐化合物(P)の1種以上を含有する請求項5記載の潤滑油組成物。
    O=P(OR6a(OH)3-a (4)
    O=P(OR7b(OH)3-b・NHc8 3-c (5)
    P(OR9a(OH)3-a (6)
    P(OR10b(OH)3-b・NHc11 3-c (7)
    [式中、aは1〜3の整数;bおよびcは各々1または2の整数;R6〜R11は各々炭素数4〜30のアルキル基、アルケニル基、アリール基またはアルキル置換アリール基であり、R6〜R11は同一でも相異なったものでもよい。]
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