JP5069849B2 - 潤滑油添加剤組成物およびエステル系合成潤滑油組成物 - Google Patents
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Description
しかし、潤滑油のうちのエステル系合成潤滑油に対しては従来の粘度指数向上剤では粘度指数向上効果が不十分であった。エステル系合成潤滑油に対して効果を示す粘度指数向上剤として提案されているものは例えば特許文献−1に記載のPMA系粘度指数向上剤があるが、その効果は不十分であった。
すなわち本発明は、炭素数1〜4のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルおよび炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルからなる群から選ばれる1種以上の(メタ)アクリル酸エステル(a1)、炭素数11〜15のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a2)、並びに炭素数16〜24のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a3)を必須構成単量体とする共重合体であって、(a1)がメタクリル酸メチルを含有し、溶解性パラメーターが9.35〜11である共重合体(A)、並びに希釈剤(D)および必要により他の添加剤(E)を含有し、希釈剤(D)が、(A)を構成する全単量体の合計重量に対して0.2〜10倍重量のエステル系合成潤滑油を含む潤滑油添加剤組成物;該潤滑油添加剤組成物とエステル系合成潤滑油を含有するエステル系合成潤滑油組成物;並びに、炭素数1〜4のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルおよび炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルからなる群から選ばれる1種以上の(メタ)アクリル酸エステル(a1)、炭素数11〜15のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a2)、並びに炭素数16〜24のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a3)を必須構成単量体とする共重合体であって、(a1)がメタクリル酸メチルを含有し、溶解性パラメーターが9.35〜11である共重合体(A)、並びに希釈剤(D)および必要により他の添加剤(E)からなる潤滑油添加剤組成物の製造方法であって、単量体を重合触媒および希釈剤(D)の存在下に溶液重合する工程において、希釈剤(D)が、(A)を構成する全単量体の合計重量に対して0.2〜10倍重量のエステル系合成潤滑油を含むことを特徴とする潤滑油添加剤組成物の製造方法;である。
上記および以下において、本発明の潤滑油添加剤組成物中に含有する、共重合体(A)からなる粘度指数向上剤を、本発明の粘度指数向上剤と記載する。
本発明の潤滑油添加剤組成物の製造方法は、濁度の小さい潤滑油添加剤組成物を得ることができる。
SP値は、Fedorsによる方法[Polym.Eng.Sci.14(2)152,(1974)]によって、使用した単量体の構造とそのモル比から計算できる。SP値が9.3未満では粘度指数向上能に乏しい。また、11を超えるとエステル系合成潤滑油への溶解性の観点から、好ましくない。
(a3)のうちで好ましいのは低温特性の観点から、炭素数16〜18の直鎖アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルおよび(メタ)アクリル酸2−デシルテトラデシルである。
(a2)の割合は、粘度指数と溶解性の観点から、好ましくは0.1〜39.9%、さらに好ましくは5〜38%、特に好ましくは10〜38%、とりわけ好ましくは20〜38%である。
(a3)の割合は、粘度指数と低温粘度の観点から、好ましくは10〜80%、さらに好ましくは15〜70%、特に好ましくは15〜60%、とりわけ好ましくは15〜55%である。
(a11)を単独で使用する場合は、好ましくは40〜65%、さらに好ましくは42〜60%、特に好ましくは45〜58%、とりわけ好ましくは47〜55%である。
(a12)を単独で使用する場合は、好ましくは15〜50%、さらに好ましくは17〜45%、特に好ましくは19〜40%、とりわけ好ましくは20〜35%である。
(a11)と(a12)を併用する場合は、(a11)と(a12)の合計重量は、好ましくは20〜65%、さらに好ましくは25〜55%、特に好ましくは30〜50%、とりわけ好ましくは35〜55%である。
例えば、ヒドロキシル基含有芳香族ビニル単量体[p−ヒドロキシスチレンなど]、モノ−またはジ−ヒドロキシアルキル(炭素数1〜4)置換(メタ)アクリルアミド[N,N−ジヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ−2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリルアミドなど]、ビニルアルコール(酢酸ビニル単位の加水分解により形成される)、炭素数3〜12のアルケノール[(メタ)アリルアルコール、クロチルアルコール、イソクロチルアルコール、1−オクテノール、1−ウンデセノールなど]、炭素数4〜12のアルケンジオール[1−ブテン−3−オール、2−ブテン−1−オール、2−ブテン−1,4−ジオールなど]、ヒドロキシアルキル(炭素数1〜6)アルケニル(炭素数3〜10)エーテル[2−ヒドロキシエチルプロペニルエーテルなど]、多価(3〜8価)アルコール(アルカンポリオール、その分子内もしくは分子間脱水物、糖類、例えばグリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ソルビタン、ジグリセリン、蔗糖)のアルケニル(炭素数3〜10)エーテルまたは(メタ)アクリレートなど[蔗糖(メタ)アリルエーテル]などが挙げられる。
(b2)窒素原子含有ビニル単量体
(b21)1〜3級アミノ基含有ビニル単量体:
1級アミノ基含有ビニル単量体、例えば、炭素数3〜6のアルケニルアミン[(メタ)アリルアミン、クロチルアミンなど]、アミノアルキル(炭素数2〜6)(メタ)アクリレート[アミノエチル(メタ)アクリレートなど]、2級アミノ基含有ビニル単量体、例えば、アルキル(炭素数1〜6)アミノアルキル(炭素数2〜6)(メタ)アクリレート[t−ブチルアミノエチルメタクリレート、メチルアミノエチル(メタ)アクリレートなど]、ジフェニルアミン(メタ)アクリルアミド[4−ジフェニルアミン(メタ)アクリルアミド、2−ジフェニルアミン(メタ)アクリルアミドなど]、炭素数6〜12のジアルケニルアミン[ジ(メタ)アリルアミンなど]、3級アミノ基含有ビニル単量体、例えば、ジアルキル(炭素数1〜4)アミノアルキル(炭素数2〜6)(メタ)アクリレート[ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートなど、ジアルキル(炭素数1〜4)アミノアルキル(炭素数2〜6)(メタ)アクリルアミド[ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなど]、3級アミノ基含有芳香族ビニル系単量体[N,N−ジメチルアミノスチレン、など]、含窒素複素環含有ビニル系単量体[モルホリノエチル(メタ)アクリレート、4−ビニルピリジン、2−ビニルピリジン、N−ビニルピロール、N−ビニルピロリドン、N−ビニルチオピロリドンなど]、
(b22)第4級アンモニウム塩基含有ビニル単量体:
例えば、前述の3級アミノ基含有ビニル単量体を、4級化剤(炭素数1から12のアルキルクロライド、ジアルキル硫酸、ジアルキルカーボネート、およびベンジルクロライド等)を用いて4級化したものなどが挙げられる。
(b23)ニトリル基含有ビニル単量体
(メタ)アクリロニトリルなど、
(b31)脂肪族炭化水素系ビニル単量体
例えば、炭素数2〜20のアルケン[エチレン、プロピレン、ブテン、イソブチレン、ペンテン、ヘプテン、ジイソブチレン、オクテン、ドデセン、オクタデセンなど]、および炭素数4〜12のアルカジエン[ブタジエン、イソプレン、1,4−ペンタジエン、1,6ヘプタジエン、1,7−オクタジエンなど]、
(b32)脂環式炭化水素系ビニル単量体:
例えば、シクロヘキセン、(ジ)シクロペンタジエン、ピネン、リモネン、インデン、ビニルシクロヘキセン、およびエチリデンビシクロヘプテンなど、
(b33)芳香族炭化水素系ビニル単量体:
例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−ジメチルスチレン、4−エチルスチレン、4−イソプロピルスチレン、4−ブチルスチレン、4−フェニルスチレン、4−シクロヘキシルスチレン、4−ベンジルスチレン、4−クロチルベンゼン、および2−ビニルナフタレンなど、
(b4)ビニルエステル、ビニルエーテル、ビニルケトン類
例えば、炭素数2〜12の飽和脂肪酸のビニルエステル[酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、オクタン酸ビニルなど]、炭素数1〜12のアルキル、アリールもしくはアルコキシアルキルのビニルエーテル[メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル、ビニル2−メトキシエチルエーテル、ビニル2−ブトキシエチルエーテルなど]、および炭素数1〜8のアルキルもしくはアリールのビニルケトン[メチルビニルケトン、エチルビニルケトン、フェニルビニルケトンなど]、
例えば、グリシジル(メタ)アクリレートグリシジル(メタ)アリルエーテルなど、
例えば、塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン、塩化(メタ)アリル、ハロゲン化スチレン(ジクロルスチレンなど)など、
例えば、不飽和ポリカルボン酸のアルキル、シクロアルキルもしくはアラルキルエステルが挙げられ、このうち不飽和ジカルボン酸[マレイン酸、フマール酸、イタコン酸など]の炭素数1〜8のアルキルジエステル[ジメチルマレエート、ジメチルフマレート、ジエチルマレエート、ジオクチルマレエート]など、
例えば、ポリオキシアルキレングリコール(アルキレン基の炭素数2〜4、重合度2〜50)、もしくはポリオキシアルキレンポリオール[上記3〜8価のアルコールのポリオキシアルキレンエーテル(アルキル基の炭素数2〜4、重合度2〜100)]、またはそれらのアルキル(炭素数1〜4)エーテルのモノ(メタ)アクリレート[ポリエチレングリコール(分子量100〜300)モノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(分子量130〜500)モノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(分子量110〜310)(メタ)アクリレート、ラウリルアルコールエチレンオキシド付加物(2〜30モル)(メタ)アクリレート、モノ(メタ)アクリル酸ポリオキシエチレン(分子量150〜230)ソルビタン]など、
モノカルボキシル基含有ビニル単量体、例えば、不飽和モノカルボン酸[(メタ)アクリル酸、α−メチル(メタ)アクリル酸、クロトン酸、桂皮酸など]、不飽和ジカルボン酸のモノアルキル(炭素数1〜8)エステル[マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキルエステルなど];2個以上のカルボキシル基を含有するビニル単量体、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸などが挙げられる。
(b)を使用する場合の、全単量体の重量に基づく(b)の割合は、(b)の種類によって好ましい範囲が以下のようになる。
(b1)は、粘度指数と溶解性の観点から、好ましくは30%以下、さらに好ましくは1〜25%、特に好ましくは1〜20%である。
(b2)は、スラッジ分散性の観点から、好ましくは10%以下、さらに好ましくは
0.1〜7%、特に好ましくは0.1〜5%である。
(b3)〜(b9)は、好ましくは10%以下、さらに好ましくは5%以下である。
(b)は2種類以上の併用であってもよいが、全単量体の重量に基づく(b)の合計は、粘度指数向上効果の観点から好ましくは30%以下、さらに好ましくは0.1〜20%である。
仕上がり時の外観の観点から、単量体と混合する重合溶剤の量は初期仕込み重合溶剤の重量に対して、通常100〜1,000%、好ましくは250〜900%、さらに好ましくは300〜800%である。さらに、(A)の重合様式としては、ランダム付加重合または交互共重合のいずれでもよく、また、グラフト共重合またはブロック共重合のいずれでもよい。
重合時の温度、単量体濃度(溶媒濃度)、触媒量、連鎖移動剤量などにより(A)の重量平均分子量を調整できる。
希釈剤(D)としては、脂肪族溶剤[炭素数6〜18の脂肪族炭化水素(ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、オクタン、デカリン、灯油など)];芳香族溶剤{炭素数7〜15の芳香族溶剤[トルエン、キシレン、エチルベンゼン、炭素数9の芳香族混合溶剤(トリメチルベンゼン、エチルトルエンなどの混合物)、炭素数10〜11の芳香族混合溶剤など]、および後述のエステル系合成潤滑油などであり、これらのうち好ましいものは潤滑油添加剤組成物の外観が透明になりやすいという観点からエステル系合成潤滑油である。
希釈剤の比率が高いほうが基油に容易に溶解する点で好ましいが、あまり多いのは経済的ではない。
希釈剤(D)は前述のように重合時の重合溶剤を除去せずにそのまま残存させたものであってもよい。
このような共重合体としては、例えばメタクリル酸ドデシル/メタクリル酸ヘキサデシル(10〜50%/50〜90%)共重合体[平均炭素数:12.3〜15.6]、メタクリル酸ドデシル/メタクリル酸テトラデシル(90〜70%/10〜30%)共重合体[平均炭素数:12.2〜12.6]、およびN23/HMA/OMA(30〜70%/5〜50%/3〜20%)共重合体[平均炭素数:13.7〜15.4]などが挙げられる。
他の添加剤(E)として流動点降下剤を使用する場合の好ましい添加量は、本発明における共重合体(A)との合計重量に基づいて、低温特性の観点から、1〜15%である。
(2)の場合の(D)の仕込み割合は、重合槽/滴下槽=(10〜80)/(20〜90)、さらに好ましくは、(10〜60)/(40〜90)、特に好ましくは(10〜30)/(70〜90)である。(D)の割合がこの範囲であると、潤滑油添加剤組成物の外観の透明性が優れる。重合して得られた潤滑油添加剤組成物は、その後、ハンドリングの観点から、さらに(D)で希釈してもよい。
例えば、特開平11−172267号公報記載の二価カルボン酸とアルコールからなるエステル、特開2003−321691号公報記載の一価カルボン酸とジオールからなるエステル、特開平10−77494号公報記載のフォスフェートエステルなどが挙げられる。
これらのうち、本発明の粘度指数向上剤が特に効果的に粘度指数を向上させることができるという観点から好ましいのは、炭素数7〜16の脂肪族飽和二価カルボン酸と炭素数8〜24の脂肪族飽和一価アルコールのエステル、および炭素数8〜24の脂肪族飽和一価カルボン酸と炭素数7〜16の脂肪族飽和二価アルコールのエステルなどが挙げられる。
さらに、耐熱性および低温流動性の観点から、エステルの好ましい炭素数は15〜40、さらに好ましくは20〜40、特に好ましくは25〜35である。
具体例としては、n−ヘプタン二酸n−デシル、n−ヘプタン二酸n−ウンデシル、n−ヘプタン二酸n−ドデシル、n−ヘプタン二酸イソデシル、n−ヘプタン二酸イソウンデシル、n−ヘプタン二酸イソドデシル、n−ヘプタン二酸2−エチルヘキシル、n−オクタン二酸n−ノニル、n−オクタン二酸n−デシル、n−オクタン二酸n−ウンデシル、n−オクタン二酸イソノニル、n−オクタン二酸イソデシル、n−オクタン二酸2−エチルヘキシル、n−デカン酸イソウンデシル、n−ノナン二酸n−オクチル、n−ノナン二酸n−ノニル、n−ノナン二酸n−デシル、n−ノナン二酸イソオクチル、n−ノナン二酸イソノニル、n−ノナン二酸イソデシル、n−ノナン二酸2−エチルヘキシル、n−デカン二酸n−オクチル(以下、ジオクチルセバケート=DOSと略記する)、n−デカン二酸2−エチルヘキシル、n−デカン二酸n−ノニル、およびn−デカン二酸n−デシルなどが挙げられる。
これらのうち好ましいのは、粘度特性の観点からn−オクタン二酸n−デシル、n−オクタン二酸n−ウンデシル、n−オクタン二酸イソノニル、n−オクタン二酸イソデシル、n−オクタン二酸2−エチルヘキシル、およびDOSである。
本発明のエステル系合成潤滑油組成物は、本発明の潤滑油添加剤組成物とエステル系合成潤滑油を配合して得ることができる。
また、本発明のエステル系合成潤滑油組成物は、本発明の粘度指数向上剤と前述の他の添加剤とエステル系合成潤滑油とを別々に配合して得ることもできる
ギヤ油の場合には100℃の動粘度が3〜10mm2/sの基油に3〜30%が添加されることが好ましい。
自動変速機油(ATF、ベルトCVT油)の場合には100℃の動粘度が2〜6mm2/sの基油に2〜25%が添加されことが好ましい。
トラクション油の場合には100℃の動粘度が1〜5mm2/sの基油に0.5〜15%が添加されることが好ましい。
作動油の場合には100℃の動粘度が1〜10mm2/sの基油に0.5〜25%が添加されることが好ましい。
以下に実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれに限定するものではない。なお、製造例、実施例、比較例中の%および部は質量%および質量部を表す。
装置 :東洋曹達製 HLC−802A
カラム :TSK gel GMH6 2本
測定温度 :40℃
試料溶液 :0.5質量%のTHF溶液
溶液注入量 :200μl
検出装置 :屈折率検出器
標準 :ポリスチレン
JIS−K−2283の方法で行った。
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計、滴下ロート、および窒素吹き込み管を備えた反応容器に、表1記載の重合溶剤[希釈剤(D)に相当]を仕込み、ガラス製ビーカーに、表1に記載の単量体を合計100部、単量体の希釈剤[希釈剤(D)に相当]を表1記載の部数、並びに重合触媒として2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル:ADVNと略記)0.04部および2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル:AMBNと略記)0.18部を仕込み、20℃で撹拌、混合して単量体−重合触媒の希釈剤溶液を調製し、滴下ロートに仕込んだ。
反応容器の気相部の窒素置換を行い、気相酸素濃度を500〜1,000ppmとした。密閉下に、75℃にて2時間かけて単量体−重合触媒の希釈剤溶液を滴下し、滴下終了から4時間、同温度で熟成した後、得られたポリマーを130℃、減圧度4kPa以下で2時間かけて低沸成分を留去し、表1に記載の重量平均分子量(以下Mwと記す)を有する共重合体および希釈剤(D)を含む潤滑油添加剤組成物を得た。
これらの潤滑油添加剤組成物について、濁度測定を行った。結果を表2に示す。
JIS K6714-1977及びK7105-1981に準拠。
装置 :日本精密光学株式会社製 ポイック積分球式濁度計 SEP−T−SB
吸収セル:液層の厚み10mm
測定温度:20±5℃
計算式 :濁度(%)=Td×100/Tt
Td:測定試料の散乱透過光量
Tt:測定試料の全透過光量
潤滑油添加剤組成物(A'−1)〜(A'−3)、(X'−1)または(X'−2)を、基油(DOS;100℃の動粘度:3.206mm2/s、粘度指数:152)に表3記載の重量%溶解し、潤滑油組成物を作製した。得られた潤滑油組成物の粘度指数の測定結果を表3に示す。
Claims (6)
- 炭素数1〜4のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルおよび炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルからなる群から選ばれる1種以上の(メタ)アクリル酸エステル(a1)、炭素数11〜15のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a2)、並びに炭素数16〜24の直鎖アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a3)を必須構成単量体とする共重合体であって、(a1)がメタクリル酸メチルを含有し、溶解性パラメーターが9.35〜11である共重合体(A)、並びに希釈剤(D)および必要により他の添加剤(E)を含有し、希釈剤(D)が、(A)を構成する全単量体の合計重量に対して0.2〜10倍重量のエステル系合成潤滑油を含む潤滑油添加剤組成物。
- (A)が、全構成単量体の合計重量に基づき15〜65重量%の(a1)、0.1〜39.9重量%の(a2)、および10〜80重量%の(a3)から構成される共重合体である請求項1記載の潤滑油添加剤組成物。
- (a1)がメタクリル酸メチルである請求項1または2記載の潤滑油添加剤組成物。
- 共重合体(A)の重量平均分子量が、5,000〜1,000,000である請求項1〜3のいずれか記載の潤滑油添加剤組成物。
- 請求項1〜4のいずれか記載の潤滑油添加剤組成物とエステル系合成潤滑油を含有するエステル系合成潤滑油組成物。
- 炭素数1〜4のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルおよび炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルからなる群から選ばれる1種以上の(メタ)アクリル酸エステル(a1)、炭素数11〜15のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a2)、並びに炭素数16〜24の直鎖アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a3)を必須構成単量体とする共重合体であって、(a1)がメタクリル酸メチルを含有し、溶解性パラメーターが9.35〜11である共重合体(A)、並びに希釈剤(D)および必要により他の添加剤(E)からなる潤滑油添加剤組成物の製造方法であって、単量体を重合触媒および希釈剤(D)の存在下に溶液重合する工程において、希釈剤(D)が、(A)を構成する全単量体の合計重量に対して0.2〜10倍重量のエステル系合成潤滑油を含むことを特徴とする潤滑油添加剤組成物の製造方法。
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