JPS6356790B2 - - Google Patents

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JPS6356790B2
JPS6356790B2 JP56057676A JP5767681A JPS6356790B2 JP S6356790 B2 JPS6356790 B2 JP S6356790B2 JP 56057676 A JP56057676 A JP 56057676A JP 5767681 A JP5767681 A JP 5767681A JP S6356790 B2 JPS6356790 B2 JP S6356790B2
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JP
Japan
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oil
flavor
vegetables
flavored
heating
Prior art date
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JP56057676A
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English (en)
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JPS57174068A (en
Inventor
Takafumi Nonaka
Akiko Arakawa
Yuzuru Ootsuka
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Ajinomoto Co Inc
Original Assignee
Ajinomoto Co Inc
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、風味の付与された種々の料理に利用
することのできる風味油の製造法に関する。 「炒める」という調理法を利用して独特の風味
をもつ油を下味として用いる方法が知られてい
た。この方法は、まず鍋を暖め、そこへ油脂を入
れて加熱し油が熱せられたところ(通常温度は
200℃前後)で野菜を入れ、かきまぜつつ野菜を
充分に炒め、軽くこがして独特の風味をだし、更
に各種の材料を加えて次の料理の下味とする料理
法である。 このような、野菜が軽くこがされて出てくる独
特の風味がとかしこまれた油を、工業的に生産で
きないものかと発明者らは種々の実験を重ね、以
前に植物性食用油脂に、細断または摩砕した野菜
を油脂に対して5重量%ないし50重量%加えて、
110℃ないし160℃に加熱昇温し、必要により60分
間以下の時間110℃ないし160℃に保持した後、油
相を採取することにより、工業的規模で生産でき
ること、得られた油の味・風味が炒めることによ
つて得られた従来の料理法と比較して同等もしく
はより好ましいものであること、更に加熱しても
付与された味・風味の散逸のない油であること、
を発見した。 上記の製造法で得られた風味油は、こく味に優
れ、ローストされた香ばしい風味を有するもの
の、元来有する個有の風味の弱い油であつた。本
発明はこの点について種々検討した結果、風味油
に香辛料より得られる油溶性フレーバー(精油、
オレオレンジ又はこれらの混合物)を添加する事
により、風味油とフレーバーの相乗効果によ
り、風味油のコク味はそのまま残しながら、従
来、フレーバーのみの単独使用では人工的な風味
であつたにも拘らず配合により天然感のある風味
が発現する。或いは素材の矯臭効果、風味賦与
効果が一段と高まるという知見を得、本発明を完
成するに至つた。 すなわち、本発明は、植物性食用油脂に、細断
または摩砕した野菜を油脂に対して5重量%ない
し50重量%加えて、110℃ないし170℃に加熱昇温
し、必要により60分間以下の時間110℃ないし170
℃に保持した後、油相を採取し、該油相に、香辛
料より得られる油溶性フレーバー(精油、オレオ
レンジ或いはこれらの混合物)を混合することを
特徴とする風味油の製造法である。 本発明に用いられる風味油の原料油脂としては
植物の種子より得られる食用油脂であればよい。
具体的には、コーン油、綿実油、コメ油、サフラ
ワー油、ひまわり油、パーム油などがあげられる
が特に飽和脂肪酸含量の多いコーン油、綿実油、
コメ油、パーム油が好ましい動物性油脂など不飽
和脂肪酸含量の多い油脂を用いた場合には、加熱
後に異臭を発生する事、保存安定性の悪い事など
から好ましくない。これらの油脂を単独あるいは
二種以上混合して用いることができる。こらの原
料油脂は通常の精製工程を経た油脂であればよい
が精製の目安としては日本農業規格(JAS)の食
用精製油脂に準じた物性値を備えている油脂であ
ればよい。 これらの原料油脂に、細断または摩砕した野菜
を加える。加える野菜としては、葉菜、茎菜、花
菜、果菜、根菜類などから風味の好まれるもので
あればどのようなものでもよく、具体的にはキヤ
ベツ、レタス、シユンギク(葉菜)、ゴボウ、ニ
ンジン、シヨウガ、ニンニク(根菜)、セロリ、
玉ネギ、長ネギ、フキ(茎菜)、カリフラワー、
ブロツコリー(花菜)などをあげることができ
る。 これらの野菜はよく洗浄し、不要部を除去した
後、細断または摩砕する。細断または摩砕の方法
はどのような器具、装置を用いてもよく、具体的
には市販のフードカツター、スピードニーダー、
スピードミル及びこれらに類するものを使用する
ことができる。細断または摩砕された野菜の大き
さは野菜片の長さが2mm以下であればよく、下限
については摩砕してペースト状となつたものでも
よく、特に限定されない。特に摩砕した場合は効
率がよい。野菜片の長さが2mm以上になると、そ
の野菜の風味を効率的に抽出できず野菜の使用量
が多くなり、また野菜風味の抽出時間が長くな
り、好ましくない。加える野菜の種類は一種類で
もよいが、二種類以上の野菜を加えて、新しい複
雑な香り及び風味をもつ風味油を作ることも可能
である。 野菜の添加量は、油脂に対して5重量%以上50
重量%以下であれば最もよい結果が得られる。5
重量%未満では野菜の量が少く、本発明の風味油
としては、その効果が小さい。また、50重量%以
上では野菜が多すぎて、後の加熱工程が円滑に行
われないこと、焦げ風味を生ずること、野菜風味
の抽出の効率が悪いこと、などから好ましくな
い。 細断または摩砕した野菜を含有する原料油脂を
110℃ないし170℃に加熱昇温し、必要により60分
間以下の時間110℃ないし170℃に保持する。この
時、野菜の焦げ付きを防止し、野菜中の水分蒸発
を促進する目的で、必要により上記原料油脂を撹
拌しつつ加熱保持することもできる。 本発明の一つの特徴はこの点にあり、従来の
「炒める」調理法では、野菜片の大きさが通常10
mm以上である事、また、油に対する野菜の添加量
の割合が通常200重量%以上である事などと手法
が全く異なる。この操作によつて、単に生野菜が
持つている風味及び香りを油で抽出するだけでは
なく、野菜類が加熱されて褐変するときに生ずる
好ましい香り及び味を油で抽出することが可能と
なつた。更に、この風味油を炒める・焼くなどの
加熱する調理に用いても味・香り・風味が散逸せ
ず、後で述べるような新しい機能を兼ね備えた油
を作ることが可能となつた。 加熱昇温の方法は特に限定されるものではな
く、上記範囲内の温度に達するように加熱すれ
ば、昇温速度は問題とはならない。加熱保持する
場合、その温度および保持時間は関連して適宜選
択されるが、野菜に含まれる水分を蒸発させ、か
つ、野菜を加熱しすぎるために生ずる焦げ臭が生
じないようにするために、110℃ないし170℃に加
熱し、必要により60分間以下の時間110℃ないし
170℃に保持する必要がある。より好ましくは、
上記範囲で加熱するだけではなく、あらかじめ90
℃ないし105℃にて、野菜中の水分が実質的に蒸
発するまで加熱した後、110℃ないし170℃に加熱
すれば、より好ましい風味を付与することが可能
である。 加熱後の油は、冷却される。冷却の方法は通常
行われている、放冷または熱交換することによつ
て強制的に冷却する方法などどのような方法でも
よい。 冷却後、油相を採取する。油相を採取する方法
は、濾過による方法が最も好ましいが、他の通常
行われている分離操作で充分である。また不純物
の含量を下げるために二種類以上の分離操作を適
宜併用してもよい。 このようにして製造された風味油は、そのまま
用いることもできるが、一般の食用油に配合して
用いることもできる。具体的には、大豆油、菜種
油、コーン油、綿実油など比較的軽い風味をもつ
油をはじめ、独特の比較的強い風味をもつゴマ
油、オリーブ油、あるいはラード、タローなどと
配合することができる。また、ラー油などを加え
てもよい。 他に、各種の食品添加物を加えることも可能で
ある。特に乳化剤を含有せしめておけば、この風
味油を用いたときに味がよくなじむ。乳化剤とし
ては、大豆レシチンの他、グリセリン脂肪酸エス
テル、ソルビタン脂肪酸エステル、シヨ糖脂肪酸
エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル
があげられる。 本発明では、このようにして菜取した油相に香
辛料より得られる油溶性フレーバーを混合する。
ここで得られる香辛料より得られる油溶性フレー
バーとは、香辛料から溶剤抽出又は蒸気蒸留し
た、油状を呈する揮発性油である。具体的に香辛
料としては、生姜、唐辛子、胡椒、芥子、にんに
く、玉葱、T字、メース、ナツメツグなどの香辛
料をあげることができる。これらの香辛料よりエ
ーテル・アセトン・エタノールなどの低沸点有機
溶剤にて可溶部を抽出した後、抽出液から溶剤を
除去して得られる、いわゆる「オレオレンジ」で
あつてもよいし、揮発成分を水蒸気蒸溜して得ら
れる、いわゆる「精油」であつてもよい。また、
これらのオレオレンジと精油との混合物であつて
もよい。 香辛料より得られる油溶性フレーバーの添加量
は、風味油に対し、または食用油を添加する場合
には全体の油に対し0.001%ないし3%、好まし
くは0.01%ないし1%であればよい。0.001%以
下では、フレーバーを添加した効果がなく、また
3%以上では、フレーバーの特徴が前面に出て、
風味油との配合バランスを失い、風味の質が人工
的になる。 特に、この香辛料より得られる油溶性フレーバ
ーに用いる原料は、風味油に使う野菜との組み合
わせを適当に選ぶことができ、例えば生姜風味油
の場合には生姜フレーバーが、長ネギ風味油の場
合には唐辛子フレーバーが好ましい。また、これ
らの香辛料より得られる油溶性フレーバーは、コ
ーン油、ゴマ油などの一般の食用油に配合した
後、風味油に添加することも可能である。 本発明方法によつて製造される新規な風味油は
鍋で野菜を炒めることによつて得られる料理人の
作り出す独特の風味と同等もしくはそれ以上の好
ましい味、風味を備え、更に加熱しても付与され
た味、香り、風味が散逸せず、風味油として炒め
る、焼くなどの料理に適した油であつた。 更に、この風味油は従来の油と異なり、各種の
料理に旨味を与える油として、種々の油料理に活
用することができるものであつた。具体例を数例
以下に示す。 1 各種炒め物、炒め焼、炒め煮などに用いて独
特の風味を賦与する油である。 2 ドレツシング用として、各種のサラダ・野菜
など、調理素材の香り、風味を生かすと共にそ
の持ち味をひきしめ、特殊な技術を必要とせず
に本格的な味を付与することのできる油であ
る。 3 マリネー用として、酢、野菜などと共に用い
た場、魚貝類、レバーなどの内臓の好ましくな
い臭み、くせを除く効果に優れている。 4 たれとして、この風味油を調味料的な使い方
をした場合、コクのある料理に仕上げ、様々な
たれと工夫でき、変化応用の効く油である。 5 各種調理をする前の下味付けとして用いるこ
とができる。 6 炒め物や煮物などの料理のでき上る直前、火
から下す前にふりかけて均一に混ぜ合わせる事
により、料理に好ましいつやと風味を賦与す
る。 好みにより風味の強さを調整できる。 このように、本発明の風味油は従来の油にはな
い旨味、風味及び香りをもつ味であり、各種の調
理に利用することのできる新しい機能を備えた油
である。 実施例 1 味の素(株)製コーンサラダ油1Kgに対して、生姜
200gをペースト状に磨砕したものを混ぜ合わせ、
撹拌しつつ加熱昇温し100℃にて水分を蒸発させ
た後、更に昇温し170℃にて5分間加熱保持した。 これを放冷後、濾別して油層を採取し、風味油
940gを得た。 こうして得られた生姜風味油とこれに更に生姜
フレーバー(高砂香料(株)製)を0.15%添加したも
のとで豚肉の生姜焼による官能評価を実施した。 薄切りの豚肉500gにしようゆ35c.c.、酒15c.c.で
調味し、生姜風味油と生姜風味油+生姜フレーバ
ー30c.c.をそれぞれ肉全体にからめて1時間置き、
フライパンでそのまま焼いた。この焼肉について
20名のパネルによつて官能評価した。結果を表1
に示す。
【表】 いずれの項目も1%の危険率で有意に(A)が好ま
れた。 実施例 2 味の素(株)製コーンサラダ油1Kgに対して、ガー
リツク100gをペースト状に磨砕したものを混ぜ
合わせ、撹拌しつつ加熱昇温し、100℃にて水分
を蒸発させた後、更に昇温し130℃にて30分間加
熱保持した。 これを放冷後濾別して油層を採取し、風味油
960gを得た。 こうして得られたガーリツク風味油とこれに更
にガーリツクフレーバー(理研化学(株)製)を0.01
%添加したものとでギヨウザの具へ練り込んで官
能評価を実施した。 ギヨウザの中身の材料 豚ひき肉 200g 白菜(熱湯にくぐらせて、みじん切) 400g ねぎ(みじん切) 1本 しようが(みじん切) 1片 塩 小さじ 1杯 しようゆ 大さじ 2杯 酒 大さじ 1杯 風味油 大さじ 2杯 白菜の水気をよくしぼり、全部の材料を手でよ
く練り合めせる。市販の皮で具を包み、サラダ油
で焼いた。このギヨウザについて各20名のパネル
により官能評価を行つた。結果を表2に示す。
【表】 いずれの項目も1%の危険率で(C)が好まれた。 実施例 3 味の素(株)製コーンサラダ油1Kgに対して、長ね
ぎ400gをペースト状に磨砕したものを混ぜ合わ
せ、撹拌しつつ加熱昇温し、100℃にて水分を蒸
発させた後、更に昇温し120℃にて60分間加熱保
持した。 これを放冷後、濾別して油層を採取し、風味油
910gを得た。 こうして得られた長ねぎ風味油(70%)に(味
の素(株)製)純ゴマ油(30%)を加えたものと更に
唐辛子フレーバー(長谷川香料(株)製)1%を添加
したものとで、豆腐にかけるタレを試作し、官能
評価を実施した。 絹ごし豆腐をゆでてから冷やし、適当に切り分
ける。
【表】 〓砂 糖 少々
さらしネギ及びタレを添え、涼拌豆腐を作つ
た。 この涼拌豆腐について20名のパネルにより官能
評価を実施した。結果を表3に示す。
【表】 いずれの項目も1%の危険率で(E)が好まれた。 実施例 4 実施例1で得た生姜風味油を使い、生姜フレー
バーを表4に示した割合で添加したものを用い
て、それぞれ焼肉を作り、官能評価を実施した。
結果を表4に示す。
【表】
【表】 生姜フレーバーを無添加のものを標準とした。
【表】 実施例 5 実施例2で得たガーリツク風味油を使い、ガー
リツクフレーバーを表5に示した割合で添加した
ものを用いて、それぞれギヨウザを作り、具の官
能評価を実施した。結果を表5に示す。
【表】 ガーリツクフレーバーを無添加のものを標準と
した。 実施例 6 実施例3で得た長ネギ風味油(30%)に純ごま
油(70%)を加えたものを使い、唐辛子フレーバ
ーを全体の油に対し、表6に示した割合で添加し
たものを用いてそれぞれ涼拌豆腐を作り、官能評
価を実施した。結果を表6に示す。
【表】
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 植物性食用油脂に、細断または摩砕した野菜
    を油脂に対して5重量%ないし50重量%加えて、
    110℃ないし170℃に加熱昇温し、必要により60分
    間以下の時間110℃ないし170℃に保持した後、油
    相を採取し、該油相に、香辛料より得られる油溶
    性フレーバーを混合することを特徴とする風味油
    の製造法。 2 香辛料より得られる油溶性フレーバーの重量
    が、風味油に対して0.001%ないし3%である特
    許請求の範囲第1項記載の風味油の製造法。 3 植物性食用油脂に、細断または摩砕した野菜
    を油脂に対して5重量%ないし50重量%加えて加
    熱昇温し、90℃ないし105℃にて野菜中の水分が
    実質的に蒸発するまで加熱した後、110℃ないし
    170℃に加熱昇温し、必要により60分間以下の時
    間110℃ないし170℃に保持した後、油相を採取
    し、該油相に香辛料より得られる油溶性フレーバ
    ーを混合することを特徴とする風味油の製造法。 4 香辛料より得られる油溶性フレーバーの重量
    が風味油に対して0.001%ないし3%である特許
    請求の範囲第3項記載の風味油の製造法。
JP56057676A 1981-04-16 1981-04-16 Preparation of oil having taste and flavor Granted JPS57174068A (en)

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JPS57174068A JPS57174068A (en) 1982-10-26
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JPH0354600U (ja) * 1989-09-28 1991-05-27

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