JP7352562B2 - 油脂組成物の製造方法、油っぽさ低減剤、加熱臭抑制剤、調理用食用油脂の製造方法、油っぽさ低減方法、加熱臭抑制方法、食品の製造方法 - Google Patents

油脂組成物の製造方法、油っぽさ低減剤、加熱臭抑制剤、調理用食用油脂の製造方法、油っぽさ低減方法、加熱臭抑制方法、食品の製造方法 Download PDF

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    • A23D9/00Other edible oils or fats, e.g. shortenings, cooking oils

Description

本発明は、油ちょう等の加熱調理により食品に付与される油っぽさを低減することができ、また、加熱調理時に発生する油脂の加熱臭を抑制することができる油脂組成物に関する。
天ぷら、唐揚げなどの揚げ物には、菜種油、大豆油、コーン油、ごま油等の食用油脂が利用されているが、これらの食用油脂を使用して調理した食品の油っぽさを低減したいという要望があった。また、食用油脂は長時間加熱すると刺激のある加熱臭を発生させるため、その加熱臭が作業者等に敬遠されるという問題もあった。
このような課題に対して、例えば、特許文献1には、ヨウ素価35~58のパーム系油脂と、ヨウ素価25~35のパーム分別油とヨウ素価100~130の液状油とを質量比80:20~100:0で含む混合油脂をエステル交換して得られるエステル交換油脂と、ステアリン酸及び/又はベヘニン酸を構成脂肪酸として含有するポリグリセリン脂肪酸エステルとを特定の配合量で含有してなる油脂組成物が開示され、その油脂組成物を使用して調理したドーナツ、揚げパン、フライドポテト、フライドチキン等の食品は、油っぽさやペーパーへの油染みが低減されると記載されている。
特許文献2には、パーム系部分水素添加油脂と、ヨウ素価26~46のパーム分別油硬質部と、パーム油とを特定の配合量で含有してなる油脂組成物が開示されている。そして、その油脂組成物を使用して調理したドーナツ、揚げパン、フライドポテト、フライドチキン等の食品は、油っぽさやペーパーへの油染みが低減されると記載されている。
また、特許文献3には、フライ用油脂組成物全体中、液状油脂が10重量%以下であり、未分別精製パーム油75~88重量%、ヨウ素価58~70のパーム分別油10~24重量%、菜種油、大豆油及びコーン油からなる群から選ばれる少なくとも1種の極度硬化油1~4重量%を含有してなるフライ用油脂組成物が開示され、そのフライ用油脂組成物を使用して調理したフライは、フライする食品素材の風味が損なわれることなく、且つ油っぽさやべとつきが感じられないことが記載されている。
特開2012-19700号公報 特開2013-243958号公報 特開2016-029920号公報
しかしながら、上記特許文献1乃至3においては、油脂のベース組成を変更しなければならず、通常のコーン油、菜種油、大豆油等の食用油脂にそのまま適用できる技術ではなかった。
したがって、本発明の目的は、油脂を用いて調理される食品に付与される油っぽさを低減することができ、また、加熱調理時に発生する油脂の加熱臭を抑制することができる油脂組成物であって、種々の食用油脂に適用可能で汎用性のあるものを提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、油糧原料やその加工物が添加された油脂を加熱して得た油脂組成物が、油脂を用いて調理される食品に付与される油っぽさを低減することができ、また、加熱調理時に発生する油脂の加熱臭を抑制することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、油脂に対して、油糧原料及び前記油糧原料の加工物から選ばれた1種又は2種以上を添加する添加工程と、加熱温度100℃超220℃以下、加熱時間5分以上240分以下であって、更に下記式(1)を満たす条件で加熱する加熱工程を含むことを特徴とする油脂組成物の製造方法を提供するものである。
85-6000÷(270-T)<t<240 …(1)
(ただし、上記式(1)において、T:加熱温度(℃)、t:加熱時間(分)である。85-6000÷(270-T)が負の値となるときは「5」とする。)
本発明による油脂組成物の製造方法によれば、食用油に、油糧原料及びその加工物から選ばれた1種又は2種以上を添加して、所定の条件で加熱することによって、油脂を用いて調理される食品の油っぽさ低減、及び加熱臭抑制効果を有する油脂組成物を得ることができる。
本発明の油脂組成物の製造方法において、前記油糧原料は、コーンジャーム、大豆、菜種、綿実、米糠、ごま、オリーブ、ひまわり、えごま、及び亜麻仁からなる群より選ばれた1種又は2種以上であり、前記加工物は破砕物、絞り粕、及び焙煎物より選ばれた1種又は2種以上であることが好ましい。
また、本発明の油脂組成物の製造方法においては、前記加熱工程の後に固形分を除去する除去工程を含むことが好ましい。
さらに、本発明の油脂組成物の製造方法においては、前記除去工程の後に脱臭する脱臭工程を含むことが好ましい。
さらに、本発明の油脂組成物の製造方法においては、前記油脂の質量に対して、前記油糧原料及び前記油糧原料の加工物の質量が0.05倍以上1倍以下となるように、前記油糧原料及び前記油糧原料の加工物から選ばれた1種又は2種以上を添加することが好ましい。
また、本発明は、上記に記載された油脂組成物の製造方法により得られた油脂組成物を有効成分とすることを特徴とする油っぽさ低減剤を提供するものである。本発明の油っぽさ低減剤によれば、油脂を用いて調理される食品の油っぽさを低減することができる。
さらに、本発明は、上記に記載された油脂組成物の製造方法により得られた油脂組成物を有効成分とすることを特徴とする加熱臭抑制剤を提供するものである。本発明の加熱臭抑制剤によれば、加熱調理時に発生する油脂の加熱臭を抑制することができる。
さらに、本発明は、上記に記載された製造方法により得られた油脂組成物を食用油脂100質量部に対して0.01質量部以上10質量部以下添加することを特徴とする調理用食用油脂の製造方法を提供するものである。本発明の調理用食用油脂の製造方法によれば、油脂を用いて調理される食品の油っぽさを低減することができ、また、加熱調理時に発生する油脂の加熱臭を抑制することができる調理用食用油脂を提供することができる。
さらに、本発明は、上記に記載された調理用食用油脂の製造方法により得られた調理用食用油脂を用いて食品を調理することを特徴とする油っぽさ低減方法を提供するものである。本発明の油っぽさ低減方法によれば、油脂を用いて調理される食品の油っぽさを低減することができる。
本発明の油っぽさ低減方法において、前記調理が油ちょうであることが好ましい。
さらに、本発明は、上記に記載された調理用食用油脂の製造方法により得られた調理用食用油脂を用いて食品を調理することを特徴とする加熱臭抑制方法を提供するものである。本発明の加熱臭抑制方法によれば、加熱調理時に発生する油脂の加熱臭を抑制することができる。
本発明の加熱臭抑制方法において、前記調理が油ちょうであることが好ましい。
さらに、本発明は、上記に記載された調理用食用油脂の製造方法により得られた調理用食用油脂を用いて食品を製造することを特徴とする食品の製造方法を提供するものである。本発明の食品の製造方法によれば、油脂を用いて調理される食品における油っぽさを低減することができる。
本発明による油脂組成物の製造方法によれば、食用油に、油糧原料及びその加工物から選ばれた1種又は2種以上を添加して加熱することによって、油脂を用いて調理される食品の油っぽさを低減することができ、また、加熱調理時に発生する油脂の加熱臭を抑制することができる油脂組成物を提供できる。
本発明の油っぽさ低減剤によれば、油脂を用いて調理される食品の油っぽさを低減することができる。
本発明の加熱臭抑制剤によれば、加熱調理時に発生する油脂の加熱臭を抑制することができる。
本発明の調理用食用油脂の製造方法によれば、これによって得られた調理用食用油脂は、油脂を用いて調理される食品の油っぽさを低減し、また、加熱調理時に発生する油脂の加熱臭を抑制することができる調理用食用油脂を提供できる。
本発明の油っぽさ低減方法によれば、油脂を用いて調理される食品の油っぽさを低減することができる。
本発明の加熱臭抑制方法によれば、加熱調理時に発生する油脂の加熱臭を抑制することができる。
本発明の食品の製造方法によれば、油脂を用いて調理される食品の油っぽさを低減することができる。
本発明の油脂組成物の製造方法で用いる油脂(ベース油脂)としては、特に限定がなく、食用油として用いられているものであればよい。具体例として、コーン油、大豆油、菜種油(キャノーラ油)、綿実油、米油、ごま油、オリーブ油、ひまわり油、えごま油、亜麻仁油、落花生油、紅花油、パーム油、パーム核油、パーム極硬油、ヤシ油、カカオ脂等の植物油脂;魚油、牛脂、豚脂、鶏脂等の動物油脂;及び、これらを分別、水素添加、エステル交換等から選ばれる1種又は2種以上の加工を施した加工油脂が挙げられ、好ましくは、コーン油、菜種油、大豆油、パーム油等の植物油脂である。用いるベース油脂は、上記の1種単独でもよく、又は2種以上のブレンドでもよい。
本発明の油脂組成物の製造方法で用いる油糧原料としては、特に限定はなく、食用油を採取しうるものを用いることができる。具体的には、コーンジャーム(コーンウエットジャーム、コーンドライジャーム)、大豆、菜種、綿実、米糠、ごま、オリーブ、ひまわり、えごま、亜麻仁、かぼちゃ、アーモンド、落花生、紅花、アブラヤシ、及びヤシ等が挙げられ、好ましくは、コーンジャーム、大豆、菜種、綿実、米糠、ごま、オリーブ、ひまわり、えごま、及び亜麻仁であり、より好ましくは、コーンウエットジャーム、菜種、綿実、ごま、及び亜麻仁である。用いる油糧原料は、上記の1種単独でもよく、又は2種類以上のブレンドでもよい。
本発明の油脂組成物の製造方法で用いる油糧原料の加工物としては、上記油糧原料の破砕物(クラッキング)、絞り粕、焙煎物(ロースト)等が挙げられる。油糧原料の加工物の具体例として、好ましくは、大豆クラッキング、菜種絞り粕、綿実絞り粕、オリーブ絞り粕、及びロースト亜麻仁である。用いる油糧原料の加工物は、上記の1種単独でもよく、又は2種類以上のブレンドでもよい。なお、「絞り粕」とは、油糧原料から油脂を絞った後に得られる固体残渣のことをいう。
本発明の油脂組成物の製造方法では、まず、ベース油脂に対して、油糧原料及び油糧原料の加工物から選ばれた1種又は2種以上(以下「油糧原料及び/又はその加工物」という場合がある。)を添加する添加工程を行う。このとき、ベース油脂の質量に対して、油糧原料及び/又はその加工物の合計の質量が、好ましくは0.05倍以上1倍以下となるように、より好ましくは0.1倍以上1倍以下となるように、さらに好ましくは0.4倍以上1倍以下となるように、油糧原料及び/又はその加工物を添加する。ベース油脂の質量に対する油糧原料及び/又はその加工物の合計の質量を上記範囲内とすることにより、優れた油っぽさ低減効果と加熱臭抑制効果を得ることができる。
次に、油糧原料及び/又はその加工物を添加した油脂を、加熱温度100℃超220℃以下、加熱時間5分以上240分以下であって、更に下記式(1)を満たす条件で加熱する加熱工程を行う。
85-6000÷(270-T)<t<240 …(1)
(ただし、上記式(1)において、T:加熱温度(℃)、t:加熱時間(分)である。85-6000÷(270-T)が負の値となるときは「5」とする。)
ここで、本明細書における加熱時間は、100℃超220℃以下に達した状態の時間を意味する。加熱時間中における温度は、上記範囲に含まれていればよく、一定に保つ必要はない。また、本明細書における加熱温度は、100℃超220℃以下に達した状態での平均温度を意味する。加熱温度は100℃超220℃以下であり、110℃超210℃以下が好ましく、130℃超200℃以下がより好ましい。加熱時間は5分以上240分以下であり、15分以上200分以下が好ましく、20分以上120分以下がより好ましい。上記加熱条件で油糧原料及び/又はその加工物を加熱することによって、油脂を用いて調理される食品の油っぽさを低減することができ、また、加熱調理時に発生する油脂の加熱臭を抑制することができる油脂組成物を製造することができる。
本発明の油脂組成物の製造方法では、加熱工程に続いて、上記の加熱工程で製造された油脂組成物中の固形分を除去する除去工程を行ってもよい。除去の方法は、一般的な食用油の精製工程で用いられる方法であって、不要な固形分を除去できるものであれば特に限定されず、例えばろ過(加圧、減圧、吸引、自然、遠心等)による方法が挙げられる。
さらに、除去工程に続いて、上記の加熱工程及び除去工程で製造された油脂組成物を脱臭する脱臭工程を行ってもよい。脱臭の方法は、一般的な食用油の精製工程で用いられる手段であれば特に限定されず、例えば、減圧下で水蒸気蒸留することによって油分中に含まれる揮発性有臭成分を除去する方法が挙げられる。具体的には、加熱工程及び除去工程を経て得られた油脂組成物に対して、減圧下において水蒸気を吹き込んで揮発性有臭成分を除去して脱臭油を得る。脱臭工程の処理条件は、一般的な精製油脂の製造工程に用いられる条件を採用することが可能であるが、例えば、以下の(1)乃至(4)を満たす処理条件を採用することが好ましい。
(1)水蒸気の使用量:油脂に対して0.1質量%以上10質量%以下、好ましくは0.3質量%以上8質量%以下、より好ましくは0.3質量%以上5質量%以下
(2)脱臭温度:180℃以上300℃以下、好ましくは200℃以上300℃以下、より好ましくは230℃以上300℃以下、さらに好ましくは240℃以上280℃以下
(3)脱臭時間:10分以上240分以下、好ましくは20分以上240分以下
(4)減圧度:150Pa以上1000Pa以下、好ましくは200Pa以上800Pa以下
なお、上記脱臭工程を行う前に、加熱工程及び除去工程で製造された油脂組成物に対して、脱ガムする脱ガム工程、脱酸する脱酸工程、脱色工程等の処理を行ってもよい。この場合、脱ガム、脱酸、脱色等の方法は、一般的な食用油の精製工程で用いられる手段及び条件を採用することができる。
このように製造された油脂組成物は、食品の調理用油脂に添加して用いることにより、調理される食品に付与される油っぽさを低減することができる。したがって、上記油脂組成物は、油脂を用いて調理される食品の油っぽさ低減剤として用いることができる。また、上記油脂組成物は、加熱調理時に発生する油脂の加熱臭を抑制することができる。したがって、上記油脂組成物は、加熱調理時に発生する油脂の加熱臭抑制剤としても用いることができる。
本発明の油っぽさ低減剤と加熱臭抑制剤は、前述した製造方法によって得られた油脂組成物を有効成分とする。この油脂組成物は、前述したように、油糧原料及び/又はその加工物が添加された油脂を加熱して得られたものである。油脂を加熱しただけのものや油糧原料を油脂に浸漬しただけのものには本発明の効果が見られないことから、油糧原料やその加工物を油脂中で加熱することによって変化したり、生じたりした何らかの成分が本発明の効果に関連しているのではないかと推測される。ここで、加熱によって変化したり、生じたりする成分は極めて多数にのぼるうえ、そのような成分の中には、分析機器の検出限界未満の量の物質も存在する。したがって、本発明の油っぽさ低減剤、及び加熱臭抑制剤を構成する極めて多数の成分のうち、どの物質が本願発明の効果に寄与するのかについて分析、特定することについては、非実際的な側面がある。
なお、「油っぽさ」とは、一般に消費者や当業者に理解される用語の意味と異なるところはなく、具体的には、食べたときに口の中に残る油のべたつきや、食べた後にいつまでも口の中に油を感じる後残りを意味している。また、「加熱臭」とは、一般に消費者や当業者に理解される用語の意味と異なるところはなく、具体的には、加熱調理時に発生する油脂のつんとした刺激臭を意味している。
また、上記のように製造された油脂組成物を食用油脂に添加することにより、本発明の調理用食用油脂を製造することができる。この場合、油脂組成物は食用油脂100質量部に対して、0.01質量部以上10質量部以下添加することが好ましく、0.15質量部以上5質量部以下添加することがより好ましく、0.15質量部以上3質量部以下添加することが更により好ましい。
本発明の調理用食用油脂の製造方法で用いる食用油脂としては、特に限定がなく、食用油として用いられているものであればよい。具体例として、コーン油、大豆油、菜種油(キャノーラ油)、綿実油、米油、ごま油、オリーブ油、ひまわり油、えごま油、亜麻仁油、落花生油、紅花油、パーム油、パーム核油、パーム極硬油、ヤシ油、カカオ脂等の植物油脂;魚油、牛脂、豚脂、鶏脂等の動物油脂;及び、これらを分別、水素添加、エステル交換等から選ばれる1種又は2種以上の加工を施した加工油脂が挙げられ、好ましくは、コーン油、菜種油、大豆油、パーム油等の植物油脂である。用いる食用油脂は、上記の1種単独でもよく、又は2種以上のブレンドでもよい。
このように製造された調理用食用油脂は、これを用いて食品を調理することで、調理される食品の油っぽさを低減することができ、また、加熱調理時に発生する油脂の加熱臭を抑制することができる。なお、本発明において、「調理する」とは、油ちょうする(揚げる)、炒める、焼く、煎る、茹でる、煮る等の加熱調理に限定されず、かける、和える、混ぜる、こねる、浸す、さらす等の非加熱調理も含む意味であり、好ましくは油ちょうである。
本発明によって得られる調理用食用油脂は、例えば、天ぷら、唐揚げ、とんかつ、コロッケ、ポテトフライ、魚フライ、チキンナゲット、ドーナッツ、ハッシュドポテト、アメリカンドッグ、揚げ豆腐、揚げパン、クルトン、かりんとう、揚げ米菓、スナック菓子、インスタントラーメン等の油ちょうによって調理される食品により好ましく適用される。また、野菜炒め、レバー炒め、ニラ炒め、もやし炒め等の炒めによって調理される食品や、ハンバーグ、餃子、目玉焼き等の焼きによって調理される食品にも好ましく適用され得る。さらに、食品にかけたり、混ぜたりして用いられるドレッシングやマヨネーズ等の調味料などにも好ましく適用され得る。最も好ましくは、油ちょうによって調理される食品である。
特に、揚げ物用油は、家庭用のみならず業務用として長時間加熱調理に使用されるケースも多く、本発明によって得られる油脂組成物や調理用食用油脂がより好ましく適用され得る対象である。調理する態様に特に制限はなく、油脂組成物や調理用食用油脂を使用して、その食品に適した方法にて、適宜所望の態様で調理を行なえばよい。例えば、本発明によって得られる油脂組成物や調理用食用油脂を用いて加熱調理を行う場合には、所定の食品の調理用材料に、本発明の油脂組成物や調理用食用油脂を添加して、典型的には140℃~200℃、より典型的には150℃~190℃とした状態で揚げる、炒める、焼く等の加熱調理を行なえばよい。
本発明の製造方法により得られる油脂組成物、油っぽさ低減剤、加熱臭抑制剤、調理用食用油脂は、本発明による作用効果を害しない範囲であれば、抗酸化剤、乳化剤、香料、消泡剤などの添加素材を、更に配合していてもよい。具体的には、例えば、アスコルビン酸脂肪酸エステル、リグナン、コエンザイムQ、γ-オリザノール、トコフェロール、シリコーンなどが挙げられる。
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、これらの実施例は本発明を何ら限定するものではない。
<1.ベース油脂と油糧原料の検討>
表1に記載した組み合わせで、ベース油脂55質量部に対して、油糧原料又は油糧原料の加工物を45質量部添加した。これを180℃で60分間加熱した後、ろ過することで油脂組成物を得た。さらに、この油脂組成物をキャノーラ油100質量部に0.5質量部添加して調理用食用油脂を得た。
コツのいらない天ぷら粉揚げ上手(製品名、日清フーズ株式会社)を用いて、パッケージに記載のとおりにバッター液を作成した。このバッター液を調理用食用油脂を用いて170℃で1分30秒間揚げた後、網の上で油切りし、揚げ玉を作成した。
約30分後、専門パネラー3名で揚げ玉を試食し、油っぽさを下記評価基準で評価し、合議の上で点数を決定した。
(油っぽさ)
0点:非常に強い
1点:強い
2点:普通
3点:弱い
4点:非常に弱い
5点:全く感じない
結果を表1に示した。油脂に油糧原料又は油糧原料の加工物を添加して加熱した油脂組成物に油っぽさの低減効果が見られた。具体的には、コーンウェットジャーム、コーンドライジャーム、大豆クラッキング、菜種1番絞り粕、綿実絞り粕、米ぬか、ごま(未焙煎)、オリーブ絞り粕、ひまわりの種、又はローストアマニを添加して加熱した油脂組成物に油っぽさの低減効果が見られた。その中でも特に、コーンウェットジャーム、菜種1番絞り粕、綿実絞り粕、ごま(未焙煎)を添加して加熱した油脂組成物が効果が高かった。用いたベース油脂の種類は油っぽさの低減効果に大きな影響がなかった。
Figure 0007352562000001
<2.加熱条件の検討>
ベース油脂としてコーン油55質量部、油糧原料としてコーンウエットジャーム45質量部を用いて、表2に記載した条件で加熱した後、ろ過することで油脂組成物を得た。さらに、この油脂組成物をキャノーラ油100質量部に0.5質量部添加して調理用食用油脂を得た。
上記<1.ベース油脂と油糧原料の検討>と同様にバッター液を各調理用食用油脂で揚げて、揚げ玉の油っぽさを評価した。
結果を表2に示した。コーンウエットジャームを高温で長時間加熱した油脂組成物ほど、油っぽさの低減効果が高かった。
Figure 0007352562000002
<3.ベース油脂と油糧原料の割合の検討>
ベース油脂としてコーン油、油糧原料としてコーンウエットジャームを、表3に記載した質量部で用いて、180℃で60分間加熱した後、ろ過することで油脂組成物を得た。さらに、この油脂組成物をキャノーラ油100質量部に0.5質量部添加して調理用食用油脂を得た。
上記<1.ベース油脂と油糧原料の検討>と同様にバッター液を調理用食用油脂で揚げて、揚げ玉の油っぽさを評価した。
結果を表3に示した。コーンウエットジャームの質量比が多い油脂組成物ほど、油っぽさの低減効果が高かった。
Figure 0007352562000003
<4.脱臭工程の検討>
上記<1.ベース油脂と油糧原料の検討>で作成した油脂組成物は、全てにおいて焦げ臭を発生させた。そこで、表4に記載した組み合わせのベース油脂55質量部、油糧原料又は油糧原料の加工物45質量部を用いて、180℃で60分間加熱した後、ろ過することで油脂組成物を得た。さらに、この油脂組成物を、脱臭工程に付した。
専門パネラー3名で、脱臭工程に付した油脂組成物の匂いを嗅ぎ、焦げた臭いを下記評価基準で評価し、合議の上、点数を決定した。
(焦げた臭い)
0点:焦げ臭を強烈に感じる
1点:焦げ臭を強く感じる
2点:焦げ臭を楽に感知できる
3点:焦げ臭は弱い
4点:焦げ臭をやっと感知できる
5点:焦げ臭を全く感じない
結果を表4に示した。焦げ臭を感じる油脂組成物について、さらに脱臭工程に付したところ、焦げ臭をほとんど感じない程度にまで低減することができた。
Figure 0007352562000004
<5.脱臭した油脂組成物の評価(揚げ玉)>
表5に記載した組み合わせのベース油脂55質量部、油糧原料又は油糧原料の加工物45質量部を用いて、180℃で60分間加熱した後、ろ過することで油脂組成物を得た。さらに、この油脂組成物を、脱臭工程に付した。この油脂組成物をキャノーラ油100質量部に0.5質量部添加して調理用食用油脂を得た。
上記<1.ベース油脂と油糧原料の検討>と同様にバッター液を各調理用食用油脂で揚げて、揚げ玉の油っぽさを評価した。なお、専門パネラーは4人で評価し、合議の上、点数を決定した。
結果を表5に示した。上記<1.ベース油脂と油糧原料の検討>で示された結果(表1参照)との比較により、脱臭前後で油っぽさ低減効果に違いは見られなかった。
Figure 0007352562000005
<6.劣化した調理用食用油脂の評価(揚げ玉)>
ベース油脂としてコーン油55質量部、油糧原料としてコーンウエットジャーム45質量部を用いて、180℃で60分間加熱した後、ろ過することで油脂組成物を得た。さらに、この油脂組成物を、脱臭工程に付した。この油脂組成物をキャノーラ油100質量部に0.5質量部添加して調理用食用油脂を得た。さらにこの調理用食用油脂を磁性皿にて180℃48時間加熱し、劣化させた。
なお、対照には、油脂組成物を添加していないキャノーラ油を同様に磁性皿にて180℃48時間加熱し、劣化させたものを用いた。
上記<1.ベース油脂と油糧原料の検討>と同様にバッター液を劣化させた調理用食用油脂又はキャノーラ油で揚げて、揚げ玉の油っぽさを評価した。なお、専門パネラーは4人で評価し、その平均を計算し点数とした。
結果を表6に示した。本発明の油脂組成物を添加した調理用食用油脂は、劣化した状態でも、油っぽさの低減効果が見られた。
Figure 0007352562000006
<7.調理用食用油脂の評価(豚カツ)(1)>
ベース油脂としてコーン油55質量部、油糧原料としてコーンウエットジャーム45質量部を用いて、180℃で60分間加熱した後、ろ過することで油脂組成物を得た。さらに、この油脂組成物を、脱臭工程に付した。この油脂組成物をキャノーラ油100質量部に0.4質量部添加して調理用食用油脂を得た。
170℃に熱した調理用食用油脂で、冷凍豚カツ2枚(製品名:やわらかとんかつ160、味の素冷凍食品株式会社)を5分間揚げた。この操作を1日に2時間毎に5回行った。この操作を6日間繰り返した。この操作の間、調理用油脂の交換は行っていない。1日目の調理用食用油脂を新油とし、6日目の調理用食用油脂を劣化油として豚カツの評価を行った。
上記<1.ベース油脂と油糧原料の検討>と同様に、1日目及び6日目に揚げた豚カツの油っぽさを評価した。また、豚カツのコクを下記評価基準で評価した。なお、専門パネラーは表7に示した人数で行い、その平均を計算し、点数を決定した。それぞれの対照には、油脂組成物を添加していないキャノーラ油を用いた。
(コク)
0点:まったく感じない
1点:非常に弱い
2点:弱い
3点:普通
4点:強い
5点:非常に強い
さらに、豚カツの総合評価を下記評価基準で評価した。
(総合評価)
0点:まったく美味しくない
1点:美味しくない
2点:わずかに美味しくない
3点:普通
4点:美味しい
5点:非常に美味しい
結果を表7に示した。新油、劣化油ともに対照と比べて油っぽさを低減することができ、また、対照と比べてコク、総合評価も高い評価であった。
Figure 0007352562000007
<8.調理用食用油脂の評価(豚カツ)(2)>
上記<7.調理用食用油脂の評価(豚カツ)(1)>と同様に、豚カツの油っぽさ、コク、総合評価を評価した。なお、専門パネラーは表8に示した人数で行い、その平均を計算し、点数を決定した。食用油脂には大豆油、コーン油、パームオレインを50:30:20の質量比で配合した混合油を用いた。
結果を表8に示した。食用油脂が混合油であっても、新油、劣化油ともに対照と比べて油っぽさを低減することができ、また、総合評価も対照と比べて高い評価であった。
Figure 0007352562000008
<9.加熱臭の評価>
ベース油脂としてコーン油55質量部、油糧原料としてコーンウエットジャーム45質量部を用いて、180℃で60分間加熱した後、ろ過することで油脂組成物を得た。得られた油脂組成物は、さらに脱臭工程に付した。この油脂組成物をキャノーラ油100質量部に0.5質量部添加して調理用食用油脂を得、得られた調理用食用油脂を磁性皿にて180℃で1時間又は32時間加熱し、劣化させた。
なお、対照には、上記油脂組成物を添加していないキャノーラ油を同様に磁性皿にて180℃で1時間又は32時間加熱し、劣化させたものを用いた。
表9に示した人数の専門パネラーで、脱臭工程に付した油脂組成物の匂いを嗅ぎ、加熱臭(全体のにおい、刺激臭)を下記評価基準で評価し、その平均を計算し、点数を決定した。
(全体のにおい)
0点:非常に強い
1点:強い
2点:普通
3点:弱い
4点:非常に弱い
5点:全く感じない
(刺激臭)
0点:非常に強い
1点:強い
2点:普通
3点:弱い
4点:非常に弱い
5点:全く感じない
結果を表9に示した。180℃1時間又は32時間のいずれの加熱条件においても、対照と比べて、全体のにおいや、刺激臭を抑制することができた。
Figure 0007352562000009
<10.油脂組成物の添加量の検討>
ベース油脂としてキャノーラ油55質量部、油糧原料としてコーンウエットジャーム45質量部を用いて、180℃で60分間加熱した後、ろ過することで油脂組成物を得た。この油脂組成物を表10に記載した量でキャノーラ油に添加して調理用食用油脂を得た。
上記<1.ベース油脂と油糧原料の検討>と同様にバッター液を各調理用食用油脂で揚げて、揚げ玉の油っぽさを評価した。
結果を表10に示した。食用油脂100質量部に油脂組成物を0.005質量部添加することで油っぽさを低減する効果が認められた。油脂組成物の添加量は、食用油脂100質量部に対して、0.001質量部超であることが重要であり、0.01質量部以上が好ましく、0.3質量部以上がより好ましく、1質量部以上がさらに好ましいことが明らかとなった。
Figure 0007352562000010
<11.油脂組成物の添加量の検討>
コーンウエットジャーム(油糧原料)400gをコーン油(ベース油脂)500gに1週間浸漬した。その後、ろ過することでろ液を得た。キャノーラ油100質量部に対してこのろ液0.5質量部を添加した。
上記<1.ベース油脂と油糧原料の検討>と同様にバッター液を上記ろ液含有キャノーラ油で揚げて、揚げ玉の油っぽさを評価した。
その結果、点数は0点であり、これはキャノーラ油そのもので揚げた揚げ玉の評価と同点であった。つまり、加熱しない油糧原料では、油ちょう等の加熱調理により食品に付与される油っぽさを低減する効果を得ることはできないことが分かった。
<12.油っぽさ低減剤の評価(ドレッシング)>
ベース油脂としてキャノーラ油55質量部、油糧原料としてコーンウエットジャーム45質量部を用いて、180℃で60分間加熱した後、ろ過することで油脂組成物を得た。次に、この油脂組成物のみからなるドレッシング1と、油脂組成物88.9質量部と酢11.1質量部からなるドレッシング2を調製した。なお、対照のドレッシングとしては油脂組成物をキャノーラ油に置き換えたものを用いた。
アジフライ(八千代商事製)を175℃で4分間揚げた後、網の上で油切りし、約10分後に8等分し1片あたり1mL程度の上記ドレッシングをかけた。
専門パネラー4人でアジフライを試食し、異風味、マスキング、油っぽさを下記評価基準で評価し、合議の上で評価を決定した。
(異風味)
◎:全く感じない
○:ごくわずかに感じる
△:やや感じる
×:強く感じる
(マスキング)
◎:食材の臭さを強くマスキングしている
〇:食材の臭いを少しマスキングしている
△:食材の臭いをわずかにマスキングしている
×:マスキング効果なし
(油っぽさ)
◎:まったく感じない
〇:ごくわずかに感じる
△:やや感じる
×:強く感じる
結果を表11,12に示した。油脂組成物を含むドレッシング1,2は、アジフライの油っぽさを低減させることができ、さらに、異風味を抑えることができ、食材の臭さをマスキングすることもできた。
Figure 0007352562000011
Figure 0007352562000012

Claims (13)

  1. 油脂に対して、油糧原料及び前記油糧原料の加工物から選ばれた1種又は2種以上(但し、液状油及び焙煎物を除く)を添加する添加工程と、加熱温度100℃超220℃以下、加熱時間5分以上240分以下であって、更に下記式(1)を満たす条件で加熱する加熱工程を含むことを特徴とする油脂組成物の製造方法。
    85-6000÷(270-T)<t<240 …(1)
    (ただし、上記式(1)において、T:加熱温度(℃)、t:加熱時間(分)である。85-6000÷(270-T)が負の値となるときは「5」とする。)
  2. 前記油糧原料は、コーンジャーム、大豆、菜種、綿実、米糠、ごま、オリーブ、ひまわり、えごま、及び亜麻仁からなる群より選ばれた1種又は2種以上であり、前記加工物は破砕物、絞り粕、及び焙煎物より選ばれた1種又は2種以上である、請求項1に記載の油脂組成物の製造方法。
  3. 前記加熱工程の後に固形分を除去する除去工程を含む、請求項1又は2に記載の油脂組成物の製造方法。
  4. 前記除去工程の後に脱臭する脱臭工程を含む、請求項3に記載の油脂組成物の製造方法。
  5. 前記油脂の質量に対して、前記油糧原料及び前記油糧原料の加工物の質量が0.05倍以上1倍以下となるように、前記油糧原料及び前記油糧原料の加工物から選ばれた1種又は2種以上を添加する、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の油脂組成物の製造方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載された製造方法により得られた油脂組成物を有効成分とすることを特徴とする油っぽさ低減剤。
  7. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載された製造方法により得られた油脂組成物を有効成分とすることを特徴とする加熱臭抑制剤。
  8. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載された製造方法により得られた油脂組成物を食用油脂100質量部に対して0.01質量部以上10質量部以下添加することを特徴とする調理用食用油脂の製造方法。
  9. 請求項8に記載された製造方法により得られた調理用食用油脂を用いて食品を調理することを特徴とする油っぽさ低減方法。
  10. 前記調理が油ちょうである、請求項9に記載の油っぽさ低減方法。
  11. 請求項8に記載された製造方法により得られた調理用食用油脂を用いて食品を調理することを特徴とする加熱臭抑制方法。
  12. 前記調理が油ちょうである、請求項11に記載の加熱臭抑制方法。
  13. 請求項8に記載された製造方法により得られた調理用食用油脂を用いて食品を製造することを特徴とする食品の製造方法。
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