JP7624800B2 - 中華風油脂組成物及びこれを用いた食品 - Google Patents

中華風油脂組成物及びこれを用いた食品 Download PDF

Info

Publication number
JP7624800B2
JP7624800B2 JP2019208260A JP2019208260A JP7624800B2 JP 7624800 B2 JP7624800 B2 JP 7624800B2 JP 2019208260 A JP2019208260 A JP 2019208260A JP 2019208260 A JP2019208260 A JP 2019208260A JP 7624800 B2 JP7624800 B2 JP 7624800B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
chinese
flavor
mass
style
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019208260A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021078406A (ja
Inventor
柚実子 豊口
毅 前嶋
正樹 田木
朋子 中島
順一 松原
晋也 長濱
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nisshin Oillio Group Ltd
Original Assignee
Nisshin Oillio Group Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nisshin Oillio Group Ltd filed Critical Nisshin Oillio Group Ltd
Priority to JP2019208260A priority Critical patent/JP7624800B2/ja
Publication of JP2021078406A publication Critical patent/JP2021078406A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7624800B2 publication Critical patent/JP7624800B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Noodles (AREA)
  • Seasonings (AREA)
  • Beans For Foods Or Fodder (AREA)
  • Edible Oils And Fats (AREA)
  • Seeds, Soups, And Other Foods (AREA)

Description

本発明は、中華風油脂組成物及びこれを用いた食品に関するものであり、特に、植物油脂に唐辛子油と中華風味油をブレンドすることで、中華風特有の辛味・しびれを付与して、中華風の風味を維持しつつ、調理後にも風味や香りがより持続し、総合的な(調理品全体の)美味しさや旨味を増強することのできる、中華風油脂組成物及びこれを用いた食品に関するものである。
中華風油脂組成物としては、唐辛子油が最もよく知られている。唐辛子油は中華料理に風味を付与する嗜好品として一般家庭でもよく用いられ、その独特の風味は中華料理の味覚を高めるために必要不可欠であるともいわれている。一般に、唐辛子油は、赤唐辛子や一味唐辛子等と一緒に植物油脂を加熱して、植物油脂に風味や色味を移行させて製造されている。
ここで、従来技術をみると、食味食感に優れ、ごはんに載せて食べるおかずとして具入り唐辛子油(ラー油)が知られている。例えば、(A)植物油と、(B)唐辛子及び/又はその抽出物と、(C)野菜類、魚介類、肉類、それらの加工食品から選ばれた少なくとも1種を含む、細片状又は粒状の具材と、(D)酸発酵乳とを含有することを特徴とする具入りラー油が知られている(特許文献1)。また、最近の健康志向を背景として、α-リノレン酸を多く含むエゴマ油等を使用し、香味良好でバランスの良い唐辛子油(ラー油)が知られている。また、最近の健康志向を背景に、例えば、オレイン酸を多く含む第1の植物油を130℃~180℃程度に加熱し、高温抽出に適した第1の香辛料を加えて成分を抽出し、次にリノール酸を多く含む第2の植物油を加えて100℃~130℃程度に温度を調整し、低温抽出に適した第2の香辛料を加えて成分を抽出し、次にα-リノレン酸を多く含む第3の植物油を加えて60℃~100℃程度に温度調整することを特徴とするラー油の製造方法が知られている(特許文献2)。
しかし、具入り唐辛子油は、どのような中華料理にかけてもおいしい中華風油脂組成物ではない。また、唐辛子油は熱い中華料理にかけて用いられることが多いので、熱により唐辛子油の風味や香りが飛散しやすく、また、調理後において、風味や香りが長く持続することが難しかった。そこで、中華風の風味を維持しつつ、調理後にも風味や香りが持続できる、中華風油脂組成物が求められていた。
特開2012-19780号公報 特許第5352828号公報
本発明の目的は、植物油脂に、唐辛子油と中華風味油を所定量配合することで、中華風特有の辛味・しびれを付与して、中華風の風味を維持しつつ、調理後にも風味や香りがより持続し、総合的な(調理品全体の)美味しさや旨味を増強することのできる、中華風油脂組成物及びこれを用いた食品を提供することである。
上記目的を達成するために、植物油脂に様々な油脂を配合して、鋭意検討した結果、植物油脂が50質量%以上となるように配合し、これに唐辛子油を前記油脂組成物の5質量%以上40質量%以下、中華風味油を前記油脂組成物の0.1質量%以上10質量%以下となるように配合すると、中華風特有の辛味・しびれを付与して、中華風の風味を維持しつつ、調理後にも風味や香りがより持続し、総合的な(調理品全体の)美味しさや旨味を増強することのできる、中華風油脂組成物が得られることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の態様を含み得る。
〔1〕植物油脂(焙煎ごま油を含むごま油を除く)を50質量%以上含み、さらに唐辛子油及び中華風味油を配合した油脂組成物であって、前記唐辛子油が前記油脂組成物の5質量%以上40質量%以下、前記中華風味油が前記油脂組成物の0.1質量%以上10質量%以下となるように配合した油脂組成物。
〔2〕前記植物油脂として、大豆油、菜種油、コーン油、亜麻仁油、紅花油、高オレイン酸紅花油、ひまわり油、高オレイン酸ひまわり油、綿実油、エゴマ油、オリーブ油、パーム油、パーム核油からなる群から選ばれる1種または2種以上が用いられることを特徴とする、〔1〕に記載の油脂組成物。
〔3〕前記植物油脂として、精製油が用いられることを特徴とする、〔1〕または〔2〕に記載の油脂組成物。
〔4〕前記中華風味油には、豆板醤、甜麺醤、芝麻醤、花椒、山椒、八角、及び桂皮からなる群から選ばれる1種または2種以上の中華調味料に由来する風味が付与されていることを特徴とする、〔1〕~〔3〕のいずれか1項に記載の油脂組成物。
〔5〕さらに、フレーバーを配合することを特徴とする、〔1〕~〔4〕のいずれか1項に記載の油脂組成物。
〔6〕前記フレーバーは、ハーブ、スパイス、ガーリック、ねぎ、オニオン、バター、クリーム、オレンジ、レモンからなる群から選ばれる1種または2種以上の香料に由来するものであることを特徴とする、〔5〕に記載の油脂組成物。
〔7〕〔1〕~〔6〕のいずれか1項に記載の油脂組成物を含む食品。
〔8〕前記食品が、炒め物、焼き物、煮物、鍋物、和え物、麺類、冷奴、スープ、ドレッシングであることを特徴とする、〔7〕に記載の食品。
本発明によると、植物油脂に唐辛子油と中華風味油をブレンドすることで、中華風特有の辛味・しびれを付与して、中華風の風味を維持しつつ、調理後にも中華風の風味や香りだけでなく、調理品全体の風味や香りがより持続し、総合的な(調理品全体の)美味しさや旨味を増強することのできる、中華風油脂組成物及びこれを用いた食品を提供することができる。
〔本発明に係る中華風油脂組成物〕
本発明の「中華風油脂組成物」は、植物油脂が50質量%以上となるように配合し、これに唐辛子油を前記油脂組成物の5質量%以上40質量%以下、中華風味油を前記油脂組成物の0.1質量%以上10質量%以下となるように配合したものをいう。
(植物油脂)
本発明の中華風油脂組成物に配合される植物油脂は、特に限定されるものではなく、公知の方法により製造された植物油脂を用いることができる。市販の植物油脂を用いても良い。また、植物油脂としては、風味のほとんどない精製油でも、風味を付けるために焙煎した焙煎油でもよい。ただし、前記植物油脂から焙煎ごま油を含むごま油は除かれる。
一般的な植物油脂としては、例えば、大豆油、大豆胚芽油、菜種油、コーン油、シソ油、亜麻仁油、落花生油、紅花油、高オレイン酸紅花油、ひまわり油、高オレイン酸ひまわり油、太白ごま油、綿実油、ブドウ種子油、マカデミアナッツ油、ヘーゼルナッツ油、カボチャ種子油、クルミ油、椿油、茶実油、エゴマ油、ボラージ油、オリーブ油、米糠油、小麦胚芽油、パーム油、パーム核油、ヤシ油、カカオ脂、藻類油等を挙げることができる。特に、風味のほとんどない精製油を改良する観点から、前記植物油脂としては、精製油が用いられることが好ましい。なお、精製油の製造方法としては、通常の食用油脂の製造方法に用いている精製工程が用いられる。
本実施の中華風油脂組成物を100質量%とした場合、植物油脂は、50質量%以上となるように配合される。50質量%以上90質量%以下配合されることが好ましい。より好ましくは、50質量%以上80質量%以下であり、さらに好ましくは、55質量%以上70質量%以下である。
(唐辛子油)
本発明の中華風油脂組成物に配合される唐辛子油は、唐辛子類(例えば、赤唐辛子や一味唐辛子等)に由来する風味が付与された食用油脂のことをいう。また、前記食用油脂としては、任意のものを利用することができ、例えば、前記した植物油脂を挙げることができる。
これらの唐辛子類の風味が付与された食用油脂は、市販のものを利用することができる。いわゆる市販のラー油はこの唐辛子油に含まれる。また、自分で製造することもできる。例えば、唐辛子類に由来する風味が付与された食用油脂の製造方法としては、通常の香味油の製造方法を挙げることができる。例えば、フライパンに食用油脂を注ぎ、唐辛子類を入れて火にかけ、数時間程度煮出した後、網を使って、唐辛子類を取り除くことで、唐辛子油を製造することができる。
本発明の中華風油脂組成物を100質量%とした場合、唐辛子油は5質量%以上40質量%以下となるように配合される。7質量%以上38質量%以下配合されることが好ましい。より好ましくは、10質量%以上35質量%以下であり、さらに好ましくは、15質量%以上30質量%以下である。なお、唐辛子類に由来する風味が、唐辛子油の種類によって異なる場合は、市販のラー油を基準にして配合量を調節することができる。
(中華風味油)
本発明の中華風油脂組成物に配合される中華風味油は、中華調味料に由来する風味が付与された食用油脂のことをいう。前記中華調味料としては、豆板醤、甜麺醤、芝麻醤、豆鼓醤、XO醤、沙茶醤、海鮮醤などの中華醤を挙げることができる。また、花椒、山椒、草果、三奈、茴香、甘草、白コウ、梔枝、八角、桂皮、丁香、陳皮、砂仁、香叶、杜仲、朝天辣椒、五香粉などの中華香辛料を挙げることができる。特に、豆板醤、甜麺醤、芝麻醤、豆鼓醤、花椒、山椒、八角、及び桂皮からなる群から選ばれる1種または2種以上の中華調味料を用いることが好ましい。さらに、甜麺醤、豆鼓醤、及び花椒からなる群から選ばれる1種または2種以上の中華調味料を用いることがより好ましい。ここで、前記中華調味料として、唐辛子類は除かれる。すなわち、前記中華風味油に、唐辛子油(ラー油)は含まれない。また、なお、前記食用油脂としては、上述した食用油脂を用いることができる。
これらの中華調味料の風味が付与された食用油脂は、市販のものを利用することができる。また、自分で製造することもできる。例えば、中華調味料の風味が付与された食用油脂の製造方法としては、上述した通常の香味油の製造方法を挙げることができる。例えば、フライパンに食用油脂を注ぎ、中華調味料を入れて火にかけ、数時間程度煮出した後、網を使って、中華調味料を取り除くことで、中華風味油を製造することができる。中華風味油は、これまで中華料理の風味付けに主に利用されてきたが、唐辛子油とともに、これを少量加えると、中華風の風味を維持しつつ、調理後にも風味や香りがより持続し、総合的な(調理品全体の)美味しさや旨味を増強できることは、本発明で初めて見出された特徴である。
本発明の中華風油脂組成物を100質量%とした場合、中華風味油は、0.1質量%以上10質量%以下となるように配合される。0.5質量%以上8質量%以下配合されることが好ましい。より好ましくは、0.8質量%以上7質量%以下であり、さらに好ましくは、1質量%以上5質量%以下である。なお、中華調味料に由来する風味が、中華風味油の種類によって異なる場合は、市販の中華風味油を基準にして配合量を調節することができる。
(フレーバー)
本発明の中華風油脂組成物に配合されるフレーバーは、香料のことをいう。前記香料としては、天然香料や合成香料を挙げることができ、より具体的には、例えば、ハーブやスパイスなどの香辛料、ガーリック、ねぎ、オニオンなどの野菜類、バター、クリームなどの乳脂類、オレンジやレモンなどの柑橘類等を挙げることができる。これらをロースト(焙煎)したもの、燻製したもの、あるいはフライしたものも前記香料に含まれる。また、これら香料に由来する風味が付与された食用油脂(フレーバーオイル)も前記香料に含まれる。但し、上述した中華調味料に当たるものは、本発明の香料からは除かれる(但し、唐辛子類は、香料に含まれることがあるが、唐辛子油との混同を避けるため、唐辛子類のフレーバーオイルの形態は香料から除かれる。)。本発明のフレーバーとしては、特に、ハーブ、スパイス、ガーリック、ねぎ、オニオン、バター、クリーム、オレンジ、レモンからなる群から選ばれる1種または2種以上の香料に由来するものを用いることが好ましい。ここで、前記「由来するもの」とは、前記香料だけではなく、同香料をロースト(焙煎)したもの、燻製したもの、あるいはフライしたもの、あるいは、これら香料に由来する風味が付与された食用油脂のことを指す。その他、市販されているフレーバーオイルとして、アルモンド油、バーチ油、キヤラウエー油、カルダモン油、キヤロツト油、カシア油、シナモン油、グローブ油、コニヤツク油、クミン油、ガーリック油、ジンジヤー油、レモン油、ライム油、ミント油、オレンジ油、セイジ油、サイム油等も挙げられる。また、前記食用油脂としては、中華風味油と同様のものを使用することができる。
本発明の中華風油脂組成物を100質量%とした場合、フレーバーは、0.1質量%以上10質量%以下となるように配合される。好ましくは、0.5質量%以上8質量%以下であり、より好ましくは、0.8質量%以上7質量%以下であり、さらに好ましくは、1質量%以上5質量%以下である。なお、フレーバーに由来する風味が、フレーバーの種類によって異なる場合、市販されているものを基準にして配合量を調節することができる。
(その他の成分)
本発明の中華風油脂組成物の中には、本発明の効果を損ねない程度に、その他の成分を加えることができる。その他の成分とは、例えば、一般的な油脂に用いられる成分(食品添加物など)である。これらの成分としては、例えば、酸化防止剤、乳化剤、シリコーンオイル、結晶調整剤、食感改良剤等が挙げられ、脱臭後から充填前に添加されることが好ましい。なお、本発明の中華風油脂組成物において、その他の成分は、0.01質量%以上5質量%以下配合されることが好ましい。
酸化防止剤としては、例えば、トコフェロール類、アスコルビン酸類、フラボン誘導体、コウジ酸、没食子酸誘導体、カテキンおよびそのエステル、フキ酸、ゴシポール、セサモール、テルペン類等が挙げられる。
乳化剤としては、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリド、モノグリセリド、ジグリセリド、ソルビトール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル等が挙げられる。一部の乳化剤を含有させることでフライ適性、結晶抑制を向上させることができる。乳化剤の添加量は、乳化剤全体として2質量%以下が好ましく、さらに好ましくは0.01質量%以上1質量%以下である。
シリコーンオイルとしては、食品用途で市販されているものを用いることができ、特に限定されないが、例えば、ジメチルポリシロキサン構造を持ち、動粘度が25℃で800~5000mm2/sのものが挙げられる。シリコーンオイルの動粘度は、特に800~2000mm2/s、さらに900~1100mm2/sであることが好ましい。ここで、「動粘度」とは、JIS K 2283(2000)に準拠して測定される値を指すものとする。シリコーンオイルは、シリコーンオイル以外に微粒子シリカを含んでいてもよい。
〔本発明に係る中華風油脂組成物の製造方法〕
本発明に係る中華風油脂組成物は、通常の配合方法により、製造することができる。前記配合方法においては、均質な油脂組成物が得られる限り公知のいかなる混合手段を用いてもよいが、例えば、パドルミキサー、アジホモミキサー、ディスパーミキサー等を用いて行うことができる。
〔本発明に係る食品〕
本発明に係る食品は、上記の中華風油脂組成物を用いて製造した、それを含む食品である。
かかる食品としては、例えば、チャーハン等の炒め物、焼き魚等の焼き物、大根煮等の煮物、キムチ鍋等の鍋物、ほうれん草のナムル等の和え物、麺類、冷奴、スープ、ドレッシングが挙げられる。特に、炒め物、焼き物、煮物、鍋物、和え物、麺類、冷奴、スープ、ドレッシングであることが好ましい。これらの調理は、公知の一般的な方法により行なうことができる。
次に実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
日清キャノーラ油(日清オイリオグループ株式会社製)と、トウガラシオイル(長谷川香料株式会社製)、花椒オイル(和弘食品株式会社製)を加え、トウガラシフレーバー(長谷川香料株式会社製)、その他の成分としてシリコーンオイル(日清オイリオグループ株式会社製)を表1に記載の配合割合で混合し、中華風油脂組成物を調合した(実施例1)。また、比較例1としては、前述の配合から中華風味油を除き、精製菜種油に置き換えたもの、比較例2としては、前述のトウガラシオイルのみ(長谷川香料株式会社製)を用意した。
Figure 0007624800000001
〔風味の評価〕
以下の方法により、実施例1、比較例1及び比較例2について風味の評価を行なった。評価結果を表2に示す。
<生風味の評価方法>
表1の油脂組成物について生風味を評価した。風味の評価は、5名のパネルで5段階の風味総合評価を行なった。
○風味の評価基準
5:中華風特有の辛味・しびれ多くあり、中華風の風味に優れている
4:中華風特有の辛味・しびれがやや多くあり、中華風の風味にやや優れている
3:中華風特有の辛味・しびれがあり、中華風の風味は普通である
2:中華風特有の辛味・しびれがやや少なく、中華風の風味がやや劣っている
1:中華風特有の辛味・しびれを少なく、中華風の風味に劣っている
Figure 0007624800000002
表2より、実施例1で作成した中華風油脂組成物は、比較例1、2に比べて、風味が良好であることがわかった。
〔調理した食品についての風味の評価〕
1.タンタンライス
<風味の評価方法>
実施例1の中華風油脂組成物と比較例1のトウガラシオイルを用いて、タンタンライスを調理し、いったん、タンタンライスを冷ました後、その風味を評価した。風味の評価は、5名のパネルで5段階の風味総合評価を行なった。評価結果を表3に示す。
○風味の評価基準
5:中華風味のバランスが良く、かつ全体の風味も優れている
4:中華風味のバランスがやや良く、かつ全体の風味もやや優れている
3:中華風味のバランスも全体の風味も普通
2:中華風味のバランスがやや悪く、かつ全体の風味もやや劣っている
1:中華風味のバランスが悪く、かつ全体の風味も劣っている
<タンタンライスの調理法>
フライパンに油小さじ1杯を入れ熱し、みじん切りにしたニンニク4g、ショウガ4gを炒める。豚ひき肉200gと、粗みじん切りにした長ネギ25g、しいたけ15gを加え更に炒める。白練りごま大さじ2杯、酒大さじ1杯、醤油大さじ2/3杯、オイスターソース小さじ1杯、砂糖小さじ1/2杯、豆板醤1/2杯を合わせたタレを煮絡める。水分が飛んだらトレーに移し、実施例1、比較例1及び比較例2の油を肉みその2質量%分回しかけてよく混ぜ合わせ、別でよそったご飯の上に乗せて、風味評価を行う。
Figure 0007624800000003
表3より、いったん、冷ました食品(タンタンライス)において、実施例1の中華風油脂組成物は比較例1及び比較例2に比べて、中華風特有の辛味・しびれを付与して中華風風味を維持しつつ、調理後にも風味や香りがより持続し、総合的な(調理品全体の)美味しさや旨味を増強することのできる、風味が良好な食品(タンタンライス)を得ることができることがわかった。

Claims (7)

  1. 植物油脂(焙煎ごま油を含むごま油を除く)を50質量%以上含み、さらに唐辛子油及び中華風味油を配合した油脂組成物であって、前記唐辛子油が前記油脂組成物の15質量%以上35質量%以下、前記中華風味油が前記油脂組成物の0.8質量%以上質量%以下となるように配合し、
    前記唐辛子油が唐辛子に由来する風味が付与された食用油脂のみであり、前記中華風味油が花椒からなる中華調味料に由来する風味が付与された食用油脂のみである、
    中華風油脂組成物(ただし、中華風油脂組成物は、5.0~40wt%青花椒油抽出物と、0.2~5wt%オレオレジンと、20~90wt%植物油とを含む、即時使用可能な香味油組成物を含むものを除く)
  2. 前記植物油脂として、大豆油、菜種油、コーン油、亜麻仁油、紅花油、高オレイン酸紅花油、ひまわり油、高オレイン酸ひまわり油、綿実油、エゴマ油、オリーブ油、パーム油、パーム核油からなる群から選ばれる1種または2種以上が用いられることを特徴とする、請求項1に記載の中華風油脂組成物。
  3. 前記植物油脂として、精製油が用いられることを特徴とする、請求項1または2に記載の油脂組成物。
  4. さらに、フレーバーが配合されることを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の中華風油脂組成物。
  5. 前記フレーバーは、ハーブ、スパイス、ガーリック、ねぎ、オニオン、バター、クリーム、オレンジ、レモンからなる群から選ばれる1種または2種以上の香料に由来するものであることを特徴とする、請求項4に記載の中華風油脂組成物。
  6. 請求項1~5のいずれか1項に記載の中華風油脂組成物を含む、食品。
  7. 前記食品が、炒め物、焼き物、煮物、鍋物、和え物、冷奴、麺類、スープ、ドレッシングであることを特徴とする、請求項6に記載の食品。
JP2019208260A 2019-11-18 2019-11-18 中華風油脂組成物及びこれを用いた食品 Active JP7624800B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019208260A JP7624800B2 (ja) 2019-11-18 2019-11-18 中華風油脂組成物及びこれを用いた食品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019208260A JP7624800B2 (ja) 2019-11-18 2019-11-18 中華風油脂組成物及びこれを用いた食品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021078406A JP2021078406A (ja) 2021-05-27
JP7624800B2 true JP7624800B2 (ja) 2025-01-31

Family

ID=75961727

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019208260A Active JP7624800B2 (ja) 2019-11-18 2019-11-18 中華風油脂組成物及びこれを用いた食品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7624800B2 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012039903A (ja) 2010-08-17 2012-03-01 Komido:Kk 香味油
JP2012039902A (ja) 2010-08-17 2012-03-01 Komido:Kk 香味油
JP2016517689A (ja) 2013-05-03 2016-06-20 ネステク ソシエテ アノニム 青花椒香味油組成物
JP2019180276A (ja) 2018-04-06 2019-10-24 株式会社J−オイルミルズ 山椒油の青葉様風味の抑制方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012039903A (ja) 2010-08-17 2012-03-01 Komido:Kk 香味油
JP2012039902A (ja) 2010-08-17 2012-03-01 Komido:Kk 香味油
JP2016517689A (ja) 2013-05-03 2016-06-20 ネステク ソシエテ アノニム 青花椒香味油組成物
JP2019180276A (ja) 2018-04-06 2019-10-24 株式会社J−オイルミルズ 山椒油の青葉様風味の抑制方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021078406A (ja) 2021-05-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN105188389B (zh) 藤椒调味油组合物
TW200838431A (en) Mouthfeel improved fat and oil composition
JP7706247B2 (ja) 風味油の製造方法
JP5095867B1 (ja) 油脂組成物
JP2012039903A (ja) 香味油
JPWO2018037929A1 (ja) チーズ風味の付与増強用組成物、チーズ風味の付与増強用組成物の製造方法、食品のチーズ風味の付与増強方法、及びチーズ風味が付与増強された食品の製造方法
JP4601685B2 (ja) 焙煎ごま油配合油脂組成物及びこれを用いた食品
JP2006246857A (ja) 油脂組成物、並びに食品
JP5072236B2 (ja) 塩味増強方法と減塩方法、並びに減塩食品とその製造方法
JP2023166921A (ja) 香味油の製造方法、及び飲食品
JPS6356790B2 (ja)
JP7624800B2 (ja) 中華風油脂組成物及びこれを用いた食品
JP7479823B2 (ja) 焙煎ごま油配合油脂組成物及びこれを用いた食品
CN106666649A (zh) 一种蒜茸海鲜烧烤酱
JP7722933B2 (ja) ガーリックオイル、食品のガーリック風味付与剤及び食品のガーリック風味の付与方法
JP7389638B2 (ja) 中華風味油の製造方法
JP6148745B1 (ja) 米加工食品の製造方法
JP2017070234A (ja) おにぎり
JP7781985B2 (ja) 食品の製造方法
JP7538653B2 (ja) トマトソースの製造方法
JP7282552B2 (ja) 風味油脂組成物の製造方法
JP4495932B2 (ja) 麺サラダ用ソース
JP7286235B2 (ja) 分離液状調味料の胡麻油の風味増強方法、及び分離液状調味料
JP7307564B2 (ja) 液体調味料の製造方法
JP3909067B2 (ja) 調味用流動状食品とその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200115

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20221018

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20221115

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20231011

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20231107

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20231207

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240305

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20240418

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240625

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240806

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20240926

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20241128

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20250114

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20250121

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7624800

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150