JP7312017B2 - 加熱調理用油脂組成物 - Google Patents
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Description
(ベース油脂)
大豆油:AJINOMOTOコクとうまみの大豆の油(株式会社J-オイルミルズ製)
菜種油:AJINOMOTOさらさらキャノーラ油(株式会社J-オイルミルズ製)
コーン油:AJINOMOTO胚芽の恵みコーン油(株式会社J-オイルミルズ製)
パームオレイン:ヨウ素価67、社内調製品
高オレイン酸菜種油:社内調製品
劣化菜種油:下記の方法にて調製したJ キャノーラ油(株式会社J-オイルミルズ製)の劣化油、酸価0.424
電気フライヤーFM-3HR(マッハ機器株式会社製)に3.4kgのJ キャノーラ油を張り込み、180℃で1日10時間延べ30時間加熱した。食材として、若鶏唐揚げ(味の素冷凍食品株式会社製、GX388)、Newポテトコロッケ60(味の素冷凍食品株式会社製、GC080)を用い、若鶏唐揚げは、揚げ質量400g/回、揚げ時間5分/回、揚げ回数5回/日(1~3日目に調理)のフライ条件で、Newポテトコロッケ60は、揚げ個数5個/回、揚げ時間5分/回、揚げ回数2回/日(1日目のみ調理))のフライ条件で調理した。この調理後の油を回収して劣化菜種油として用いた。
えごま油:精製えごま油(太田油脂株式会社製)
あまに油:精製あまに油(太田油脂株式会社製)
しそ油:紫蘇油一番搾り(紅花食品株式会社製)
DHA/EPA高含有組成物:安定化DHA(不二製油株式会社製)
〔1.ベース油脂及びn-3系食用油脂〕に示す油脂について、各油脂の脂肪酸組成を確認した。具体的には、基準油脂分析試験法2.4.1.4-2013に従いメチルエステル化を行い、油脂の構成脂肪酸総量に占めるn-3系脂肪酸(α-リノレン酸、EPA、及びDHA)の含量(質量%)を測定した。分析条件は、以下のとおりとした。
機器名:GC-2010 plus(株式会社島津製作所製)
カラム:TC-70(長さ30m、内径0.25mm、液相膜厚0.25μm)ジーエルサイエンス株式会社製
カラム昇温条件:表1参照
キャリアガス:N2
気化室温度:230℃
FID温度:240℃
スプリット比:1:50
注入量:1μL
加熱調理食品の食材や調理法は、以下のとおりとした。
鍋に試験する油脂組成物を400g入れ、170℃で1時間、空加熱してから、冷凍トンカツ(製品名:やわらかとんかつ120、味の素冷凍食品株式会社製)を加え、同温度で4分間、更に裏返して4分30秒間揚げた。網の上で30分間静置して油切りを行った後、官能評価を行った。
フライパンに試験する油脂組成物を14g入れ、1分30秒間、強火で空加熱してから、ミックス野菜(キャベツ、もやし、及び人参)150gを加え、2分間炒め、1gの塩をふるって、更に1分間炒めた。皿にうつし、10分間静置してから官能評価に供した。
鶏モモ肉を33乃至35gにカットし、酒をもみ込み3時間静置した後、更に醤油をもみ込み15分間静置し、これに片栗粉をまぶして材料の下ごしらえをした。上記トンカツの調理と同じ方法にて、鍋に試験する油脂組成物を入れ、170℃で1時間、空加熱してから、下ごしらえした材料を加え、同温度で7分30秒間揚げた。網の上で30分間静置して油切りを行った後、官能評価を行った。
鍋に試験する油脂組成物を400g入れ、170℃で1時間、空加熱してから、冷凍アジフライ(株式会社八千代商事)を1つ加え、同温度で4分間揚げた。網の上で30分間静置して油切りを行った後、官能評価を行った。
鍋に試験する油脂組成物を400g入れ、170℃で1時間、空加熱してから、冷凍白身フライ(株式会社八千代商事)を1つ加え、同温度で4分間揚げた。網の上で30分間静置して油切りを行った後、官能評価を行った。
鍋に試験する油脂組成物を400g入れ、170℃になるまで加熱してから、冷凍白身フライ(株式会社八千代商事製)を2つ加え、同温度で7分30秒間揚げた。網の上で10分間静置した後、温蔵ショーケースの上段(72℃~73℃)に入れ、1時間ごとに中段と場所を入れ替えて、4時間又は6時間保管した。保管後、官能評価を行った。
鍋に試験する油脂組成物を400g入れ、170℃になるまで加熱してから、Newポテトコロッケ60(味の素冷凍食品株式会社製GC080)を2つ加え、同温度で9分30秒間揚げた。網の上で10分間静置した後、上述した白身フライを上段に入れた温蔵ショーケースの中段に入れ、1時間ごとに上段と場所を入れ替えて、4時間又は6時間保管した。保管後、官能評価を行った。
ベース油脂として大豆油を使用し、これにn-3系食用油脂であるえごま油を下記表5に示す含有量(質量%)となるように添加し又は添加せずに、各実施例又は比較例の加熱調理用油脂組成物を調製した。次いで、各実施例又は比較例の加熱調理用油脂組成物を使用して、上記した調理法によりトンカツを調理した。
ベース油脂として大豆油を使用し、これにn-3系食用油脂であるえごま油を下記表6に示す含有量(質量%)となるように添加し又は添加せずに、各実施例又は比較例の加熱調理用油脂組成物を調製した。次いで、各実施例又は比較例の加熱調理用油脂組成物を使用して、上記した調理法により野菜炒めを調理した。
表7に示す各種の食用油脂をベース油脂として使用し、これにn-3系食用油脂であるえごま油を下記表7に示す含有量(質量%)となるように添加又は添加せずに、各実施例又は比較例の加熱調理用油脂組成物を調製し、それを使用した以外は試験例1と同じ方法にて、トンカツを調理したときのさらっと感や油のネガティブ風味に関する官能評価を行った。
表8に示す各種のn-3系食用油脂を添加油として使用し、下記表8に示す含有量(質量%)となるように大豆油に添加し又は添加せずに、各実施例又は比較例の加熱調理用油脂組成物を調製し、それを使用した以外は試験例1と同じ方法にて、トンカツを調理したときのさらっと感や油のネガティブ風味に関する官能評価を行った。
表9に示すベース油脂、添加油脂、及びその含有量(質量%)にて、各実施例及び比較例の加熱調理用油脂組成物を調製し、それを使用した以外は試験例1と同じ方法にて、トンカツを調理したときのさらっと感や油のネガティブ風味に関する官能評価を行った。
ベース油脂として大豆油を使用し、これにn-3系食用油脂であるえごま油を0.3質量%となるように添加し又は添加せずに、各実施例又は比較例の加熱調理用油脂組成物を調製した。次いで、各実施例又は比較例の加熱調理用油脂組成物を使用して、上記した調理法によりトンカツ、唐揚げ、又はアジフライを調理した。
まず、下記表13に示す配合にて加熱調理食品の油っぽさ低減剤を調製した。次に、ベース油脂として劣化菜種油を使用し、これにn-3系食用油脂であるえごま油が下記表13に示す含有量(質量%)となるように、上記油っぽさ低減剤を添加して、各実施例及び比較例の加熱調理用油脂組成物を調製し、上記した調理法によりトンカツ及び白身フライを調理した(白身フライは調理1による。)。
まず、下記表14に示す配合にて加熱調理食品の臭み低減剤を調製した。次に、ベース油脂として劣化菜種油を使用し、これにn-3系食用油脂であるえごま油が下記表14に示す含有量(質量%)となるように、上記臭み低減剤を添加して、各実施例及び比較例の加熱調理用油脂組成物を調製し、上記した調理法によりトンカツ及び白身フライを調理した(白身フライは調理1による。)。
ベース油脂として表15に示す調合油を使用し、これにn-3系食用油脂であるえごま油又はあまに油を0.8質量%となるように添加し又は添加せずに、各実施例又は比較例の加熱調理用油脂組成物を調製した。次いで、各実施例又は比較例の加熱調理用油脂組成物を使用して、上記した調理法によりポテトコロッケを調理した。
ベース油脂として表16に示す調合油を使用し、これにn-3系食用油脂であるえごま油又はあまに油を0.8質量%となるように添加し又は添加せずに、各実施例又は比較例の加熱調理用油脂組成物を調製した。次いで、各実施例又は比較例の加熱調理用油脂組成物を使用して、上記した調理法により白身フライを調理した(調理2による。)。
Claims (4)
- 構成脂肪酸総量に占めるn-3系脂肪酸の含有量が30質量%以上80質量%以下であるn-3系食用油脂を有効成分とする、加熱調理食品の油っぽさ低減剤であって、前記油っぽさ低減剤は、前記加熱調理食品を未加熱の加熱調理用油脂組成物で調理するために用いられるものであって、該未加熱の加熱調理用油脂組成物に対する前記n-3系食用油脂の含有量が、該未加熱の加熱調理用油脂組成物中の濃度として0.01質量%以上0.8質量%以下となるように用いられるものである、該油っぽさ低減剤。
- 構成脂肪酸総量に占めるn-3系脂肪酸の含有量が30質量%以上80質量%以下であるn-3系食用油脂を有効成分とする、加熱調理食品の油っぽさ低減剤であって、前記油っぽさ低減剤は、前記加熱調理食品を加熱済みの加熱調理用油脂組成物で調理するために用いられるものであって、該加熱済みの加熱調理用油脂組成物に対する前記n-3系食用油脂の含有量が、該加熱済みの加熱調理用油脂組成物中の濃度として0.01質量%以上10質量%未満となるように用いられるものである、該油っぽさ低減剤。
- 構成脂肪酸総量に占めるn-3系脂肪酸の含有量が30質量%以上80質量%以下であるn-3系食用油脂を有効成分とする、加熱調理食品の臭み低減剤であって、前記臭み低減剤は、前記加熱調理食品を未加熱の加熱調理用油脂組成物で調理するために用いられるものであって、該未加熱の加熱調理用油脂組成物に対する前記n-3系食用油脂の含有量が、該未加熱の加熱調理用油脂組成物中の濃度として0.01質量%以上0.8質量%以下となるように用いられるものである、該臭み低減剤。
- 構成脂肪酸総量に占めるn-3系脂肪酸の含有量が30質量%以上80質量%以下であるn-3系食用油脂を有効成分とする、加熱調理食品の臭み低減剤であって、前記臭み低減剤は、前記加熱調理食品を加熱済みの加熱調理用油脂組成物で調理するために用いられるものであって、該加熱済みの加熱調理用油脂組成物に対する前記n-3系食用油脂の含有量が、該加熱済みの加熱調理用油脂組成物中の濃度として0.01質量%以上10質量%未満となるように用いられるものである、該臭み低減剤。
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