JPH0139732B2 - - Google Patents

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JPH0139732B2
JPH0139732B2 JP56131223A JP13122381A JPH0139732B2 JP H0139732 B2 JPH0139732 B2 JP H0139732B2 JP 56131223 A JP56131223 A JP 56131223A JP 13122381 A JP13122381 A JP 13122381A JP H0139732 B2 JPH0139732 B2 JP H0139732B2
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JP
Japan
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oil
flavor
vegetable
vegetables
fat
Prior art date
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JP56131223A
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English (en)
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JPS5831938A (ja
Inventor
Takafumi Nonaka
Akiko Arakawa
Yuzuru Ootsuka
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Ajinomoto Co Inc
Original Assignee
Ajinomoto Co Inc
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は改良された風味油の製造方法に関す
る。 本発明者らは以前風味油の製造法を開発した
(特開昭56−58450号)。この風味油は従来の油に
はない旨味、風味、及び香りをもつ油であり、
種々の油料理に利用することのできる新しい機能
を備えた油である。しかし、加熱調理した際に若
干の刺激臭或は異臭を発生し改良する余地が残つ
ていた。本発明者らは上記の問題について検討し
た結果、本発明を完成した。 即ち、本発明は植物性食用油脂に、細断または
磨砕した野菜を油脂に対して5重量%ないし50重
量%を加えて、0℃ないし30℃にて1時間ないし
80時間放置する第1工程、該放置した野菜入り油
脂を油相と野菜残渣とに分離する第2工程、該野
菜残渣に植物性食用油脂を加えて野菜残渣が油脂
に対して5重量%ないし50重量%となるように
し、110℃ないし170℃に加熱昇温し、必要により
60分間以下の時間110℃ないし170℃に保持した
後、油相を採取する第3工程、第3工程で得られ
た油相に香辛料により得られる油溶性フレーバー
を混合する第4工程よりなることを特徴とする風
味油の製造方法である。 本発明に用いられる風味油の原料油脂としては
植物の種子より得られる食用油脂であればよい。
具体的には、コーン油、綿実油、コメ油、サフラ
ワー油、ひまわり油、パーム油などがあげられる
が特に飽和脂肪酸含量の多いコーン油、綿実油、
コメ油、パーム油が好ましい動物性油脂など不飽
和脂肪酸含量の多い油脂を用いた場合には、加熱
後に異臭を発生する事、保存安定性の悪い事など
から好ましくない。これらの油脂を単独あるいは
二種以上混合して用いることができる。これらの
原料油脂は通常の精製工程を経た油脂であればよ
いが精製の目安としては日本農業規格(JAS)の
食用精製油脂に準じた物性値を備えている油脂で
あればよい。 これらの原料油脂に、細断または磨砕した野菜
を加える。加える野菜としては、葉菜、茎菜、花
菜、果菜、根菜類などから風味の好まれるもので
あればどのようなものでもよく、具体的にはキヤ
ベツ、レタス、シユンギク(葉菜)、ゴボウ、ニ
ンジン、シヨウガ、ニンニク(根菜)、セロリ、
玉ネギ、長ネギ、フキ(茎菜)、カリフラワー、
ブロツコリー(花菜)などをあげることができ
る。 これらの野菜はよく洗浄し、不要部を除去した
後、細断または磨砕する。細断または磨砕の方法
はどのような器具、装置を用いてもよく、具体的
には市販のフードカツター、スピードニーダー、
スピードミル及びこれらに類するものを使用する
ことができる。細断または磨砕された野菜の大き
さは野菜片の長さが2mm以下であればよく、下限
については磨砕してペースト状となつたものでも
よく、特に限定されない。特に磨砕した場合は効
率がよい。野菜片の長さが2mm上になると、その
野菜の風味を効率的に抽出できず野菜の使用量が
多くなり、また、野菜風味の抽出時間が長くな
り、好ましくない。加える野菜の種類は一種類で
もよいが、二種類以上の野菜を加えて、新しい複
雑な香り及び風味をもつ風味油を作ることも可能
である。 野菜の添加量は、油脂に対して5重量%以上50
重量%以下であれば最もよい結果が得られる。5
重量%未満では野菜の量が少く、本発明の風味油
としては、その効果が小さい。また、50重量%以
上では野菜が多すぎて野菜風味の抽出の効率が悪
いこと、などから好ましくない。 野菜を添加した油脂を0℃ないし30℃にて1時
間ないし80時間放置する。本発明の特徴の1つは
この点にあり、この工程よつて特にネギ属野菜
(ニンニク、玉ネギ、長ネギなど)では野菜中の
硫黄成分を変化させずに油脂中に移行させること
が可能となり、後に加熱した際の刺激臭或いは異
臭の発生が抑制させることが可能となつた。放置
温度及び時間は0℃ないし30℃にて1時間ないし
80時間である必要があり、これ以下では充分な硫
黄成分の抽出が行えず、加熱時の刺激臭或いは異
臭の発生が抑制できない。またこれ以上では野菜
の風味が変質し、更に風味全体が弱くなる。 次に第2工程として放置した野菜入り油脂を油
相と野菜残渣とに分離する。分離する方法は濾過
による方法が最も好ましいが、他に通常行われて
いる遠心型の分離操作で充分である。また、二種
類以上の分離操作を適宜併用して効率よく分離す
ることも可能である。いずれにしてもできるだけ
野菜残渣への油分の抱き込みを少なくすることが
必要であり、これによつて次の加熱工程で硫黄成
分の変質を抑えることができる。 次に第3工程として、第2工程の野菜残渣に植
物性食用油脂を加えて油脂に対して野菜残渣5重
量%ないし50重量%とし、110℃ないし170℃に加
熱昇温し、必要により60分間以下の時間110℃な
いし170℃に保持した後、油相を採取する。 加熱時、野菜の焦げ付きを防止し、野菜中の水
分蒸発を促進する目的で、必要により上記原料油
脂を撹拌しつつ加熱保持する方法が好ましい。 加熱昇温の方法は特に限定されるものではな
く、上記範囲内の温度に達するように加熱すれ
ば、昇温速度は問題とはならない。加熱保持する
場合、その温度および保持時間は関連して適宜選
択されるが、野菜に含まれる水分を蒸発させ、か
つ、野菜を加熱しすぎるために生ずる焦げ臭が生
じないようにするために、110℃ないし170℃に加
熱し、必要により60分間以下の時間110℃ないし
170℃に保持する必要がある。より好ましくは、
上記範囲で加熱するだけではなく、あらかじめ90
℃ないし105℃にて、野菜中の水分が実質的に蒸
発するまで加熱した後、110℃ないし170℃に加熱
すれば、より好ましい風味を付与することが可能
である。 加熱後の油は、冷却される。冷却の方法は通常
行われている、放冷または熱交換することによつ
て強制的に冷却する方法などどのような方法でも
よい。 冷却後、油相を採取する。油相を採取する方法
は、濾過による方法が最も好ましいが、他に通常
行われている分離操作で充分である。また不純物
の含量を下げるために二種類以上の分離操作を適
宜併用してもよい。 このようにして製造された風味油は、そのまま
用いることもできるが、一般の食用油に配合して
用いることもできる。具体的には、大豆油、菜種
油、コーン油、綿実油など比較的軽い風味をもつ
油をはじめ、独特の比較的強い風味をもつゴマ
油、オリーブ油、あるいはラード、タローなどと
配合することができる。また、ラー油などを加え
てもよい。 他に、各種の食品添加物を加えることも可能で
ある。特に乳化剤を含有せしめておけば、この風
味油を用いたときに味がよくなじむ。乳化剤とし
ては、大豆レシチンの他、グリセリン脂肪酸エス
テル、ソルビタン脂肪酸エステル、シヨ糖脂肪酸
エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル
があげられる。 本発明では、このようにして採取した油相に香
辛料より得られる油溶性フレーバーを混合する。
ここで得られる香辛料より得られる油溶性フレー
バーとは、香辛料から溶剤抽出又は水蒸気蒸留し
た、油状を呈する揮発性油である。具体的に香辛
料としては、生姜、糖辛子、胡椒、芥子、にんに
く、玉荵、丁子、メース、ナツメツグなどの香辛
料をあげることができる。これらの香辛料よりエ
ーテル・アセトン・エタノールあどの低沸点有機
溶剤にて可溶部を抽出した後、抽出液から溶剤を
除去して得られる、いわゆる「オレオレジン」で
あつてもよいし、揮発成分を水蒸気蒸留して得ら
れる、いわゆる「精油」であつてもよい。また、
これらオレオレジンと精油との混合物であつても
よい。 香辛料より得られる油溶性フレーバーの添加量
は、風味油に対し、または食用油を添加する場合
には全体の油に対し0.001%ないし3%、好まし
くは0.01%ないし1%であればよい。0.001%以
下では、フレーバーを添加した効果がなく、また
3%以上では、フレーバーの特徴が前面に出て、
風味油との配合バランスを失い、風味の質が人工
的になる。 特に、この香辛料より得られる油溶性フレーバ
ーに用いる原料は、風味油に使う野菜との組み合
わせを適当に選ぶことができ、例えば生姜風味油
の場合には生姜フレーバーが、長ネギ風味油の場
合には糖辛子フレーバーが好ましい。また、これ
らの香辛料より得られる油溶性フレーバーは、コ
ーン油、ゴマ油などの一般の食用油に配合した
後、風味油に添加することも可能である。 本発明の一つの方法として、第2工程で得られ
る油相より水分を除去した油を第4工程の油溶性
フレーバーとして用いることができる。水分を除
去する方法としては、濾過による方法が最も好ま
しいが、水分が多い場合には、遠心型分離機(デ
ラバル、ウエストフアリア等)で分離した後に、
濾過操作を施すことにより水分を除去できる。 このようにして得た油溶性フレーバーは、生の
香辛料のもつピリピリした味のある新鮮な油溶性
フレーバーとして適していた。この場合の添加量
は第3工程で得られる油相100部に対し5〜100部
が好ましい。5部以下では風味上の改良効果がな
く、100部以上になると加熱時に刺激的な雰囲気
臭を発生する。このような油溶性フレーバーを第
3工程で得られる油相に添加することによつて、
野菜の風味は損わず、加熱調理した時、刺激臭域
は異臭を感じられない様なものを得る事ができ
る。特に磨砕したにんにく、玉ネギ、長ネギなど
のネギ属の野菜を用いた場合には、常温で充分硫
黄成分を油中に移行することができ、生野菜の新
鮮な風味と共に特有の香ばしい風味をも付与する
ことが可能となつた。 以下、実施例により本発明を説明する。 実施例 1 味の素(株)製コーンサラダ油2000gに、剥皮し
たニンニク600gをフードカツターで細断した
ものを加え、25℃にて17時間放置し風味成分を
移行させた。 これを、振切りにて油相2000gとニンニク残
渣550gとに分離した。 このニンニク残渣に、コーンサラダ油2000g
を加え約100r.p.mで撹拌しながら加熱昇温し、
100℃にて水分を蒸発させた後、更に140℃、5
分加熱保持した後、放冷後濾過し風味油1900g
を得た。 こうして得られた風味油にガーリツクフレー
バー(理研化学(株)製)001%添加したものを調
整し、風味油(A)を得た。 で得られた風味油に、で得た油相を濾紙濾
過により水分除去したものを60重量%添加したも
のを調製し、風味油(B)を得た。 これらとは別に従来の風味油の製造法(特開昭
56−58450号)により以下のものを得た。味の素
(株)製コーンサラダ油2000gに、剥皮したニンニク
600gをフードカツターで細断したものを加え、
約100r.p.mで撹拌しながら加熱昇温し、100℃に
て水分を蒸発させた後、更に140℃、5分加熱保
持した後、放冷後濾過し、風味油(C)1850gを得
た。 ガーリツクトーストによる評価 薄くスライスしたフランスパンを得られた風味
油をしいたフライパン上で両面きつね色になる迄
焼いて、試料として20名のパネルにより二点嗜好
法で官能評価を行つた。 結果を表1及び表2に示す。
【表】 いずれの項目も1%危険率で(A)が好まれた。
【表】 た。
実施例 2 味の素(株)製コーンサラダ油2000gに、長ネギ
800gをペースト状に磨砕したものを混ぜ合わ
せ、4℃にて72時間放置し風味成分を移行させ
た。 これを振切りにて油相2050gと長ネギ残渣
700gとに分離した。 この長ネギ残渣に、コーサラダ油2000gを加
え、撹拌しつつ加熱昇温し、120℃にて15分間
熱保持した。これを放冷後、濾過した風味油
1950gを得た。 こうして得られた風味油に、で得た油相を
濾紙濾過により水分除去したものを100重量%
添加して風味油(A)を得た。 試料(A)の比較対照試料(B)を以下の如く試作し
た。味の素(株)製コーンサラダ油2000gに、長ネギ
800gをペースト状磨砕したものを混ぜ合わせ、
撹拌しつつ、加熱昇温し、120℃にて15分間加熱
保持した。 これを放冷後濾過して風味油(B)1900gを得た。 ナスの油焼きによる評価 ナスを1/4にたて切りしたものに、ナス1個に
対して上記風味油を15c.c.の割合で加えて、フライ
パンで5分間熱してナスの油焼きを作つた。 実施例1と同様の方法で官能評価を行つた。結
果を表3に示す。
【表】 た。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 植物性食用油脂に、細断または磨砕した野菜
    を油脂に対して5重量%ないし50重量%を加え
    て、0℃ないし30℃にて1時間ないし80時間放置
    する第1工程、該放置した野菜入り油脂を油相と
    野菜残渣とに分離する第2工程、該野菜残渣に植
    物性食用油脂を加えて野菜残渣が油脂に対して5
    重量%ないし50重量%となるようにし、110℃な
    いし170℃に加熱昇温し、必要により60分間以下
    の時間110℃ないし170℃に保持した後、油相を採
    取する第3工程、第3工程で得られた油相に香辛
    料より得られる油溶性フレーバーを混合する第4
    工程よりなることを特徴とする風味油の製造方
    法。 2 特許請求の範囲第1項において、第2工程で
    得られる油相より水分を除去し、これを第4工程
    の香辛料より得られる油溶性フレーバーとして用
    いることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
    の風味油の製造方法。
JP56131223A 1981-08-21 1981-08-21 風味油の製造方法 Granted JPS5831938A (ja)

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JP2012039902A (ja) * 2010-08-17 2012-03-01 Komido:Kk 香味油
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