JP3816847B2 - 粘度指数向上剤および潤滑油組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、粘度指数向上剤および潤滑油組成物に関する。詳しくは、剪断安定性と粘度指数向上能に優れた粘度指数向上剤およびそれを含む潤滑油組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、地球環境保護の気運が高まり、自動車の省燃費性とロングライフ性がより一層要求されてきている。自動車の省燃費性を向上させるには、潤滑油に粘度指数向上剤を添加し、マルチグレード化する方法が一般的に行われている。
また、潤滑油のロングライフ性を向上させるには剪断安定性を向上させる方法が一般的である。しかし、剪断安定性は従来のPMA系(ポリメタクリレート系)粘度指数向上剤(例えば、特開平8−53683号公報)では十分といえず改良が必要とされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来、PMA系粘度指数向上剤の剪断安定性を向上させる方法として、比較的低分子量のPMAを使用する方法が提案されている。しかし、この方法では、剪断安定性の向上は見られるが、粘度指数向上効果が悪化するという問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の共重合体(A)からなる粘度指数向上剤が、剪断安定性に優れ、かつ粘度指数向上効果においても優れていることを見いだし、本発明に到達した。
即ち本発明は、炭素数1および/または2のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)、炭素数12および/または13のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a2)、炭素数14および/または15のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a3)、並びに炭素数16〜24のアルキル基から選ばれる1種以上のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a4)を必須構成単量体とし、(a1)〜(a4)の合計質量に基づいて(a1)が27〜40%(以下において特に限定しない限り、%は質量%を表す)、(a2)が10〜40%、(a3)が10〜40%、および(a4)が10〜35%である共重合体(A)からなる粘度指数向上剤、およびこれを含有する潤滑油組成物である。
【発明の実施の形態】
【0005】
共重合体(A)は、(メタ)アクリル酸エステル(a1)〜(a4)を必須構成単量体とする共重合体である。
【0006】
(a1)は、炭素数1および/または2の(メタ)アクリル酸アルキルエステルであり、具体的には、(メタ)アクリル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸エチルエステルおよびこれらの併用である。好ましくはメタクリル酸メチルエステルである。
【0007】
(a2)は炭素数12および/または13のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルであり、直鎖または分岐のアルキル基を有するものが含まれる。これらのアルキル基は炭素数12または13のアルコールから水酸基を除いた残基であり、アルコールとしては、飽和の1級、2級、または3級アルコールが使用できる。これらのうち好ましいのは1級アルコールである。飽和1級アルコールの具体例としては、デシルアルコール、トリデシルアルコール、2-メチルウンデシルアルコール、2-メチルドデシルアルコール、オキソ合成により製造されたアルコール[例えば、商品名「ドバノール23」(三菱化学製)、「トリデカノール」(協和発酵製)、「オキソコール1213」(日産化学製)等が挙げられる。これらの中で好ましくは、デシルアルコール、トリデシルアルコール、2-メチルウンデシルアルコール、2-メチルドデシルアルコール、「ドバノール23」である。
(a2)の具体例としては、炭素数12の直鎖型としては(メタ)アクリル酸n-ドデシルエステル、炭素数12の分岐型としては(メタ)アクリル酸2-メチルウンデシルエステルなどが挙げられる。
炭素数13の直鎖型としては(メタ)アクリル酸n-トリデシルエステル、炭素数13の分岐型としては(メタ)アクリル酸2-メチルドデシルエステルなどが挙げられる。
また炭素数12および13の直鎖と分岐の混合型としては、「ドバノール23」から誘導された(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。
これらのうち、好ましいものはメタクリル酸アルキルエステル、さらに好ましいものはメタクリル酸n-ドデシルエステル、メタクリル酸2-メチルウンデシルエステル、メタクリル酸n-トリデシルエステル、メタクリル酸2-メチルドデシルエステル、「ドバノール23」から誘導されたメタクリル酸アルキルエステル、およびこれらの2種以上の併用である。併用の場合の炭素数12/炭素数13の質量比率は好ましくは100/0〜30/70であり、直鎖型/分岐型の質量比率は好ましくは100/0〜50/50である。
【0008】
(a3)は炭素数14および/または15のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルであり、直鎖および分岐のアルキル基を有するものが含まれる。これらのアルキル基は炭素数14または15のアルコールから水酸基を除いた残基であり、アルコールとしては、飽和の1級、2級、または3級アルコールが使用できる。これらのうち好ましいのは1級アルコールである。飽和1級アルコールの具体例としては、テトラデシルアルコール、ペンタデシルアルコール、2-メチルトリデシルアルコール、2-メチルテトラデシルアルコール、オキソ合成により製造されたアルコール[例えば、商品名「ドバノール45」(三菱化学製)、「オキソコール1415」(日産化学性)等が挙げられる。これらの中で好ましくは、テトラデシルアルコール、ペンタデシルアルコール、2-メチルトリデシルアルコール、2-メチルテトラデシルアルコール、「ドバノール45」である。具体的には炭素数14の直鎖型としては(メタ)アクリル酸n-テトラデシルエステル、炭素数14の分岐型としては(メタ)アクリル酸2-メチルトリデシルエステルなどが挙げられる。
炭素数15の直鎖型としては(メタ)アクリル酸n-ペンタデシルエステル、炭素数15の分岐型としては(メタ)アクリル酸2-メチルテトラデシルエステルなどが挙げられる。
また炭素数14および15の直鎖と分岐の混合型として「ドバノール45」から誘導される(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。
これらのうち、好ましいものはメタクリル酸アルキルエステル、さらに好ましいものはメタクリル酸n-テトラデシルエステル、メタクリル酸2-メチルトリデシルエステル、メタクリル酸n-ペンタデシルエステル、メタクリル酸2-メチルテトラシルエステル、「ドバノール45」から誘導されたメタクリル酸アルキルエステルおよびこれらの2種以上の併用である。併用の場合の炭素数14/炭素数15の質量比率は好ましくは(30〜100)/(0〜70)であり、直鎖型/分岐型の質量比率は好ましくは(50〜100)/(0〜50)である。
【0009】
(a4)は炭素数16〜24のアルキル基から選ばれる1種以上のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルであり、直鎖および分岐のアルキル基を有するものが含まれる。具体的には炭素数16の直鎖型としては(メタ)アクリル酸n-ヘキサデシルエステル、炭素数16の分岐型としては(メタ)アクリル酸2-メチルペンタデシルエステル、(メタ)アクリル酸2−ヘキシルドデシルエステルなど、炭素数17の直鎖型としては(メタ)アクリル酸n-ヘプタデシルエステル、炭素数17の分岐型としては(メタ)アクリル酸2-メチルヘキサデシルエステルなど、炭素数18の直鎖型としては(メタ)アクリル酸n-オクタデシルエステル、炭素数18の分岐型としては(メタ)アクリル酸2-メチルヘキサデシルエステルなど、炭素数19の直鎖型としては(メタ)アクリル酸n-ノナデシルエステルなど、炭素数20の直鎖型としては(メタ)アクリル酸n-エイコシルエステルなど、炭素数21の直鎖型としては(メタ)アクリル酸n-ヘンイコシルエステルなど、炭素数22の直鎖型としては(メタ)アクリル酸n-ドコシルエステルなど、炭素数23の直鎖型としては(メタ)アクリル酸n-トリコシルエステルなど、炭素数24の直鎖型としては(メタ)アクリル酸n-テトラコシルエステルなど、並びにこれらの2種以上の併用が挙げられる。
これらのうち、好ましいものは、炭素数16、18および/または20のアルキル基を有するメタクリル酸アルキルエステル、さらに好ましくは直鎖型のメタクリル酸n-ヘキサデシルエステル、メタクリル酸n-オクタデシルエステル、およびメタクリル酸n-エイコシルエステルおよびこれらの2種以上(好ましくは 2〜3種)の併用である。
2種の併用の場合の炭素数16/炭素数18、炭素数18/炭素数20、炭素数16/炭素数20の質量比率は好ましくは炭素数16/炭素数18=(20〜80)/(80〜20)であり、直鎖型/分岐型の質量比率は好ましくは直鎖/分岐=(40〜100)/(0〜60)である。
3種またはそれ以上の併用の場合、好ましくは炭素数16、炭素数18、炭素数20の組み合わせであり、炭素数16/炭素数18/炭素数20=(40〜100)/(10〜50)/(0.1〜20)である。
【0010】
(A)を構成するこれらの必須単量体の質量比は、(a1)〜(a4)の合計質量に基づいて(a1)が27〜40%、(a2)が10〜40%、(a3)が10〜40%、および(a4)が5〜35%であり、粘度指数向上能の観点から、好ましくは(a1)が28〜35%、(a2)が15〜35%、(a3)が15〜35%および(a4)が10〜30%である。
【0011】
本発明において、(A)は、その他の単量体(b)との共重合体としてもよい。(b)としては、
(I)アルキルアルケニルエーテル;
炭素数1〜30の直鎖または分岐アルキル基を有するアルキルビニルエーテル、アルキル(メタ)アリルエーテル、アルキルプロペニルエーテルおよびアルキルイソプロペニルエーテルなどが挙げられ、これらのアルキルアルケニルエーテルのアルキル基としては;
▲1▼メチル基、エチル基、n−およびiso−プロピル基、n−、iso−、sec−およびt−ブチル基、n−、iso−、sec−およびネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、n−およびiso−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−およびiso−ノニル基、n−およびiso−デシル基、n−およびiso−ドデシル基、n−およびiso−トリデシル基、n−およびiso−テトラデシル基、n−およびiso−ペンタデシル基、n−およびiso−ヘキサデシル基、n−およびiso−オクタデシル、エイコシル並びにドコシル等が挙げられる。
具体的には、アルキルビニルエーテルとしては、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテルなど、アルキル(メタ)アリルエーテルとして、アルキルプロペニルエーテル、およびアルキルイソプロペニルエーテルなどが挙げられる。
これらのなかで好ましくはアルキルビニルエーテル(さらに好ましくはメチルビニルエーテル、エチルビニルエーテルおよびn−プロピルビニルエーテル)、およびアルキル(メタ)アリルエーテル(さらに好ましくはメチルアリルエーテルおよびエチルアリルエーテル)である。
【0012】
(II)(メタ)アクリル酸アルキルエステル;
前述の(a1)〜(a4)以外の(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられ、アルキル基としては炭素数3〜11の直鎖または分岐アルキル基であり前述の(I)の▲1▼と同様の基が挙げらる。(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、(メタ)アクリル酸プロピルエステル、(メタ)アクリル酸イソプロピルエステル、(メタ)アクリル酸ブチルエステル、(メタ)アクリル酸イソブチルエステル、(メタ)アクリル酸sec−ブチルエステル、(メタ)アクリル酸tert−ブチルエステル、(メタ)アクリル酸ペンチルエステル、(メタ)アクリル酸ヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸2エチルヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸n−オクチルエステル、(メタ)アクリル酸イソデシルエステル、(メタ)アクリル酸ウンデシルエステルなどが挙げられる。
【0013】
(III)(ポリ)アルキレングリコールもしくはそのモノアルキルエーテルのモノ(メタ)アクリル酸エステル[(ポリ)アルキレングリコールはアルキレングリコールおよびポリアルキレングリコールを表す。以下同様の表現を用いる。];
(ポリ)アルキレングリコールを構成するアルキレン基としては、炭素数が2〜20のエチレン基、プロピレン基、ブチレン基、2−ブチレン基、イソブチレン基、炭素数5〜20のα−アルキレン基、トリメチルエチレン基、テトラメチルエチレン基、スチレン基、α−メチルスチレン基、1,1−ジフェニルエチレン基、シクロヘキシレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基が挙げられる。好ましくは、炭素数2〜6のアルキレン基である。(ポリ)アルキレングリコールにおけるアルキレングリコールの単位の数は通常1〜50、好ましくは1〜20であり、数平均分子量(以下、Mnと略記する。ゲルパーミュエションクロマトグラフィーによるポリエチレングリコールを標準とした測定)は通常60〜2000であり、好ましくは60〜1000である。
また、モノアルキルエーテルを構成するアルキル基としては前述の(I)の▲1▼のアルキル基のうちの炭素数1〜20のもの、好ましくは炭素数1〜18のアルキル基が挙げられる。(ポリ)アルキレングリコールもしくはそのモノアルキルエーテルのモノ(メタ)アクリル酸エステルの具体例としては、ポリエチレングリコール(エチレングリコールの単位数9)モノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(エチレングリコールの単位数18)モノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(プロピレングリコールの単位数3)モノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(エチレングリコールの単位数6)モノメチルエーテルモノ(メタ)アクリレート、エチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテルモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(プロピレングリコールの単位数3)モノブチルエーテルモノ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
【0014】
(IV)ポリ(グリシジルエーテル)のモノ(メタ)アクリル酸エステル
(IV)におけるポリ(グリシジルエーテル)としては、炭素数が1〜12個のアルキル基、アルケニル基もしくは芳香族環を有するアルキルグリシジルエーテル、アルケニルグリシジルエーテルもしくは芳香族グリシジルエーテルのグリシジル基を開環重合して得られる重合体が挙げられ、アルキルグリシジルエーテルとしては、例えば、エチルグリシジルエーテル、n−プロピルグリシジルエーテル、n−およびiso−ブチルグリシジルエーテル、n−ヘキシルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテルなど、アルケニルグリシジルエーテルとしては、アリルグリシジルエーテル、メタリルグリシジルエーテル、プロペニルグリシジルエーテルなど、芳香族グリシジルエーテルとしては、フェニルグリシジルエーテルなどが挙げられる。ポリ(グリシジルエーテル)のグリシジルエーテル単位の数は、通常1〜30、好ましくは1〜20であり、Mnは通常60〜2,000、好ましくは60〜1,000である。
【0015】
(V)脂肪酸ビニルエステル;
脂肪酸を構成するアルキル基の炭素数が1〜30(直鎖もしくは分岐アルキル基)の脂肪酸のビニルエステルが含まれ、該アルキル基としては前述の(I)の▲1▼と同様の基、好ましくは炭素数が1〜22、さらに好ましくは1〜10のアルキル基が挙げられる。具体的には、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ヘキサン酸ビニル、ヘプタン酸ビニル、2−エチルヘキサン酸ビニルおよびn−オクタン酸ビニルなどが挙げられる。
【0016】
(VI)窒素原子含有単量体;
(VI−1)アミド基含有ビニル単量体:
例えば、非置換もしくはモノアルキル(炭素数1〜4)置換(メタ)アクリルアミド、[(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−i−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−n−およびi−ブチル(メタ)アクリルアミドなど]、ジアルキル(炭素数1〜4)置換(メタ)アクリルアミド[N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジn−ブチル(メタ)アクリルアミド]、N−ビニルカルボン酸アミド[N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニル−n−およびi−プロピオニルアミド、N−ビニルヒドロキシアセトアミド]などのアミド基のみに窒素原子を有するもの、
(VI−2)ニトロ基含有単量体:
例えば、4−ニトロスチレンなど、
(VI−3)1〜3級アミノ基含有ビニル単量体:
1級アミノ基含有ビニル単量体、例えば、炭素数3〜6のアルケニルアミン[(メタ)アリルアミン、クロチルアミンなど]、アミノアルキル(炭素数2〜6)(メタ)アクリレート[アミノエチル(メタ)アクリレートなど]、2級アミノ基含有ビニル単量体、例えば、アルキル(炭素数1〜6)アミノアルキル(炭素数2〜6)(メタ)アクリレート[t−ブチルアミノエチルメタクリレート、メチルアミノエチル(メタ)アクリレートなど]、ジフェニルアミン(メタ)アクリルアミド[4−ジフェニルアミン(メタ)アクリルアミド、2−ジフェニルアミン(メタ)アクリルアミドなど]、炭素数6〜12のジアルケニルアミン[ジ(メタ)アリルアミンなど]、3級アミノ基含有ビニル単量体、例えば、ジアルキル(炭素数1〜4)アミノアルキル(炭素数2〜6)(メタ)アクリレート[ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートなど、ジアルキル(炭素数1〜4)アミノアルキル(炭素数2〜6)(メタ)アクリルアミド[ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなど]、3級アミノ基含有芳香族ビニル系単量体[N,N−ジメチルアミノスチレン、など]、含窒素複素環含有ビニル系単量体[モルホリノエチル(メタ)アクリレート、4−ビニルピリジン、2−ビニルピリジン、N−ビニルピロール、N−ビニルピロリドン、N−ビニルチオピロリドンなど]、およびこれらの塩酸塩、硫酸塩、燐酸塩、低級アルキル(炭素数1〜8)モノカルボン酸塩(例えば、酢酸塩、プロピオン酸塩など、
(VI−4)第4級アンモニウム塩基含有ビニル単量体:
例えば、前述の3級アミノ基含有ビニル単量体を、4級化剤(炭素数1から12のアルキルクロライド、ジアルキル硫酸、ジアルキルカーボネート、およびベンジルクロライド等)を用いて4級化したものなどが挙げられる。具体的には、アルキル(メタ)アクリレート系第4級アンモニウム塩としては、例えば、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリエチルアンモニウムクロライド、(メタ)アクリロイルオキシエチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、(メタ)アクリロイルオキシエチルメチルモルホリノアンモニウムクロライドなど;アルキル(メタ)アクリルアミド系第4級アンモニウム塩としては、例えば、(メタ)アクリロイルアミノエチルトリメチルアンモニウムクロライド、(メタ)アクリロイルアミノエチルトリエチルアンモニウムクロライド、(メタ)アクリロイルアミノエチルジメチルベンジルアンモニウムクロライドなど;その他の第4級アンモニウム塩基含有ビニル系単量体としては、例えば、ジメチルジアリルアンモニウムメチルサルフェート、トリメチルビニルフェニルアンモニウムクロライドなど、(VI−5)両性ビニル単量体:
N−(メタ)アクリロイルオキシ(もしくはアミノ)アルキル(炭素数1〜10)N,N−ジアルキル(炭素数1〜5)アンモニウム−N−アルキル(炭素数1〜5)カルボキシレート(もしくはサルフェート)、例えば、N−(メタ)アクリロイルオキシエチルN,N−ジメチルアンモニウムN−メチルカルボキシレート、N−(メタ)アクリロイルアミノプロピルN,N−ジメチルアンモニウムN−メチルカルボキシレート、およびN−(メタ)アクリロイルオキシエチルN,N−ジメチルアンモニウムプロピルサルフェートなど、
(VI−6)ニトリル基含有単量体:
(メタ)アクリロニトリルなど、
【0017】
(VII)脂肪族炭化水素系ビニル単量体:
例えば、炭素数2〜20のアルケン[エチレン、プロピレン、ブテン、イソブチレン、ペンテン、ヘプテン、ジイソブチレン、オクテン、ドデセン、オクタデセンなど]、および炭素数4〜12のアルカジエン[ブタジエン、イソプレン、1,4−ペンタジエン、1,6ヘプタジエン、1,7−オクタジエンなど]、
【0018】
(VIII)脂環式炭化水素系ビニル単量体:
例えば、シクロヘキセン、(ジ)シクロペンタジエン、ピネン、リモネン、インデン、ビニルシクロヘキセン、およびエチリデンビシクロヘプテンなど、
【0019】
(IX)芳香族炭化水素系ビニル単量体:
例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−ジメチルスチレン、4−エチルスチレン、4−イソプロピルスチレン、4−ブチルスチレン、4−フェニルスチレン、4−シクロヘキシルスチレン、4−ベンジルスチレン、4−クロチルベンゼン、および2−ビニルナフタレンなど、
【0020】
(X)ビニルケトン類:
例えば、炭素数1〜8のアルキルもしくはアリールのビニルケトン[メチルビニルケトン、エチルビニルケトン、フェニルビニルケトンなど]、
【0021】
(XI)エポキシ基含有ビニル単量体;
例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アリルエーテルなど、
【0022】
(XII)ハロゲン元素含有ビニル単量体;
例えば、塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン、塩化(メタ)アリル、ハロゲン化スチレン(ジクロルスチレンなど)等、
【0023】
(XIII)不飽和ジカルボン酸のジエステル;
例えば、不飽和ジカルボン酸[マレイン酸、フマール酸、イタコン酸など]のアルキル(炭素数1〜12)、シクロアルキル(炭素数4〜24)およびアラルキル(炭素数7〜18)のジエステルが挙げられ、これらのうち炭素数1〜8のアルキルジエステル[ジメチルマレエート、ジメチルフマレート、ジエチルマレエート、ジオクチルマレエートなど]が好ましい。
【0024】
(XIV)ヒドロキシル基含有ビニル単量体;
例えば、ヒドロキシル基含有芳香族ビニル単量体[p−ヒドロキシスチレンなど]、ヒドロキシアルキル(炭素数2〜6)(メタ)アクリレート[2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2または3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなど]、モノ−またはジ−ヒドロキシアルキル(炭素数1〜4)置換(メタ)アクリルアミド[N,N−ジヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ−2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリルアミドなど]、ビニルアルコール(酢酸ビニル単位の加水分解により形成される)、炭素数3〜12のアルケノール[(メタ)アリルアルコール、クロチルアルコール、イソクロチルアルコール、1−オクテノール、1−ウンデセノールなど]、炭素数4〜12のアルケンジオール[1−ブテン−3−オール、2−ブテン−1−オール、2−ブテン−1,4−ジオールなど]、ヒドロキシアルキル(炭素数1〜6)アルケニル(炭素数3〜10)エーテル[2−ヒドロキシエチルプロペニルエーテルなど]、多価(3〜8価)アルコール(アルカンポリオール、その分子内もしくは分子間脱水物、糖類、例えばグリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ソルビタン、ジグリセリン、蔗糖)のアルケニル(炭素数3〜10)エーテルもしくは(メタ)アクリレート[蔗糖(メタ)アリルエーテル]など、
【0025】
(XV)イオン性基含有ビニル単量体;
(XV−1)アニオン性基含有ビニル単量体:
不飽和モノカルボン酸[(メタ)アクリル酸、α−メチル(メタ)アクリル酸、クロトン酸、桂皮酸など]、
不飽和ジカルボン酸[マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸など]、および不飽和ジカルボン酸のモノアルキル(炭素数1〜8)エステル[マレイン酸モノメチルエステル、フマル酸モノエチルエステル、イタコン酸モノブチルエステルなど]。
【0026】
(XV−2)スルホン酸基含有ビニル単量体:
例えば、炭素数2〜6のアルケンスルホン酸[ビニルスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸など]、炭素数6〜12の芳香族ビニル基含有スルホン酸[α−メチルスチレンスルホン酸など]、スルホン酸基含有(メタ)アクリルエステル系単量体[スルホプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエタンスルホン酸など]、スルホン酸基含有(メタ)アクリルアミド系単量体[2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸など]、スルホン酸基と水酸基を含有するビニル単量体[3−(メタ)アクリルアミド−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、3−アリロキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、3−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸など]、アルキル(炭素数3〜18)アリルスルホコハク酸エステル[ドデシルアリルスルホコハク酸エステル]など。
【0027】
(XV−3)硫酸エステル基含有ビニル単量体:
例えば、ポリ(n=2〜30)オキシアルキレン(エチレン、プロピレン、ブチレン:単独、ランダム、ブロックでもよい)モノ(メタ)アクリレートの硫酸エステル、ポリ(n=2〜30)オキシアルキレン(エチレン、プロピレン、ブチレン:単独、ランダム、ブロックでもよい)ビスフェノールAモノ(メタ)アクリレートの硫酸エステルなど、
【0028】
(XV−4)燐酸基含有ビニル単量体:
例えば、(メタ)アクリロイルオキシアルキル(炭素数2〜6)燐酸モノエステル[(メタ)アクリロイルオキシエチルホスフェートなど]、(メタ)アクリロイルオキシホスホン酸[2−アクリロイルオキシエチルホスホン酸]など、
【0029】
(XV)としては、これらの塩であってもよい。
塩としては;
アルカリ金属塩[リチウム塩、ナトリウム塩およびカリウム塩]、アミン塩[例えば、炭素数1〜10の1級アミン(メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、モノエタノールアミンおよびフェニルアミンなど)との塩:炭素数1〜20の2級アミン(ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジエタノールアミンおよびジフェニルアミンなど)との塩:および、炭素数1〜30の3級アミン(トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミンおよびトリフェニルアミンなど)との塩]、アンモニウム塩並びに4級アンモニウム塩[例えば、炭素数1〜12のアルキル、アルケニルもしくはアラルキル基等を有する4級アンモニウム塩(テトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム塩、テトラメチルエチルアンモニウム塩、トリメチルベンジルアンモニウム塩、トリエチルベンジルアンモニウム塩およびトリメチルドデシルアンモニウム塩など)]の塩が挙げられる。
【0030】
これらのうち好ましいものは、(I)アルキルアルケニルエーテル、(II)(メタ)アクリル酸アルキルエステル、並びに(V)脂肪酸ビニルエステルである。
アルキルアルケニルエーテルのうち、好ましいものは、炭素数1〜20の直鎖または分岐アルキル基を有するアルキルアルケニルエーテルである。
アルキルアルケニルエーテルのうち、好ましいものは、炭素数1〜20の直鎖または分岐アルキル基を有するアルキルアルケニルエーテルである。
(メタ)アクリル酸エステルのうち、好ましいものは、炭素数6〜10のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル、炭素数6〜20のアリール基を有する(メタ)アクリル酸アリールエステル及び炭素数7〜20のアラルキル基を有する(メタ)アクリル酸アラルキルエステルである。
脂肪酸ビニルエステルのうち、好ましいものは、炭素数1〜20(カルボキシル基とビニル基の炭素を除く)のビニルエステルである
単量体(b)のうち、アルキルアルケニルエーテルの使用割合は(b)のうちの好ましくは2〜100%、(メタ)アクリル酸アルキルエステルの使用割合は(b)のうちの好ましくは10〜100%、脂肪酸ビニルエステルの使用割合は(b)のうちの好ましくは0〜80%である。特に好ましくは、アルキルアルケニルエーテルと(メタ)アクリル酸アルキルエステルの合計量が、全構成単量体の合計量に対して0〜20%である。
共重合体(A)を構成する単量体において(a1)〜(a4)/(b)の質量比率は、通常100/0〜70/30、好ましくは100/0〜80/20、さらに好ましくは100/0〜90/10である。最も好ましくは100/0である。
【0031】
重合体(A)は(a1)〜(a4)および必要により(b)の存在下、溶剤を用い、開始剤の存在下で重合することができる。溶剤としては、例えば溶剤精製油、イソパラフィンを含有するおよびまたは水素化分解による高粘度指数油、炭化水素系合成油、エステル系合成油、ナフテン油等が挙げられる。有機溶剤としては、例えば炭化水素系溶剤(ペンタン、ヘキサン等)、芳香族系溶剤(トルエン、キシレン等)、アルコール系溶媒(オクタール、ブタノール等)、ケトン系溶媒(メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン等)、アミド系溶媒(N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等)、スルホキシド系溶媒(ジメチルスルホキシド等)、及びこれらの2種以上の混合物をあげることができる。
開始剤としては、アゾ系開始剤、過酸化物系開始剤、レドックス系開始剤、有機ハロゲン化合物開始剤からなる群より選ばれる開始剤である。
アゾ系開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル2,2−アゾビスイソブチレート、アゾビスシアノ吉草酸及びその塩(例えば塩酸塩)、2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)ハイドロクロライド、2,2′−アゾビス(2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド等が挙げられる。
過酸化物系開始剤としては無機過酸化物[過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム等]、有機過酸化物[t−ブチルパーオキシピバレート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシネオヘプタノエート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−アミルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、ジブチルパーオキシトリメチルアジペート、ベンゾイルパーオキシド、クミルパーオキシド、ラウリルパーオキシド等]が挙げられる。 レドックス系触媒としては、アルカリ金属の亜硫酸塩もしくは重亜硫酸塩(例えば、亜硫酸アンモニウム、重亜硫酸アンモニウムなど)、塩化第一鉄、硫酸第一鉄、アスコルビン酸などの還元剤とアルカリ金属の過硫酸塩、過硫酸アンモニウム、過酸化水素、有機過酸化物など酸化剤との組合せよりなるもの等が挙げられる。
また、重合には連鎖移動剤を併用してもよく、このようなものとしては、例えばチオカルボン酸類(n−ラウリルメルカプタン、メルカプトエタノール、メルカプトプロパノール等)、チオール酸類(チオグリコール酸、チオリンゴ酸等)、2級アルコール類(イソプロパノ−ル等)、アミン類(ジブチルアミン等)、次亜燐酸塩類(次亜燐酸ナトリウム等)等を挙げることができ、(a)以外の連鎖移動剤の量は全ビニル系モノマーの量に対して、好ましくは0.001〜10%である。さらに好ましくは0.5〜5%である。
【0032】
本発明おける重合方法は、従来から知られている方法でよく、例えば溶液重合法、乳化重合法、懸濁重合法、逆相懸濁重合法、薄膜重合法、噴霧重合法等が挙げられる。重合制御の方法では断熱重合法、温度制御重合法が挙げられる。反応温度としては、30〜140℃、好ましくは50〜130℃、特に好ましくは70〜120℃である。また、熱による重合開始の方法の他に、放射線、電子線、紫外線などを照射して重合を開始させる方法を採ることもできる。好ましいものは温度制御した溶液重合法である。
さらに、共重合の様式としては、ランダム付加重合または交互共重合のいずれでもよく、また、グラフト共重合またはブロック共重合のいずれでもよい。
上記の製造法で得られる共重合体(A)の重量平均分子量(以下、Mwと略記する。なお、Mwは、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィーによるポリスチレンに換算し求めた重量平均分子量である)は、用途等によって異なるが、通常5,000〜500,000、 好ましくは10,000〜500,000、さらに好ましくは10,000〜250,000である。
Mwが、10,000以上であれば、増粘性の点で好ましく、500,000以下であれば剪断安定性の点で好ましい。
また、変速機油に使用する場合にはせん断力が強くかかるためMwは10,000〜35,000が好ましく、さらに好ましくは、15,000〜30,000である。
【0033】
共重合体(A)は、溶解性パラメーターが、好ましくは9.15〜9.25、さらに好ましくは9.18〜9.23であり、溶解性パラメーターが上記範囲内であれば油もしくは有機溶剤への溶解性が良好であり、さらに粘度指数向上能が高い。
なお、本発明における溶解性パラメーターは、Fedors法[Poym.Eng.Sci.14(2)147−154,(1974)]によって算出される値である。
共重合体(A)は示差走査熱量計により測定した結晶化開始温度が好ましくは−10℃以下であり、さらに好ましくは−15℃以下、特に好ましくは−20℃以下である。−10℃以下であれば低温で増粘しにくく、低温特性に悪影響を及ぼすことが少ない。本発明の示差走査熱量計による結晶化開始温度は、PERKIN−ELMER社製『DSC7』を使用し、粘度指数向上剤5mgを試料とし、10℃/分の等温速度で100℃から−40℃まで冷却したときに観測される結晶化開始温度である。
【0034】
さらに、共重合体(A)は、下記関係式(2)で表わされる立体障害ファクター(F){構成単位のモル分率に基づいて平均した値}が好ましくは8.4以下であり、さらに好ましくは8.0以下、特に好ましくは7.5以下である。
Fが8.4以下であれば、粘度指数向上能の点で好ましい。
F=4X+Y (2)
立体障害ファクター(F)とは、(A)の構成単位において、側鎖が結合した主鎖の原子を0番目とした場合、側鎖の方向に数えて6番目に位置する原子の総数(X)(原子の種類にかかわらない)を4倍し、7番目に位置する原子の総数(Y)(原子の種類にかかわらない)との和で示される。
この立体障害ファクター(F)は、ポリマー主鎖からの見た側鎖の立体障害の大きさを便宜的に表したものであり、数字が大きいほど立体障害が大きくなる。計算例を挙げると次のようになる。原子の右肩の数字は主鎖からの原子の順番を示している。なお1つの構成単位中に複数の側鎖がある場合は、それらについても計算した総和を(F)とする。
【0035】
以下に、立体障害ファクター(F)の計算例を挙げる。
例)メタクリル酸メチルエステル/メタクリル酸n−ドデシルエステル/メタクリル酸n−テトラデシルエステル/メタクリル酸n−ヘキサデシルエステル=53.9/24.7/12.7/8.7モル比の共重合体
【0036】
【化1】
【0037】
構成単位(2)において;
メタクリル酸n−ドデシルエステルの場合はnは4
メタクリル酸n−テトラデシルエステルの場合はnは6
メタクリル酸n−ヘキサデシルエステルの場合はnは8
【0038】
【0039】
共重合体(A)のHLB値は0.5〜6.0が好ましい。HLBがこの範囲内にあると抗乳化性が特に良好である。好ましくは、HLB値が1.0〜5.5である。さらに好ましくは、HLB値が1.5〜5.0である。
本発明のHLB値は、有機性無機性の概念のHLB(「新・界面活性剤入門」三洋化成工業株式会社発行P197−198)によって算出される値である。
【0040】
本発明の粘度指数向上剤は、共重合体(A)以外に、さらに(メタ)アクリル酸アルキルエステルを単量体のまま含有していてもよい。好ましい含有量は共重合体(A)を構成する単量体の合計モル数に対して、0.01〜5モル%、さらに好ましくは、0.1〜4モル%である。
このような(メタ)アクリル酸アルキルエステルの好ましい具体例としては、先述の(a2)、(a3)および(a4)が挙げられる。
これらの単量体が0.01〜5モル%含まれる粘度指数向上剤を用いた潤滑油組成物は特に摩擦係数が高く、自動変速機の伝達トルク性能が良好であるため自動変速機油用に特に好ましい。
なお、単量体(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、重合反応しなかった未反応の単量体をそのまま残存させて粘度指数向上剤中に含有させてもよく、また重合後に添加してもよく、後述の粘度指数向上剤濃厚液に添加してもよく、また、後述の潤滑油組成物に添加してもよい。
単量体(メタ)アクリル酸アルキルエステルの含有量は、得られた共重合体をそのまま、もしくは後述の粘度指数向上剤濃厚液を試料として1H−NMRによって測定することができる。
【0041】
本発明の粘度指数向上剤は、さらに溶剤で希釈して、粘度指数向上剤濃厚液として使用するとハンドリング性が良好になり好ましい。希釈する場合の、(A)/(溶剤)の質量比は(30〜85)/(70〜15)、好ましくは(40〜75)/(60〜25)である。この範囲であれば、ハンドリング性がさらに良好である。
希釈溶剤としては、溶剤精製油、イソパラフィンを含有するおよび/または水素化分解による高粘度指数油、炭化水素系合成潤滑油、エステル系合成潤滑油、ナフテン油、単一組成の有機溶媒、ならびにこれらの混合物が挙げられる。単一組成の有機溶剤としては、例えば炭化水素系溶剤(ペンタン、ヘキサン等)、芳香族系溶剤(トルエン、キシレン等)、アルコール系溶媒(オクタール、ブタノール等)、ケトン系溶媒(メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン等)、アミド系溶媒(N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等)、およびスルホキシド系溶媒(ジメチルスルホキシド等)をあげることができる。
これらのうち好ましくは、溶剤精製油、イソパラフィンを含有するおよび/または水素化分解による高粘度指数油、炭化水素系合成油、エステル系合成油、ナフテン油である。特に好ましくは引火点(COC)が120℃以上の溶剤精製油、イソパラフィンを含有するおよびまたは水素化分解による高粘度指数油、炭化水素系合成油、エステル系合成油、ナフテン油である。この範囲では、粘度指数向上剤の火気に対する安全性が高い。また、これらは2種以上の混合してもよい。
【0042】
本発明の粘度指数向上剤は通常エンジン油、変速機油[ギア油(工業用、自動車用)、自動変速機油(オートマチックトランスミッション油、トロイダルCVT油、ベルトCVT油)]、パワーステアリング油、ショックアブソーバー油に使用されるが、特にせん断が厳しい変速機油[ギア油(自動車用)、自動変速機油(オートマチックトランスミッション油、トロイダルCVT油、ベルトCVT油)]に用いた場合、ロングライフ性に効果的である。最も好ましくは、省燃費性に優れたスリップ制御機構を有する自動変速機の潤滑油に用いた場合であり、省燃費性、ロングライフ性ともに効果的である(シャダー性にも悪影響しない)。
【0043】
本発明の粘度指数向上剤もしくは粘度指数向上剤濃厚液と基油からなる潤滑油組成物において、用いる基油は100℃における動粘度が2〜5mm2/sのものが好ましい。また、基油の粘度指数は95以上が好ましく、さらに好ましくは100以上である。このような基油に本発明の粘度指数向上剤もしくは粘度指数向上剤濃厚液を配合した潤滑油組成物は、粘度指数が高く省燃費性が良好となる。さらに用いる基油の流動点(JIS K2269)は−20℃以下が好ましい。さらに好ましくは−25℃以下である。基油の流動点がこの範囲であるとワックスの析出量が少なく低温粘度が良好である。又、基油としては、溶剤精製油、イソパラフィンを含有するおよび/または水素化分解による高粘度指数油、炭化水素系合成潤滑油、エステル系合成潤滑油、ナフテン油およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
【0044】
本発明の粘度指数向上剤もしくは粘度指数向上剤濃厚液は、基油に対して、共重合体成分として好ましくは1〜30%添加、混合して、本発明の潤滑油組成物として使用される。本発明の潤滑油組成物がエンジン油の場合には2〜10%、変速機油(ギヤ油や自動変速機油)の場合は、2〜25%、好ましくは3〜10%、トラクション油の場合は0.5〜10%添加された場合に特に好ましい結果を与える。
【0045】
本発明の潤滑油組成物は、他の任意成分、例えば清浄剤(スルフォネート系、サリシレート系、フェネート系、ナフテネート系のMg塩やCa塩等)、分散剤[(アルケニル(イソブテニル)コハク酸イミド系、ホウソ化アルケニルコハク酸イミド、マンニッヒ縮合物系等]、抗酸化剤(ジンクジチオフォスフェート、アミン系、ヒンダードフェノール系等)、油性向上剤[脂肪酸系(オレイン酸)、脂肪酸エステル系、アルキルアミン系(オレイルアミン)、アルコール系(オレイルアルコール)、アミド系(オレアミド)等]、摩擦摩耗調整剤(モリブデンジチオフォスフェート、モリブデンカーバメイト等)、極圧剤(硫黄リン系、クロル系等)、燐系添加剤(リン酸アルキルエステル、ジアルキルフォスファイトなど)がさらに添加されてもよい。これらの他の任意成分の添加量は、潤滑油組成物に対して好ましくは0〜15%である。
【0046】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下特に定めない限り、部は質量部を示す。 尚、実施例においては以下の略号を使用した。
MMA:メタクリル酸メチル
MB:メタクリル酸n−ブチルエステル
M12:メタクリル酸n-ドデシルエステル
MM11:メタクリル酸2-メチルウンデシルエステル
M13:メタクリル酸n-トリデシルエステル
MM12:メタクリル酸2-メチルドデシルエステル
M14:メタクリル酸n-テトラデシルエステル
MM14:メタクリル酸2-メチルテトラデシルエステル
M15:メタクリル酸n-ペンタデシルエステル
MM14:メタクリル酸2-メチルテトラデシルエステル
M16:メタクリル酸n-ヘキサデシルエステル
M18:メタクリル酸n-オクタデシルエステル
M20:(メタ)アクリル酸n-エイコシルエステル
[GPCによる重量平均分子量の測定法]
装置 : 東洋曹達製 HLC−802A
カラム : TSK gel GMH6 2本
測定温度 : 40℃
試料溶液 : 0.5重量%のTHF溶液
溶液注入量 : 200μl
検出装置 : 屈折率検出器
標準 : ポリスチレン
[1H−NMRによる残存(メタ)アクリル酸アルキルエステルの測定方法]
装置 :ブルカー製 A−300
測定溶媒 :CDCl3
測定試料液 :試料20mgを0.5mlのCDCl3 に溶解
試料管径 :5mm
積算回数 :64
<計算>
MH:(メタ)アクリル酸アルキルエステルの不飽和部分の1プロトン積分値(δ6.0−6.2)
PH2:共重合体(A)の構成単量体のエステル基の酸素原子に隣接するメチレン基の2プロトン積分値(δ3.8−4.1)
PH3:共重合体(A)の構成単量体のエステル基の酸素原子に隣接するメチル基の3プロトン積分値(δ3.4−3.7)
(メタ)アクリル酸アルキルエステルのモル%=MH/(PH2/2+PH3/3)×100
【0047】
(剪断安定性の試験方法)
JASO M347−95に準拠し試験時間を10時間とした。
【0048】
(粘度指数の試験方法)
JIS−K−2283の方法で行った。
【0049】
(摩擦係数の試験方法)
JASO M348−95の方法で500サイクル目のμtとμsの試験を行った。
【0050】
実施例1〜3
撹拌装置、加熱装置、冷却装置、温度計、窒素吹き込み管を備えた反応容器に、トルエンを1,500部、表1に示す単量体の混合物、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)40部、連鎖移動剤としてドデシルメルカプタン85部仕込み、窒素置換を行った後に密閉下で90℃で6時間重合反応を行った。得られたポリマーをメタノール10,000部で再沈殿し、さらにメタノール8,700部で2回洗浄後、100℃で4時間減圧乾燥し、共重合体(A1)〜(A3)からなる粘度指数向上剤(V1)〜(V3)を得た。
その後、これらの粘度指数向上剤500部と、溶剤精製油(引火点160℃)500部を撹拌装置、加熱装置、冷却装置、温度計、窒素吹き込み管を備えた反応容器で120℃、2時間、均一溶解希釈し、本発明の粘度指数向上剤濃厚液(B1)〜(B3)を得た。
【0051】
実施例4
撹拌装置、加熱装置、冷却装置、温度計、窒素吹き込み管および滴下槽を備えた反応容器に、引火点160℃の鉱物油を1,500部仕込み、85℃に温調し窒素置換を60分行った。表1に記載の種類と量の単量体の混合物、実施例1と同様の種類と量の重合開始剤および連鎖移動剤を滴下槽に仕込んだ。そして、密閉下85℃で2時間かけて等速で滴下槽の溶液を滴下して重合反応を行った。引き続き、85℃で2時間熟成し、120℃、20mmHgの減圧度で未反応のMMAを留去し、共重合体(A4)を含有する粘度指数向上剤(V4)を得た。その後、引火点160℃の鉱物油を7,000部仕込み、120℃で2時間かけて均一溶解希釈し、本発明の粘度指数向上剤濃厚液(B4)を得た。なお、(V4)のうちの10部を取り出してメタノール100部で再沈殿し、さらにメタノール87部で2回洗浄後、100℃で4時間減圧乾燥し、物性値測定用の共重合体(A4)を得た。
【0052】
比較例1、2
単量体の混合物として、表1記載の種類と量の単量体を使用すること以外は実施例1と同様にして、比較例1および2の共重合体(H1)および(H2)からなる粘度指数向上剤(W1)および(W2)、並びに粘度指数向上剤濃厚液(X1)および(X2)を得た。
比較例3
単量体の混合物として、表1記載の種類と量の単量体を使用し、重合開始剤の量を17部、熟成時間を0時間としたこと以外は実施例4と同様にして、共重合体(H3)を含有する粘度指数向上剤(W3)および粘度指数向上剤濃厚液(X3)を得た。なお、物性値測定用に共重合体(H3)を実施例4と同様にして得た。
【0053】
共重合体(A1)〜(A4)、(H1)〜(H3)の物性値等を表2に示す。また、実施例4及び比較例3については(メタ)アクリル酸エステル含有量を粘度指数向上剤(V4)および(W3)について測定したので、その結果を表2に示した。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】
実施例5〜7、比較例4および5
(B1)〜(B3)、(X1)または(X2)を高粘度指数油(流動点:−22.5℃、100℃の動粘度:3.0mm2/s)に溶解し、潤滑油組成物を作製した。そしてその潤滑油組成物の100℃の動粘度が6.1(mm2/s)になるよう粘度指数向上剤濃厚液の配合量を調整し試験油とし、剪断安定性と粘度指数を評価した。
得られた評価結果を表3に示す。本発明による潤滑油組成物は粘度指数が大きく、しかも剪断安定性試験における粘度低下率(%)が低い。
【0057】
【表3】
【0058】
実施例8、比較例6
(B4)または(X3)を鉱物油(SK Corporation製「YUBASE3」:流動点:−27.5℃、100℃の動粘度:3mm2/s)に溶解し、潤滑油組成物を作製する。そしてその潤滑油組成物の100℃の動粘度が6mm2/sになるよう粘度指数向上剤濃厚液の配合量を調整し試験油とし、剪断安定性、粘度指数及び摩擦係数を評価した。
得られた評価結果を表4に示す。本発明による潤滑油組成物は摩擦係数が大きいことがわかる。
【0059】
【表4】
【0060】
【発明の効果】
本発明により得られる共重合体は粘度指数向上能と剪断安定性が良好であり、粘度指数向上剤およびそれを含む潤滑油組成物とした場合、従来のものに比較して顕著な効果を有する。さらに、本発明の潤滑油組成物は従来のものに比べて摩擦係数が高く、自動変速機の伝達トルク性能が良好である。
これらの効果を奏することから、本発明の潤滑油組成物は、従来のPMA系粘度指数向上剤を使用した潤滑油組成物と比べて、今後の自動車の省燃費性、ロングライフ性の要求に対応できるため、エンジン油、変速機油[ギア油(工業用、自動車用)、自動変速機油(オートマチックトランスミッション油、トロイダルCVT油、ベルトCVT油)]、パワーステアリング油、ショックアブソーバー油等に好適に用いることができる。
Claims (9)
- 炭素数1および/または2のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)、炭素数12および/または13のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a2)、炭素数14および/または15のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a3)、並びに炭素数16〜24のアルキル基から選ばれる1種以上のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a4)を必須構成単量体とし、(a1)〜(a4)の合計質量に基づいて(a1)が27〜40%、(a2)が10〜40%、(a3)が10〜40%、および(a4)が5〜35%である共重合体(A)からなる粘度指数向上剤。
- 共重合体(A)が、下記(1)〜(5)のすべてを満たす請求項1記載の粘度指数向上剤。
(1)重量平均分子量が10,000〜500,000
(2)溶解性パラメーターが9.15〜9.25
(3)示差走査熱量計による結晶化開始温度が−10℃以下
(4)HLB値が0.5〜6.0
(5)下記の関係式(2)で表される立体障害ファクター(F)を構成単位のモル分率に基づいて平均した値が8.4以下
一般式
F=4X+Y (2)
{各構成単位において、側鎖中の、主鎖から6番目に位置する原子の総数をX、7番目に位置する原子の総数をYとする。} - 共重合体(A)において、(a1)がメタクリル酸メチルエステルであり、(a4)が炭素数16、18および/または20のアルキル基を有するメタクリル酸アルキルエステルである請求項1または2記載の粘度指数向上剤。
- 共重合体(A)を構成する単量体において、(a1)〜(a4)の合計質量に基づく(a1)が28〜35%、(a2)が15〜35%、(a3)が15〜35%、および(a4)が10〜30%である請求項1〜3のいずれか記載の粘度指数向上剤。
- 共重合体(A)、並びに共重合体(A)を構成する単量体の合計モル数に対して0.01〜5モル%の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを含有し、自動変速機油用である請求項1〜4いずれか記載の粘度指数向上剤。
- 共重合体(A)の重量平均分子量が10,000〜35,000であり、自動変速機油用である請求項1〜5のいずれか記載の粘度指数向上剤。
- スリップ制御機構を有する自動変速機用である請求項6記載の粘度指数向上剤。
- 請求項1〜7のいずれか記載の粘度指数向上剤と溶剤からなり、共重合体(A)/(溶剤)の質量比が(30〜85)/(70〜15)である粘度指数向上剤濃厚液。
- 100℃動粘度が2〜5mm2/s、粘度指数が95以上および流動点が−20℃以下の高粘度指数油と、請求項1〜8のいずれか記載の粘度指数向上剤または粘度指数向上剤濃厚液とを含有する潤滑油組成物。
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