JP2001172661A - 粘度指数向上剤及び潤滑油組成物 - Google Patents

粘度指数向上剤及び潤滑油組成物

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JP2001172661A
JP2001172661A JP36054699A JP36054699A JP2001172661A JP 2001172661 A JP2001172661 A JP 2001172661A JP 36054699 A JP36054699 A JP 36054699A JP 36054699 A JP36054699 A JP 36054699A JP 2001172661 A JP2001172661 A JP 2001172661A
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acrylate
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Yoshihisa Ota
義久 太田
Takeshi Yuki
剛 由岐
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Sanyo Chemical Industries Ltd
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Sanyo Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基油への溶解性が良好で、且つ耐コーキング
性が良好なな粘度指数向上剤添加剤、及び潤滑油組成物
を提供する。 【解決手段】 溶解度パラメーターが8.2〜9.4、
HLB値が0.5〜6.0、数平均分子量が1,000
〜250,000、指差走査線熱量計により測定した結
晶化ピーク温度が0℃以下であるポリエーテルもしくは
その誘導体(A)を必須成分とする粘度指数向上剤、及
び潤滑油組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粘度指数向上剤に
関する。詳しくは、コーキング物の生成量が少ない粘度
指数向上剤及び潤滑油組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、地球環境保護の気運が高まり、自
動車の省燃費性がより一層要求されてきている。自動車
の省燃費性を向上させるには、エンジン油に粘度指数向
上剤を添加してマルチグレード化する方法がある。日本
国内では、ディーゼルエンジン自動車に使用されている
エンジン油の30%近くは、粘度指数向上剤を添加した
マルチグレード油になっている。このマルチグレード油
には、エチレン・プロピレン共重合体からなる粘度指数
向上剤(以下OCP系粘度指数向上剤と略す。)が使用
されている。しかし、今後、さらに省燃費性が要求され
た場合、エンジン油の低粘度化が要求される。この場
合、エンジン油としては、粘度指数が高いこと、および
高温高せん断粘度(以下TBS粘度と略す。)が低いこ
とが望ましい。しかしOCP系粘度指数向上剤では、T
BS粘度が高いという欠点があり、省燃費性のさらなる
向上には寄与しない。一方、アルキル(メタ)アクリレ
ート重合体からなる粘度指数向上剤(以下PMA系粘度
指数向上剤と略す。)を使用したエンジン油は、OCP
系粘度指数向上剤を使用した場合と比べTBS粘度が低
いということから現行のOCP系粘度指数向上剤を使用
したエンジン油よりさらに優れた省燃費性が期待でき
る。
【0003】しかし、PMA系粘度指数向上剤を使用し
たエンジン油は、コーキング量が多いという問題点があ
り、この点を改良すべく各種の提案がなされている。例
えは、特定のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート
を含有したPMA系粘度指数向上剤(特開平5−223
89号公報、特開平5−287028号公報等)が提案
されているが提案されている。しかしながら、スラッジ
の分散性には優れるが、コーキング量低減には十分な効
果は示さない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、鋭意検
討した結果、コーキング量が少なく、粘度特性の良好な
粘度指数向上剤を見いだし本発明に至った。すなわち本
発明は、溶解度パラメーターが8.2〜9.4、HLB
値が0.5〜6.0、数平均分子量が1,000〜25
0,000、指差走査線熱量計により測定した結晶化ピ
ーク温度が0℃以下であるポリエーテルもしくはその誘
導体(A)を必須成分とする粘度指数向上剤及び潤滑油
組成物である。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に於て用いられるポリエー
テルもしくはその誘導体(A)は、溶解度パラメーター
が8.2〜9.4、HLB値が0.5〜6.0、数平均
分子量が、1,000〜250,000、指差走査線熱
量計により測定した結晶化ピークが0℃以下であるの物
性値を有す物であれば特に限定はない。各物性値が上記
範囲外の場合、基油への溶解性、粘度特性、耐コーキン
グ性、抗乳化性が劣る場合がある。好ましくは、溶解度
パラメーターが8.3〜9.3、HLB値が2.0〜
5.5、数平均分子量が、2,000〜200,00
0、指差走査線熱量計により測定した結晶化ピークが−
5℃以下、さらに好ましくは、溶解度パラメーターが
8.5〜9.2、HLB値が2.5〜5.0、数平均分
子量が、2,500〜150,000、指差走査線熱量
計により測定した結晶化ピークが−10℃以下である。
尚、本発明の溶解度パラメーターは、Fedors法
[Poym.Eng.Sci.14(2)152,(1
974)]によって算出される値である。HLB値は、
グリフィンのHLB(「新・界面活性剤入門」三洋化成
工業株式会社発行P128)によって算出される値であ
る。
【0006】数平均分子量は、ゲルパーミュエーション
クロマトグラフィーによるポリスチレンに換算し求めた
数平均分子量である。示差走査熱量計による結晶化ピー
ク温度は、PERKIN−ELMER社製UNIXDS
C7を使用し、粘度指数向上剤5mgを試料とし、10
℃/分の等温速度で140℃から−75℃まで冷却した
ときに観測される結晶化ピークトップ温度である。
【0007】(A)の熱分解性については、耐コーキン
グ性付与の観点から、好ましくは、室温から25℃/分
の昇温速度で加熱した場合、(A)の熱分解性減少量
が、180℃で7.5重量%以下、350℃で92.5
重量%以上であり、さらに好ましくは、(A)の熱分解
性減少量が180℃で5.0重量%以下、350℃で9
5.0重量%以上である。
【0008】ポリエーテル(A)は、活性水素含有化合
物(例えば、水、炭素数1〜22のアルキルアルコー
ル、エチレングリコール、グリセリン等のアルコール化
合物;炭素数1〜22のアルキルアミン、炭素数1〜2
2のジアルキルアミン、エチレンジアミン、ジエチレン
トリアミン等のアミン化合物、ピロリドン等のアミド化
合物)に、アルキレンオキシド(a1)の開環付加反応
させることで得ることができる。
【0009】アルキレンオキシド(a1)の開環付加反
応方法としては、活性水素含有化合物を、必要により適
当な溶媒(鉱物油、キシレン等)中、触媒[アニオン重
合触媒(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
水酸化セシウム等のアルカリ金属の水酸化物;メトキシ
ナトリウム、ブトキシナトリウム、メトキシカリウム、
ブトキシカリウム等のアルカリ金属アルコラート化合
物;テトラブチルアミン等のアルキルアミン)、カチオ
ン重合触媒(例えば、アルミニウム、アンチモン、硼
素、燐、鉄、亜鉛、チタン等の塩化物;塩酸、臭酸、硫
酸、過塩素酸等の鉱酸)、配位アニオン重合触媒(例え
ば、トリエトキシ鉄等の金属アルコシドやアルカリ土類
金属化合物と、アセチルアセトン等の活性水素化合物や
ルイス酸を組み合わせたもの)等]の存在化、合成でき
る。経済性、生産性の観点から好ましくは、アニオン重
合触媒による合成である。アニオン重合は、加熱しなが
らアルキレンオキシド(a1)を加えることにより、容
易に合成できる。反応温度としては、70〜150℃、
好ましくは90〜130度である。アルキレンオキシド
(a1)を用いて得られる重合体は、末端の水酸基を有
する。この水酸基を利用し、更に誘導体に変性してもよ
い。
【0010】変性方法としては、酸含有化合物とのエス
テル化反応、イソシアネート基含有化合物とのウレタン
化反応、エポキシ基含有化合物とのエポキシ化反応、塩
素含有化合物との脱塩酸反応等が挙げられる。
【0011】アルキレンオキシド(a1)としては、例
えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、イ
ソブチレンオキサイド、1−ブテンオキサイド、2−ブ
テンオキサイド、炭素数5〜20のα−オレフィンオキ
サイド、トリメチルエチレンオキサイド、テトラメチル
エチレンオキサイド、スチレンオキサイド、α−メチル
スチレンオキサイド、1,1−ジフェニルエチレンオキ
サイド、シクロヘキセンオキサイド、オキセタン、テト
ラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ブタジエンモノ
キサイド、エピフルオヒドリン、エピクロロヒドリン、
エピブロモヒドリン、グリシドール、ブチルグリシジル
エーテル、ヘキシルグリシジルエーテル、アリルグリシ
ジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、2−クロ
ロエチルグリシギルエーテル、メタクリルクロリドエポ
キサイドが挙げられる。好ましくは、炭素数2〜12の
オキシアルキレンであり、さらに好ましくは、炭素数3
〜6のオキシアルキレンである。該(a1)の開環付加
反応には、特に限定はなく、単独付加、2種類以上を併
用し付加してもよい。2種類以上併用付加の場合、ラン
ダム状付加またはブロック状付加でもよい。
【0012】(A)のうち好ましくは炭素数2〜12の
オキシアルキレンを構成単位として含有するものであ
る。また、該アルキレン基の平均炭素数は、溶解性、粘
度特性の観点から、3.2〜6.5が好ましく、さらに
好ましくは3.5〜5.5である。
【0013】本発明の粘度指数向上剤には、(A)に加
えて、さらに、ポリアルキル(メタ)アクリレート系重
合体(B)を併用し用いてもよい。(B)の量は、
(A)100重量部に対して、通常0〜100重量部、
好ましくは5〜50重量部である。重合体(B)の構成
単位としては、アルキル(メタ)アクリレート(b1)
であれば特に限定はなく、例えば、炭素数1〜24の直
鎖または分枝アルキル基を有する(メタ)アクリレート
(メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチ
ルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレー
ト、デシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、
トリデシルメタクリレート、テトラデシルメタクリレー
ト、ペンタデシルペタメクリレート、ヘキサデシルメタ
クリレート、オクタデシルメタクリレート、メチルアク
リレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、
2−エチルヘキシルアクリレート、デシルアクリレー
ト、ドデシルアクリレート、トリデシルアクリレート、
テトラデシルアクリレート、ペンタデシルペタアクリレ
ート、ヘキサデシルアクリレート、オクタデシルアクリ
レートなど)の単独、及び、2種類以上を構成単位とし
た重合体が挙げられる。
【0014】重合体(B)の構成単位として、アルキル
(メタ)アクリレート以外に、さらに、アルキル(メ
タ)アクリレート以外と共重合可能なビニル単量体(b
2)を使用してもよく、例えば、アルコキシアルキレン
グリコール(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキレ
ングリコール(メタ)アクリレート、アルキル(メタ)
アクリレート以外の、アルキル基の炭素数1〜30の不
飽和モノまたは/およびポリカルボン酸エステル類(ブ
チルクロトネート、オクチルクロトネート、ドデシルク
ロトネート、ジブチルマレエート、ジオクチルフマレー
ト、ジラウリルマレエート、ジステアリルフマレート、
ジオクチルイタコネート、ジラウリルイタコネートな
ど);ビニル芳香族化合物(スチレン、ビニルトルエン
など);ビニルエステル類(酢酸ビニル、プロピオン酸
ビニルなど);アルファオレフィン類(デセン、ドデセ
ンなど);カルボン酸化合物類(無水マレイン酸、メタ
アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸など);アクロレ
イン;共役ジエン(ブタジエン、イソプレン、クロロプ
レンなど);アセチレン;置換アセチレン[アルキルア
セチレン(プロピン、1−ブチン、1−ペンチン、1−
ヘキシンなど)、アリールアセチレン(フェニルアセチ
レン、p−メチルフェニルアセチレンなど)];アルキ
ルビニルエーテル[通常、炭素数1〜18の直鎖または
分岐アルキル基を有するアルキルビニルエーテル(メチ
ルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビ
ニルエーテル、ブチルビニルエーテル、アミルビニルエ
ーテル、ヘキシルビニルエーテル、ヘプチルビニルエー
テル、オクチルビニルエーテル、ノニルビニルエーテ
ル、デシルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、
トリデシルビニルエーテル、テトラデシルビニルエーテ
ル、ペンタデシルビニルエーテル、ヘキサデシルビニル
エーテル、オクタデシルビニルエーテルなど];アルキ
ルアリルエーテル[通常、炭素数1〜18の直鎖または
分岐アルキル基を有するアルキルアリルエーテル(メチ
ルアリルエーテル、エチルアリルエーテル、プロピルア
リルエーテル、ブチルアリルエーテル、アミルアリルエ
ーテル、ヘキシルアリルエーテル、ヘプチルアリルエー
テル、オクチルアリルエーテル、ノニルアリルエーテ
ル、デシルアリルエーテル、ドデシルアリルエーテル、
トリデシルアリルエーテル、テトラデシルアリルエーテ
ル、ペンタデシルアリルエーテル、ヘキサデシルアリル
エーテル、オクタデシルアリルエーテルなど]が挙げら
れ、これらのうち1種以上の単量体を含有することがで
きる。
【0015】さらに本発明に於て、共重合体(B)は、
構成単位として、必要に応じて窒素原子、酸素原子、硫
黄原子から選ばれる1種以上の原子を有する単量体(b
3)を1種以上含有してもよい。この場合には、清浄分
散性や抗酸化性などを付与でき好ましい。この例として
は、N−ビニルピロリドン、N−ビニルチオピロリド
ン、ビニルピリジン、N,N−ジアルキルアミノアルキ
ル(メタ)アクリレート(アルキル基の炭素数は通常1
〜4)、N,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)ア
クリルアミド(アルキル基の炭素数は、通常1〜4)、
ビニルイミダゾール、モルフォリノアルキレン(メタ)
アクリレート等や、アミノフェノチアジン、N−アリー
ルフェニレンジアミン、アミノカルバゾール、アミノチ
アゾール、アミノインドール、アミノピロール、アミノ
イミダゾリン、アミノメルカプトチアゾール、アミノピ
ペリジン残基を有する(メタ)アクリレート誘導体など
が挙げられる。
【0016】(B)のうち好ましくは、奇数のアルキル
基を有するアルキル(メタ)アクリレートを構成単位と
して20重量%以上含有するものであり、更に好ましく
は30重量%含有するものである。奇数のアルキル基の
うち好ましくは、炭素数9〜25の奇数のアルキル基で
ある。
【0017】本発明における共重合体(B)は、通常の
方法によって容易に得ることができる。例えば前記した
単量体類を鉱物油や溶剤中でラジカル重合することによ
り得られる。この場合、重合触媒としてアゾ系(例え
ば、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスバレロニト
リルなど)や過酸化物系(例えば、ベンゾイルパーオキ
シド、クミルパーオキシド、ラウリルパーオキシドな
ど)を用いることができる。
【0018】本発明の粘度指数向上剤は、他の任意成
分、例えば清浄剤(スルフォネート系、サリシレート
系、フェネート系、ナフテネート系のもの等)、分散剤
(イソブテニルコハク酸イミド系、マンニッヒ縮合物系
等)、抗酸化剤(ジンクジチオフォスフェート、アミン
系、ヒンダードフェノール系等)、油性剤(脂肪酸系、
脂肪酸エステル系等)、摩擦摩耗調整剤(モリブデンジ
チオフォスフェート、モリブデンカーバメイト等)、極
圧剤(硫黄リン系、クロル系等)を含んでいても良い。
【0019】本発明の粘度指数向上剤は、石油中間流出
油、特に潤滑用基油、燃料油(ディーゼル燃料油、A重
油等)に有用であり、特に、少なくとも炭素数18〜4
0のワックスを含有する潤滑油用基油に有用である。
【0020】本発明の潤滑油組成物における潤滑油用基
油としては、少なくとも炭素数18〜40のワックスを
含有する鉱物油であれば、特に限定はなく、例えば、5
0〜300ニュートラルの粘度範囲例えば、50〜30
0ニュートラルの粘度範囲にある鉱物油、及び、鉱物油
の高粘度指数化処理基油が挙げられる。高粘度指数化処
理法としては、オランダ国特許第7613854号、特
開平5−214349号等である。
【0021】本発明の潤滑油組成物中に含まれる粘度指
数向上剤は、通常、0.01〜40重量%であり、好ま
しくは、0.05〜30重量%である。
【0022】
【実施例】以下に実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。尚、実施
例における使用原料の略号の意味は以下の通りである。 EDA :エチレンジアミン 分子量 60 PEG :ポリエチレングリコール 分子量1000 PPG :ポリプロピレングリコール 分子量1000 PTMG:ポリテトラメチレングリコール 分子量1000 EO :エチレンオキサイド 分子量 44 PO :ブチレンオキサイド 分子量 58 BO :1−ブテンオキサイド 分子量 72 DO :ドデセンオキサイド 分子量 184 SO :スチレンオキサイド 分子量 120 MDI :4,4’−ジフェニルメタン ジイソシアネート 分子量 174 IPDI:イソフォロンジイソシアネート 分子量 222 HDI :ヘキサメチレンジイソシアネート 分子量 174 HMDI:4,4’−メチレンビス(シクロヘキシル ジイソシアネート) 分子量 264
【0023】合成例1〜10 温度計、撹拌機、還流冷却器および窒素導入口を備えた
耐圧反応容器に、表1に示す量の活性水素含有化合物、
キシレン100g、及び、付加触媒として水酸化カリウ
ム1.20gを仕込み、反応容器内の空気を窒素ガスで
置換した後、反応温度125℃で5時間加熱し、脱水
後、表1に示す量のアルキレンオキシド(ao−1)を
加え、反応温度125℃で25時間反応させた。更に表
1に示す量のアルキレンオキシド(ao−2)を加え、
反応温度125℃で25時間反応させた。反応終了後6
0℃まで冷却した後、反応生成溶液を塩酸により中和し
濾過し付加触媒を除去した。最後に常圧下で130℃ま
で昇温、130℃になった時点で減圧に切り替え、20
00Paに到達後1.5時間、溶剤の留去を行い、室温
まで冷却して本発明のポリエーテル重合体1〜10を得
た。
【0024】
【表1】
【0025】合成例11〜15 温度計、撹拌機、還流冷却器および窒素導入口を備えた
耐圧反応容器に、表2に示す量の重合体(A)、キシレ
ン100gを仕込み、反応容器内の空気を窒素ガスで置
換した後、反応温度125℃で5時間加熱し、脱水後、
表2に示す量のイソシアネート化合物を加え、反応温度
125℃で25時間反応させた。さらにブタノール50
gを加え、反応温度125℃で24時間加熱し反応させ
た。反応終了後常圧下で130℃まで昇温、130℃に
なった時点で減圧に切り替え、2000Paに到達後
1.5時間、溶媒、未反応のブタノールの留去を行い、
室温まで冷却して本発明のポリエーテル重合体11〜1
5を得た。
【0026】
【表2】
【0027】合成例16 撹拌装置、加熱装置、温度計、窒素吹き込み管を備えた
反応器に、トルエンを28g仕込み窒素雰囲気とし95
℃とする。反応器は撹拌しながら(メタ)アクリレート
250g(C1メタクリレート:C13メタクリレー
ト:C15メタクリレート:C17メタクリレート=1
0:40:40:10重量比の配合物)と、トルエン2
0gに2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニ
トリルを3.5g溶解した溶液を、それぞれ反応器に2
時間かけて等速度で全量を仕込み、仕込み終了から2時
間、95℃で重合反応を行なった。反応終了後、130
℃でトルエンをトッピング除去し、示差走査熱量計によ
る吸熱ピーク温度が−15℃、数平均分子量25,70
0の重合物16を得た。
【0028】合成例17 撹拌装置、加熱装置、温度計、窒素吹き込み管を備えた
反応器に、トルエンを28g仕込み窒素雰囲気とし75
℃とする。反応器は撹拌しながら(メタ)アクリレート
250g(C1メタクリレート:C13メタクリレー
ト:C15メタクリレート:C17メタクリレート=1
0:40:40:10重量比の配合物)と、トルエン2
0gに2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニ
トリルを1.0g溶解した溶液を、それぞれ反応器に2
時間かけて等速度で全量を仕込み、仕込み終了から2時
間、75℃で重合反応を行なった。反応終了後、130
℃でトルエンをトッピング除去し、示差走査熱量計によ
る吸熱ピーク温度が−15℃、数平均分子量65,70
0の重合物17を得た。
【0029】実施例1〜10 重合物1を粘度指数向上剤1とした。同様に重合物2〜
10を、各々、粘度指数向上剤2〜10とした。
【0030】実施例11 配合容器に重合物7、重合物8及び重合物15を等量仕
込み、100℃で撹拌混合し、粘度指数向上剤11を得
た。
【0031】実施例12 重合物11を粘度指数向上剤12とした。
【0032】実施例13 重合物12を粘度指数向上剤13とした。
【0033】実施例14 重合物13を粘度指数向上剤14とした。
【0034】実施例15 重合物14を粘度指数向上剤15とした。
【0035】実施例16 重合物15を粘度指数向上剤16とした。
【0036】実施例17 配合容器に重合物13、重合物14、重合物15及び重
合物16を等量仕込み、100℃で撹拌混合し、粘度指
数向上剤17を得た。
【0037】比較例1 重合物16を粘度指数向上剤比1とした。
【0038】比較例2 エチレン・プロピレン共重合体(UNIROYAL C
HEMICAL COMPANY,INC.,TRILE
NE CP−40)を粘度指数向上剤比2とした。
【0039】比較例3 重合物17を粘度指数向上剤比3とした。
【0040】比較例4 エチレン・プロピレン共重合体(UNIROYAL C
HEMICAL COMPANY,INC.,TRILE
NE CP−80)を粘度指数向上剤比4とした。
【0041】使用例1〜11、比較使用例1及び比較使
用例2 実施例1〜11、比較例1、比較例2の粘度指数向上
剤、及び、CDグレードディーゼルエンジンオイル用D
Iパッケージ5%を、(粘度指数100の200ニュー
トラル油)に加え潤滑油組成物1〜11、潤滑油組成物
比1、潤滑組成物比2を作成した。その際、100℃動
粘度を8.0〜8.4mm/s2になるよう調整した。
これらの潤滑油を以下の方法でパネルコーキング試験
、及び、酸化安定試験を実施した。その結果を表3
に示した。
【0042】(パネルコーキング試験の方法)上記潤
滑油1〜11、及び、潤滑油組成物比1、潤滑油組成物
比2をパネルコーキング試験法Fed−791Bに従
い、パネル温度250℃、エンジン油温度100℃で4
時間パネルコーキング試験を実施した。試験後、パネル
をペンタンで洗浄後、コーキング量を重量法で測定し
た。
【0043】(酸化安定性試験の方法)上記潤滑油1
〜11、及び、潤滑油組成物比1、潤滑油組成物比2を
JIS−K2514に従い、165.5℃で72時間酸
化安定性試験を実施した。試験前後でのエンジン油の全
酸価の増加量を測定した。
【0044】
【表3】
【0045】使用例12〜17、比較使用例3及び比較
使用例4 実施例12〜17、比較例3、比較例4の粘度指数向上
剤、及び、SJグレードパッケージ5%を、溶剤精製油
A(粘度指数100の2000ニュートラル油)および
溶剤精製油B(粘度指数100の100ニュートラル
油)に加え、潤滑油組成物12〜17、潤滑油組成物比
3、潤滑組成物比4を作成した。その際、100℃動粘
度を10.5〜10.9mm/s2、且つ、−20℃の
CCS粘度を3000cPになるよう溶剤精製油AとB
の配合量を調整した。これらのエンジン油を以下の方法
でパネルコーキング試験、及び、酸化安定試験を実
施した。その結果を表4に示した。また、省燃費性に関
係するTBS粘度(150℃、せん断速度106/秒)
および粘度指数も併せて示した。
【0046】(パネルコーキング試験の方法)上記潤
滑油12〜17、及び、潤滑油組成物比3、潤滑油組成
物比4をパネルコーキング試験法Fed−791Bに従
い、パネル温度310℃、エンジン油温度100℃で4
時間パネルコーキング試験を実施した。試験後、パネル
をペンタンで洗浄後、コーキング量を重量法で測定し
た。
【0047】(酸化安定性試験の方法)上記潤滑油1
2〜17、及び、潤滑油組成物比3、潤滑油組成物比4
をJIS−K2514に従い、165.5℃で120時
間酸化安定性試験を実施した。試験前後でのエンジン油
の全酸価の増加量を測定した。
【0048】
【表4】
【0049】表3、表4からわかるように、本発明の粘
度指数向上剤は、(メタ)アクリレート系重合体からな
る粘度指数向上剤を使用した潤滑油油(比較使用例1、
比較使用例3)と比べコーキング量が著しく低減できて
おり、従来コーキング量が少ないといわれいるOCP系
粘度指数向上剤を使用した場合(比較使用例2,比較使
用例4)と比べもコーキング量が低減できている。
【0050】
【表5】
【0051】表5からわかるように、本発明の粘度指数
向上剤を使用した潤滑油(使用例12〜17)は、比較
使用例4のOCP系粘度指数向上剤を使用したエンジン
油に比べ、TBS粘度が低く、粘度指数が高い。
【0052】
【発明の効果】以上の実施例から明らかなように、本発
明の粘度指数向上剤を使用したエンジン油は、従来の粘
度指数向上剤したエンジン油と比べコーキング量が低減
でき、かつ、OCP系粘度指数向上剤を使用した場合と
比べ、TBS粘度が低いこと、及び粘度指数が高いこと
から今後の自動車の省燃費性の要求に対応できる優れた
エンジン油を提供することができる。さらに、本発明の
粘度指数向上剤は、上記特徴に加え、フレキシブルなエ
ーテル結合を主鎖中に有すことから、剪断安定性にも優
れ、エンジン油以外の潤滑油(例えばギア油、ATF、
トラクション油、ショックアブソーバー油)の粘度指数
向上剤としても、極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10M 171/04 C10M 171/04 // C10N 20:00 C10N 20:00 A Z 20:04 20:04 30:02 30:02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶解度パラメーターが8.2〜9.4、
    HLB値が0.5〜6.0、数平均分子量が1,000
    〜250,000、指差走査線熱量計により測定した結
    晶化ピーク温度が0℃以下であるポリエーテルもしくは
    その誘導体(A)を必須成分とする粘度指数向上剤。
  2. 【請求項2】 該(A)が、炭素数2〜12のオキシア
    ルキレンを構成単位として含有するものである請求項1
    記載の粘度指数向上剤。
  3. 【請求項3】 該アルキレンの平均炭素数が3.2〜
    6.5である請求項2記載の粘度指数向上剤。
  4. 【請求項4】 該(A)の熱分解性減少量が、180℃
    で7.5重量%以下で、かつ350℃で92.5重量%
    以上である請求項1〜3のいずれか記載の粘度指数向上
    剤。
  5. 【請求項5】 さらに、アルキル(メタ)アクリレート
    系重合体(B)を含有してなる請求項1〜4のいずれか
    記載の粘度指数向上剤。
  6. 【請求項6】 該(B)が、奇数のアルキル基を有する
    アルキル(メタ)アクリレートを構成単位として20重
    量%以上含有するものである請求項5記載の粘度指数向
    上剤。
  7. 【請求項7】 少なくとも炭素数18〜40のワックス
    を含有する潤滑油基油と、請求項1〜6のいずれか記載
    の粘度指数向上剤を0.01〜40重量%含有してなる
    潤滑油組成物。
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