JP7356793B2 - 風味付飯類及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、飯類に対して均一に、あるいは広く水溶性風味成分が行き渡り、当該水溶性風味成分の混合作業を容易にした風味付飯類の製造方法、風味付飯類、風味付用飯類、及び風味付飯類用油脂組成物に関する。
従来から米飯や雑穀飯などの飯類にすし酢などの風味成分を混合する場合、炊飯された飯類を撹拌しながら液体状の風味成分を混合することが行われてきた。しかし、当該混合の際、飯類の撹拌によって米や雑穀などの粒がくずれ、飯類の形状、食感、風味に影響するという問題があった。また、飯類の撹拌が不十分であると、液体状の風味成分の混合も不十分となり、風味を均一化することができなかった。これらの問題点は、特に業務用のような大きなスケールで顕在化していた。
また、これまでに、米飯や雑穀飯などの飯類のほぐれ性やツヤを改善するために、炊飯前の生米に食用油、乳化剤、中鎖脂肪酸トリグリセリド等を混合することが行われてきた。しかし、飯類に風味成分を混合するためにこれらの食用油等の添加物を使用することは知られていなかった。
特開2002-153209号 特開2015-198590号 特開2018-108052号
本発明は、飯類に対して均一に水溶性風味成分が行き渡り、当該水溶性風味成分の混合作業を容易にした風味付飯類の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、また、当該方法によって製造された風味付飯類の成形性を維持・向上することを目的とする。
本発明は、さらに、上記目的を達成した風味付飯類、風味付用飯類、及び風味付飯類用油脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討を進めた結果、特定の油脂を含有する炊飯された飯類と水溶性風味成分とを混合することにより、上記目的を達成し得ることを見出し、本発明に至った。具体的に本発明は、以下の態様であり得る。
〔1〕油脂を含有する炊飯された飯類に水溶性風味成分を混合する工程を含む、風味付飯類の製造方法であって、前記油脂を構成する構成脂肪酸の8~100質量%が、炭素数6~12の中鎖脂肪酸である、風味付飯類の製造方法。
〔2〕前記油脂を含有する炊飯された飯類が、炊飯前の生穀類に対して、前記油脂、又は前記油脂及び乳化剤を含む風味付飯類用油脂組成物を添加して炊飯したものである、前記〔1〕に記載の製造方法。
〔3〕前記油脂を含有する炊飯された飯類が、炊飯前の生穀類に対して、前記油脂、又は前記油脂及び乳化剤を含む風味付飯類用油脂組成物を、前記炊飯前の生穀類100質量%に対して、0.1~5質量%添加して炊飯されたものである、前記〔1〕又は〔2〕に記載の製造方法。
〔4〕前記乳化剤が、ポリグリセリンエステル、ショ糖エステル、ソルビタンエステル、ポリグリセリン縮合リシノレート、有機酸モノグリセリド、及びレシチンからなる群から選ばれる1種以上である、前記〔1〕~〔3〕のいずれか1項に記載の製造方法。
〔5〕前記水溶性風味成分が酢であり、風味付飯類が酢飯である、前記〔1〕~〔4〕のいずれか1項に記載の製造方法。
〔6〕油脂を含有する炊飯された飯類と、前記炊飯された飯類の表面にコーティングされた水溶性風味成分とを含み、
前記油脂を構成する構成脂肪酸の8~100質量%が、炭素数6~12の中鎖脂肪酸である、風味付飯類。
〔7〕油脂及び炊飯された飯類を含み、前記油脂を構成する構成脂肪酸の8~100質量%が、炭素数6~12の中鎖脂肪酸である、風味付用飯類であって、前記飯類の風味付けが水溶性風味成分によって行われる、風味付用飯類。
〔8〕構成脂肪酸の8~100質量%が、炭素数6~12の中鎖脂肪酸である油脂を含有する、風味付飯類用油脂組成物であって、前記飯類の風味付けが水溶性風味成分によって行われる、風味付飯類用油脂組成物。
本発明により、飯類に対して水溶性風味成分が均一に、あるいはまんべんなく行き渡り、ひいては当該水溶性風味成分の混合作業を容易にした風味付飯類の製造方法を提供することができる。
また、本発明により、当該方法によって製造された風味付飯類の成形性を維持・向上することができる。
さらに、本発明により、上記目的を達成した風味付飯類、風味付用飯類、及び風味付飯類用油脂組成物を提供することができる。
以下、本発明の態様について説明する。
[風味付飯類の製造方法]
本発明は、油脂を含有する炊飯された飯類に水溶性風味成分を混合する工程を含む、風味付飯類の製造方法であって、前記油脂を構成する構成脂肪酸の8~100質量%が、炭素数6~12の中鎖脂肪酸である、風味付飯類の製造方法に関する。
<油脂>
本発明において使用し得る油脂は、例えば、炭素数6~12、好ましくは炭素数6~10、より好ましくは炭素数8~10の、直鎖又は分岐鎖の、好ましくは直鎖の中鎖脂肪酸を構成脂肪酸として有するトリアシルグリセロール(トリグリセリド)である。中鎖脂肪酸としては、具体的には、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸を例示できる。中鎖脂肪酸は単独の脂肪酸種でも、複数の脂肪酸種を構成脂肪酸としてもよく、例えば、トリアシルグリセロールの構成脂肪酸として、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸 、ラウリン酸から選ばれる1種以上を用いることができる。炭素数が6以上であれば、風味が良好で好ましい。炭素数12以下であれば、融点が低く、液状、もしくは液状になりやすいので好ましい。
上記油脂(中鎖脂肪酸を有するトリアシルグリセロール)を構成する構成脂肪酸の8~100質量%が上記中鎖脂肪酸であることが好ましく、より好ましくは構成脂肪酸の30~100質量%であり、さらに好ましくは構成脂肪酸の50~100質量%である。本発明の油脂は、炭素数8及び/又は10の直鎖飽和脂肪酸のみから構成されている中鎖脂肪酸トリグリセリド(MCT)が特に好ましい。
本発明において使用し得る油脂(中鎖脂肪酸を有するトリアシルグリセロール)は、該油脂が含まれる風味付飯類用油脂組成物中に、例えば3~100質量%含まれていてもよく、好ましくは5~95質量%、より好ましくは10~90質量%、さらに好ましくは20~85質量%、特に好ましくは20~50質量%含まれていてもよい。
上記トリアシルグリセロール中の各中鎖脂肪酸のグリセリンへの結合位置は、特に限定されない。また、混酸基トリアシルグリセロールである場合には、構成脂肪酸の一部に炭素数6~12以外の脂肪酸を含んでいてもよく、例えば、中・長鎖脂肪酸トリグリセリド(MLCT)を含んでいてもよい。
中・長鎖脂肪酸トリグリセリド(MLCT)は、中鎖脂肪酸及び長鎖脂肪酸を構成脂肪酸として有するトリアシルグリセロールであり、例えば、炭素数6~12、より好ましくは炭素数8~10の、直鎖又は分岐鎖の、好ましくは直鎖の中鎖脂肪酸と、炭素数14~22、より好ましくは炭素数16~20の、直鎖又は分岐鎖の、好ましくは直鎖の長鎖脂肪酸とを構成脂肪酸として有するトリアシルグリセロール(トリグリセリド)である。中鎖脂肪酸の具体例は、上述したとおりである。長鎖脂肪酸としては、具体的には、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキジン酸、エルカ酸、ベヘン酸等を例示できる。長鎖脂肪酸は単独の脂肪酸種でも、複数の脂肪酸種を構成脂肪酸としてもよく、例えば、トリアシルグリセロールの構成脂肪酸として、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキジン酸、エルカ酸等から選ばれる1種以上を用いることができる。
本発明において、油脂は、上記中鎖脂肪酸トリグリセリド(MCT)、あるいは中・長鎖脂肪酸トリグリセリド(MLCT)を、単独あるいは混合して用いることができる。上記中・長鎖脂肪酸トリグリセリドの含有量は、油脂中の0~90質量%であり、好ましくは1~70質量%であり、より好ましくは5~60質量%であり、さらに好ましくは10~50質量%である。
本発明の油脂は、例えば、トリオクタノイルグリセロールとトリデカノイルグリセロールとの混合物等、複数の異なる分子種の油脂が混ざり合った油脂混合物であってもよい。また、本発明の油脂は、液体状、固体状、または粉末体状など、その形態は問わない。本発明の油脂として、例えば、中鎖脂肪酸トリグリセリド(MCT)として市販されているもの、あるいは中・長鎖脂肪酸トリグリセリド(MLCT)として市販されているものを用いることができる。市販されている中鎖脂肪酸トリグリセリドとしては、例えば、O.D.O(日清オイリオグループ株式会社:構成脂肪酸がカプリル酸75質量%、カプリン酸25質量%のトリグリセリド)、MCT-2(日清オイリオグループ株式会社:構成脂肪酸がカプリル酸30質量%、カプリン酸70質量%のトリグリセリド)、スコレー64G(日清オイリオグループ株式会社:構成脂肪酸がカプリル酸60質量%、カプリン酸40質量%のトリグリセリド)、スコレーMC(日清オイリオグループ株式会社:構成脂肪酸がカプリル酸85質量%、カプリン酸15質量%のトリグリセリド)等を挙げることができる。また、市販されている中・長鎖脂肪酸トリグリセリドとしては、ヘルシーリセッタ(日清オイリオグループ株式会社:カプリル酸・カプリン酸 11.4%)、ヤシ油、パーム核油等を挙げることができる。
本発明において使用し得る中鎖脂肪酸トリグリセリドは、従来公知の方法で製造できる。例えば、炭素数6~12の中鎖脂肪酸とグリセロールとを、触媒下、好ましくは無触媒下で、また、好ましくは減圧下で、120~180℃に加熱し、脱水縮合させることにより製造できる。また、上記中鎖脂肪酸トリグリセリドは、中鎖脂肪酸のアルキルエステルとグリセリンをエステル交換することによっても製造できる。
本発明において使用し得る中・長鎖脂肪酸トリグリセリドは、従来公知の方法で製造できる。例えば、炭素数6~12の中鎖脂肪酸と炭素数14~22の長鎖脂肪酸とグリセロールとを、触媒下、好ましくは無触媒下で、また、好ましくは減圧下で、120~180℃に加熱し、脱水縮合させることにより製造できる。また、上記油脂は、中鎖脂肪酸及び長鎖脂肪酸のアルキルエステルとグリセリンをエステル交換、あるいは中鎖脂肪酸と油脂のエステル交換によっても製造できる。
本発明において使用し得る油脂は、構成脂肪酸が中鎖脂肪酸であるトリグリセリドの含量が上記特定の範囲を満たしている限り、上記中鎖脂肪酸トリグリセリドや上記中・長鎖脂肪酸トリグリセリド以外の他の食用油脂をさらに含有していてもよい。食用油脂としては、動植物油を用いることができ、例えば、パーム油、パーム分別油(パームオレイン、パームスーパーオレイン、パームミッドフラクション、パームステアリン等)、シア脂、シア分別油、サル脂、サル分別油、イリッペ脂、大豆油、菜種油、綿実油、サフラワー油、ひまわり油、米油、コーン油、ゴマ油、オリーブ油、えごま油、亜麻仁油、落花生油、綿実油、乳脂、ココアバター等やこれらの混合油、加工油脂等を利用できる。
上記他の食用油脂の含有量は、上記風味付飯類用油脂組成物を100質量%とした場合、例えば5~99質量%であり、好ましくは10~95質量%であり、より好ましくは30~90質量%であり、さらに好ましくは50~80質量%である。
上記他の食用油脂:中鎖脂肪酸を有するトリアシルグリセロールの質量比は、例えば99:1~1:99、好ましくは95:5~5:95、より好ましくは90:10~10:90、さらに好ましくは90:10~50:50、特に好ましくは85:15~70:30、殊更好ましくは80:20である。なお、上記他の食用油脂を含まない態様も好ましい。
<飯類>
本発明において使用し得る炊飯された飯類としては、米飯(白米、玄米、五分づき米、発芽玄米、無洗米等の飯)、かて飯(米に他の食品を混ぜて炊いた飯)、麦飯(大麦等の麦、又は麦と米の飯)、雑穀飯(あわ、ひえ、きび、そば、はとむぎ、キヌア、とうもろこし等の飯)、炊き込み飯(魚介類、食肉、野菜などを加え、調味して炊いた飯)、混ぜご飯(炊いた飯に調味した魚介類、食肉、野菜などを混ぜた飯)、おこわ(餅米を炊いた飯、赤飯)、炒め飯(チャーハン)、洋風味付け飯(ピラフ、チキンライス)等を挙げることができる。
上記炊飯された飯類を得るための炊飯前の生穀類としては、例えば、米、あわ、ひえ、きび、そば、はとむぎ、キヌア、とうもろこし、麦等を用いることができ、通常、米、あわ、ひえ、麦は脱穀されている。粘着性を有する生米が50質量%以上の生穀類であることが好ましく、炊飯前の生穀類の全てが米であることがより好ましい。生穀類の種類や産地なども特に制限されない。例えば、米であれば、ジャポニカ米、インディカ米、ジャバニカ米、うるち米、餅米、赤米、黒米だけでなく、これらの交配品種等を用いることができる。また、生穀類の精製度合も特に制限されない。米であれば、精米度(精製度)が100%の白米だけでなく、精米していない玄米、精米度50%の五分づき米なども用いることができる。
上記炊飯前の生穀類を炊飯することによって、本発明で使用され得る炊飯された飯類を得ることができる。炊飯の方法としては、通常の炊飯方法を用いることができる。例えば、米を使用する場合、生米に水を加えて撹拌する工程、その後1~5回、好ましくは2回±1回程度水洗する工程、生米:水=1:1~2、好ましくは1:1.1~1:1.5、より好ましくは1:1.25±0.1の割合で生米と水を混合し、約20分~3時間、好ましくは30分~2時間、より好ましくは1時間±20分程度静置する工程、及び、本発明の油脂及びその他の成分を加えて市販の炊飯釜にて炊飯する工程を含む。市販の炊飯釜としては、通常の電気炊飯器やガス炊飯器を使用することができるが、例えば、1~2気圧、好ましくは1.2~1.7気圧程度(1気圧=標準大気圧(101325Pa))の加圧下で炊飯する圧力釜仕様の電気炊飯器が好ましい。炊飯釜としては、例えば、商品名「SR-HVC1070」、パナソニック株式会社製等を使用することができる。
中鎖脂肪酸を有するトリアシルグリセロールと上記炊飯された飯類との質量割合は、上記炊飯前の生穀類の質量に基づいて規定することができる。具体的には、上記炊飯前の生穀類を100質量%とした場合、本発明の上記中鎖脂肪酸を有するトリアシルグリセロールの油脂を、例えば0.01~5質量%、好ましくは0.02~1質量%、より好ましくは0.04~1質量%含有することが適当である。
また、本発明の上記中鎖脂肪酸を有するトリアシルグリセロールの油脂を含む風味付飯類用油脂組成物と上記炊飯された飯類との質量割合は、上記炊飯前の生穀類の質量に基づいて規定することができる。具体的には、上記炊飯前の生穀類を100質量%とした場合、本発明の上記中鎖脂肪酸を有するトリアシルグリセロールの油脂を含む風味付飯類用油脂組成物を、例えば0.01~20質量%、好ましくは0.1~5質量%、より好ましくは0.3~1.5質量%、さらに好ましくは0.4~1質量%含有することが適当である。
<水溶性風味成分>
本発明において使用し得る水溶性風味成分としては、飯類に風味を付与する水溶性物質であればいかなる食用の風味成分も使用可能であるが、例えば、酢、醤油、酒、みりん、みりん風味調味料、ソース、ケチャップ、並びにこれらの混合物等の液体の水性風味成分の他、塩、コショウ、砂糖、旨味調味料、アミノ酸、粒状又は粉末状の香味香辛料等の固体の水性風味成分を挙げることができる。なお、固体の水性風味成分は、水溶液として用いることが好ましい。水溶性風味成分として好ましくは、酢、若しくは、酒とみりんと醤油の混合物であり、ここで酢としては、例えば、食酢、すし酢、穀物酢、黒酢、粕酢、果実酢等を挙げることができる。
水溶性風味成分の含有量は、炊飯した飯類を100質量%とした場合、例えば、水溶液として0.2~30質量%、好ましくは0.2~25質量%、より好ましくは0.3~20質量%、さらに好ましくは0.3~15質量%であることが適当である。
<他の成分>
上記中鎖脂肪酸を有するトリアシルグリセロールの油脂を含む風味付飯類用油脂組成物には、上記の当該油脂の他に、他の成分を任意に含むことができる。他の成分としては、例えば、乳化剤、ビタミンEなどの酸化防止剤、クエン酸ナトリウムやリン酸ナトリウムなどのpH調整剤、オニオンやガーリックなど調味成分、シリコーンオイルなどの消泡剤、ペクチンやグアーガムなどの安定剤、着色料、香料、糖類、糖アルコール類等を挙げることができる。なお、これらの成分は、通常油脂と共に風味付飯類用油脂組成物に含有されるが、油脂とは別に、例えば、炊飯された飯類に対して添加されてもよい。
これらの他の成分のそれぞれの配合量は、本発明の風味付飯類用油脂組成物100質量%中に、0.1~5質量%含有することが好ましく、0.3~3質量%含有することがより好ましく、0.5~2質量%含有することがさらに好ましい。
・乳化剤
乳化剤は、炊飯時の油脂の分散性・炊飯のほぐれ性を改善するために使用し得る。乳化剤としては、例えば、ポリグリセリンエステル、ショ糖エステル、ソルビタンエステル、ポリグリセリン縮合リシノレート、有機酸モノグリセリド、及びレシチン等を挙げることができる。
乳化剤は、構成脂肪酸として、炭素数6~22の直鎖状、あるいはヒドロキシ脂肪酸を用いることができる。また、構成脂肪酸は、飽和及び/又は不飽和脂肪酸を用いることができる。液状になりやすいことから、構成脂肪酸の50質量%以上が炭素数16~22の不飽和脂肪酸であることが好ましく、構成脂肪酸の70質量%以上が炭素数16~22の不飽和脂肪酸であることがより好ましい。特に不飽和脂肪酸として、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、エルカ酸、及びリシノール酸から選ばれる脂肪酸であることがより好ましい。酸化安定性の点から、オレイン酸及びエルカ酸がより好ましい。
乳化剤は、油脂への溶解及び炊飯用油脂組成物の炊飯時の水への分散性の点からHLB0~10であることが好ましい。
なお、HLBとは、親水性疎水性バランス(Hydrophile Lipophile Balance)の略であって、乳化剤が親水性か親油性かを知る指標となるもので、0~20の値をとる。HLB値が小さい程、親油性が強いことを示す。本発明において、HLB値の算出はアトラス法の算出法を用いる。アトラス法の算出法は、
HLB=20×(1-S/A)
S:ケン化価
A:エステル中の脂肪酸の中和価
からHLB値を算出する方法を言う。
乳化剤の配合量は、本発明の風味付飯類用油脂組成物100質量%中に、0.1~5質量%含有することが好ましく、0.3~3質量%含有することがより好ましく、0.5~2質量%含有することがさらに好ましく、1質量%であることが特に好ましい。
・ポリグリセリンエステル
ポリグリセリンエステルのポリグリセリン部分の重合度は、特に限定するものではない。ポリグリセリンエステルのポリグリセリン部分は、重合度2~25のものが好ましく、重合度2~12がより好ましく、重合度2~6がさらに好ましい。ポリグリセリンは、グリセリンが重合してできたものであり、様々な重合度を有する混合物として得られる。本願において、ポリグリセリンエステルは分子蒸留等で高純度にしたものを用いることもできるが、一般的に、重合度4以上のものは、単離することが困難なため、様々な重合度のポリグリセリンエステルの混合物であることを許容する。そのため、本発明において、重合度は、平均重合度である。
ポリグリセリンエステルは、HLB2~10が好ましく、HLB3~8がより好ましい。なお、本発明において、後述するポリグリセリン縮合リシノレートは、ポリグリセリンエステルに含まれないものとする。
・ショ糖エステル
ショ糖エステルは、ショ糖と脂肪酸のエステルである。ショ糖エステルは、1~8個の構成脂肪酸を有する種々のショ糖エステル成分の混合物として、製造・流通しているものを用いることができる。ショ糖エステルはHLB0~7が好ましく、HLB1~3.5がより好ましい。本発明で使用できるショ糖エステルとしては、ショ糖オレイン酸エステル、ショ糖ステアリン酸エステル、ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖エルカ酸エステルなどが挙げられる。
・ソルビタンエステル
ソルビタンエステルは、ソルビタンと脂肪酸のエステルで、1~3個のエステル結合を有するソルビタンエステルを用いることができ、また、これらの混合物を用いることができる。ソルビタンエステルは、モノオレイン酸ソルビタン、ジオレイン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタンなどが挙げられる。
・ポリグリセリン縮合リシノレート
ポリグリセリン縮合リシノレート(PGPR)は、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルとも言い、ポリグリセリンと縮合リシノレートとのエステルである。ポリグリセリンの平均重合度は、例えば2~20、好ましくは4~10であり、縮合リシノレイン酸の平均縮合度は、例えば2~10、好ましくは3~6である。なお、これらポリグリセリン部分の重合度、リシノール酸の縮合度は、特に限定されるものではない。
・有機酸モノグリセリド
有機酸モノグリセリド(有機酸MG)は、グリセリン脂肪酸エステル(モノグリセリド)の水酸基に有機酸が結合した構造を有する。有機酸モノグリセリドを構成する有機酸としては、特に限定されないが、例えば、コハク酸、クエン酸、酢酸、乳酸、酒石酸等が挙げられる。中でも、コハク酸およびクエン酸からなる群より選択される少なくとも1つ以上であるのが好ましい。本発明で使用できる有機酸モノグリセリドの例としては、コハク酸モノオレイン酸グリセリン、クエン酸モノオレイン酸グリセリン、コハク酸モノステアリン酸グリセリン、クエン酸モノステアリン酸グリセリン、ジアセチル酒石酸モノステアリン酸グリセリン、ジアセチル酒石酸モノオレイン酸グリセリン、乳酸モノオレイン酸グリセリン、乳酸モノステアリン酸グリセリンなどが挙げられる。
・レシチン
レシチンは、天然レシチンあるいは合成のリン脂質を用いることができる。また、天然レシチンを分画し、純度を高めたもの、あるいは水素添加、部分加水分解したものも用いることができる。好ましくは、天然型の植物由来又は卵黄由来の天然レシチンである。
<製造工程>
本発明の風味付飯類の製造方法は、油脂を含有する炊飯された飯類に水溶性風味成分を混合する工程を含む。具体的には、上述の炊飯された飯類に、上述した水溶性風味成分を加え、しゃもじなどの撹拌器で撹拌して水溶性風味成分を混合することによって行われる。酢飯(すし飯)の製造方法を例に取ってみると、上述の飯類の項で説明した方法で炊飯し、炊き上がった白米をバットに広げ、食酢(例えば、商品名「ミツカンすし酢」、株式会社Mizkan製)を添加しながら、しゃもじで、例えば5~50回、好ましくは10~40回、より好ましくは15~35回程度かき混ぜることによって混合される。水溶性風味成分は、飯類を撹拌しながら添加されることが好ましいが、本発明の炊飯された飯類には特定の油脂が含まれているので、水溶性風味成分を飯類に添加した後に飯類を撹拌しても、十分かつ均一に水溶性風味成分が分散した飯類を得ることができる。理論に縛られることはないが、本発明では炊飯された飯類に特定の油脂が含まれているので、飯類のほぐれ性が向上し、飯類を構成する米粒等の穀類の粒一つ一つに酢などの水溶性風味成分が行き渡りやすくなり、ひいては水溶性風味成分の分散作業が容易になる(酢の場合、酢周りがよくなる)との作用効果が得られると考えられる。水溶性風味成分の添加量は、上述した水溶性風味成分の含有量の通りである。
[風味付飯類]
本発明は、また、油脂を含有する炊飯された飯類と、前記炊飯された飯類の表面にコーティングされた水溶性風味成分とを含み、前記油脂を構成する構成脂肪酸の8~100質量%が、炭素数6~12の中鎖脂肪酸である、風味付飯類に関する。風味付飯類とは、上記炊飯された飯類に水溶性風味成分を加えることにより、水溶性風味成分の風味が付与された飯類を意味する。水溶性風味成分として酢を使用した場合、風味付飯類とは酢飯(すし飯)を意味する。水溶性風味成分は炊飯された飯類の表面の実質的に全部の部分をコーティングする。具体的に、コーティングは、炊飯された飯類の表面の面積の88%以上が水溶性風味成分によってコーティングされていることが好ましく、より好ましくは89%以上、さらに好ましくは90%以上コーティングされていることが適当である。また、コーティングは、炊飯された飯類の表面の面積の100%であることが最も好ましいが、90%以上で、99%以下、あるいは98%、さらには95%以下でも、ほぼ均一にコーティングされていると言える。なお、上記コーティングの割合は、例えば、実施例で使用した画像解析ソフトウェアImage Jを用いた実施例の方法に沿って求めることができる。ここで、油脂、炊飯された飯類、及び水溶性風味成分の定義は前述したものと同じである。
[風味付用飯類]
本発明は、また、油脂及び炊飯された飯類を含み、前記油脂を構成する構成脂肪酸の8~100質量%が、炭素数6~12の中鎖脂肪酸である、風味付用飯類であって、前記飯類の風味付けが水溶性風味成分によって行われる、風味付用飯類に関する。風味付用飯類とは、上記炊飯された飯類に水溶性風味成分を加えることにより水溶性風味成分の風味が付与される、風味付け前の飯類を意味する。ここで、油脂、炊飯された飯類、及び水溶性風味成分の定義は前述したものと同じである。
[風味付飯類用油脂組成物]
本発明は、また、構成脂肪酸の8~100質量%が、炭素数6~12の中鎖脂肪酸である油脂を含有する、風味付飯類用油脂組成物であって、前記飯類の風味付けが水溶性風味成分によって行われる、風味付飯類用油脂組成物に関する。風味付飯類用油脂組成物とは、上記で説明した中鎖脂肪酸を有するトリアシルグリセロールの油脂を含み、他の食用油脂等の任意の油脂、及び乳化剤等の上記任意の他の成分を含む、水溶性風味成分によって風味付けが行われるべき飯類用の油脂組成物を意味する。ここで、油脂、飯類、及び水溶性風味成分の定義は前述したものと同じである。
次に、本発明の実施例及び比較例を挙げ、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらに何ら制限されるものではない。また。以下において「%」とは、特別な記載がない場合、質量%を示す。
<原料>
本実施例及び比較例では、以下の菜種油、MCT-1、及びMCT-2を炊飯油として使用した。なお、油脂の構成脂肪酸中の中鎖脂肪酸量の分析は、AOCS Official Method Ce 1f-96に準じて、ガスクロマトグラフィー法で測定した。
・菜種油:日清キャノーラ油(日清オイリオグループ株式会社)
・MCT-1:O.D.O(日清オイリオグループ株式会社:構成脂肪酸がカプリル酸75質量%、カプリン酸25質量%のトリグリセリド)
・MCT-2:MCT-2(日清オイリオグループ株式会社:構成脂肪酸がカプリル酸30質量%、カプリン酸70質量%のトリグリセリド)
また、本実施例及び比較例では、以下の化合物を乳化剤として使用した。
・ポリグリセリンエステル:サンソフトA-173E(太陽化学株式会社:トリオレイン酸ペンタグリセリン、HLB7)
・ショ糖エステル:リョートーシュガーエステルO-170(三菱ケミカルフーズ、ショ糖オレイン酸エステル、HLB1)
・ソルビタンエステル:サンソフト81S(太陽化学株式会社:モノオレイン酸ソルビタン、HLB5.1)
・PGPR:サンソフト818H(太陽化学株式会社:ポリグリセリン縮合リシノレート)
・有機酸MG:サンソフト623M(太陽化学株式会社:クエン酸モノグリセリド、HLB7)
・レシチン:レシチンDX(日清オイリオグループ株式会社)
<酢飯の評価1>
表1~3の配合で炊飯油を混合した。下記の炊飯条件(1)で炊飯を製造し、酢の周り(酢の分散性)、成形性(1)を評価した。表1~3に結果を示した。なお、表1~5中、「配合」の括弧内の数値は、炊飯前の生穀類(生米)100質量%に対する炊飯油及び乳化剤等の各成分の含有量(単位は質量%)である。
・炊飯条件(1)
生米(富山産コシヒカリ)320gに200mLの水を加えて、25回かき混ぜた後、水を除いた。さらに、2回水洗を繰り返した。水を加えて、生米と水の総量を720g(質量比 生米:水=1:1.25)とした。炊飯釜(商品名「SR-HVC1070」、パナソニック株式会社製)に生米、水を入れ、生米と水の総量を720g(質量比 生米:水=1:1.25)とし、1時間吸水させた。さらに、炊飯油を含む風味付飯類用油脂組成物を炊飯前の生穀類(生米)100質量%に対して0.4質量%又は1.0質量%添加し、炊飯釜の「銀シャリ」モードにて、炊飯した。炊き上がり後、炊飯をバットにあけて、食酢に対して0.1質量%の青色1号組成物(商品名「食用色素 青」、共立食品株式会社製:デキストリン92%、青色1号8%)で着色した食酢(商品名「ミツカンすし酢」、株式会社Mizkan製)86.4g(炊飯した飯類100質量%に対して約13質量%)を炊飯に添加して、楕円形のしゃもじ(「抗菌 飯杓字(小)」16cm、株式会社エンテック製)にて、30回かき混ぜて各比較例及び実施例の酢飯を得た。
・外観:酢の周り
得られた酢飯の酢の周り具合を、上記青色1号による着色具合で評価した。やや着色に偏りがある比較例2又は比較例4を標準品(判定△)とし、実施例1~8については比較例2の着色具合と、実施例9~14については比較例4の着色具合と比較し、各専門パネルの目視によって評価した。評価は専門パネル5人で行った。
◎:(かなり良好)全員が、比較例2又は比較例4に比べて、酢飯がまんべんなく着色していると判定
〇:(良好)3~4人が、比較例2又は比較例4に比べて、酢飯がまんべんなく着色していると判定
×:(不良)3人以上が、比較例2(又は4)より着色に偏りがあると判定
△:(標準)上記の判定◎、〇、×以外の判定の場合
・成形性(1)
おにぎりの型(商品名「おにぎり器 俵型 3個取」サナダ精工株式会社製)でしゃり玉(高さ 約30mm、短径(幅) 約32mm、長径(奥行き) 約50mm)30gを成形し、24時間冷蔵(5℃)した後に、手で触った時の崩れにくさを測定した。実施例9~14については比較例2と、実施例9~14については比較例4と同等の崩れにくさであるか否かを、[a]比較例2又は比較例4と同様に崩れにくい、[b]比較例2又は比較例4よりやや崩れやすいが許容範囲、[c]比較例2又は比較例4より崩れやすい、との基準に基づいて評価した。評価は専門パネル5人で行った。
◎:(かなり良好)全員が[a]比較例2(又は4)と同等に崩れにくいと判定
〇:(良好)1~3人が[b]比較例2(又は4)よりやや崩れやすいが許容範囲と判定し、かつ[c]比較例2(又は4)より崩れやすいと判定したパネルが2人以下
×:(不良)上記の判定◎、〇以外の判定の場合
表1
Figure 0007356793000001
表2
Figure 0007356793000002
表3(0.4%配合系)
Figure 0007356793000003
<酢飯の評価2>
酢飯の評価1と同様に、表4の配合で炊飯油を混合し、炊飯を製造し、酢の周り、成形性(1)を評価し、結果を表4に示した。
<酢飯の着色割合(%)>
酢飯の表面をデジタルカメラで撮影し、米飯の着色割合を画像解析ソフトウェアImage J(米国国立衛生研究所(NIH)で開発されたオープンソースソフトウェア)を用いて評価した。着色割合(%)は、上記画像解析ソフトウェアで得られた着色部分の面積(A)と米飯の全体面積(B)の値から算出した。
着色割合(%)=(A/B)×100
表4
Figure 0007356793000004
<酢飯の評価3>
表5の配合で炊飯油を混合した。下記の炊飯条件(2)で炊飯を製造し、酢の周り、成形性(1)を酢飯の評価1と同様に評価した。また、成形性(2)を下記のように評価した。表5に結果を示した。
・炊飯条件(2)
生米(富山産コシヒカリ)320gに200mLの水を加えて、25回かき混ぜた後、水を除いた。さらに、2回水洗を繰り返した。水を加えて、生米と水の総量を720g(質量比 生米:水=1:1.25)とした。炊飯釜(商品名「SR-HVC1070」、パナソニック株式会社製)に生米、水を入れ、生米と水の総量を720g(質量比 生米:水=1:1.25)とし、1時間吸水させた。さらに、炊飯油を含む風味付飯類用油脂組成物を炊飯前の生穀類(生米)100質量%に対して0.4質量%添加し、炊飯釜の「銀シャリ」モードにて、炊飯した。炊き上がり後、炊飯をバットにあけて、食酢に対して0.1質量%の青色1号組成物(商品名「食用色素 青」、共立食品株式会社製:デキストリン92%、青色1号8%)で着色した酢(酢酸、富士フイルム和光純薬株式会社製、純度99.7%)の4%水溶液86.4g(炊飯した飯類100質量%に対して約13質量%)を炊飯に添加して、楕円形のしゃもじ(「抗菌 飯杓字(小)」16cm、株式会社エンテック製)にて、30回かき混ぜて各比較例及び実施例の酢飯を得た。
・成形性(2)
おにぎりの型(商品名「おにぎり器 俵型 3個取」サナダ精工株式会社製)でしゃり玉(高さ 約30mm、短径(幅) 約32mm、長径(奥行き) 約50mm)30gを成形し、24時間冷蔵(5℃)した後に、1.9mの高さから落下させ、崩れ・変形の程度を目視にて評価した。
◎:(かなり良好)全く崩れない(変形もほとんどない)
〇:(良好)一部に亀裂が入る、又は変形がみられる
×:(不良)完全な分離がみられる
表5
Figure 0007356793000005
実施例19~21は、成形性において、比較例8、9と同等であった。

Claims (7)

  1. 油脂と乳化剤とを含有する炊飯された飯類に水溶性風味成分を混合する工程を含む、風味付飯類の製造方法であって、前記油脂を構成する構成脂肪酸の8~100質量%が、炭素数6~12の中鎖脂肪酸であり、前記乳化剤が、ショ糖エステル、ソルビタンエステル、ポリグリセリン縮合リシノレート、有機酸モノグリセリド、及びレシチンからなる群から選ばれる1種以上であり、前記油脂と乳化剤とを含有する炊飯された飯類が、食用油脂、ショ糖脂肪酸エステルを0.05質量%以上1.5質量%以下、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを0.01質量%以上1.5質量%以下、及びソルビタン脂肪酸エステルを0.01質量%以上2質量%以下含有する炊飯された飯類ではな前記炊飯された飯類が、ポリグリセリン脂肪酸エステルを含まない、風味付飯類の製造方法。
  2. 前記油脂と乳化剤とを含有する炊飯された飯類が、炊飯前の生穀類に対して、前記油脂及び前記乳化剤を含む風味付飯類用油脂組成物を添加して炊飯したものである、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記油脂と乳化剤とを含有する炊飯された飯類が、炊飯前の生穀類に対して、前記油脂及び前記乳化剤を含む風味付飯類用油脂組成物を、前記炊飯前の生穀類100質量%に対して、0.1~5質量%添加して炊飯されたものである、請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 前記水溶性風味成分が酢であり、風味付飯類が酢飯である、請求項1~のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. 油脂及び乳化剤を含有する炊飯された飯類と、前記炊飯された飯類の表面にコーティングされた水溶性風味成分とを含み、前記油脂を構成する構成脂肪酸の8~100質量%が、炭素数6~12の中鎖脂肪酸であり、前記乳化剤が、ショ糖エステル、ソルビタンエステル、ポリグリセリン縮合リシノレート、有機酸モノグリセリド、及びレシチンからなる群から選ばれる1種以上であ前記炊飯された飯類が、ポリグリセリン脂肪酸エステルを含まない、風味付飯類。
  6. 油脂、乳化剤、及び炊飯された飯類を含み、前記油脂を構成する構成脂肪酸の8~100質量%が、炭素数6~12の中鎖脂肪酸である、風味付用飯類であって、前記乳化剤が、ショ糖エステル、ソルビタンエステル、ポリグリセリン縮合リシノレート、有機酸モノグリセリド、及びレシチンからなる群から選ばれる1種以上であり、前記飯類の風味付けが水溶性風味成分によって行われ、前記炊飯された飯類が、ポリグリセリン脂肪酸エステルを含まない、風味付用飯類。
  7. 構成脂肪酸の8~100質量%が、炭素数6~12の中鎖脂肪酸である油脂と、乳化剤とを含有ポリグリセリン脂肪酸エステルを含有しない、炊飯前の生穀類に対して添加して炊飯するための、風味付飯類用油脂組成物であって、前記乳化剤が、ショ糖エステル、ソルビタンエステル、ポリグリセリン縮合リシノレート、有機酸モノグリセリド、及びレシチンからなる群から選ばれる1種以上であり、前記飯類の風味付けが炊飯された飯類に水溶性風味成分を加えることによって行われ、前記炊飯された飯類が、ポリグリセリン脂肪酸エステルを含まない、風味付飯類用油脂組成物。
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