JP7311980B2 - 炊飯用油脂組成物の改良 - Google Patents

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本発明は、米飯類等を炊飯する際に用いる炊飯用油脂組成物の改良技術に関する。
近年、コンビニエンスストアやスーパーにおいて総菜や弁当が手軽に入手できることから、加工米飯類の生産量が飛躍的に増加している。こうした米飯類については、時間が経つと水分が逃げてしまい、粘りや艶、ふっくらとした食感が低下してしまうことから、食用油脂を配合して炊飯することが多い。
炊飯用の油脂に関しては、例えば、特許文献1には、炒飯用米飯を製造するための米飯の炊飯工程で用いられる炊飯用油脂組成物であって、該油脂組成物中に、HLB値が3.0以上8.0未満であり、かつ1.0質量%を超え18.0質量%以下の量のポリグリセリン脂肪酸エステル、及び2.0~15.0質量%の量のレシチンを含むことを特徴とする炊飯用油脂組成物が記載されている。また、特許文献2には、構成脂肪酸が中鎖脂肪酸であるトリグリセリドを15~99.9質量%、ポリグリセリン脂肪酸エステルを0.1~3質量%含有し、前記中鎖脂肪酸が、炭素数6~12の直鎖飽和脂肪酸であることを特徴とする、炊飯用油脂組成物が記載されている。
特開2011-050301号公報 特開2018―108052号公報
しかしながら、食用油脂を配合した炊飯では、得られる米飯類が油っぽくなりがちであるため、これを改善する技術の開発が望まれていた。この点、上記特許文献1,2は、かかる技術を提供するものではなかった。
また、加工米飯類においては、該油脂組成物中の乳化剤に起因する臭み、及び鶏肉等の具材に起因する具材の臭みを低減したいという要望があった。
そこで、本発明の目的は、食用油脂を配合して炊飯する場合であっても、得られる米飯類の油っぽさを低減することを可能にする技術を提供することにある。
また、乳化剤入り米飯類の乳化剤の臭み、及び具材入り米飯類の該具材の臭みを低減することを可能にすることを目的とする。
本発明は、その第1の観点においては、炊飯用油脂組成物を配合して炊飯する米飯類の製造方法を提供するものであって、前記炊飯用油脂組成物は、構成脂肪酸総量に占めるn-3系脂肪酸の含有量が30質量%以上80質量%以下であるn-3系食用油脂を含有することを特徴とする。
上記製造方法においては、前記n-3系食用油脂は、えごま油、あまに油、及びしそ油からなる群から選ばれる1種又は2種以上であることが好ましい。
上記製造方法においては、前記米飯類の炊飯材料として生米を含むことが好ましい。
上記製造方法においては、前記炊飯用油脂組成物中に、前記n-3系食用油脂を0.05質量%以上8質量%以下含有することが好ましい。
上記製造方法においては、前記炊飯用油脂組成物を、生米100質量部に対して0.1質量部以上5質量部以下添加して炊飯することが好ましい。
上記製造方法においては、前記炊飯用油脂組成物中に、乳化剤を0.01質量%以上10質量%以下含むことが好ましい。
本発明は、その第2の観点においては、炊飯用油脂組成物を配合し炊飯して米飯類を得る際に、前記炊飯用油脂組成物に、構成脂肪酸総量に占めるn-3系脂肪酸の含有量が30質量%以上80質量%以下であるn-3系食用油脂を含有させることを特徴とする米飯類の油っぽさ低減方法を提供するものである。
上記油っぽさ低減方法においては、前記n-3系食用油脂は、えごま油、あまに油、及びしそ油からなる群から選ばれる1種又は2種以上であることが好ましい。
上記油っぽさ低減方法においては、前記米飯類の炊飯材料として生米を含むことが好ましい。
上記油っぽさ低減方法においては、前記炊飯用油脂組成物中に、前記n-3系食用油脂を0.05質量%以上8質量%以下含有させることが好ましい。
上記油っぽさ低減方法においては、前記炊飯用油脂組成物を、生米100質量部に対して0.1質量部以上5質量部以下添加して炊飯することが好ましい。
上記油っぽさ低減方法においては、前記炊飯用油脂組成物中に、乳化剤を0.01質量%以上10質量%以下含むことが好ましい。
本発明は、その第3の観点においては、構成脂肪酸総量に占めるn-3系脂肪酸の含有量が30質量%以上80質量%以下であるn-3系食用油脂と、前記n-3系食用油脂以外の食用油脂からなるベース油脂とを含む油脂組成物であって、前記n-3系食用油脂を前記油脂組成物中に0.05質量%以上8質量%以下含有することを特徴とする炊飯用油脂組成物を提供するものである。
上記炊飯用油脂組成物においては、前記n-3系食用油脂は、えごま油、あまに油、及びしそ油からなる群から選ばれる1種又は2種以上であることが好ましい。
上記炊飯用油脂組成物は米飯類用であることが好ましい。
上記炊飯用油脂組成物においては、前記炊飯用油脂組成物中に、乳化剤を0.01質量%以上10質量%以下含むことが好ましい。
本発明は、その第4の観点においては、構成脂肪酸総量に占めるn-3系脂肪酸の含有量が30質量%以上80質量%以下であるn-3系食用油脂を有効成分とする、食用油脂を配合して炊飯した米飯類の油っぽさ低減剤を提供するものである。
上記油っぽさ低減剤においては、前記n-3系食用油脂は、えごま油、あまに油、及びしそ油からなる群から選ばれる1種又は2種以上であることが好ましい。
本発明は、その第5の観点においては、乳化剤含有の炊飯用油脂組成物を配合し炊飯して米飯類を得る際に、前記炊飯用油脂組成物に、構成脂肪酸総量に占めるn-3系脂肪酸の含有量が30質量%以上80質量%以下であるn-3系食用油脂を含有させることを特徴とする乳化剤入り米飯類における該乳化剤の臭みの低減方法を提供するものである。
上記乳化剤の臭みの低減方法においては、前記n-3系食用油脂は、えごま油及びあまに油から選ばれる1種又は2種であることが好ましい。
本発明は、その第6の観点においては、構成脂肪酸総量に占めるn-3系脂肪酸の含有量が30質量%以上80質量%以下であるn-3系食用油脂を有効成分とする、乳化剤含有の食用油脂を配合して炊飯した乳化剤入り米飯類における該乳化剤の臭みの低減剤を提供するものである。
上記乳化剤の臭みの低減剤においては、前記n-3系食用油脂は、えごま油及びあまに油から選ばれる1種又は2種であることが好ましい。
本発明は、その第7の観点においては、炊飯用油脂組成物を配合し炊飯して具材入り米飯類を得る際に、前記炊飯用油脂組成物に、構成脂肪酸総量に占めるn-3系脂肪酸の含有量が30質量%以上80質量%以下であるn-3系食用油脂を含有させることを特徴とする具材入り米飯類における該具材の臭みの低減方法を提供するものである。
上記具材の臭みの低減方法においては、前記n-3系食用油脂は、えごま油であることが好ましい。
本発明は、その第8の観点においては、構成脂肪酸総量に占めるn-3系脂肪酸の含有量が30質量%以上80質量%以下であるn-3系食用油脂を有効成分とする、食用油脂を配合して炊飯した具材入り米飯類の該具材の臭みの低減剤を提供するものである。
上記具材の臭みの低減剤においては、前記n-3系食用油脂は、えごま油であることが好ましい。
本発明によれば、食用油脂を配合して炊飯する場合であっても、構成脂肪酸総量に占めるn-3系脂肪酸の含有量が30質量%以上80質量%以下であるn-3系食用油脂を用いることにより、得られる米飯類の油っぽさを低減することができる。また、乳化剤含有の食用油脂を配合して炊飯する場合には、その乳化剤に起因する臭みを低減することができる。また、食用油脂を配合して具材入り米飯類を炊飯する場合には、その具材に起因する臭みを低減することができる。
本明細書において「n-3系食用油脂」とは、油脂を構成する脂肪酸n末端のメチル基から3番目と4番目の炭素鎖に不飽和結合を有するn-3系(オメガ3)脂肪酸を高含有に含む食用油脂のことをいう。より具体的には、構成脂肪酸総量に占めるn-3系脂肪酸の含有量が30質量%以上80質量%以下であり、好ましくは35質量%以上75質量%以下であり、より好ましくは40質量%以上70質量%以下である食用油脂のことをいう。
上記のようなn-3系食用油脂としては、例えば、えごま油、あまに油、しそ油、DHA(ドコサヘキサエン酸)を含む油脂(魚油)、EPA(エイコサペンタエン酸)を含む油脂(魚油)、チアシード油、藻類油、微生物油等が挙げられる。なかでも、本発明で用いるn-3系食用油脂としては、えごま油、あまに油、しそ油、魚油等を含むことが好ましい。n-3系食用油脂としては、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
構成脂肪酸総量に占めるn-3系脂肪酸の含有量は、例えば、日本油化学会、「基準油脂分析試験法2.4.1.4-2013」に準じて測定することができる。なお、n-3系食用油脂に含まれるn-3系脂肪酸としては、例えば、α-リノレン酸、DHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)、DPA(ドコサペンタエン酸)、ステアリドン酸等が挙げられ、通常、複数種類で構成される。よって、n-3系脂肪酸の含有量とは、これらn-3系脂肪酸の合計含有量のことである。
一方、上記のようなn-3系食用油脂に属しない食用油脂としては、例えば、菜種油、コーン油、大豆油、パームオレイン、ゴマ油、落花生油、紅花油、ひまわり油、綿実油、ぶどう種子油、マカデミアナッツ油、ヘーゼルナッツ油、胡桃油、カボチャ種子油、椿油、茶実油、オリーブ油、米油、小麦胚芽油、パーム油、パーム核油、ヤシ油、カカオ脂、牛脂、豚脂、鶏油、乳脂及びこれら油脂のエステル交換油、水素添加油、分別油等が挙げられる。なかでも、本発明で用いるn-3系食用油脂以外の食用油脂としては、菜種油、コーン油、大豆油、米油、パームオレイン、高オレイン酸菜種油等を含むことが好ましい。n-3系食用油脂以外の食用油脂としては、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
本発明により提供される炊飯用油脂組成物は、上記したn-3系食用油脂を、上記したn-3系食用油脂以外の食用油脂からなるベース油脂に混合することにより製造することができる。ここで、n-3系食用油脂は、炊飯用油脂組成物中に0.05質量%以上8質量%以下含有させることが好ましく、0.1質量%以上7質量%以下含有させることがより好ましく、0.2質量%以上5質量%以下含有させることが更に好ましい。
本発明により提供される炊飯用油脂組成物には、上記した食用油脂の他に、更に、乳化剤を含有させてもよい。
乳化剤としては、特に限定されないが、例えば、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ショ糖エルカ酸エステル、モノグリセリン脂肪酸エステル、有機酸グリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、レシチン等が挙げられる。乳化剤としては、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
本発明により提供される炊飯用油脂組成物において、乳化剤は、炊飯用油脂組成物中に0.01質量%以上10質量%以下含有させることが好ましく、0.1質量%以上8質量%以下含有させることがより好ましく、0.2質量%以上6質量%以下含有させることが更に好ましい。
本発明により提供される炊飯用油脂組成物は、これを配合して米飯類を炊飯することで、得られる米飯類にふっくらとした食感と粒感を与えることができ、一方で油脂を使用していてもその油っぽさが低減されている。ここで、米飯類とは、白ごはん、赤飯、酢飯、炊き込みご飯等の生米を原料とするもののほか、これらと同様に炊飯により調理される、小豆等の豆類や、ひえ、粟、麦等の雑穀類、澱粉やグルコマンナン等を米状に成形加工した米類似物等を原料とするものを含む意味である。また、米飯類には、鶏肉等の肉類や、タイ等の魚介類や、油揚げ、ヒジキ等の具材を含んでいてもよい。
よって、米飯類を得るための炊飯材料としては、生米のほか、上記した豆類、雑穀類、米類似物等の通常炊飯調理される材料が挙げられるほか、例えば炊き込みご飯のように、これに付随して炊飯調理される上記した具材等が挙げられる。このうち生米としては、種類や産地なども特に制限されず、例えば、稲の系統としてはジャポニカ米、インディカ米、ジャバニカ米なども含まれる。澱粉成分で分類した場合にはうるち米、もち米も含み、種類としては赤米、黒米などの古代米も含まれる。また、生米の精米度合や加工も特に制限されない。白米だけでなく、玄米、五分づき米等の精米度合の違う米も含まれるし、発芽玄米、無洗米などの加工米も含まれる。
米飯類を炊飯する方法は、炊飯用油脂組成物を添加する点を除き、公知の方法で行うことができる。炊飯用油脂組成物は、炊飯する前に炊飯材料に加えて使用する。具体的な一例を挙げると、生米を洗米し、これに水と炊飯用油脂組成物とを加え、炊飯器にて炊飯する。
この際、炊飯用油脂組成物は、生米100質量部に対して、0.1質量部以上5質量部以下添加して炊飯することが好ましく、0.2質量部以上4質量部以下添加して炊飯することがより好ましく、0.3質量部以上3.5質量部以下添加して炊飯することが更に好ましい。
本発明により提供される炊飯用油脂組成物には、本発明による作用効果を害しない範囲であれば、適宜、抗酸化剤、香料、香辛料抽出物、消泡剤等の添加素材を、更に配合していてもよい。具体的には、例えば、アスコルビン酸脂肪酸エステル、リグナン、コエンザイムQ、γ-オリザノール、トコフェロール、シリコーン、色素、脂肪酸等が挙げられる。
以上説明したように、本発明によれば、食用油脂を配合して炊飯して米飯類を得る際、上記したn-3系食用油脂を用いることで、得られる米飯類の油っぽさを低減することができる。よって、本発明は、別の観点からは、上記したn-3系食用油脂を有効成分とする、食用油脂を配合して炊飯した米飯類の油っぽさ低減剤を提供するものである。また、上記したn-3系食用油脂を有効量で用いる、食用油脂を配合して炊飯した米飯類の油っぽさ低減方法を提供するものである。
一方で、後述の実施例で示されるように、上記のような油っぽさの低減効果以外にも、乳化剤含有の食用油脂を配合して炊飯して米飯類を得る際、上記したn-3系食用油脂を用いることで、得られる米飯類の該乳化剤に起因した臭みを低減することができる。n-3系食用油脂は、炊飯用油脂組成物中に0.05質量%以上8質量%以下含有させることが好ましく、0.1質量%以上7質量%以下含有させることがより好ましく、0.2質量%以上5質量%以下含有させることが更に好ましい。よって、本発明は、別の観点からは、上記したn-3系食用油脂を有効成分とする、乳化剤入り米飯類における該乳化剤の臭みの低減剤を提供するものである。また、上記したn-3系食用油脂を有効量で用いる、乳化剤入り米飯類における該乳化剤の臭みの低減方法を提供するものである。
更には、後述の実施例で示されるように、上記のような油っぽさの低減効果や乳化剤の臭みの低減効果以外にも、食用油脂を配合して炊飯して具材入り米飯類を得る際、上記したn-3系食用油脂を用いることで、得られる具材入り米飯類の該具材に起因した臭みを低減することができる。n-3系食用油脂は、炊飯用油脂組成物中に0.05質量%以上8質量%以下含有させることが好ましく、0.1質量%以上7質量%以下含有させることがより好ましく、0.2質量%以上5質量%以下含有させることが更に好ましい。よって、本発明は、別の観点からは、上記したn-3系食用油脂を有効成分とする、食用油脂を配合して炊飯した具材入り米飯類の該具材の臭みの低減剤を提供するものである。また、上記したn-3系食用油脂を有効量で用いる、具材入り米飯類における該具材の臭みの低減方法を提供するものである。
なお、本明細書における「油っぽさ」とは、食した時に感じる、油が口の中に残るような後引き感と加熱調理後の不快な油の風味とが、複合的に合わさって感覚器に作用して生ずるものである。上記したn-3系食用油脂が油っぽさを低減する有効量で用いられているかどうかは、専門パネラー等による任意の官能試験により、適宜それを配合しない場合と比較することで決定することができる。また、乳化剤を用いた場合のその乳化剤に起因した臭みの低減効果や、炊飯材料として用いた具材に起因した臭みの低減効果についても同様である。
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、これらの実施例は本発明を何ら限定するものではない。
以下の例に使用した食用油脂は次のとおりである。
〔1.食用油脂〕
菜種油:オレイン酸含有率59質量%、AJINOMOTOさらさらキャノーラ油(株式会社J-オイルミルズ製)
大豆油:AJINOMOTOコクとうまみの大豆の油(株式会社J-オイルミルズ製)
コーン油:AJINOMOTO胚芽の恵みコーン油(株式会社J-オイルミルズ製)
米油:AJINOMOTO健康米油(株式会社J-オイルミルズ製)
パームオレイン:ヨウ素価67、社内調製品
高オレイン酸菜種油:オレイン酸含有率71質量%、社内調製品
えごま油:精製えごま油(太田油脂株式会社製)
あまに油:精製あまに油(太田油脂株式会社製)
しそ油:紫蘇油一番搾り(紅花食品株式会社製)
DHA/EPA高含有組成物:安定化DHA(不二製油株式会社製)
〔2.脂肪酸組成分析〕
上記油脂について、脂肪酸組成を確認した。具体的には、基準油脂分析試験法2.4.1.4-2013に従いメチルエステル化を行い、油脂の構成脂肪酸総量に占めるn-3系脂肪酸(α-リノレン酸、EPA、及びDHA)の含量(質量%)を測定した。分析条件は、以下のとおりとした。
(分析条件)
機器名:GC-2010 plus(株式会社島津製作所製)
カラム:TC-70(長さ30m、内径0.25mm、液相膜厚0.25μm)(ジーエルサイエンス株式会社製)
カラム昇温条件:表1参照
Figure 0007311980000001
カラム圧力:79.7kPa/min
キャリアガス:N
気化室温度:230℃
FID温度:240℃
スプリット比:1:50
注入量:1μL
その結果、表2に示すとおり、えごま油、あまに油、しそ油、DHA/EPA高含有組成物では、構成脂肪酸総量に占めるn-3系脂肪酸の含量(質量%)はおおむね50質量%以上であり、n-3系食用油脂としての適性があることが確認できた。一方、菜種油、大豆油、コーン油、米油、パームオレイン、高オレイン酸菜種油では、構成脂肪酸総量に占めるn-3系脂肪酸の含量(質量%)はおおむね10質量%以下であった。
Figure 0007311980000002
〔3.米飯類の製造と評価(1)〕
ベース油脂として菜種油を使用し、これにn-3系食用油脂であるえごま油を下記表5(又は表6)に示す含有量(質量%)となるように添加して、更に所定の乳化剤を配合して、実施例1-1~1-3の炊飯用油脂組成物を調製した。また、えごま油を添加しない対照として、比較例1-1の炊飯用油脂組成物を調製した。なお、以下では「炊飯用油脂組成物」を単に「油脂組成物」という場合がある。
生米400gを洗米し、炊飯釜に入れ、米と水の合計重量が972gとなるように水を加えた。そこに試験する油脂組成物8gを加え、炊飯釜を炊飯器(圧力IH炊飯ジャーNP-NT10型 象印マホービン株式会社製)にセットした。通常モードで炊飯をスタートし、米飯を得た。
炊飯完了後、米飯を混ぜ、真空冷却器(CMJ-20QE 三浦工業株式会社製)にて23℃まで冷却した直後の米飯(D0)、及び24時間経過後の米飯(D1)を、専門パネラー4名にて試食し、さらっと感及び油のネガティブ風味について官能評価を行った。
官能評価では、下記表3に示す7段階の評価基準で採点して、その平均点を算出し、更に、その平均点を下記表4に示す水準に従ってランク付けし、最終評価とした。なお、官能評価においては油っぽさを評価するために、食した時に油が口の中に残るような後引き感として「さらっと感」、炊飯後の不快な油の風味として「油のネガティブ風味」の項目を設けた。
Figure 0007311980000003
Figure 0007311980000004
Figure 0007311980000005
Figure 0007311980000006
その結果、表5、6に示したように、えごま油を0.3乃至3質量%の含有量となるように添加した油脂組成物(実施例1-1乃至1-3)では、えごま油を添加しない油脂組成物(比較例1-1)に比べ、さらっと感の向上や油のネガティブ風味の抑制の点において、より良好な評価となった。また、特にD1評価にみられるように、実施例1-1乃至1-3の米飯は、炊飯から24時間後においても、比較例1-1の米飯に比べ、さらっと感の向上や油のネガティブ風味の抑制の点において良好であった。
以上から、食用油脂を配合して炊飯する場合であっても、えごま油を含有する炊飯用油脂組成物を用いることにより、得られる米飯の油っぽさを低減できることが明らかとなった。そして、えごま油を含有する炊飯用油脂組成物を用いることによる米飯の油っぽさ低減効果は、炊飯から24時間経過後においても維持されていることが明らかとなった。
〔4.米飯類の製造と評価(2)〕
ベース油脂として菜種油を使用し、これにn-3系食用油脂であるえごま油を0.8質量%となるように添加して、実施例2-1の炊飯用油脂組成物を調製した。また、えごま油を添加しない対照として、比較例2-1の炊飯用油脂組成物を調製した。
生米400gを洗米し、炊飯釜に入れ、米と水の合計重量が972gとなるように水を加えた。そこに、静菌剤としてのお酢4g、及び試験する油脂組成物4gを加え、炊飯釜を炊飯器(圧力IH炊飯ジャーNP-NT10型 象印マホービン株式会社製)にセットした。通常モードで炊飯をスタートし、米飯を得た。
炊飯完了後、米飯を混ぜ、真空冷却器(CMJ-20QE 三浦工業株式会社製)にて23℃まで冷却した直後の米飯(D0)を、専門パネラー4名にて試食し、さらっと感及び油のネガティブ風味について、上記〔3.米飯類の製造と評価(1)〕と同様に官能評価を行った。
Figure 0007311980000007
その結果、表7に示したように、えごま油を0.8質量%の含有量となるように添加した油脂組成物(実施例2-1)では、えごま油を添加しない油脂組成物(比較例2-1)に比べ、さらっと感の向上や油のネガティブ風味の抑制の点において、より良好な評価となった。
よって、生米100重量部に対して油脂組成物の添加量を1重量部配合した場合においても、生米100重量部に対して油脂組成物を2重量部配合した上記〔3.米飯類の製造と評価(1)〕の場合と同様に、えごま油を含有する炊飯用油脂組成物を用いることにより、得られる米飯の油っぽさを低減できることが明らかとなった。
〔5.米飯類の製造と評価(3)〕
ベース油脂として高オレイン酸菜種油を使用し、これにn-3系食用油脂であるえごま油を0.8質量%となるように添加して、更に所定の乳化剤を配合して、実施例3-1の炊飯用油脂組成物を調製した。また、えごま油を添加しない対照として、えごま油の代わりに菜種油を添加して比較例2-1の炊飯用油脂組成物を調製した。
上記〔3.米飯類の製造と評価(1)〕と同様にして米飯を得、官能評価を行った。具体的には、生米100重量部に対して試験する油脂組成物を2重量部配合して、炊飯器で炊飯し、米飯を得た。炊飯完了後、米飯を混ぜ、真空冷却器(CMJ-20QE 三浦工業株式会社製)にて23℃まで冷却した直後の米飯(D0)、及び24時間経過後の米飯(D1)を、専門パネラー4名にて試食し、さらっと感及び油のネガティブ風味について官能評価を行った。
また、油脂組成物に配合した乳化剤の臭みに関しても官能評価を行った。具体的には、下記表8に示す7段階の評価基準で採点して、その平均点を算出し、更に、その平均点を下記表9に示す水準に従ってランク付けし、最終評価とした。
Figure 0007311980000008
Figure 0007311980000009
Figure 0007311980000010
Figure 0007311980000011
Figure 0007311980000012
その結果、表10、11に示したように、えごま油を0.8質量%の含有量となるように添加した油脂組成物(実施例3-1)では、えごま油を添加しない油脂組成物(比較例3-1)に比べ、さらっと感の向上や油のネガティブ風味の抑制の点において、より良好な評価となった。また、特にD1評価にみられるように、実施例3-1の米飯は、炊飯から24時間経過後においても、比較例3-1の米飯に比べ、さらっと感の向上や油のネガティブ風味の抑制の点において良好であった。
よって、ベース油脂として高オレイン酸菜種油を使用した場合においても、ベース油脂として菜種油を使用した上記〔3.米飯類の製造と評価(1)〕の場合と同様に、えごま油を含有する炊飯用油脂組成物を用いることにより、得られる米飯の油っぽさを低減できることが明らかとなった。そして、えごま油を含有する炊飯用油脂組成物を用いることによる米飯の油っぽさ低減効果は、炊飯から24時間経過後においても維持されていることが明らかとなった。
また、表12に示したように、えごま油を0.8質量%の含有量となるように添加した油脂組成物(実施例3-1)では、えごま油を添加しない油脂組成物(比較例3-1)に比べ、乳化剤の臭みが弱かった。また、特にD1評価にみられるように、実施例3-1の米飯は、炊飯から24時間経過後においても、比較例3-1の米飯に比べ、乳化剤の臭みが弱かった。
以上から、食用油脂を配合して炊飯する場合、えごま油を含有する炊飯用油脂組成物を用いることにより、得られる米飯の油っぽさを低減できるとともに、配合した乳化剤の臭みの低減効果が得られることが明らかとなった。そして、えごま油を含有する炊飯用油脂組成物を用いることによる乳化剤の臭み低減効果は、炊飯から24時間経過後においても維持されていることが明らかとなった。
〔6.米飯類の製造と評価(4)〕
ベース油脂としてコーン油を使用し、これにn-3系食用油脂であるあまに油を0.8質量%となるように添加して、更に所定の乳化剤を配合して、実施例4-1の炊飯用油脂組成物を調製した。また、あまに油を添加しない対照として、あまに油の代わりに菜種油を添加して比較例4-1の炊飯用油脂組成物を調製した。
上記〔3.米飯類の製造と評価(1)〕と同様にして米飯を得、官能評価を行った。具体的には、生米100重量部に対して試験する油脂組成物を2重量部配合して、炊飯器で炊飯し、米飯を得た。炊飯完了後、米飯を混ぜ、真空冷却器(CMJ-20QE 三浦工業株式会社製)にて23℃まで冷却した直後の米飯(D0)、及び24時間経過後の米飯(D1)を、専門パネラー4名にて試食し、さらっと感及び油のネガティブ風味について官能評価を行った。更に、油脂組成物に配合した乳化剤の臭みに関しても、上記〔5.米飯類の製造と評価(3)〕と同様にして官能評価を行った。
Figure 0007311980000013
Figure 0007311980000014
Figure 0007311980000015
その結果、表13、14に示したように、あまに油を0.8質量%の含有量となるように添加した油脂組成物(実施例4-1)では、あまに油を添加しない油脂組成物(比較例4-1)に比べ、さらっと感の向上や油のネガティブ風味の抑制の点において、より良好な評価となった。また、特にD1評価にみられるように、実施例4-1の米飯は、炊飯から24時間経過後においても、比較例4-1の米飯に比べ、さらっと感の向上や油のネガティブ風味の抑制の点において良好であった。
よって、ベース油脂としてコーン油を使用し、n-3系食用油脂としてあまに油を使用した場合においても、ベース油脂として菜種油を使用し、n-3系食用油脂としてえごま油を使用した上記〔3.米飯類の製造と評価(1)〕の場合と同様に、あまに油を含有する炊飯用油脂組成物を用いることにより、得られる米飯の油っぽさを低減できることが明らかとなった。そして、あまに油を含有する炊飯用油脂組成物を用いることによる米飯の油っぽさ低減効果は、炊飯から24時間経過後においても維持されていることが明らかとなった。
また、表15に示したように、あまに油を0.8質量%の含有量となるように添加した油脂組成物(実施例4-1)では、あまに油を添加しない油脂組成物(比較例4-1)に比べ、乳化剤の臭みが弱かった。また、特にD1評価にみられるように、実施例4-1の米飯は、炊飯から24時間経過後においても、比較例4-1の米飯に比べ、乳化剤の臭みが弱かった。
以上から、食用油脂を配合して炊飯する場合、あまに油を含有する炊飯用油脂組成物を用いることにより、得られる米飯の油っぽさを低減できるとともに、配合した乳化剤の臭みの低減効果が得られることが明らかとなった。そして、あまに油を含有する炊飯用油脂組成物を用いることによる乳化剤の臭み低減効果は、炊飯から24時間経過後においても維持されていることが明らかとなった。
〔7.米飯類の製造と評価(5)〕
ベース油脂として高オレイン酸菜種油を使用し、これにn-3系食用油脂であるえごま油を0.8質量%となるように添加して、実施例5-1の炊飯用油脂組成物を調製した。また、えごま油を添加しない対照として、えごま油の代わりに菜種油を添加して比較例5-1の炊飯用油脂組成物を調製した。
生米400gを洗米し、炊飯釜に入れ、米と水の合計重量が972gとなるように水を加えた。そこに鶏もも肉200g、醤油20g、酒20g、みりん10gを加え、更に試験する油脂組成物8gを加えて、炊飯釜を炊飯器(圧力IH炊飯ジャーNP-NT10型 象印マホービン株式会社製)にセットした。通常モードで炊飯をスタートし、炊き込みご飯を得た。
炊飯完了後、炊き込みご飯を混ぜ、真空冷却器(CMJ-20QE 三浦工業株式会社製)にて23℃まで冷却した直後の炊き込みご飯(D0)、及び24時間経過後の炊き込みご飯(D1)を、専門パネラー4名にて試食し、さらっと感及び油のネガティブ風味について、上記〔3.米飯類の製造と評価(1)〕と同様に官能評価を行った。
また、炊き込みご飯に配合した具材の臭みに関しても官能評価を行った。具体的には、下記表16に示す7段階の評価基準で採点して、その平均点を算出し、更に、その平均点を下記表17に示す水準に従ってランク付けし、最終評価とした。
Figure 0007311980000016
Figure 0007311980000017
Figure 0007311980000018
Figure 0007311980000019
Figure 0007311980000020
その結果、表18、19に示したように、えごま油を0.8質量%の含有量となるように添加した油脂組成物(実施例5-1)では、えごま油を添加しない油脂組成物(比較例5-1)に比べ、さらっと感の向上や油のネガティブ風味の抑制の点において、より良好な評価となった。また、特にD1評価にみられるように、実施例5-1の炊き込みご飯は、炊飯から24時間経過後においても、比較例5-1の炊き込みご飯と比べ、さらっと感の向上や油のネガティブ風味の抑制の点において良好であった。
よって、炊き込みご飯を炊飯する場合においても、えごま油を含有する炊飯用油脂組成物を用いることにより、得られる炊き込みご飯の油っぽさを低減できることが明らかとなった。そして、えごま油を含有する炊飯用油脂組成物を用いることによる炊き込みご飯の油っぽさ低減効果は、炊飯から24時間経過後においても維持されていることが明らかとなった。
また、表20に示したように、えごま油を0.8質量%の含有量となるように添加した油脂組成物(実施例5-1)では、えごま油を添加しない油脂組成物(比較例5-1)に比べ、炊き込みご飯に配合した具材の臭みが弱かった。また、特にD1評価にみられるように、実施例5-1の炊き込みご飯は、炊飯から24時間経過後においても、比較例5-1の炊き込みご飯と比べ、具材の臭みが弱かった。
以上から、食用油脂を配合して炊き込みご飯を炊飯する場合、えごま油を含有する炊飯用油脂組成物を用いることにより、得られる炊き込みご飯の油っぽさを低減できるとともに、炊き込みご飯に配合した具材の臭みの低減効果が得られることが明らかとなった。そして、えごま油を含有する炊飯用油脂組成物を用いることによる炊き込みご飯の具材の臭み低減効果は、炊飯から24時間経過後においても維持されていることが明らかとなった。
〔8.米飯類の製造と評価(6)〕
ベース油脂として米油を使用し、これにn-3系食用油脂であるしそ油を表21(又は表22)に示す含有量(質量%)となるように添加して、実施例6-1の炊飯用油脂組成物を調製した。また、しそ油を添加しない対照として、しそ油の代わりに菜種油を添加して比較例6-1の炊飯用油脂組成物を調製した。
生米2合(282g)を洗米し、炊飯釜に入れ、米と水の合計重量が800gとなるように水を加えた。そこに試験する油脂組成物4gを加え、炊飯釜を炊飯器(圧力IH炊飯ジャーNP-NT10型 象印マホービン株式会社製)にセットした。通常モードで炊飯をスタートし、米飯を得た。
炊飯完了後、米飯を混ぜ、真空冷却器(CMJ-20QE 三井工業株式会社製)にて23℃まで冷却した直後の米飯(D0)、及び24時間経過後の米飯(D1)を、専門パネラー4名にて試食し、さらっと感及び油のネガティブ風味について、上記〔3.米飯類の製造と評価(1)〕と同様に官能評価を行った。
Figure 0007311980000021
Figure 0007311980000022
その結果、表21、22に示したように、しそ油を0.8質量%の含有量となるように添加した油脂組成物(実施例6-1)では、しそ油を添加しない油脂組成物(比較例6-1)に比べ、さらっと感の向上や油のネガティブ風味の抑制の点において、より良好な評価となった。また、特にD1評価にみられるように、実施例6-1の米飯は、炊飯から24時間経過後においても、比較例6-1の米飯に比べ、さらっと感の向上や油のネガティブ風味の抑制の点において良好であった。
よって、ベース油脂として米油を使用し、n-3系食用油脂としてしそ油を使用した場合においても、ベース油脂として菜種油を使用し、n-3系食用油脂としてえごま油を使用した上記〔3.米飯類の製造と評価(1)〕の場合と同様に、しそ油を含有する炊飯用油脂組成物を用いることにより、得られる米飯の油っぽさを低減できることが明らかとなった。そして、しそ油を含有する油脂組成物を用いることによる米飯の油っぽさ低減効果は、炊飯から24時間経過後においても維持されていることが明らかとなった。

Claims (19)

  1. 炊飯用油脂組成物を配合して炊飯する米飯類の製造方法であって、
    前記炊飯用油脂組成物は、えごま油を0.05質量%以上8質量%以下含有し、乳化剤を0.01質量%以上10質量%以下含有することを特徴とする米飯類の製造方法。
  2. 前記米飯類の炊飯材料として生米を含む、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記炊飯用油脂組成物を、生米100質量部に対して0.1質量部以上5質量部以下添加して炊飯する、請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 炊飯用油脂組成物を配合し炊飯して米飯類を得る際に、
    前記炊飯用油脂組成物に、構成脂肪酸総量に占めるn-3系脂肪酸の含有量が30質量%以上80質量%以下であるn-3系食用油脂(但し、しそ油を除く。)を0.05質量%以上8質量%以下含有させ、乳化剤を0.01質量%以上10質量%以下含有させることを特徴とする米飯類の油っぽさ低減方法。
  5. 前記n-3系食用油脂は、えごま油、及びあまに油からなる群から選ばれる1種又は2種以上である、請求項4に記載の方法。
  6. 前記米飯類の炊飯材料として生米を含む、請求項4又は5に記載の方法。
  7. 前記炊飯用油脂組成物を、生米100質量部に対して0.1質量部以上5質量部以下添加して炊飯する、請求項4乃至6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 構成脂肪酸総量に占めるn-3系脂肪酸の含有量が30質量%以上80質量%以下であるn-3系食用油脂(但し、しそ油を除く。)と、前記n-3系食用油脂以外の食用油脂からなるベース油脂とを含む油脂組成物であって、前記n-3系食用油脂を前記油脂組成物中に0.05質量%以上8質量%以下含有し、乳化剤を0.01質量%以上10質量%以下含有することを特徴とする、食用油脂を配合して炊飯した米飯類の油っぽさ低減用油脂組成物。
  9. 前記n-3系食用油脂は、えごま油、及びあまに油からなる群から選ばれる1種又は2種以上である、請求項8に記載の油っぽさ低減用油脂組成物。
  10. 米飯類用である、請求項8又は9に記載の油っぽさ低減用油脂組成物。
  11. 構成脂肪酸総量に占めるn-3系脂肪酸の含有量が30質量%以上80質量%以下であるn-3系食用油脂と、前記n-3系食用油脂以外の食用油脂からなるベース油脂とを含む油脂組成物であって、前記n-3系食用油脂はえごま油であり該えごま油を前記油脂組成物中に0.05質量%以上8質量%以下含有することを特徴とする炊飯用油脂組成物。
  12. 米飯類用である、請求項11に記載の炊飯用油脂組成物。
  13. 前記炊飯用油脂組成物中に、乳化剤を0.01質量%以上10質量%以下含む、請求項11又は12に記載の炊飯用油脂組成物。
  14. 炊飯用油脂組成物を配合し炊飯して米飯類を得る際に、
    前記炊飯用油脂組成物に、えごま油を含有させることを特徴とする食用油脂を配合して炊飯した米飯類の油っぽさの低減方法。
  15. えごま油を有効成分とする、食用油脂を配合して炊飯した米飯類の油っぽさの低減剤。
  16. 乳化剤含有の炊飯用油脂組成物を配合し炊飯して米飯類を得る際に、
    前記炊飯用油脂組成物に、構成脂肪酸総量に占めるn-3系脂肪酸の含有量が30質量%以上80質量%以下であるn-3系食用油脂を含有させることを特徴とする乳化剤入り米飯類における該乳化剤の臭みの低減方法であって、
    前記n-3系食用油脂は、えごま油及びあまに油から選ばれる1種又は2種である、該方法
  17. 構成脂肪酸総量に占めるn-3系脂肪酸の含有量が30質量%以上80質量%以下であるn-3系食用油脂を有効成分とする、乳化剤含有の食用油脂を配合して炊飯した乳化剤入り米飯類における該乳化剤の臭みの低減剤であって、
    前記n-3系食用油脂は、えごま油及びあまに油から選ばれる1種又は2種である、該剤
  18. 炊飯用油脂組成物を配合し炊飯して具材入り米飯類を得る際に、
    前記炊飯用油脂組成物に、構成脂肪酸総量に占めるn-3系脂肪酸の含有量が30質量%以上80質量%以下であるn-3系食用油脂を含有させることを特徴とする具材入り米飯類における該具材の臭みの低減方法であって、
    前記n-3系食用油脂は、えごま油である、該方法
  19. 構成脂肪酸総量に占めるn-3系脂肪酸の含有量が30質量%以上80質量%以下であるn-3系食用油脂を有効成分とする、食用油脂を配合して炊飯した具材入り米飯類の該具材の臭みの低減剤であって、
    前記n-3系食用油脂は、えごま油である、該剤
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